JPH10122730A

JPH10122730A - 冷蔵庫

Info

Publication number: JPH10122730A
Application number: JP27063496A
Authority: JP
Inventors: Kenji Usui; 建司臼井; Taichi Tanaami; 太一店網; Akinobu Takemoto; 明伸竹本; Hirokazu Nakamura; 浩和中村; Hideyuki Nakamura; 英幸中村; Mitsutaka Shizutani; 光隆静谷
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1996-10-14
Filing date: 1996-10-14
Publication date: 1998-05-15

Abstract

(57)【要約】【課題】冷蔵庫の扉の四周に設けられているマグネッ
トパッキンからの熱漏洩を低減し、かつ、ホツトガスパ
イプの放熱作用によつて庫内に侵入する熱負荷を防止
し、冷却性能を高めた低消費電力量の冷蔵庫を提供す
る。【解決手段】引出式貯蔵室を構成する冷蔵庫におい
て、扉１の庫内側の上部壁面および下部壁面３に、硬質
プラスチックと軟質プラスチックを一体成形してなる遮
蔽板９を設け、この遮蔽板９の軟質プラスチックで形成
された先端９ａが、扉１を閉じたときに、庫内７側の仕
切板２の内壁面で、かつ、ホットガスパイプ８の埋設位
置より奥となる位置の該内壁面に接触するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫に係り、貯
蔵庫内の扉周囲の断熱構造に好適な冷蔵庫に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】近年、冷蔵庫の大形化に伴い消費電力量
の低減は急務であり、低電力量の冷蔵庫は販売戦略の大
きなポイントとなっている。このために、消費電力量の
２０％を占めるといわれている扉周囲のマグネットパッ
キン部からの熱漏洩を防止するために箱体仕切部の底面
にはヒレパッキンを付けた構造のものが一般的となって
きている。

【０００３】まず、従来技術を図３および図４を参照し
て説明する。図３は、従来の冷蔵庫の一例を示す扉およ
び仕切板周辺部の拡大断面図、図４は、従来の冷蔵庫の
他の例を示す扉および仕切板周辺部の拡大断面図であ
る。図３は、冷蔵庫扉を閉めたときの扉と仕切部の要部
を示すものであり、扉１は前面外側に鋼板の化粧板１ａ
が設けられ、内面側に樹脂製の内壁３が形成され、扉１
の庫内側四周先端にはマグネットパッキン４が扉１の四
周先端の溝に嵌め合わされている。扉１の内部には断熱
材５が充填されていて扉１は前後に移動する引出式構造
となっている。

【０００４】このように構成された扉１を閉じたとき
は、扉１四周のマグネットパッキン４が、貯蔵室を仕切
る箱体である仕切板２の仕切外板６の鋼板表面と密着し
て庫内７の冷気を密閉している。仕切板２の内部には仕
切外板６の内表面と接触して冷凍サイクルの高温部を構
成するホットガスパイプ８が埋設されていて、仕切外板
６表面の結露を防止するために高温に保持されている。
９はヒレパッキンであり、支持板１０と先端９ａはヒレ
状でＬ字形を形成し、一体で成形され、仕切板２の内壁
面にブッシュ１３で固定されている。

【０００５】このように構成されている扉１および仕切
外板６周辺部では、庫内７奥から吐出されてくる冷気は
仕切板２底面を通過して扉１側に流入するがヒレパッキ
ン９の先端９ａに沿って冷気は流下するためにマグネツ
トパッキン４へ冷気は直接当らない。したがって、マグ
ネツトパツキン４の温度低下を防止し、外気への熱漏洩
を緩和している。

【０００６】また、マグネツトパツキン４からの熱漏洩
を緩和した従来技術として、図４に示す冷蔵庫では、食
品を収納するための収納容器１１の前端部から上方に延
びだす遮蔽板１２を収納容器１１と一体に成形し、マグ
ネットパッキン４の庫内７側表面に冷気が直接当るのを
避け熱漏洩を緩和し、省電力を図ったものもある。この
ような従来技術としては、例えば特開平８−２９０５０
号公報が挙げられる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
冷気遮蔽構造の冷蔵庫では、箱体の寸法公差が影響した
り、意匠性に劣るなどにより、遮蔽板先端と庫内壁との
隙間を小さくできず、マグネットパッキンへの冷気の侵
入を防止することができず、かつ、ホットガスパイプか
らの放熱作用により温められた空気が冷蔵庫内に侵入し
庫内の熱負荷を増大させて冷却性能が低下し、消費電力
量が増加するなどの問題があった。

