JPH10125581A - 塗布液塗布方法 - Google Patents

塗布液塗布方法

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JPH10125581A
JPH10125581A JP8278048A JP27804896A JPH10125581A JP H10125581 A JPH10125581 A JP H10125581A JP 8278048 A JP8278048 A JP 8278048A JP 27804896 A JP27804896 A JP 27804896A JP H10125581 A JPH10125581 A JP H10125581A
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coating liquid
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liquid
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雅和 真田
Masahiro Mimasaka
昌宏 美作
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
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    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転数制御を工夫することによって、所望膜
厚の塗布被膜を得るために供給する塗布液の量を極めて
少なくすることができる。 【解決手段】 基板の表面にフォトレジスト液を供給し
て所望膜厚の被膜を形成する塗布液塗布方法であって、
基板を所定の供給回転数R3で低速回転させる過程と、
基板の回転中心付近にフォトレジスト液を供給する過程
と、基板の表面全体をフォトレジスト液が覆う前に、基
板の回転数を供給回転数R3より低い待機回転数R4に
減速する過程と、基板の表面全体を塗布液が覆う前に、
基板の回転数を待機回転数R4より高い目標回転数R5
へと上げてゆく過程と、被膜形成回転数R6で高速回転
させて所望膜厚の被膜を形成する過程とを含み、少なく
とも待機回転数R4で駆動している間はフォトレジスト
液を供給し続ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ、フ
ォトマスク用のガラス基板、液晶表示装置用のガラス基
板、光ディスク用の基板など(以下、単に基板と称す
る)に対して、フォトレジスト液、SOG液(シリカ系
被膜形成材とも呼ばれる)、ポリイミド樹脂などの塗布
液を供給してその表面に塗布被膜を形成する塗布液塗布
方法に係り、特に基板を所定の供給回転数で低速回転さ
せつつ塗布液を供給した後、その基板を被膜形成回転数
で高速回転させて所望膜厚の塗布被膜を形成する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の塗布液塗布方法につい
て、図15に示す装置を例に採って説明する。この図は
回転式基板塗布装置の要部を示し、この装置は基板Wを
ほぼ水平姿勢で吸引支持して回転させる吸引式スピンチ
ャック10と、そのほぼ回転中心の上方に、塗布液であ
るフォトレジスト液を基板Wの表面に供給するための吐
出ノズル30とを備えている。
【0003】このように構成された装置では、図16の
タイムチャートに示すように回転数制御を行なって基板
Wの表面に所望の膜厚のフォトレジスト被膜を得るよう
になっている。
【0004】すなわち、まず、吸引式スピンチャック1
0を図示しないモータによって回転駆動して、基板Wを
所定の供給回転数R1(例えば900rpm)で低速回
転させる。その回転が安定した時点で、吐出ノズル30
からほぼ一定の流量でフォトレジスト液Rを吐出させ始
め(図16中の符号tS )、基板Wの回転中心付近にフ
ォトレジスト液Rを供給し始める。そしてフォトレジス
ト液Rの供給開始時点tS から所定時間経過した時点
(図16中の符号tE )でフォトレジスト液Rの供給を
停止する。その後、吸引式スピンチャック10の回転数
を、供給回転数R1よりも高い被膜形成回転数R2(例
えば3,000rpm)に上げて所定時間だけ高速回転
に保持することによって、基板Wの表面に供給された余
剰のフォトレジスト液Rを振り切り、基板Wの表面に所
望する膜厚のフォトレジスト被膜を形成するようになっ
ている。
【0005】上述したような従来の塗布液塗布方法にお
いては、図17(a)〜図17(f)の模式図に示すよ
うなフォトレジスト液Rの挙動によってフォトレジスト
被膜が形成される。なお、これらの図では、簡略的に基
板Wを円で示し、フォトレジスト液Rをハッチングした
領域で示し、各図における基板Wの回転数を矢印の大き
さで模式的に示している。
【0006】まず、基板Wを供給回転数R1で低速回転
させつつ基板Wの表面にフォトレジスト液Rを供給し始
めた直後の状態では、図17(a)に示すようにフォト
レジスト液Rは平面視で円形状の塊Ra (以下、これを
コアRa と称する)となって基板Wの回転中心付近にあ
