JPH10125497A - ほぼ均一なプラズマ束を誘導するための誘導結合源 - Google Patents

ほぼ均一なプラズマ束を誘導するための誘導結合源

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JPH10125497A
JPH10125497A JP9152711A JP15271197A JPH10125497A JP H10125497 A JPH10125497 A JP H10125497A JP 9152711 A JP9152711 A JP 9152711A JP 15271197 A JP15271197 A JP 15271197A JP H10125497 A JPH10125497 A JP H10125497A
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    • H01J37/321Radio frequency generated discharge the radio frequency energy being inductively coupled to the plasma

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイル内の分散高周波電流及び電圧が結合さ
れて、ほぼ均一な空間プラズマ束を被処理加工物上に発
生させる電磁界を発生できるようにしたプラズマ加工機
を提供する。 【解決手段】 室(10)内で加工物被処理表面のため
の高周波真空プラズマ加工機のプラズマを励磁するコイ
ル(24)は、半径方向に延在する複数の円弧形巻線を
備えている。密度が室(10)及びコイル(24)の中
心部分よりもコイル及び室の周辺部分で相当に高い磁束
を室内に発生し、それによってほぼ均一なプラズマ束が
加工物(32)の被処理表面に入射されるように、コイ
ル(24)、室(10)及び加工物(32)が配置され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波真空プラズ
マ加工機、特に励磁高周波源の波長に対応した配置で半
径方向にずれた円弧形セグメントを備えた複数巻線励磁
コイルを備えて、コイル内の分散高周波電流及び電圧が
結合されて、ほぼ均一な空間プラズマ束を被処理加工物
上に発生させる電磁界を発生できるようにしたそのよう
な加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】真空室の外部の装置から高周波磁界を供
給することによってプラズマ加工機内のガスを励起して
プラズマ状態にする様々な構造体が開発されている。高
周波磁界は、容量性電極を含む電界源、電子サイクロト
ン共鳴器を含む電磁界源、及びコイルを含む誘導すなわ
ち磁界源から誘導されてきた。励磁されたプラズマは、
室内の加工物との相互作用によって加工物のエッチング
またはそれへの物質の付着を行う。加工物は、平面的な
円形表面を有する半導体ウェハまたは固体誘電体、例え
ば平面パネル・ディスプレイに使用される矩形のガラス
基板または金属板にすることができる。
【0003】加工物を誘導結合平面プラズマ(ICP
P)で処理する加工機が、特に本発明と同一の譲受人に
譲渡されているオウグル(Ogle)の米国特許第4,94
8,458号に開示されている。オウグル特許では、プ
ラズマを励磁する磁界は、処理中の加工物の平坦表面に
ほぼ平行方向に延在する単一の平面状誘電体窓上または
その付近に配置された平面コイルから誘導される。コイ
ルは、周波数が1〜100MHz(一般的に13.56
MHz)の高周波源に応答するように接続されており、
高周波源はインピーダンス整合ネットワークによってコ
イルに接続されている。コイルは、高周波源に応答する
ように外側及び内側端子を接続した平面線形らせんとし
て構成されている。コールタス(Coultas)他の米国特許
第5,304,279号は、永久磁石を平面らせんコイ
ルと組み合わせて使用しているプラズマ閉じ込めを用い
た同様な装置を開示している。
【0004】クオモ(Cuomo)他の米国特許第5,27
7,751号及びオウグルの米国特許第5,277,7
51号は、平面らせんコイルをソレノイド巻きコイルに
変更した上記加工機の変更例を開示している。ソレノイ
ド巻きコイルは、誘電マンドレル等に巻装されており、
複数のらせん状巻線を含み、その一部が誘電体窓表面に
沿って延在している。コイルの残りの部分は誘電体窓の
上方に延出している。ソレノイド巻きコイルの両端部が
高周波励磁源に接続されている。
【0005】これらの誘導源は、コイルで発生して誘電
体窓を介して結合させた誘導磁界を振動させることによ
って誘導体窓の真空側付近のプラズマ領域内にある電子
を加熱することによってプラズマを励磁する。プラズマ
電子を加熱する誘導電流は、平面コイル内の高周波電流
で発生した高周波磁界から誘導される。磁界の空間分布
は、コイルの各巻線によって発生する磁界の合計によっ
て決まる。各巻線によって発生する磁界は、各巻線内の
高周波電流の大きさによって決まる。オウグルの’45
8号特許に開示されているらせん構造の場合、らせんコ
イル内の高周波電流は、電力がプラズマに吸収されるリ
ング形領域を生じるように分布する。リング形領域は、
誘電体窓の真空側と接している。1.0〜10ミリトー
ルの低圧では、リング形領域からのプラズマの拡散によ
って、室の中央部分内において室の中心線に沿って窓か
ら離れる方向にプラズマ密度のピークが生じる。10〜
100ミリトールの中間圧力範囲では、プラズマ内の電
子、イオン及び中性子の気相衝突によって、プラズマ帯
電粒子の環状領域の外側への大幅な拡散が阻止される。
その結果、加工物のリング形領域内のプラズマ束が非常
に高密度になるが、加工物の中心及び周辺部分では低密
度になる。従って、リングとリングの内側及び外側部分
の間に相当に大きいプラズマ束のばらつきがある。
【0006】チェン(Chen)他の米国特許第5,226,
967号は、平面らせんコイルの中心から離れた半径方
向領域におけるプラズマ密度の低下の悪影響に注目して
いる。チェンの’967号特許では、平面コイルによっ
て発生してプラズマに結合した磁界の強さが室の中心線
に沿って低下する。誘電体窓の中心部分を窓の他の領域
より厚くすることによって、このように低下させてい
る。約20ミリトールまでの圧力では、プラズマ内へ延
出している固体誘電体の厚さの増加によって、高周波電
力を吸収するリング形領域が大径化方向へ移動する。リ
ング形領域の位置の移動によって、このプラズマ発生領
域の拡散特性が変化して、被処理基板表面の直径全体に
わたって、特に基板の周辺領域で拡散が均一化する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】’967号特許の装置
では、誘電体窓を支持している電磁シールドが、コイル
の中心付近のプラズマ束を減少させる。このプラズマ束
密度の低下は、シールドがコイルとコイルに加えられた
高周波電流から生じた電磁界との結合を低下させるため
である。平面コイルの最大直径の巻線によって発生した
磁界は、電磁シールドと最大巻線とが互いに非常に接近
している場合、窓を支持している電磁シールド内に高周
波電流を誘発することが多い。シールドに結合された電
力は、(1)プラズマの高周波励磁の結合効率の低下、
(2)コイルの最大直径の巻線によって発生した磁界は
内側巻線ほど多くの磁束をプラズマに結合させないこと
によるリング形電力吸収領域の小径化方向への移動を引
き起こす。約20ミリトールまでほぼ均一になるのは、
窓が最も厚いコイルの中心の下方の領域内へ帯電粒子が
拡散する結果である。しかし、圧力が約20ミリトール
より高くなると、帯電粒子の拡散が大幅に減少するの
で、高周波励磁が小さいコイルの中心の下方のプラズマ
束が、コイルの下方の他の領域のプラズマ束よりも減少
する。従って、加工物の様々な部分でプラズマ束が不均
一になる。
【0008】平面コイルが高周波電力をプラズマに結合
させるリング形領域は、平面らせんの内側巻線を取り除
くことによって大径化方向へ移動させることができる。
フクサワ他は、「誘導結合プラズマにおける高周波自己
バイアス特性」と題する論文(1993年12月の応用
物理学のジャパニーズ・ジャーナル第32号(1993
年)第6076〜6079ページ、第1部、No.12
(B))において、プラズマ加工機内のガスを励起して
プラズマ状態にするための単巻線平面らせんコイルを開
示している。ここに開示されているコイルは、内寸が1
