JPH10118005A - ガイドワイヤ - Google Patents
ガイドワイヤInfo
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- JPH10118005A JPH10118005A JP8298179A JP29817996A JPH10118005A JP H10118005 A JPH10118005 A JP H10118005A JP 8298179 A JP8298179 A JP 8298179A JP 29817996 A JP29817996 A JP 29817996A JP H10118005 A JPH10118005 A JP H10118005A
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Abstract
ヤにおいて、ワイヤ接続箇所の剛性を徐々に変化でき
る、操作性および耐キンク性に優れたガイドワイヤを提
供すること。 【解決手段】ガイドワイヤ1のワイヤ本体は、剛性の異
なる第1のワイヤAと第2のワイヤBとからなり、第1
のワイヤAと第2のワイヤBとは管状の接続部材12で
接続されている。第1のワイヤAを被包する接合部材1
2の被包部121にはスリットが形成され、当該スリッ
トのピッチは、第1のワイヤA側の方向へ密になるよう
に形成されている。このようなスリットを設けることに
よって、ガイドワイヤ1の接続部材12での剛性は、第
1のワイヤA側から第2のワイヤB側へ向かって徐々に
増加させることができる。
Description
にカテーテル等を生体内の目的部位へ誘導する機能を有
するガイドワイヤに関する。
位、または人体への低侵襲を目的とした治療・検査、例
えばPTCA術(Percutaneous Transluminal Coronary
Angioplasty:経皮的冠状動脈血管形成術)等における
カテーテルの誘導に用いられる。このうち、PTCA術
に用いられるガイドワイヤは、カテーテルの血管への挿
入に先立ち、カテーテルに挿入され、ガイドワイヤの先
端が先行するようにカテーテルと共にガイドワイヤ先端
部を目的部位である血管狭窄部付近まで誘導するために
用いられる。このカテーテルの先端部は、使用目的・使
用部位に応じて様々な形状をしており、また血管および
体内の複雑な屈曲に追従し得る可撓性を有している。
および体内に挿入する際に用いるガイドワイヤには、適
度の可撓性、基端部において手元の操作を先端部に伝達
するための押し込み性およびトルク伝達性(これらを総
称して「操作性」という)、さらには耐キンク性(耐折
れ曲がり性)等が要求される。それらの特性の内、適度
の可撓性を得るための構造として、ガイドワイヤの細い
先端芯材の回りに柔軟性を有する金属コイルを備えたも
のや、ガイドワイヤの芯材にニチノール等の超弾性線を
用いたものがある。
種の材料から構成されており、ガイドワイヤの操作性を
高めるために、比較的剛性の高い材料が用いられ、その
影響としてガイドワイヤ先端部の可撓性は失われてい
る。また、ガイドワイヤの先端部の可撓性を得るため
に、比較的剛性の低い材料を用いると、ガイドワイヤの
基端部における操作性が失われる。このように、必要と
される可撓性および操作性を、1種の芯材で満たすこと
は困難とされていた。
材にNi−Ti合金線を用い、その先端部と基端部とに
異なった条件で熱処理を施し、先端部の柔軟性を高め、
基端部の剛性を高めたガイドワイヤが提案されている。
しかし、このような熱処理による柔軟性の制御には限界
があり、先端部では十分な柔軟性が得られても、基端部
では必ずしも満足する剛性が得られないことがあった。
高剛性を満足させるため、Ni−Ti合金の管状接続部
材を用いて、Ni−Ti合金線とステンレス線とを接続
したガイドワイヤが特開平4−9162号公報に開示さ
れている。ここで用いられたNi−Ti合金線の管状接
続部材は全体の剛性が均一であるため、剛性の異なるN
i−Ti合金線とステンレス線との接続箇所には、比較
的大きな剛性差が生じる。
集中が生じ、キンクの原因となったり、操作性を低下さ