る。さらにフォトレジスト液Rを供給し続けると、この
コアRa の径は回転に伴う遠心力が作用してほぼ円形状
を保ったまま基板Wの周縁に向かって同心円状に拡がっ
ていく。
【0007】コアRa は暫くの間(数秒間)は円形状を
保っているが、その後に大きく形を変えていく。具体的
には、図17(a)に示すようにこの円形状のコアRa
の円周部から基板Wの周縁部に向かって多数の細長いフ
ォトレジスト液Rb の流れ(以下、これをヒゲRb と称
する)が放射状に伸び始める。この多数のヒゲRb は、
図17(b)に示すように遠心力によってコアRa の径
の拡大とともに基板Wの周縁部に向かって伸び続ける
が、ヒゲRb はコアRa に比べてその回転半径が大き
く、そのために遠心力が大きく加わるので、コアRa
径の拡大よりも速く基板Wの周縁部に向かって伸びるこ
とになる。
【0008】さらに、フォトレジスト液Rの供給を続け
ながら基板Wの回転を供給回転数R1で続けると、多数
のヒゲRb の先端部は、図17(c)に示すように基板
Wの周縁部に到達する。このように多数のヒゲRb が基
板Wの周縁部に到達すると、フォトレジスト液Rはコア
a からヒゲRb を通って基板Wの周縁部に達して飛散
(以下、飛散フォトレジスト液Rc と称する)する。図
17(c)中の二点鎖線および図17(d)に示すよう
に、さらにコアRa の径が大きくなるとともにヒゲRb
の幅が拡がることによって、フォトレジスト液Rで覆わ
れていないヒゲRb 間の領域が次第に少なくなって基板
Wの全面がフォトレジスト液R(コアR a ,ヒゲRb
によって覆われる(図17(e))。なお、この時点で
吐出ノズル30からのフォトレジスト液Rの吐出を停止
する(図16中の符号tE )ように予め時間設定されて
いる。
【0009】以上のように、フォトレジスト液Rが基板
Wの表面全体を覆った後に、基板Wの回転数を供給回転
数R1よりも高い被膜形成回転数R2として、基板Wの
表面を覆っているフォトレジスト液Rの余剰分(以下、
余剰フォトレジスト液Rd と称する)を振り切ることに
より、基板Wの表面に所望の膜厚のフォトレジスト被膜
R’を形成する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の方法には、次のような問題点がある。すなわ
ち、図17(c)に示すように、多数のヒゲRb が基板
Wの周縁部に到達すると、これ以降に供給されるフォト
レジスト液Rの大部分は、コアRa からヒゲRb を通っ
て基板Wの周囲に放出されて飛散する(以下、飛散フォ
トレジスト液Rc と称する)ことになる。したがって、
基板Wの表面全体がフォトレジスト液Rによって覆われ
るまでに大量のフォトレジスト液Rを供給する必要があ
り、フォトレジスト液の使用量が極めて多くなるという
問題点がある。つまり、所望膜厚のフォトレジスト被膜
を得る際のフォトレジスト液Rの利用効率が極めて低い
という問題点がある。因みに、このフォトレジスト液な
どの塗布液は、現像液やリンス液などの処理液に比較し
て非常に高価であるので、飛散する不要な塗布液の量を
少なくすることは半導体装置等の製造コストを低減する
上で重要な課題となっている。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、回転数制御を工夫することによって、
所望膜厚の塗布被膜を得るために供給する塗布液の量を
極めて少なくすることができる塗布液塗布方法を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の塗布液塗布方法は、基板の表面に
塗布液を供給して所望膜厚の塗布被膜を形成する塗布液
塗布方法であって、(a)基板を所定の供給回転数で低
速回転させる過程と、(b)前記基板の回転中心付近に
塗布液を供給する過程と、(c)前記基板の表面全体を
塗布液が覆う前に、前記基板の回転数を前記供給回転数
より低い所定の待機回転数に減速する過程と、(d)前
記基板の表面全体を塗布液が覆う前に、前記基板の回転
数を前記待機回転数より高い目標回転数へと上げてゆく
過程と、(e)前記基板を所定の被膜形成回転数で高速
回転させてその表面に所望膜厚の塗布被膜を形成する過
程とをその順に行い、少なくとも前記過程(c)の間は
塗布液を供給し続けることを特徴とするものである。
【0013】また、請求項2に記載の塗布液塗布方法
は、請求項1に記載の塗布液塗布方法において、前記過
程(d)の目標回転数へと上げ始めるタイミングを、前
記基板の表面に供給されて平面視でほぼ円形に拡がって
いる塗布液の周囲から放射状に塗布液の流れが生じ始め
る時点よりも後であって、かつ放射状に延びた塗布液の
流れが前記基板の周縁に到達する時点よりも前とするも
のである。
【0014】また、請求項3に記載の塗布液塗布方法
は、請求項1または請求項2に記載の塗布液塗布方法に
おいて、前記塗布液の供給を前記過程(c)と前記過程
(d)との間で停止するものである。
【0015】また、請求項4に記載の塗布液塗布方法
は、請求項1ないし請求項3に記載の塗布液塗布方法に
おいて、前記目標回転数を前記被膜形成回転数より高い
回転数とするものである。
【0016】また、請求項5に記載の塗布液塗布方法
は、請求項1ないし請求項3に記載の塗布液塗布方法に
