JPH10115526A - 振動ジャイロ・センサ及び振動ジャイロ・センサの製造方法 - Google Patents

振動ジャイロ・センサ及び振動ジャイロ・センサの製造方法

Info

Publication number
JPH10115526A
JPH10115526A JP8272206A JP27220696A JPH10115526A JP H10115526 A JPH10115526 A JP H10115526A JP 8272206 A JP8272206 A JP 8272206A JP 27220696 A JP27220696 A JP 27220696A JP H10115526 A JPH10115526 A JP H10115526A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric
gyro sensor
annular portion
electrostrictive element
elastic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8272206A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Namekawa
政彦 滑川
Kazuyoshi Shibata
和義 柴田
Yukihisa Takeuchi
幸久 武内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP8272206A priority Critical patent/JPH10115526A/ja
Priority to US08/944,899 priority patent/US6089090A/en
Publication of JPH10115526A publication Critical patent/JPH10115526A/ja
Priority to US09/471,993 priority patent/US6240781B1/en
Priority to US09/765,031 priority patent/US6391672B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/56Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces
    • G01C19/567Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using the phase shift of a vibration node or antinode
    • G01C19/5677Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using the phase shift of a vibration node or antinode of essentially two-dimensional vibrators, e.g. ring-shaped vibrators

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Gyroscopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】振動子の特性が周囲の磁場による影響を受け難
く、しかも、加工が容易であって、電気的及び機械的な
特性の調整を容易に行えるようにする。 【解決手段】外形が平面ほぼ正方形状を有し、中央に平
面ほぼ円形状の開口10を有する環状枠部12と、該環
状枠部12の開口10内に配され、かつ振動子を構成す
る外形が平面ほぼ円形状の環状部14と、前記環状枠部
12の内周と環状部14の外周との間に架設された複数
の弾性部16(16a〜16h)とをセラミックスの一
体焼成体にて構成し、更に、各弾性部16(16a〜1
6h)の上面に圧電/電歪素子18(駆動用圧電/電歪
素子18A及び検出用圧電/電歪素子18B)を形成し
て構成する。各弾性部16(16a〜16h)の高さ方
向の厚みを、環状部14の厚みよりも小に設定し、圧電
/電歪素子18の振動方向に対する剛性を低下させて環
状部14(振動子)での振動振幅が大となるように薄肉
