JP3800282B2 - 塗布液塗布方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用のガラス基板、液晶表示装置用のガラス基板、光ディスク用の基板など(以下、単に基板と称する)に対して、SOG(Spin On Glass,シリカ系被膜形成材とも呼ばれる) 液、フォトレジスト液、ポリイミド樹脂などの塗布液を塗布する塗布液塗布方法に係り、特に、基板の表面に塗布液を供給して所望膜厚の塗布被膜を形成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の塗布液塗布方法においては、基板に供給された塗布液が平面視でほぼ円形状の塊(以下、これをコアと称する)のまま暫くその径を拡大してゆくが、その後はコアの円周部から基板の周縁部に向かって多数の細長い塗布液の流れ(以下、これをヒゲと称する)が放射状に伸び始める。多数のヒゲが基板の周縁部に達すると、塗布液が供給され続けているコアからヒゲを通して大量に塗布液が周囲に飛散するため、基板の表面全体を塗布液が覆うまでの被覆所要時間が長くなり塗布液の消費量が多くなる。したがって、基板の表面全体を塗布液で覆うためには周囲に飛散する量を見込んで多めに供給する必要がある。
【0003】
そこで、このような問題を解決するために、まず、溶媒を滴下して基板の表面全体に回転塗布し、基板の表面を塗布液が拡がりやすくなるように前処理を施した後に塗布液を滴下して回転塗布するという方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の方法には次のような問題がある。
すなわち、前塗布した溶媒が基板に形成されている回路パターンなどの段差部分に滞留しがちなため、その上に形成された塗布被膜をベークする際に閉じ込められた溶媒が発泡する場合がある。このような場合には最終的に得られる塗布被膜にムラが生じるという問題がある。
【0005】
また、溶媒の前塗布により塗布液を拡がりやすくして塗布液の消費量を抑制することができる一方で、使用する溶媒自体の消費量が多くなってしまうという問題点もある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、塗布液の供給に先立って溶媒を噴霧することにより、溶媒に起因するムラを防止するとともに、溶媒の消費量を抑制しながらも塗布被膜を形成するために必要な塗布液の量を極めて少なくすることができる塗布液塗布方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板の表面に塗布液を供給して所望膜厚の塗布被膜を形成する塗布液塗布方法であって、(a)基板を第1の回転数で回転させた状態で、基板の半径を覆う範囲に気体と混合して溶媒を噴霧する過程と、(b)前記基板を静止させた状態若しくは第2の回転数で回転させた状態で、その表面中心付近に塗布液を供給する過程と、(c)前記過程(b)で供給された塗布液が拡がって前記基板の表面全体を覆う前に、前記基板の回転数を第3の回転数へ上げてゆく過程と、(d)前記基板の回転数を第4の回転数に所定時間保持して、前記基板の表面全体を覆っている塗布被膜の膜厚を調整する過程と、をその順に実施することを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の塗布液塗布方法において、前記過程(b)で供給する塗布液を、前記基板を第2の回転数で回転させた状態で供給開始し、その状態で供給完了するようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の塗布液塗布方法において、前記過程(b)で供給する塗布液を、前記基板を静止させた状態で供給開始してその状態で供給完了するようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の塗布液塗布方法において、前記過程(b)で供給する塗布液を、前記基板を静止させた状態で供給開始し、前記基板の回転数を第2の回転数に上げ始めた後で供給完了するようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項5に記載の発明は、基板の表面に塗布液を供給して所望膜厚の塗布被膜を形成する塗布液塗布方法であって、(a)基板を第1の回転数で回転させた状態で、基板の半径を覆う範囲に気体と混合して溶媒を噴霧する過程と、(b)前記基板を静止させた状態若しくは第2の回転数で回転させた状態で、その表面中心付近に塗布液を供給する過程と、(c)前記過程(b)で供給された塗布液が拡がって前記基板の表面全体を覆う前に、前記基板の回転数を前記第2の回転数よりも低い第3の回転数に減速する過程と、(d)前記過程(b)で供給された塗布液が拡がって前記基板の表面全体を覆う前に、前記基板の回転数を第4の回転数へ上げてゆく過程と、(e)前記基板の回転数を第5の回転数に所定時間保持して、前記基板の表面全体を覆っている塗布被膜の膜厚を調整する過程とをその順に実施し、少なくとも前記過程(c)において減速を開始してから第3の回転数に達するまでは塗布液を供給し続けることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の塗布液塗布方法において、前記過程(b)で供給する塗布液を、前記基板を第2の回転数で回転させた状態で供給開始し、前記過程(d)で前記基板の回転数を第4の回転数に上げ始めた時点で供給完了するようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の塗布液塗布方法において、前記過程(b)で供給する塗布液を、前記基板を静止させた状態で供給開始し、前記過程(d)で前記基板の回転数を第4の回転数に上げ始めた時点で供給完了するようにしたことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】
請求項1に記載の発明の作用は次のとおりである。
まず、基板の表面に塗布液を供給する前に、基板を第1の回転数で回転させた状態で基板の半径を覆う範囲に気体と混合して溶媒を噴霧する(過程(a))。このように塗布液の塗布前に溶媒を噴霧しておくことによって塗布液の基板表面との接触角を小さくすることができるので、この後に塗布液が基板に供給されたときに、その表面上で塗布液が極めて滑らかに拡がり易くなる。また、溶媒を滴下するのではなく霧状に噴射して供給するので、短時間で広範囲にわたり供給することができるとともに、基板の表面に回路パターン等の凹凸が形成されていたとしてもその部分に溶媒が滞留しにくくなる。
【0015】
溶媒の噴霧が完了した後、基板を静止させた状態若しくは第2の回転数で回転させた状態で塗布液をその表面中心付近に供給する(過程(b))。そして、その塗布液が拡がる際には、まず円形状の塗布液のコアから多数の細長いヒゲが基板の周縁部に向かって放射状に延びはじめ、これらのヒゲが基板の周縁部に到達すると、これらを通って塗布液が基板の周囲に飛散塗布液となって飛散するので、不要な塗布液の量が極めて多くなる。そこで、基板の表面に供給された塗布液が拡がって基板の表面全体を覆う前に、基板の回転数を第3の回転数へと上げてゆく(過程(c))。
【0016】
このように回転数を制御すると、塗布液は図4に示すような挙動を示す。
【0017】
