JP2002201414A - エンジニアリングプラスチックと付加反応型シリコーンゴム接着用プライマー組成物およびエンジニアリングプラスチックとシリコーンゴムからなる成形体 - Google Patents

エンジニアリングプラスチックと付加反応型シリコーンゴム接着用プライマー組成物およびエンジニアリングプラスチックとシリコーンゴムからなる成形体

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JP2002201414A
JP2002201414A JP2000398742A JP2000398742A JP2002201414A JP 2002201414 A JP2002201414 A JP 2002201414A JP 2000398742 A JP2000398742 A JP 2000398742A JP 2000398742 A JP2000398742 A JP 2000398742A JP 2002201414 A JP2002201414 A JP 2002201414A
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silicone rubber
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engineering plastic
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JP2000398742A
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English (en)
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Hidefumi Tagai
秀文 田貝
Isao Iida
勲 飯田
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GE Toshiba Silicones Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジニアリングプラスチックからなる基体
にシリコーンゴムからなる被覆体を良好に接着させるプ
ライマー組成物およびこのプライマー組成物を用いた初
期接着性および接着耐久性に優れた成形体を提供するこ
と。 【解決手段】 Q単位を含むケイ素原子に結合した水素
原子を分子中に少なくとも2個有するポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサン、トリ−又はテトラアルコキシシ
ラン、縮合触媒、白金系化合物および必要に応じて配合
される有機系溶剤からなるプライマー組成物。このプラ
イマー組成物をエンジニアリングプラスチックからなる
基体の表面に塗布し付加反応型シリコーンゴムからなる
被覆体を接触させ、硬化させて成形体を得る。この成形
体は初期接着性および接着耐久性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジニアリング
プラスチックからなる基体にシリコーンゴムからなる被
覆体を良好に接着させるプライマー組成物およびエンジ
ニアリングプラスチックとシリコーンゴムからなる成形
体に係り、特にポリフェニレン系樹脂(PPO)からな
る基体と付加反応型シリコーンゴムからなる被覆体を良
好に接着させるプライマー組成物並びに初期接着性およ
び接着耐久性に優れたポリフェニレン系樹脂とシリコー
ンゴムからなる成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、シリコーンゴムと各種の基
体、特に金属基体との接着にはさまざまなプライマー組
成物が用いられているが、金属に代わって多くの分野で
エンジニアリングプラスチックが用いられるようになっ
てきたため、エンジニアリングプラスチック基体にシリ
コーンゴムの被覆体を接着させるのに適したプライマー
組成物の開発が求められている。
【0003】エンジニアリングプラスチックとシリコー
ンゴムとを接着させてなる成形体は、エンジニアリング
プラスチックを用いた電気部品に対する付加反応型シリ
コーンゴムによるポッティング、ディッピングあるいは
コーティングなどによって作成されているが、一般に、
付加反応型ポリオルガノシロキサン組成物は、硬化時に
この組成物が接触している材料との接着性に乏しいとい
う問題があり、このため電気、電子部品のポッティン
グ、ディッピングあるいはコーティングなどに使用した
場合、耐湿信頼性劣るものしか得られず、したがって、
基体側にプライマー組成物を塗布して接着性を改善する
ことが行われている。
【0004】オルガノポリシロキサン組成物の接着性を
改良するためのプライマー組成物としては、従来から各
種の接着性付与成分を添加したものが提案されている。
【0005】例えば、特公昭61−2107号公報に
は、アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、有機チタ
ン化合物、SiH基を有する有機ケイ素化合物からなる
