JPWO2017145840A1 - 基板処理方法、基板処理装置及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

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寛三 加藤
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Abstract

塗布液の使用量を低減しつつ塗布膜の膜厚の均一性を向上させる。ウエハの処理方法は、第1の回転数(ω2)で回転しているウエハの表面に塗布液を供給する第1の工程(S3)と、第1の工程の後で且つウエハの表面に供給された塗布液が乾燥する前に、第1の回転数(ω2)よりも低い第2の回転数(ω4)で回転しているウエハの表面に塗布液を供給する第2の工程(S5)とを含む。

Description

本開示は、基板処理方法、基板処理装置及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
現在、基板(例えば、半導体ウエハ)の微細加工を行うにあたり、フォトリソグラフィ技術を用いて凹凸パターン(例えば、レジストパターン)を基板上に形成することが広く一般に行われている。例えば、基板上にレジストパターンを形成する工程は、基板の表面にレジスト膜を形成することと、このレジスト膜を所定のパターンに沿って露光することと、露光後のレジスト膜と現像液とを反応させて現像することとを含む。
基板の表面にレジスト膜を形成する方法の一つとして、スピンコート法が知られている。スピンコート法では、基板を回転させた状態で基板の表面に向けてレジスト液が吐出される。基板の表面に吐出されたレジスト液には遠心力が作用して、レジスト液が基板の周縁に向けて拡がる。これにより、基板の表面がレジスト液によって覆われ、基板の表面にレジスト膜が形成される。なお、余分なレジスト液は、遠心力によって基板の周縁から外側に振り切られ、基板の表面から除去される。
ところで、レジスト液は、基板との親和性がそれほど高くない。そのため、レジスト液の吐出量が少ないと、例えば、被覆不良又は斑が発生したり、基板の表面に形成されるレジスト膜の膜厚が不均一となったりするといった不具合が生じうる。被覆不良の発生とは、レジスト液が基板の表面全体を覆えず、基板の表面がレジスト液によって部分的に塗布されないことをいう。斑の発生とは、レジスト液が基板の表面全体を覆ってはいるが、基板の周縁部におけるレジスト膜に放射状の筋が生ずることをいう。そのため、被覆不良又は斑が発生すると、基板を適切に処理することができない。基板の表面に形成されるレジスト膜の膜厚が不均一であると、レジスト膜の露光及び現像によって得られるレジストパターンの線幅(CD(Critical Dimension)ともいう。以下では、レジストパターンの線幅を単に「線幅」と称することがある。)が不均一となりうる。線幅の均一性は、基板を処理して半導体デバイスを得たときに、当該半導体デバイスの品質にばらつきを生じさせる要因となりうる。
そこで、例えば特許文献1は、回転している基板の表面に向けて、レジスト液を2回に分けて吐出する塗布方法を開示している。この方法によれば、最初に基板の表面に吐出される第1のレジスト液が、次に基板の表面に吐出される第2のレジスト液と基板との親和性を高める機能を果たし、第2のレジスト液が基板の周縁まで行き渡りやすくなる。そのため、基板の表面に均一な膜厚のレジスト膜を形成することができる。
特開2000−077310号公報
上記の不具合は、特許文献1の塗布方法を採用せずとも、レジスト液の吐出量を増やして、基板の表面に形成されるレジスト膜の膜厚を厚くすれば解決することができる。この点を確認するために、半径が150mmの円形状の基板(ウエハ)にレジスト液(塗布液)を1回吐出して基板の表面にレジスト膜を形成する試験を行った(参考試験)。その結果、基板へのレジスト液の吐出量が2.5mlである場合には基板の回転数によらずに70nm程度の均一な膜厚が得られた(図17(a))が、基板へのレジスト液の吐出量が0.27mlである場合には特に基板の周縁部での膜厚が不均一であった(図17(b)参照)。なお、図17において、実線、一点鎖線、二点鎖線及び破線の各試験条件は下記のとおりであった。
・実線
基板の回転数:1000rpm
基板の回転時間:1.6秒
・一点鎖線
基板の回転数:1800rpm
基板の回転時間:1.6秒
・二点鎖線
基板の回転数:2200rpm
基板の回転時間:1.6秒
・破線
基板の回転数:3500rpm
基板の回転時間:1.6秒
しかしながら、レジスト液は高価(例えば、1リットルあたり10万円以上)であるので、レジスト液の使用量をできる限り少なくして、コストを削減することが求められている。特に近年、3D NANDフラッシュメモリの開発が進められている。当該メモリはレジスト膜の形成工程を多数回経て製造されるので、1つのレジスト膜を形成するのに要するレジスト液の使用量が少なくなると、当該メモリの製造コストを大幅に削減しうる。この点、特許文献1の塗布方法では、レジスト液の使用量の低減とレジスト膜の膜厚の均一性との両立が十分に考慮されていなかった。
そこで、本開示は、塗布液の使用量を低減しつつ塗布膜の膜厚の均一性を向上させることが可能な基板処理方法、基板処理装置及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を説明する。
本発明者らは、塗布液の使用量の低減と塗布膜の膜厚の均一性向上という相反する要請に応えるべく、鋭意研究を行った。その結果、回転している基板の表面に向けて塗布液を複数回に分けて吐出するにあたり、基板の回転数の違いにより塗布膜の膜厚の均一性が変わるという新たな知見を得て、本発明を完成させるに至った。
[1]すなわち、本開示の一つの観点に係る基板処理方法は、第1の回転数で回転している基板の表面に塗布液を供給する第1の工程と、第1の工程の後で且つ基板の表面に供給された塗布液が乾燥する前に、第1の回転数よりも低い第2の回転数で回転している基板の表面に塗布液を供給する第2の工程とを含む。
本開示の一つの観点に係る基板処理方法では、第1の工程において基板の表面に供給された塗布液が乾燥する前に、第2の工程において基板の表面に塗布液が供給される。すなわち、基板の表面に塗布液が2回に分けて供給される。そのため、第1の工程において基板の表面に供給された塗布液が、第2の工程において基板の表面に供給される塗布液と基板との親和性を高める機能を果たし、第2の工程における塗布液が基板の周縁まで行き渡りやすくなる。従って、基板の表面に均一な膜厚の塗布膜を形成することができる。
本開示の一つの観点に係る基板処理方法では、第2の工程において、第1の回転数よりも低い第2の回転数で回転している基板の表面に塗布液が供給される。そのため、第1の工程では、基板が比較的高い回転数で回転している状態で、基板の表面に塗布液が供給される。従って、第1の工程で基板の表面に供給される塗布液は、乾燥する前に基板の周縁に向けて拡がりやすく、基板の表面を比較的広い範囲で覆いうる。一方、第2の工程では、基板が比較的低い回転数で回転している状態で、基板の表面に塗布液が供給される。そのため、第1及び第2の工程で基板の表面に供給された塗布液の乾燥が抑制される。従って、第1の工程で基板の表面に供給された塗布液が流動性を有する状態で、第2の工程において塗布液が供給される。その結果、第2の工程における塗布液が基板の周縁までいっそう行き渡りやすくなる。加えて、第2の工程において基板が比較的低い回転数で回転しているので、基板の表面に存在する塗布液に作用する遠心力が比較的小さくなる。そのため、基板の周縁から塗布液が振り切られて浪費されたり、基板の周縁において塗布液の盛り上がりが生じたりすることが抑制される。以上により、塗布液の使用量を極めて低減しつつ塗布膜の膜厚の均一性をいっそう向上させることが可能となる。