20mm、外寸が160mm、厚さが0.5mmであ
り、真空容器の上部として機能している誘電プレートの
周辺付近に配置されている。単巻線コイルの明らかな目
的は、均一プラズマ密度の半径方向分散を行うことであ
る。しかし、フクサワ他の論文の図6に示されているよ
うに、特にプラズマエッチングに必要な1キロワット程
度の高周波励磁電力の場合、10ミリトールの比較的低
いプラズマ加工機圧力でもプラズマ密度は特に均一では
ない。フクサワ他の論文に開示されているように単巻線
源を1キロワットで高周波励磁する場合、プラズマは室
の中心から約4.0cmの位置に実質的なプラズマ密度
ピーク(7.5×1011イオンcm-3)を生じる。この
ピークは中心軸線の一方側だけに発生するので、プラズ
マの空間分布に大きな非半径方向非対称を生じる。フク
サワ他の論文に開示されている単巻線らせんは、オウグ
ルの’458号特許に開示されている完全らせんに較べ
て結合領域を大径化方向へ移動させる。フクサワ他の論
文の装置はさらに、完全らせんによって発生するプラズ
マ密度の空間分布の半径方向不均一性と同程度か、それ
を上回る非半径方向非対称も示す。また、単巻線コイル
は、室の周辺付近のリング形プラズマ発生領域から室の
中心へのプラズマ移動を拡散に頼っているので、このコ
イルが作動できる圧力範囲も限定される。約10ミリト
ールの圧力では、プラズマ内の帯電粒子と非帯電粒子と
の衝突によって、室の中心領域でプラズマ密度が激しく
低下する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの態様によ
れば、真空プラズマ加工機は、高周波付勢に応答して加
工機内のガスを励起してプラズマ状態にする複数の円弧
形巻線を備えたコイルを設けている。コイルは、半径方
向にずれた内側及び外側セグメントを含み、外側セグメ
ントから誘導された磁束がコイルの中心部分から誘導さ
れた磁束よりも大きくなるように構成されている。改良
型コイルから誘導された磁束の空間分布は、加工物と相
互作用するプラズマ成分の空間分布の非半径方向非対称
をほぼなくすように整えられている。コイルの磁束を空
間的に整えることによって、1〜100ミリトールの圧
力の場合に空間的に均一なプラズマ束を励磁することが
できる。真空室は、電磁シールドに対するコイルの周辺
部分からの磁束の結合を減少させるように最適化され
る。
【0010】コイルは、高周波電源の周波数(すなわち
波長)において送電線効果によってコイルの長さに沿っ
て大きな定在波パターンを発生することができる十分な
長さを備えている。送電線効果のため、少なくとも1つ
の高周波電流最大値が、コイルの形状長さに沿ったいず
れかの位置に存在する。各コイル・セグメントによって
発生する磁界(これはプラズマを励磁するための誘導磁
界を発生する)は、そのセグメント内に発生している高
周波電流の大きさに比例する。その結果、高周波電源に
接続された単一ループでは、コイルの高周波電流最大値
の場所に対応した位置でプラズマ密度の非半径方向最大
値が発生すると予想される。この形式の非半径方向最大
値がフクサワ他の論文のデータに見られる。複数のリン
グ・セグメントを備えたコイルの場合、プラズマ密度の
空間分布は、セグメントの配置と各セグメント内に発生
する高周波電流のレベルの両方によって決まる。オウグ
ルの’458号特許に開示されている多素子型らせんコ
イルの場合、磁束の空間的平均がプラズマを発生し、誘
電体窓の真空側の中心付近にリング形プラズマ発生領域
がある。らせんの一部分に発生している高周波電流最大
値によって非半径方向非対称が発生する度合いはわずか
にすぎない。
【0011】本発明の改良式平面コイルでは、少なくと
も数対の隣接コイル巻線の異なった領域からの磁束が加
法的になるように、内側及び外側コイル・セグメントが
配置されている。これらの異なった領域は互いに隣接し
ているので、それらからの磁束が合計されて、加工物被
処理表面全体に均一なプラズマ束を発生する値に平均化
される。コイルのセグメントは、内側巻線によって発生
する磁束よりも多くの磁束が外側巻線によって発生する
ように配置されている。外側巻線に最大磁束を、内側巻
線に最小磁束を得ることによって、リング形プラズマ発
生領域の外径が延びる。これらのセグメントの各々につ
いて直径寸法を適当に選択することによって、加工物被
処理表面に拡散してそれと均一に相互作用するプラズマ
発生領域を発生する平面コイルが得られる。これらのリ
ング・セグメントの直径は、広い作動圧力範囲、一般的
に1ミリトールから100ミリトールまでの範囲で加工
物被処理表面全体にこの均一束が発生するように調整さ
れる。
【0012】加工物被処理表面全体に均一プラズマ束を
発生するためには、室のアスペクト比、すなわち加工物
被処理表面と誘電プレートの底部(室の上部)の間の距
離に対する円筒室の直径の比を正確に選択する必要があ
る。正確なアスペクト比であれば、室の上部のリング形
プラズマが加工物表面に拡散して、加工物被処理表面上
に空間的に均一なプラズマ束が得られる。
【0013】このため、1つの実施例では、コイルを上
に取り付ける室の上表面を2cmの均一厚さの37.3
cm直径の円形水晶プレートの窓だけで構成する。プラ
ズマ室は、内径が35.6cmの金属壁を備えた円筒形
容器である。平面コイルの外径は約30.5cmであ
る。コイルの底面と室の上表面(水晶プレートの底面で
定められる)との間に生じる約2.5cmのギャップに
よって、コイルの外側巻線内の磁束が金属室壁に大きく
結合することが避けられる。平面コイルを取り囲む金属
電磁シールド封入容器が、室壁の外径を越えた位置に設
けられて、コイルの外側巻線内の磁束がシールド封入容
器に大きく結合しないようにしている。プラズマ容器が
円筒形であることは、加工物被処理表面上での均一プラ
ズマ束の発生に役立つ。プラズマ発生領域から加工物ま
での間隔は、広範囲の作動圧力で加工物被処理表面上に
均一束が発生できるように最適化される。上記のコイル
及び室の直径の場合、誘電プレートの真空側と被処理加
工物の上表面との間の間隔が約12cmである。
【0014】コイルの送電線効果のため、空間的に平均
化された高周波電流がコイル内に発生して、広範囲の作
動圧力で均一なプラズマ励磁を行うことができる。コイ
ルからプラズマへの容量結合の量は十分に小さいので、
加工物被処理表面上でのプラズマ束の均一性を大幅に低
下させることはない。主誘導結合プラズマ源における少
量の容量結合は、放電作用に有益であることがわかって
いる。誘電プレートを介してコイル上の高周波電圧をプ
ラズマに容量結合させることは、(1)プラズマ放電の
開始、及び(2)定常プラズマ放電の安定化に必要であ
る。これは、容量結合は、主に低エネルギの誘導放電内
に少量の高エネルギ電子を導入するからである。プラズ
マに対するコイルの結合全体を低下させることなくこの
程度の容量結合を設けることができるように、コイルの
高周波電圧空間分布が最適化される。1つの実施例で
は、容量結合の最適化が、主に容量結合ピーク(すなわ
ち、最高高周波電圧の点)がコイル中心のコイル端子に
くるようにコイルを励磁することによって行われる。こ
れらの端子は、高周波励磁源に接続されている。
【0015】本発明の別の態様によれば、真空プラズマ
加工機は、高周波付勢に応答して加工機内のガスを励起
してプラズマ状態にする、半径方向にずれた複数の巻線
を備えたコイルを設けており、コイルによって定められ
た領域の中心部分から誘導された磁束がコイルによって
定められた他の領域から誘導された磁束よりも少なくな
るように、コイルが配置されている。従来の技術と同様
に、好ましくはコイルを加工機の外側に配置して、コイ
ルの周辺部分からガスに結合する磁束をコイルの内側部
分からガスに結合する磁束より少なくするシールドによ
って包囲する。
【0016】一定の構造では、高周波励磁源からの高周
波電流が並列に送られる複数の並列セグメントを設けて
いる。これらのセグメントの各々は、領域の中心点の直
径方向において両側に複数の円弧形部分を備えている。
円弧形部分の各々は、領域の中心点から離れている。異
なったセグメントの空間的に隣接した部分を流れる電流
が同一方向に流れるように、セグメントが配置されて電
源に接続されている。好ましくは、セグメントを電源に
接続する共通接点は、その領域の中心部分に位置してい
る。
【0017】本発明のさらなる態様によれば、プラズマ
で加工物を処理する装置は、プラズマを形成すると共
に、加工物を位置決めする真空室を有している。真空室
