JPH10119538A - 自動車用空気調和装置のケーシングの連結方法 - Google Patents
自動車用空気調和装置のケーシングの連結方法Info
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- JPH10119538A JPH10119538A JP27791296A JP27791296A JPH10119538A JP H10119538 A JPH10119538 A JP H10119538A JP 27791296 A JP27791296 A JP 27791296A JP 27791296 A JP27791296 A JP 27791296A JP H10119538 A JPH10119538 A JP H10119538A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ケーシングピース相互を均一で良好な気密状
態および水密状態で連結でき、低コスト化を図り得る
「自動車用空気調和装置のケーシングの連結方法」を提
供する。 【解決手段】 下方側接合部２３Ｂに形成された凹状溝
２８に、ケーシングピースＣ１，Ｃ２と同材料の溶融し
た樹脂材料を注入し、上方側接合部２３Ａに形成された
凸状ビード２６を下方側接合部２３Ｂに嵌合させ、両ケ
ーシングピースＣ１，Ｃ２を相互に押圧する。注入され
た溶融樹脂材料２９の熱により、上方側接合部２３Ａお
よび下方側接合部２３Ｂの表面（スキン層）が溶け、こ
の樹脂が凝固した時点で、両方の接合部２３Ａ，２３Ｂ
が溶着され一体化される。
態および水密状態で連結でき、低コスト化を図り得る
「自動車用空気調和装置のケーシングの連結方法」を提
供する。 【解決手段】 下方側接合部２３Ｂに形成された凹状溝
２８に、ケーシングピースＣ１，Ｃ２と同材料の溶融し
た樹脂材料を注入し、上方側接合部２３Ａに形成された
凸状ビード２６を下方側接合部２３Ｂに嵌合させ、両ケ
ーシングピースＣ１，Ｃ２を相互に押圧する。注入され
た溶融樹脂材料２９の熱により、上方側接合部２３Ａお
よび下方側接合部２３Ｂの表面（スキン層）が溶け、こ
の樹脂が凝固した時点で、両方の接合部２３Ａ，２３Ｂ
が溶着され一体化される。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用空気調和
装置のケーシングの連結方法に係り、特に、ケーシング
ピースと同材料の溶融した樹脂材料を用いて、ケーシン
グピース相互を気密状態および水密状態に連結する連結
方法に関する。
装置のケーシングの連結方法に係り、特に、ケーシング
ピースと同材料の溶融した樹脂材料を用いて、ケーシン
グピース相互を気密状態および水密状態に連結する連結
方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】自動車用空気調和装置は、周知のよう
に、インテークユニットと、クーラユニットと、ヒータ
ユニットとを有し、各ユニットを構成する部品はユニッ
トケーシング内に収容されている。各ユニットケーシン
グは接合部を介して気密状態および水密状態に接続さ
れ、内部に空気調和用エアーを流過させるエアー流路を
形成している。このエアー流路を通るエアーを加熱ある
いは冷却等することにより、自動車の車室内を空気調和
している。
に、インテークユニットと、クーラユニットと、ヒータ
ユニットとを有し、各ユニットを構成する部品はユニッ
トケーシング内に収容されている。各ユニットケーシン
グは接合部を介して気密状態および水密状態に接続さ
れ、内部に空気調和用エアーを流過させるエアー流路を
形成している。このエアー流路を通るエアーを加熱ある
いは冷却等することにより、自動車の車室内を空気調和
している。
【０００３】前記各ユニットケーシングは、一対の断面
椀状をしたケーシングピース（厳密には種々の仕切壁等
が突出形成されているが）を相互に突き合わせて構成さ
れている。
椀状をしたケーシングピース（厳密には種々の仕切壁等
が突出形成されているが）を相互に突き合わせて構成さ
れている。
【０００４】例えば、図４に示すクーラユニット１１は