おいて、前記待機回転数を『0』にして前記基板を停止
させるものである。
【0017】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は、次のとおりで
ある。基板を所定の供給回転数で低速回転させ、その回
転中心付近に塗布液を供給し、低速回転時の回転数より
も高い所定の被膜形成回転数で基板を高速回転させるこ
とにより、基板の表面に所望膜厚の塗布被膜を形成す
る。しかし、上述したようにこれらの過程において、ま
ず、円形状の塗布液RのコアRa から多数の細長いヒゲ
b が基板Wの周縁に向かって放射状に伸び始め(図1
7(a),(b)参照)、これらのヒゲRb が基板Wの
周縁に到達(図17(c)参照)すると、これらを通っ
て塗布液が基板Wの周囲に飛散塗布液Rc となって飛散
する(図17(c),(d)参照)ので、不要な塗布液
の量が極めて多くなる。
【0018】そこで、基板を所定の供給回転数で低速回
転させ(過程(a))、基板の回転中心付近に塗布液を
供給し(過程(b))、基板Wの表面に供給された塗布
液Rが基板Wの低速回転によって拡がってその表面全体
を覆う前に、すなわち、図17(a)に示すようにコア
a が円形状を保った状態から、図17(e)に示すよ
うにコアRa とヒゲRb が相殺されて塗布液Rが基板W
の表面全体を覆う前に、基板Wの回転数を一旦供給回転
数より低い所定の待機回転数にまで減速する(過程
(c))。
【0019】例えば、上記の条件を満たす、図17
(b)に示すようにコアRa からヒゲR b が伸びた状態
において回転数を低速の供給回転数からより低速の待機
回転数に減速した場合について説明する。なお、上記の
待機回転数は回転数=0、すなわち基板を停止させた状
態をも含むものである。このように回転数制御を行なう
と、塗布液は、図5ないし図8の模式図に示すような挙
動をする。なお、図5および図6は、基板Wおよび塗布
液Rを模式的に示した側面図であり、図7および図8
は、基板Wおよび塗布液Rを模式的に示した平面図であ
る。
【0020】まず、基板Wの回転数を供給回転数よりも
低い待機回転数に減速すると、基板WのコアRa の径の
拡大およびヒゲRb の伸びがほぼ停止状態となる。少な
くともこの状態では、依然として塗布液を供給し続けて
いるので、減速前のコアRa(図5)に比較してコアR
a の塗布液Rの液量を増加(図6)させることができ
る。このようにコアRa の塗布液Rの液量が増加した状
態、つまりコアRa の拡大運動量が増大した状態で、基
板Wの表面全体を塗布液が覆う前に、回転数を待機回転
数よりも高い目標回転数へと上げてゆく。すると、図7
および図8に示すような挙動が塗布液Rに生じる。
【0021】従来例のように回転数が低速の供給回転数
のままに保持されたとすると、図7中にハッチングで示
すコアRa /ヒゲRb の状態から、二点鎖線で示すよう
にコアRa /ヒゲRb が基板Wの周縁に向かって遠心力
により拡大/伸長する。さらに液量が増加したコアRa
から新たな放射状の塗布液の流れ(以下、新たなヒゲR
b ’と称する)が生じて、多数のヒゲRb の間から新た
なヒゲRb ’が基板Wの周縁に向かって伸び始める。
【0022】そこで、待機回転数より高い目標回転数へ
と回転数を上げてゆくと(過程(d))、すなわち加速
してゆくと、その過程において図7に示す状態を経てヒ
ゲR b および新たなヒゲRb ’に慣性力、つまり回転方
向とは逆方向の力が作用する。したがって、遠心力と慣
性力との合力によりヒゲRb および新たなヒゲRb
は、図8に示すように周方向に曲げられるようにその幅
が拡大するとともに、遠心力によってその先端部が周縁
に向かって伸長し、コアRa の径も拡大することにな
る。
【0023】その結果、図8に示すようにヒゲRb およ
び新たなヒゲRb ’は基板Wの周縁に向かって伸長する
だけでなく周方向にもその幅を拡大するので、ヒゲRb
が基板Wの周縁部に達するまでにヒゲRb 間の隙間が、
新たなヒゲRb ’の発生も加わって急速に狭まり、塗布
液Rが基板Wの表面全体を覆うまでの時間(被覆所要時
間)を大幅に短縮することができる。被覆所要時間が短
いということは、塗布液Rの供給を開始してから、塗布
液Rが基板Wの全面を覆って塗布液Rの供給が停止され
るまで時間が短いことを意味する。換言すれば、上述し
たようなヒゲR b (および新たなヒゲRb ’)が基板W
の周縁部に達してから塗布液Rの供給が停止されるまで
の時間が短くなり、それだけヒゲRb を通って基板Wの
周縁部から飛散する塗布液Rの量が少なくなるので、所
望膜厚の塗布被膜を得るのに要する塗布液Rの量を少な
くすることができる。
【0024】また、請求項2に記載の発明によれば、基
板の表面に供給されて平面視でほぼ円形の状態(コアR
a )に拡がっている塗布液の周囲から放射状に塗布液の
流れが伸び始める時点、すなわち、図17(a)に示す
状態から後であって、その放射状に伸びた塗布液(ヒゲ
b )が基板の周縁に達する前、すなわち、図17
(c)に示す状態となる前に、基板の回転数を目標回転
数に上げ始めるので、ヒゲRb および新たなヒゲRb
に対して効果的に慣性力を与えて、その幅を拡大するこ
とができ、基板の周縁に到達したヒゲRb (および新た
