JP2009049417A - 半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 感光性樹脂組成物を、シリコン系基板に塗布する際に、塗布による塗膜の均一性の低下と泡の巻き込み等の欠陥を低減することのできる半導体装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】 アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部と、感光材(B)1〜10
0重量部と、を含む感光性樹脂組成物を、シリコン系基板(C)上に塗布する直前に、前記シリコン系基板(C)上を溶剤(D)で前処理することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】 アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部と、感光材(B)1〜10
0重量部と、を含む感光性樹脂組成物を、シリコン系基板(C)上に塗布する直前に、前記シリコン系基板(C)上を溶剤(D)で前処理することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、シリコン系基板に感光性樹脂組成物を塗布した半導体装置の製造方法及び半導体装置に関するものである。
従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜には、耐熱性に優れ又卓越した電気特性、機械特性等を有するポリイミド樹脂が用いられているが、近年半導体素子の高集積化、大型化、半導体装置の薄型化、小型化、半田リフローによる表面実装への移行等により耐熱サイクル性、耐熱ショック性等の著しい向上の要求があり、更に高性能の樹脂が必要とされるようになってきた。
これを用いるとパターン作成工程の一部が簡略化でき、工程短縮及び歩留まり向上の効果はあるが、現像の際にN−メチル−2−ピロリドン等の溶剤が必要となるため、安全性、取扱い性に問題がある。又ネガ型感光性樹脂組成物においては、硬化後の膜厚10μm以上とすることが困難であると言う問題もあり、厚膜可能な感光性樹脂組成物の開発が望まれていた。そこで最近、アルカリ水溶液で現像ができるポジ型感光性樹脂組成物が開発されている。例えば特開平5−204156号公報、特開平6−258836号公報、特開平10−186658号公報、特開平10−307394号公報にはポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド樹脂と感光材であるジアゾキノン化合物より構成されるポジ型感光性樹脂組成物が開示されている。これらのベース樹脂にはカルボキシル基又はカルボキシル基を適当な保護基でブロックした基が含まれている。このポジ型感光性樹脂組成物を用いると、解像度もさることながら硬化後の膜厚を10μm以上にすることも可能である。しかしながら、硬化後の膜厚を厚くする場合、樹脂組成物の粘度を高くする必要があり、樹脂組成物の粘度が高い場合、段差のない平坦な基板上では良好な塗布性を示すが、5μm以上の段差がある場合、樹脂組成物の粘度の高さからスピン塗布時の回転数に追従できず、その段差部を良好に塗布できないと言う問題がある。
本発明は、感光性樹脂組成物をシリコン系基板塗布する際に、塗布による塗膜の均一性の低下と泡の巻き込み等の欠陥を低減できる半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供するものである。
本発明は、
[1] アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部と感光材(B)1〜100重量部を含む感光性樹脂組成物を、シリコン系基板(C)上に塗布する直前に、前記シリコン系基板(C)上を溶剤(D)で前処理することを特徴とする半導体装置の製造方法、
[2] アルカリ可溶性樹脂(A)が、一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂である第[1]項記載の半導体装置の製造方法、
[1] アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部と感光材(B)1〜100重量部を含む感光性樹脂組成物を、シリコン系基板(C)上に塗布する直前に、前記シリコン系基板(C)上を溶剤(D)で前処理することを特徴とする半導体装置の製造方法、
[2] アルカリ可溶性樹脂(A)が、一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂である第[1]項記載の半導体装置の製造方法、
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂としては、主鎖又は側鎖に水酸基、カルボキシル基、又はスルホン酸基を持つ樹脂であり、クレゾール型ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂等が挙げられるが、最終加熱後の耐熱性の点から一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂が好ましい。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂中のXは、2〜4価の環状化合物基を表し、R1は、水酸基、O−R3で、mは0〜2の整数であり、これらは同一でも異なっていても良い。Yは、2〜6価の環状化合物基を表し、R2は水酸基、カルボキシル基、
