JPH10121023A - プライマー組成物 - Google Patents

プライマー組成物

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JPH10121023A
JPH10121023A JP8299530A JP29953096A JPH10121023A JP H10121023 A JPH10121023 A JP H10121023A JP 8299530 A JP8299530 A JP 8299530A JP 29953096 A JP29953096 A JP 29953096A JP H10121023 A JPH10121023 A JP H10121023A
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Shiyuuichi Azechi
秀一 畔地
Takeo Yoshida
武男 吉田
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)下記平均組成式R1 a2 b(O
3cSiO(4-a-b-c)/2で示される、オルガノオキシ
基含有の有機シラン化合物及び/又はその部分加水分解
縮合物、 (B)(a)1分子中にSiH基を少なくとも1個含有
する下記平均組成式R4 deSiO(4-d-e)/2で示される
有機ケイ素化合物、及び/又は、(b)1分子中に少な
くとも1個のSiH基を有し、かつ非置換又は置換の2
価又は3価の芳香環を1〜4個含有するか、又は炭素数
2〜30のアルキレン基を有する有機ケイ素化合物、 (C)有機アルミニウム化合物を含有してなることを特
徴とするプライマー組成物。 【効果】 本発明のプライマー組成物は、塗装金属、各
樹脂等の接着用基体にシリコーンエラストマー等の被着
体を満足に接着させ得る上、接着用耐久性に優れた接着
物を与えるもので、接着剤などとして広い分野で有効に
利用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック類、
金属類等の接着用基体にシリコーンエラストマー等の被
着体を良好に接着させることができ、かつ接着耐久性に
優れたプライマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電気、
電子用に使用されるエポキシ樹脂、ポリカーボネイト、
PPS樹脂、PBT樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂等
のプラスチック、又は多種多様の金属等の基材にプライ
マーを介してシリコーンエラストマーを接着させること
が行われており、その中であらゆる環境条件にも接着耐
久性に優れたプライマーの開発が望まれている。
【0003】従来、シリコーンエラストマーの接着対象
に利用されるプライマー組成物は数多く提案されてお
り、例えば特開昭52−32030号公報にはテトラオ
ルガノチタネート、エポキシ基含有アルコキシシラン、
脂肪族不飽和結合含有有機ケイ素化合物、白金化合物、
有機溶剤に可溶な重合体、有機溶剤からなる組成物が、
特公昭61−2107号公報にはアルコキシ基含有有機
ケイ素化合物、有機チタン化合物、ヒドロシリル基含有
有機ケイ素化合物からなる組成物が、特開平6−256
15号公報にはアルコキシ−α−シリルエステル類とア
ルコキシシラン類及び/又はチタンもしくは錫を含有す
る有機金属化合物との混合物からなる組成物がそれぞれ
提案されている。
【0004】しかしながら、このようなプライマー組成
物を使用しても満足な接着性が得られない場合があった
り、初期での接着が良好でも、あらゆる過酷な環境、条
件下での長期の接着耐久性が十分でなかったりするた
め、より接着耐久性に優れたプライマーの開発が必要と
なっている。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、優れた接着性及び接着耐久性を有するプライマー組
成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、(A)下記平均組成式(1)で示されるオルガノオ
キシ基含有の有機シラン化合物及び/又はその部分加水
分解縮合物、(B)下記平均組成式(2)で示される1
分子中にヒドロシリル基(SiH基)を1個以上含有す
る有機ケイ素化合物及び/又は1分子中にヒドロシリル
基を1個以上含有すると共に、1〜4個の2価又は3価
の芳香環又は炭素数2〜30のアルキレン基を含有する
有機ケイ素化合物、(C)有機アルミニウム化合物を組
み合わせて用いること、より好ましくは更に下記一般式
(3)で示される基を1分子中に少なくとも1個有する
有機ケイ素化合物、チタンもしくは錫を含有する有機金
属化合物、白金又は白金化合物、有機溶剤に可溶なエポ
キシ樹脂の少なくとも1種を配合することにより、各種
樹脂又は各金属基材へシリコーンエラストマーなどの被
着体を良好に接着させる上、接着耐久性に優れた接着物
を与えるプライマー組成物が得られることを知見し、本
発明をなすに至ったものである。