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動ジャイロ・セ
ンサ及びその製造方法に関し、特に、駆動用の圧電/電
歪素子にて振動を与えられたリング体(振動子)が振動
しながら回転したときに発生するコリオリ力を利用し
て、回転角速度を検出するようにした振動ジャイロ・セ
ンサ(スコープ)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、回転角速度を検出するセンサ
であるジャイロ・センサ(スコープ)は、航空機や船舶
の慣性航法システム等に用いられているが、近年になっ
て、車載用ナビゲーションシステムやロボット無人走行
車の姿勢制御、さらにはVTRカメラの画面振れ防止装
置等にも用いられるようになってきている。そして、そ
れら各種の分野での使用に適するジャイロ・センサとし
ては、小型のものが必要になっており、そこで、振動ジ
ャイロ・センサが注目されてきている。
【0003】ところで、この種の振動ジャイロ・センサ
(スコープ)は、よく知られているように、エリンバ合
金にて代表される恒弾性金属により形成された振動子
に、駆動用の圧電素子と検出用の圧電素子が粘着されて
なる基本構造を有しており、X、Y、Zの直角座標軸系
において、その駆動用の圧電素子にて振動子にx軸方向
への曲げ振動を与えながら、振動子をz軸を中心として
回転させると、かかる振動子に対してy軸方向へコリオ
リ力が作用することとなり、そしてこのコリオリ力によ
る振動子のy軸方向の曲げ振動により生じる検出用圧電
素子の歪みが電圧(或いは電荷)として検出され、その
検出電圧から、角速度が求められるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな従来の振動ジャイロ・センサにあっては、駆動用の
圧電素子にて惹起される振動に基づくところの振動子の
変位量が小さく、そのために、検出用圧電素子にて検出
される電圧(起電力)が小さい結果、感度が低いという
問題を内在するものであった。
【0005】加えて、駆動用の圧電素子や検出用の圧電
素子は、振動子に対して接着剤にて接着固定されている
ことから、それら圧電素子と振動子との間に接着剤が存
在することとなり、そしてこの接着剤にて応力の吸収が
生じること等により、検出感度が低くなるという問題も
あった。
【0006】また、振動子がエリンバ合金にて形成され
た音片や音叉からなる部材にて構成される場合において
は、エリンバ合金が強磁性体であるために、振動子の特
性は周囲の磁場による影響を受けやすい問題があり、さ
らには、そのような振動子の形状や材質のために、振動
子の共振周波数を調整するに際しての加工が困難である
という問題も内在している。
【0007】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、振動子の特性が周囲の磁場による影響を
受け難く、しかも、加工が容易であって、電気的な特性
及び機械的な特性の調整も有利に行い得るセラミックス
製の振動ジャイロ・センサ及び振動ジャイロ・センサの
製造方法を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明の他の目的は、前記に加えて
感度に優れた振動ジャイロ・センサ及び振動ジャイロ・
センサの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る振動ジャイ
ロ・センサは、振動子を構成する環状部位と、該環状部
位を弾性的に支持する支持体と、前記支持体と前記環状
部位間に設けられた複数の弾性部位と、前記環状部位上
に形成された圧電/電歪素子とを具備し、前記環状部
位、前記支持体及び前記複数の弾性部位を共に、セラミ
ックスの一体焼成体にて構成し、前記環状部位のうち、
前記圧電/電歪素子が形成されている部分を、その高さ
方向について薄肉とされた板状部にて構成する。
【0010】これにより、まず、環状部位に形成されて
いる複数の圧電/電歪素子のうち、駆動用の圧電/電歪
素子に対する通電によって振動子(環状部位)を振動さ
せた状態において、該環状部位の軸周りに角速度が印加
されると、前記振動子に一方向の力(コリオリ力)が振
動に伴って交番的に発生し、その結果、環状部位のう
ち、検出用の圧電/電歪素子が形成されている部位(以