O−R3、COO−R3で、nは0〜4の整数であり、これらは同一でも異なっていても良い。ここでR3は炭素数1〜15の有機基である。但し、R1して水酸基がない場合は、R2は少なくとも1つはカルボキシル基でなければならない。又R2としてカルボキシル基がない場合は、R1は少なくとも1つは水酸基でなければならない。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂は、例えばXの構造を有するジアミン或いはビス(アミノフェノール)、2,4−ジアミノフェノール等から選ばれる化合物、必要により配合されるZの構造を有するシリコーンジアミンとYの構造を有するテトラカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸或いはジカルボン酸ジクロライド、ジカルボン酸誘導体、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応して得られるものである。なお、ジカルボン酸の場合には反応収率等を高めるため、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール等を予め反応させた活性エステルの型のジカルボン酸誘導体を用いてもよい。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂中のXは、2〜4価の環状化合物基を表し、R1は、水酸基、O−R3で、mは0〜2の整数であり、これらは同一でも異なっていても良い。Yは、2〜6価の環状化合物基を表し、R2は水酸基、カルボキシル基、
O−R3、COO−R3で、nは0〜4の整数であり、これらは同一でも異なっていても良い。ここでR3は炭素数1〜15の有機基である。但し、R1して水酸基がない場合は、R2は少なくとも1つはカルボキシル基でなければならない。又R2としてカルボキシル基がない場合は、R1は少なくとも1つは水酸基でなければならない。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂は、例えばXの構造を有するジアミン或いはビス(アミノフェノール)、2,4−ジアミノフェノール等から選ばれる化合物、必要により配合されるZの構造を有するシリコーンジアミンとYの構造を有するテトラカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸或いはジカルボン酸ジクロライド、ジカルボン酸誘導体、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応して得られるものである。なお、ジカルボン酸の場合には反応収率等を高めるため、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール等を予め反応させた活性エステルの型のジカルボン酸誘導体を用いてもよい。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂において、Xの置換基としてのO−R3、Yの置換基としてのO−R3、COO−R3は、水酸基、カルボキシル基のアルカリ
水溶液に対する溶解性を調節する目的で、炭素数1〜15の有機基で保護された基であり、必要により水酸基、カルボキシル基を保護しても良い。R3の例としては、ホルミル基
、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、ターシャリーブトキシカルボニル基、フェニル基、ベンジル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基等が挙げ
られる。
このポリアミド樹脂を約300〜400℃で加熱すると脱水閉環し、ポリイミド、又はポリベンゾオキサゾール、或いは両者の共重合という形で耐熱性樹脂が得られる。
水溶液に対する溶解性を調節する目的で、炭素数1〜15の有機基で保護された基であり、必要により水酸基、カルボキシル基を保護しても良い。R3の例としては、ホルミル基
、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、ターシャリーブトキシカルボニル基、フェニル基、ベンジル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基等が挙げ
られる。
このポリアミド樹脂を約300〜400℃で加熱すると脱水閉環し、ポリイミド、又はポリベンゾオキサゾール、或いは両者の共重合という形で耐熱性樹脂が得られる。
又本発明においては、保存性という観点から、例えば、Xの構造を有するジアミン或いはビス(アミノフェノール)、2,4−ジアミノフェノール等から選ばれる化合物、必要により配合されるZの構造を有するシリコーンジアミンとYの構造を有するテトラカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸或いはジカルボン酸ジクロライド、ジカルボン酸誘導体、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応させて得られた一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂を合成した後、該ポリアミド樹脂中に含まれる末端のアミノ基をアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む酸無水物を用いてアミドとしてキャップすることが好ましい。アミノ基と反応した後のアルケニル基又はアルキニル
基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む酸無水物に起因する基としては、例えば、