せたりする。
ヤ長手方向の剛性の変化に連続性をもたせることによっ
て、操作性および耐キンク性に優れたガイドワイヤを提
供することにある。
(1)〜(7)の本発明により達成される。
る第1のワイヤと、前記第1のワイヤより基端側に配置
され、前記第1のワイヤより剛性が大きい第2のワイヤ
と、前記第1のワイヤと、前記第2のワイヤとを接続す
る管状の接続部材とを有し、前記接続部材は、前記第1
のワイヤと前記第2のワイヤとの境界部より先端側の位
置に、溝および/またはスリットが形成されていること
を特徴とするガイドワイヤ。
る第1のワイヤと、前記第1のワイヤより基端側に配置
され、前記第1のワイヤより剛性が大きい第2のワイヤ
と、前記第1のワイヤと、前記第2のワイヤとを接続す
る管状の接続部材とを有し、前記接続部材は、前記第1
のワイヤと前記第2のワイヤとの境界部より先端側の位
置に、溝および/またはスリットを形成し、前記第1の
ワイヤの基端部付近の剛性がワイヤ長手方向に沿って連
続的に変化するように構成されていることを特徴とする
ガイドワイヤ。
は、前記接続部材の先端方向に向けて密になるように形
成されている上記(1)または(2)に記載のガイドワ
イヤ。
構成され、前記接続部材は、前記第2のワイヤと同一ま
たは同種の材料で構成されている上記(1)ないし
(3)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
で構成され、前記第2のワイヤは、ステンレス鋼で構成
されている上記(4)に記載のガイドワイヤ。
材、および、前記第2のワイヤと前記接続部材とは、そ
れぞれ溶接により固定されている上記(1)ないし
(5)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
イヤとの接続端面が、両ワイヤの軸を法線とする面に対
し、所定の角度をなして傾斜している上記(1)ないし
(6)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
図である。本発明のガイドワイヤ1は、ガイドワイヤ1
を主に構成するワイヤ本体(芯線)を有している。この
ワイヤ本体は、その先端側に配置された第1のワイヤA
とワイヤ本体の基端側に配置された第2のワイヤBとか
ら構成され、第1のワイヤAの基端部と第2のワイヤB
の先端部とが、管状の接続部材12で被包されて接続さ
れている。
材であって、その構成材料は特に限定されず、例えば各
種プラスティックや各種金属を用いることができるが、
超弾性合金で構成されているのが好ましい。これによ
り、第1のワイヤAの径を増大することなく、操作性お
よび耐キンク性に優れたワイヤ本体の先端部が得られ
る。
合金とも言われ、使用温度で超弾性を示す合金を言う。
超弾性とは、使用温度、すなわち少なくとも生体温度
(37℃付近)において、通常の金属が塑性変形する領
域まで変形(曲げ、引っ張り、圧縮)させても、ほぼ元
の形に回復する性質を言う。
〜58原子%NiのTi−Ni合金、38.5〜41.
5重量%ZnのCu−Zn合金、1〜10重量%XのC
u−Zn−X合金(Xは、Be、Si、Sn、Al、G
aのうちの少なくとも1種)、36〜38原子%Alの
Ni−Al合金等の超弾性体が挙げられる。このなかで
も特に好ましいものは、前記Ti−Ni合金である。
材であって、その構成材料は特に限定されず、各種プラ
スティックや各種金属を用いることができるが、前記第
1のワイヤAの剛性より大きい剛性を有する材料、特に
金属材料で構成される。これにより、第2のワイヤBの
径を増大することなく、操作性および耐キンク性に優れ
たワイヤ本体が得られる。
めに、第2のワイヤBの外径は、第1のワイヤAの外径
より大きくすることができる(図1の第2のワイヤB参
照)。この場合、接続部材12に被包される部分の第2
のワイヤBの外径は、接続容易性を向上させるために、
当該接続部材12に被包される部分の第1のワイヤAの
外径と等しくすることが好ましい。
の好ましい材料としては、例えばステンレス鋼、ピアノ