【0007】即ち、本発明は、 (A)下記平均組成式(1) R1 a2 b(OR3cSiO(4-a-b-c)/2 …(1) (式中、R1は非置換又は置換1価炭化水素基、R2は付
加反応性又は縮合反応性の官能基を有する1価の有機
基、R3は非置換又は置換1価炭化水素基を示し、a,
b,cは、0≦a≦3、0≦b≦3、0<c≦4、0<
a+b+c≦4を満足する数である。)で示される、オ
ルガノオキシ基含有の有機シラン化合物及び/又はその
部分加水分解縮合物、 (B)(a)1分子中にSiH基を少なくとも1個含有
する下記平均組成式(2) R4 deSiO(4-d-e)/2 …(2) (式中、R4は非置換又は置換1価炭化水素基を示し、
d,eは0<d≦3、0<e≦3、1≦d+e<4を満
足する数である。)で示される有機ケイ素化合物、及び
/又は、(b)1分子中に少なくとも1個のSiH基を
有し、かつ非置換又は置換の2価又は3価の芳香環を1
〜4個含有するか、又は炭素数2〜30のアルキレン基
を有する有機ケイ素化合物、 (C)有機アルミニウム化合物を含有してなることを特
徴とするプライマー組成物を提供する。
【0008】また、本発明は、上記(A)、(B)、
(C)成分に、更に(D)下記一般式(3)で示される
基を1分子中に少なくとも1個有する有機ケイ素化合物
を配合したプライマー組成物を提供する。
【0009】
【化2】 〔式中、R5は非置換又は置換1価炭化水素基又は −QSi(OR8 f(R93-f (Qは2価の有機基、R8,R9は非置換又は置換1価炭
化水素基、fは0〜3の整数)で示される基を示し、R
6,R7は水素原子又は非置換又は置換1価炭化水素基を
示し、mは0,1又は2である。〕
【0010】更に、本発明は、上記成分に加え、 (E)チタン又は錫を含有する有機化合物、 (F)白金又は白金化合物 (G)有機溶剤に可溶なエポキシ樹脂 の1種又は2種以上を配合したプライマー組成物を提供
する。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のプライマー組成物で用いる第一の必須成分
〔(A)成分〕は、下記平均組成式(1)で示される、
1分子中にケイ素原子に結合したアルコキシ基等のオル
ガノオキシ基を少なくとも2個、好ましくは3個以上有
する有機シラン及び/又はその部分加水分解縮合物であ
るシロキサンなどの有機ケイ素化合物で、これは接着性
及び接着耐久性を付与する成分である。
【0012】 R1 a2 b(OR3cSiO(4-a-b-c)/2 …(1) (式中、R1は非置換又は置換1価炭化水素基、R2は付
加反応性又は縮合反応性の官能基を有する1価の有機
基、R3は非置換又は置換1価炭化水素基を示し、a,
b,cは、0≦a≦3、0≦b≦3、0<c≦4、0<
a+b+c≦4を満足する数である。)
【0013】ここで、R1の非置換又は置換1価炭化水
素基としては、脂肪族不飽和結合を除く炭素数1〜8の
ものが好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ter
t−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチ
ル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル
基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等の
アラルキル基などや、これらの炭化水素基の一部又は全
部をハロゲン原子、シアノ基で置換した、クロロメチル
基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピ
ル基、3−クロロプロピル基、シアノエチル基等のハロ
ゲン置換、シアノ基置換炭化水素などが挙げられる。
【0014】R2の官能基を有する有機基としては、
(メタ)アクリロキシプロピル基等のCH2=CR−C
OO(CH2n−(Rは水素原子又はメチル基、nは1
〜8の整数)で示される基、ビニル基、アリル基、プロ
ペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等の炭素数2
〜6のアルケニル基、アミノプロピル基等のH2N−
(CH2n−(nは1〜8の整数)で示される基、メル
カプトプロピル基等のHS(CH2n−(nは1〜8の
整数)で示される基、グリシジルオキシプロピル基等の
G−(CH2n−(nは1〜8の整数、ただし、Gは下
記式で示されるエポキシ含有基である)などの付加反応
性、縮合反応性の官能基を有する1価の基である。
【0015】
【化3】
【0016】R3の非置換又は置換1価炭化水素基とし
ては、炭素数1〜8のものが好ましく、特にR1と同様
な基を挙げることができるが、アルキル基、アルコキシ
置換アルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、オクチル基、
メトキシエチル基、メトキシメチル基、エトキシエチル
基、エトキシメチル基等を挙げることができる。
【0017】a,b,cは、0≦a≦3、好ましくは0
≦a≦2、0≦b≦3、好ましくは0<b≦2、0<c
≦4、好ましくは1≦c<4、より好ましくは2≦c≦
3、0<a+b+c≦4、好ましくは1≦a+b+c≦