まず、従来例のように回転数が第2の回転数のままである場合には、図4中にハッチングで示す領域コアRa /ヒゲRb の状態から、二点鎖線で示すようにコアRa /ヒゲRb が基板Wの周縁部に向かって遠心力により拡大/伸長するが、ここで回転数を第3の回転数に上げてゆく(加速してゆく)と、ヒゲRb に慣性力、つまり回転方向とは逆方向の力が作用する。したがって、遠心力と慣性力との合力によりヒゲRb は周方向に曲げられるようにその幅が拡大するとともに、遠心力によってその先端部が周縁部に向かって伸長し(図4中の点線)、コアRa の径も拡大することになる。しかも、塗布液の塗布に先立って溶媒を基板Wの表面全体に噴霧して塗布しているので、慣性力によりヒゲRb は容易に大きく周方向に曲げられる。なお、模式図では省略しているが溶媒塗布を行っている関係上、従来例に比較してヒゲRb が細く、かつ、従来例よりもさらに多くのヒゲRb が発生する。さらに、コアRa の径の拡大も従来例に比較して速くなる。
【0018】
その結果、ヒゲRb は基板Wの周縁部に向かって伸長するだけでなく、周方向にもその幅を大きく拡大するので、ヒゲRb が基板Wの周縁部に達するまでにヒゲRb 間の隙間が急速に狭まり、塗布液が基板Wの表面全体を覆うまでの時間(被覆所要時間)を短縮することができる。この被覆所要時間が短いということは、塗布液の供給を開始してから塗布液が基板Wの表面全体を覆って塗布液の供給を停止するまでの時間が短いことを意味する。換言すれば、ヒゲRb が基板Wの周縁部に達してから塗布液の供給が停止されるまでの時間が短くなり、それだけヒゲRb を通って基板Wの周縁部から飛散する塗布液の量が少なくなるので、その後に基板を第4の回転数に所定時間だけ保持して(過程(d))、余分な塗布液を振り切って所望膜厚の塗布被膜を形成するために必要となる塗布液の量を少なくすることができる。
【0019】
また、請求項2に記載の発明によれば、基板を第2の回転数で回転させつつ塗布液の供給を開始し、その状態で供給を完了する、いわゆる『ダイナミック法』によって塗布液を供給する場合であっても、塗布液が基板の表面全体を覆う前に、回転数を第3の回転数に上げてゆくことにより上述したものと同様の作用が生じて被覆所要時間を短縮できる。したがって、飛散する塗布液の量を少なくすることができる。
【0020】
また、請求項3に記載の発明によれば、基板を静止させた状態で塗布液の供給を開始し、その状態で塗布液の供給を完了する、いわゆる『スタティック法』によって塗布液を供給する場合であっても、塗布液が基板の表面全体を覆う前に、回転数を第3の回転数に上げてゆくことにより被覆所要時間を短縮できる。したがって、飛散する塗布液の量を少なくすることができる。
【0021】
また、請求項4に記載の発明によれば、基板を静止させた状態で塗布液の供給を開始し、基板の回転数を第2の回転数に上げ始めた後でその供給を完了する、上記のスタティック法とダイナミック法とを組み合わせたような塗布液の供給方法(以下、この供給方法を『スタミック法』と称する)であっても、塗布液が基板の表面全体を覆う前に、回転数を第3の回転数に上げてゆくことにより被覆所要時間を短縮できる。したがって、飛散する塗布液の量を少なくすることができる。
【0022】
また、請求項5に記載の発明の作用は次のとおりである。
まず、基板の表面に塗布液を供給する前に、基板を第1の回転数で回転させた状態で基板の半径を覆う範囲に気体と混合して溶媒を噴霧する(過程(a))。このように塗布液の塗布前に溶媒を噴霧して塗布しておくことによって塗布液の基板表面との接触角を小さくすることができるので、その表面上で塗布液が極めて滑らかに拡がり易くなる。また、溶媒を霧状に噴射して供給するので、短時間で広範囲に供給することができ、基板の表面に回路パターン等が形成されていたとしてもその部分に溶媒が滞留しにくくなる。
【0023】
溶媒の塗布が完了した後、基板を静止させた状態若しくは第2の回転数で回転させた状態で塗布液をその表面中心付近に供給する(過程(b))。そして、その塗布液が第2の回転数によって拡がる際には、上述したようにコアから多数の細長いヒゲが基板の周縁部に向けて放射状に延び、これらが基板の周縁部に達した時点で塗布液が飛散塗布液となって飛散するので、不要な塗布液の量が極めて多くなる。
【0024】
そこで、基板の表面に供給された塗布液が第2の回転数により拡がって基板の表面全体を覆う前に、基板の回転数を第2の回転数よりも低速の第3の回転数に一時的に減速する(過程(c))。なお、この第3の回転数は、回転数=0、すなわち、基板の回転を停止させた状態をも含むものである。このように回転数制御を行うと、塗布液は図7ないし図10の模式図に示すような挙動を示す。なお、図7および図8は基板および塗布液を模式的に示した側面図であり、図9および図10は基板および塗布液を模式的に示した平面図である。
【0025】
まず、基板の回転数を第2の回転数よりも低い第3の回転数に減速し始めるとと、基板WのコアRa の径の拡大およびヒゲRb の延びが鈍り始め、第3の回転数に達すると減速を始める前の状態に比較して一時的にほぼ停止状態となる。少なくとも第3の回転数に達するまでは、依然として塗布液を供給し続けているので、減速前のコアRa (図7)に比較してコアRa の塗布液Rの量を増加(図8)させることができる。このようにコアRa の塗布液Rの液量が増加した状態、つまり、コアRa の拡大運動量が増大した状態で、基板Wの表面全体を塗布液が覆う前に、基板の回転数を第3の回転数よりも高い第4の回転数へと上げて始めて再び基板を回転駆動する(過程(d))。すると、図9および図10に示すような挙動が塗布液Rに生じる。
【0026】
従来例のように回転数が保持されたとすると、図9中にハッチングで示すコアRa /ヒゲRb の状態から、二点鎖線で示すようにコアRa /ヒゲRb が基板Wの周縁部に向かって遠心力によって直線的に拡大/伸長する。さらに液量が増加したコアRa から新たな放射状の塗布液の流れ(以下、新たなヒゲRb ’と称する)が生じて、多数のヒゲRb の間から新たなヒゲRb ’が基板Wの周縁部に向かって延び始める。
【0027】
そこで、第3の回転数から第4の回転数へと回転数を上げてゆくと、その過程において図9に示す状態を経てヒゲRb および新たなヒゲRb ’に慣性力、つまり回転方向とは逆方向の力が作用する。したがって、遠心力と慣性力との合力によりヒゲRb および新たなヒゲRb は、図10に点線で示すように周方向に曲げられるようにその幅が拡大するとともに、遠心力によってその先端部が基板の周縁部に向かって伸長し、コアRa の径も拡大することになる。しかも、塗布液の塗布に先立って溶媒を基板Wの表面全体に噴霧塗布しているので、慣性力によりヒゲRb および新たなヒゲRb ’は容易に大きく周方向に曲げられる。なお、模式図では省略しているが溶媒塗布を行っている関係上、従来例に比較してヒゲRb および新たなヒゲRb ’が細く、かつ、従来例よりもさらに多くのヒゲRb および新たなヒゲRb ’が発生する。さらに、コアRa の径の拡大も従来例に比較して速くなる。
【0028】
その結果、図10に示すようにヒゲRb および新たなヒゲRb ’は基板Wの周縁部に向かって伸長するだけでなく周方向にもその幅を拡大するので、ヒゲRb が基板Wの周縁部に達するまでにヒゲRb 間の隙間が、新たなヒゲRb ’の発生も加わって急速に狭まり、塗布液Rが基板Wの表面全体を覆うまでの被覆所要時間を大幅に短縮することができる。この被覆所要時間が短いということは、塗布液Rの供給を開始してから塗布液Rが基板Wの表面全体を覆ってその供給が停止されるまでの時間が短いことを意味する。換言すれば、上述したようなヒゲRb (および新たなヒゲRb ’)を通って周囲に飛散する塗布液Rの量が少なくなるので、その後に基板を第5の回転数に所定時間だけ保持して(過程(e))、余分な塗布液を振り切って所望膜厚の塗布被膜を形成するために必要となる塗布液の量を少なくすることができる。