は、加工物が処理される間は少なくとも60ミリトール
の圧力にあり、電磁エネルギを透過させる密封窓を備え
ている。室の外側に配置されたほぼ平面的なコイルが高
周波源に応答して、高周波源によって励磁されたコイル
から誘導された高周波磁界が窓を介して結合してプラズ
マを励磁する。コイルを金属シールドが取り囲んで、コ
イルからの一部のエネルギが、窓を介して結合するので
はなくシールドと結合することによって、コイルから室
の周辺にほぼ整合した室の領域に結合するエネルギが、
コイルから窓の中心にほぼ整合した室の領域に結合する
エネルギに較べて大幅に減少する傾向がある。コイル
は、プラズマを受ける加工物の表面全体にわたってプラ
ズマ束がほぼ均一になるようにプラズマを励磁できるよ
うにする、プラズマ及び加工物に対する配置及び位置を
備えている。
【0018】1つの実施例では、コイルは、シールド付
近に少なくとも1つの周辺巻線を、また周辺巻線の内側
に少なくとも1つのさらなる巻線を備えている。コイル
は、コイルによって定められた領域の中心部分から誘導
された磁束が、中心部分より外側の領域内のコイルから
誘導された磁束より相当に少なくなるように配置されて
いる。好ましくはこの実施例では、コイルは複数の巻線
を、すべて窓の中心から離してシールドに近接させて設
けている。
【0019】コイルは、直径方向において対向側に位置
する第1及び第2端子によって電源に接続されており、
窓の中心から離れてシールドに近接した位置に2つの巻
線(すなわち第1及び第2巻線)だけを備えている。1
つの実施例では、巻線は、窓の中心に対して同心状の円
形パターンになっている。第1及び第2巻線の各々は、
近接した第1及び第2端部を備えている。第1及び第2
巻線の第1端部は、それぞれ第1及び第2端子に接続さ
れている一方、第1及び第2巻線の第2端部は互いに電
気接続されている。
【0020】同心状巻線の1つが周辺巻線であり、別の
1つが他のすべての巻線の内側にある。各巻線は近接し
た第1及び第2端部を備えており、周辺巻線の第1端部
が第1端子に位置し、他のすべての巻線より内側の巻線
の第1端部が第2端子に位置している。周辺巻線の第2
端部をそれに隣接した内側の巻線の端部に接続し、他の
すべての巻線より内側の巻線の第2端部をそれに隣接し
た巻線の端部に接続するようにして、巻線のその他の端
部を互いに接続することによって、巻線が互いに直列に
接続されている。
【0021】場合によっては、最大電流の領域における
プラズマに対する電磁界結合係数が最小電流の領域にお
けるものよりも低くなるように、コイルを配置する。こ
れは、最大電流の領域における自己インダクタンスを最
小電流の領域よりも低くすることによって行うことがで
きる。あるいは、最大電流の領域における加工物からの
距離が最小電流の領域よりも長くなるようにコイルを配
置する。すなわち、最小電流の領域よりも最大電流の領
域が加工物の平面から上方に高くなるようにコイルを配
置する。
【0022】本発明の上記及びさらなる特徴及び利点
は、添付の図面を参照した特定の実施例に関する以下の
詳細な説明から明らかになるであろう。
【0023】
【発明の実施の形態】図1を参照しながら説明すると、
半導体、誘電体または金属基板のエッチングまたは基板
への分子の付着を行うために使用することができるプラ
ズマ加工機は、接地された金属壁12と、金属の底端部
壁14と、中心から周辺部まで同一厚さの誘電体窓構造
体19で構成された円形の上部プレート構造体18とを
備えた円筒形の真空室10を備えている。真空室10は
従来のガスケット(図示せず)によって密封されてい
る。
【0024】励磁されてプラズマ状態になることができ
る適当なガスが、ガス供給源(図示せず)から側壁12
のポート20を介して室10内へ導入される。室の内部
は、側壁12のポート22に接続された真空ポンプ(図
示せず)によって1〜100ミリトールの範囲で変更可
能な圧力で真空状態に維持されている。あるいは、ポー
ト22を端部プレート14に配置してもよい。室内のガ
スは、適当な電源によって空間的に均一なプラズマ状態
に励磁される。電源は、一般的に窓19のすぐ上に取り
付けられて高周波電源26によってインピーダンス整合
ネットワーク28を介して励磁されるほぼ平面的なコイ
ル24を備えている。一般的に、高周波電源26の周波
数は13.56MHzである。加工物32が、室10内
において窓19の表面に平行な基板プラテン30の表面
に固定される。加工物32は、直流電源(図示せず)に
よって与えられる直流電位を利用して基板プラテン30
の表面に静電気で固定される。
【0025】平面コイル24を取り囲んで上端部プレー
ト18の上方へ金属管すなわち缶状のシールド34が延
在して、コイル24内に発生した磁界を周囲環境から電
磁的デカップリングしている。図2の(A)及び(B)
の実施例では、シールド34とコイル24の周辺領域と
の間の距離が、コイル24の周辺領域で発生した磁界の
シールド34による著しい吸収を防止することができる
長さになっている。
【0026】円筒形の室10の直径は、コイル24の周
辺領域で発生した磁界の室壁12による吸収を防止する
ことができる大きさである。誘電体窓構造体19の直径
が室10の直径よりも大きいため、室10の上表面全体
が誘電体窓構造体19で構成されている。加工物32の
被処理表面と誘電体窓構造体19の下表面との間の距離
は、加工物の露出被処理表面上に得られるプラズマが最
も均一になるように選択される。図2の(A)及び
(B)に示されている本発明の好適な実施例では、加工
物の被処理表面と誘電体窓の下表面との間の距離が室1
0の直径の約0.3〜0.4倍になっている。
【0027】高周波電源26の周波数と、電源に接続さ
れた端部端子間の平面コイル24の長さは、高周波送電
線理論を用いてコイル内に発生する高周波電圧及び電流
の作用を推定できるように定められる。平面コイルの各
小セクションはその周囲の誘電体との組み合わせで、プ
ラズマに対してゼロ以外の有限キャパシタンスを有する
ので、送電線効果が平面コイル内に発生する。各コイル
・セクションは、コイルの長さ方向の分散インダクタン
ス及び分散キャパシタンスによって表される電気装置を
形成する。平面コイルによって形成された送電線の特性
インピーダンスは、平面コイルを形成している導電材料
の断面の寸法及び形、すなわち形状と共に、窓の材料の
誘電定数及び厚さによって決まる。
【0028】平面コイルが送電線として作用することに
よって、コイルの長さ方向に定在波パターンが発生し、
これによってコイルの長さ方向に高周波電圧及び電流の
大きさにばらつきが生じる。コイルによって発生した磁
束がこれらの高周波電流の大きさに依存している結果、
コイルの様々な部分の下側の室10の様々な部分に発生
するプラズマの量が異なる。その結果、平面コイルを使
用して均一なプラズマを誘導するためには、コイルの各
部分に流れる高周波電流の大きさのばらつきを空間的に
平均化する必要がある。コイルの様々な部分のこれらの
異なった電流値を空間的に平均化することによって、特
にコイル24の周辺付近のコイル・セグメントの高周波
電流領域でプラズマ密度が非半径方向に非対称になるの
を防止することができる。平面コイル24内の高周波電
流の送電線作用によって、中心のコイル・セグメントよ
りも周辺コイル・セグメントによって発生する磁束の量
が増加する。この結果は、最大高周波電流の領域が周辺
コイル・セグメントに位置するようにコイル24を高周
波で励磁することによって得られる。
【0029】図2の(A)及び(B)に示されている好
適な実施例では、平面コイル24はほぼ半円形の内側ル
ープ40及び42と、ほぼ円形の周辺セグメント46及
び48と、ほぼ円形の中間セグメント44とを備えてい
る。ループ40及び42は、コイル24の半巻き部分を
形成するが、ループ44、46及び48の各々は、ほぼ
完全な1巻き部分を形成しており、1巻き及び半巻き部
分は互いに直列に接続されている。すべてのセグメント
40、42、44、46及び48は、室10の中心軸線
に一致した中央のコイル軸線50と同軸的である。コイ
ル24の中央部分の両励磁端子52及び54は、それぞ
れリード線56で整合ネットワーク28を介して高周波
電源26の両端子に、リード線58でコンデンサ80の
一方の電極を接続されており、コンデンサの他方の電極
は接地されている。セグメント40の端子52の反対側
の端部の端子60を導電性ストラップ64が外側ループ
・セグメント48の端部端子66に接続しており、この
導電性ストラップ64は、コイル24の平面よりわずか