プライマー組成物が提案され、特公昭61−4866号
公報には、オルガノポリシロキサン生ゴム、オルガノポ
リシロキサンレジン、オルガノアルコキシシラン又はシ
ロキサン、有機チタン酸エステル、オルガノハイドロジ
ェンシロキサンからなるプライマー組成物が提案され、
特公昭63−48904号公報には、オルガノポリシロ
キサン生ゴム、オルガノポリシロキサンレジン、オルガ
ノアルコキシシラン又はシロキサン、オルガノハイドロ
ジェンシロキサン、白金系触媒、有機チタン酸エステ
ル、有機過酸化物からなるプライマー組成物が提案さ
れ、特開平6−25615号公報には、下記一般式
【化5】 (ただし、R4 、R5 は水素原子又は置換又は非置換の
1価の炭化水素基、R6は置換又は非置換の1価の炭化
水素基、nは0、1または2)で示される基を有する有
機ケイ素化合物からなるプライマー組成物が提案され、
特開平6−91783ではポリオルガノハイドロジェン
シロキサン、アルコキシシラン、有機チタン酸エステル
類、白金系化合物、有機系溶剤のプライマー組成物が提
案されている。
【0006】しかしながら、これらのプライマー組成物
が有効なのは、金属や過酸化物加硫型のシリコーンゴム
と付加反応型シリコーンゴムを接着する場合に有効なも
のであって、近年、多用されるようになったエンジニア
リングプラスチック、例えばポリカーボネート、ポリフ
ェニレンオキサイド(PPO)、ポリフェニレンサルフ
ァイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)などに対する良好な初期接着性および接着耐久性を
示さず、用途の限られたものであった。
【0007】さらに、特開昭52−32030号公報に
は、テトラオルガノチタネート、エポキシ含有シロキサ
ン、ビニルトリエトキシシラン、白金、溶剤からなるプ
ライマー組成物を用いた場合、エンジニアリングプラス
チック、例えばポリカーボネート(PC)、ポリフェニ
レンオキサイド(PPO)、ポリブタジエンテレフタレ
ート(PBT)などのエンジニアリングプラスチックと
良好に接着すると記載されているが、本件発明者の実験
によれば接着耐久性に劣るという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来の
難点を解決すべくなされたもので、エンジニアリングプ
ラスチックと付加反応型シリコーンゴムとの接着性向上
に顕著な効果を有するプライマー組成物およびこれを用
いて接着されたエンジニアリングプラスチックと付加反
応型シリコーンゴムからなる初期接着性および耐久性に
優れた成形体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1のエンジニアリ
ングプラスチックと付加反応型シリコーンゴム接着用プ
ライマー組成物は、 (A) 一般式
【化6】 ………(I) (式中、R1 は置換または非置換の1価の炭化水素基を
表し、aは0、1または2を表し、bは1または2を表
す。ただし、a+bは1〜3である)で示される構成単
位からなり、Q単位を含むケイ素原子に結合した水素原
子を分子中に少なくとも2個有するポリオルガノハイド
ロジェンシロキサン 100重量部、 (B)一般式
【化7】 ………(II) (式中、R2 は置換または非置換の1価の炭化水素基、
3 は置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、c
は0または1である)で示されるアルコキシシランおよ
び/またはその部分加水分解縮合物 0.5〜1
000重量部、 (C)縮合触媒 0.
5〜1000重量部、 (D)白金系化合物 (A)+(B)+(C)+(E)成分に対して白金原子
として1〜1000ppmとなる量、 (E)有機系溶剤 0〜
100000重量部からなることを特徴とする。
【0010】また、請求項2記載のエンジニアリングプ
ラスチックとシリコーンゴムからなる成形体は、エンジ
ニアリングプラスチックからなる基体と、この基体に接
着された付加反応型シリコーンゴムからなる被覆体とか
ら構成された成形体において、前記エンジニアリングプ
ラスチックからなる基体の表面に、少なくとも以下の
(A)〜(E)からなるプライマー組成物を塗布し、次
いでこのプライマー組成物の塗布面に、前記付加反応型
シリコーンゴムからなる被覆体を接触させ、硬化させて
なることを特徴とする。
【0011】(A) 一般式
【化8】 ………(I) (式中、R1 は置換または非置換の1価の炭化水素基を
表し、aは0、1または2を表し、bは1または2を表
す。ただし、a+bは1〜3である)で示される構成単
位からなり、Q単位を含むケイ素原子に結合した水素原
子を分子中に少なくとも2個有するポリオルガノハイド
ロジェンシロキサン 100重量部、 (B)一般式
【化9】 ………(II) (式中、R2 は置換または非置換の1価の炭化水素基、
3 は置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、c
は0または1である)で示されるアルコキシシランおよ
び/またはその部分加水分解縮合物 0.5〜1
000重量部、 (C)縮合触媒 0.