基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む酸無水物に起因する基としては、例えば、
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂のZは、例えば、シリコンウエハーのような基板に対して、特に優れた密着性が必要な場合に用いるが、その使用割合bは最大40モル%までである。40モル%を越えると露光部の樹脂の溶解性が極めて低下し、現像残り(スカム)が発生し、パターン加工ができなくなる。
本発明で用いられる感光材としては、例えば、感光性ジアゾキノン化合物であるが、特にこれに限定されるものではない。感光性ジアゾキノン化合物の例としては、1,2−ベンゾキノンジアジド或いは1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する化合物であり、米国特許第2,772,975号、第2,797,213号、第3,669,658号により公知の物質である。例えば、下記のものが挙げられる。
これらの内で、特に好ましいのはフェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸とのエステル化合物である。
本発明で用いる感光材の配合量は、特に限定されないが、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して1〜50重量部が好ましい。下限値未満だとアルカリ可溶性樹脂のパターニング性が不良となり、上限値を越えると感度が大幅に低下するために好ましくない。
感光性樹脂組成物を塗布するシリコン系基板とは、少なくともシリコンを含有している基板であり、そのような基板としては金属、金属化合物が好ましい。具体的にはシリコン、酸化珪素、窒化珪素等があるが、これらに限定されるものではない。又塗布される面が、シリコン系基板面である場合の他に、アルミニウム配線や銅配線層により複合材料がシリコン系基板の表面に存在する場合も含まれ、更に非感光性樹脂組成物や感光性樹脂組成物等のコート層を有する基板も含まれる。
感光性樹脂組成物を、シリコン系基板上に塗布する溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等が挙げられ、これらは2種以上用いても良い。
上記溶剤は、感光性樹脂組成物を塗布するシリコン系基板の前処理に用いられるもので、塗布する感光性樹脂組成物に用いられる溶剤と同一のものが望ましい。同一の溶剤とすることにより感光性樹脂組成物を塗布するシリコン系基板に塗り広げる際に、感光性樹脂
組成物との相溶性が高くなり、より均一性な塗膜が得られる。シリコン系基板を溶剤で前処理する方法としては均一な塗布が行えれば、特に限定しないが、例えば、感光性樹脂組成物が塗布される直前に溶剤をディスペンスし、その後回転させ塗り広げ、その後溶剤で前処理された基板上に感光性樹脂組成物をディスペンス等で塗布すれば良い。溶剤の塗布量としては、シリコン系基板上を充分に塗布する量があれば良い。例えば6インチウエハーの場合だと10cc程度の溶剤を塗布すれば良いが、塗布されるシリコン系基板の濡れ性によっては塗布量を調整する必要がある。溶剤の塗布後に感光性樹脂組成物を塗布するまで時間については、溶剤の塗布後約10秒以内に塗布することが好ましい。長時間経過した後塗布すると溶剤が揮散したり、揮散せずに残った溶剤が吸湿して密着不良等の悪影響を及ぼすおそれがある。但し、使用目的によっては、溶剤を揮散させておく方法も有効である。
組成物との相溶性が高くなり、より均一性な塗膜が得られる。シリコン系基板を溶剤で前処理する方法としては均一な塗布が行えれば、特に限定しないが、例えば、感光性樹脂組成物が塗布される直前に溶剤をディスペンスし、その後回転させ塗り広げ、その後溶剤で前処理された基板上に感光性樹脂組成物をディスペンス等で塗布すれば良い。溶剤の塗布量としては、シリコン系基板上を充分に塗布する量があれば良い。例えば6インチウエハーの場合だと10cc程度の溶剤を塗布すれば良いが、塗布されるシリコン系基板の濡れ性によっては塗布量を調整する必要がある。溶剤の塗布後に感光性樹脂組成物を塗布するまで時間については、溶剤の塗布後約10秒以内に塗布することが好ましい。長時間経過した後塗布すると溶剤が揮散したり、揮散せずに残った溶剤が吸湿して密着不良等の悪影響を及ぼすおそれがある。但し、使用目的によっては、溶剤を揮散させておく方法も有効である。
感光性樹脂組成物の塗布には、ディスペンス後回転塗布する方法等があるが、これらに限定されるものではない。塗布された感光性樹脂組成物は、60〜130℃でプリベークして塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できる。次に照射部を現像液で溶解除去することによりレリーフパターンを得、次に加熱処理を行い、耐熱性に富む最終パターンを得る。
本発明の半導体装置の製造方法以外の工程については、公知の半導体装置の製造方法を用いることができる。
本発明の半導体装置の製造方法以外の工程については、公知の半導体装置の製造方法を用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
<実施例1>
*ポリアミド樹脂の合成
ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸1モルと1−ヒドロキシ−1,2,3−
ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体443.2g(0.9モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン366.3g(1.0モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン3000gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。次にN−メチル−2−ピロリドン500gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物32.8g(0.2モル)を加え、更に12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(体積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、a=100、b=0からなる目的のポリアミド樹脂(A−1)を得た。
<実施例1>
*ポリアミド樹脂の合成
ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸1モルと1−ヒドロキシ−1,2,3−
ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体443.2g(0.9モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン366.3g(1.0モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン3000gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。次にN−メチル−2−ピロリドン500gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物32.8g(0.2モル)を加え、更に12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(体積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、a=100、b=0からなる目的のポリアミド樹脂(A−1)を得た。
*ポジ型感光性樹脂組成物の作製
合成したポリアミド樹脂(A−1)100g、下記式で示されるジアゾキノン(N−1
)25gをγ−ブチロラクトン(以下、GBLという)150gに溶解した後、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過しポジ型感光性樹脂組成物を得た。
合成したポリアミド樹脂(A−1)100g、下記式で示されるジアゾキノン(N−1
)25gをγ−ブチロラクトン(以下、GBLという)150gに溶解した後、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過しポジ型感光性樹脂組成物を得た。
<特性評価>
スピンコーターを用いて8μmの段差のあるシリコンウエハー基板[Si(−)]上にGBLをディスペンスし、500rpmで10秒間回転させ、停止後、上記ポジ型感光性樹脂組成物を塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分プリベークし、膜厚約20μmの塗膜を得た。このシリコンウエハーの表面状態を光学顕微鏡で、段差部の樹脂の埋め込み性及び発泡状態(コート表面状態)を確認した結果、均一な塗膜で、発泡もなかった。評価結果を表1に示す。
スピンコーターを用いて8μmの段差のあるシリコンウエハー基板[Si(−)]上にGBLをディスペンスし、500rpmで10秒間回転させ、停止後、上記ポジ型感光性樹脂組成物を塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分プリベークし、膜厚約20μmの塗膜を得た。このシリコンウエハーの表面状態を光学顕微鏡で、段差部の樹脂の埋め込み性及び発泡状態(コート表面状態)を確認した結果、均一な塗膜で、発泡もなかった。評価結果を表1に示す。
<実施例2、3>
実施例1と同じポジ型感光性樹脂組成物を用いて、実施例2はシリコンウエハー(下地)の表面を窒化珪素[SiN(Si)]で処理された基板、実施例3はシリコンウエハー基板[Si(−)]とし、表1の基板の段差のものを溶剤で前処理して実施例1と同様に評価を行った。
<実施例4、5>
実施例4及び5に用いたポリアミド樹脂は、下記のように合成して得た。
4,4'―オキシジフタル酸無水物34.2g(0.110モル)と2−メチル−2−
プロパノール19.5g(0.264モル)とピリジン10.9g(0.138モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン150gを加えて溶解させた。この反応溶液に1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール29.8g(0.220モル)をN−メチル−2−ピロリドン30gと共に滴下した後、ジシクロヘキシルカルボジイミド45.4g(0.220モル)をN−メチル−2−ピロリドン50gと共に滴下し、室温で一晩反応させた。その後、この反応溶液にヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン40.8g(0.122モル)をN−メチル−2−ピロリドン70gと共に添加し、室温で2時間攪拌した。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。