なヒゲRb ’)を通して飛散する塗布液の量を少なくす
ることができる。
【0025】また、請求項3に記載の発明によれば、基
板が待機回転数とされている間に塗布液の供給を停止す
ることにより、コアRa の拡大およびヒゲRb の伸長を
ほぼ停止させた状態でコアRa の塗布液増量を終えるこ
とができる。したがって、コアRa の拡大運動量を最大
化した状態で目標回転数へ基板の回転数を上げてゆくこ
とができるので、コアRa の径の拡大をより速く、かつ
新たなヒゲRb ’を効率良く発生させることができる。
【0026】また、請求項4に記載の発明によれば、放
射状に伸びた塗布液(ヒゲRb および新たなヒゲ
b ’)に慣性力を与えるために、所望膜厚の塗布被膜
を形成するための被膜形成回転数よりも高い目標回転数
へと基板の回転数が上げられてゆく。したがって、この
回転数の上昇過程で放射状に伸びた塗布液(ヒゲRb
よび新たなヒゲRb ’)に大きな慣性力を与えることが
でき、ヒゲRb および新たなヒゲRb ’の周方向の幅を
速く拡大することができる。その結果、基板の表面全体
を塗布液で覆う時間をより短くすることができる。基板
表面が塗布液で覆われた後、基板の回転数が所望膜厚の
塗布被膜を形成するための被膜形成回転数に切り換えら
れることにより、余剰の塗布液が振り切られて所望膜厚
の塗布被膜が形成される。
【0027】また、請求項5に記載に発明によれば、待
機回転数を『0』にして基板の回転を停止させた状態で
塗布液を供給し続けることになり、コアRa の拡大およ
びヒゲRb の伸長を停止させた状態でコアRa の塗布液
量を増大させることができる。したがって、コアRa
拡大運動量を効率よく増大させることができるので、目
標回転数へと基板の回転数を上げてゆく際にコアRa
ら発生する新たなヒゲRb ’を効率よく発生させること
ができるとともに、コアRa の径の拡大を速めることが
できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。図1は、本発明に係る塗布液塗布方
法を実行するための回転式基板塗布装置を示す縦断面図
である。なお、塗布液としてはフォトレジスト液を例に
採って説明する。
【0029】図中、符号10は、吸引式スピンチャック
であって基板Wをほぼ水平姿勢で吸着支持するものであ
る。この吸引式スピンチャック10は、中空の回転軸1
1を介して回転モータ12によって回転駆動される。吸
引式スピンチャック10の周囲には、フォトレジスト液
などが基板Wの周囲に飛散することを防止するための飛
散防止カップ13が配置されている。また、図示しない
搬送手段が未処理の基板Wを吸引式スピンチャック10
に載置したり、吸引式スピンチャック10から処理済み
の基板Wを受け取る際には、図示しない昇降手段が回転
軸11と飛散防止カップ13とを相対昇降させることに
よって、吸引式スピンチャック10を飛散防止カップ1
3の上方へと移動させる(図中の二点鎖線)。
【0030】飛散防止カップ13は、上カップ14と、
円形整流板15と、下カップ17等から構成されてい
る。上カップ14は、上部に開口部14aと、基板Wの
回転によるフォトレジスト液などの飛沫を下方へ案内す
る傾斜面14bとを有する。
【0031】円形整流板15は、開口部14aから流入
して基板Wの周縁に沿って流下する気流を下カップ17
に整流して案内するとともに、上カップ14の傾斜面1
4bによって下方に案内されたフォトレジスト液などの
飛沫をこの気流に乗せて下カップ17に案内する。
【0032】下カップ17の底部には、排液口17aが
配設されている。この排液口17aは、排液タンク17
bに接続されており、回転振り切り後のフォトレジスト
液などを回収するようになっている。下カップ17の底
部には、さらにカップ排気口17cが配設されている。
このカップ排気口17cは、排気ポンプ17dに接続さ
れており、飛散防止カップ13内に滞留する霧状のフォ
トレジスト液などを空気とともに吸引して排気するよう
になっている。
【0033】円形整流板15の内側には、基板Wの裏面
に回り込んだフォトレジスト液や付着したミストを除去
するための洗浄液を基板Wの裏面に向けて吐出するため
のバックリンスノズル20が配設されている。このバッ
クリンスノズル20には、管継手18と供給配管18a
を介して洗浄液供給部18bから洗浄液が供給されるよ
うになっている。なお、後述するタイムチャートでは省
略しているが、フォトレジスト液やそのミストが基板W
の裏面に付着することを防止するために、このバックリ
ングノズル20から洗浄液を基板Wの裏面に供給するこ
とが好ましい。
【0034】さらに、飛散防止カップ13の開口部14
aの上方であって、基板Wのほぼ回転中心の上方には、
フォトレジスト液を吐出するための吐出ノズル30が配
設されている。また、吐出ノズル30へフォトレジスト
液を所定量だけ供給する図示しない塗布液供給手段と、
吸引式スピンチャック10と飛散防止カップ13とを相
対昇降する図示しない昇降手段と、回転モータ12と
は、制御部50によって制御されるように構成されてい
る。なお、制御部50は、メモリ51に格納された、後
述するタイムチャートに応じたプログラムによって上記