[2]上記第1項に記載の方法において、第1の回転数と第2の回転数との差は3000rpm未満であってもよい。この場合、塗布膜の膜厚の均一性をナノオーダーでコントロールすることが可能となる。
[3]上記第1項又は第2項に記載の方法において、第1の回転数は3000rpm以下であり、第2の回転数は1000rpm以下であってもよい。この場合、塗布膜の膜厚の均一性をナノオーダーでコントロールすることが可能となる。
[4]上記第1項〜第3項のいずれか一項に記載の方法において、第1の工程において基板の表面への塗布液の供給が終了してから第2の工程において基板の表面への塗布液の供給が開始されるまでの間隔は1.5秒以下であってもよい。この場合、当該間隔が比較的短いので、第2の工程において基板の表面に塗布液の供給が開始される前に、第1の工程において基板の表面に供給された塗布液が乾燥し難い。そのため、第2の工程において供給される塗布液が基板の表面全体に拡がりやすくなる。
[5]上記第1項〜第4項のいずれか一項に記載の方法において、第1の工程において基板の表面への塗布液の供給が終了してから第2の工程において基板の表面への塗布液の供給が開始されるまでの基板の回転数は1000rpm以下であってもよい。この場合、当該回転数が比較的小さいので、第2の工程において基板の表面に塗布液の供給が開始される前に、第1の工程において基板の表面に供給された塗布液が乾燥し難い。そのため、第2の工程において供給される塗布液が基板の表面全体に拡がりやすくなる。
[6]上記第1項〜第5項のいずれか一項に記載の方法において、第2の工程において基板の表面に供給される塗布液の量は、第1の工程において基板の表面に供給される塗布液の量よりも多くてもよい。この場合、第2の工程において基板の表面に供給される塗布液が基板の表面全体に拡がりやすくなる。
[7]上記第6項に記載の方法において、第2の工程において基板の表面に供給される塗布液の量と第1の工程において基板の表面に供給される塗布液の量との差は0.06ml以上であってもよい。
[8]上記第1項〜第7項のいずれか一項に記載の方法において、本開示の一つの観点に係る基板処理方法は、第1の工程の前に、回転している基板の表面に有機溶剤を供給する第3の工程をさらに含み、第1の工程では、第3の工程で基板の表面に供給された有機溶剤が乾燥する前に基板の表面に塗布液を供給してもよい。この場合、第3の工程において基板の表面に供給された有機溶剤が、第1の工程において基板の表面に供給される塗布液と基板との親和性を高める機能を果たし、第1の工程における塗布液が基板の表面において拡がりやすくなる。従って、より均一な膜厚の塗布膜を基板の表面に形成しやすくなる。
[9]本開示の他の観点に係る基板処理装置は、基板を保持して回転させるように構成された回転保持部と、基板の表面に塗布液を供給するように構成された塗布液供給部と、制御部とを備え、制御部は、回転保持部を制御して第1の回転数で基板を回転させた状態で、塗布液供給部を制御して基板の表面に塗布液を供給する第1の処理と、第1の処理の後で且つ基板の表面に供給された塗布液が乾燥する前に、回転保持部を制御して第1の回転数よりも低い第2の回転数で基板を回転させた状態で、塗布液供給部を制御して基板の表面に塗布液を供給する第2の処理とを実行する。
本開示の他の観点に係る基板処理装置では、第1の処理において基板の表面に供給された塗布液が乾燥する前に、第2の処理において基板の表面に塗布液が供給される。すなわち、基板の表面に塗布液が2回に分けて供給される。そのため、第1の処理において基板の表面に供給された塗布液が、第2の処理において基板の表面に供給される塗布液と基板との親和性を高める機能を果たし、第2の処理における塗布液が基板の周縁まで行き渡りやすくなる。従って、基板の表面に均一な膜厚の塗布膜を形成することができる。
本開示の他の観点に係る基板処理装置では、第2の処理において、第1の回転数よりも低い第2の回転数で回転している基板の表面に塗布液が供給される。そのため、第1の処理では、基板が比較的高い回転数で回転している状態で、基板の表面に塗布液が供給される。従って、第1の処理で基板の表面に供給される塗布液は、乾燥する前に基板の周縁に向けて拡がりやすく、基板の表面を比較的広い範囲で覆いうる。一方、第2の処理では、基板が比較的低い回転数で回転している状態で、基板の表面に塗布液が供給される。そのため、第1及び第2の処理で基板の表面に供給された塗布液の乾燥が抑制される。従って、第1の処理で基板の表面に供給された塗布液が流動性を有する状態で、第2の処理において塗布液が供給される。その結果、第2の処理における塗布液が基板の周縁までいっそう行き渡りやすくなる。加えて、第2の処理において基板が比較的低い回転数で回転しているので、基板の表面に存在する塗布液に作用する遠心力が比較的小さくなる。そのため、基板の周縁から塗布液が振り切られて浪費されたり、基板の周縁において塗布液の盛り上がりが生じたりすることが抑制される。以上により、塗布液の使用量を極めて低減しつつ塗布膜の膜厚の均一性をいっそう向上させることが可能となる。
[10]上記第9項に記載の装置において、制御部は、第1の回転数と第2の回転数との差は3000rpm未満となるように回転保持部を制御してもよい。この場合、塗布膜の膜厚の均一性をナノオーダーでコントロールすることが可能となる。
[11]上記第9項又は第10項に記載の装置において、制御部は、第1の回転数が3000rpm以下で第2の回転数が1000rpm以下となるように回転保持部を制御してもよい。この場合、塗布膜の膜厚の均一性をナノオーダーでコントロールすることが可能となる。
[12]上記第9項〜第11項のいずれか一項に記載の装置において、制御部は、第1の処理において基板の表面への塗布液の供給が終了してから第2の処理において基板の表面への塗布液の供給が開始されるまでの間隔が1.5秒以下となるように第2の処理を実行してもよい。この場合、当該間隔が比較的短いので、第2の処理において基板の表面に塗布液の供給が開始される前に、第1の処理において基板の表面に供給された塗布液が乾燥し難い。そのため、第2の処理において供給される塗布液が基板の表面全体に拡がりやすくなる。
[13]上記第9項〜第12項のいずれか一項に記載の装置において、制御部は、回転保持部を制御して、第1の処理において基板の表面への塗布液の供給が終了してから第2の処理において基板の表面への塗布液の供給が開始されるまで基板を1000rpm以下で回転させてもよい。この場合、当該回転数が比較的小さいので、第2の処理において基板の表面に塗布液の供給が開始される前に、第1の処理において基板の表面に供給された塗布液が乾燥し難い。そのため、第2の処理において供給される塗布液が基板の表面全体に拡がりやすくなる。
[14]上記第9項〜第13項のいずれか一項に記載の装置において、制御部は、第2の処理において基板の表面に供給される塗布液の量が第1の処理において基板の表面に供給される塗布液の量よりも多くなるように第2の処理を実行してもよい。この場合、第2の処理において基板の表面に供給される塗布液が基板の表面全体に拡がりやすくなる。
[15]上記第14項に記載の装置において、制御部は、第2の処理において基板の表面に供給される塗布液の量と第1の処理において基板の表面に供給される塗布液の量との差が0.06ml以上となるように塗布液供給部を制御してもよい。