【０００８】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
るためになされたもので、冷蔵庫の扉の四周に設けられ
ているマグネットパッキンからの熱漏洩を低減し、か
つ、ホツトガスパイプの放熱作用によつて庫内に侵入す
る熱負荷を防止し、冷却性能を高めた低消費電力量の冷
蔵庫を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の冷蔵庫に係る第一の発明は、扉の庫内側四
周に取り付けたマグネットパッキンを貯蔵室を仕切る箱
体の前面鋼板部に密着させて引出式貯蔵室を構成する冷
蔵庫において、貯蔵室扉の庫内側の上部壁面および下部
壁面に、硬質プラスチックと軟質プラスチックを一体成
形してなる遮蔽板を設け、この遮蔽板の軟質プラスチッ
クで形成された先端が、前記扉を閉じたときに、庫内側
の箱体内壁面で、かつ、ホットガスパイプの埋設位置よ
り奥となる位置の該内壁面に接触するようにしたもので
ある。

【００１０】また、上記目的を達成するために、本発明
の冷蔵庫に係る第二の発明は、扉の庫内側四周に取り付
けたマグネットパッキンを貯蔵室を仕切る箱体の前面鋼
板部に密着させて引出式貯蔵室を構成する冷蔵庫におい
て、前記貯蔵室に形成された食品収納容器の前方上端側
に遮蔽用突起部を形成し、貯蔵室を仕切る前記箱体内壁
面で、かつ、ホットガスパイプの埋設位置より奥となる
位置の該内壁面に、硬質プラスチックと軟質プラスチッ
クを一体成形してなる遮蔽板を設け、この遮蔽板の軟質
プラスチックで形成された先端が、前記扉を閉じたとき
に、前記食品収納容器の前方上端側の前記突起部と接触
するようにしたものである。

【００１１】ここで、前記食品収納容器は、該収納容器
の前方上端部に冷気流下用スリット状開口部を有し、こ
のスリット状開口部から食品収納容器に添って冷気通風
路を形成し、底部に冷気吐出用開口部を有する箱体を設
けたものであり、この箱体と貯蔵室扉の庫内側壁面との
間を断熱層としたものである。

【００１２】すなわち、本発明は、冷蔵庫扉の庫内側内
壁上下に遮蔽板を設け、該遮蔽板先端がホットガスパイ
プの埋設位置よりも先に位置して、かつ、該遮蔽板先端
が箱体内壁面に接触しているか、または、箱体内壁面か
らＬ字形ヒレ状遮蔽板をホットガスパイプの埋設位置よ
りも先に垂下し、ヒレ状先端は貯蔵室の食品収納容器の
上部前端の遮蔽用突起部と接触してなるものである。こ
れにより、冷蔵庫扉が閉じたときには、庫内冷気をホッ
トガスパイプの埋設位置を避けた庫内奥より封止するこ
とで、マグネットパッキンからの熱漏洩とホットガスパ
イプからの放熱作用による熱負荷の庫内浸入を防止して
低消費電力量の冷蔵庫を提供することができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図１お
よび図２を参照して説明する。〔実施の形態１〕図１は、本発明の第一の実施形態を
示す冷蔵庫の扉および仕切板周辺部の拡大断面図であ
る。図１に示す冷蔵庫において、扉１は、前面を鋼板の
化粧板１ａとし、庫内７側に上部壁面３ａ、下部壁面３
ｂを有する樹脂製の内壁３を形成し、扉１の庫内側四周
を区画する周囲先端にはマグネットパッキン４が扉１先
端の溝に嵌め合わされ圧着されている。扉１内部には断
熱材５が充填されていて、扉１は食品収納容器１１とと
もに前後に移動する引出式構造になつている。

【００１４】このように構成された扉１を閉じたときに
は、扉１四周のマグネツトパツキン４が、箱体の一部を
構成する仕切板２の前面鋼板部に係る仕切外板６表面に
密着して冷蔵庫の庫内７の冷気を密閉している。仕切板
２の内部には、仕切外板６の内面と接触して冷凍サイク
ルの高温部を構成するホツトガスパイプ８が埋設され、
周囲を断熱材５が充填されていて、仕切外板６表面の温
度低下による結露を防止するために高温に保持されてい
る。

