JPH10151406A - 塗布液塗布方法 - Google Patents

塗布液塗布方法

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JPH10151406A
JPH10151406A JP30982396A JP30982396A JPH10151406A JP H10151406 A JPH10151406 A JP H10151406A JP 30982396 A JP30982396 A JP 30982396A JP 30982396 A JP30982396 A JP 30982396A JP H10151406 A JPH10151406 A JP H10151406A
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JP
Japan
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substrate
rotation speed
liquid
photoresist
revolution
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Application number
JP30982396A
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English (en)
Inventor
Masahiro Mimasaka
昌宏 美作
Masakazu Sanada
雅和 真田
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布液の利用効率を向上させつつも、基板上
に均一な膜厚の塗布被膜を形成することができる。 【解決手段】 基板の表面に塗布液を供給して所望膜厚
の被膜を形成する塗布液塗布方法であって、基板を静止
させた状態のtS 時点で塗布液の供給を開始し、t1
点にて回転数を比較的高速の回転数R3に上げて塗布液
を基板のほぼ全面に拡げ、tE 時点にて回転数R4に減
速して乱流などに起因する膜厚不均一要因を抑制するの
とほぼ同時に塗布液の供給を停止し、その後に回転数R
5で回転させて塗布被膜の膜厚を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ、フ
ォトマスク用のガラス基板、液晶表示装置用のガラス基
板、光ディスク用の基板など(以下、単に基板と称す
る)に対して、SOG(Spin On Glass,シリカ系被膜形成材
とも呼ばれる) 液、フォトレジスト液、ポリイミド樹脂
などの塗布液を塗布する塗布液塗布方法に係り、特に基
板の表面に塗布液を供給して所望膜厚の塗布被膜を形成
する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の塗布液塗布方法について
図5を参照して説明する。図5は、回転式基板塗布装置
の要部を示す図である。この装置は、基板Wをほぼ水平
姿勢で吸着支持して回転させる吸引式スピンチャック1
0と、そのほぼ回転中心の上方に、塗布液であるフォト
レジスト液Rを基板Wの表面に供給するための吐出ノズ
ル30とを備えている。
【0003】上記のように構成された装置を利用する従
来例に係る塗布方法では、例えば、図6のタイムチャー
トに示すように回転数制御を行って基板Wの表面に所望
膜厚のフォトレジスト被膜を形成するようになってい
る。すなわち、まず基板Wを吸引式スピンチャック10
に吸着支持させる。そして、基板Wを回転させることな
く静止させたままtS 時点にて、吐出ノズル30からほ
ぼ一定流量でフォトレジスト液Rの供給を開始する。次
に、図示しない回転モータにより吸引式スピンチャック
10を回転駆動して、基板Wを回転数R1(例えば、9
00rpm)で回転駆動する。基板Wの回転数が回転数
R1に到達した後、tE 時点でフォトレジスト液Rの供
給を停止する。その後、回転数R1による回転を一定時
間保持した後、現在の回転数R1よりも高い回転数R2
(例えば、3,000rpm)に回転数を上げて所定時
間これを保持することによって、基板Wの表面に供給さ
れた余剰分のフォトレジスト液Rを振り切って基板Wの
表面に所望膜厚のフォトレジスト被膜を形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来例に係る塗布液塗布方法には次のような問題点