各部の制御を行なうようになっている。
【0035】次に、図2のタイムチャートおよび図3〜
図13を参照して、フォトレジスト塗布処理について説
明する。なお、このタイムチャートに相当するプログラ
ムは、図1に示したメモリ51に格納されており、制御
部50によって読みだされて逐次に実行されるようにな
っている。また、処理対象の基板Wは、既に吸引式スピ
ンチャック10に載置されて吸引保持され、さらに基板
Wの回転中心付近の上方には、吐出ノズル30が位置し
ているものとする。また、各図の模式図は、簡略的に基
板Wを円形で表し、フォトレジスト液をハッチングした
領域で表している。なお、図3〜図4,図7〜13は基
板とフォトレジスト液を模式的に示した平面図であり、
図5,図6は側面図である。
【0036】まず、回転モータ12の回転駆動を開始す
る。具体的には、制御部50が回転モータ12を正転駆
動することによって基板Wを平面視で『反時計方向』に
回転する。なお、回転モータ12の回転駆動を開始した
時点を『0』とした場合に時間t1 において供給回転数
R3に到達するようにその回転加速度が設定されてい
る。この供給回転数R3としては、例えば1,500r
pmである。
【0037】次いで、基板Wの回転が供給回転数R3で
安定した後(数秒後)、時間tS の時点で吐出ノズル3
0からフォトレジスト液を基板Wの表面に吐出開始す
る。この時点では、図3に示すように基板Wの回転中心
付近でフォトレジスト液が平面視で円形状の塊Ra (以
下、これをコアRa と称する)となっている。
【0038】さらに基板Wの回転中心付近にフォトレジ
スト液を供給し続けると、コアRaの径は回転に伴う遠
心力が作用してほぼ円形状を保ったまま基板Wの周縁に
向かって同心円状に拡大していく。
【0039】コアRa は暫くの間(数秒間)は円形状を
保っているが、その後つぎのようにその形状を大きく変
えていく。図3および図4に示すように、この円形状の
コアRa の円周部から基板Wの周縁部に向かって多数の
細長いフォトレジスト液Rb の流れ(以下、これをヒゲ
b と称する)が放射状に伸び始める。この多数のヒゲ
b は、遠心力によってコアRa の径の拡大とともに基
板Wの周縁部に向かって伸び続けるが、ヒゲRb はコア
a に比べて遠心力が大きく加わるので、図3の状態か
ら図4の状態に示すようにコアRa の径の拡大よりも速
く基板Wの周縁部に向かって伸びることになる。なお、
この図4の状態を模式的に示した側面図が図5である。
【0040】そこで、基板Wの表面に供給されているフ
ォトレジスト液Rによって基板Wの表面全体が覆われる
前に、回転数を供給回転数R3(1,500rpm)よ
りも低い待機回転数R4に減速する。待機回転数R4
は、この例では0rpmであり、基板Wが停止された状
態である。具体的には、上記の供給回転数R3を時間t
2 まで保持した後、時間t3 で回転数が『0』となるよ
うに回転モータ12を制御する。
【0041】このように回転数を供給回転数R3から待
機回転数R4に減速して基板Wを停止させることによ
り、コアRa の周縁部から放射状に伸びているヒゲRb
の伸長を一時的に停止させることができる。この状態で
は、依然としてフォトレジスト液Rの供給を続けている
ので、図6に示すようにコアRa のフォトレジスト液R
の液量だけを増加させることができる。このようにコア
a の液量が増大すると、コアRa としてはその拡大運
動量が増大することになる。
【0042】このようにコアRa の液量を増大させ、そ
の拡大運動量を増大させた状態で、従来例のように基板
Wを供給回転数R3で回転し続けた場合、フォトレジス
ト液Rは図7に示すような挙動をとる。すなわち、図7
中にハッチングで示すコアR a /ヒゲRb の状態から、
二点鎖線で示すようにコアRa /ヒゲRb が基板Wの周
縁に向かって遠心力により拡大/伸長するとともに、液
量が増加して拡大運動量が増大しているコアRa から新
たな放射状の塗布液の流れ(以下、新たなヒゲRb ’と
称する)が生じて、多数のヒゲRb の間から新たなヒゲ
b ’が基板Wの周縁部に向かって伸び始める。
【0043】そこで、フォトレジスト液Rが基板Wの表
面全体を覆う前、詳細にはヒゲRbが基板Wの周縁部に
到達する前に、基板Wの回転数を上記の待機回転数R4
(0rpm)よりも高い目標回転数R5に上げてゆく。
なお、具体的な回転制御としては制御部50が、回転モ
ータ12の回転数を時間t3 から時間t4 までの間、待
機回転数R4に保持した後、時間t4 において吐出ノズ
ル30からのフォトレジスト液Rの供給を停止する。さ
らに、フォトレジスト液Rの供給を停止するとともに回
転モータ12の回転数を時間t4 から時間t5 の短い時
間内に、待機回転数R4から目標回転数R5に向けて急
激に上げてゆく。この目標回転数R5としては、例え
ば、4,000rpmである。なお、待機回転数R4か
ら目標回転数R5に回転数を上昇する時点t4 において
フォトレジスト液Rの供給を停止することにより、コア
a の拡大運動量を最大化した状態で以下のような作用
をフォトレジスト液Rに与えることができるので、新た
なヒゲRb ’を効率的に生じさせることができるととも
にコアRb の径をより速く拡大することができる。