3を満足する数である。
【0018】即ち、この成分は、テトラアルコキシシラ
ン等のテトラ(オルガノオキシ)シラン、オルガノトリ
アルコキシシラン等のオルガノトリ(オルガノオキシ)
シラン、ジオルガノジアルコキシシラン等のジオルガノ
ジ(オルガノオキシ)シラン、並びにこれらシラン化合
物の部分加水分解縮合物として、ケイ素原子を2個乃至
数個有するオルガノアルコキシシロキサン、ケイ素原子
を2個乃至数個有するアルコキシシロキサン等のオルガ
ノオキシ基含有シロキサンに分類される。オルガノアル
コキシシロキサン、アルコキシシロキサン等のオルガノ
オキシ基含有シロキサンとしては直鎖状、環状、分岐状
及び網状のいずれの構造を有するものであってもよく、
また単一重合体でも共重合体であってもよいが、通常、
常温で液体のものが好ましい。
【0019】このような上記式(1)の有機ケイ素化合
物として具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエ
トキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシ
シラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N
−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
メルカプトエチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、テトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポ
キシシラン、テトラブトキシシラン及びこれらのシラン
の1種又は2種以上の部分加水分解縮合物、即ち、分子
中にOR3で示されるオルガノオキシ基を少なくとも2
個、好ましくは3個以上含有するシロキサン化合物など
が例示される。
【0020】次に、本発明の第二必須成分〔(B)成
分〕は、下記(a)成分及び(b)成分から選ばれるも
のである。 (a)1分子中にSiH基を少なくとも1個、好ましく
は2個以上、より好ましくは3個以上含有する下記平均
組成式(2) R4 deSiO(4-d-e)/2 …(2) (式中、R4は非置換又は置換1価炭化水素基を示し、
d,eは0<d≦3、0<e≦3、1≦d+e<4を満
足する数である。)で示されるオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンなどの有機ケイ素化合物。 (b)1分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以
上、より好ましくは3個以上のSiH基を有し、かつ非
置換又は置換の2価又は3価の芳香環を1〜4個含有す
るか、又は炭素数2〜30のアルキレン基を有するオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンなどの有機ケイ素化
合物。
【0021】まず、(a)成分につき説明すると、上記
式(2)において、R4の非置換又は置換1価炭化水素
基は、分子中のシロキサン骨格を形成するケイ素原子に
結合した1価の基であり、これは、炭素数1〜20、特
に1〜10のものが好ましく、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、
デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、オクタデシル基
等のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基
等のシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基、アン
トラニル基、メチルフェニル基、キシリル基などのアリ
ール基、ベンジル基、フェニルエチル基、クミル基など
のアラルキル基、ビニル基、アリル基、シクロヘキセニ
ル基などのアルケニル基、又はこれらの基の水素原子の
一部又は全部をハロゲン原子やシアノ基などで置換した
基、例えばクロルメチル基、p−クロルフェニル基、m
−クロルフェニル基、o−クロルフェニル基、p−トリ
フルオロメチルフェニル基、o−トリフルオロメチルフ
ェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シア
ノエチル基などのハロゲン置換、シアノ基置換炭化水素
基を挙げることができるほか、トリアルキルシリル基、
アルキルジアルコキシシリル基、トリアルコキシシリル
基、アルキルジアルケニルオキシシリル基、トリアルケ
ニルオキシシリル基などで置換したシリル基置換炭化水
素基、例えばγ−トリメチルシリルプロピル基、γ−ジ
メトキシメチルシリルプロピル基、γ−ジメチルメトキ
シシリルプロピル基、γ−トリス(イソプロペノキシ)
シリルプロピル基、γ−トリメトキシシリルプロピル
基、γ−トリエトキシシリルプロピル基などや、γ−グ
リシドキシプロピル基、β−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシ)エチル基などのようにエポキシ基で置換した炭