に上方の領域に配置されて、その下方に延在しているい
ずれのコイル・セグメントとも接触していないので、こ
のストラップは、端子60及び66を除いてコイル24
から電気的に絶縁されている。セグメント48は、端子
66から360°の位置よりわずかに手前に第2端子6
8を備えている。端子68は、ストラップ72を介して
ループ・セグメント46の端子70に接続されている。
ループ46は、約360°の角度範囲を有しており、ス
トラップ78を介してループ44の端子76に接続され
た第2端部端子74を備えている。ループ44は、約3
60°の角度範囲を有しており、ストラップ82を介し
てセグメント42の端子54の反対側の端部端子62に
接続された第2端部端子80を備えている。
【0030】ほぼ円形のループ・セグメント44、46
及び48の寸法は、電源26によってコイル24に供給
される高周波電圧及び電流の波長と、加工物の寸法とに
よって決定される。コイル内の高周波の波長は、自由空
間波長の一定の割合(一般的に0.5〜0.7)であ
る。コイル24の好適な実施例では、加工物32の直径
が円形ループ46の直径より小さいが、円形ループ44
の直径より大きい。好適な実施例では、最外側ループ・
セグメント48の直径は、コイル内の高周波電圧及び電
流の波長の約0.0248倍である。ループ・セグメン
ト46の直径はこの波長の約0.0207倍であり、ル
ープ・セグメント44の直径はこの波長の約0.014
6倍である。半円形のリング・セグメント40及び42
の同一半径は、波長の約0.00413倍である。ルー
プ・セグメント48、46、44、40及び42の有効
送電線長さは、それぞれコイル内の高周波電流の波長の
約0.078倍、0.065倍、0.046倍、0.0
13倍及び0.013倍であるため、コイルの全長は波
長の約0.22倍である。
【0031】j=(−1)1/2、fが高周波電源26の
周波数、Cがコンデンサ80のキャパシタンスである
時、容量性インピーダンスZcap=1/(j2πfC)
であるコンデンサ80が移相すると、コイル24の全長
にわたって電圧及び電流分布位置が移動する。コイルが
加工物32の被処理表面上に均一なプラズマ束を与える
高周波電界及び磁界を発生するように、電圧及び電流分
布をコイル24内で移動させる。好適な実施例では、コ
イル端子54における波高値高周波電流が最小で、コイ
ル端子52における波高値高周波電流に等しくなるよう
にコンデンサ80の値を選択することによって、コイル
24の電圧及び電流を分散させる。この条件では、コイ
ルは端子52及び54で逆の極性の最大波高値高周波電
圧となり、コイルの最大高周波電流が導電性ストラップ
72付近に発生する。コイル内の高周波電圧及び電流の
分布は次式のように概算される。
【0032】 Vpkpk(x)=Vo pkpkcos[β(x+xo)] (1) Ipkpk(x)=Io pkpksin[β(x+xo)] (2) 但し、xは、コイルの入力端子54から測定した直線距
離、βは、高周波電源26の角周波数(すなわち2π
f)を光の速度cで割った値、xoは、コンデンサ80
の値で決定されるゼロからのオフセット、Vo pkpk及び
o pkpkは、それぞれコイルに加えられた最大高周波波
高値電圧及び電流である。コイルの好適な実施例では、
コンデンサ80の値は、xoがコイルを流れる高周波電
流の波長(λ=c/f)の約0.15〜0.16倍にな
るように選択される。コイル24の好適な実施例の場合
の高周波電圧及び電流の計算値及び測定値の分布が、コ
イルの長さの関数としてそれぞれ図5A及び図5Bに示
されている。
【0033】コイルの周辺セグメントの波高値高周波電
流の方が中心セグメントの波高値電流より大きいため、
コイル24の周辺領域で発生する磁束の方がコイルの中
心領域で発生する磁束よりも大きい。好適な実施例で
は、波高値高周波電流の最大振幅は、ほぼ円形のループ
・セグメント46で発生する。隣接のループ・セグメン
ト44及び48とループ・セグメント46の波高値高周
波電流の振幅、及びループ・セグメント44、46、4
8の互いの間隔は、これらの3ループ・セグメントから
の磁束が空間内で結合して、窓19の真下でループ・セ
グメント46及び48間から中間セグメント44及び内
側セグメント40、42間まで延在する比較的広い環状
領域にわたって最大値を有する合計磁束密度が得られる
ように定められる。合計磁束はまた、角座標θの関数と
して比較的一定である。
【0034】角座標θは、室10の中心軸線を中心にし
た点線100から反時計回り方向への空間的角変位を表
す。端子60、80、74及び68は、線100の一方
側でそれから等角距離に位置しているのに対して、端子
62、76、70及び66は、線100の他方側でそれ
から等角距離に位置している。従って、例えばコイル・
セグメント48は、θ=0°よりわずかに大きい角度θ
からθ=360°よりわずかに小さい角度θ2までの3
60°よりわずかに小さい空間的角度範囲を備えてい
る。端子52及び54は、それぞれ180°よりわずか
に大きい角度θ3及び小さい角度θ4に位置している。特
定座標値θに沿って一定である空間平均化磁束は、θに
沿って半径方向に対称的なプラズマを与える。2つのほ
ぼ半円形の同一半径のセグメント40及び42内の波高
値高周波電流の振幅は、他のセグメントの電流の振幅よ
りも相当に小さい。セグメント40及び42は、その他
のセグメント44、46及び48から誘導された磁束と
空間的に平均化される十分な磁束を誘導するので、室の
直径にわたって加工物32の被処理表面の高さにほぼ均
一なプラズマ束が発生する。各セグメント内の波高値高
周波電流の振幅が角距離θの関数として図6にグラフ表
示されている。
【0035】図6からわかるように、コイル24の高周
波波高値電流の最高値は、(1)ループ・セグメント4
6全体、(2)ループ・セグメント48の端子68(セ
グメント48がストラップ72を介してセグメント46
に接続される位置)からθ=180°よりわずかに小さ
い角度θ4までの部分、すなわち180°を幾分超える
角度範囲の部分、(3)ループ・セグメント44の端子
76(セグメント44がストラップ78を介してセグメ
ント46に接続される位置)から角度θ4までの部分、
すなわち180°より幾分狭い角度範囲の部分である。
最低電流は、端子52及び54(そこでは同じ)の位置
と、内側ループ40及び42に沿った位置である。この
電流分布のため、コイル24の内側ループ・セグメント
40及び42から誘導された磁束は、外側ループ部分4
6及び48からの磁束より相当に小さくなり、加工物上
に均一なプラズマ束を与えるのに役立つ。
【0036】平面コイル24の様々な部分間(例えばル
ープ・セグメント46及び48の同一角座標位置θi
ある部分間)に発生する電圧とプラズマとの静電(すな
わち容量)結合が、発生プラズマ束の均一性に影響を与
えることがわかっている。これらの電圧とプラズマとの
容量結合は、コイル・セグメントに発生する波高値電圧
の大きさと共に、コイルをプラズマから隔てる窓19の
厚さ及び誘電材料によって決まる。コイルの好適な実施
例では、端子52及び54に最高の高周波波高値電圧を
発生させることによって、高周波電圧で発生した容量性
電流の影響を最小にしている。コイル24の形状と、コ
イルに直列に接続されたコンデンサ80の値の適切な選
択によって、そのような結果が得られる。同一長さで同
一半径の内側半円形セグメント40及び42は、それら
の端部の端子52及び54が線100の直径方向におい
て両側に位置するように向きが定められている。端子5
2及び54をこれらの場所に配置することによって、こ
れらの高い高周波波高値電圧点の効果が最小になる。こ
れは、いつでも端子52及び54における電圧は振幅が
ほぼ互いに同一であるが、逆の極性であるためである。
このため、2つの逆極性電圧の効果がプラズマ内でほぼ
相殺される。コイルによって発生した磁界をプラズマに
十分に結合させながら、コイル24の様々な部分間の高
周波電圧とプラズマとの静電結合を最小に抑えるため、
誘電体窓19を水晶にして、厚さをほぼ0.8インチに
するのが好ましい。
【0037】平面コイル24を高周波励磁することによ
って、基板32の全体にわたって、多くの場合にディス
ク形になる比較的均一な束のほぼ平面的なプラズマが発
生する。形状に関係なく、基板32の外縁部寸法をプラ
ズマ加工機室10の内部寸法よりわずかだけ小さくす
る。コイル24は、基板32の被処理表面に入射するプ
ラズマ束の密度が基板全体の平均プラズマ密度の±2.