【0044】このようにコアRa の拡大運動量を増大さ
せた状態で急加速すると、その過程において図7に示し
たような状態を経てヒゲRb および新たなヒゲRb ’に
慣性力、つまり回転方向(図8の矢印)とは逆方向の力
が作用することになる。したがって、遠心力と慣性力と
の合力によりヒゲRb および新たなヒゲRb ’は、図8
および図9に示すように周方向に曲げられるようにその
幅を拡大するとともに、遠心力によってその先端部が基
板Wの周縁部に向かって伸長する。さらに、これととも
にコアRa の径も拡大することになる。
【0045】そして図10に示すように、多数のヒゲR
b および多数の新たなヒゲRb ’の先端部が基板Wの周
縁に到達すると、それらから基板Wの周囲にフォトレジ
スト液Rが飛散する(以下、飛散フォトレジスト液Rc
と称する)。しかしながら、加速度によりヒゲRb およ
び新たなヒゲRb ’が周方向に曲げられているので、基
板Wの周縁部に向かって拡大/伸長していくコアRa
新たなヒゲRb ’/ヒゲRb が一体となって、フォトレ
ジスト液によって基板Wの表面全体が覆われるまでの時
間が従来に比較して大幅に短縮される(図10〜図1
2)。このような作用をフォトレジスト液Rに生じさせ
つつ目標回転数R5での回転を時間t6 まで維持する。
上述したように基板Wの回転数を待機回転数R4に一時
的に減速してから目標回転数R5に加速するので、これ
らの回転数の差を大きくとることができ、大きな慣性力
を与えることができる。したがって、ヒゲRb および新
たなヒゲRb ’の周方向の幅を速く拡大することができ
る。
【0046】なお、上記の加速は、余り急激過ぎるとヒ
ゲRb /新たなヒゲRb ’が飛散してしまうか、一旦周
方向に曲げられてもその後は遠心力によって基板Wの周
縁部に向かって直線的に伸長する不都合を生じるので、
7,500rpm/sec〜50,000rpm/se
cの範囲で加速することが好ましい。
【0047】そして、目標回転数R5での回転を時間t
6 まで継続した後、時間t7 までに所望膜厚を得るため
の回転数である被膜形成回転数R6(例えば、3,00
0rpm)に減速してこれを時間t8 まで維持する。こ
れにより図13に示すように基板Wの表面全体を覆って
いるフォトレジスト液Rのうちの僅かな余剰分(余剰フ
ォトレジスト液Rd )を振り切ることによって、基板W
の表面に所望膜厚のフォトレジスト被膜R’を形成する
ことができる。制御部50は、時間t9 にて基板Wの回
転が停止するように回転モータ12の回転を制御して、
1枚の基板Wに対して処理を完了する。
【0048】なお、上述した時間『0』から時間t2
でが本発明における過程(a)に相当し、時間tS から
時間tE までが過程(b)に相当し、時間t2 から時間
4までが過程(c)に相当し、時間t4 から時間t5
までが過程(d)に相当し、時間t7 から時間t8 まで
が過程(e)に相当するものである。
【0049】上述したように、基板Wを低速回転させつ
つフォトレジスト液Rを供給し、基板Wの表面がフォト
レジスト液Rで覆われるまでに、一時的に待機回転数に
減速してコアRa の径の拡大およびヒゲRb の伸びを停
止させた状態でフォトレジスト液Rの拡大運動量を増大
させて回転数を目標回転数R5に急加速することによ
り、新たなヒゲRb の発生も加わって基板Wの表面全体
がフォトレジスト液Rによって終われるまでの被覆所要
時間を短縮することができる。したがって、ヒゲR
b (および新たなヒゲRb ’)が基板Wの周縁部に到達
してからフォトレジスト液Rの供給が停止されるまでの
時間が短くなるので、ヒゲRb を通して基板Wの周囲に
放出・飛散するフォトレジスト液Rの量を少なくするこ
とができ。その結果、所望膜厚のフォトレジスト被膜を
得るために供給するフォトレジスト液の量を極めて少な
くすることができる。
【0050】なお、上述した待機回転数R4に保持する
時間t3 から時間t4 の期間は、基板Wのサイズや、吐
出ノズル30から供給するフォトレジスト液Rの単位時
間あたりの流速や、所望膜厚を得るのに必要なフォトレ
ジスト液の液量などを勘案して決定すればよい。
【0051】次に、図14のタイムチャートを参照し
て、上記と異なる回転数制御について説明する。
【0052】まず、供給回転数R7(例えば1,500
rpm)で基板Wを回転駆動しつつ時間tS からフォト
レジスト液Rを供給し始め、時間t3 において待機回転
数R8となるように時間t2 から減速を開始する。この
待機回転数R8は『0』ではなく、供給回転数R7より
も低い回転数(例えば、1,000rpm)にする。こ
のように基板Wの回転を停止させなくとも、供給回転数
R7よりも低い回転数にすることによっても、コアRa
の拡大およびヒゲRb の伸長をほぼ停止させた状態にす
ることができる。したがって、フォトレジスト液Rの供
給をこの間継続しておくことにより、コアRa の液量だ
けを増量させることができてコアRa の拡大運動量を増
大させることができる。
【0053】そして、時間t5 において回転数が目標回
転数R9(=被膜形成回転数R10であり、例えば、
3,000rpm)となるように時間t4 において急加
速する。なお、フォトレジスト液Rは時間tE まで供給