がある。図6に示したタイムチャートにおいて、tS
点から回転数を上げてゆく時点までの過程(つまり基板
Wが静止している過程)では、基板Wの中心付近に供給
されたフォトレジスト液Rが平面視ほぼ円形状を保った
まま、同心円状にその径を拡大してゆく。しかしなが
ら、回転数R1で回転駆動する過程では、基板Wの中心
付近に供給されたフォトレジスト液Rが半径方向に均等
に拡がらず、図7に示すように、基板Wの中心付近に存
在するフォトレジスト液Rの円形状の塊Ra(以下、こ
れをコアRa と称する)から、基板Wの周縁部に向かっ
て多数の細長いフォトレジスト液Rの流れRb (以下、
これをヒゲRb と称する)が生じ始める。
【0005】このような状態でフォトレジスト液Rが供
給され続けると、まずヒゲRb が延びて基板Wの周縁部
に到達する。なおもフォトレジスト液Rが供給される
と、コアRa の径が拡大するとともに、各ヒゲRb の各
々の幅が拡大して多数のヒゲR b 同士の間の未塗布領域
がフォトレジスト液Rにより埋められてゆき、ついには
基板Wの表面全体がフォトレジスト液Rによって覆われ
る。
【0006】回転数R1の過程では、以上のようなフォ
トレジスト液Rの挙動により基板Wの表面全体が覆われ
るが、ヒゲRb が基板Wの周縁部に到達すると、基板W
上のフォトレジスト液Rの多くはヒゲRb を通して基板
Wの周辺に放出・飛散することになる。そのため、基板
Wの表面全体をフォトレジスト液Rで覆うためには、ヒ
ゲRb を通して周囲に飛散するフォトレジスト液Rの量
を予め見込んでおき、その分多めにフォトレジスト液R
を供給しなければならない。フォトレジスト液Rの供給
量が少ないと、各ヒゲRb 間の未塗布領域がフォトレジ
スト液Rにより埋まらないので、基板Wの回転数を回転
数R2に切り換えても、基板Wの表面に均一な膜厚のフ
ォトレジスト被膜を形成することができないからであ
る。
【0007】このように従来例に係る塗布液塗布方法に
よれば、基板W上に均一な膜厚のフォトレジスト被膜を
形成するためには多量のフォトレジスト液Rを供給しな
ければならないので、極めてフォトレジスト液Rの利用
効率が悪い。フォトレジスト液Rは、半導体装置製造工
程で使用される他の現像液やリンス液などに比較して非
常に高価であるので、フォトレジスト液Rの飛散量を抑
えてフォトレジスト液Rの利用効率を高めることは半導
体装置などの製造コストを低減する上で非常に重要な課
題である。加えて最近では、半導体製造工程で使用され
る半導体ウエハが、大口径化する動きがありフォトレジ
スト液Rの使用量をできるだけ抑えつつも、均一な膜厚
のフォトレジスト被膜を得るという技術的課題の達成は
急務になっている。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、塗布液の利用効率を向上させつつも、
基板上に均一な膜厚の塗布被膜を形成することができる
塗布液塗布方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の塗布液塗布方法は、基板の表面に
塗布液を供給して所望膜厚の塗布被膜を形成する塗布液
塗布方法であって、(a)基板を静止させた状態で、そ
の中心付近に塗布液の供給を開始する過程と、(b)前
記基板の回転数を比較的高速の第1の回転数に上げてゆ
く過程と、(c)前記基板の回転数を所定の加速度で第
2の回転数に減速する過程と、(d)前記基板の回転数
を第2の回転数に減速するのとほぼ同時に、前記基板へ
の塗布液の供給を停止する過程と、(e)前記基板を、
前記第1の回転数より低くかつ前記第2の回転数より高
い第3の回転数で回転させて、その表面全体を覆ってい
る塗布被膜の膜厚を調整する過程と、をその順に実施す
ることを特徴とするものである。
【0010】また、請求項2に記載の塗布液塗布方法
は、請求項1に記載の塗布液塗布方法において、前記第
2の回転数を『0』にして、前記基板を静止させること
を特徴とするものである。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。基板を静止させた状態で塗布液の供給を開始した状
態(過程(a))では、塗布液は基板の表面中心付近で
円形状のコアとなって存在し、供給され続ける塗布液に
より同心円状にその径を拡大してゆく。次に、塗布液の
供給を継続しつつ基板の回転数を比較的高速の第1の回
転数に上げてゆくと(過程(b))、その高速回転に伴