線等の金属材料が挙げられる。このなかでも特に好まし
いものは、優れた剛性を有するステンレス鋼である。
のワイヤAを挿通する開口部122と第2のワイヤBを
挿通する開口部123とを有し、当該開口部122と開
口部123とは導通して、管状の形状とされている。
とで、第1のワイヤAと第2のワイヤBとの接続処理が
容易になり、また、周方向の剛性が均一となる。
ず、第1のワイヤAや第2のワイヤBと同様に各種プラ
スティックや各種金属を用いることができる。特に、接
続部材12としては、その剛性が前記第1のワイヤAの
剛性より大きい材料で構成されているのが好ましく、第
2のワイヤBと同一または同種の材料で構成されている
のがより好ましい。
イヤAの剛性以下の場合には、接続部材12の部分の剛
性は、接続部材12に被包された第1のワイヤAの剛性
と第2のワイヤBの剛性に依存する。このような場合、
接続部材12に被包された第1のワイヤAと第2のワイ
ヤBとの境界部124に、第1のワイヤAと第2のワイ
ヤBとの大きな剛性差が生じる。
ヤBの剛性より大きい場合には、接続部材12の部分の
剛性は、接続部材12自身の剛性に依存する。このよう
な場合、接続部材12の部分では剛性差が生じないが、
開口部122と第1のワイヤAとの境目と、開口部12
3と第2のワイヤBとの境目に大きな剛性差が生じる。
このような大きな剛性差が生じた箇所には応力集中が生
じるため、力学的エネルギーの移動がスムーズに行われ
ず、操作性および耐キンク性が損なわれる。
の好ましい組成としては、前記Ti−Ni合金、前記C
u−Zn合金、前記Cu−Zn−X合金(Xは、Be、
Si、Sn、Al、Gaのうちの少なくとも1種)、前
記Ni−Al合金、前記ステンレス鋼等の超弾性体が挙
げられる。特に、接続部材12としては、接続部材12
が第1のワイヤAの剛性値から第2のワイヤBの剛性値
以下の値を連続的に形成するために、第2のワイヤBと
同等の剛性を有するものが好ましい。剛性値は、接続部
材12を加工することにより、容易に小さくできるから
である。
第2のワイヤBとを容易に接続するために、第1のワイ
ヤAまたは第2のワイヤBと同一または同種の金属とす
ることが好ましい。特に、第2のワイヤBと同一または
同種の金属とすることが好ましい。
の間の厚さは、必要かつ十分な強度を確保し、操作性を
向上することができるという点で、0.02〜0.06
mmであるものが好ましく、0.03〜0.05mmである
ものがより好ましい。
のワイヤAの剛性から第2のワイヤBの剛性へと徐々に
連続的に変化させるため、接続部材12には所定の加工
が施されている。具体的には、図2の(1)および
(2)に示すように、第1のワイヤAを被包する接続部
材12の被包部121に、螺旋状のスリットまたは溝を
形成することが好ましい。このようなスリットや溝は、
接続部材12の剛性を低下させる機能を有する。
に、第1のワイヤAを被包する接続部材12の被包部1
21には、例えば横溝や横線のスリット(図2の(3)
参照)、縦溝や縦線のスリット(図2の(4)参照)、
格子状の溝(図2の(5)参照)を形成することができ
る。
は内面に形成することができる。図示はしないが、溝と
スリットとは合わせて形成することができる。また、溝
およびスリットは、第1のワイヤAと第2のワイヤBと
の境界部124をまたがらないことが好ましい。前記境
界部124に溝またはスリットを形成することは、境界
部124での剛性低下を招き、キンクのおそれを生じる
からである。
ピッチに応じてその部分の剛性を変化させる。詳しく
は、前述したように、接続部材12として第2のワイヤ
Bと同じ剛性を有する材料を用い、図1〜図3に示すよ
うに、接続部材12の第1のワイヤA側(先端側)程、
その間隔またはピッチを密にし、境界部124に近づく
程、その間隔またはピッチが粗くなるように溝またはス
リットを形成することによって、第1のワイヤAを被包
する接続部材12の剛性値は、第1のワイヤAの剛性値
から第2のワイヤBの剛性値へと連続的に変化するよう
にできる。
示するものに限定されないことは言うまでもない。
