JPH10119648A - 車両用サイドステップおよびその取付方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体両側のドアの下端前後方向に取り
付けることにより、車体に接地力を付与したり、サイド
ステップとしての機能を発揮したりする車両用サイドス
テップとその取付方法に関する。 【解決手段】 車体両側のドアの下端前後方向に取り
付けられる、車両外側方向に緩やかに傾斜しているステ
ップ部材と、該ステップ部材の一端に延設された、前方
タイヤの上部分を包囲する湾曲状のフェンダー部材と、
前記ステップ部材の他端に設置される、後方タイヤの上
部分を包囲する湾曲状のフェンダー部材とで構成されて
いる。また、前記車両用サイドステップの取付方法は、
上側を両面テープにより車体表面部分に固着し、下側を
固定金具を用いて車体の底面部に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両用サイドステ
ップおよびその取付方法に関し、詳しくは、車体両側の
ドアの下端前後方向に取り付けることにより、走行中の
車体に空力効果により接地力を付与すると共に、乗降時
にはサイドステップとしての機能を発揮する車両用サイ
ドステップおよびその取付方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、走行中の車体に接地力を付与
するために、図８に示すようなサイドスカート４０を取
り付けることが知られていた。該サイドスカート４０
は、一般に、車両外側下方向に傾斜しており、車体両側
のドアの下端部分に取り付けられる。これにより、走行
中の風を整流して、車体に接地力を付与する効果が得ら
れる。また、サイドスカート４０を車体に取り付けるこ
とにより、車体の美観外観が向上するという効果も合わ
せ持つ。

【０００３】一方、レジャー向けの車両の場合には、図
９に示すように、車体両側のドアの下端部分に、サイド
ステップ４１が設置される場合がある。該サイドステッ
プ４１は、特に車高の高い車両に設置され、運転者や乗
員は、該サイドステップ４１のステップ４２部分に足を
掛けて乗り降りをすることができるようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おいては上述のサイドスカートとサイドステップの機能
を合わせ持つようなものは存在しなかった。即ち、従来
のサイドスカートにおいては、空力作用による接地力向
上や美観の向上という点では優れた効果を発揮するが、
足掛けとして使用することはできなかった。

【０００５】また、上述のサイドステップにおいては、
足掛けとしての実用面では優れているが、美観の向上は
望めなかった。更に、一般にサイドステップは平板状で
あって、車体の略水平方向に突出されているので、空力
作用により車体に接地力を付与することはできなかっ
た。

【０００６】そこで本発明の目的は、サイドステップと
しての機能を有すると同時に、空力作用により車体に接
地力を付与することができ、更に車両の美観をも向上さ
せることができる車両用サイドステップおよびその取付
方法を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の車両用サイドステップは、車体両側のドア
の下端前後方向に取り付けられる車両用サイドステップ
において、車体外側下方向に傾斜し、途中足掛部の傾斜
が足掛可能な程度に緩やかになっていることを特徴とす
るものである。

【０００８】本発明の車両用サイドステップは、前記車
両用サイドステップの一端に、前方タイヤの上部分を包
囲する湾曲状のフェンダー部材を延設し、前記サイドス
テップの他端には、後方タイヤの上部分を包囲する湾曲
状のフェンダー部材を設置してもよい。この場合、前方
タイヤの上部分を包囲する前記湾曲状のフェンダー部材
を取り外し可能としてもよい。

【０００９】また、本発明は、前記車両用サイドステッ
プの車体への取付方法において、該車両用サイドステッ
プの上部裏側を両面テープにて車体表面部分に固着し、
下部を固定金具を用いて車体の底面部に固定することを
特徴とする車両用サイドステップ取付方法に関する。

【００１０】本発明の車両用サイドステップは、従来の
サイドステップとサイドスカートとの機能を併せ持つも
ので、乗員の乗降時には従来のサイドステップとして、
また走行中には空力作用により接地力向上効果を発揮す
るサイドスカートとしての働きをする。また、本発明の
車両用サイドステップにフェンダー部材を設けた場合に
は、タイヤ周辺の泥除けの効果を発揮すると同時に、車
両の美観を、より向上させるという効果を有する。

【００１１】また、本発明の取付方法においては、前記
車両用サイドステップの、車体表面部分に接する部分
を、両面テープにより固定するため、車体の表面部分に
穴をあける必要がないので、車体表面を傷付けることが
ない。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の車両用サイドステ
ップの実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明の
車両用サイドステップは、金属や硬質プラスチック等の
材質からなり、車体２０両側であって、ドア２１の下端
のサイドシル２２部分に、またフェンダー部材を有する
場合にはフェンダー３２、３３の部分にも取り付けられ
る。

【００１３】図示する例では、車両用サイドステップの
本体１は、ステップ部材２と、前方のタイヤの上部分を
包囲するフェンダー部材６と、後方のタイヤの上部分を
包囲するフェンダー部材７とで構成されている。

【００１４】前記ステップ部材２は、美観および車体の
形状等の観点から中央に凸部４が形成されていてもよい
が、該凸部４の両脇は、車体外側下方向に傾斜させ、途
中足掛部３の傾斜を足掛可能な程度に緩やかにする。か
かる傾斜度およびサイドステップ幅は、高速走行中の車
体に空力効果により接地力を付与することができれば、
特に制限されるべきではなく、車種等に応じて適宜選定
することができる。

【００１５】図示する例では、前記ステップ部材２は中
空状をしており、内側には、サイドシル２２の下端２４
に固定される長尺Ｌ字状の接続板５が設けられている。

【００１６】また、前記ステップ部材２の一端であっ
て、車両進行方向には、前方タイヤ３０の上部のフェン
ダー部３２を包囲する、湾曲状のフェンダー部材６が一
体的に延設されている。該フェンダー部材６も中空状を
しており、内部に短尺状の接続板８が、端部に凸状の接
続片２６が夫々形成されている。