内部にエバポレータ１２を有し、これを外方から樹脂製
の一対のケーシングピースＣ１，Ｃ２で覆い、両ピース
Ｃ１，Ｃ２の接合部１３Ａ，１３Ｂ間を板ばね１４によ
り連結している。
内部にエバポレータ１２を有し、これを外方から樹脂製
の一対のケーシングピースＣ１，Ｃ２で覆い、両ピース
Ｃ１，Ｃ２の接合部１３Ａ，１３Ｂ間を板ばね１４によ
り連結している。
【０００５】また、板ばね１４を用いることなく、ケー
シングピースＣ１，Ｃ２相互を連結する技術も提案され
ている。例えば、実開昭６１−９７０１１号公報には、
接合部１３Ａ，１３Ｂの間に導電体を介在させ、導電体
に高周波電流を流して接合部１３Ａ，１３Ｂの端面間を
溶着して、両者を組織的に結合させることが記載されて
いる。
シングピースＣ１，Ｃ２相互を連結する技術も提案され
ている。例えば、実開昭６１−９７０１１号公報には、
接合部１３Ａ，１３Ｂの間に導電体を介在させ、導電体
に高周波電流を流して接合部１３Ａ，１３Ｂの端面間を
溶着して、両者を組織的に結合させることが記載されて
いる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報（実開昭６１−９７０１１号）に記載された技術で
は、導電体を接合部に沿う例えば矩形状に形成する作業
や、導電体を接合部に介在させる作業などを必要とし、
これらの作業はいずれも煩雑であった。さらに、連結さ
れたケーシングピースＣ１，Ｃ２の中に導電体が残った
ままになるので、部品点数を根本的に削減するには至っ
ていない。このため、ユニットケーシングを安価に形成
できなかった。
報（実開昭６１−９７０１１号）に記載された技術で
は、導電体を接合部に沿う例えば矩形状に形成する作業
や、導電体を接合部に介在させる作業などを必要とし、
これらの作業はいずれも煩雑であった。さらに、連結さ
れたケーシングピースＣ１，Ｃ２の中に導電体が残った
ままになるので、部品点数を根本的に削減するには至っ
ていない。このため、ユニットケーシングを安価に形成
できなかった。
【０００７】本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決
するためになされたものであり、ケーシングピース相互
を均一で良好な気密状態および水密状態で連結でき、低
コスト化を図り得る自動車用空気調和装置のケーシング
の連結方法を提供することを目的とする。
するためになされたものであり、ケーシングピース相互
を均一で良好な気密状態および水密状態で連結でき、低
コスト化を図り得る自動車用空気調和装置のケーシング
の連結方法を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項１に記載の発明は、一の樹脂製ケーシングピースの接
合部と、他の樹脂製ケーシングピースの接合部とを気密
状態および水密状態に連結する自動車用空気調和装置の
ケーシングの連結方法において、前記両接合部の間に、
前記ケーシングピースと同材料の溶融した樹脂材料を注
入し、前記両接合部を溶着させることを特徴とする自動
車用空気調和装置のケーシングの連結方法である。
項１に記載の発明は、一の樹脂製ケーシングピースの接
合部と、他の樹脂製ケーシングピースの接合部とを気密
状態および水密状態に連結する自動車用空気調和装置の
ケーシングの連結方法において、前記両接合部の間に、
前記ケーシングピースと同材料の溶融した樹脂材料を注
入し、前記両接合部を溶着させることを特徴とする自動
車用空気調和装置のケーシングの連結方法である。
【０００９】この連結方法では、注入された溶融樹脂材
料の熱により、両接合部の表面（スキン層）が溶ける。
これら溶融樹脂材料およびケーシングピースは同材料の
樹脂からなるので界面がなくなり、この樹脂が凝固した
時点で、両方の接合部が溶着され一体化される。これに
より、気密および水密に優れたシールができる。また、
溶融した樹脂材料を注入する形態であるので、従来のよ
うな導電体は不要で、導電体を矩形状に形成するなどの
煩雑な作業がなくなる。さらに、ケーシングピースの中
に残ったままになる部材はなく、部品点数が根本的に削