5〜1000重量部、 (D)白金系化合物 (A)+(B)+(C)+(E)成分に対して白金原子
として1〜1000ppmとなる量、 (E)有機系溶剤 0〜
100000重量部。
【0012】請求項3記載のエンジニアリングプラスチ
ックとシリコーンゴムからなる成形体は、請求項2記載
の成形体において、前記エンジニアリングプラスチック
がポリフェニレン系樹脂(PPO)であることを特徴と
する。
【0013】以下、本発明のプライマー組成物とそれを
用いたエンジニアリングプラスチックとシリコーンゴム
の接着体について説明する。
【0014】本発明で用いる(A)成分のポリオルガノ
ハイドロジェンシロキサンは、上記の一般式(I)で示
される構成単位からなり、Q単位(ケイ素原子に4個の
酸素原子が結合した架橋成分となる基本構成単位)を含
むケイ素原子に結合した水素原子を分子中に少なくとも
2個有するものである。一般式(I)中の、R1 は置換
または非置換の1価の炭化水素基を表す。このような炭
化水素基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、
ブチル、ヘキシル、ドデシルなどのアルキル基;フェニ
ルのようなアリール基;β−フェニルエチル、β−フェ
ニルプロピルのようなアラルキル基;更にはクロルメチ
ル、3,3,3−トリフルオロプロピルなどの置換炭化
水素基を挙げることかできる。これらの基のうち合成の
容易さの点からメチル基が最も好ましい。また、(A)
成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、合成
の容易さや、取り扱いの容易さから25℃における粘度
が1〜10,000cPの範囲にあることが好ましい。
このようなポリオルガノハイドロジェンシロキサンとし
ては、直鎖状、分岐状、環状もしくは網目状の重合体ま
たはこれらの混合物を用いることができる。
【0015】本発明の組成物の(B)成分であるアルコ
キシシランおよび/またはその部分加水分解縮合物は、
組成物が硬化して良好な弾性体となるために必要とされ
るものであって、このアルコキシシランは一般式
【化10】 ………(II) (式中、R2 ,R3 ,cは前述のとおり)で表される。
【0016】一般式(II)中、R2 としては、メチル
基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル
基、ビニル基およびOR1 を挙げることができ、R3
しては、OR3 の加水分解性から一般にメチル基および
エチル基を挙げることができる。このような(B)成分
としては、ケイ酸エチル、ケイ酸プロピルなどのアルキ
ルオルソシリケートおよびその部分加水分解物であるポ
リアルキルシリケート、メチルトリエトキシシラン、フ
ェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシランなどのアルコキシシラン
およびその部分加水分解シロキサンなどが例示される。
更にこれらのシランほか次の分子式で示されるカーボン
ファンクショナルシランとしてよく知られている一群の
アルコキシシランおよびこれらの部分加水分解シロキサ
ンもまた本発明において(B)成分として、有効に使用
することができる。
【0017】なお、以下の式においてMeはメチル基、
Etはエチル基をそれぞれ示す。
【0018】
【化11】 (B)成分の配合量は(A)成分100重量部に対して
0.5〜1000重量部の範囲であり、好ましくは5〜
800重量部、更に好ましくは50〜500重量部であ
る。
【0019】本発明に使用される(C)成分の縮合触媒
としては、有機チタン酸エステル類;鉄オクトアート、
鉄ナフテナート、ニッケルオクトアート、マンガンオク
トアート、亜鉛オクトアート、亜鉛ナフテナートのよう
なカルボン酸金属塩;ジブチルスズジアセタート、ジブ
チルスズジオクトアート、ジブチルスズジラウラート、
ジブチルスズジオレアート、ジオクチルスズジラウラー
ト、ジフェニルスズジアセタート、酸化ジブチルスズ、
ジブチルスズジメトキシド、ジブチルビス(トリエトキ
シシロキシ)スズのような有機スズ化合物;アルミニウ
ムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリ
ス(エチルアセトアセタート)、ジイソプロポキシアル
ミニウムエチルアセトアセタートなどのアルミニウムキ
レート化合物;ジルコニウムテトラキス(アセチルアセ
トナート)、トリブトキシジルコニウムセチルアセトナ
ートなどのジルコニウムキレート化合物;ジ−n−ブチ
ルビス(ブチルアセトアセタト)スズ、ジ−n−ブチル
ビス(2−エチルヘキシルアセトアセタト)スズのよう
なスズキレート化合物;ならびにN,N−ジエチルヒド
ロキシルアミン、〔(CH3 2 SiO〕〔(CH3
〔(C2 5 2 NO〕SiO〕3 、〔(CH3 2
iO〕2 〔(CH3 )〔(C2 5 2 NO〕SiO〕