は、特に限定されないが、先端部分111にはX線造影
材料112が封入され、さらに先端に丸みを持たせるよ
うに合成樹脂等の高分子材料による滑らかなコーティン
グが施されているものがより好ましい。X線造影材料1
12を用いることによって、当該ガイドワイヤ1の先端
位置をX線透視下でモニタ確認することができる。ま
た、高分子材料によるコーティング部分113により、
当該ガイドワイヤ1は、血管壁との接触による血管内壁
の欠損を防止することができる。
先端に向かって漸減しているものが好ましい。漸減して
いるものを用いることにより、前記X線造影材料112
の封入や合成樹脂等によるコーティング部分113が施
されても、先端部分111は一定の外径を保つことがで
きる。このようなガイドワイヤ1を先端側から血管へ挿
入し、目的部位に到達させる操作は、血管の湾曲や分岐
等の複雑な血管形状に柔軟に対応され、かつ安全に行う
ことができる。
ば、X線不透過材料の線(例えば、金、白金等の金属
線)をコイル状に巻いて封入することができる。
分子材料としては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ポリスチレン、ポリカーボネート、フッ素系樹脂
(PTFE、ETFE等)、シリコーンゴム、その他各
種のエラストマー、またはこれらの複合材料が好ましく
用いられる。特に、第1のワイヤAと同等またはそれ以
下の可撓性、柔軟性を有するものが好ましい。
には、湿潤状態で潤滑性を有する親水性高分子物質より
なる層(図示せず)が形成されているのが好ましい。こ
れにより、ガイドワイヤ1を挿入する際に、摩擦が低減
され、その挿入を円滑に行うことができ、操作性および
安全性が向上する。
子物質系のもの(例:デンプン系、セルロース系、タン
ニン・ニグニン系、多糖類系、タンパク質)と、合成高
分子物質系のもの(PVA系、ポリエチレンオキサイド
系、アクリル酸系、無水マレイン酸系、フタル酸系、水
溶性ポリエステル、ケトンアルデヒド樹脂、(メタ)ア
クリルアミド系、ビニル異節環系、ポリアミン系、ポリ
電解質、水溶性ナイロン系、アクリル酸グリシジルアク
リレート系)とがある。
分子物質(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)、
ポリエチレンオキサイド系高分子物質(ポリエチレング
リコール)、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メ
チルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体のような無
水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質
(例えば、ポリジメチルアクリルアミド)、水溶性ナイ
ロン(例えば、東レ社製のAQ−ナイロン P−70)
またはそれらの誘導体は、血液中にて低い摩擦係数が安
定的に得られるので好ましい。これらの詳細について
は、特願平7−270519号明細書に記載されてい
る。
1と同時に用いられるカテーテルの内壁との接触により
発生する摩擦を抑える処理が施されていることが好まし
い。具体的には、第2のワイヤBがカテーテル内壁と接
触する手元部分(基部)131に、カテーテル内壁の材
質に対して摩擦係数が低い物質(例えば、ポリテトラフ
ルオロエチレン等のフッ素系樹脂、シリコーン等)をコ
ーティングすればよい。当該摩擦を抑えることによっ
て、カテーテル内に在る第2のワイヤBの操作性は、損
なわれることなく保持できる。
のワイヤBの各直径は特に限定されないが、PTCA用
カテーテルの挿入に用いるものである場合、各直径(平
均)は、0.25〜0.65mm(0.010〜0.02
5インチ)程度であるのが好ましく、0.36〜0.4
5mm(0.014〜0.018インチ)程度であるのが
より好ましい。
2のワイヤBとの接続は、特に限定されないが、前記接
続部材12と第1のワイヤAおよび第2のワイヤBと
を、それぞれ溶接することによって固着するのが好まし
い。例えば、図3に示されるように、両ワイヤA、Bの