減される。これら作業の簡素化および部品点数の削減を
通して、ユニットケーシングの低コスト化を実現でき
た。
料の熱により、両接合部の表面（スキン層）が溶ける。
これら溶融樹脂材料およびケーシングピースは同材料の
樹脂からなるので界面がなくなり、この樹脂が凝固した
時点で、両方の接合部が溶着され一体化される。これに
より、気密および水密に優れたシールができる。また、
溶融した樹脂材料を注入する形態であるので、従来のよ
うな導電体は不要で、導電体を矩形状に形成するなどの
煩雑な作業がなくなる。さらに、ケーシングピースの中
に残ったままになる部材はなく、部品点数が根本的に削
減される。これら作業の簡素化および部品点数の削減を
通して、ユニットケーシングの低コスト化を実現でき
た。
【００１０】また、請求項２に記載の発明は、前記両方
の接合部を相互に組み付けた後に当該接合部の少なくと
も一方に設けられた被溶融部を溶かして前記溶融した樹
脂材料を作り、この溶融した樹脂材料が、毛細管現象に
より前記両接合部の間に注入されることを特徴とする。
の接合部を相互に組み付けた後に当該接合部の少なくと
も一方に設けられた被溶融部を溶かして前記溶融した樹
脂材料を作り、この溶融した樹脂材料が、毛細管現象に
より前記両接合部の間に注入されることを特徴とする。
【００１１】このようにすると、溶融材料を注入するよ
うな手段に代えて、被溶融部を溶かすための例えばヒー
タを設けるだけでよく、製造設備も簡素なものになる。
うな手段に代えて、被溶融部を溶かすための例えばヒー
タを設けるだけでよく、製造設備も簡素なものになる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【００１３】《実施の形態１》図１は、本発明の実施の
形態１に係る自動車用空気調和装置のケーシングの要部
を示す断面図であり、（Ａ）は両ケーシングピースの接
合部を嵌合させる前の状態を示す断面図、（Ｂ）は溶融
した樹脂材料を注入した状態を示す断面図、（Ｃ）は溶
融樹脂材料の凝固が完了し両ケーシングピースの連結が
完了した状態を示す断面図である。
形態１に係る自動車用空気調和装置のケーシングの要部
を示す断面図であり、（Ａ）は両ケーシングピースの接
合部を嵌合させる前の状態を示す断面図、（Ｂ）は溶融
した樹脂材料を注入した状態を示す断面図、（Ｃ）は溶
融樹脂材料の凝固が完了し両ケーシングピースの連結が
完了した状態を示す断面図である。
【００１４】自動車用空気調和装置のインテークユニッ
ト、クーラユニットまたはヒータユニットなどのユニッ
トケーシングは、複数個（例えば上下に２個）に分割し
た樹脂製ケーシングピースＣ１，Ｃ２の接合部２３Ａ，
２３Ｂ同士を連結することにより構成されている。
ト、クーラユニットまたはヒータユニットなどのユニッ
トケーシングは、複数個（例えば上下に２個）に分割し
た樹脂製ケーシングピースＣ１，Ｃ２の接合部２３Ａ，
２３Ｂ同士を連結することにより構成されている。
【００１５】接合部２３Ａ，２３Ｂは凹凸嵌合してお
り、上方側接合部２３Ａの端面２５には凸状ビード２６
（ビード部に相当）が接合部全周にわたり形成され、下
方側接合部２３Ｂの端面２７には凹状溝２８が接合部全
周にわたり形成されている。両方のケーシングピースＣ
１，Ｃ２は、接合部２３Ａ，２３Ｂが嵌合されて連結さ
れている。接合部２３Ａ，２３Ｂを凹凸嵌合させた状態
で、凸状ビード２６と凹状溝２８との間には、所定容積
の空間部Ｓが形成されている。この空間部Ｓには、溶融
した樹脂材料２９が予め注入されている。溶融樹脂材料
２９は、空間部Ｓの容積に応じた量が注入される。溶融
樹脂材料２９が凝固が終了すると、両接合部２３Ａ，２
３Ｂが溶着され、前記空間部Ｓもなくなっている。
り、上方側接合部２３Ａの端面２５には凸状ビード２６
（ビード部に相当）が接合部全周にわたり形成され、下
方側接合部２３Ｂの端面２７には凹状溝２８が接合部全
周にわたり形成されている。両方のケーシングピースＣ
１，Ｃ２は、接合部２３Ａ，２３Ｂが嵌合されて連結さ
れている。接合部２３Ａ，２３Ｂを凹凸嵌合させた状態
で、凸状ビード２６と凹状溝２８との間には、所定容積