化水素基、更にはエステル構造(−COO−)、ウレタ
ン構造(−NHCOO−)、カルボニル(−CO−)、
(メタ)アクリロキシ構造を含有する炭化水素基などが
例示される。
【0022】ここで、エポキシ基置換炭化水素基として
は、例えば上記式G−(CH2n−で示されるアルキレ
ン基等の2価炭化水素基を介してケイ素原子に結合した
エポキシ基等が挙げられ、また、ジアルコキシシリル
基、トリアルコキシシリル基におけるアルコキシ基とし
てはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロ
ポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブ
トキシ基、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、
エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基等の炭素数1
〜4のものが挙げられ、また、ジアルケニルオキシシリ
ル基、トリアルケニルオキシシリル基におけるアルケニ
ルオキシ基としてはビニルオキシ基、アリルオキシ基、
プロペニルオキシ基、イソプロペニルオキシ基、ブテニ
ルオキシ基等の炭素数1〜4のものが挙げられる。
【0023】なお、ケイ素原子に結合した水素原子(S
iH基)は、分子鎖末端のケイ素原子、即ち≡SiO
1/2で示される1官能性シロキサン単位のケイ素原子に
結合したものであってもよいが、望ましくは分子鎖途中
のケイ素原子、即ち=SiO2/2で示される2官能性シ
ロキサン単位のケイ素原子に結合したものであることが
好ましい。
【0024】上記式(2)において、d,eは0<d≦
3、好ましくは1≦d≦2、0<e≦3、好ましくは
0.1≦e≦1、1≦d+e<4、好ましくは1.6≦
d+e≦3を満足する数であり、この式(2)の有機ケ
イ素化合物(オルガノポリシロキサン)は直鎖状、分岐
状、環状のいずれであってもよい。
【0025】この式(2)の有機ケイ素化合物の粘度
は、25℃において通常1〜1,000cp、好ましく
は5〜200cp程度であればよい。
【0026】具体的には、下記化合物を例示することが
できる。
【0027】
【化4】
【0028】
【化5】
【0029】
【化6】 (上記式中、mは0〜100の整数、nは1〜100の
整数、xは1〜50の整数、yは1〜100の整数、z
は1〜100の整数であり、Meはメチル基を示す。)
【0030】一方、(b)成分は、1分子中に少なくと
も1個以上のSiH基を有し、かつ分子中のシロキサン
骨格を形成するケイ素原子に結合した1〜3価の基とし
て、フェニレン骨格等の非置換又は置換の2価又は3価
の芳香環を1〜4個有する1〜3価の基、あるいは炭素
数2〜30程度のアルキレン基を有するオルガノハイド
ロジェンポリシロキサンなどの有機ケイ素化合物であ
る。
【0031】なお、上記2価又は3価の芳香環を有する
1〜3価の基あるいはアルキレン基としては、エステル
構造(−COO−)、エーテル酸素(−O−)を含有す
るものであってもよい。
【0032】この2価又は3価の芳香環を有する1〜3
価の基あるいはアルキレン基としては、例えば下記の部
分構造をもったものが挙げられる。
【0033】
【化7】
【0034】具体的には、下記化合物を例示することが
できる。
【0035】
【化8】
【0036】
【化9】
【0037】なお、(a)成分、(b)成分の有機ケイ
素化合物としては、分子中の部分構造として、例えば下
記に示すような1〜3価の環状メチルハイドロジェンシ
ロキサン構造を有するものが好ましい。
【0038】
【化10】
【0039】本発明において、上記(B)成分は、
(a)、(b)成分の1種又は2種以上を併用して使用
し得る。
【0040】上記(B)成分の配合量は、(A)成分の
有機ケイ素化合物100部(重量部、以下同じ)に対し
て1〜700部、好ましくは6〜600部であり、1部
に満たないと接着性が不十分であり、700部を超える
と接着性が低下し、コスト的にも不利で、またプライマ
ー組成物の基材への接着が悪くなる。
【0041】本発明の第三必須成分〔(C)成分〕は有
機アルミニウム化合物であり、これはアルミニウムにア
ルキル基、アリール基、ハロアルキル基、アルコキシ
基、フェノキシ基、アシルオキシ基、β−ジケトナ基、
o−カルボニルフェノラト基等の群から選択された有機
基を結合してなる化合物である。
【0042】上記有機基中、アルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、
n−ペンチル基等が挙げられ、アリール基としては、フ
ェニル基、p−メトキシフェニルフェニル基、o−メト
キシフェニル基、p−エトキシフェニル基が例示され、
ハロアルキル基としては、クロルメチル基、クロルエチ
ル基、クロルプロピル基が例示され、アルコキシ基とし
ては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブ
トキシ基、ペントキシ基が例示され、アリールオキシ基
としては、フェノキシ基、o−メチルフェノキシ基、o