軸を法線とする面に対し、所定の角度(θ)でカットさ
れた第1のワイヤAの端面とその端面に合致するよう
に、同様にカットされた第2のワイヤBの端面とを接続
部材12内で接触させ接続を行う。ここで、前記角度θ
は、θ≦90度であればよく、0<θ≦45度であるこ
とが好ましく、0.5≦θ≦20度であることがより好
ましい。その理由は、第1のワイヤAと第2のワイヤB
との接触端面における剛性変化を、より少なくすること
ができ、優れた耐キンク性を得ることができるからであ
る。
ザを用いたスポット溶接等の通常の方法により行われれ
ばよい。溶接箇所は、例えば境界部124の先端側およ
び基端側を含む部分であればよく、これも特に限定され
ない。接続部材12全体に対して溶接を施すことも、境
界部124の周辺(溝やスリットが形成されている部分
を除く)のみに溶接を施すこともできる。また、接続部
材12の両端の端面を接着固定してもよい。また、前記
内面に形成された溝やスリットを利用して接続を行え
ば、接合力が向上される利点がある。接続部材12の厚
さは、ある程度薄い程、接続材料の溶融がなされ易くな
り溶接性は向上する。したがって、接続部材12の厚さ
は、前述したような範囲が好ましい。
ンレス鋼で構成した場合には、その厚さを薄くすること
ができ、接続性、特に第1のワイヤAとの溶接性が向上
する。また、ステンレス鋼で構成された第2のワイヤB
に対し、接続部材12を同種のステンレス鋼で構成した
場合には、その組成の同一性により、これらは、優れた
溶接性を得る。
こともできる。かしめ処理は、接続部材12に第1のワ
イヤAと第2のワイヤBとをそれぞれ反対側から強く押
し込み、それらの境界部124をその外部から圧するこ
とにより容易に行うことができる。なお、このかしめ処
理は、前記溶接と併用することもできる。このようなか
しめ処理による接続性を高めるには、両ワイヤA、Bの
接続端面が前述したように傾斜していることが好まし
い。このような端面の傾斜により、両ワイヤA、Bをそ
れらが接触するように押圧したとき、境界部124にお
ける両ワイヤA、Bの軸線に対して互いに反対方向のズ
レが生じ、これにより突出部位が形成され、接続部材1
2の内側からの膨張力によりかしめることができる。な
お、両ワイヤA、Bの接続端面をこのように傾斜させる
ことは、境界部124での剛性の変化を緩和させる効果
もある。
手順を示す。同図には、突き合わせ抵抗溶接の一例であ
るバットシーム溶接の手順〜が示されている。
定された第1のワイヤAと第2のワイヤBとが示され
る。第1のワイヤAの先端側には接続部材12が予め嵌
められている。
ヤBとは、バット溶接機によって、所定の電圧を印加さ
れながら第1のワイヤAの基端側の端面と第2のワイヤ
Bの先端側の端面とが加圧接触される。この加圧接触に
より、接触部分には溶融層が形成され、第1のワイヤA
と第2のワイヤBとは強固に接続される。
包できるように、加圧接触することによって変形された
接続箇所の突出部分を削除する。
12で被包する。手順にて、接続部材12は、所定の
接着剤20により、その端部にて第1のワイヤAおよび
第2のワイヤBとそれぞれ固着される。
バットシーム溶接(突き合わせ抵抗溶接)により、第1
のワイヤAと第2のワイヤBとは接続できる。
他、例えば、ろう接(半田付)や接着剤接着によるもの
でもよい。
び耐キンク性は、次に記載する曲げ剛性測定により明ら
かにされる。
部材12付近の曲げ剛性測定箇所と、本発明の比較例と
なるガイドワイヤ10の接続部材12付近の曲げ剛性測
定箇所が示される。
のワイヤAは前記Ti−Ni合金からなり、接続部材1
2および第2のワイヤBは前記ステンレス鋼からなる。
比較例であるガイドワイヤ10は、接続部材12にスリ
ットを形成しないこと以外は、ガイドワイヤ1と同じも
のとされる。
14である。矢印1〜13は、5mm間隔で設定され、矢
印14のみ第2のワイヤBの曲げ剛性測定箇所を示す。
において、測定箇所となる矢印指示部(矢印1〜14)
の前後1/2インチの位置にガイドワイヤ1、10を支
える支点を設け、矢印指示部を2mm押すために必要な荷