の空間部Ｓが形成されている。この空間部Ｓには、溶融
した樹脂材料２９が予め注入されている。溶融樹脂材料
２９は、空間部Ｓの容積に応じた量が注入される。溶融
樹脂材料２９が凝固が終了すると、両接合部２３Ａ，２
３Ｂが溶着され、前記空間部Ｓもなくなっている。
【００１６】溶融樹脂材料２９は、ＰＰ（ポリプロピレ
ン）などの熱可塑性樹脂であり、ケーシングピースＣ
１，Ｃ２と同材料のもの使用する。溶融樹脂材料２９の
注入装置としては、一般的な縦型樹脂成形機のシリンダ
やノズルなどからなる材料注入手段を用いる。溶融樹脂
材料２９の注入に際しては、材料注入手段を移動させる
形態と、ケーシングピースを載置したテーブルを移動さ
せる形態とがあるが、いずれを選択してもよい。また、
溶融樹脂材料２９の樹脂温度は、２００℃前後である。
ン）などの熱可塑性樹脂であり、ケーシングピースＣ
１，Ｃ２と同材料のもの使用する。溶融樹脂材料２９の
注入装置としては、一般的な縦型樹脂成形機のシリンダ
やノズルなどからなる材料注入手段を用いる。溶融樹脂
材料２９の注入に際しては、材料注入手段を移動させる
形態と、ケーシングピースを載置したテーブルを移動さ
せる形態とがあるが、いずれを選択してもよい。また、
溶融樹脂材料２９の樹脂温度は、２００℃前後である。
【００１７】ケーシングピースＣ１，Ｃ２の連結は次の
ように行われる。
ように行われる。
【００１８】まず、図１（Ｂ）に示すように、下方側接
合部２３Ｂの凹状溝２８内に、ケーシングピースＣ２の
全周にわたって溶融樹脂材料２９を材料注入手段から注
入する。
合部２３Ｂの凹状溝２８内に、ケーシングピースＣ２の
全周にわたって溶融樹脂材料２９を材料注入手段から注
入する。
【００１９】次いで、図１（Ｃ）に示すように、下方側
接合部２３Ｂに上方側接合部２３Ａの凸状ビード２６を
嵌合させ、両方のケーシングピースＣ１，Ｃ２を相互に
押圧する圧力を加える。
接合部２３Ｂに上方側接合部２３Ａの凸状ビード２６を
嵌合させ、両方のケーシングピースＣ１，Ｃ２を相互に
押圧する圧力を加える。
【００２０】すると、注入された溶融樹脂材料２９の熱
により、接合部２３Ａ，２３Ｂの表面（スキン層）が溶
ける。これら溶融樹脂材料２９およびケーシングピース
Ｃ１，Ｃ２は同材料の熱可塑性樹脂からなるので界面が
なくなり、この樹脂が凝固した時点において、空間部Ｓ
もなくなり、上方側接合部２３Ａと下方側接合部２３Ｂ
とが溶着され一体化される。これにより、気密および水
密に優れたシールができる。
により、接合部２３Ａ，２３Ｂの表面（スキン層）が溶
ける。これら溶融樹脂材料２９およびケーシングピース
Ｃ１，Ｃ２は同材料の熱可塑性樹脂からなるので界面が
なくなり、この樹脂が凝固した時点において、空間部Ｓ
もなくなり、上方側接合部２３Ａと下方側接合部２３Ｂ
とが溶着され一体化される。これにより、気密および水
密に優れたシールができる。
【００２１】このように実施の形態１によれば、予め注
入された溶融樹脂材料２９が両ケーシングピースＣ１，
Ｃ２の接合部２３Ａ，２３Ｂを溶着するため、優れた気
密状態および水密状態を得ることができる。
入された溶融樹脂材料２９が両ケーシングピースＣ１，
Ｃ２の接合部２３Ａ，２３Ｂを溶着するため、優れた気
密状態および水密状態を得ることができる。
【００２２】また、溶融した樹脂材料２９を注入する形
態であるので、従来のような導電体は不要で、導電体を
矩形状に形成するなどの煩雑な作業がなくなる。さら
に、ケーシングピースＣ１，Ｃ２の中に残ったままにな
る部材はなく、部品点数が根本的に削減される。これら
作業の簡素化および部品点数の削減を通して、ユニット
ケーシングの低コスト化を実現できた。
態であるので、従来のような導電体は不要で、導電体を
矩形状に形成するなどの煩雑な作業がなくなる。さら
に、ケーシングピースＣ１，Ｃ２の中に残ったままにな
る部材はなく、部品点数が根本的に削減される。これら
作業の簡素化および部品点数の削減を通して、ユニット
ケーシングの低コスト化を実現できた。
【００２３】《実施の形態２》図２（Ａ）（Ｂ）は、実
施の形態２に係る自動車用空気調和装置のケーシングの