し続ける。この目標回転数R9(=被膜形成回転数R
9)を時間t6 まで維持し、時間t7 において回転を停
止する。このように待機回転数R8を『0』としなくて
も、供給回転数R7よりも低くしてコアRa の拡大運動
量だけを増大させることができれば、上述したタイムチ
ャートによる塗布と同様の作用効果を奏する。
【0054】また、図14中に二点鎖線で示すように、
目標回転数(R10)を、待機回転数R8よりも高く、
かつ、被膜形成回転数R9よりも低い回転数に設定して
も上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0055】なお、上述した各回転数、フォトレジスト
液Rの供給開始時点tS および供給停止時点tE 、減速
開始時点t2 、減速期間t3 〜t4 、加速期間t4 〜t
5 は一例であり、基板サイズや基板の表面状態または塗
布液の粘度や塗布被膜の所望膜厚などに応じて適宜に設
定されるものである。また、供給回転数R3,R7より
も低い回転数にしてコアRa の拡大およびヒゲRb の伸
長をほぼ停止させることができるのであれば、待機回転
数は1種類に限定されるものではない。例えば、第1の
待機回転数を0rpmとし、第2の待機回転数を1,0
00rpmにしてもよい。これにより第1の待機回転数
(停止)によってコアRa の拡大運動量を最大化できる
とともに、停止状態から目標回転数に向けて急加速する
際に生じる回転モータ1の負担を第2の待機回転数によ
って軽くすることができる。
【0056】なお、上記の実施例およびその変形例で
は、塗布液としてフォトレジスト液を例に採って説明し
たが、本発明はSOG液やポリイミド樹脂などの塗布液
であっても適用可能である。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、基板表面に供給された塗布液
が供給回転数により拡がって基板の表面全体を覆う前
に、基板の回転数を待機回転数に一旦減速して、この間
も塗布液を供給し続けておくことにより、同心円状の塗
布液を増量してその拡大運動量を増大させることができ
る。その後、待機回転数よりも高い目標回転数へと基板
の回転数を上げてゆくことにより、同心円状の塗布液か
ら放射状に伸びた塗布液の流れの間に、新たな塗布液の
流れを生じさせることができるとともに、各塗布液の流
れに慣性力を与えることができ、各放射状の塗布液の流
れの間の隙間を急速に狭めることができる。その結果、
放射状の塗布液の流れを通して基板の周囲に飛散する塗
布液の量を少なくすることができ、所望膜厚の塗布被膜
を得るのに要する塗布液の量を少なくすることができ
る。これにより現像液やリンス液などの処理液に比較し
て高価な塗布液の量を少なくすることができるので、半
導体装置などの製造コストを逓減するとともにスループ
ットを向上させることができる。
【0058】また、請求項2に記載の発明によれば、基
板の表面に供給されて平面視でほぼ円形状に拡がってい
る塗布液の周囲から放射状に塗布液の流れが生じ始める
時点よりも後であって、かつ放射状に伸び始めた塗布液
の流れが基板の周縁に達する時点よりも前に、基板の回
転数を上げ始めることにより放射状に伸び始めた塗布液
の流れに効果的に慣性力を与えて、その幅を拡大するこ
とができる。したがって、基板の周縁に到達した塗布液
の流れを通して飛散する塗布液の量をより一層少なくす
ることができる。その結果、所望膜厚の塗布被膜を得る
に要する塗布液の量を少なくすることができる。
【0059】また、請求項3に記載の発明によれば、同
心円状の塗布液の拡大運動量を最大化した状態で目標回
転数へ基板の回転数を上げてゆくことができるので、塗
布液の径の拡大をより速く、各放射状の塗布液の流れの
間に効率よく新たな放射状の流れを生じさせることがで
きる。したがって、より速く各放射状の塗布液の流れの
隙間を狭めることができて、基板の表面全体を覆うまで
の時間をより短縮することができる。
【0060】また、請求項4に記載の発明によれば、放
射状に伸びた塗布液の流れに慣性力を与えるために、被
膜形成回転数よりも高い目標回転数へと基板の回転数が
上げられてゆく。この回転数の上昇過程で放射状に伸び
た塗布液の流れに大きな慣性力を与えることができ、そ
れらの流れの周方向の幅を速く拡大することができる。
したがって基板の表面全体を塗布液で覆う時間をより短
くすることができるので、放射状の塗布液の流れを通し
て周囲に飛散する不要な塗布液の量を少なくすることが
できる。その結果、所望膜厚の塗布被膜を得るのに要す
る塗布液の量を少なくすることができる。
【0061】また、請求項5に記載に発明によれば、基
板の回転を停止させた状態で塗布液の供給を継続するこ
とにより同心円状の塗布液の拡大運動量を効率的に増大
させることができる。したがって、目標回転数へと基板
の回転数を上げてゆく際に、同心円状の塗布液の径を速
やかに拡大することができるとともに、放射状の塗布液
の流れの間に新たな塗布液の流れを効率よく発生させる
ことができる。これによって同心円状の塗布液の拡大を
速めることができ、放射状の塗布液の流れの間に新たな
塗布液の流れを効率的に発生させることができる。その
結果、基板の表面全体を塗布液で覆う時間をさらに短く