[16]上記第9項〜第15項のいずれか一項に記載の装置は、基板の表面に有機溶剤を供給するように構成された溶剤供給部をさらに備え、制御部は、第1の処理の前に、回転保持部を制御して基板を回転させた状態で、溶剤供給部を制御して基板の表面に有機溶剤を供給する第3の処理を実行し、第1の処理において、第3の処理で基板の表面に供給された有機溶剤が乾燥する前に基板の表面に塗布液を供給させるように塗布液供給部を制御してもよい。この場合、第3の処理において基板の表面に供給された有機溶剤が、第1の処理において基板の表面に供給される塗布液と基板との親和性を高める機能を果たし、第1の処理における塗布液が基板の表面において拡がりやすくなる。従って、より均一な膜厚の塗布膜を基板の表面に形成しやすくなる。
[17]本開示の他の観点に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記第1項〜第8項のいずれか一項に記載の基板処理方法を基板処理装置に実行させるためのプログラムを記録している。本開示の他の観点に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体では、上記の基板処理方法と同様に、塗布液の使用量を低減しつつ塗布膜の膜厚の均一性を向上させることが可能となる。本明細書において、コンピュータ読み取り可能な記録媒体には、一時的でない有形の媒体(non-transitory computer recording medium)(例えば、各種の主記憶装置又は補助記憶装置)や、伝播信号(transitory computer recording medium)(例えば、ネットワークを介して提供可能なデータ信号)が含まれる。
本開示に係る基板処理方法、基板処理装置及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、塗布液の使用量を低減しつつ塗布膜の膜厚の均一性を向上させることが可能となる。
図1は、基板処理システムを示す斜視図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3は、図2のIII−III線断面図である。 図4は、塗布ユニットを示す模式図である。 図5は、基板処理システムを示すブロック図である。 図6は、コントローラのハードウェア構成を示す概略図である。 図7は、塗布膜の形成手順を説明するためのフローチャートである。 図8は、ウエハ回転数の時間変化を示すグラフである。 図9は、塗布膜の形成手順を説明するための模式図である。 図10は、塗布膜の形成手順を説明するための模式図である。 図11は、試験1における、ウエハ中心からの距離に対する塗布膜の膜厚を示す。 図12は、試験2における、ウエハ中心からの距離に対する塗布膜の膜厚を示す。 図13は、試験3における、ウウエハ中心からの距離に対する塗布膜の膜厚を示す。 図14は、試験3における、ウエハ面内における塗布膜の膜厚分布を示す。 図15は、試験4における、ウエハ面内における塗布膜の膜厚分布を示す。 図16は、試験5における、ウエハ中心からの距離に対する塗布膜の膜厚を示す。 図17は、参考試験における、ウエハ中心からの距離に対する塗布膜の膜厚を示す。
以下に説明される本開示に係る実施形態は本発明を説明するための例示であるので、本発明は以下の内容に限定されるべきではない。以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
[基板処理システム]
図1に示されるように、基板処理システム1(基板処理装置)は、塗布現像装置2(基板処理装置)と、露光装置3と、コントローラ10(制御部)とを備える。露光装置3は、ウエハW(基板)の表面Wa(図4参照)に形成された感光性レジスト膜の露光処理(パターン露光)を行う。具体的には、液浸露光等の方法により感光性レジスト膜(感光性被膜)の露光対象部分に選択的にエネルギー線を照射する。エネルギー線としては、例えばArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、g線、i線、又は極端紫外線(EUV:Extreme Ultraviolet)が挙げられる。
塗布現像装置2は、露光装置3による露光処理の前に、感光性レジスト膜又は非感光性レジスト膜(以下、あわせて「レジスト膜R」(図4参照)という。)をウエハWの表面Waに形成する処理を行う。塗布現像装置2は、露光装置3による感光性レジスト膜の露光処理後に、当該感光性レジスト膜の現像処理を行う。ウエハWは、円板状を呈してもよいし、円形の一部が切り欠かれていてもよいし、多角形など円形以外の形状を呈していてもよい。ウエハWは、例えば、半導体基板、ガラス基板、マスク基板、FPD(Flat Panel Display)基板その他の各種基板であってもよい。ウエハWの直径は、例えば200mm〜450mm程度であってもよい。
図1〜図3に示されるように、塗布現像装置2は、キャリアブロック4と、処理ブロック5と、インターフェースブロック6とを備える。キャリアブロック4、処理ブロック5及びインターフェースブロック6は、水平方向に並んでいる。
キャリアブロック4は、図1及び図3に示されるように、キャリアステーション12と、搬入搬出部13とを有する。キャリアステーション12は複数のキャリア11を支持する。キャリア11は、少なくとも一つのウエハWを密封状態で収容する。キャリア11の側面11aには、ウエハWを出し入れするための開閉扉(図示せず)が設けられている。キャリア11は、側面11aが搬入搬出部13側に面するように、キャリアステーション12上に着脱自在に設置される。
搬入搬出部13は、キャリアステーション12及び処理ブロック5の間に位置している。搬入搬出部13は、複数の開閉扉13aを有する。キャリアステーション12上にキャリア11が載置される際には、キャリア11の開閉扉が開閉扉13aに面した状態とされる。開閉扉13a及び側面11aの開閉扉を同時に開放することで、キャリア11内と搬入搬出部13内とが連通する。搬入搬出部13は、受け渡しアームA1を内蔵している。受け渡しアームA1は、キャリア11からウエハWを取り出して処理ブロック5に渡し、処理ブロック5からウエハWを受け取ってキャリア11内に戻す。
処理ブロック5は、図1及び図2に示されるように、BCTモジュール14と、HMCTモジュール15と、COTモジュール16と、DEVモジュール17とを有する。BCTモジュール14は下層膜形成モジュールである。HMCTモジュール15は中間膜(ハードマスク)形成モジュールである。COTモジュール16はレジスト膜形成モジュールである。DEVモジュール17は現像処理モジュールである。これらのモジュールは、床面側からDEVモジュール17、BCTモジュール14、HMCTモジュール15、COTモジュール16の順に並んでいる。
BCTモジュール14は、ウエハWの表面Wa上に下層膜を形成するように構成されている。BCTモジュール14は、複数の塗布ユニット(図示せず)と、複数の熱処理ユニット(図示せず)と、これらのユニットにウエハWを搬送する搬送アームA2(図2参照)とを内蔵している。塗布ユニットは、下層膜形成用の塗布液をウエハWの表面Waに塗布して塗布膜を形成するように構成されている。熱処理ユニットは、例えば熱板によりウエハWを加熱し、加熱後のウエハWを例えば冷却板により冷却して熱処理を行うように構成されている。BCTモジュール14において行われる熱処理の具体例としては、塗布膜を硬化させて下層膜とするための加熱処理が挙げられる。下層膜としては、例えば、反射防止(SiARC)膜が挙げられる。
HMCTモジュール15は、下層膜上に中間膜を形成するように構成されている。HMCTモジュール15は、複数の塗布ユニット(図示せず)と、複数の熱処理ユニット(図示せず)と、これらのユニットにウエハWを搬送する搬送アームA3(図2参照)とを内蔵している。塗布ユニットは、中間膜形成用の塗布液をウエハWの表面Waに塗布して塗布膜を形成するように構成されている。熱処理ユニットは、例えば熱板によりウエハWを加熱し、加熱後のウエハWを例えば冷却板により冷却して熱処理を行うように構成されている。HMCTモジュール15において行われる熱処理の具体例としては、塗布膜を硬化させて中間膜とするための加熱処理が挙げられる。中間膜としては、例えば、SOC(Spin On Carbon)膜、アモルファスカーボン膜が挙げられる。