下、検出部位と記す)に対して上記一方向に力が作用
し、この力によって検出部位が振動する。この振動によ
り前記検出部位の圧電/電歪素子に歪みが生じ、電圧
(或いは電荷)として検出される。
【0011】この場合、振動子(環状部位)、支持体及
び弾性部位が共に、セラミックスの一体焼成体にて構成
されているため、その構成材料に、従来のエリンバ合金
のような磁性体は存在しない。その結果、センサとして
の特性において、周囲の磁場による影響を受けることが
ない。
【0012】また、前記環状部位のうち、前記圧電/電
歪素子が形成されている部分が、その高さ方向について
薄肉とされた板状部にて構成されて、剛性の低い構造と
されているため、前記検出部位において大きな歪みが得
られ、前記圧電/電歪素子での検出感度が大幅に向上す
る。
【0013】また、振動子を構成する環状部位の軸周り
の角速度を測定する構造であるため、振動子(環状部
位)、支持体及び弾性部位をその高さ方向において薄く
することができ、センサの小型軽量化を促進させること
ができる。
【0014】そして、前記環状部位における前記複数の
弾性部位の形成位置とは反対の位置に、前記環状部位の
軸方向と直交する面に平行な主面が圧電/電歪素子の取
り付け面とされた素子取付部位を一体に設け、該素子取
付部位のうち、圧電/電歪素子が形成されている部分
を、その高さ方向において薄肉とされた板状部とするよ
うにしてもよい(請求項2記載の発明)。
【0015】また、複数の弾性部位を、それぞれ等間隔
で、かつ点対称の位置に配し、前記圧電/電歪素子を、
前記環状部位における前記弾性部位の配置位置に対応し
た位置に形成するようにしてもよい(請求項3記載の発
明)。
【0016】また、前記隣接する2つの圧電/電歪素子
のうち、一方を、前記環状部位を振動させるための駆動
用圧電/電歪素子とし、他方を、前記環状部位の軸を中
心に回転したときに前記環状部位の振動方向に対して4
5°の方向に生じる振動に起因する歪みを検出する検出
用圧電/電歪素子とすることができる(請求項4記載の
発明)。
【0017】次に、請求項5記載の本発明に係る振動ジ
ャイロ・センサは、振動子を構成する環状部位と、該環
状部位を弾性的に支持する支持体と、前記支持体と前記
環状部位間に設けられた弾性部位と、前記弾性部位上に
形成された圧電/電歪素子とを具備し、前記環状部位、
支持体及び弾性部位を共に、セラミックスの一体焼成体
にて構成し、前記弾性部位のうち、前記圧電/電歪素子
が形成されている部分を、その高さ方向について薄肉と
された板状部にて構成する。
【0018】これにより、まず、弾性部位に形成されて
いる複数の圧電/電歪素子のうち、駆動用の圧電/電歪
素子に対する通電によって振動子(環状部位)を振動さ
せた状態において、該環状部位の軸周りに角速度が印加
されると、前記振動子に一方向の力(コリオリ力)が振
動に伴って交番的に発生し、その結果、弾性部位のう
ち、検出用の圧電/電歪素子が形成されている部位(検
出部位)に対して上記一方向に力が作用し、この力によ
って検出部位が振動する。この振動により前記検出部位
の圧電/電歪素子に歪みが生じ、電圧(或いは電荷)と
して検出される。
【0019】この場合、振動子(環状部位)、支持体及
び弾性部位が共に、セラミックスの一体焼成体にて構成
されているため、その構成材料に、従来のエリンバ合金
のような磁性体は存在しない。その結果、センサとして
の特性において、周囲の磁場による影響を受けることが
ない。
【0020】また、前記弾性部位のうち、前記圧電/電
歪素子が形成されている部分が、その高さ方向について
薄肉とされた板状部にて構成されて、剛性の低い構造と
されているため、前記検出部位において大きな歪みが得
られ、前記圧電/電歪素子での検出感度が大幅に向上す
る。
【0021】この請求項5記載の発明も振動子を構成す
る環状部位の軸周りの角速度を測定する構造であるた
め、振動子(環状部位)、支持体及び弾性部位をその高
さ方向において薄くすることができ、センサの小型軽量
化を促進させることができる。
【0022】そして、前記複数の弾性部位を、それぞれ
等間隔で、かつ点対称の位置に配するようにしてもよい
(請求項6記載の発明)。
【0023】また、前記隣接する2つの圧電/電歪素子
のうち、一方を、前記弾性部位を振動させるための駆動
用圧電/電歪素子とし、他方を、前記環状部位の軸を中