【0029】
また、請求項6に記載の発明によれば、基板を第2の回転数で回転させつつ塗布液の供給を開始し、過程(c)の減速を行った後、第4の回転数で再び回転させ始める時点でその供給を停止するというように基板を回転させた状態で塗布液の供給開始および供給完了を行う、いわゆる『ダイナミック法』により塗布液を供給する場合であっても、塗布液が基板の表面全体を覆う前に第3の回転数に減速することにより、コアおよびヒゲの伸長をほぼ停止させた状態でコアだけの塗布液増量を終えることができる。したがって、コアの拡大運動量を最大化した状態で第4の回転数へと上げ始めることができるので、コアの径の拡大をより速く、かつ新たなヒゲを効率よく発生させることができる。
【0030】
また、請求項7に記載の発明によれば、基板を静止させた状態で塗布液の供給を開始し、過程(c)の減速を行った後、第4の回転数で再び回転させ始める時点でその供給を停止するというようにスタティック法とダイナミック法とを組み合わせたような『スタミック法』により塗布液を供給する場合であっても、塗布液が基板の表面全体を覆う前に第3の回転数に減速することにより、コアおよびヒゲの伸長をほぼ停止させた状態でコアだけの塗布液増量を終えることができる。したがって、コアの拡大運動量を最大化した状態で第4の回転数へと上げ始めることができるので、コアの径の拡大をより速く、かつ新たなヒゲを効率よく発生させることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
図1は、本発明方法を適用した回転式基板塗布装置の概略構成を示す図である。
【0032】
図中、符号1は、吸引式スピンチャックであって基板Wをほぼ水平姿勢で吸着支持する。この吸引式スピンチャック1は、中空の回転軸2を介して回転モータ3によって駆動されるようになっており、回転モータ3の駆動により基板Wとともに鉛直軸周りで回転される。吸引式スピンチャック1の周囲には、塗布液であるフォトレジスト液などの飛散を防止するための飛散防止カップ5が配設されている。図示省略しているが、飛散防止カップ5と回転軸2とは相対昇降するように構成されており、これらを相対昇降させた状態で未処理基板Wを飛散防止カップ5内に搬入したり、処理済の基板Wを飛散防止カップ5外へ搬出するようになっている。
【0033】
飛散防止カップ5の上方であって、基板Wのほぼ回転中心の上方には、フォトレジスト液を基板Wに対して吐出する塗布液吐出ノズル11が配設されている。この塗布液吐出ノズル11は、塗布液供給部13から塗布液であるフォトレジスト液を供給されるようになっており、駆動部15によってその先端部を図1に示す供給位置と、飛散防止カップ5の側方に離れた図示しない待機位置とにわたって揺動移動されるようになっている。
【0034】
また、溶媒を霧状にして基板Wに噴射するための溶媒噴霧ノズル17が塗布液吐出ノズル11に並設されている。この溶媒噴霧ノズル17は、溶媒供給部19からの溶媒を噴霧するように構成されており、溶媒供給部19は溶媒を貯留している容器19aを備えるとともに容器19aを加熱することにより溶媒の蒸気を発生させるためのヒータ19bを配備している。また、溶媒噴霧ノズル17には、電磁開閉弁21を通して加圧されたN2ガスが供給されるようになっている。したがって、図1中に点線で示すように、電磁開閉弁21を開放するとヒータ19bの加熱により蒸気となった溶媒が溶媒噴霧ノズル17の先端部に取り付けられたスプレイガン17aから噴霧され、ほぼ基板Wの半径を覆う範囲に溶媒が噴霧されるようになっている
【0036】
なお、上記の溶媒供給部19が貯留する溶媒としては、例えば、フォトレジスト液の主溶媒として利用されているPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)やEL(乳酸エチル)などが利用できる。
【0037】
上述した回転モータ3と、塗布液供給部13と、駆動部15と、溶媒供給部19と、電磁開閉弁21と、駆動部23とは制御部31によって制御されるようになっている。なお、制御部31は、メモリ33に予め格納されている、後述するタイムチャートに応じた処理プログラムによって上記各部の制御を行うようになっている。
【0038】
<第1実施例>(請求項1ないし請求項4に対応する実施例)
『ダイナミック法』(請求項2の実施例)
次に、図2のタイムチャートおよび図3の模式図を参照して、『ダイナミック法』によるフォトレジスト液塗布処理について説明する。なお、このタイムチャートに相当する処理プログラムは、図1に示したメモリ33に予め格納されており、制御部31によって実行される。また、処理対象の基板Wは、既に吸引式スピンチャック1に載置されて吸着保持されており、溶媒噴霧ノズル17が駆動部23によって供給位置に移動されているものとする。なお、図3の模式図では、基板Wを簡略的に円形で表し、フォトレジスト液をハッチングした領域で表している。
【0039】
まず、回転モータ3の回転駆動を開始する。具体的には、t1時点で回転数R1(例えば、100rpm)に達するように制御部31が回転モータ3を正転駆動する。そして、基板Wの回転数が回転数R1で安定した時点tPSにおいて、電磁開閉弁21を開放して溶媒噴霧ノズル17から溶媒を霧状にして供給開始し、tPE時点において電磁開閉弁21を閉止してその供給を停止する。これにより基板Wの表面全体にわたって溶媒が薄く均一に塗布される。なお、上記のtPS時点からtPE時点までが溶媒噴霧時間TPSU であり、この間に供給される溶媒の量は、例えば、0.3ミリリットルである。
【0040】
上述したようにフォトレジスト液の塗布前に溶媒を噴霧して基板Wの表面全体に塗布しておくことにより、次いでその表面に供給されるフォトレジスト液が極めて滑らかにその表面上で拡がり易くすることができる。しかも、溶媒を液滴ではなく霧状で供給するようにしているので、少ない供給量で均一に基板Wの表面を溶媒で覆うことができる。そのため基板Wの表面に回路パターン等の凹凸が形成されていたとしても、その部分に溶媒が滞留することを防止できる。なお、溶媒の供給を停止したtPE時点以降において、駆動部23が溶媒噴霧ノズル17を待機位置に移動するとともに、それに代えて駆動部15が塗布液吐出ノズル11を供給位置にまで移動する。なお、上記の回転数R1が本発明の第1の回転数に相当し、tPS時点からtPE時点までが本発明の過程(a)に相当する。
【0041】
次いで、t3時点において基板Wの回転数が回転数R2(例えば、1000rpm)に達するように、t2時点で回転数を上げてゆく。そして、この回転数R2が安定した時点tS において、塗布液吐出ノズル11から一定流量でフォトレジスト液を供給開始し、その時点から供給時間TSUになるtE 時点においてフォトレジスト液の供給を停止する。つまり、基板Wの回転数をt3時点からt4時点までの間、回転数R2に保持してその間にフォトレジスト液の供給を完了する(ダイナミック法)。なお、上記の回転数R2が本発明における第2の回転数に相当し、tS 時点からtE 時点までが本発明における過程(b)に相当する。
【0042】
このようにして回転数R2で回転されている基板Wの表面に供給されたフォトレジスト液は、tS 時点では基板Wの回転中心付近で平面視円形状の塊Ra (以下、これをコアRa と称する)となって存在している(図3(a))。このコアRa は、回転数R2に伴う遠心力が作用してほぼその形状を保ったまま基板Wの周縁部に向かって同心円状に拡大してゆく。