COTモジュール16は、熱硬化性を有するレジスト膜Rを中間膜上に形成するように構成されている。COTモジュール16は、図2及び図3に示されるように、複数の塗布ユニットU1と、複数の熱処理ユニットU2(加熱部)と、これらのユニットにウエハWを搬送する搬送アームA4とを内蔵している。塗布ユニットU1は、レジスト膜形成用の処理液(レジスト剤)を中間膜の上に塗布して塗布膜を形成するように構成されている。塗布ユニットU1の詳細については後述する。熱処理ユニットU2は、例えば熱板によりウエハWを加熱し、加熱後のウエハWを例えば冷却板により冷却して熱処理を行うように構成されている。COTモジュール16において行われる熱処理の具体例としては、塗布膜を硬化させてレジスト膜Rとするための加熱処理(PAB:Pre Applied Bake)が挙げられる。
DEVモジュール17は、露光された感光性レジスト膜の現像処理を行うように構成されている。DEVモジュール17は、複数の現像ユニット(図示せず)と、複数の熱処理ユニット(図示せず)と、これらのユニットにウエハWを搬送する搬送アームA5と、これらのユニットを経ずにウエハWを搬送する直接搬送アームA6とを内蔵している。現像ユニットは、感光性レジスト膜を部分的に除去してレジストパターンを形成するように構成されている。熱処理ユニットは、例えば熱板によりウエハWを加熱し、加熱後のウエハWを例えば冷却板により冷却して熱処理を行うように構成されている。DEVモジュール17において行われる熱処理の具体例としては、現像処理前の加熱処理(PEB:Post Exposure Bake)、現像処理後の加熱処理(PB:Post Bake)等が挙げられる。
処理ブロック5内におけるキャリアブロック4側には、図2及び図3に示されるように、棚ユニットU10が設けられている。棚ユニットU10は、床面からHMCTモジュール15にわたって設けられており、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。棚ユニットU10の近傍には昇降アームA7が設けられている。昇降アームA7は、棚ユニットU10のセル同士の間でウエハWを昇降させる。
処理ブロック5内におけるインターフェースブロック6側には、棚ユニットU11が設けられている。棚ユニットU11は床面からDEVモジュール17の上部にわたって設けられており、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。
インターフェースブロック6は、受け渡しアームA8を内蔵しており、露光装置3に接続される。受け渡しアームA8は、棚ユニットU11のウエハWを取り出して露光装置3に渡し、露光装置3からウエハWを受け取って棚ユニットU11に戻すように構成されている。
コントローラ10は、基板処理システム1を部分的又は全体的に制御する。コントローラ10の詳細については後述する。
[塗布ユニットの構成]
続いて、図4を参照して、塗布ユニットU1についてさらに詳しく説明する。塗布ユニットU1は、図4に示されるように、回転保持部20と、塗布液供給部30とを備える。
回転保持部20は、回転部21と、保持部22とを有する。回転部21は、上方に突出したシャフト23を有する。回転部21は、例えば電動モータ等を動力源としてシャフト23を回転させる。保持部22は、シャフト23の先端部に設けられている。保持部22上にはウエハWが配置される。保持部22は、例えば吸着等によりウエハWを略水平に保持する。すなわち、回転保持部20は、ウエハWの姿勢が略水平の状態で、ウエハWの表面Waに対して垂直な軸(回転軸)周りでウエハWを回転させる。本実施形態では、回転軸は、円形状を呈するウエハWの中心を通っているので、中心軸でもある。本実施形態では、図4に示されるように、回転保持部20は、上方から見て時計回りにウエハWを回転させる。
塗布液供給部30は、ウエハWの表面Waに塗布液L1を供給するように構成されている。塗布液供給部30は、塗布液源31と、ポンプ32と、バルブ33と、ノズル34と、配管35とを有する。塗布液源31は、塗布液Lの供給源として機能する。塗布液源31が貯留する塗布液Lとしては、例えば、感光性レジスト膜となる感光性レジスト材料、非感光性レジスト膜となる非感光性レジスト材料等が挙げられる。例えば膜厚が30nm〜100nm程度の極薄のレジスト膜R(塗布膜)を形成するために、これらのレジスト材料が例えば5cP以下の粘度を有していてもよい。このような低粘度のレジスト材料を用いると、レジスト材料がウエハWの表面Waで流動しやすくなる。当該レジスト材料としては、例えば富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ株式会社製のFAiRS−E15Bが挙げられる。
ポンプ32は、塗布液源31から塗布液L1を吸引し、配管35及びバルブ33を介してノズル34に送り出す。ノズル34は、吐出口がウエハWの表面Waに向かうようにウエハWの上方に配置されている。ノズル34は、図示しない駆動部によって水平方向及び上下方向に移動可能に構成されている。ノズル34は、ポンプ32から送り出された塗布液L1を、ウエハWの表面Waに吐出可能である。配管35は、上流側から順に、塗布液源31、ポンプ32、バルブ33及びノズル34を接続している。
溶剤供給部40は、ウエハWの表面Waに有機溶剤L2を供給するように構成されている。溶剤供給部40は、溶剤源41と、ポンプ42と、バルブ43と、ノズル44と、配管45とを有する。溶剤源41は、有機溶剤L2の供給源として機能する。溶剤源41が貯留する有機溶剤L2としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)70質量%及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)30質量%が混合されたシンナー(OK73シンナー:東京応化工業株式会社製)、γ−ブチロラクトン等の各種のシンナーが挙げられる。
ポンプ42は、溶剤源41から有機溶剤L2を吸引し、配管45及びバルブ43を介してノズル44に送り出す。ノズル44は、吐出口がウエハWの表面Waに向かうようにウエハWの上方に配置されている。ノズル44は、図示しない駆動部によって水平方向及び上下方向に移動可能に構成されている。ノズル44は、ポンプ42から送り出された有機溶剤L2を、ウエハWの表面Waに吐出可能である。配管45は、上流側から順に、溶剤源41、ポンプ42、バルブ43及びノズル44を接続している。
[コントローラの構成]
コントローラ10は、図5に示されるように、機能モジュールとして、読取部M1と、記憶部M2と、処理部M3と、指示部M4とを有する。これらの機能モジュールは、コントローラ10の機能を便宜上複数のモジュールに区切ったものに過ぎず、コントローラ10を構成するハードウェアがこのようなモジュールに分かれていることを必ずしも意味するものではない。各機能モジュールは、プログラムの実行により実現されるものに限られず、専用の電気回路(例えば論理回路)、又は、これを集積した集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)により実現されるものであってもよい。
読取部M1は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体RMからプログラムを読み取る。記録媒体RMは、基板処理システム1の各部を動作させるためのプログラムを記録している。記録媒体RMとしては、例えば、半導体メモリ、光記録ディスク、磁気記録ディスク、光磁気記録ディスクであってもよい。