することができるので、周囲に飛散する不要な塗布液の
量を少なくすることができる。その結果、所望膜厚の塗
布被膜を得るのに要する塗布液の量をさらに少なくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を適用した回転式基板塗布装置の縦
断面図である。
【図2】フォトレジスト液塗布方法を示すタイムチャー
トである。
【図3】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面図
である。
【図4】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面図
である。
【図5】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な側面図
である。
【図6】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な側面図
である。
【図7】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面図
である。
【図8】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面図
である。
【図9】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面図
である。
【図10】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面
図である。
【図11】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面
図である。
【図12】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面
図である。
【図13】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面
図である。
【図14】フォトレジスト液塗布方法の変形例を示すタ
イムチャートである。
【図15】従来例に係る回転式基板塗布装置の要部を示
す図である。
【図16】従来例に係る塗布液塗布方法を示すタイムチ
ャートである。
【図17】従来例に係る塗布液塗布方法の説明に供する
図である。
【符号の説明】
10 … 吸引式スピンチャック 13 … 飛散防止カップ 30 … 吐出ノズル 50 … 制御部 51 … メモリ W … 基板 R … フォトレジスト液(塗布液) Ra … コア(円形状の塗布液) Rb … ヒゲ(放射状の塗布液の流れ) Rb ’ … 新たなヒゲ(放射状の塗布液の流れ) Rc … 飛散フォトレジスト液 Rd … 余剰フォトレジスト液 R3,R7 … 供給回転数 R4,R8 … 待機回転数 R5,R9,R10 … 目標回転数 R6,R9 … 被膜形成回転数

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面に塗布液を供給して所望膜厚
    の塗布被膜を形成する塗布液塗布方法であって、 (a)基板を所定の供給回転数で低速回転させる過程
    と、 (b)前記基板の回転中心付近に塗布液を供給する過程
    と、 (c)前記基板の表面全体を塗布液が覆う前に、前記基
    板の回転数を前記供給回転数より低い所定の待機回転数
    に減速する過程と、 (d)前記基板の表面全体を塗布液が覆う前に、前記基
    板の回転数を前記待機回転数より高い目標回転数へと上
    げてゆく過程と、 (e)前記基板を所定の被膜形成回転数で高速回転させ
    てその表面に所望膜厚の塗布被膜を形成する過程とをそ
    の順に行い、 少なくとも前記過程(c)の間は塗布液を供給し続ける
    ことを特徴とする塗布液塗布方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の塗布液塗布方法におい
    て、前記過程(d)の目標回転数へと上げ始めるタイミ
    ングを、前記基板の表面に供給されて平面視でほぼ円形
    に拡がっている塗布液の周囲から放射状に塗布液の流れ
    が生じ始める時点よりも後であって、かつ放射状に延び
    た塗布液の流れが前記基板の周縁に到達する時点よりも
    前とする塗布液塗布方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の塗布液
    塗布方法において、前記塗布液の供給を前記過程(c)
    と前記過程(d)との間で停止する塗布液塗布方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3に記載の塗布液
    塗布方法において、前記目標回転数を前記被膜形成回転
    数より高い回転数とする塗布液塗布方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3に記載の塗布液
    塗布方法において、前記待機回転数を『0』にして前記
    基板を停止させる塗布液塗布方法。
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