【００１５】図１において、９は、硬質プラスチックと
軟質プラスチックで一体成形された遮蔽板であり、この
遮蔽板９は、その硬質部を支持板１０とし、先端９ａを
軟質プラスチックで形成されている。扉１の庫内７側内
壁３の上部壁面３ａおよび下部壁面３ｂの段差部に、遮
蔽板９の支持板１０をブッシュ１３で圧着固定してい
る。そして、軟質プラスチックの先端９ａは仕切板２の
内表面である下面２ａ，上面２ｂと接触している。その
接触位置は、仕切板２に埋設されているホットガスパイ
プ８の埋設位置を避けた先（奥側）の位置となってい
る。したがって、扉１の庫内７側上下部では、内壁３、
遮蔽板９、仕切板２、およびマグネットパッキン４の各
々の一部が互いに接触して封止された空間領域（以下単
に空間という）１４を形成している。

【００１６】このように構成されている扉１および仕切
板２の庫内７側周辺部では、庫内７奥から吐出される冷
気は仕切板２の下面２ａに沿って扉１側に流れてくる
が、ホツトガスパイプ８の奥側の位置に仕切板２の内表
面と接触して設けられた遮蔽板９で封止される。その冷
気は、扉１およびマグネツトパッキン４側への冷気の侵
入が防止され、パッキン９表面に添って冷気は流下し、
食品収納容器１１手前側上部のスリツト１５から下方に
流入する。下方にも扉１の下部壁面３ｂに固定され垂下
して設けた遮蔽板９が仕切板２の上面２ｂのホットガス
パイプ８の埋設位置を避けた先（奥側）と接触して設け
てあり、マグネツトパッキン４側への冷気の侵入を防止
している。

【００１７】一方、扉１の庫内７側内壁３、遮蔽板９、
仕切板２、およびマグネットパッキン４の各々の一部を
互いに接触して封止する空間１４内では、仕切板２内に
埋設してあるホットガスパイプ８の放熱作用によって生
じる熱を、ホツトガスパイプ８の埋設位置を避けた先か
ら封止された前記空間１４内に滞留させることにより、
庫内７への熱負荷侵入を防止しするとともに、仕切外板
６表面温度を高温に保持できるため、外気温度との温度
差が小さくなり、マグネットパッキン４部からの熱漏洩
を低減できる。

【００１８】本実施形態では、ホットガスパイプ８の放
熱作用による熱負荷が庫内７へ侵入することがなく、冷
却性能の向上を図ることができるという効果があり、実
験の結果では、従来の遮蔽板を施していない構造のもの
と比較して、消費電力量で７％の省電力効果が得られ
た。

【００１９】〔実施の形態２〕次に、図２は、本発明
の第二の実施形態を示す冷蔵庫の扉および仕切板周辺部
の拡大断面図である。図中、図１と同一符号のものは、
先の実施形態と同一機能部であるから、その説明を省略
する。図２において、９Ａは、Ｌ形の先端９ａがヒレ状
をなし、硬質プラスチックと軟質プラスチックで一体成
形された遮蔽板である。その硬質部を支持板１０とし、
先端９ａを軟質プラスチックで形成されている。遮蔽板
９Ａは、仕切板２の底面のホツトガスバイプ８の埋設位
置を避けた庫内７側先から支持板１０をブッシュ１３で
仕切板２の底面に圧着固定されていて軟質のヒレ状先端
９ａは下方に垂下した状態で設けられている。

【００２０】また、図２において、１１Ａは、庫内７に
形成された食品収納容器で、この食品収納容器１１Ａ
は、該収納容器の前方上端側に遮蔽用突起部１７を形成
したものである。そして、この食品収納容器１１Ａは、
該収納容器の前方上端部に冷気流下用スリット状開口部
１５を有し、このスリット状開口部１５から食品収納容
器１１Ａのケースに添って下方まで直方体状の通風路１
８を形成し、底部に冷気吐出用の開口１６ａを有する箱
体１６を併設したものである。すなわち、この箱体１６
は、食品収納容器１１Ａに添って底面の湾曲部周辺まで
食品収納容器１１と一体に成形されている。