記憶部M2は、種々のデータを記憶する。記憶部M2は、例えば、読取部M1において記録媒体RMから読み取られたプログラムの他、例えば、ウエハWに塗布液L1及び有機溶剤L2を供給する際の各種データ(いわゆる処理レシピ)、外部入力装置(図示せず)を介してオペレータから入力された設定データ等を記憶する。
処理部M3は、各種データを処理する。処理部M3は、例えば、記憶部M2に記憶されている各種データに基づいて、塗布ユニットU1(例えば、回転保持部20、ポンプ32,42、バルブ33,43、ノズル34,44等)及び熱処理ユニットU2を動作させるための信号を生成する。
指示部M4は、処理部M3において生成された信号を塗布ユニットU1(例えば、回転保持部20、ポンプ32,42、バルブ33,43、ノズル34,44等)又は熱処理ユニットU2に送信する。
コントローラ10のハードウェアは、例えば一つ又は複数の制御用のコンピュータにより構成される。コントローラ10は、ハードウェア上の構成として、例えば図6に示される回路10Aを有する。回路10Aは、電気回路要素(circuitry)で構成されていてもよい。回路10Aは、具体的には、プロセッサ10Bと、メモリ10Cと、ストレージ10Dと、ドライバ10Eと、入出力ポート10Fとを有する。プロセッサ10Bは、メモリ10C及びストレージ10Dの少なくとも一方と協働してプログラムを実行し、入出力ポート10Fを介した信号の入出力を実行することで、上述した各機能モジュールを構成する。ドライバ10Eは、基板処理システム1の各種装置をそれぞれ駆動する回路である。入出力ポート10Fは、ドライバ10Eと基板処理システム1の各種装置(例えば、回転保持部20、ポンプ32,42、バルブ33,43、ノズル34,44等)との間で、信号の入出力を行う。
本実施形態では、基板処理システム1は、一つのコントローラ10を備えているが、複数のコントローラ10で構成されるコントローラ群(制御部)を備えていてもよい。基板処理システム1がコントローラ群を備えている場合には、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つのコントローラ10によって実現されていてもよいし、2個以上のコントローラ10の組み合わせによって実現されていてもよい。コントローラ10が複数のコンピュータ(回路10A)で構成されている場合には、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つのコンピュータ(回路10A)によって実現されていてもよいし、2つ以上のコンピュータ(回路10A)の組み合わせによって実現されていてもよい。コントローラ10は、複数のプロセッサ10Bを有していてもよい。この場合、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つのプロセッサ10Bによって実現されていてもよいし、2つ以上のプロセッサ10Bの組み合わせによって実現されていてもよい。
[塗布膜の形成方法]
続いて、塗布液L1及び有機溶剤L2をウエハWに供給してウエハWの表面Waに塗布膜を形成する方法(基板処理方法)について、図7〜図10を参照して説明する。ここでは、ウエハWがキャリア11から塗布ユニットU1に搬送されたものとして説明を進める。
まず、コントローラ10は、ステップS1(図7参照)を実行する。ステップS1では、コントローラ10は、回転保持部20を制御して、ウエハWを保持部22に保持させる。その後、コントローラ10は、溶剤供給部40(ポンプ42、バルブ43及びノズル44(より詳しくは、ノズル44を駆動する駆動部))を制御して、ノズル44から有機溶剤L2をウエハWの表面Waの中央部に吐出させる(第3の工程;第3の処理;図9(a)及び図10(a)参照)。これにより、ウエハWの表面Waに有機溶剤L2が供給される。このときの有機溶剤L2の吐出量は、例えば、1ml〜1.5ml程度であってもよい。なお、ステップS1では、ウエハWが静止、すなわちウエハWの回転数が0rpmであってもよい(図8のS1区間参照)。
次に、コントローラ10は、ステップS2(図7参照)を実行する。ステップS2では、コントローラ10は、回転保持部20を制御して、第1の回転数ω1でウエハWを回転させる(図8のS2区間参照)。第1の回転数ω1は、例えば4000rpm未満であってもよいし、3000rpm以下であってもよいし、2000rpm以下であってもよいし、1500rpm以下であってもよい。これにより、ステップS1においてウエハWの表面Waに供給された有機溶剤L2がウエハWの表面Wa全面に拡がる(図9(b)及び図10(b)参照)。有機溶剤L2のうち余剰分は、ウエハWの周縁から外側に振り切られ、ウエハWの表面Waから除去される。ステップS2の処理時間は、ステップS1においてウエハWの表面Waに供給された有機溶剤L2が乾燥しない程度の時間に設定される。ステップS2の処理時間は、例えば1秒〜2秒程度であってもよい。
次に、コントローラ10は、ステップS3(図7参照)を実行する。ステップS3では、コントローラ10は、回転保持部20を制御して、第2の回転数ω2でウエハWを回転させる(図8のS3区間参照)。第2の回転数ω2は、例えば4000rpm未満であってもよいし、3000rpm以下であってもよいし、2000rpm以下であってもよいし、1500rpm以下であってもよい。第2の回転数ω2は、第1の回転数ω1と同程度であってもよい。
この状態で、コントローラ10は、塗布液供給部30(ポンプ32、バルブ33及びノズル34(より詳しくは、ノズル34を駆動する駆動部))を制御して、ノズル34から塗布液L1をウエハWの表面Waの中央部に吐出させる(第1の工程;第1の処理;図9(c)及び図10(c)参照)。以下では、ウエハWの表面Waに供給される第1回目の塗布液L1を「塗布液L1a」と呼ぶこととする。これにより、ステップS3では、ステップS2においてウエハWの表面Waに供給された有機溶剤L2が乾燥する前に、ウエハWの表面Waに塗布液L1aが供給される。すなわち、塗布液L1aは、有機溶剤L2に導かれながらウエハWの表面Waの主として中心部に拡がる。換言すれば、有機溶剤L2は、ウエハWの表面Waにおいて塗布液L1aの拡がりを促進する機能を有する。ステップS3の処理時間は、例えば0.3秒〜1秒程度であってもよいし、0.3秒〜0.6秒程度であってもよい。
次に、コントローラ10は、ステップS4(図7参照)を実行する。ステップS4では、コントローラ10は、回転保持部20を制御して、第3の回転数ω3でウエハWを回転させる(図9のS4区間参照)。ステップS4では、ウエハWの表面Waに塗布液L1が供給されない。第3の回転数ω3は、例えば2000rpm未満であってもよいし、1000rpm以下であってもよいし、500rpm以下であってもよいし、100rpm以下であってもよい。第3の回転数ω3は、第1及び第2の回転数ω1,ω2と同程度であってもよい。これにより、ステップS3においてウエハWの表面Waに供給された塗布液L1aがウエハWの表面Waの中央部に拡がる(図9(d)及び図10(d)参照)。ステップS4の処理時間は、ステップS3においてウエハWの表面Waに供給された塗布液L1aが乾燥しない程度の時間に設定される。ステップS4の処理時間は、例えば1.5秒以下であってもよい。
次に、コントローラ10は、ステップS5(図7参照)を実行する。ステップS5では、コントローラ10は、回転保持部20を制御して、第4の回転数ω4でウエハWを回転させる(図8のS5区間参照)。第4の回転数ω4は、第2の回転数ω2よりも低い。第4の回転数ω4は、例えば2000rpm以下であってもよいし、1000rpm以下であってもよいし、500rpm以下であってもよい。第2の回転数ω2と第4の回転数ω4との差(ω2−ω4)は、例えば3000rpm未満であってもよいし、2000rpm以下であってもよいし、1000rpm以下であってもよい。