−メトキシフェノキシ基、o−ニトロフェノキシ基、
2,6−ジメチルフェノキシ基が例示され、アシルオキ
シ基としては、アセタト基、プロピオナト基、イソプロ
ピオナト基、ブチラト基、ステアラト基、エチルアセト
アセタト基、プロピルアセトアセタト基、ブチルアセト
アセタト基、ジエチルマラト基、ジピバロイルメタナト
基が例示され、β−ジケトナト基としてはアセチルアセ
トナト基、トリフルオロアセチルアセトナト基、ヘキサ
フルオロアセチルアセトナト基、下記の基等が例示さ
れ、o−カルボニルフェノラト基としては、サリチルア
ルデヒダトが例示される。
【0043】
【化11】
【0044】有機アルミニウム化合物の具体例として
は、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニ
ウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリフェノキ
シアルミニウム、トリ(p−メチルフェノキシ)アルミ
ニウム、イソプロポキシジエトキシアルミニウム、トリ
ブトキシアルミニウム、トリアセトキシアルミニウム、
トリステアラトアルミニウム、トリブチラトアルミニウ
ム、トリプロピオナトアルミニウム、トリイソプロピオ
ナトアルミニウム、トリス(アセチルアセトナト)アル
ミニウム、トリス(トリフルオロアセチルアセトナト)
アルミニウム、トリス(サリチルアルデヒダト)アルミ
ニウム、トリス(ペンタフルオロアセチルアセトナト)
アルミニウム、トリス(エチルアセタト)アルミニウ
ム、エチルアセタトジイソプロポキシアルミニウム、ト
リス(ジエチルマロラト)アルミニウム、トリス(プロ
ピルアセトアセタト)アルミニウム、トリス(ブチルア
セトアセタト)アルミニウム、トリス(イソプロピルア
セトアセタト)アルミニウム、トリス(ジピバロイルメ
タナト)アルミニウム、ジアセチルアセトナトジピバロ
イルメタナトアルミニウム、エチルアセトアセタトジイ
ソプロポキシアルミニウム、下記式の化合物などが挙げ
られる。
【0045】
【化12】
【0046】上記有機アルミニウム化合物は、その1種
を単独で用いてもよく、2種以上を併用するようにして
もよい。この有機アルミニウム化合物の配合量は、上記
(A)成分100部に対して0.01〜100部、好ま
しくは0.1〜70部の範囲である。配合量が0.01
部に満たない場合は、十分な硬化特性が得られず、ま
た、100部を超えるとコスト高や、物理特性・接着性
に悪影響を及ぼす。
【0047】本発明のプライマー組成物は、上記(A)
〜(C)成分に加えて、更に(D)成分として下記一般
式(3)、より好ましくは一般式(4)で示される基を
1分子中に少なくとも1個有するシラン、シロキサン、
シルアルキレン、シルアリーレン、シルアルキレンシロ
キサンなどの有機ケイ素化合物を配合することが、接着
耐久性を更に向上させる点から好ましい。
【0048】
【化13】 〔式中、R5は非置換又は置換1価炭化水素基又は −QSi(OR8 f(R93-f (Qは2価の有機基、R8,R9は非置換又は置換1価炭
化水素基、fは0〜3の整数)で示される基を示し、R
6,R7は水素原子又は非置換又は置換1価炭化水素基を
示し、mは0,1又は2である。また、R10は非置換又
は置換1価炭化水素基である。〕
【0049】ここで、R5,R8,R9の1価炭化水素基
としては炭素数1〜16のもの、特に炭素数1〜8のも
のが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、オクチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等
のシクロアルキル基、ビニル基等のアルケニル基、フェ
ニル基等のアリール基などが挙げられ、またこれらの水
素原子の一部又は全部をハロゲン原子やシアノ基などで
置換したものも使用される。なお、R8としてはアルコ
キシ置換のものであってもよい。また、2価の有機基Q
としては、炭素数1〜8のアルキレン基、アリーレン基
等の2価の炭化水素基が好ましく、この場合、酸素原子
や硫黄原子を有するものであってもよい。
【0050】一方、R6,R7は水素原子又は非置換又は
置換の1価炭化水素基であり、1価炭化水素基としては
5と同様のものが挙げられるが、特に低級アルキル基
であることが好ましい。更に、R10は非置換又は置換の
1価炭化水素基であり、上記R8と同様のものが挙げら
れる。なお、mは0,1又は2である。
【0051】このような上記式(3)あるいは(4)の
基もしくは構造を1分子中に少なくとも1個有する有機
ケイ素化合物として具体的には、下記化合物を挙げるこ
とができる(なお、式中のMeはメチル基、Etはエチ
ル基、Buはブチル基、Prはプロピル基である。以下
同様)。
【0052】
【化14】
【0053】
【化15】
【0054】
【化16】
【0055】
【化17】
【0056】
【化18】
【0057】
【化19】
【0058】上記有機ケイ素化合物は公知の方法で合成
することができ、例えばα−ハロエステルとトリメトキ
シクロルシランとを亜鉛化合物の存在下レフォマトスキ
ー反応により脱塩酸によって得ることが可能であるが、