【００１７】また、図７に示すように、フェンダー部材
６をステップ部材２とは個別の部品として用意し、ステ
ップ部材２の他端部分に、固定用のネジ２８を用いて設
置して使用することもできる。

【００１８】フェンダー部材７は、後方のタイヤ３１の
上部のフェンダー部３３を包囲する湾曲状のフェンダー
部材で、該フェンダー部材７は、前記ステップ部材２の
他端部分に、固定用のネジ２８を用いて設置される。該
フェンダー部７も中空状をしており、内部に短尺状の接
続板９が、端部に凸状の接続片２７が夫々形成されてい
る。

【００１９】前述のように、ステップ部材２の両端にフ
ェンダー部材６及びフェンダー部材７を設置することに
より、タイヤによる周辺への泥跳ねを防ぐことができ、
更に外観面でも美観を向上させることができる。

【００２０】次に、車両用サイドステップの取付方法
を、図面に基づいて説明する。なお、図４の（ａ）はＡ
−Ａ部分の断面を、図５の（ａ）はＢ−Ｂ部分の断面
を、また図６の（ａ）はＣ−Ｃ部分の断面を夫々表す。

【００２１】ステップ部材２は、車体２０両側であっ
て、ドア２１の下端のサイドシル２２部分に取着され
る。

【００２２】ステップ部材２の凸部４部分は、図４の
（ａ）に示すように、凸部４の上部１０とサイドシル２
２の上部２３とが、両面テープ１１により固定される。
一方、ステップ部材２の下部は、Ｌ字状の接続板５の一
端と、サイドシル２２の下端２４とが、長尺のコ字形の
固定金具１２と、保持板１３とを用いてネジ１４にて固
定されることにより支持される。

【００２３】ステップ部材２の足掛部３部分は、図５の
（ａ）に示すように、足掛部３の上部２５とサイドシル
２２の上部２３とが、両面テープ１１により固定され
る。一方、ステップ部材２の下部は、足掛部３の下端部
２６とサイドシル２２の一部を屈曲状の固定金具１５を
介してボルト１６とナット１７により固定することによ
り支持される。

【００２４】フェンダー部材７は、図６の（ａ）に示す
ように、後方タイヤ３１の上部のフェンダー部３３に取
り付けられる。該フェンダー部材７の上面は、両面テー
プ１１によりフェンダー部３３に固定される。また、フ
ェンダー部材７の内部に設置されている接続板９の先端
部分と、フェンダー部３３の下端とを、短尺のコ字形の
固定金具１８を用いてネジ１９にて固定する。更に、フ
ェンダー部材７の端部は、凸状の接続片２７によりフェ
ンダー部３３の底部に固定される。なお、フェンダー部
材６も同様の方法で、前方タイヤ３０の上部のフェンダ
ー部３２に取り付けられる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の車両
用サイドステップは、上述の構成とすることで以下に示
す効果を奏するものである。

【００２６】車両用サイドステップを車体両側のドアの
下端前後方向に取り付けることにより、走行中、車体に
接地力を付与することができる。また、足掛部が形成さ
れているので、運転者や乗員が足を掛けて乗り降りする
ことができる。更に、形状に優れているので、車体の美
観が向上する。

【００２７】また、車両用サイドステップの取付方法
は、上側を両面テープにより車体表面部分に固着し、下
側を固定金具を用いて車体の底面部に固定するため、車
体の表面部分に穴をあける必要がなく、車体表面を傷付
けないで簡単に、しかも短時間に取り付けることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一対の車両用サイドステップの全体斜
視図である。

【図２】本発明の車両用サイドステップを車体に取り付
けた状態を表す部分斜視図である。

【図３】車両用サイドステップの取付状態を表す分解図
である。

【図４】車両用サイドステップの取付状態を表す説明図
である。

【図５】車両用サイドステップの取付状態を表す説明図
である。

【図６】車両用サイドステップの取付状態を表す説明図
である。

【図７】本発明の車両用サイドステップの他の実施例を
表す斜視図である。

【図８】サイドスカートを取り付けた車両を表す斜視図
である。

【図９】サイドステップを取り付けた車両を表す斜視図
である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ ステップ部 ３ 足掛部 ４ 凸部 ５ 接続板 ６ フェンダー部材 ７ フェンダー部材 ８ 接続板 ９ 接続板 １１ 両面テープ １２ 固定金具 １５ 固定金具 １８ 固定金具

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体両側のドアの下端前後方向に取り付
   けられる車両用サイドステップにおいて、車体外側下方
   向に傾斜し、途中足掛部の傾斜が足掛可能な程度に緩や
   かになっていることを特徴とする車両用サイドステッ
   プ。
2. 【請求項２】 請求項１記載の車両用サイドステップの
   一端に、前方タイヤの上部分を包囲する湾曲状のフェン
   ダー部材が延設され、前記サイドステップの他端には、
   後方タイヤの上部分を包囲する湾曲状のフェンダー部材
   が設置される車両用サイドステップ。
3. 【請求項３】 前方タイヤの上部分を包囲する前記湾曲
   状のフェンダー部材が取り外し可能である請求項２記載
   の車両用サイドステップ。
4. 【請求項４】 請求項１記載の車両用サイドステップの
   車体への取付方法において、該車両用サイドステップの
   上部裏側を両面テープにて車体表面部分に固着し、下部
   を固定金具を用いて車体の底面部に固定することを特徴
   とする車両用サイドステップの取付方法。