この状態で、コントローラ10は、塗布液供給部30(ポンプ32、バルブ33及びノズル34(より詳しくは、ノズル34を駆動する駆動部))を制御して、ノズル34から塗布液L1をウエハWの表面Waの中央部に吐出させる(第2の工程;第2の処理;図9(e)及び図10(e)参照)。以下では、ウエハWの表面Waに供給される第2回目の塗布液L1を「塗布液L1b」と呼ぶこととする。これにより、ステップS5では、ステップS4においてウエハWの表面Waに供給された塗布液L1aが乾燥する前に、ウエハWの表面Waに塗布液L1bが供給される。すなわち、塗布液L1bは、塗布液L1aに導かれながらウエハWの表面Waの全体に拡がる。換言すれば、塗布液L1aは、ウエハWの表面Waにおいて塗布液L1bの拡がりを促進する機能を有する。ステップS5の処理時間は、例えば0.3秒〜2秒程度であってもよいし、0.3〜0.6秒程度であってもよい。
ステップS5においてウエハWの表面Waに供給される塗布液L1bの量(供給量V2)は、ステップS3においてウエハWの表面Waに供給される塗布液L1aの量(供給量V1)と同程度であってもよいし、供給量V1よりも多くてもよいし、供給量V1よりも少なくてもよい。供給量V1,V2の合計量を100としたときに、供給量V1は例えば30〜40程度であってもよく、供給量V2は例えば70〜60程度であってもよい。供給量V1,V2の合計量は、例えば0.2ml〜2.5ml程度であってもよい。供給量V2と供給量V1との差(V2−V1)は、例えば0.05ml〜0.1ml程度であってもよい。
次に、コントローラ10は、ステップS6(図7参照)を実行する。ステップS6では、コントローラ10は、回転保持部20を制御して、第5の回転数ω5でウエハWを回転させる(図8のS6区間参照)。第5の回転数ω5は、第4の回転数ω4よりも低い。第5の回転数ω5は、例えば500rpm以下であってもよい。ステップS6の処理時間は、例えば0.2秒〜2秒程度であってもよい。
ステップS6において、ウエハWの回転数が第4の回転数ω4から第5の回転数ω5に下がることにより、第4の回転数ω4の遠心力でウエハWの周縁寄りに偏っていた塗布液L1がウエハWの中央側に引き寄せられる(図9(f)及び図10(f)参照)。これにより、ウエハWの中央部において塗布液L1が隆起する(同参照)。
次に、コントローラは、ステップS7(図7参照)を実行する。ステップS6では、コントローラ10は、回転保持部20を制御して、第6の回転数ω6でウエハWを回転させる(図8のS7区間参照)。第6の回転数ω6は、第5の回転数ω5よりも高い。第6の回転数ω6は、例えば1000rpm〜1800rpm程度であってもよい。これにより、ステップS6においてウエハWの中央部に引き寄せられていた塗布液L1が、再びウエハWの表面Wa全面に拡がる(図9(g)及び図10(g)参照)。塗布液L1のうち余剰分は、ウエハWの周縁から外側に振り切られ、ウエハWの表面Waから除去される。ステップS7の処理時間は、例えば15秒〜20秒程度であってもよい。
その後、ウエハWの表面Waの塗布液L1が乾燥し、ウエハWの表面Waに均一な膜厚の塗布膜が形成される。以上により、ウエハWの表面Waへの塗布膜の形成処理が完了する。
[作用]
以上のような本実施形態では、ステップS2においてウエハWの表面Waに供給された塗布液L1aが乾燥する前に、ステップS4においてウエハWの表面Waに塗布液L1bが供給される。すなわち、ウエハWの表面Waに塗布液が2回に分けて供給される。そのため、ステップS2の塗布液L1aが、ステップS4の塗布液L1bとウエハWとの親和性を高める機能を果たし、ステップS4における塗布液L1bがウエハWの周縁まで行き渡りやすくなる。従って、ウエハWの表面Waに均一な膜厚の塗布膜を形成することができる。
本実施形態では、ステップS4において、第2の回転数ω2よりも低い第4の回転数ω4で回転しているウエハWの表面Waに塗布液L1bが供給される。そのため、ステップS2では、ウエハWが比較的高い回転数ω2で回転している状態で、ウエハWの表面Waに塗布液L1aが供給される。従って、ステップS2の塗布液L1aは、乾燥する前にウエハWの周縁に向けて拡がりやすく、ウエハWの表面Waを比較的広い範囲で覆いうる。一方、ステップS4では、ウエハWが比較的低い回転数ω4で回転している状態で、ウエハWの表面Waに塗布液L1bが供給される。そのため、ステップS4では、ウエハWの表面Waに存在する塗布液L1の乾燥が抑制される。従って、ステップS2でウエハWの表面Waに供給された塗布液L1aが流動性を有する状態で、ステップS4において塗布液L1bが供給される。その結果、ステップS4における塗布液L1bがウエハWの周縁までいっそう行き渡りやすくなる。加えて、ステップS4においてウエハWが比較的低い回転数ω4で回転しているので、ウエハWの表面Waに存在する塗布液L1に作用する遠心力が比較的小さくなる。そのため、ウエハWの周縁から塗布液L1が振り切られて浪費されたり、ウエハWの周縁において塗布液L1の盛り上がりが生じたりすることが抑制される。以上により、塗布液L1の使用量を極めて低減しつつ塗布膜の膜厚の均一性をいっそう向上させることが可能となる。
(試験1)
半径が150mmの円形状のウエハWの表面Waに塗布液を2回に分けて供給することで、ウエハWの表面Waに均一な膜厚の塗布膜を形成することができることを確認するために試験を行った。その結果、図11に示されるように、塗布液を2回吐出した場合に、特にウエハWの周縁部における塗布膜の均一性が改善した。なお、図11において、実線、一点鎖線及び破線の各試験条件は下記のとおりであった。
・実線(2回吐出)
1回目の塗布液の吐出量:0.083ml
2回目の塗布液の吐出量:0.161ml
塗布液の吐出量の合計:0.244ml
ウエハWの回転数:1500rpm(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
ウエハWの回転時間:1500秒(1回目の塗布液の吐出時)
ウエハWの回転時間:1500秒(2回目の塗布液の吐出時)
塗布液の吐出間隔:0.5秒
・一点鎖線(2回吐出)
1回目の塗布液の吐出量:0.065ml
2回目の塗布液の吐出量:0.161ml
塗布液の吐出量の合計:0.226ml
ウエハWの回転数:1500rpm(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
ウエハWの回転時間:0.4秒(1回目の塗布液の吐出時)
ウエハWの回転時間:1500秒(2回目の塗布液の吐出時)
塗布液の吐出間隔:0.4秒
・破線(1回吐出)
塗布液の吐出量:0.233ml
ウエハWの回転数:1500rpm
ウエハWの回転時間:1.6秒
(試験2)
半径が150mmの円形状のウエハWに対してウエハWの回転数を変えつつ塗布液(レジスト液)を2回吐出して、ウエハWの表面Waに塗布膜を形成する試験を行った。その結果、塗布液の1回目の吐出時と塗布液の2回目の吐出時とでウエハWの回転数が同じであった場合には、特にウエハWの周縁部での膜厚が不均一であった(図12(a)参照)。同様に、塗布液の2回目の吐出時におけるウエハWの回転数が塗布液の1回目の吐出時におけるウエハWの回転数よりも大きい場合にも、特にウエハWの周縁部での膜厚が不均一であった(図12(b)参照)。一方、塗布液の2回目の吐出時におけるウエハWの回転数が塗布液の1回目の吐出時におけるウエハWの回転数よりも低い場合には、特にウエハWの周縁部における塗布膜の均一性が改善した(図12(c)参照)。
なお、図12(a)において、太実線、細実線及び破線の各試験条件は下記のとおりであった。
・共通条件