要部を示す断面図であり、（Ａ）は両ケーシングピース
の接合部を嵌合させる前の状態を示す断面図、（Ｂ）は
溶融樹脂材料の凝固が完了し両ケーシングピースの連結
が完了した状態を示す断面図である。
施の形態２に係る自動車用空気調和装置のケーシングの
要部を示す断面図であり、（Ａ）は両ケーシングピース
の接合部を嵌合させる前の状態を示す断面図、（Ｂ）は
溶融樹脂材料の凝固が完了し両ケーシングピースの連結
が完了した状態を示す断面図である。
【００２４】この実施の形態２は、毛細管現象を利用し
て溶融樹脂材料を両接合部２３Ａ，２３Ｂの間に注入す
るようにした点で実施形態１と異なる。
て溶融樹脂材料を両接合部２３Ａ，２３Ｂの間に注入す
るようにした点で実施形態１と異なる。
【００２５】実施の形態２では、上方側接合部２３Ａの
外周および下方側接合部２３Ｂの外周に、被溶融部３０
をバリ状に形成してある。この被溶融部３０は、ケーシ
ングピースＣ１，Ｃ２と同材料の熱可塑性樹脂からな
り、ケーシングピースＣ１，Ｃ２と一体的に形成されて
いる。また、接合部２３Ａ，２３Ｂを凹凸嵌合させた状
態で、ケーシングピースＣ１，Ｃ２の外部から空間部Ｓ
に連通する微小通路３１を形成してある。
外周および下方側接合部２３Ｂの外周に、被溶融部３０
をバリ状に形成してある。この被溶融部３０は、ケーシ
ングピースＣ１，Ｃ２と同材料の熱可塑性樹脂からな
り、ケーシングピースＣ１，Ｃ２と一体的に形成されて
いる。また、接合部２３Ａ，２３Ｂを凹凸嵌合させた状
態で、ケーシングピースＣ１，Ｃ２の外部から空間部Ｓ
に連通する微小通路３１を形成してある。
【００２６】ケーシングピースＣ１，Ｃ２を連結する場
合には、図２（Ｂ）に示すように、下方側接合部２３Ｂ
に上方側接合部２３Ａの凸状ビード２６を嵌合させ、両
方のケーシングピースＣ１，Ｃ２を相互に押圧する圧力
を加えながら、被溶融部３０をヒータ３２により溶融す
る。
合には、図２（Ｂ）に示すように、下方側接合部２３Ｂ
に上方側接合部２３Ａの凸状ビード２６を嵌合させ、両
方のケーシングピースＣ１，Ｃ２を相互に押圧する圧力
を加えながら、被溶融部３０をヒータ３２により溶融す
る。
【００２７】すると、ヒータ３２の熱で溶かされた溶融
樹脂材料２９は、毛細管現象により、微小通路３１を通
って空間部Ｓに注入される。この注入された溶融樹脂材
料２９の熱により、接合部２３Ａ，２３Ｂの表面（スキ
ン層）が溶ける。これら溶融樹脂材料２９およびケーシ
ングピースＣ１，Ｃ２は同材料であるので界面がなくな
り、樹脂が凝固した時点で、空間部Ｓや微小通路３１も
なくなり、上方側接合部２３Ａと下方側接合部２３Ｂと
が一体化される。これにより、気密および水密に優れた
シールができる。
樹脂材料２９は、毛細管現象により、微小通路３１を通
って空間部Ｓに注入される。この注入された溶融樹脂材
料２９の熱により、接合部２３Ａ，２３Ｂの表面（スキ
ン層）が溶ける。これら溶融樹脂材料２９およびケーシ
ングピースＣ１，Ｃ２は同材料であるので界面がなくな
り、樹脂が凝固した時点で、空間部Ｓや微小通路３１も
なくなり、上方側接合部２３Ａと下方側接合部２３Ｂと
が一体化される。これにより、気密および水密に優れた
シールができる。
【００２８】この実施の形態２によっても、前述した実
施の形態１と同様に、両ケーシングピースＣ１，Ｃ２の
接合部２３Ａ，２３Ｂを溶着するため、優れた気密状態
および水密状態を得ることができ、また、作業の簡素化
および部品点数の削減を通して、ユニットケーシングの
低コスト化を実現できる。さらには、被溶融部３０を溶
かして作った溶融樹脂材料２９を毛細管現象を利用して
両接合部２３Ａ，２３Ｂの間に注入するようにしたた
め、実施の形態１の材料注入手段に代えて、被溶融部３
０を溶かすための例えばヒータ３２を設けるだけでよ
く、製造設備も簡素なものになる。
施の形態１と同様に、両ケーシングピースＣ１，Ｃ２の
接合部２３Ａ，２３Ｂを溶着するため、優れた気密状態
および水密状態を得ることができ、また、作業の簡素化
および部品点数の削減を通して、ユニットケーシングの
低コスト化を実現できる。さらには、被溶融部３０を溶
かして作った溶融樹脂材料２９を毛細管現象を利用して