【0043】
コアRa は暫くの間は円形状を保っているが、その後つぎのように大きくその形状を変えてゆく。
すなわち、この円形状のコアRa の円周部から基板Wの周縁部に向かって多数の細長いフォトレジスト液Rb の流れ(以下、これをヒゲRb と称する)が放射状に延び始める(図3(a),(b))。この多数のヒゲRb は、遠心力によってコアRa の径の拡大とともに基板Wの周縁部に向かって延び続けるが、ヒゲRb はコアRa よりも半径が大きいことに起因して遠心力がより大きく加わるので、コアRa の径の拡大よりも速く基板Wの周縁部に向かって延びることになる(図3(b))。
【0044】
そこで、基板Wの表面に供給されたフォトレジスト液Rによって基板Wの表面全体が覆われる前に、回転数を回転数R2(1000rpm)よりも高い回転数R3(例えば、2500rpm)に上げ始める(t4時点)。このとき回転数をt4時点から上げ始めてt5時点で回転数R3に到達するように制御するが、この間は例えば、約0.1secである。なお、上記の回転数R3が本発明の第3の回転数に相当し、t4時点からt5時点が過程(c)に相当する。
【0045】
このように基板Wの回転数を回転数R2から回転数R3に急激に上げてゆくことにより、基板Wの周縁部に向かって直線的に延びてゆくはずのヒゲRb に、回転上昇過程における加速度によって慣性力が作用するとともに回転による遠心力が作用し、ヒゲRb の延びる方向がその合力によって周方向に曲げられるようにしてその幅が拡大する(図4参照)。さらにコアRa の径も拡大する(図3(c),図4)。
【0046】
なお、基板Wの表面全体には上述したように予め溶媒が塗布されているので、フォトレジスト液のRと基板W表面との接触角が非常に小さくなっている。したがって、上記の過程においてコアRa の径の拡大が速くなるとともに、模式図上では省略しているが、従来例に比較してヒゲRb が細く多く発生するとともに、ヒゲRb が慣性力によって非常に曲がりやすくなっている。
【0047】
そして図3(c)に示すように、多数のヒゲRb の先端部が基板Wの周縁部に到達すると、それらから基板Wの周囲にフォトレジスト液Rが飛散する(飛散フォトレジスト液Rc )。しかしながら、加速度によりヒゲRb が周方向に曲げられているので、基板Wの周縁部に向かって拡大/伸長してゆくコアRa /ヒゲRb が一体となって、フォトレジスト液Rにより基板Wの表面全体が覆われるまでの時間が従来に比較して大幅に短縮される(図3(c)〜図3(e))。
【0048】
このようにして基板Wの表面全体がフォトレジスト液Rによって覆われ、t7時点で基板Wの回転数を回転数R4(例えば、1500rpm)に下げ、この回転数R4をt7時点からt8時点まで保持することにより、基板Wの表面全体を覆っているフォトレジスト液Rのうち僅かな余剰分(余剰フォトレジスト液Rd )を振り切る。これにより基板Wの表面に所望膜厚のフォトレジスト被膜R’が形成される。なお、上記の回転数R4が本発明の第4の回転数に相当し、t7時点からt8時点までが本発明の過程(d)に相当する。
【0049】
上述したように基板Wにフォトレジスト液Rを供給する前に溶媒を塗布しておき、フォトレジスト液Rと基板W表面との接触角を小さくしているので、その後に供給されたフォトレジスト液RのコアRa の径を容易に拡げることができ、コアRa から基板Wの周縁部に向けて発生するヒゲRb を細く多くすることができる。また、フォトレジスト液に先立って供給する溶媒を噴霧するようにしたため短時間で広範囲にわたり供給することができ、基板Wの表面に回路パターン等の凹凸が形成されていたとしてもその部分に溶媒を滞留しにくくすることができるので、溶媒に起因するムラがフォトレジスト被膜に生じることを防止できる。
【0050】
さらに、基板Wの表面がフォトレジスト液Rによって覆われる前に、基板Wの回転数を回転数R2(第2の回転数)から回転数R3(第3の回転数)上げてヒゲRb に慣性力を与えると、接触角が小さくされている関係上、細く多く発生しているヒゲRb が大きく周方向に曲げられてその幅を大きく拡大するので、基板Wの表面がフォトレジスト液Rによって覆われるまでの被覆所要時間を大幅に短縮することができる。したがって、ヒゲRb が基板Wの周縁部に到達してから、フォトレジスト液Rの供給が停止されるまでの時間が短くなるので、ヒゲRb を通して基板Wの周囲に放出・飛散するフォトレジスト液Rの量を少なくすることができる。その結果、溶媒の消費量を抑制しつつも所望膜厚のフォトレジスト被膜R’を得るのに要するフォトレジスト液Rの量を極めて少なくすることができる。
【0051】
なお、被覆所要時間を短縮するには急激に回転数を上げることが好ましい。つまり、図2のタイムチャート中における時点t4から時点t5までの時間(以下、回転数切換時間と称する)が短い方が加速度が大きくなるので好ましい。しかしながら、急激すぎると逆に被覆所要時間が長くなって不要なフォトレジスト液が増加することが実験によって判明している。
【0052】
そこで、実験により種々の回転数切換時間および回転数R4,回転数R5を組み合わせて被覆所要時間を測定したところ、7,500〜50,000rpm/secの範囲に加速度を設定した場合に良好な結果が得られることがわかった。したがって、上記図2のタイムチャート中における時点t4から時点t5までの回転数切換時間および回転数R2,R3は、上記の好適な加速度範囲を考慮して設定することが好ましい。
【0053】
なお、上記の説明においては、回転数R2から回転数R3に急激に回転数を上げてヒゲRb に慣性力を与え、その後に回転数R3よりも低い回転数R4で回転駆動して膜厚を調整するようにしたが、回転数R2から回転数R4より低い回転数R3に加速した後、回転数R3から回転数R4に回転数を上げて膜厚調整を行うようにしてもよい。さらに、上記説明ではt4時点から1段階で回転数を変えるようにしたが、2段階以上に回転数を可変して加速してもよい。
【0054】
『スタティック法』(請求項3の実施例)
次に、図5のタイムチャートを参照して『スタティック法』によるフォトレジスト液塗布処理について説明する。なお、この塗布処理を実施する装置は、上記の図1に示した構成と同一であり、そのメモリ33に格納されている処理プログラムが以下のように異なるだけである。
【0055】
まず、基板Wを吸引式スピンチャック1に吸着保持させた状態で、回転モータ3を駆動することなく、つまり、基板Wを静止させた状態(第1の回転数R1=0)で溶媒を噴霧する。具体的には、tPS時点で溶媒噴霧ノズル17から基板Wの表面に溶媒を噴霧して供給開始しつつ、tPE時点までの溶媒噴霧時間TPSU 内に溶媒が基板Wの表面全体にゆきわたるように駆動部23でスプレイガン17aを移動する。なお、tPS時点からtPE時点までが本発明の過程(a)に相当する。
【0056】
次に、tS 時点において塗布液吐出ノズル11からフォトレジスト液を供給開始し、供給時間TSUが経過するtE 時点でその供給を停止する。つまり、基板Wを静止させた状態でフォトレジスト液の供給を完了する(スタティック法)。このときフォトレジスト液は、図3(a)の模式図に示すように、そのコアRa が基板Wの中心付近にあってほぼ円形状を保ちつつ、供給され続けるフォトレジスト液によってその径を拡大してゆく(図示省略)。なお、tS 時点からtE 時点までが本発明の過程(b)に相当する。