1回目の塗布液の吐出量:0.12ml
2回目の塗布液の吐出量:0.12ml
塗布液の吐出量の合計:0.24ml
塗布液の吐出間隔:0.8秒
ウエハWの回転時間:0.8秒(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
・太実線
ウエハWの回転数:1000rpm(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
・細実線
ウエハWの回転数:2000rpm(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
・破線
ウエハWの回転数:3000rpm(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
図12(b)において、太実線、一点鎖線、破線及び細実線の各試験条件は下記のとおりであった。
・共通条件
1回目の塗布液の吐出量:0.12ml
2回目の塗布液の吐出量:0.12ml
塗布液の吐出量の合計:0.24ml
塗布液の吐出間隔:0.8秒
ウエハWの回転時間:0.8秒(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
・太実線
ウエハWの回転数:1000rpm(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
・一点鎖線
ウエハWの回転数:1000rpm(1回目の塗布液の吐出時)
ウエハWの回転数:2000rpm(2回目の塗布液の吐出時)
・破線
ウエハWの回転数:1000rpm(1回目の塗布液の吐出時)
ウエハWの回転数:3000rpm(2回目の塗布液の吐出時)
・細実線
ウエハWの回転数:1000rpm(1回目の塗布液の吐出時)
ウエハW板の回転数:4000rpm(2回目の塗布液の吐出時)
図12(c)において、太実線、細実線及び破線の各試験条件は下記のとおりであった。
・共通条件
1回目の塗布液の吐出量:0.12ml
2回目の塗布液の吐出量:0.12ml
塗布液の吐出量の合計:0.24ml
塗布液の吐出間隔:0.8秒
ウエハWの回転時間:0.8秒(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
・太実線
ウエハWの回転数:1000rpm(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
・細実線
ウエハWの回転数:2000rpm(1回目の塗布液の吐出時)
ウエハWの回転数:1000rpm(2回目の塗布液の吐出時)
・破線
ウエハWの回転数:3000rpm(1回目の塗布液の吐出時)
ウエハWの回転数:1000rpm(2回目の塗布液の吐出時)
試験2の結果(図12(c)参照)によれば、2回目の塗布液の吐出時におけるウエハWの回転数と1回目の塗布液の吐出時におけるウエハWの回転数との差が3000rpm未満であると、ウエハWの表面Waに形成される塗布膜の膜厚の均一性をナノオーダーでコントロールすることが可能となることが確認された。特に、1回目の塗布液の吐出時におけるウエハWの回転数が3000rpm以下であり、2回目の塗布液の吐出時におけるウエハWの回転数が1000rpm以下であると、ウエハWの表面Waに形成される塗布膜の膜厚の均一性をナノオーダーでより精度よくコントロールすることが可能となることが確認された。
(試験3)
半径が150mmの円形状のウエハWに対して塗布液(レジスト液)の吐出間隔を変えつつ塗布液を2回吐出して、ウエハWの表面Waに塗布膜を形成する試験を行った。その結果、吐出間隔が0.8秒の場合には、ウエハWの表面Waに均一な膜厚の塗布膜を形成することができ、斑及び被覆不良が発生しなかった(図13の太実線及び図14(a)参照)。吐出間隔が1.5秒の場合には、ウエハWの表面Waに均一な膜厚の塗布膜を形成することができ、被覆不良が発生しなかったが、ウエハWの周縁に斑が僅かに発生した(図13の細実線及び図14(b)参照)。吐出間隔が3秒の場合には、ウエハWの周縁部において膜厚が不均一となり、当該周縁部において被覆不良及び斑が発生した(図13の破線及び図14(c)参照)。吐出間隔が10秒の場合には、ウエハWの中央部よりも外側に塗布膜を形成することができなかった(図13の一点鎖線及び図14(d)参照)。
なお、図13において、太実線、細実線、破線及び一点鎖線の各試験条件は下記のとおりであった。
・共通条件
1回目の塗布液の吐出量:0.06ml
2回目の塗布液の吐出量:0.18ml
塗布液の吐出量の合計:0.24ml
ウエハWの回転数:1500rpm(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
ウエハWの回転時間:0.5秒(1回目の塗布液の吐出時)
ウエハWの回転時間:1.6秒(2回目の塗布液の吐出時)
・太実線
塗布液の吐出間隔:0.8秒
・細実線
塗布液の吐出間隔:1.5秒
・破線
塗布液の吐出間隔:3秒
・一点鎖線
塗布液の吐出間隔:10秒
試験3によれば、吐出間隔が1.5秒以下の場合、当該間隔が比較的短いので、1回目に吐出された塗布液L1aが2回目の塗布液の吐出時に乾燥し難いことが確認された。そのため、1回目に吐出された塗布液L1aによって2回目に吐出される塗布液L1bがウエハWの表面全体に拡がりやすくなることが確認された。
(試験4)
半径が150mmの円形状のウエハWに対して塗布液(レジスト液)を2回吐出して、ウエハWの表面Waに塗布膜を形成する試験を行った。当該試験では、1回目の塗布液の吐出終了から2回目の塗布液の吐出開始までの間におけるウエハWの回転数を変化させた。その結果、当該回転数が100rpm(図15(a)参照)、500rpm(図15(b)参照)及び1000rpm(図15(c)参照)の場合には、ウエハWの表面Waに均一な膜厚の塗布膜を形成することができ、斑及び被覆不良が発生しなかった。一方、当該回転数が2000rpm(図15(d)参照)及び3000rpm(図15(e)参照)の場合には、ウエハWの周縁部において斑が発生した。また、当該回転数が4000rpm(図15(f)参照)の場合には、ウエハWの周縁部において斑及び被覆不良が発生した。なお、試験4において、その他の共通条件は下記のとおりであった。
・共通条件
1回目の塗布液の吐出量:0.056ml
2回目の塗布液の吐出量:0.197ml
塗布液の吐出量の合計:0.253ml
ウエハWの回転数:1500rpm
ウエハWの回転時間:0.5秒(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
塗布液の吐出間隔:1.6秒
試験4によれば、当該回転数が1000rpm以下の場合、当該回転数が比較的小さいので、1回目に吐出された塗布液L1aが2回目の塗布液の吐出時に乾燥し難いことが確認された。そのため、1回目に吐出された塗布液L1aによって2回目に吐出される塗布液L1bがウエハWの表面全体に拡がりやすくなることが確認された。
(試験5)
半径が150mmの円形状のウエハWに対して塗布液(レジスト液)の吐出量を変えつつ2回吐出して、ウエハWの表面Waに塗布膜を形成する試験を行った。また、半径が150mmの円形状のウエハWに対して塗布液(レジスト液)を1回吐出して、ウエハWの表面Waに塗布膜を形成する試験を行った。その結果、2回目の塗布液の吐出量が1回目の塗布液の吐出量よりも多い場合には、ウエハWの表面Waに均一な膜厚の塗布膜を形成することができ、斑及び被覆不良が発生しなかった(図16の太実線及び細実線参照)。一方、2回目の塗布液の吐出量が1回目の塗布液の吐出量と同じか少ない場合には、特にウエハWの周縁部での膜厚が不均一であり、ウエハWの周縁に斑が発生した(図16の点線、短一点鎖線、長一点鎖線及び二点鎖線参照)。また、ウエハWの表面Waに塗布液を1回吐出した場合には、ウエハWの周縁部において塗布膜を形成することができなかった(図16の破線参照)。