両接合部２３Ａ，２３Ｂの間に注入するようにしたた
め、実施の形態１の材料注入手段に代えて、被溶融部３
０を溶かすための例えばヒータ３２を設けるだけでよ
く、製造設備も簡素なものになる。
【００２９】《実施の形態３》図３（Ａ）（Ｂ）は、実
施の形態３に係る自動車用空気調和装置のケーシングの
要部を示す断面図であり、（Ａ）は両ケーシングピース
の接合部を嵌合させる前の状態を示す断面図、（Ｂ）は
溶融樹脂材料の凝固が完了し両ケーシングピースの連結
が完了した状態を示す断面図である。
施の形態３に係る自動車用空気調和装置のケーシングの
要部を示す断面図であり、（Ａ）は両ケーシングピース
の接合部を嵌合させる前の状態を示す断面図、（Ｂ）は
溶融樹脂材料の凝固が完了し両ケーシングピースの連結
が完了した状態を示す断面図である。
【００３０】この実施の形態３は、接合部２３Ａ，２３
Ｂの端面２５，２７が平坦に形成されている点で実施形
態２と異なる。
Ｂの端面２５，２７が平坦に形成されている点で実施形
態２と異なる。
【００３１】上述した実施の形態１および２は、接合部
２３Ａ，２３Ｂの凹凸嵌合によりシール性を得るのでは
なく、接合部２３Ａ，２３Ｂを溶着することで優れたシ
ール性を得るようにしてある。この観点に鑑み、実施の
形態３にあっては、接合部２３Ａ，２３Ｂの端面２５，
２７をほぼ平坦に形成し、接合部２３Ａ，２３Ｂを凹凸
嵌合させないようにしてある。但し、接合部２３Ａ，２
３Ｂの外周には被溶融部３０をバリ状に形成してある。
また、接合部２３Ａ，２３Ｂを相互に突き合わせた状態
で、端面２５，２７間には、ケーシングピースＣ１，Ｃ
２の外部に連通する微小通路３１を形成してある。
２３Ａ，２３Ｂの凹凸嵌合によりシール性を得るのでは
なく、接合部２３Ａ，２３Ｂを溶着することで優れたシ
ール性を得るようにしてある。この観点に鑑み、実施の
形態３にあっては、接合部２３Ａ，２３Ｂの端面２５，
２７をほぼ平坦に形成し、接合部２３Ａ，２３Ｂを凹凸
嵌合させないようにしてある。但し、接合部２３Ａ，２
３Ｂの外周には被溶融部３０をバリ状に形成してある。
また、接合部２３Ａ，２３Ｂを相互に突き合わせた状態
で、端面２５，２７間には、ケーシングピースＣ１，Ｃ
２の外部に連通する微小通路３１を形成してある。
【００３２】ケーシングピースＣ１，Ｃ２を連結する場
合には、実施の形態２と同様に、図３（Ｂ）に示すよう
に、被溶融部３０をヒータ３２により溶融し、溶かされ
た溶融樹脂材料２９を毛細管現象により微小通路３１を
通って端面２５，２７間に注入させて、上方側接合部２
３Ａと下方側接合部２３Ｂとを溶着して一体化する。こ
れにより、気密および水密に優れたシールができる。
合には、実施の形態２と同様に、図３（Ｂ）に示すよう
に、被溶融部３０をヒータ３２により溶融し、溶かされ
た溶融樹脂材料２９を毛細管現象により微小通路３１を
通って端面２５，２７間に注入させて、上方側接合部２
３Ａと下方側接合部２３Ｂとを溶着して一体化する。こ
れにより、気密および水密に優れたシールができる。
【００３３】この実施の形態３によっても、前述した実
施の形態２と同様の作用効果を奏し、さらには、接合部
２３Ａ，２３Ｂを凹凸嵌合させない形状であるので、ケ
ーシングピースＣ１，Ｃ２を製造する際の型形状を簡素
化でき、型費の低減を通してユニットケーシングのさら
なる低コスト化を実現できた。
施の形態２と同様の作用効果を奏し、さらには、接合部
２３Ａ，２３Ｂを凹凸嵌合させない形状であるので、ケ
ーシングピースＣ１，Ｃ２を製造する際の型形状を簡素
化でき、型費の低減を通してユニットケーシングのさら
なる低コスト化を実現できた。
【００３４】なお、上述した実施の形態１〜３は、ある
ユニット（例えば、クーラユニット１１）を構成するケ
ーシングピースＣ１，Ｃ２を連結する場合について説明
したが、本発明は、ユニット相互間（例えば、インテー
クユニットとクーラユニットとの間）を連結する場合に
も適用できることは言うまでもない。
ユニット（例えば、クーラユニット１１）を構成するケ
ーシングピースＣ１，Ｃ２を連結する場合について説明
したが、本発明は、ユニット相互間（例えば、インテー