2 のようなアミノキシ化合物が例示される。
【0020】このうち、有機チタン酸エステル類が好ま
しい。
【0021】有機チタン酸エステル類としては、有機チ
タン酸エステルだけではなく、チタンの部分アルコキシ
化部分キレート化化合物、チタンのキレート化合物、チ
タンのケイ酸エステルによるキレート化合物、これらの
部分加水分解縮合物も使用することができる。具体的に
は、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブ
チルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ
(2−エチルヘキシル)チタネート、ジエトキシチタン
アセチルアセトネート、チタンジアセチルアセトネー
ト、チタンオクチルグリコートチタンラクテート、チタ
ンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールア
ミネートおよびこれらの部分加水分解縮合物が例示さ
れ、これらは単独で使用してもよいし、2種以上を併用
することもできる。(C)成分の配合量は、(A)成分
100重量部に対し0.5〜1000重量部の範囲であ
り、好ましくは5〜800重量部、更に好ましくは50
〜500重量部である。
【0022】本発明に使用される(D)成分の白金系化
合物としては、例えば白金単体や塩化白金酸、白金−オ
レフィン錯体または白金−アルコール錯体などの白金配
位化合物などを挙げることができる。成分(D)の配合
量は、成分(A)+(B)+(C)+(E)に対して白
金原子として1〜1000ppmである。
【0023】本発明に使用される(E)成分の有機溶剤
としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘプタン、
ヘキサン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、
塩化メチレン、酢酸エチル、エタノ一ル、イソプロパノ
ール、ブタノ一ルなどが挙げられ、これらの単独もしく
は2種以上の混合溶剤として使用される。(E)成分の
配合量は、(A)成分100重量部に対して0〜100
000重量部である。上記(A)〜(E)の成分のう
ち、(A)〜(D)においては、エンジニアリングプラ
スチックと付加反応型シリコーンゴムを強固かつ経時劣
化のない接着を付与するために欠くことができない成分
であり、これらの成分の中どれか1つの成分を欠いても
本発明の効果を奏することはできない。言い換えれば、
(A)〜(D)の成分を所定の量だけ含む発明組成物に
よってのみ本発明の効果は実現されるのである。
【0024】本発明に用いるエンジニアリングプラスチ
ックは、機械的強度が十分であれば、ポリフェニレンオ
キサイド(PPO)、ポリフェニレンサルファイド(P
PS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ
カーボネート等いずれの材質のものでもよく、その中で
も特にポリフェニレンオキサイドと付加反応型シリコー
ンゴムとの接着が有用である。
【0025】本発明のプライマー組成物を用いて、本発
明のエンジニアリングプラスチックとシリコーンゴムか
らなる成形体は、以下の工程により製造される。
【0026】まず、エンジニアリングプラスチックに前
記の(A)成分〜(E)成分からなるプライマー組成物
を塗布した後、プライマー塗布面に付加反応型シリコー
ンゴムによって被覆層を形成する。エンジニアリングプ
ラスチックへ付加反応型シリコーンゴムによる被覆層を
形成する方法としては、例えば、本発明のプライマーで
処理したエンジニアリングプラスチックに付加反応型シ
リコーンゴムを注入または塗布する方法が挙げられる。
なお、付加反応型シリコーンゴムとの接着性を向上させ
るためにエンジニアリングプラスチックの表面はブラス
トやローレット処理することが望ましい。このようにし
て得られたエンジニアリングプラスチックとシリコーン
ゴムからなる成形体は、本発明のプライマー組成物によ
ってエンジニアリングプラスチックの表面処理がなされ
ているため、エンジニアリングプラスチックと付加反応
型シリコーンゴムが強固に接着するとともに、初期接着
性および接着耐久性に優れ、成形体として長期間の寿命
を得ることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明のプライマー組成物は、エンジニ
アリングプラスチックと付加反応型シリコーンゴムとの
接着性向上に顕著な効果を有し、該プライマー組成物を
用いて接着されたエンジニアリングプラスチックと付加
反応型シリコーンゴムからなる成形体は、初期接着性お
よび耐久性に優れた有用なものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
【0029】