アクリル酸エステルとハイドロトリメトキシシランとを
白金化合物を触媒として用いるハイドロサイレーション
のα付加により、より容易に得ることが可能である。
【0059】上記(D)成分の有機ケイ素化合物の配合
量は、(A)成分100部に対して1〜500部、特に
3〜400部とすることが好ましい。配合量が1部より
少ないと、(D)成分を配合する効果が充分に発揮され
ず、500部を超えると経済的に不利となる場合があ
る。
【0060】本発明では、更に(E)成分としてチタン
又は錫を含有する有機化合物、即ち有機チタン化合物及
び/又は有機錫化合物を配合させることが好ましい。こ
れらの有機金属化合物は、本発明組成物を硬化させ、風
乾性を良好にさせるだけでなく、密着性の向上に著しく
効果のある作用を有するものである。
【0061】ここで、有機チタン化合物として具体的に
は、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブ
チルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ
(2−エチルヘキシル)チタネート、ジエトキトチタン
アセチルアセトナート、チタンジアセチルアセトナー
ト、チタンオクチルグリコート、チタンラクテート、チ
タンラクテートエチルエステル、チタントリエタノール
アミネート、これらの部分加水分解縮合物等のチタン酸
エステル類、チタンの部分アルコキシ化キレート化合
物、チタンキレート化合物、チタンの珪酸エステルやそ
のキレート化物などが例示される。また、有機錫化合物
としては、一般に縮合型室温硬化性シリコーン組成物に
用いられるものであればよく、ジブチル錫ジラウレー
ト、ジブチル錫ジベンジルマレート、ジブチル錫ジオク
トエート、ジオクチル酸錫、ジn−ブチルジメトキシ
錫、ビスエチルマレイルジブチル錫オキサイド、ジブチ
ル錫ベンジルマレート、テトラブチルビス(エチルマレ
ート)ジ錫オキサイド、ジブチル錫ビス(イソオクチル
フタレート)、ジブチル錫ビス(3−メチル−3−メト
キシブチルマレート)、ジオクチル錫ビス(ベンジルマ
レート)、ジオクチル錫ジラウレートなどが例示され
る。なお、これらは単独で使用してもよいし二種以上を
併用することもできる。
【0062】上記(E)成分の有機金属化合物の配合量
は、(A)成分100部に対して5〜700部、特に1
0〜600部とすることが好ましい。配合量が5部に満
たないとその配合効果が充分発揮されず、700部を超
えると経済的に不利になる場合がある。
【0063】本発明組成物においては、特にこれを付加
硬化型のシリコーンエラストマー用などの接着剤として
利用する場合、上記成分に加えて白金又は白金化合物を
添加することが接着性向上の点から好ましい。
【0064】この場合、白金化合物としては白金ブラッ
ク、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化
白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又
はアセチレンアルコール類等との錯体が例示される。
【0065】なお、白金又は白金化合物の添加量は触媒
量とすることができるが、通常(A)〜(C)成分の合
計に対して白金重量で1〜10,000ppm、好まし
くは2〜1,000ppm程度である。
【0066】本発明の組成物には、更に、樹脂系の接着
耐久性を向上させるものとしてエポキシ樹脂を用いると
効果的である。本発明において用いられるエポキシ樹脂
は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する通常エポ
キシ樹脂組成物に用いられるものであればいかなるもの
でもよく、具体例としては、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリ
グリシジルイソシアネートやヒダントインエポキシのよ
うな複素環を含むエポキシ樹脂、水添ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、プロピレングリコールジグリシジルエ
ーテルやペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル
などの脂肪族系エポキシ樹脂、芳香族、脂肪族もしくは
脂環式のカルボン酸とエピクロロヒドリンとの反応によ
って得られるエポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹
脂、o−アリルフェノールノボラック化合物とエピクロ
ロヒドリンとの反応生成物であるグリシジルエーテル型
エポキシ樹脂、ビスフェノールAのそれぞれの水酸基の
オルト位にアリル基を有するジアリルビスフェノール化
合物とエピクロロヒドリンとの反応生成物であるグリシ
ジルエーテル型エポキシ樹脂等、通常、分子中にケイ素
原子を含有しないものが挙げられる。好ましくは、ビス
フェノールAとエピクロロヒドリンとの縮合反応物であ
るビスフェノールA型エポキシ樹脂が用いられる。
【0067】エポキシ樹脂の配合量は、(A)成分の有
機ケイ素化合物100部に対して1〜700部、好まし