心に回転したときに前記弾性部位の振動方向に対して4
5゜の方向に生じる変位を検出する検出用圧電/電歪素
子とすることができる(請求項7記載の発明)。
【0024】また、前記弾性部位がリング部にて構成さ
れている場合に、前記駆動用圧電/電歪素子を、前記リ
ング部における前記環状部位の中心を基準とした放射方
向と直交する方向に架設された板状部上に形成し、検出
用圧電/電歪素子を、前記リング部における前記環状部
位の中心を基準とした放射方向に架設された板状部上に
形成するようにしてもよい(請求項8記載の発明)。
【0025】また、前記支持体としては、外径が前記環
状部位の内径よりも小とされた平面ほぼ円形状に形成す
るようにしてもよいし(請求項9記載の発明)、内径が
前記環状部位の外径よりも大とされた平面ほぼ円形状の
開口を設け、該開口内に前記環状部位が前記複数の弾性
部位を通じて支持するようにしてもよい(請求項10記
載の発明)。
【0026】また、前記弾性部位としては、その外形
が、環状部位の中心を基準とした放射方向を短軸とする
平面ほぼ楕円形状のリング部にて構成するようにしても
よいし(請求項11記載の発明)、環状部位の中心を基
準とした放射方向を長軸とする平面ほぼ楕円形状のリン
グ部にて構成するようにしてもよい(請求項12記載の
発明)。
【0027】次に、請求項13記載の本発明に係る振動
ジャイロ・センサは、振動子を構成する環状部位と、該
環状部位をその外側において弾性的に支持する外側支持
体と、前記環状部位をその内側において弾性的に支持す
る内側支持体と、前記外側支持体と前記環状部位間に設
けられた外側弾性部位と、前記内側支持体と前記環状部
位間に設けられた内側弾性部位と、前記外側弾性部位及
び内側弾性部位上に形成された圧電/電歪素子とを具備
し、前記環状部位、外側支持体、内側支持体、外側弾性
部位及び内側弾性部位を共に、セラミックスの一体焼成
体にて構成し、前記外側弾性部位及び内側弾性部位のう
ち、前記圧電/電歪素子が形成されている部分を、その
高さ方向について薄肉とされた板状部にて構成する。
【0028】これにより、まず、内側弾性部位及び外側
弾性部位に形成されている複数の圧電/電歪素子のう
ち、駆動用の圧電/電歪素子に対する通電によって振動
子(環状部位)を振動させた状態において、該環状部位
の軸周りに角速度が印加されると、前記振動子に前記一
方向の力(コリオリ力)が振動に伴って交番的に発生
し、その結果、内側弾性部位及び外側弾性部位のうち、
検出用の圧電/電歪素子が形成されている部位(検出部
位)に対して上記一方向に力が作用し、この力によって
検出部位が振動する。この振動により前記検出部位の圧
電/電歪素子に歪みが生じ、電圧(或いは電荷)として
検出される。
【0029】この場合、振動子(環状部位)、支持体及
び弾性部位が共に、セラミックスの一体焼成体にて構成
されているため、その構成材料に、従来のエリンバ合金
のような磁性体は存在しない。その結果、センサとして
の特性において、周囲の磁場による影響を受けることが
ない。
【0030】また、前記弾性部位のうち、前記圧電/電
歪素子が形成されている部分が、その高さ方向について
薄肉とされた前記板状部位にて構成されて、剛性の低い
構造とされているため、前記検出部位において大きな歪
みが得られ、前記圧電/電歪素子での検出感度が大幅に
向上する。
【0031】この請求項13記載の発明も振動子を構成
する環状部位の軸周りの角速度を測定する構造であるた
め、振動子(環状部位)、支持体及び弾性部位をその高
さ方向において薄くすることができ、センサの小型軽量
化を促進させることができる。
【0032】そして、本発明に係る振動ジャイロ・セン
サにおいて、前記内側支持体を、外径が前記環状部位の
内径よりも小とされた平面ほぼ円形状に形成し、前記外
側支持体に、内径が前記環状部位の外径よりも大とされ
た平面ほぼ円形状の開口を設け、前記開口内に前記環状
部位を前記複数の弾性部位を通じて支持させるようにし
てもよい(請求項14記載の発明)。
【0033】また、前記内側弾性部位及び外側弾性部位
のうち、いずれかの弾性部位を、その外形が、環状部位
の中心を基準とした放射方向を短軸とする平面ほぼ楕円
形状のリング部にて構成するようにしてもよいし(請求
項15記載の発明)、環状部位の中心を基準とした放射
方向を長軸とする平面ほぼ楕円形状のリング部にて構成