【0057】
E 時点においてフォトレジスト液の供給を停止するとともに、基板Wの回転数を回転数R2(第2の回転数)に向けて上昇させ、これをt1時点からt2時点まで維持した後、t3時点で基板Wの回転数が回転数R3(第3の回転数)に到達するようにt2時点から加速を開始する。この時点t2は、基板Wの表面に供給されたフォトレジスト液が第2の回転数R2によって広がって基板Wの表面全体を覆う前に設定されている。なお、上記のt2時点からt3時点までが本発明における過程(c)に相当する。
【0058】
この過程においては、上述した『ダイナミック法』と同様の挙動がフォトレジスト液に生じる。つまり、回転数R2に向けて回転駆動され始めた時点tE において、コアRa の円周部から多数のヒゲRb が発生して基板Wの周縁部に向けて延び始め(図3(b))、回転数R2から回転数R3に急激に加速することによりヒゲRb が慣性力を受けつつ、周方向に大きく曲げられてその幅を拡大する(図3(c),図4)。したがって、フォトレジスト液Rが基板Wの表面全体を覆うまでの被覆所要時間を短縮することができる。なお、フォトレジスト液の塗布に先立って溶媒を塗布して基板W表面とフォトレジスト液Rとの接触角を小さくしている関係上、従来に比較してコアRa の径の拡大が速く、発生するヒゲRb の数が多くかつそれぞれの幅が細いものであることは既に述べた『ダイナミック法』と同様である。
【0059】
そして、t4時点まで回転数R3に保持した後、回転数を下げてt5時点からt6時点まで回転数R4(第4の回転数)に保持してフォトレジスト被膜の膜厚を調整する。このように回転数を制御することによって被覆所要時間を短縮することができ、ヒゲRb を通して基板Wの周囲に飛散するフォトレジスト液Rの量を少なくすることができる。したがって、所望膜厚のフォトレジスト被膜を得るために必要なフォトレジスト液の量を少なくすることができる。なお、t5時点からt6時点までが本発明の過程(d)に相当する。
【0060】
なお、上記の回転数切換時間(t2〜t3)については、上記の『ダイナミック法』で記載した程度の加速度が得られるように、回転数R2,R3とともに設定することが好ましい。
【0061】
さらに、この『スタティック法』におけるフォトレジスト液の供給停止時点tE は、図5のタイムチャートで示した時点に限定されるものではなく、基板Wを静止させた状態で供給が完了すればよい。したがって、供給開始時点tS から回転数R2に向けて回転数を上昇させる時点までの適宜の範囲内に設定することが可能である。
【0062】
なお、上記『ダイナミック法』で述べたように加速を2段階以上で行ってもよい。また、上述した『ダイナミック法』による塗布処理では、基板Wを回転させつつ溶媒を供給するようにしたが、この『スタティック法』による供給方法のように基板Wを静止させた状態で溶媒を供給するようにしてもよいことは言うまでもない。同様に、この『スタティック法』における溶媒塗布時に、基板Wを回転させつつ溶媒を供給してもよい。
【0063】
『スタミック法』(請求項4の実施例)
次に、上述したスタティック法とダイナミック法とを組み合わせたような『スタミック法』によるフォトレジスト液塗布処理について図5のタイムチャートを参照して説明する。すなわち、基板Wを静止させた状態でフォトレジスト液の供給を開始し(スタティック法における供給開始)、基板Wが回転を開始した後にフォトレジスト液の供給を停止(ダイナミック法における供給停止)する。
【0064】
フォトレジスト液の塗布前に溶媒を噴霧して、フォトレジスト液の基板W表面における接触角を小さくしておくことは上記と同様である。そして、tS 時点においてフォトレジスト液の供給を開始し、フォトレジスト液の供給を継続しつつ時点tE において回転数R2(第2の回転数)に上げ始め、その回転数R2に達した時点t1において供給を停止する。換言すると、供給時間(TSU)中に基板Wの回転を開始する。なお、この場合、tS 時点からt1時点が本発明における過程(c)に相当する。
【0065】
そして、フォトレジスト液が基板Wの表面全体を覆う前に、具体的にはt2時点からt3時点の間に基板Wの回転数を回転数R2から回転数R3(第3の回転数)に急激に加速して、溶媒塗布の効果によって大きく同心円状に広がったコアRa から細く多く発生しているヒゲRb を周方向に大きく曲げる。したがって、ヒゲRb を通して基板Wの周囲に飛散するフォトレジスト液の量を少なくすることができる。その後、t3時点からt4時点まで回転数R3(第3の回転数)に保持して所望膜厚のフォトレジスト被膜を形成する。その結果、上述した『ダイナミック法』および『スタティック法』による塗布処理と同様に、溶媒の使用量を抑制しつつも所望膜厚のフォトレジスト被膜を形成するのに要するフォトレジスト液の量を少なくすることができる。
【0066】
なお、フォトレジスト液の供給停止タイミングは、図5のt1時点のように、回転数R2に到達した時点に限定されるものではなく、回転を開始した後であればどの時点であってもよい。例えば、図5中に点線矢印で示すように、回転数R2に回転開始する時点tE から回転数R2に到達するまでの間にあたる時点t7 であってもよい。
【0067】
また、回転数切換時間(t2〜t3)は、上述した『スタティック法』に準じて設定すればよい。
【0068】
また、溶媒噴霧時の基板Wの回転状態や、加速時における回転数の切換段階なども上記『スタティック法』と同様に変形実施可能である。
【0069】
<第2実施例>(請求項5ないし請求項7に対応する実施例)
『ダイナミック法』(請求項5の実施例)
次に、上述した第1実施例に係る方法とは異なる方法について図6のタイムチャートを参照しつつ説明する。上記の第1実施例との相違点は、基板Wにフォトレジスト液の供給を開始した後に、一時的に基板Wの回転を『減速』する点にある。なお、装置構成は、上述したものと同様であるのでその説明については省略する。
【0070】
まず、回転モータ3の回転を時間原点において開始して、t1時点において回転数R1(例えば、100rpmであり、第1の回転数に相当する)に達するように制御する。回転数R1で安定した時点tPSから溶媒噴霧ノズル17より溶媒の噴霧を開始し、溶媒噴霧時間TPSU が経過した時点tPEで噴霧を停止する。
【0071】
その後、t3時点で基板Wが回転数R2(例えば、1000rpmであり、第2の回転数に相当する)に達するように、t2時点で回転数を上げ始める。この回転数R2が安定した時点tS において塗布液吐出ノズル11からフォトレジスト液を基板Wの回転中心付近に供給開始する。供給されたフォトレジスト液Rは、上述したように回転に伴う遠心力によって同心円状にコアRa の径を拡大するとともに(図3(a))、その円周部からヒゲRb が延び始める(図3(b))。このようにフォトレジスト液Rが拡がって基板Wの表面全体を覆う前に、具体的にはt4時点から減速を開始して、tE 時点でフォトレジスト液の供給を停止するとともに回転数R2よりも低い回転数R3(例えば、0rpmであり、本発明の第3の回転数に相当する)に達するように減速する。この例では、回転数R3が『0』であるので基板Wは静止した状態である。この減速(停止)状態をt5時点まで維持する。
【0072】
なお、tPS時点からtPE時点までが本発明の過程(a)に相当し、tS 時点からtE 時点までが本発明の過程(b)に相当し、tE 時点からt5時点までが本発明の過程(c)に相当する。
【0073】