くは5〜600部であり、1部に満たないとその効果が
充分発揮されず、700部を超えるとプライマー層の被
膜が厚くなり、また脆くなり好ましくない場合がある。
【0068】なお、本発明組成物に、エポキシ基を含有
する化合物又はエポキシ樹脂を配合する場合、脂肪族
系、環状脂肪族系又は芳香族系アミン類を配合すること
が接着耐久性を向上する上で好ましい。この場合、エポ
キシ樹脂の硬化助触媒となるアミン類が好ましく使用さ
れるが、それ以外のアミン類でも特に限定されることな
く使用することができる。
【0069】上記脂肪族アミンとしては、エチレンアミ
ン類、N−アミノエチルピペラジン、メタキシリレンジ
アミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサ
ン、ポリアミド等が例示される。
【0070】環状脂肪族アミンとしては、パラメンタン
ジアミン、インホロンジアミン、ビス(4−アミノ−3
−メチルシクロヘキシル)メタン、2−エチル−4−メ
チル−イミダゾール等が例示される。
【0071】芳香族アミンとしては、メタフェニレンジ
アミン、4,4−ジアミノジフェニルメタン、4,4’
−ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド等が
例示される。
【0072】このアミン類の配合量は、触媒量とするこ
とができるが、好ましくは(A)〜(C)成分の合計1
00部に対し、0.001〜10部配合できる。
【0073】本発明組成物には、アミン類と同様の理由
から、酸無水物を配合することができ、これは接着耐久
性に有効である。酸無水物としては、無水フタル酸、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、ナジッ
ク酸無水物、ドデセニル無水コハク酸等が例示される。
配合量は、上記アミン類と同様の量を添加できる。
【0074】また、本発明において、塗膜の厚みを厚く
したい場合に、ビニル基含有オルガノポリシロキサンを
添加することが有効であり、更に塗膜の強度を向上させ
る目的で各種の無機質充填剤、例えば微粉末シリカ等を
添加混合してもよい。
【0075】本発明組成物には、その他の任意成分とし
て例えばベンガラ、酸化セリウム、水酸化セリウム、酸
化チタン、カーボンブラック等従来公知の耐熱剤、着色
剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で添加
することができる。
【0076】更に、本発明の組成物には有機溶剤を配合
することができる。有機溶剤は、組成物の作業条件など
を考慮してその種類及び配合量を調整することができ
る。有機溶剤としては、上記組成物が溶けるものであれ
ば何でもよいが、例えばキシレン、トルエン、ベンゼ
ン、ヘプタン、ヘキサン、トリクロロエチレン、パーク
ロロエチレン、塩化メチレン、酢酸エチル、メチルイソ
ブチルケトン、メチルエチルケトン、エタノール、イソ
プロパノール、ブタノール、フロン113、リグロイ
ン、ゴム揮発油、シリコーン系溶剤等が挙げられ、プラ
イマー塗布作業時の蒸発速度に応じ一種又はそれ以上を
組合せて混合溶剤として用いてもよい。
【0077】本発明のプライマー組成物は、前記成分を
常温又は加熱下で均一に混合することにより容易に得る
ことができるが、この際、必要に応じて極微量の水を添
加してもよい。
【0078】本発明のプライマー組成物を接着に使用す
る場合は、これを清浄にした接着用基体面に適宜の方
法、例えばはけ塗りなどの手段で薄く塗布すればよい。
この場合、塗布量は接着用基体表面にプライマー薄膜を
形成させるのに充分な量とすればよく、多量の塗布はか
えって基体とシリコーンエラストマーなどの被着体との
接着を阻害するので好ましくない。更に塗布後は、30
分乃至はそれ以上時間をかけて風乾を行ってから被着体
を接着させることが好ましく、更にその後にプライマー
組成物の硬化を確実にするために必要に応じて50〜1
50℃程度に加熱して焼付けを行っても良い。
【0079】ここで、接着用基体としては、例えば鉄、
ステンレス、アルミニウム、亜鉛メッキ鋼、窒化処理鋼
等の金属形成品の外表面にその耐候性、外観を向上させ
るためにフッ素樹脂系、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂
系などの各種合成樹脂系の塗料を塗布したもの、ポリカ
ーボネイト、アクリル樹脂、ABS樹脂、PBT(ポリ
ブチレンテレフタレート)樹脂、ポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、66ナイロン等の樹脂、PFAフィルムなど
が挙げられる。
【0080】また被着体としては、公知のシリコーンエ
ラストマーを使用することができ、例えばジオルガノポ
リシロキサン生ゴムと充填剤との主成分として有機過酸
化物で硬化させる熱硬化型のもの、ビニル基含有ジオル
ガノポリシロキサン生ゴムもしくはオイルとオルガノハ
イドロジェンポリシロキサンと充填剤とを主成分とし、
白金系触媒によって室温ないし加熱硬化させる付加硬化
型のもの、シラノール基含有ジオルガノポリシロキサン