【実施例】 以下、本発明を実施例によって更に詳しく
説明するが、本発明はこれにより限定されるものではな
い。なお、実施例中の「部」は「重量部」を表し、また
粘度は25℃における値を表す。
【0030】実施例1 (CH3 2 HSiO1/2 単位とSiO2 単位からな
り、ケイ素原子に結合した水素原子を1.03重量%含
有し、粘度が23cPのポリメチルハイドロジェンシロ
キサン100部、テトラエトキシシラン200部、ジエ
トキシチタンアセチルアセトネート150重量部、n−
へキサン1000部および塩化白金酸のイソプロピルア
ルコール溶液を白金原子として30ppm混合し、均一
に分散させてプライマー組成物1を調製した。
【0031】次いで、幅25mm×長さ25mm×厚さ
10mmの各エンジニアリングプラスチック、すなわ
ち、変性ポリフェニレンオキサイド(変性PPO)、ポ
リフェニレンサルファイド(PPS)、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、
ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)に、プライマー組成物1を塗布したものを金型内
にセットし、付加反応液状シリコーンゴムLSR204
0(商品名、GEBayer社を注入し、150℃で3
0分間加熱して接着性試験用の試験片を作製した。
【0032】試験片は、引っ張り速度50mm/min
のスピードでせん断接着力を測定し、その時の接着部分
の破壊状況を観察し、その結果を次の基準で評価した。
【0033】 〇:接着性良好(100%凝集破壊) Δ:接着性やや悪い(一部剥離) X:接着性悪い(100%剥離又はプライマー破壊) 結果を表1に示す。
【0034】比較例1 特開昭52−32030号公報記載の実施例を評価する
ため、テトラプロピルチタネート8部、アラルダイト
(ビスフェノールA−エピクロルヒドリン系エボキシ樹
脂)10部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン15部、塩化白金酸イソプロパノール溶液(Pt1
%)0.1部、ビニルトリメトキシシラン7部、メタノ
ール100部、トルエン60部を混合し、均一に分散さ
せてプライマー組成物2を調製した。
【0035】プライマー組成物1に代えてプライマー組
成物2を用いた以外は実施例1と同様の方法で試験片を
作製し、剥離力を測定した。結果を表1に示す。
【0036】比較例2 両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、ケイ素原子に
結合した水素原子を0.92重量%含有し、粘度が30
cPの直鎖状ポリメチルハイドロジェンシロキサン10
0部、フェニルトリエトキシシラン250部、テトライ
ソプロピルチタネート100部、酢酸エチル10000
部、塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液を白金原
子として10ppm混合し、均一に分散させて、プライ
マー組成物3を調製した。
【0037】プライマー組成物1に代えてプライマー組
成物3を用いた以外は実施例1と同様の方法で試験片を
作製し、剥離力を測定した。結果を表1に示す。
【0038】比較例3 両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、ケイ素原子に
結合した水素原子を17重量%含有し、粘度が30cP
の直鎖状ポリメチルハイドロジェンシロキサン100
部、フェニルトリエトキシシラン250部、テトライソ
プロピルチタネート100部、酢酸エチル10000
部、塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液を白金原
子として10ppm混合し、均一に分散させて、プライ
マー組成物4を調製した。
【0039】プライマー組成物1に代えてプライマー組
成物4を用いた以外は実施例1と同様の方法で試験片を
作製し、剥離力を測定した。結果を表1に示す。
【0040】次に、上記の如く調製したプライマー組成
物1〜4を用いて、耐水性試験を行った。
【0041】
【表1】
【0042】実施例2 幅25mm×長さ25mm×厚さ10mmの各エンジニ
アリングプラスチックにプライマー組成物1を塗布した
ものを金型内にセットし、付加反応液状シリコーンゴム
LSR2040(商品名、GEBayer(株)製)を
注入し、150℃で30分間加熱して試験片を作製し
た。
【0043】この試験片を約90℃のお湯に浸漬し耐水
試験を行った。674時間後の接着性試験サンプルは、
引っ張り速度50mm/minのスピードでせん断接着
力を測定し、その時の接着部分の破壊状況を観察した結
果、初期とほぼ変化は見られなかった。
【0044】比較例4 プライマー組成物1に代えてプライマー組成物2を用い
た以外は、実施例2と同様な方法で試験片を作製し、こ