上記のtS 時点でフォトレジスト液を供給開始した直後では、基板Wの回転中心付近でフォトレジスト液がコアRa となって存在している。さらにフォトレジスト液Rの供給を継続すると、コアRa の径は回転数R2に伴う遠心力が作用してほぼ円形状を保ったまま基板Wの周縁部に向かって同心円状に拡大してゆく。なお、予め溶媒を噴霧している関係上、その径の拡大は従来例に比較して速くなっている。
【0074】
コアRa は暫くの間は円形状を保っているが、図3(a),(b)に示すように、回転数R2の遠心力によりコアRa の円周部から基板Wの周縁部に向かって多数のヒゲRb が発生して延び始める。このヒゲRb は、上述したように溶媒の作用によって従来に比較して多くかつ細くなっており、さらにヒゲRb は上述したようにコアRa よりも速く周縁部に向かって伸長する。この状態を示した側面図が、図7の模式図である。
【0075】
上述したように、基板Wの表面に供給されているフォトレジスト液Rによって基板Wの表面全体が覆われる前に基板Wを静止(回転数R3=0で回転)させると、コアRa の円周部から放射状に発生しているヒゲRb の伸長およびコアRa の径の拡大を一時的にほぼ停止させることができる。回転が停止される時点tE まではフォトレジスト液Rの供給が継続されていたので、図8の模式図に示すように、コアRa のフォトレジスト液Rの液量だけを増加させることができる。このようにコアRa の液量が増大すると、コアRa の拡大運動量が増大することになる。しかも、一時的に回転数を低下させておくことにより、回転を継続させた場合に基板Wの周縁部にて発生して膜厚不均一を生じさせる乱流の影響を受けにくくすることができる。
【0076】
このようにコアRa の拡大運動量を増大させた状態で、従来例のように基板Wを供給時の回転数R2で回転し続けた場合、フォトレジスト液Rの挙動は次のようになる。すなわち、図9中にハッチングで示すコアRa /ヒゲRb の状態から、二点鎖線で示すようにコアRa /ヒゲRb が基板Wの周縁部に向かって遠心力により直線的に拡大/伸長するとともに、液量が増加して拡大運動量が増大しているコアRa から新たな放射状のフォトレジスト液の流れRb (以下、新たなヒゲRb と称する)が生じて、多数のヒゲRb の間から新たなヒゲRb が基板Wの周縁部に向かって直線的に延び始める。
【0077】
そこで、フォトレジスト液Rが基板Wの表面全体を覆う前に、具体的にはt5時点で基板Wの回転数を回転数R3(=0rpm)から回転数R4(例えば、2500rpmであり、本発明の第4の回転数に相当する)に上げてゆき、t6時点でその回転数R4に達するように急激に加速する。この加速によりコアRa の拡大運動量を最大化した状態で以下のような作用をフォトレジスト液Rに与えることができるので、新たなヒゲRb を効率的に発生させることができるとともに、コアRa の径をより速く拡大することができる。なお、t5時点からt6時点までが本発明の過程(d)に相当する。
【0078】
つまり、図9に示したような状態を経てヒゲRb および新たなヒゲRb ’に慣性力、つまり、回転方向とは逆方向の力が作用することになる。したがって、遠心力と慣性力との合力によってヒゲRb および新たなヒゲRb ’は、図10および図11に示すように周方向に大きく曲げられるようにその幅を拡大するとともに、遠心力によってその先端部が基板Wの周縁部に向かって伸長する。さらに、これとともにコアRa の径も拡大することになる。なお、予め溶媒を噴霧しているため、ヒゲRb および新たなヒゲRb ’は従来に比較して大きく周方向に曲げられ、その幅を大きく拡大することになる。
【0079】
そして、図12に示すように、多数のヒゲRb および多数の新たなヒゲRb ’の先端部が基板Wの周縁部に到達すると、それらから基板Wの周囲にフォトレジスト液Rが飛散する(飛散フォトレジスト液Rc )。しかしながら、加速度によりヒゲRb および新たなヒゲRb ’が周方向に大きく曲げられているので、基板Wの周縁部に向かって拡大/伸長してゆくコアRa /新たなヒゲRb ’/コアRa が一体となって、フォトレジスト液Rにより基板Wの表面全体が覆われるまでの被覆所要時間が従来に比較して大幅に短縮される(図12〜図14)。
【0080】
このような作用を生じさせつつ、t7時点からt8時点にかけて基板Wを回転数R4から回転数R5(例えば、1500rpmであり、本発明の第5の回転数に相当する)に下げ、この回転数R5をt9時点まで保持することにより、表面を覆っている僅かな余剰分を振り切って基板Wの表面全体に所望膜厚のフォトレジスト被膜を形成する。なお、t8時点からt9時点が本発明における過程(e)に相当する。
【0081】
上述したようにフォトレジスト液の塗布に先立って溶媒を噴霧しておき、フォトレジスト液と基板W表面との接触角を小さくしているので、その後、基板Wの表面に供給されたフォトレジスト液のコアRa の径を容易に拡げることができる。また、フォトレジスト液に先立って供給する溶媒を噴霧するようにしたため短時間で広範囲にわたり供給することができ、基板W上の凹凸に溶媒を滞留しにくくすることができるので、溶媒に起因するムラがフォトレジスト被膜に生じることを防止できる。
【0082】
さらに、基板Wの表面全体がフォトレジスト液Rによって覆われる前に、一時的に基板の回転を停止させてコアRa の径の拡大およびヒゲRb の延びを停止させた状態でフォトレジスト液の拡大運動量を増大させて急加速することにより、より細い多くの新たなヒゲRb ’を容易に発生させることができる。また、これらの新たなヒゲRb ’およびヒゲRb には強い慣性力が加えられるので、周方向に曲げられつつ幅を拡大するが、このとき溶媒の作用によってより速く周方向に曲げられつつその幅が急速に拡がることになる。よって、ヒゲRb (および新たなヒゲRb ’)が基板Wの周縁部に到達して周囲に放出・飛散するフォトレジスト液の量を少なくすることができ、溶媒の消費量を抑制しつつも所望膜厚のフォトレジスト被膜を得るのに要するフォトレジスト液の量を極めて少なくすることができる。
【0083】
なお、回転数切換時間(t5〜t6)は、上述したような種々の条件に加えて、さらに減速(停止)期間tE 〜t5を考慮して設定すればよい。
【0084】
また、この実施例では、コアRa の拡大運動量を増加させるために、少なくとも減速を開始してから第3の回転数R3に達するまではフォトレジスト液を供給し続けていることが肝要であるが、上述した例のように第3の回転数R3に達する時点tE で必ずしも同時に供給を停止する必要はなく、図6中に点線矢印および供給時間(TSU)で示すように減速中を含め加速時点t5までフォトレジスト液Rの供給を延長するようにしてもよい(請求項6の実施例)。
【0085】
なお、上記の例では、基板Wを回転させつつ溶媒を噴霧するようにしたが、後述するように基板Wを静止させた状態で溶媒を噴霧するようにしてもよい。
【0086】
なお、この第2実施例に係る塗布処理は、回転によりフォトレジスト液Rが基板Wの表面全体を覆う前に減速する点が特徴であるので、基板Wを静止させた状態でフォトレジスト液Rの供給開始および停止を行う『スタティック法』による塗布処理は存在しない。したがって、次にスタティック法とダイナミック法とを組み合わせたようなスタミック法について図15のタイムチャートを参照して説明する。
【0087】
『スタミック法』(請求項7の実施例)
まず、tPS時点において、基板Wを静止させた状態で溶媒噴霧ノズル17からその表面全体に溶媒を噴霧する。そして、溶媒噴霧時間TPSU が経過した時点tPEで噴霧を停止する。なお、tPS時点からtPE時点までが本発明の過程(a)に相当する。