実施例1と同じポジ型感光性樹脂組成物を用いて、実施例2はシリコンウエハー(下地)の表面を窒化珪素[SiN(Si)]で処理された基板、実施例3はシリコンウエハー基板[Si(−)]とし、表1の基板の段差のものを溶剤で前処理して実施例1と同様に評価を行った。
<実施例4、5>
実施例4及び5に用いたポリアミド樹脂は、下記のように合成して得た。
4,4'―オキシジフタル酸無水物34.2g(0.110モル)と2−メチル−2−
プロパノール19.5g(0.264モル)とピリジン10.9g(0.138モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン150gを加えて溶解させた。この反応溶液に1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール29.8g(0.220モル)をN−メチル−2−ピロリドン30gと共に滴下した後、ジシクロヘキシルカルボジイミド45.4g(0.220モル)をN−メチル−2−ピロリドン50gと共に滴下し、室温で一晩反応させた。その後、この反応溶液にヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン40.8g(0.122モル)をN−メチル−2−ピロリドン70gと共に添加し、室温で2時間攪拌した。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。
次にN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPという)40gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物8.0g(0.049モル)を加え、更に12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(体積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、a=100、b=0からなる目的のポリアミド樹脂(B−1)を得た。
*ポジ型感光性樹脂組成物の作製
合成したポリアミド樹脂(B−1)100g、下記式で示されるジアゾキノン(N−1
)25gをNMP150gに溶解した後、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過し感光性樹脂組成物を得た。
合成したポリアミド樹脂(B−1)100g、下記式で示されるジアゾキノン(N−1
)25gをNMP150gに溶解した後、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過し感光性樹脂組成物を得た。
実施例4の塗布基板は、シリコンウエハー(下地)の表面を酸化珪素[SiO(Si)]で処理された基板で、実施例5の塗布基板は、シリコンウエハー(下地)基板をポリイミド樹脂[PI(Si)]を用い表1の基板の段差のものを、いずれもNMPで前処理した。実施例1と同様の評価を行った。
<比較例1>
スピンコーターを用いて5μmの段差のあるシリコンウエハー上に実施例1で用いた感光性樹脂組成物を塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分プリベークし、膜厚約20μmの塗膜を得た。用いた基板は表1の通り。このシリコンウエハーの表面状態を光学顕微鏡にて段差部の樹脂の埋め込み性及び発泡状態を確認したところ、段差部が完全に埋まらず発泡している箇所が多数存在した。又未コート部が存在した。
<比較例2,3>
表1に従い、実施例1と同様の評価を行った。用いた基板、基板の段差は表1の通り。比較例1と同様に、段差部が完全に埋まらず発泡している箇所が多数存在した。又未コート部が存在した。
スピンコーターを用いて5μmの段差のあるシリコンウエハー上に実施例1で用いた感光性樹脂組成物を塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分プリベークし、膜厚約20μmの塗膜を得た。用いた基板は表1の通り。このシリコンウエハーの表面状態を光学顕微鏡にて段差部の樹脂の埋め込み性及び発泡状態を確認したところ、段差部が完全に埋まらず発泡している箇所が多数存在した。又未コート部が存在した。
<比較例2,3>
表1に従い、実施例1と同様の評価を行った。用いた基板、基板の段差は表1の通り。比較例1と同様に、段差部が完全に埋まらず発泡している箇所が多数存在した。又未コート部が存在した。
Claims (6)
- アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部と感光材(B)1〜100重量部を含む感光性樹脂組成物を、シリコン系基板(C)上に塗布する直前に、前記シリコン系基板(C)上を溶剤(D)で前処理することを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 感光材(B)が、ジアゾキノン化合物である請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法。
- シリコン系基板(C)が、金属、金属化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
- 溶剤(D)が、感光性樹脂組成物に用いられる溶剤と同一である請求項1〜4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法を用いて製作された半導体装置。
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