5%以内になるように構成される。コイル24の中心部
分の磁束がコイルの周辺及び中間部分から誘導される磁
束よりも小さいため、この均一性が得られる。コイル2
4の形状及び高周波励磁方法によって、1〜100ミリ
トールの圧力範囲内で基板32の被処理表面上に均一な
プラズマ束が得られる。
【0038】図4は、プラズマ加工機室10の好適な実
施例について、2.0〜30.0ミリトールの範囲内の
様々な圧力において200mm直径のディスク形基板の
表面の上方1.0cmで測定した測定イオン電流均一性
を示すグラフである。図3からわかるように、基板全体
の平均プラズマ密度の±2.5%以内のプラズマ密度均
一性がある。図3は、200mmウェハ半導体を平面コ
イル24の上記の好適な実施例を用いて15ミリトール
でエッチングした場合のエッチング速度の空間的ばらつ
きを示す上面図である。図3からわかるように、基板は
2.3%程度の均一性でエッチングされている。
【0039】図7〜図13、及び図16の実施例では、
窓18、コイル24及びシールド34は、コイル及びシ
ールドの直径が図2A及び図2Bの実施例の場合よりも
互いに近くなり、コイルから、特にコイルの周辺領域か
ら誘導された高周波エネルギの多くをシールドが吸収す
るように構成されている。図7〜図13、及び図16の
各実施例では、コイルの少なくとも一方の端子がリアク
タンスに接続されている。方程式(1)及び(2)を満
たしてコイル長さに沿って少なくとも1つの電流最大値
を発生するように、リアクタンスが選択され、コイル長
さが定められる。
【0040】このため、コイル24の周辺部分から室1
0内のシールド34寄りで側壁12に近いガスに結合す
る磁束の量が、室10のその他のガスに結合する磁束よ
りも少なくなる傾向がある。従って、室10の内側部分
のガスは、室の周辺部分のプラズマ束よりも相当に大き
い束のプラズマになるように励起される傾向がある。室
10の周辺及び加工物32の周辺付近のプラズマ束が、
室及び基板の中心の方のプラズマ束よりも相当に小さく
なる傾向がある。従って、基板のエッチング及び基板へ
の物質の付着は、基板の中央部分がその周辺部分よりも
大きくなる傾向がある。これは特に、室10の高圧真空
作動、すなわち15〜60ミリトールの圧力で作動する
時に言える。
【0041】図7〜図13、及び図16の実施例によれ
ば、平面コイル24の高周波励磁から得られる平面プラ
ズマは、プラズマ加工機室10の内部寸法よりも縁部寸
法が幾分小さい基板32の露出被処理表面の全体にわた
って比較的均一である。図7〜図13及び図16の実施
例では、コイル24は、基板に入射するプラズマの密度
が基板の被処理表面全体で平均プラズマ束密度の約±
2.5%以内になるように構成される。図7〜図13及
び図16の各コイルにおいてコイル24の中心部分の磁
束を従来技術よりも減少させ、それによって中心部分の
磁束をコイルの周辺及び中間部分から誘導される磁束よ
りも小さくすることによって、この均一性が得られる。
コイルの中心部分の磁束を最小にすることによって、基
板全体にわたるプラズマ束がほぼ一定に保持される。図
7〜図16の実施例の平面コイル24は、プラズマ・ホ
ット・スポットが発生しやすいコイル部分から誘導され
る磁束が最小になるように構成されている。
【0042】図7は、2つの電気的に並列なセグメント
110及び112をそれぞれリード線114及び116
によってリード線56を介して端子52に接続されてい
る形式の平面コイル24の上面図である。リード線11
4及び116の接続は、これらのリード線内の電流が室
10内のプラズマにほとんど影響しないように行われ
る。そのような結果は、リード線56、114及び11
6を窓19及びコイルの平面に直交する方向に延在する
ように配置するか、リード線114及び116をコイル
の平面に平行となるが、コイルとリード線との間に金属
ディスク118を介在させることによってコイルから電
気的及び磁気的に絶縁されるように配置することによっ
て達成することができる。それぞれコイル及びリード線
に接触したディスク118の両側の平面は、誘電被膜
(図示せず)で被覆されている。リード線56は、誘電
被覆金属ディスク118の中心位置の端子に接続されて
いる。
【0043】コイル・セグメント110及び112の各
々は、それぞれ円弧範囲が約175°で半径が異なった
ほぼ半円形の3つの直列接続コイル部分を備えている。
3つの半円形部分は、幾分円周方向に傾いた半径方向に
延在する2つの直線状リード線で互いに接続されてい
る。このため、コイル・セグメント110は、円周方向
に傾いた半径方向に延在する直線状リード線124及び
125で互いに接続されている、軸線120からの半径
がそれぞれR1、R2及びR3のコイル部分121、12
2及び123を備えている。コイル部分121及び12
3は、基材の中心軸線120の同じ第1側に位置してお
り、コイル部分122は軸線の直径方向の反対の第2側
に位置している。同様であるが逆に、コイル・セグメン
ト112は、円周方向に傾いた半径方向に延在する直線
状リード線130及び131で互いに接続されている、
軸線120からの半径がそれぞれR1、R2及びR3のコ
イル部分127、128及び129を備えている。コイ
ル部分128は直径方向においてコイル部分127及び
129の反対側に位置しており、これらのコイル部分1
27及び129は軸線120のコイル部分122と同じ
側にある。コイル部分121及び127の共通半径R1
は、ディスク118の半径よりわずかに大きいため、半
円形コイル部分121及び127からの磁束が室10内
へ効果的に結合する。半径R1、R2及びR3の値は、室
10内のプラズマで処理する基材の半径に対応させる。
例えば、半径が10cmの円形基板を加工する場合、R
1、R2及びR3の値は7.5cm、10cm及び12.
5cm程度である。
【0044】中心軸線120の特定側のほぼ半円形部分
121〜123及び127〜129の各々の端部点はほ
ぼ整合しており、円周方向に傾いた半径方向に延在する
直線状のリード線124、125、129及び130に
接続されている。コイル部分121〜130は、電流が
軸線120の一方側のコイル部分を同じ第1方向に、軸
線の反対側のコイル部分を反対の第2方向に流れるよう
に空間的配置されている。外側すなわち周辺コイル部分
123及び128の端部は、それぞれ適当な可変インピ
ーダンス132及び134を介してリード線58に接続
された端子に接続されている。図示の実施例では、イン
ピーダンス132及び134が、それぞれ抵抗133及
び135に直列に接続されたコンデンサ131及び13
3として構成されているが、誘導性インピーダンスを用
いることもできる。インピーダンス132及び134の
値が、コイルの2部分121〜123及び127〜12
9内に発生する高周波定在波の位置を設定する。コイル
の端部点に発生する高周波電流の大きさは、インピーダ
ンス132及び134の形式及び値を適当に調節するこ
とによって同一値に設定されることが多い。
【0045】並列のコイル・セグメント110及び11
2の送電線特性のため、これらのセグメント内に電流及
び電圧の最大値及び最小値がある。電流最大値は、外側
コイル部分123及び129内で互いに直径方向に向き
合っており、コイル・セグメント110及び112の端
部点から約30空間度にある。(1)電流最大値が金属
缶34に最も接近したコイル部分内に発生すること、
(2)軸線120の特定側のコイル部分内を同一方向に
流れる電流から生じるコイル部分からの磁束の加法的効
果、及び(3)コイルによって定められた領域の中心に
最小磁束が存在し、この磁束は室10内の窓のすぐ下側
でガスに結合されるようにR1の値が定められているた
め、室10内の窓のすぐ下側のガスに結合する磁束は、
室の周辺よりも室の中心で低くなる。窓19のすぐ下側
では、室の中間部分と周辺部分との間の磁束が比較的均
一である。従って、窓19のすぐ下側のプラズマ束に
は、室の周辺部分の窓のすぐ下側のプラズマ束よりも小
さくなる傾向がある。プラズマ束は、窓19から離れた
領域では室の中心に向かって拡散し、基板32の露出し
た被処理表面全体で比較的均一になる。
【0046】図7と同様であるが、3つの並列コイル・
セグメント131、132及び133を設けた別の並列
コイル配置が図8に示されており、各セグメントの一端
部はリード線56に接続された端子に接続され、第2端
部は可変インピーダンス137を介してリード線58で
端子54に接続されている。各インピーダンス137
は、図7のインピーダンス132及び134と同様であ
って、それらと同じ機能を実行するように調整されてい
る。コイル・セグメント131〜133の各々は、第
1、第2及び第3の円弧形整合部分を備えており、その
各々は120°よりわずかに小さい、すなわち約117
°の円弧範囲であって、円周方向に傾いて半径方向に延
出した2つの直線部分を備えている。第1、第2及び第
3の円弧形部分は、半径がそれぞれR1、R2及びR3
ある。コイル・セグメント131〜133は、高周波電
流が整合円弧形部分を同一方向に流れることによって被
処理基材上に加法的磁束関係及びプラズマ束の均一性が
得られるように配置されている。コイル・セグメント1
31〜133内の電流最大値は、コイル・セグメントの
端部点から約30空間度の半径R3の部分に生じる。こ
のため、半径R3のコイル・セグメント内の磁束が最大
であり、金属缶34が室10内に結合する磁束を減少さ
せようとする傾向を抑える。
【0047】図9に示されている好適な並列構造は、4
つのコイル・セグメント141〜144を備えており、
それぞれがリード線56に接続された端子に接続されて
いると共に、可変インピーダンス145を介してリード
線58に接続された端子に接続されており、各インピー
ダンス145は図7のインピーダンス132及び134
と同じ機能を実行するように調整されている。コイル・
セグメント141〜144の各々は、4つのコイル部分