【0088】
その後、基板Wを静止させたまま、tS 時点において塗布液吐出ノズル11からフォトレジスト液の供給を開始する。そして、t2時点で回転数R2に達するようにt1時点から回転数を上げ始め、この回転数R2をt3時点まで保持した後、供給時間TSUが経過する前にt4時点で回転数R3(例えば、100rpmであり、本発明の第3の回転数に相当する)に達するように減速する。この減速した状態を、供給開始時点tS から供給時間TSUが経過する時点tE まで維持し、フォトレジスト液の供給を停止するとともに、回転数R4(第4の回転数に相当する)に向けて急激に加速する。なお、減速期間t4〜tE および加速期間tE 〜t5は、フォトレジスト液が拡がって基板Wの表面全体を覆う前までに設定されている。また、上記tS 時点からtE 時点までが本発明の過程(b)に相当し、上記t4時点からtE 時点までが本発明の過程(c)に相当し、tE 時点からt5時点までが本発明の過程(d)に相当する。
【0089】
このようにして基板Wの表面に供給されたフォトレジスト液は、上述した<第1実施例>の『スタミック法』の如くコアRa の径を拡大しつつヒゲRb が発生する(図3(a),(b)参照)。さらに、その時点で減速(回転数R3=100rpm)することにより、本実施例の『ダイナミック法』で述べたようにヒゲRb の伸長およびコアRa の径の拡大が一時的にほぼ停止状態とされ、コアRa のフォトレジスト液量だけが増大されてその拡大運動量が増大される(図7,図8)。そして、加速期間(tE 〜t5)においては、本実施例の『ダイナミック法』で既に述べたような作用がフォトレジスト液に生じ、ヒゲRb および新たなヒゲRb ’の発生も加わって、被覆所要時間が大幅に短縮される。また、予め溶媒が噴霧されて接触角が小さくされているので、上記各過程においてコアRa の径の拡大が従来に比較して速やかに行われるとともに、ヒゲRb および新たなヒゲRb ’が細く多く発生するとともに慣性力によって大きくその幅を周方向に拡大することになる。
【0090】
そして、加速期間が経過した後、t7時点で回転数R5(本発明の第5の回転数に相当)に達するようにt6時点において減速を開始し、その回転数R5をt8時点まで維持することにより、基板Wの表面全体を覆っているフォトレジスト液Rのうち僅かな余剰分を振り切って所望膜厚のフォトレジスト被膜を形成する。なお、t7時点からt8時点までが本発明の過程(e)に相当する。上述したように被覆所要時間が短縮されているので、ヒゲRb (および新たなヒゲRb ’)を通して飛散するフォトレジスト液の量が少なくでき、所望膜厚の被膜を形成するのに必要なフォトレジスト液の量を極めて少なくすることができる。
【0091】
なお、回転数切換時間(tE 〜t5)は、本実施例の『ダイナミック法』で述べたように種々の条件を考慮して設定すればよい。
【0092】
また、フォトレジスト液の供給時間TSUは、図15中に示したものの他、減速t4時点にまで短縮しても、コアの拡大運動量を大きくすることができるので同様の効果を得ることができる。
【0093】
また、上記の説明では、減速した際の回転数として『0』rpmおよび『100』rpmを例に採って説明したが、第2の回転数R2よりも低い回転数であって、コアRa の拡大およびヒゲRb の伸長を一時的に低下させるとともに、乱流の影響を抑制することができれば種々の回転数を選択可能である。
【0094】
なお、第1実施例および第2実施例では、塗布液としてフォトレジスト液を例に採って説明したが、本発明方法はSOG液やポリイミド樹脂などの塗布液であっても適用可能である。
【0095】
また、上記の説明では、溶媒の噴霧を塗布装置内で実施するようにしているが、別体の装置で溶媒噴霧だけを実施した後、塗布装置で塗布液の塗布を行うようにしてもよい。
【0096】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、基板の表面に供給された塗布液が基板の表面全体を覆う前に回転数を上げてゆくことにより、同心円状の塗布液から放射状に延びた塗布液の流れに慣性力を与えることができ、各放射状の塗布液の流れの間の隙間を急速に狭めることができる。また、塗布液の塗布に先立って溶媒を噴霧しているので、塗布液から延びる塗布液の流れを細く多くすることができ、同心円状の塗布液の径の拡大をも速めることができるとともに、塗布液の流れに慣性力を与えた際に容易に大きく周方向に曲げることができる。
【0097】
したがって、塗布液が基板の表面全体を覆うまでの時間を短縮することができる。その結果、放射状の塗布液の流れを通して基板の周囲に飛散する塗布液の量を少なくすることができ、所望膜厚の塗布被膜を形成するのに要する塗布液の量を少なくすることができる。また、塗布液に先立って供給する溶媒を噴霧するようにしたため短時間で広範囲にわたり供給することができるとともに、基板の表面に回路パターン等の凹凸が形成されていたとしてもその部分に溶媒を滞留しにくくすることができるので、溶媒に起因するムラが塗布被膜に生じることを防止することができる。これによって溶媒の消費量を抑制しながらも高価な塗布液の量を少なくすることができるので、半導体装置などの製造コストを低減することができるとともにスループットを向上させることができる。
【0098】
また、塗布液の供給時に高速回転させ、その後に回転数を下げて膜厚を調整することにより塗布液の少量化を図る塗布液塗布方法もあるが、この場合には噴霧した溶媒が揮発してその効果が得られにくい一方、請求項1に記載の発明であれば噴霧した溶媒が揮発しにくく溶媒の効果を大きく生かすことができる。
【0099】
また、請求項2に記載に発明によれば、基板を回転させつつ塗布液を供給開始してその状態で供給を完了する、いわゆる『ダイナミック法』による塗布液塗布方法であっても、請求項1に記載の効果と同じ効果を得ることができる。
【0100】
また、請求項3に記載の発明によれば、基板を静止させた状態で塗布液の供給を開始してその状態で塗布液の供給を完了する、いわゆる『スタティック法』による塗布液塗布方法であっても請求項1と同様の効果を奏する。
【0101】
また、請求項4に記載の発明によれば、基板を静止させた状態で塗布液の供給を開始して、基板の回転数を上げ始めた後でその供給を完了する、上記のスタティック法とスタミック法とを組み合わせたような塗布液塗布方法(スタミック法)であっても、請求項1に記載の効果を奏する。
【0102】
また、請求項5に記載の発明によれば、基板の表面に供給された塗布液が基板の表面全体を覆う前に、基板の回転数を一時的に減速して第3の回転数に達するまでは塗布液を供給し続けておくことにより、同心円状の塗布液だけを増量してその拡大運動量を増大させることができる。その後に、基板の回転数を上げてゆくことにより、同心円状の塗布液から放射状に延びた塗布液の流れの間に、新たな塗布液の流れを生じさせることができるとともに、各塗布液の流れに慣性力を与えることができ、各放射状の塗布液の流れの間を急速に狭めることができる。また、塗布液の塗布に先立って溶媒を基板の表面に噴霧しているので、塗布液から延びる塗布液の流れを細く多くすることができ、同心円状の塗布液の径の拡大をも速めることができるとともに、塗布液の流れおよび新たな塗布液の流れに慣性力を与えた際に容易に大きく周方向に曲げることができる。
【0103】