の試験片を約90℃のお湯に浸漬し耐水試験を行った。
24時間後の接着性試験サンプルは、引っ張り速度50
mm/minのスピードでせん断接着力を測定し、その
時の接着部分の破壊状況を観察した結果、100%剥離
を示した。
【0045】比較例5 プライマー組成物1に代えてプライマー組成物2を用い
た以外は、実施例2と同様な方法で試験片を作製し、こ
の試験片を約90℃のお湯に浸漬し耐水試験を行った。
24時間後の接着性試験サンプルは、引っ張り速度50
mm/minのスピードでせん断接着力を測定し、その
時の接着部分の破壊状況を観察した結果、100%剥離
を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 83:00 B29K 83:00 C08L 71:12 C08L 71:12 Fターム(参考) 4F006 AA31 AA36 AB39 BA01 CA08 4F211 AA24 AA28 AA29 AA32 AA33 TA03 TA08 TH22 TN42 TN82 4J038 DL021 DL022 DL031 DL032 DL051 DL052 DL071 DL072 DL081 DL082 DL111 DL112 JA02 JA05 JA07 JA19 JA56 JC38 KA04 KA06 NA12 PB03 PB09 PC07 PC08 4J040 EK02 EK021 EK03 EK031 EK04 EK041 EK05 EK07 EK10 HD43 KA14 KA23 LA06 LA07 MA10 MA12 NA19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 一般式 【化1】 (式中、R1 は置換または非置換の1価の炭化水素基を
    表し、aは0、1または2を表し、bは1または2を表
    す。ただし、a+bは1〜3である。)で示される構成
    単位からなり、Q単位を含むケイ素原子に結合した水素
    原子を分子中に少なくとも2個有するポリオルガノハイ
    ドロジェンシロキサン 100重量部、 (B)一般式 【化2】 (式中、R2 は置換または非置換の1価の炭化水素基、
    3 は置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、c
    は0または1である)で示されるアルコキシシランおよ
    び/またはその部分加水分解縮合物 0.5〜100
    0重量部、 (C)縮合触媒 0.5〜
    1000重量部、 (D)白金系化合物 (A)+(B)+(C)+(E)成分に対して白金原子
    として1〜1000ppmとなる量、 (E)有機系溶剤 0〜
    100000重量部からなることを特徴とするエンジニ
    アリングプラスチックと付加反応型シリコーンゴム接着
    用プライマー組成物
  2. 【請求項2】 エンジニアリングプラスチックからなる
    基体とこの基体に接着された付加反応型シリコーンゴム
    からなる被覆体とから構成された成形体において、 前記エンジニアリングプラスチックからなる基体の表面
    に、少なくとも以下の(A)〜(E)からなるプライマ
    ー組成物を塗布し、次いでこのプライマー組成物の塗布
    面に、前記付加反応型シリコーンゴムからなる被覆体を
    接触させ、硬化させてなることを特徴とするエンジニア
    リングプラスチックとシリコーンゴムからなる成形体。 (A) 一般式 【化3】 (式中、R1 は置換または非置換の1価の炭化水素基を
    表し、aは0、1または2を表し、bは1または2を表
    す。ただし、a+bは1〜3である。)で示される構成
    単位からなり、Q単位を含むケイ素原子に結合した水素
    原子を分子中に少なくとも2個有するポリオルガノハイ
    ドロジェンシロキサン 100重量部、 (B)一般式 【化4】 (式中、R2 は置換または非置換の1価の炭化水素基、
    3 は置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、c
    は0または1である)で示されるアルコキシシランおよ
    び/またはその部分加水分解縮合物 0.5〜1
    000重量部、 (C)縮合触媒 0.
    5〜1000重量部、 (D)白金系化合物 (A)+(B)+(C)+(E)成分に対して白金原子
    として1〜1000ppmとなる量、 (E)有機系溶剤 0〜
    100000重量部。
  3. 【請求項3】 前記エンジニアリングプラスチックがポ
    リフェニレン系樹脂(PPO)であることを特徴とする
    請求項2記載のエンジニアリングプラスチックとシリコ
    ーンゴムからなる成形体。
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