う大きな遠心力によってコアが急激にその径を拡大す
る。この過程においてコアからは多数のヒゲが発生し、
それらの先端部が基板の周縁部に到達した時点から塗布
液がコアからヒゲを通って飛散するが、塗布液が大量に
飛散する間もなくコアが拡がってきて基板表面のほぼ全
体を覆う。したがって、ヒゲを通して塗布液が飛散する
時間を短縮することができる。換言すると飛散する塗布
液の量を少なくすることができる。
【0012】上述したように塗布液を供給し始めた後、
比較的高速の第1の回転数により基板を回転駆動してい
ると、その周縁部表層の気流に乱流が生じて基板表面全
体における溶剤蒸発のバランスが崩れることや、大きな
遠心力によって塗布液やその成分の流動に偏りが生じる
こと等に起因して、基板の中央部に比較して周辺部の膜
厚が厚くなる現象が生じるという問題がある。そこで、
比較的高速の第1の回転数で回転駆動した後、基板の回
転数を所定の加速度で第2の回転数に減速する。さらに
減速とほぼ同時に、塗布液の供給を停止する(過程
(c))。このように一時的に第2の回転数に減速する
ことにより、基板表面に生じている乱流を整えるととも
に塗布液の流動の偏りを抑制して、上記の膜厚不均一要
因を抑制することができる。次いで、比較的高速の第1
の回転数より低くかつ第2の回転数よりも高い第3の回
転数で基板を再び回転させ、これを所定時間保持するこ
とにより、基板の表面全体を覆っている塗布液の余剰分
を振り切って膜厚を調整する。上記のように基板を一時
的に減速して膜厚不均一要因を除去しているので、第3
の回転数で基板を回転駆動すると塗布被膜の膜厚を基板
の表面全体にわたってほぼ均一にすることができる。
【0013】また、請求項2に記載の発明によれば、基
板を静止させることによって、比較的高速の第1の回転
数で回転駆動した際に生じる膜厚不均一要因をさらに抑
制することができる。したがって、より膜厚を均一にす
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。図1は、本発明方法に基づく回転数
制御を行う回転式基板塗布装置を示す縦断面図である。
【0015】図中、符号10は吸引式スピンチャックで
あって、基板Wをほぼ水平姿勢で吸着支持するものであ
る。この吸引式スピンチャック10は、中空の回転軸1
1を介してモータ12によって回転駆動される。吸引式
スピンチャック10の周囲にには、塗布液であるフォト
レジスト液などの飛散を防止するための飛散防止カップ
13が配備されている。また、図示しない搬送手段が未
処理の基板Wを吸引式スピンチャック10に載置した
り、吸引式スピンチャック10から処理済みの基板Wを
受け取る際には、図示しない昇降手段が回転軸11と飛
散防止カップ13とを相対昇降させることによって、吸
引式スピンチャック10を飛散防止カップ13の上方へ
と移動させる(図中の二点鎖線)。
【0016】飛散防止カップ13は、上カップ14と、
円形整流板15と、下カップ17等から構成されてい
る。上カップ14は、上部に開口部14aと、基板Wの
回転によるフォトレジスト液などの飛沫を下方に案内す
る傾斜面14bとを有する。
【0017】円形整流板15は、開口部14aから流入
して基板Wの周縁に沿って流下する気流を下カップ17
に整流して案内するとともに、上カップ14の傾斜面1
4bによって下方に案内されたフォトレジスト液などの
飛沫をこの気流に乗せて下カップ17に案内する。
【0018】下カップ17の底部には、排液口17aが
配設されている。この排液口17aは、排液タンク17
bに接続されており、回転振り切り後のフォトレジスト
液などを回収するようになっている。下カップ17の底
部には、さらにカップ排気口17cが配設されている。
このカップ排液口17cは、排気ポンプ17dに接続さ
れており、飛散防止カップ13内に滞留する霧状のフォ
トレジスト液などを空気とともに吸引して排気するよう
になっている。
【0019】円形整流板15の内側には、基板Wの裏面
に回り込んだフォトレジスト液や付着したミストを除去
するための洗浄液を基板Wの裏面に向けて吐出するため
のバックリンスノズル20が配設されている。このバッ
クリンスノズル20には、管継手18と供給配管18a
を介して洗浄液供給部18bから洗浄液が供給されるよ
うになっている。
【0020】さらに、飛散防止カップ13の開口部14
aの上方であって、基板Wのほぼ回転中心の上方には、