なお、図16において、太実線、細実線、点線、短一点鎖線、長一点鎖線、二点鎖線及び破線の各試験条件は下記のとおりであった。
・共通条件
塗布液の吐出量の合計:0.24ml
ウエハWの回転数:1500rpm(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
・太実線
1回目の塗布液の吐出量:0.07ml
2回目の塗布液の吐出量:0.17ml
塗布液の吐出間隔:0.5秒
ウエハWの回転時間:0.5秒(1回目の塗布液の吐出時)
ウエハWの回転時間:1.2秒(2回目の塗布液の吐出時)
・細実線
1回目の塗布液の吐出量:0.09ml
2回目の塗布液の吐出量:0.15ml
塗布液の吐出間隔:0.6秒
ウエハWの回転時間:0.6秒(1回目の塗布液の吐出時)
ウエハWの回転時間:1.1秒(2回目の塗布液の吐出時)
・点線
1回目の塗布液の吐出量:0.12ml
2回目の塗布液の吐出量:0.12ml
塗布液の吐出間隔:0.8秒
ウエハWの回転時間:0.8秒(1回目及び2回目の塗布液の各吐出時)
・短一点鎖線
1回目の塗布液の吐出量:0.14ml
2回目の塗布液の吐出量:0.1ml
塗布液の吐出間隔:0.9秒
ウエハWの回転時間:0.9秒(1回目の塗布液の吐出時)
ウエハWの回転時間:0.7秒(2回目の塗布液の吐出時)
・長一点鎖線
1回目の塗布液の吐出量:0.15ml
2回目の塗布液の吐出量:0.09ml
塗布液の吐出間隔:1.1秒
ウエハWの回転時間:1.1秒(1回目の塗布液の吐出時)
ウエハWの回転時間:0.6秒(2回目の塗布液の吐出時)
・二点鎖線
1回目の塗布液の吐出量:0.17ml
2回目の塗布液の吐出量:0.07ml
塗布液の吐出間隔:1.2秒
ウエハWの回転時間:1.2秒(1回目の塗布液の吐出時)
ウエハWの回転時間:0.5秒(2回目の塗布液の吐出時)
・破線
塗布液の吐出量:0.24ml
ウエハWの回転時間:1.6秒
試験5によれば、2回目の塗布液の吐出量が1回目の塗布液の吐出量よりも多い場合、2回目に吐出された塗布液L1bがウエハWの表面全体に拡がりやすくなることが確認された。
[他の実施形態]
以上、本開示に係る実施形態について詳細に説明したが、本発明の要旨の範囲内で種々の変形を上記の実施形態に加えてもよい。
1…基板処理システム(基板処理装置)、2…塗布現像装置(基板処理装置)、10…コントローラ(制御部)、20…回転保持部、30…塗布液供給部、40…溶剤供給部、L1…塗布液、L2…有機溶剤、R…レジスト膜(塗布膜)、RM…記録媒体、U1…塗布ユニット、U2…熱処理ユニット(加熱部)、W…ウエハ(基板)。

Claims (17)

  1. 第1の回転数で回転している基板の表面に塗布液を供給する第1の工程と、
    前記第1の工程の後で且つ前記基板の表面に供給された塗布液が乾燥する前に、前記第1の回転数よりも低い第2の回転数で回転している前記基板の表面に塗布液を供給する第2の工程とを含む、基板処理方法。
  2. 前記第1の回転数と前記第2の回転数との差は3000rpm未満である、請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記第1の回転数は3000rpm以下であり、前記第2の回転数は1000rpm以下である、請求項1に記載の基板処理方法。
  4. 前記第1の工程において前記基板の表面への塗布液の供給が終了してから前記第2の工程において前記基板の表面への塗布液の供給が開始されるまでの間隔は1.5秒以下である、請求項1に記載の基板処理方法。
  5. 前記第1の工程において前記基板の表面への塗布液の供給が終了してから前記第2の工程において前記基板の表面への塗布液の供給が開始されるまでの前記基板の回転数は1000rpm以下である、請求項1に記載の基板処理方法。
  6. 前記第2の工程において前記基板の表面に供給される塗布液の量は、前記第1の工程において前記基板の表面に供給される塗布液の量よりも多い、請求項1に記載の基板処理方法。
  7. 前記第2の工程において前記基板の表面に供給される塗布液の量と前記第1の工程において前記基板の表面に供給される塗布液の量との差は0.06ml以上である、請求項6に記載の基板処理方法。
  8. 前記第1の工程の前に、回転している前記基板の表面に有機溶剤を供給する第3の工程をさらに含み、
    前記第1の工程では、前記第3の工程で前記基板の表面に供給された有機溶剤が乾燥する前に前記基板の表面に塗布液を供給する、請求項1に記載の基板処理方法。
  9. 基板を保持して回転させるように構成された回転保持部と、
    前記基板の表面に塗布液を供給するように構成された塗布液供給部と、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記回転保持部を制御して第1の回転数で前記基板を回転させた状態で、前記塗布液供給部を制御して前記基板の表面に塗布液を供給する第1の処理と、
    前記第1の処理の後で且つ前記基板の表面に供給された塗布液が乾燥する前に、前記回転保持部を制御して前記第1の回転数よりも低い第2の回転数で前記基板を回転させた状態で、前記塗布液供給部を制御して前記基板の表面に塗布液を供給する第2の処理とを実行する、基板処理装置。
  10. 前記制御部は、前記第1の回転数と前記第2の回転数との差は3000rpm未満となるように前記回転保持部を制御する、請求項9に記載の基板処理装置。
  11. 前記制御部は、前記第1の回転数が3000rpm以下で前記第2の回転数が1000rpm以下となるように前記回転保持部を制御する、請求項9に記載の基板処理装置。
  12. 前記制御部は、前記第1の処理において前記基板の表面への塗布液の供給が終了してから前記第2の処理において前記基板の表面への塗布液の供給が開始されるまでの間隔が1.5秒以下となるように前記第2の処理を実行する、請求項9に記載の基板処理装置。
  13. 前記制御部は、前記回転保持部を制御して、前記第1の処理において前記基板の表面への塗布液の供給が終了してから前記第2の処理において前記基板の表面への塗布液の供給が開始されるまで前記基板を1000rpm以下で回転させる、請求項9に記載の基板処理装置。
  14. 前記制御部は、前記第2の処理において前記基板の表面に供給される塗布液の量が前記第1の処理において前記基板の表面に供給される塗布液の量よりも多くなるように前記第2の処理を実行する、請求項9に記載の基板処理装置。
  15. 前記制御部は、前記第2の処理において前記基板の表面に供給される塗布液の量と前記第1の処理において前記基板の表面に供給される塗布液の量との差が0.06ml以上となるように前記塗布液供給部を制御する、請求項14に記載の基板処理装置。
  16. 前記基板の表面に有機溶剤を供給するように構成された溶剤供給部をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第1の処理の前に、前記回転保持部を制御して前記基板を回転させた状態で、前記溶剤供給部を制御して前記基板の表面に有機溶剤を供給する第3の処理を実行し、
    前記第1の処理において、前記第3の処理で前記基板の表面に供給された有機溶剤が乾燥する前に前記基板の表面に塗布液を供給させるように前記塗布液供給部を制御する、請求項9に記載の基板処理装置。
  17. 請求項1に記載の基板処理方法を基板処理装置に実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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