重を測定することにより行った。
ヤA部分の曲げ剛性測定箇所を示し、矢印3〜10は第
1のワイヤAを被包する接続部材12のスリットを形成
した曲げ剛性測定箇所を示し、矢印11は第1のワイヤ
Aを被包する接続部材12のスリットを形成しない曲げ
剛性測定箇所を示し、矢印12は境界部124を示し、
矢印13は第2のワイヤBを被包する曲げ剛性測定箇所
を示し、矢印14は第2のワイヤB部分(太い径の部
分)の曲げ剛性測定箇所を示す。
1のワイヤA部分の曲げ剛性測定箇所を示し、矢印3〜
11は第1のワイヤAを被包するスリットのない接続部
材12の曲げ剛性測定箇所を示し、矢印12は境界部1
24を示し、矢印13は第2のワイヤBを被包する曲げ
剛性測定箇所を示し、矢印14は第2のワイヤB部分
(太い径の部分)の曲げ剛性測定箇所を示す。
示部(矢印1〜14)にて測定した曲げ剛性測定値が示
される。
測定値がグラフ化されている。グラフの縦軸には曲げ剛
性値(g)、横軸には曲げ剛性測定箇所である前記矢印1
〜14が示されている。
認識できる。 (1)ガイドワイヤ1での測定 スリットのピッチが密(矢印3)から粗(矢印10)へ
と変化するように形成することにより、矢印3〜10で
の測定値は、第1のワイヤAの曲げ剛性値から第1のワ
イヤAを被包するスリットの無い状態の接続部材12の
曲げ剛性値までへと徐々に連続的に変化しており、さら
に、矢印13の部位を経て矢印14の部位まで、曲げ剛
性値が同様に連続的に変化している。これにより、ガイ
ドワイヤ1を曲げた際、キンクのない滑らかな湾曲状態
が得られることがわかる。
これにより、ガイドワイヤ10を曲げた際に急角度の屈
曲が生じ易いことがわかる。以上のような傾向は、ワイ
ヤのねじり剛性についても同様である。
溝に代えて同様の測定を行ったが、やはり同様の結果が
得られた。
その接続部材12の剛性を第1のワイヤAの剛性から第
2のワイヤBの剛性へと連続的に変化させることができ
る。すなわち、ガイドワイヤ1の接続部材12では、多
数の小さな剛性差を生じさせることで、大きな剛性差の
発生を防ぎ、応力集中を分散させることができる。この
ことは、ガイドワイヤ10に比して、ガイドワイヤ1の
操作性および耐キンク性が向上することを意味する。
イドワイヤ1をPTCA術に用いた場合における使用状
態を示す図である。
号5は心臓の右冠状動脈、符号6は右冠状動脈開口部、
符号7は血管狭窄部である。また、符号3は大腿動脈か
らガイドワイヤ1を確実に右冠状動脈に導くためのガイ
ディングカテーテル、符号21はガイドワイヤ1の先端
部分111に拡張・収縮自在なバルーンを有する狭窄部
拡張用のバルーンカテーテルである。
をガイディングカテーテル3の先端から突出させ、右冠
状動脈開口部6から右冠状動脈5内に挿入する。さら
に、ガイドワイヤ1を進め、先端から右冠状動脈内に挿
入し、先端が血管狭窄部7を超えた位置で停止する。こ
れにより、バルーンカテーテル2の通路が確保される。
の基端側から挿通されたバルーンカテーテル2の先端を
ガイディングカテーテル3の先端から突出させ、さらに
ガイドワイヤ1に沿って進め、右冠状動脈開口部6から
右冠状動脈5内に挿入し、バルーンが血管狭窄部7の位
置に到達したところで停止する。
バルーン拡張用の流体を注入して、バルーン21を拡張
させ、血管狭窄部7を拡張する。このようにすることに
よって、血管狭窄部7の血管に付着堆積しているコレス
テロール等の堆積物は物理的に押し広げられ、血流阻害
が解消できる。
に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定される
ものではない。例えば、ワイヤ本体を構成する第1のワ
イヤAと第2のワイヤBは、中実の部材、中空の部材の
いずれで構成されていてもよく、その構成材料は、前述
した超弾性合金やピアノ線、ステンレス、タングステン
等の金属材料の他、例えばポリイミド、ポリエステル、
ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン)、フ
ッ素樹脂、ポリウレタン等の各種樹脂材料で構成された