を備えている。各コイル部分は、円弧範囲が約90°で
あって、値が順次大きくなる異なった半径R4、R5、R
6を備えている。半径R4、R5、R6のコイル部分は、円
周方向に傾いてほぼ半径方向に延在する直線状のコイル
部分で互いに接続されており、個々のコイル・セグメン
トにおいてこれらは互いに90°ずれている。コイル・
セグメント141〜144では、個々のコイル・セグメ
ントの円弧形部分を連結する円周方向に傾いた半径方向
の直線セグメントが、それらの長手方向軸線が互いに平
行になるように整合している。
【0048】コイル・セグメント141〜144の配
置、及びそれらとリード線56及び58に接続された端
子との接続は、軸線120に対して同一象限内にあるこ
れらのコイル・セグメントを流れる電流が同一方向にな
るように行われる。半径R4は、セグメント141〜1
44の円弧形部分を流れる電流から生じる磁束が互いに
相殺する傾向を持つように選択される。これによって、
コイルによって定められた領域の中心に誘導される磁束
が比較的小さくなる。しかし、半径R5、R6及びR
7は、コイル・セグメント142〜144の同一象限の
隣接部分を流れる電流から生じる磁束が加算されて、室
10の周辺部の磁界に対する缶34の影響を抑えること
ができるように選択される。このため、R4、R5、R6
及びR7の値は、20cm半径の基板の場合にそれぞれ
30cm、25cm、15cm及び4cmであることが
好ましい。電流最大値は、コイル・セグメント141〜
144の半径R7の外側すなわち周辺部分の、各コイル
・セグメントの端部から約30空間度の位置に発生す
る。
【0049】さらなる変更例の上面図が図10に示され
ており、これでは、外側コイル・セグメント151がリ
ード線56に接続された端子に接続され、またリード線
58に接続された接地端子に可変インピーダンス154
で接続された2つの並列コイル・セグメント152及び
153と電気的に直列に接続されている。各インピーダ
ンス154は、図7に関連して説明したインピーダンス
132及び134と同様に構成されて、それらと同じ機
能を実行するように調整されている。コイル・セグメン
ト151〜153の各々は、円弧範囲が360°よりわ
ずかに小さく、値が順次小さくなる異なった半径R8
9及びR10を備えており、1つの好適な実施例では、
25cm半径の基板の場合の半径R8、R9及びR10がそ
れぞれ約26.7cm、25cm及び24cmである。
コイル・セグメント151の端子56の反対側の端部点
156が、中心の軸方向端子158に接続されており、
この端子158は半径方向のリード線159及び160
でコイル・セグメント152及び153の端部点161
及び162に接続されている。リード線157及び15
8を流れる電流から生じる磁束は、図7で説明したよう
な絶縁金属ディスクによって室10内のガスから遮蔽さ
れている。
【0050】コイル・セグメント151〜153の隣接
部分内の瞬時電流は同一方向に流れ、これらの電流から
生じる磁束は加法的である。缶34の磁束減衰特性に打
ち勝つため、コイル・セグメント151内の電流の値
は、コイル部分152及び153の各々を流れる個別電
流の2倍である。図10のコイルで誘導される磁束は、
コイルの中心で最小値になる。コイルの中心のリード線
158よりも缶34の方に相当に近いコイル・セグメン
ト151〜153を流れる電流から生じる磁束の結合加
法的効果のため、室内のプラズマ束が比較的一定にな
る。
【0051】図11は、本発明のさらなる変更例の上面
図であり、平面コイル24は2つの円形セグメント16
0、162を備えており、それぞれ円弧範囲が360°
よりわずかに小さく、室10及び被処理基板の中心を通
る共通の中心軸線164からの比較的大きい半径がR11
及びR12である。コイル・セグメント160及び162
は、それぞれリード線56及び58に接続された端部端
子166及び168を備えている。コイル・セグメント
160及び162の他方の端部は、円周方向に傾いた半
径方向の直線状リード線170によって互いに接続され
ている。半径R11は被処理基板の半径よりわずかに大き
く、R12はそれよりわずかに小さくなっている。
【0052】コイル・セグメント160及び162は、
これらの2つのコイル・セグメントの隣接した扇形部分
を流れる電流が同一方向に流れて、室10内のガスと相
互作用する加法的磁束を与えるように配置されている。
セグメント160及び162によって形成されたコイル
は、1つの円形コイルであると見なされる。半径R12
値を十分に大きくして、軸線164の両側で対向方向に
流れる電流が発生する磁束を互いに十分に離すことによ
って、大きな相殺効果を避ける一方、コイルの中心の磁
束が外側コイル・セグメント162によって定められる
領域の他のいずれの部分よりも小さくなるようにするこ
とができる。一般的に、これらの結果を得るためのR11
の最小値は5cmである。コイル・セグメント160及
び162で発生した合計磁束は、缶34が磁束の周辺部
分を減衰させようとする傾向を抑えるのに十分な大きさ
である。セグメント160及び162によって形成され
たコイルの中空性のため、それらを流れる電流から生じ
る磁束は、プラズマ束を被処理表面の直径全体にわたっ
て比較的均一することができる。
【0053】図12は、3つの円形セグメント171、
172及び173を用いたさらなる中空コイルの実施例
の上面図であり、これらのセグメントは室10及び被処
理基板32の中心に一致した中心軸線174からそれぞ
れ半径方向距離R13、R14、R15だけ離れている。
13、R14、R15の値は順次小さくなり、最小半径のR
15は5cmである。一般的に、被処理基板32の半径は
ほぼR14(すなわちR13とR15の間)であるため、コイ
ル・セグメント172は被処理基板の外周にほぼ一致す
るが、コイル・セグメント171及び173は、被処理
基板の外周のそれぞれ外側及び内側に位置している。
【0054】コイル・セグメント171及び173は、
それぞれリード線56及び58に接続された端部端子1
75及び176を備えている。コイル・セグメント17
1及び173の端部端子175及び176の反対側の端
部は、それぞれ円周方向に傾いた半径方向の直線リード
線177及び178によってコイル・セグメント172
の端部に接続されている。
【0055】電流はコイル・セグメント171、172
及び173の隣接扇形部分内を同一方向に流れるので、
これらのコイル・セグメントから誘導された磁束は加法
的で、缶34の効果を抑えることができ、被処理基板上
に比較的均一なプラズマ磁束を与える。これによって得
られた磁界は、軸線174上及びその付近が最小値とな
り、コイル・セグメント172付近がピーク値になる。
中空コイルの中心と磁束がピーク値になるコイル・セグ
メント172の下側との間の磁束の変動は、被処理基板
上のプラズマ束がほぼ±2.5%で一定になるように定
められる。
【0056】図7〜図12の実施例のすべてにおいて円
周方向に傾いた半径方向に延在したリード線は、半径方
向だけではなくこれらの両方向に延在しているが、半径
方向のリード線にすると、比較的大きい高周波電流(例
えば10台のアンペア)を搬送する導体に直角の曲がり
が必要になるためである。図7〜図12のコイルに直角
の曲がりを設けることは、そのような曲がりから生じる
高周波磁界の性質の点から不都合である。直角の曲がり
は、高周波電流路に非常に急激な変化を生じる。急激な
電流路の変化は、大きな磁界を発生しやすく、これは室
10内の磁界及びプラズマ束の均一性に悪影響を与える
であろう。
【0057】図13は、3巻きの等辺らせんとして構成
された中空コイル180の上面図であり、最小半径の内
側端部端子182は軸線181からかなり離れている。
軸線181は、室10及び被処理加工物の共通軸線と一
致している。コイル180の3巻きは、中心軸線181
からの平均半径がR13、R14及びR15であって、R14
基板の半径とほぼ同じであり、R13はR14より幾分小さ
く、R15はそれより幾分大きい。らせんコイル180の
端部端子182及び183は、それぞれリード線56及
び58に接続されている。端部端子182は、R13より
わずかに少ない量だけ中心軸線181から半径方向にず
れている一方、端部端子183は、R15をわずかに超え
る量だけ軸線181から半径方向にずれている。端部端
子182及び183は、軸線181から延出したほぼ同
一の半径方向線上に位置している。コイル180の3巻
きを流れる電流は、室10内のプラズマに加法的磁束を
発生するため、室10の半径R13及びR15間の領域にお
いて磁束がほぼ一定になる。
【0058】端部端子182と軸線181とが比較的大
きく離れていることと、巻線171〜173内の電流の
関係から、図13のコイルの中心の磁束が最小であり、
磁束はそれから増加して、外側巻線171に近い室10
の外側領域で最大になる。缶34の磁束遮蔽性のため、
室10の外側で巻線171に近接した磁束の大部分が室
10内のプラズマと結合しない。その結果、均一な磁界
がプラズマの外側部分に結合され、低磁界がプラズマの
中心部分に結合される。室10内において室壁に幾分近
く窓19に接した高いプラズマ束は室の中心の方へ拡散
するため、加工物の被処理表面に入射するプラズマ束は
ほぼ均一である。拡散が発生するのは、2領域でのプラ
ズマ束(プラズマ密度とプラズマ粒子速度の積)の差異
のため、また(1)加工物被処理表面と窓19の下面と
の間の空間、及び(2)室10の内壁の直径の相対値の
ためである。
【0059】図13のらせんコイル配置及び図11及び
図12の円形コイル配置は、所望の巻数に変更すること
ができる。また、基板に入射するプラズマ束の必要な均
一性が得られるように、コイルの中心の開放領域の大き
さを調節することができる。
【0060】図7〜図13の平面コイルからの誘導結合
に応答してプラズマが室10内に発生する効率は、コイ
ル内を流れるプラズマ高周波電流間の電磁結合の量と、