フォトレジスト液を吐出する吐出ノズル30が配備され
ている。また、吐出ノズル30へフォトレジスト液を所
定量だけ供給する図示しない塗布液供給手段と、スピン
チャック10と飛散防止カップ13とを相対昇降する図
示しない昇降手段と、モータ12とは、制御部50によ
って制御されるように構成されている。なお、制御部5
0は、メモリ51に格納された、後述するタイムチャー
トに応じた処理プログラムによって上記各部の制御を行
うようになっている。
【0021】上述したような構成の回転式基板塗布装置
に適用された本発明方法に基づく回転数制御の一例を図
2を参照して説明する。なお、以下のタイムチャートで
は省略しているが、上記バックリンスノズル20から洗
浄液を吐出して、基板Wの裏面に付着したフォトレジス
ト液やそのミストを洗浄除去するように命令を付加して
おくことが好ましい。
【0022】まず、未処理の基板Wを吸引式スピンチャ
ック10に吸着保持させただけの状態で、tS 時点にお
いて吐出ノズル30から一定流量でフォトレジスト液の
供給を開始する。この供給開始時点tS から回転開始遅
れ時間T0 (例えば、0.1〜0.4sec)経過後の
1 時点でモータ12を回転させ始め、t2 時点で基板
Wの回転数が比較的高速の回転数R3(例えば、6,0
00rpm)に到達するように所定の加速度(例えば、
24,000rpm/sec)で回転数を上昇させる。
なお、上記回転数R3が本発明の第1の回転数に相当
し、tS 時点が過程(a)に相当する。また、t1 時点
からt2 時点までが本発明における過程(b)に相当す
る。
【0023】上記の過程においてフォトレジスト液の供
給を開始した直後は、フォトレジスト液が基板Wの中心
付近にほぼ円形状のコアの状態で存在し、その後、フォ
トレジスト液が供給され続けることにより同心円状にそ
の径を次第に拡大してゆく。そして、回転数が比較的高
速の回転数R3に上昇されると、極めて大きな遠心力に
よってコアがその径を速やかに拡大し、基板Wの表面全
体をほぼ覆うことになる。このとき、コアの円周部から
基板Wの周縁部に向かって多数のヒゲが発生し、これら
が基板Wの周縁部に到達した時点からフォトレジスト液
がヒゲを通して周囲に飛散することになるが、コアの拡
大が極めて速いためヒゲを通して飛散する時間が短くな
る。したがって、飛散するフォトレジスト液の量を少な
くすることができる。
【0024】また、このように静止した状態の基板Wに
フォトレジスト液を供給し、その後に回転を開始する方
法においては、基板Wとフォトレジスト液との温度差な
どの影響により、静止時に滴下されたフォトレジスト液
の接触部分が滴下跡となって塗布ムラを発生させる場合
があるが、上記のように回転開始遅れ時間T0 が0.1
〜0.4secと非常に短いので、滴下跡に起因する塗
布ムラの発生をも抑制することができる。
【0025】回転数R3による回転駆動を高速回転保持
時間T1 (例えば、0.3〜0.9sec)だけ維持す
ることにより、基板Wのほぼ表面全体にフォトレジスト
液を行き渡らせて塗り拡げる。そして、t3 時点から所
定の加速度(例えば、50,000rpm/sec)で
急激に減速を開始し、tE 時点で回転数R4=0rp
m、すなわち、基板Wの回転を停止させる。停止させる
とともに、吐出ノズル30からフォトレジスト液の供給
を停止して、フォトレジスト液の供給を完了する。この
停止状態を、tE 時点からt4 時点までの減速保持時間
2 (例えば、0.1sec)だけ保持する。なお、フ
ォトレジスト液の供給完了時点tE において、基板Wの
表面全体がフォトレジスト液によって覆われている必要
はない。つまり、この後の回転数R5による回転駆動に
よって基板Wの表面全体が覆われるので、tE 時点では
所望膜厚のフォトレジスト被膜を形成するのに必要な量
のフォトレジスト液が基板Wに供給されていればよい。
なお、上記回転数R4が本発明の第2の回転数に相当
し、t3 時点からt4 時点までが過程(c)に相当す
る。また、tE 時点が本発明の過程(d)に相当する。
【0026】回転数R3のような高速回転で基板Wを回
転し続けるとフォトレジスト液を基板Wの表面全体に短
時間で行き渡らせることが可能であるが、その一方で、
基板Wの表面周縁部における周速度が非常に大きくなる
ため、周縁部から次第に回転中心側に向かって表層の乱
流域が進行し始める。この乱流域が長時間に渡って生じ
ていると、基板Wの表面中心部と周縁部とで溶媒の揮発