ものでもよい。また、ワイヤ本体は、材料または物理的
特性が異なる複数の層を積層した積層体で構成されてい
てもよい。
ヤによれば、接続部材の前記第1のワイヤと前記第2の
ワイヤとの境界部より先端側の位置に、溝および/また
はスリットを形成することにより、接続部材の剛性に連
続的な変化を与えることができる。
接続部材の先端方向に向けて密になるように形成すれ
ば、第1のワイヤ先端部から第1のワイヤと第2のワイ
ヤとの境界部へと剛性を連続的に増大するようにでき
る。
剛性の大きい金属材料で構成し、接続部材を、第2のワ
イヤと同一または同種の材料で構成し、接続部材の剛性
に勾配を与えれば、第1のワイヤから第2のワイヤに向
けて、その剛性を連続的に増大するようにできる。
し、第2のワイヤをステンレス鋼で構成することによっ
て、柔軟性に優れた先端部と剛性に富んだ基端部とを有
し、剛性変化が穏やかなガイドワイヤが構成できる。
第2のワイヤと接続部材とを、それぞれ溶接により固定
することによって、第1のワイヤと第2のワイヤとの結
合力を強化することができる。この場合、両ワイヤおよ
び接続部材の材料の選択により、優れた溶接性を得るこ
とができる。
接続端面を、両ワイヤの軸を法線とする面に対し、所定
の角度を有するようにすれば、境界部での剛性変化をよ
り緩和すると共に、第1のワイヤと第2のワイヤとの結
合力をより強化することができる。
と第2のワイヤとが有する剛性の差を、好適な管状の接
続部材を選択し、当該接続部材に所望の溝やスリットを
形成することにより、接続部材において多数の小さな剛
性差に変換して応力の分散を図ることができる。すなわ
ち、本発明は、基端部から先端部へ向けて力学的エネル
ギーの移動がスムーズに行え、操作性および耐キンク性
に優れたガイドワイヤを提供することができる。
ある。
溝またはスリットの例を示す説明図である。
明図である。
の模式図である。
の模式図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 先端側に配置された可撓性を有する第1
のワイヤと、 前記第1のワイヤより基端側に配置され、前記第1のワ
イヤより剛性が大きい第2のワイヤと、 前記第1のワイヤと、前記第2のワイヤとを接続する管
状の接続部材とを有し、 前記接続部材は、前記第1のワイヤと前記第2のワイヤ
との境界部より先端側の位置に、溝および/またはスリ
ットが形成されていることを特徴とするガイドワイヤ。 - 【請求項2】 先端側に配置された可撓性を有する第1
のワイヤと、 前記第1のワイヤより基端側に配置され、前記第1のワ
イヤより剛性が大きい第2のワイヤと、 前記第1のワイヤと、前記第2のワイヤとを接続する管
状の接続部材とを有し、 前記接続部材は、前記第1のワイヤと前記第2のワイヤ
との境界部より先端側の位置に、溝および/またはスリ
ットを形成し、前記第1のワイヤの基端部付近の剛性が
ワイヤ長手方向に沿って連続的に変化するように構成さ
れていることを特徴とするガイドワイヤ。 - 【請求項3】 前記溝および/またはスリットは、前記
接続部材の先端方向に向けて密になるように形成されて
いる請求項1または2に記載のガイドワイヤ。 - 【請求項4】 前記第2のワイヤは、金属材料で構成さ
れ、前記接続部材は、前記第2のワイヤと同一または同
種の材料で構成されている請求項1ないし3のいずれか
に記載のガイドワイヤ。 - 【請求項5】 前記第1のワイヤは、超弾性金属で構成
され、前記第2のワイヤは、ステンレス鋼で構成されて
いる請求項4に記載のガイドワイヤ。 - 【請求項6】 前記第1のワイヤと前記接続部材、およ
び、前記第2のワイヤと前記接続部材とは、それぞれ溶
接により固定されている請求項1ないし5のいずれかに
記載のガイドワイヤ。 - 【請求項7】 前記第1のワイヤと前記第2のワイヤと
の接続端面が、両ワイヤの軸を法線とする面に対し、所
定の角度をなして傾斜している請求項1ないし6のいず
れかに記載のガイドワイヤ。
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