【００２１】遮蔽板９Ａのヒレ状先端９ａの下端は、扉
１を閉じたときには、食品収納容器１１上端部のスリッ
ト状開口部１５前方に形成されている前記遮蔽用突起部
１７と接触している。このようにすることで、庫内７の
奥から扉１内壁３側へ仕切板２の下面２ａに沿って吐出
されてくる冷気をホツトガスパイプ８の埋設位置の奥側
で封止すると共に、冷気を箱体１６に通過させることが
でき、箱体１６と扉１の内壁３との間の冷気が滞留し
て、断熱層１９となり、先の第一の実施形態の効果に加
えて、扉１からの熱漏洩も低減される。

【００２２】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、冷蔵庫の扉の四周に設けられているマグネットパ
ッキンからの熱漏洩を低減し、かつ、ホツトガスパイプ
の放熱作用によつて庫内に侵入する熱負荷を防止し、冷
却性能を高めた低消費電力量の冷蔵庫を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一の実施形態を示す冷蔵庫の扉およ
び仕切板周辺部の拡大断面図である。

【図２】本発明の第二の実施形態を示す冷蔵庫の扉およ
び仕切板周辺部の拡大断面図である。

【図３】従来の冷蔵庫の一例を示す扉および仕切板周辺
部の拡大断面図である。

【図４】従来の冷蔵庫の他の例を示す扉および仕切板周
辺部の拡大断面図である。

【符号の説明】

１…扉、２…仕切板、３…内壁、３ａ…上部壁面、３ｂ
…下部壁面、４…マグネツトパッキン、６…仕切外板、
７…庫内、８…ホットガスパイプ、９，９Ａ…遮蔽板、
９ａ…先端、１１，１１Ａ…食品収納容器、１４…空
間、１５…スリット状開口部、１６…箱体、１６ａ…開
口、１７…遮蔽用突起部、１８…通風路、

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者中村浩和栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地株式会社日立製作所冷熱事業部内 (72)発明者中村英幸栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地株式会社日立製作所冷熱事業部内 (72)発明者静谷光隆茨城県土浦市神立町502番地株式会社日立製作所機械研究所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】扉の庫内側四周に取り付けたマグネット
パッキンを貯蔵室を仕切る箱体の前面鋼板部に密着させ
て引出式貯蔵室を構成する冷蔵庫において、貯蔵室扉の庫内側の上部壁面および下部壁面に、硬質プ
ラスチックと軟質プラスチックを一体成形してなる遮蔽
板を設け、この遮蔽板の軟質プラスチックで形成された先端が、前
記扉を閉じたときに、庫内側の箱体内壁面で、かつ、ホ
ットガスパイプの埋設位置より奥となる位置の該内壁面
に接触するようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項２】請求項１記載の冷蔵庫において、貯蔵室
扉の庫内側の上下部には、前記扉の庫内側の上下壁面
と、前記遮蔽板と、前記箱体内壁面と、前記マグネット
パッキンとのそれぞれの一部が互いに接触して封止され
た空間領域が構成されることを特徴とする冷蔵庫。
【請求項３】扉の庫内側四周に取り付けたマグネット
パッキンを貯蔵室を仕切る箱体の前面鋼板部に密着させ
て引出式貯蔵室を構成する冷蔵庫において、前記貯蔵室に形成された食品収納容器の前方上端側に遮
蔽用突起部を形成し、貯蔵室を仕切る前記箱体内壁面で、かつ、ホットガスパ
イプの埋設位置より奥となる位置の該内壁面に、硬質プ
ラスチックと軟質プラスチックを一体成形してなる遮蔽
板を設け、この遮蔽板の軟質プラスチックで形成された先端が、前
記扉を閉じたときに、前記食品収納容器の前方上端側の
前記突起部と接触するようにしたことを特徴とする冷蔵
庫。
【請求項４】請求項３記載の冷蔵庫において、前記食
品収納容器は、該収納容器の前方上端部に冷気流下用ス
リット状開口部を有し、このスリット状開口部から食品
収納容器に添って冷気通風路を形成し、底部に冷気吐出
用開口部を有する箱体を設けたものであり、この箱体と
貯蔵室扉の庫内側壁面との間を断熱層としたことを特徴
とする冷蔵庫。
【請求項５】請求項３記載の冷蔵庫において、貯蔵室
扉の庫内側の上下部には、前記扉の庫内側の上下壁面
と、前記遮蔽板と、前記食品収納容器の前方上端側の遮
蔽用突起部と、前記箱体内壁面と、前記マグネットパッ
キンとのそれぞれの一部が互いに接触して封止された空
間領域が構成されることを特徴とする冷蔵庫。