度合いに極端な差異が生じることや、フォトレジスト液
に含まれる感光性樹脂などの成分の流動に偏りが生じる
ことなどに起因して基板Wの面内における膜厚が不均一
となる。
【0027】しかし、上述したように一時的に基板Wの
回転数を回転数R4=0rpmに減速すると、基板Wの
表層に生じている乱流を整えるとともにフォトレジスト
液の流動の偏りを抑制することができ、膜厚不均一要因
を抑制することができる。
【0028】その後、減速保持時間T2 が経過したt4
時点から再び基板Wの回転駆動を開始し、t5 時点にお
いて回転数R5(例えば、3,000rpm)に到達す
るように制御する。そして、この回転数R5による回転
駆動をt6 時点まで所定時間(例えば、20〜30se
c)だけ維持して、フォトレジスト液を基板Wの表面全
体にわたって拡げつつその余剰分を振り切るとともに、
溶媒を揮発させて所望膜厚のフォトレジスト被膜を形成
する。なお、上記の回転数R5が本発明における第3の
回転数に相当し、t4 時点からt6 時点までが本発明に
おける過程(e)に相当する。
【0029】上述したように比較的高速の回転数R3に
より基板Wのほぼ表面全体に短時間でフォトレジスト液
を塗り拡げるので、ヒゲを通して飛散するフォトレジス
ト液の量を少なくすることができる。したがって、所望
膜厚のフォトレジスト被膜を形成するのに要するフォト
レジスト液の量を少なくすることができる。その結果、
現像液やリンス液などの処理液に比較して高価なフォト
レジスト液の利用効率を向上させることが可能となり、
半導体装置の製造コストを低減することができる。
【0030】また、高速回転の後に基板Wの回転を減速
(停止)させることにより、高速回転によって生じる膜
厚不均一要因を抑制することができるので、回転数R5
によって形成されるフォトレジスト被膜の膜厚を均一な
ものとすることができる。したがって、300mm径の
大口径基板であっても同様の効果を期待できる。
【0031】なお、上記タイムチャートにおけるフォト
レジスト液の供給開始時点tS およびその供給完了時点
E は、図2中に括弧書き(tS ),(tE )で示すよ
うなタイミングであってもよい。
【0032】また、被膜を形成するのに要するフォトレ
ジスト液量は、回転数R3,回転数R4,これらの回転
数へ切り換える際の加速度,回転数R3とフォトレジス
ト液の供給開始時点tS とのタイミング,フォトレジス
ト液の種類(溶媒や感光性樹脂の種類)やその粘度,基
板Wの表面状態(パターンの複雑さや凹凸状態)などの
種々の条件によって変化するものであるので、上記の高
速回転保持時間T1 を調節することによって供給時間T
SUを調整し、フォトレジスト液の供給量を調整するよう
にすればよい。
【0033】因みに、上記のタイムチャートによって8
インチ径の基板を処理した結果、22cp(センチポイ
ズ)のフォトレジスト液を使用した場合に約0.87m
lの少ない液量で均一な膜厚のフォトレジスト被膜を形
成することができた。
【0034】ここで上述した減速保持時間T2 を取り入
れた場合の効果について、図3の膜厚分布図を参照して
説明する。なお、サンプルとしては8インチ径の基板を
採用している。記号×でプロットした点線による曲線
は、減速しなかった(減速保持時間T2=0sec)場
合、つまり、図2中において回転数R3の次に回転数R
5で回転駆動してフォトレジスト被膜を形成した場合を
示している。また、記号△でプロットした実線による曲
線は、上述したように減速した場合、つまり、減速保持
時間T2 =0.1secで処理した場合を示している。
この膜厚分布図から明らかなように、減速しない場合に
は高速回転(回転数R3)による膜厚不均一要因が存在
しているので基板Wの中心部の膜厚が薄く周縁部に向か
って厚くなり(その形状からVプロファイルとも呼ばれ
る)、膜厚が不均一になっていることが判る。その一
方、図2に示すように減速した場合には、膜厚不均一要
因が抑制されているのでVプロファイルのような不均一
な分布にならず基板Wのほぼ全面にわたって均一に被膜
が形成できていることが判る。
【0035】なお、上述したように回転数R4を『0r
pm』として基板Wの回転を停止させる方が膜厚不均一
要因をより抑制できるので好ましい。しかし、膜厚不均
一要因を抑制できるのであれば停止させる必要はない。
つまり、図4のタイムチャートに示すように回転数R3
から所定の加速度で減速して、例えば、500rpm程