プラズマに結合される高周波磁束の振幅とによって決定
される。結合は、主に2つの要素、すなわち(1)コイ
ルをプラズマから隔離する材料の誘電定数と、(2)コ
イル及びプラズマ間の分離距離によって決まる。
【0061】図7〜図13の実施例の各々のコイルの送
電線効果のため、コイルの様々な部分における高周波波
高値電流の大きさが異なっている。本発明の1つの特徴
は、図7〜図13の平面コイル内の高周波電流が変動す
るのにも関わらず、空間的に均一なプラズマ束が室10
内に得られることである。均一なプラズマ束は、最大高
周波波高値電流のコイル部分間の電磁結合を減少させる
ことによって得られる。本発明の1つの態様によれば、
平面コイルを誘導体窓19に対して傾斜させることによ
って、最大及び最小電圧レベルのコイル部分から異なっ
た電磁結合が得られる。
【0062】図7〜図13の各々に示されている形式の
平面コイルは、誘導体窓19に平行な向きに取り付けら
れており、室10内のプラズマに2つの不均一成分、す
なわちコイル、誘電体窓、真空室及び基材の共通中心か
らの半径方向距離をR、特定の半径方向向きに対して測
定した角度をθとする時、(1)半径方向成分f(R)
と、(2)角度成分f(θ)を生じる。ほとんどの場
合、1対の互いに直交する軸線A及びBを、角度依存プ
ラズマ不均一性f(θ)が軸線Aに偽線形依存関係を持
ち、軸線Bからほぼ独立するように選択する。角度依存
性のプラズマ不均一を最小限に抑えるため、コイルを軸
線Bに沿って配置して、コイルの平面と誘電体窓19と
の間の距離が、最大プラズマ束に対応した領域で最大に
なるようにする。コイル平面と窓19との間を約9〜1
8°の傾斜角度にすれば、最も均一なプラズマ束を発生
できると考えられる。
【0063】図7〜図13の平面コイルを、コイル平面
が窓19の平面に平行になるように配置したとすると、
室10内のプラズマ束が図14の三日月形領域188内
で最大になりやすくなるであろう。領域188は、円の
円周の扇形と同様な曲率の円弧縁部189と、189側
よりも相当に小さい曲率の円弧縁部187とを備えてい
る。両縁部187及び189は、軸線Aでほぼ二等分さ
れるため、領域188は軸線Aに沿って最大幅を備えて
おり、この軸線Aはほぼ室の軸線190に沿って軸線B
と交差する。
【0064】この傾向を抑えるため、図7〜図13のい
ずれの平面コイルも、コイルの周縁部が軸線Aと、軸線
190を中心として、曲率が縁部189よりも相当に大
きい円周になるようにした半径の円の円周191との交
点で窓19に接するように、窓19に対して上向きに傾
斜させることができる。平面コイルの直径方向の反対縁
部は、コイルが接する円上の点の反対側で軸線Aと円周
191とが交わる点にほぼ整合してその上方に位置して
いる。軸線Bを挟んで領域188の反対側にある軸線A
と平面コイルは三日月形領域188から離れているの
で、領域188が形成される傾向が全般的に抑えられ、
被処理加工物表面上にほぼ均一なプラズマ束が得られ
る。
【0065】これを達成するための構造が、図15に概
略的に示されており、図7〜図13に示されている形状
のいずれでもよい平面コイル190の平面が、窓19の
上方へ9°〜18°傾斜している。コイル190は、電
流が最大波高値となる場所が領域188の真上に位置し
て、最大電流の影響を軽減し、被処理基板上のプラズマ
束を均一にするように配置されている。
【0066】缶34の影響及び波高値電流のばらつきか
ら生じる磁界のばらつきを抑えながら、比較的均一な密
度のプラズマを発生する磁界を提供する別の方法とし
て、図7〜図13のコイルの自己インダクタンスをコイ
ルの長さ方向に沿った位置の関数として変化させるもの
がある。公知のように、ワイヤの自己インダクタンス
は、ワイヤの断面積に反比例する。本発明の1つの態様
は、この原理に基づいて、室10の周辺で磁界を最大に
し、室の中心で磁界を最小にし、領域188の磁界を減
少させる。
【0067】図16の実施例ではこの効果は、図12の
コイルと同じ全体形状のらせんコイル192を、(1)
中心軸線192に近い内側端子194及びその付近で最
小断面積、(2)周辺部分198で最大断面積、(3)
領域188に垂直方向に整合したコイル部分202を除
いた中間部分200で平均断面積、(4)領域188の
上方のコイル部分202で平均より小さい断面積(最小
断面積より大きい)になるように構成することによって
達成される。この原理は、図2〜図13のコイル実施例
のいずれにも適当に利用することができる。好ましく
は、コイルを形成する一定幅の矩形断面のワイヤ・リー
ド線の厚さを増減させることによって、断面積を変化さ
せる。他の同様な変更構造も利用でき、例えば一定厚さ
の矩形断面のリード線の幅の変化、矩形断面リード線ま
たは正方形断面リード線の厚さ及び幅の変化、または円
形断面リード線の直径の変化がある。
【0068】図2〜図13のコイルを窓19の上方の多
くの異平面上に配置し、(1)コイル周辺部分が窓の平
面に最も接近し、(2)コイル内側端子及びそれに最も
近いコイル部分を他のいずれのコイル部分よりも窓の平
面から最も離し、(3)領域188に垂直方向に整合し
ていない中間部分200を窓の平面から平均的な分離距
離にし、(4)領域188に垂直方向に整合したコイル
部分の窓の平面からの分離距離を、窓の平面から最も離
れたコイル部分とコイル及び窓間の平均的分離距離の間
にすることによっても同様な効果を得ることができる。
しかし、この方法の明らかな欠点は、そのようなコイル
の製造及び維持に伴った難しさに関するものである。
【0069】以上に本発明の特定の実施例を説明してき
たが、添付の請求項に定義された発明の精神の範囲内に
おいて上記実施例の詳細に様々な変更を加えることがで
きることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いた形式の真空プラズマ加工機の概
略図である。
【図2】図1の加工機に含まれる平面コイルの好適な実
施例のそれぞれ(A)上面図及び(B)斜視図であり、
コイルは分割形中心部分と、コイルの周辺部近くの1組
のリング部材と、中間直径位置の第3リング部材とを備
えている。
【図3】図2(A)及び(B)の平面コイルを用いて図
1の室内で処理された200mmウェハの場合のエッチ
ング速度の空間的ばらつきを示す図である。
【図4】2.0〜30ミリトールの作動圧力において加
工物の表面付近の領域で測定した、図2(A)及び
(B)のコイルで発生したイオン密度均一性の測定値の
グラフである。
【図5】図1の室内のプラズマの励磁中に図2(A)及
び(B)の平面コイルにそれぞれ発生する高周波電圧及
び電流の測定値及び計算値を示すグラフである。
【図6】図2(A)及び(B)の平面コイルの各セグメ
ントに生じる高周波電流の計算値をコイル平面で測定し
た角距離の関数として示すグラフである。
【図7】図1の加工機に使用される別の平面コイルの上
面図であり、コイルには2つの電気的に並列なセグメン
トが設けられ、それらの中心接続部は共通であるが、高
周波源との周辺接続部は直径方向に対向している。
【図8】電気的に並列な3つのセグメントを設けた平面
コイルの上面図であり、1つの中心接続部と、互いに約
120°の間隔を置いた3つの周辺高周波励磁源接続部
とを備えている。
【図9】電気的に並列な4つのセグメントを設けた平面
コイルの上面図であり、1つの中心接続部と、互いに約
90°の間隔を置いた4つの周辺高周波励磁源接続部と
を備えている。
【図10】周辺セグメントを2つの並列な内側セグメン
トと直列に接続した平面コイルの上面図である。
【図11】2つの円形周辺部分を備えた平面コイルの上
面図である。
【図12】3つの円形周辺部分を備えた平面コイルの上
面図である。
【図13】中心に巻線を備えていない平面らせんコイル
の上面図である。
【図14】図1の真空プラズマ加工機の窓に平行な平面
上に位置する時に図7〜図13に示されたいずれのコイ
ルによるプラズマ励磁によっても生じるプラズマ束の図
である。
【図15】図1のプラズマ加工機の誘電体窓に対して傾
斜させた平面コイルの斜視図である。
【図16】断面積を変化させたコイルによって長さ方向
に沿って自己インダクタンス値を変化させたコイルの上
面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C23C 16/50 H01L 21/302 B (72)発明者 バーンズ、マイケル エス. アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94147、サンフランシスコ、ピー.オー. ボックス 471182

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工物(32)用のホルダ(30)を備
    えて、イオン化できるガスの供給源に応答するように配
    置された真空プラズマ処理室(10)と、ガスと反応結
    合してガスを励起することによって、ホルダ上の加工物
    を処理できるプラズマ状態にするコイル(24)とを有
    しており、コイルは複数の巻線(40〜48)を備え
    て、コイルの高周波付勢に応答してガスを励起してプラ
    ズマ状態にし、コイルには内側(40〜44)及び外側
    (46〜48)の円弧形セグメントと、高周波励磁源
    (26、28)に接続される第1及び第2励磁端子(5
    2、54)とが設けられており、第1端子はコイルの一
    端部及び内側円弧形セグメントの一端部に位置し、外側
    円弧形セグメント(46、48)は内側円弧形セグメン
    ト(40〜44)から半径方向にずれた位置にあって、
    第2端子は内側円弧形セグメントとは違う円弧形セグメ
    ントの1つにあり、密度が室及びコイルの中心部分より
    もコイル及び室の周辺部分で相当に高い磁束を室内に発
    生し、それによってほぼ均一なプラズマ束が加工物の被
    処理表面に入射されるように、コイル、室及び加工物が