クユニットとクーラユニットとの間）を連結する場合に
も適用できることは言うまでもない。
【００３５】
【発明の効果】以上述べたように請求項１に記載の発明
によれば、注入された溶融樹脂材料の熱により両接合部
の表面（スキン層）を溶かし、この樹脂が凝固した時点
で、両方の接合部が溶着され一体化されるため、優れた
気密状態および水密状態を得ることができる。また、溶
融した樹脂材料を注入する形態であるので、従来のよう
な導電体は不要で、導電体を矩形状に形成するなどの煩
雑な作業がなくなり、さらに、ケーシングピースの中に
残ったままになる部材はなく、部品点数が根本的に削減
される。これら作業の簡素化および部品点数の削減を通
して、ユニットケーシングの低コスト化を実現できた。
によれば、注入された溶融樹脂材料の熱により両接合部
の表面（スキン層）を溶かし、この樹脂が凝固した時点
で、両方の接合部が溶着され一体化されるため、優れた
気密状態および水密状態を得ることができる。また、溶
融した樹脂材料を注入する形態であるので、従来のよう
な導電体は不要で、導電体を矩形状に形成するなどの煩
雑な作業がなくなり、さらに、ケーシングピースの中に
残ったままになる部材はなく、部品点数が根本的に削減
される。これら作業の簡素化および部品点数の削減を通
して、ユニットケーシングの低コスト化を実現できた。
【００３６】また、請求項２に記載の発明によれば、被
溶融部を溶かして作った溶融した樹脂材料を毛細管現象
により両接合部の間に注入するようにしたので、溶融材
料を注入するような手段に代えて、被溶融部を溶かすた
めの例えばヒータを設けるだけでよく、製造設備を簡素
にできる。
溶融部を溶かして作った溶融した樹脂材料を毛細管現象
により両接合部の間に注入するようにしたので、溶融材
料を注入するような手段に代えて、被溶融部を溶かすた
めの例えばヒータを設けるだけでよく、製造設備を簡素
にできる。
【図１】 本発明の実施の形態１に係る自動車用空気調
和装置のケーシングの要部を示す断面図であり、（Ａ）
は両ケーシングピースの接合部を嵌合させる前の状態を
示す断面図、（Ｂ）は溶融した樹脂材料を注入した状態
を示す断面図、（Ｃ）は溶融樹脂材料の凝固が完了し両
ケーシングピースの連結が完了した状態を示す断面図で
ある。
和装置のケーシングの要部を示す断面図であり、（Ａ）
は両ケーシングピースの接合部を嵌合させる前の状態を
示す断面図、（Ｂ）は溶融した樹脂材料を注入した状態
を示す断面図、（Ｃ）は溶融樹脂材料の凝固が完了し両
ケーシングピースの連結が完了した状態を示す断面図で
ある。
【図２】 実施の形態２に係る自動車用空気調和装置の
ケーシングの要部を示す断面図であり、（Ａ）は両ケー
シングピースの接合部を嵌合させる前の状態を示す断面
図、（Ｂ）は溶融樹脂材料の凝固が完了し両ケーシング
ピースの連結が完了した状態を示す断面図である。
ケーシングの要部を示す断面図であり、（Ａ）は両ケー
シングピースの接合部を嵌合させる前の状態を示す断面
図、（Ｂ）は溶融樹脂材料の凝固が完了し両ケーシング
ピースの連結が完了した状態を示す断面図である。
【図３】 実施の形態３に係る自動車用空気調和装置の
ケーシングの要部を示す断面図であり、（Ａ）は両ケー
シングピースの接合部を嵌合させる前の状態を示す断面
図、（Ｂ）は溶融樹脂材料の凝固が完了し両ケーシング
ピースの連結が完了した状態を示す断面図である。
ケーシングの要部を示す断面図であり、（Ａ）は両ケー
シングピースの接合部を嵌合させる前の状態を示す断面
図、（Ｂ）は溶融樹脂材料の凝固が完了し両ケーシング
ピースの連結が完了した状態を示す断面図である。
【図４】 自動車用空気調和装置のクーラユニットを示
す斜視図である。
す斜視図である。
１１…クーラユニット ２３Ａ…上方側接合部（接合部） ２３Ｂ…下方側接合部（接合部） ２６…凸状ビード（ビード部） ２８…凹状溝 ２９…溶融した樹脂材料 ３０…被溶融部 ３１…微小通路 ３２…ヒータ Ｃ１，Ｃ２…ケーシングピース
Claims (2)
- 【請求項１】 一の樹脂製ケーシングピース（Ｃ１）の
接合部（２３Ａ）と、他の樹脂製ケーシングピース（Ｃ