度の回転数R4にしてもよい。この回転数R4の値は、
膜厚不均一要因の発生度合い、換言すれば基板Wのサイ
ズや高速の回転数R3による高速回転保持時間T1 など
を勘案して、膜厚不均一要因を抑制できるように設定す
ればよい。
【0036】また、上記の回転数R3は、フォトレジス
ト液を短時間で基板Wのほぼ表面全体に拡げるために高
い方が好ましく、例えば、4,000rpm以上が好ま
しい。また、回転数R3への加速度も大きいほうが好ま
しく、回転数R4に減速する際の加速度も大きい方が好
ましい。
【0037】また、上記の説明ではフォトレジスト液を
例に採って説明したが、本発明はSOG液やポリイミド
樹脂などの塗布液であっても適用可能であることは言う
までもない。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、塗布液の供給を開始した後、
比較的高速の第1の回転数で基板を回転駆動することに
より、塗布液の同心円状の塊から発生する塗布液の流れ
が基板周縁部に到達して大量に飛散する間もなく、塗布
液の塊が基板のほぼ表面全体を短時間で覆うので、塗布
液の流れを通して塗布液が飛散する時間を短縮すること
ができる。したがって、塗布被膜の形成に要する塗布液
の量を少なくすることができ、塗布液の利用効率を向上
させることができる。その結果、現像液やリンス液など
に比較して高価な塗布液の使用量を極めて少なくするこ
とができるので、半導体装置のコストを抑制することが
できる。
【0039】さらに、比較的高速の第1の回転数で塗布
液を基板のほぼ表面全体に拡げた後、第2の回転数に減
速して高速回転時に生じる膜厚不均一要因を抑制するの
で、第3の回転数によって基板表面の塗布液を振り切っ
て膜厚調整を行うことにより、基板の表面全体にわたっ
てほぼ均一な膜厚の塗布被膜を形成することができる。
したがって、膜厚不均一要因を生じやすい大口径基板で
あっても同様の効果を期待できる。
【0040】また、請求項2に記載の発明によれば、高
速回転後に基板を静止させることにより膜厚不均一要因
をさらに抑制できるので、より均一な膜厚の塗布被膜を
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を適用した回転式基板塗布装置の構
成を示す縦断面図である。
【図2】基板の回転数制御の一例を示すタイムチャート
である。
【図3】減速した場合および減速しない場合に形成され
たフォトレジスト被膜の膜厚分布図である。
【図4】基板の回転数制御のその他の例を示すタイムチ
ャートである。
【図5】従来例に係る回転式基板塗布装置の要部を示す
図である。
【図6】従来の塗布方法の一例を示すタイムチャートで
ある。
【図7】従来の塗布方法における問題点の説明に供する
図である。
【符号の説明】
W … 基板 10 … 吸引式スピンチャック 12 … モータ 13 … 飛散防止カップ 30 … 吐出ノズル R3 … 回転数(第1の回転数) R4 … 回転数(第2の回転数) R5 … 回転数(第3の回転数) T0 … 回転開始遅れ時間 T1 … 高速回転保持時間 T2 … 減速保持時間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面に塗布液を供給して所望膜厚
    の塗布被膜を形成する塗布液塗布方法であって、 (a)基板を静止させた状態で、その中心付近に塗布液
    の供給を開始する過程と、 (b)前記基板の回転数を比較的高速の第1の回転数に
    上げてゆく過程と、 (c)前記基板の回転数を所定の加速度で第2の回転数
    に減速する過程と、 (d)前記基板の回転数を第2の回転数に減速するのと
    ほぼ同時に、前記基板への塗布液の供給を停止する過程
    と、 (e)前記基板を、前記第1の回転数より低くかつ前記
    第2の回転数より高い第3の回転数で回転させて、その
    表面全体を覆っている塗布被膜の膜厚を調整する過程
    と、 をその順に実施することを特徴とする塗布液塗布方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の塗布液塗布方法におい
    て、前記第2の回転数を『0』にして、前記基板を静止
    させることを特徴とする塗布液塗布方法。
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