と加水分解性のシランもしくはシロキサンと充填剤とを
主成分とし、有機錫もしくは有機チタン化合物で硬化さ
せる縮合硬化型のものなどが挙げられる。
【0081】
【発明の効果】本発明のプライマー組成物は、塗装金
属、各樹脂等の接着用基体にシリコーンエラストマー等
の被着体を満足に接着させ得る上、接着用耐久性に優れ
た接着物を与えるもので、接着剤などとして広い分野で
有効に利用することができる。
【0082】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0083】〔実施例1〜7,比較例1〜3〕表1に示
す成分を常温で均一になるように撹拌し、プライマー組
成物を調製した。
【0084】
【表1】
【0085】次に、上記プライマー組成物を用いて、下
記接着用基材及び被着体(下記シリコーンゴム組成物)
とを接着性を下記の方法で評価した。結果を表2〜4に
示す。
【0086】接着用基材としては、金属として鉄、アル
ミ、亜鉛メッキ処理鋼、プラスチックとしてガラスエポ
キシ樹脂、ポリカーボネイト、ABS樹脂を選択使用
し、また、シリコーンゴム組成物としては下記のものを
選択使用した。
【0087】付加硬化型−KE1950−50A/B
(信越化学工業(株)製) 配合比100/100 硬化条件:金型にインサートし、120℃/10分プレ
スキュアー 縮合硬化型−KE17/CATRM(信越化学工業
(株)製) 配合比100/0.5 硬化条件:ポッティングし、室温/24時間キュアー 有機過酸化物硬化型−KE951U/C−8A(信越化
学工業(株)製) 配合比100/0.2 硬化条件:金型にインサートし、170℃/10分プレ
スキュアー
【0088】上記接着用基材の表面をアセトンで洗浄
し、その上に上記プライマー組成物を塗布し、30分〜
1時間風乾後、上記未硬化のシリコーン組成物を乗せ、
それぞれの硬化方法に応じて接着硬化させた。
【0089】接着性は、浸水(0.1%NaClaq)
100℃/100時間経過後(接着耐久性)について接
着基材とシリコーン硬化物とを180°ピール剥離する
ことにより確認し、ゴム破壊:100%を○、ゴム破壊
と界面剥離混在を△、界面剥離:100%を×とした。
【0090】表2〜4の結果より、本発明のプライマー
組成物は接着性、特に接着耐久性(浸水)に優れ、各基
材へのシリコーンエラストマーを良好に接着させること
が確認でき、過酷な環境条件下で使用する場合に有用な
ものであることが認められた。
【0091】
【表2】
【0092】
【表3】
【0093】
【表4】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08J 5/12 C08J 5/12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記平均組成式(1) R1 a2 b(OR3cSiO(4-a-b-c)/2 …(1) (式中、R1は非置換又は置換1価炭化水素基、R2は付
    加反応性又は縮合反応性の官能基を有する1価の有機
    基、R3は非置換又は置換1価炭化水素基を示し、a,
    b,cは、0≦a≦3、0≦b≦3、0<c≦4、0<
    a+b+c≦4を満足する数である。)で示される、オ
    ルガノオキシ基含有の有機シラン化合物及び/又はその
    部分加水分解縮合物、 (B)(a)1分子中にSiH基を少なくとも1個含有
    する下記平均組成式(2) R4 deSiO(4-d-e)/2 …(2) (式中、R4は非置換又は置換1価炭化水素基を示し、
    d,eは0<d≦3、0<e≦3、1≦d+e<4を満
    足する数である。)で示される有機ケイ素化合物、及び
    /又は、(b)1分子中に少なくとも1個のSiH基を
    有し、かつ非置換又は置換の2価又は3価の芳香環を1
    〜4個含有するか、又は炭素数2〜30のアルキレン基
    を有する有機ケイ素化合物、 (C)有機アルミニウム化合物を含有してなることを特
    徴とするプライマー組成物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(3) 【化1】 〔式中、R5は非置換又は置換1価炭化水素基又は −QSi(OR8 f(R93-f (Qは2価の有機基、R8,R9は非置換又は置換1価炭
    化水素基、fは0〜3の整数)で示される基を示し、R
    6,R7は水素原子又は非置換又は置換1価炭化水素基を
    示し、mは0,1又は2である。〕で示される基を1分
    子中に少なくとも1個有する有機ケイ素化合物を配合し
    た請求項1記載のプライマー組成物。
  3. 【請求項3】 チタン又は錫を含有する有機化合物を配
    合した請求項1又は2記載のプライマー組成物。
  4. 【請求項4】 白金又は白金化合物を配合した請求項
    1,2又は3記載のプライマー組成物。
  5. 【請求項5】 有機溶剤に可溶なエポキシ樹脂を配合し
    た請求項1乃至4のいずれか1項記載のプライマー組成
    物。
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