    配置されている、真空室(10)内の加工物(32)を
    処理する真空プラズマ加工機であって、コイルの端子の
    一方は、リアクタンス(80)によって高周波励磁源に
    接続されており、 xが、電源に接続されたコイルの入力端子から測定した
    直線距離、 βが、高周波電源(26)の周波数で決定される定数、 xoが、高周波励磁源の周波数におけるリアクタンスの
    インピーダンスで決定されるゼロからのオフセット、 Vo pkpk及びIo pkpkが、それぞれコイル内の最大高周波
    波高値電圧及び電流の値である時、コイル内の波高値高
    周波電圧Vpkpk(x)及び電流Ipkpk(x)が次式: Vpkpk(x)=Vo pkpkcos[β(x+xo)] Ipkpk(x)=Io pkpksin[β(x+xo)] で概算されるようなリアクタンスの値、コイルの長さ及
    び周波数を有する高周波電源であることを特徴とする真
    空プラズマ加工機。
  2. 【請求項2】 ある高周波周波数を有する電源(26、
    28)によって励磁されるプラズマで真空室(10)内
    の加工物(32)を処理する高周波真空プラズマ加工機
    であって、室内のガスと反応結合することによってガス
    を励起してプラズマ状態にするコイル(24)を有して
    おり、コイルは、第1及び第2励磁端子(52、54)
    と複数の巻線(40〜48)を備えて、高周波電源によ
    るコイルの付勢に応答して室内のガスを励起してプラズ
    マ状態にするように配置されており、少なくとも1つの
    回路素子(80)が励磁端子に接続されて、電源に接続
    できるようになっており、コイルは端子間に一定長さを
    備え、回路は、コイルの長さに沿って高周波周波数で大
    きな電流及び電圧のばらつきが生じるように選択されて
    いるものにおいて、少なくとも1つの回路素子及びコイ
    ル配置は、電流の波高値が励磁端子付近で比較的低く、
    励磁端子から離れたコイル部分で比較的高くするような
    ものであることを特徴とする高周波真空プラズマ加工
    機。
  3. 【請求項3】 ある高周波周波数を有する電源(26、
    28)によって励磁されるプラズマで真空室(10)内
    の加工物(32)を処理する高周波真空プラズマ加工機
    であって、室内のガスと反応結合することによってガス
    を励起してプラズマ状態にするコイル(24)を有して
    おり、コイルは、第1及び第2励磁端子(52、54)
    と複数の巻線(40〜48)を備えて、高周波電源によ
    るコイルの付勢に応答して室内のガスを励起してプラズ
    マ状態にするように配置されており、少なくとも1つの
    回路素子(80)が少なくとも一方の励磁端子に接続さ
    れて、電源に接続できるようになっており、コイルは端
    子間に一定長さを備え、回路は、コイルの長さに沿って
    高周波周波数で大きな電流及び電圧のばらつきが生じる
    ように選択されているものにおいて、両方の励磁端子は
    コイルの内側部分に位置していることを特徴とする高周
    波真空プラズマ加工機。
  4. 【請求項4】 複数の巻線を備えて、高周波付勢に応答
    して内部のガスを励起してプラズマ状態にするコイル
    (24)を有しており、コイルの巻線は、コイルが内側
    巻線から外側巻線まで半径方向外向きに延出するように
    配置されており、高周波励磁の周波数が送電線型効果を
    備えることができるようにする十分なコイル長さにする
    ことによって、少なくとも1つの電流最大値及び最小値
    がコイル長さに沿った異なった位置に存在するようにし
    ており、少なくとも数対の隣接巻線からの磁束が加法的
    で、前記異なった位置が互いに隣接するようにコイルが
    配置されている、真空室(10)内の加工物(32)を
    処理する真空プラズマ加工機であって、コイルは、プラ
    ズマに対する電磁界結合係数が最小波高値電流の領域よ
    りも最大波高値電流の領域において低くなるように配置
    されていることを特徴とする真空プラズマ加工機。
  5. 【請求項5】 高周波付勢に応答して内部のガスを励起
    してプラズマ状態にするコイルを有しており、コイルに
    はほぼ同軸的な複数の巻線(171、172、173)
    がコイルの共通中心点から異なった半径で離設されて、
    コイルの高周波付勢に応答してガスと反応結合すること
    によって内部のガスを励起してプラズマ状態にすること
    ができ、コイルの巻線は、コイルが内側巻線(173)
    から外側巻線(171)へ半径方向外向きに延出するよ
    うに配置されており、複数部分は共通中心点から異なっ
    た半径上に位置する隣接端部を備えている、真空室(1
    0)内の加工物(32)を処理する真空プラズマ加工機
    であって、異なった巻線の各対の隣接端部が、共通中心
    点に関して言えば半径方向であると共にほぼ同軸的な巻
    線に関して言えば円周方向に延出したほぼ直線状のリー
    ド線(177、178)によって互いに接続されている
    ことを特徴とする真空プラズマ加工機。
  6. 【請求項6】 波高値高周波電圧の大きさが、コイルの
    第1端子で第1極性の最大値になり、コイルの第2端子
    で第2極性の最大値になるように、高周波源の電源がコ
    イルの第1及び第2端子に接続されていることを特徴と
    する請求項1から5までのいずれか1項記載の真空加工
    機。
  7. 【請求項7】 コイルは、円弧範囲がほぼ全円の最外側
    円弧セグメント(48)及び円弧範囲がほぼ全円の次の
    外側円弧セグメント(46)とを含む円弧範囲がほぼ全
    円の幾つかの円弧セグメントを備えており、高周波電源
    (26)はコイルに接続されており、最外側円弧セグメ
    ント及び次の外側円弧セグメント内の高周波電流がコイ
    ルの内側セグメント内の電流よりも相当に大きくなるよ
    うにコイルが構成されていることを特徴とする請求項1
    から6までのいずれか1項記載の真空加工機。
  8. 【請求項8】 高周波励磁源(26、28)がコイルの
    第1及び第2端子(52、54)に接続されており、コ
    イルは、第1端子での波高値高周波電流の大きさが第2
    端子での波高値高周波電流とほぼ同一になるように構成
    されていることを特徴とする請求項1から7までのいず
    れか1項記載の真空加工機。
  9. 【請求項9】 第1及び第2端子の同一電流は、振幅が
    コイルの他のいずれの電流よりも小さいことを特徴とす
    る請求項8記載の真空プラズマ加工機。
  10. 【請求項10】 コイルの第1及び第2励磁端子(5
    2、54)がコイルの中心領域に配置されていることを
    特徴とする請求項1から9までのいずれか1項記載の真
    空加工機。
  11. 【請求項11】 第1及び第2励磁端子は、円弧範囲が
    ほぼ半円の第1及び第2円弧形セグメント(40、4
    2)にそれぞれ接続されており、円弧範囲がほぼ半円の
    円弧形セグメントはほぼ同一寸法でほぼ同心状に配置さ
    れて、第1及び第2端子が互いに隣接配置されているこ
    とを特徴とする請求項10記載の真空加工機。
  12. 【請求項12】 最内側円弧形セグメント(40、4
    2)は、コイルを2等分する中心線の直径方向において
    両側に配置されており、第1及び第2励磁端子(52、
    54)における瞬時高周波電圧がほぼ同じ大きさである
    が逆の極性になるように、コイルが配置されて高周波励
    磁源(26、28)に接続されていることを特徴とする
    請求項10または11記載の真空加工機。
  13. 【請求項13】 コイルの最外側巻線(48)は、端部
    以外ではコイルから電気的に絶縁された直線状の導電性
    ストラップ(64)によって前記1つの内側セグメント
    に接続されていることを特徴とする請求項10から12
    までのいずれか1項記載の真空加工機。
  14. 【請求項14】 コイルは、ほぼ同心状のさらなる第1
    及び第2円弧形セグメント(44、46)を備えてお
    り、これらの各々は円弧範囲が約全円であって、外側円
    弧形セグメントに直列に接続されていることを特徴とす
    る請求項12記載の真空加工機。
  15. 【請求項15】 密度が室及びコイルの中心部分よりも
    コイル及び室の周辺部分で相当に高い磁束を室内に発生
    し、それによってほぼ均一なプラズマ束が加工物の被処
    理表面に入射されるように、コイル、室及び加工物が配
    置されており、コイルの最外側円弧形巻線(48)及び
    次の外側円弧巻線(46)によって発生する正味磁界
    が、2つの外側コイル付近ではすべての角度向き及び半
    径においてほぼ同一であることを特徴とする先行請求項
    のいずれか1項記載の真空加工機。
  16. 【請求項16】 密度が室及びコイルの中心部分よりも
    コイル及び室の周辺部分で相当に高い磁束を室内に発生
    し、それによってほぼ均一なプラズマ束が加工物の被処
    理表面に入射されるように、コイル、室及び加工物が配
    置されており、コイルの最外側円弧形巻線(48)及び
    次の外側円弧巻線(46)は、プラズマに対する高周波
    電圧の正味静電結合が、コイルの内側円弧形セグメント
    によるプラズマに対する高周波電圧の正味静電結合に較
    べて小さいことを特徴とする先行請求項のいずれか1項
    記載の真空加工機。
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