２）の接合部（２３Ｂ）とを気密状態および水密状態に
連結する自動車用空気調和装置のケーシングの連結方法
において、 前記両接合部（２３Ａ，２３Ｂ）の間に、前記ケーシン
グピース（Ｃ１，Ｃ２）と同材料の溶融した樹脂材料を
注入し、前記両接合部（２３Ａ，２３Ｂ）を溶着させる
ことを特徴とする自動車用空気調和装置のケーシングの
連結方法。 - 【請求項２】 前記両方の接合部を相互に組み付けた後
に当該接合部の少なくとも一方に設けられた被溶融部を
溶かして前記溶融した樹脂材料を作り、 この溶融した樹脂材料が、毛細管現象により前記両接合
部（２３Ａ，２３Ｂ）の間に注入されることを特徴とす
る請求項１に記載の自動車用空気調和装置のケーシング
の連結方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27791296A JPH10119538A (ja) | 1996-10-21 | 1996-10-21 | 自動車用空気調和装置のケーシングの連結方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27791296A JPH10119538A (ja) | 1996-10-21 | 1996-10-21 | 自動車用空気調和装置のケーシングの連結方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10119538A true JPH10119538A (ja) | 1998-05-12 |
Family
ID=17590033
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27791296A Withdrawn JPH10119538A (ja) | 1996-10-21 | 1996-10-21 | 自動車用空気調和装置のケーシングの連結方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10119538A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011251555A (ja) * | 2010-05-31 | 2011-12-15 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 車両用空気調和装置 |
| CN103732426A (zh) * | 2011-06-16 | 2014-04-16 | 约翰逊内控两合公司 | 用于车辆通风装置的空气流动通道和用于制造其的方法 |
-
1996
- 1996-10-21 JP JP27791296A patent/JPH10119538A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011251555A (ja) * | 2010-05-31 | 2011-12-15 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 車両用空気調和装置 |
| US9278604B2 (en) | 2010-05-31 | 2016-03-08 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Vehicle air conditioning device |
| CN103732426A (zh) * | 2011-06-16 | 2014-04-16 | 约翰逊内控两合公司 | 用于车辆通风装置的空气流动通道和用于制造其的方法 |
| JP2014516866A (ja) * | 2011-06-16 | 2014-07-17 | ジョンソン コントロールズ インテリアズ ゲーエムベーハー アンド カンパニー カーゲー | 自動車換気装置の空気流路、および、その製造方法 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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