したがって、塗布液が基板の表面全体を覆うまでの時間を短縮することができる。その結果、放射状の塗布液の流れを通して基板の周囲に飛散する塗布液の量を極めて少なくすることができ、所望膜厚の塗布被膜を形成するのに要する塗布液の量を少なくすることができる。また、溶媒を噴霧するようにしたため短時間で広範囲に供給することができるとともに、基板の表面に形成されている凹凸に溶媒を滞留しにくくすることができるので、溶媒に起因するムラが塗布被膜に生じることを防止することができる。これにより溶媒の消費量を抑制しながらも高価な塗布液の量を少なくすることができるので、半導体装置などの製造コストを低減することができるとともにスループットを向上させることができる。
【0104】
また、塗布液の供給時に高速回転させ、膜厚調整時に低速回転させることにより塗布液の少量化を図る塗布液塗布方法もあるが、この場合には噴霧した溶媒が揮発するためその効果が得られにくい一方、請求項5に記載の発明であれば噴霧した溶媒が揮発しにくくその効果を大きく生かすことができる。
【0105】
また、請求項6に記載の発明によれば、基板を回転させつつ塗布液を供給開始してその状態で供給を完了する、いわゆる『ダイナミック法』による塗布液塗布方法であっても、請求項5に記載の効果と同じ効果を得ることができる。さらに、同心円状の塗布液の拡大運動量を最大化した状態で回転数を上げてゆくことができるので、同心円状の塗布液の径の拡大をより速く、かつ、各放射状の塗布液の流れの間に効率良く新たな塗布液の流れを生じさせることができる。したがって、より速く各放射状の塗布液の流れの隙間を狭めることができて、基板の表面全体を塗布液が覆うまでの時間をより短縮することが可能である。
【0106】
また、請求項7に記載の発明によれば、基板を静止させた状態で塗布液の供給を開始し、基板を回転させ始めた時点で供給を完了する、上記のスタティック法とダイナミック法とを組み合わせたような塗布液塗布方法(スタミック法)であっても請求項5と同等の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を適用した回転式基板塗布装置の概略構成を示す図である。
【図2】第1実施例に係るフォトレジスト液塗布方法(ダイナミック法)を示すタイムチャートである。
【図3】フォトレジスト液塗布方法の説明に供する図である。
【図4】フォトレジスト液の挙動を示す模式図である。
【図5】第1実施例に係るフォトレジスト液塗布方法のその他の実施例(スタティック法およびスタミック法)を示すタイムチャートである。
【図6】第2実施例に係るフォトレジスト液塗布方法(ダイナミック法)を示すタイムチャートである。
【図7】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な側面図である。
【図8】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な側面図である。
【図9】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面図である。
【図10】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面図である。
【図11】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面図である。
【図12】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面図である。
【図13】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面図である。
【図14】フォトレジスト液の挙動を示す模式的な平面図である。
【図15】第2実施例に係るフォトレジスト液塗布方法のその他の実施例(スタミック法)を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 … 吸引式スピンチャック
5 … 飛散防止カップ
11 … 塗布液吐出ノズル
13 … 塗布液供給部
15 … 駆動部
17 … 溶媒噴霧ノズル
17a … スプレイガン
19 … 溶媒供給部
23 … 駆動部
21 … 電磁開閉弁
31 … 制御部
33 … メモリ
W … 基板
R … フォトレジスト液
a … コア
b … ヒゲ
b ’ … 新たなヒゲ
c … 飛散フォトレジスト液
d … 余剰フォトレジスト液

Claims (7)

  1. 基板の表面に塗布液を供給して所望膜厚の塗布被膜を形成する塗布液塗布方法であって、
    (a)基板を第1の回転数で回転させた状態で、基板の半径を覆う範囲に気体と混合して溶媒を噴霧する過程と、
    (b)前記基板を静止させた状態若しくは第2の回転数で回転させた状態で、その表面中心付近に塗布液を供給する過程と、
    (c)前記過程(b)で供給された塗布液が拡がって前記基板の表面全体を覆う前に、前記基板の回転数を第3の回転数へ上げてゆく過程と、
    (d)前記基板の回転数を第4の回転数に所定時間保持して、前記基板の表面全体を覆っている塗布被膜の膜厚を調整する過程と、
    をその順に実施することを特徴とする塗布液塗布方法。
  2. 請求項1に記載の塗布液塗布方法において、前記過程(b)で供給する塗布液を、前記基板を第2の回転数で回転させた状態で供給開始し、その状態で供給完了するようにしたことを特徴とする塗布液塗布方法。
  3. 請求項1に記載の塗布液塗布方法において、前記過程(b)で供給する塗布液を、前記基板を静止させた状態で供給開始してその状態で供給完了するようにしたことを特徴とする塗布液塗布方法。
  4. 請求項1に記載の塗布液塗布方法において、前記過程(b)で供給する塗布液を、前記基板を静止させた状態で供給開始し、前記基板の回転数を第2の回転数に上げ始めた後で供給完了するようにしたことを特徴とする塗布液塗布方法。
  5. 基板の表面に塗布液を供給して所望膜厚の塗布被膜を形成する塗布液塗布方法であって、
    (a)基板を第1の回転数で回転させた状態で、基板の半径を覆う範囲に気体と混合して溶媒を噴霧する過程と、
    (b)前記基板を静止させた状態若しくは第2の回転数で回転させた状態で、その表面中心付近に塗布液を供給する過程と、
    (c)前記過程(b)で供給された塗布液が拡がって前記基板の表面全体を覆う前に、前記基板の回転数を前記第2の回転数よりも低い第3の回転数に減速する過程と、
    (d)前記過程(b)で供給された塗布液が拡がって前記基板の表面全体を覆う前に、前記基板の回転数を第4の回転数へ上げてゆく過程と、
    (e)前記基板の回転数を第5の回転数に所定時間保持して、前記基板の表面全体を覆っている塗布被膜の膜厚を調整する過程とをその順に実施し、
    少なくとも前記過程(c)において減速を開始してから第3の回転数に達するまでは塗布液を供給し続けることを特徴とする塗布液塗布方法。
  6. 請求項5に記載の塗布液塗布方法において、前記過程(b)で供給する塗布液を、前記基板を第2の回転数で回転させた状態で供給開始し、前記過程(d)で前記基板の回転数を第4の回転数に上げ始めた時点で供給完了するようにしたことを特徴とする塗布液塗布方法。
  7. 請求項5に記載の塗布液塗布方法において、前記過程(b)で供給する塗布液を、前記基板を静止させた状態で供給開始し、前記過程(d)で前記基板の回転数を第4の回転数に上げ始めた時点で供給完了するようにしたことを特徴とする塗布液塗布方法。
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