するようにしてもよい(請求項16記載の発明)。
【0034】また、前記複数の内側及び外側弾性部位
を、それぞれ等間隔で、かつ点対称の位置に配するよう
にしてもよい(請求項17記載の発明)。
【0035】また、前記内側弾性部位及び外側弾性部位
のうち、いずれか一方の弾性部位に形成される圧電/電
歪素子を、前記弾性部位を振動させるための駆動用圧電
/電歪素子とし、他方の弾性部位に形成される圧電/電
歪素子を、前記環状部位の軸を中心に回転したときに前
記弾性部位の振動方向に対して45°の方向に生じる振
動に起因する歪みを検出する検出用圧電/電歪素子とす
ることができる(請求項18記載の発明)。
【0036】次に、請求項19記載の本発明に係る振動
ジャイロ・センサの製造方法は、グリーンシートからな
るスペーサ層、基板層及び薄板層をそれぞれ成形する工
程と、前記スペーサ層、基板層及び薄板層をそれぞれ積
層一体化させた後、焼成して、環状部位と、該環状部位
を弾性的に支持する支持体と、前記支持体と前記環状部
位間に設けられた複数の弾性部位とを一体的に有する焼
成体を作製する工程と、前記薄板層の所定部位に少なく
とも圧電/電歪素子を膜形成法にて形成する工程と、前
記圧電/電歪素子の電極をトリミング処理して電気的特
性の調整を行う工程と、少なくとも前記環状部位及び弾
性部位をトリミング処理して機械的特性の調整を行う工
程を有することを特徴とする。
【0037】即ち、まず、グリーンシートからなるスペ
ーサ層、基板層及び薄板層をそれぞれ所望の形状に成形
する。その後、前記成形後のスペーサ層、基板層及び薄
板層をそれぞれ積層一体化させた後、焼成して、該環状
部位を弾性的に支持する支持体と、前記支持体と前記環
状部位間に設けられた複数の弾性部位とを一体的に有す
る焼成体を作製する。
【0038】その後、前記薄板層の所定部位に少なくと
も圧電/電歪素子を膜形成法にて形成した後、前記圧電
/電歪素子の電極をトリミング処理して電気的特性の調
整を行い、更に、少なくとも前記環状部位及び弾性部位
をトリミング処理して機械的特性の調整を行う。
【0039】この方法によれば、振動子を構成する環状
部位と、該環状部位を弾性的に支持する支持体と、前記
支持体と前記環状部位間に設けられた複数の弾性部位
と、前記環状部位上に形成された圧電/電歪素子とを具
備し、前記環状部位のうち、前記圧電/電歪素子が形成
されている部分が、その高さ方向について薄肉とされた
板状部にて構成された振動ジャイロ・センサ、あるい
は、振動子を構成する環状部位と、該環状部位を弾性的
に支持する支持体と、前記支持体と前記環状部位間に設
けられた弾性部位と、前記弾性部位上に形成された圧電
/電歪素子とを具備し、前記弾性部位のうち、前記圧電
/電歪素子が形成されている部分が、その高さ方向につ
いて薄肉とされた板状部にて構成された振動ジャイロ・
センサ、又は振動子を構成する環状部位と、該環状部位
をその外側において弾性的に支持する外側支持体と、前
記環状部位をその内側において弾性的に支持する内側支
持体と、前記外側支持体と前記環状部位間に設けられた
外側弾性部位と、前記内側支持体と前記環状部位間に設
けられた内側弾性部位と、前記外側弾性部位及び内側弾
性部位上に形成された圧電/電歪素子とを具備し、前記
外側弾性部位及び内側弾性部位のうち、前記圧電/電歪
素子が形成されている部分が、その高さ方向について薄
肉とされた板状部にて構成された振動ジャイロ・センサ
を容易に、かつ高い信頼性をもって作製することができ
る。
【0040】また、圧電/電歪素子の電極をトリミング
処理することにより、簡単に圧電/電歪素子の電気的特
性を調整することができ、しかも、少なくとも前記環状
部位及び弾性部位をそれぞれトリミング処理することに
より、簡単に振動子等の機械的特性を調整することがで
きるため、工数の削減化において有利になる。
【0041】振動ジャイロ・センサの製造方法として
は、前記請求項19記載の発明のほかに、グリーンシー
トからなる基板層及びスペーサ層を成形する工程と、前
記成形後の基板層及びスペーサ層を未成形の薄板層と共
に積層一体化させた後、焼成する工程と、前記薄板層を
成形して、環状部位と、該環状部位を弾性的に支持する
支持体と、前記支持体と前記環状部位間に設けられた複
数の弾性部位とを一体的に有する焼成体を作製する工程
と、前記薄板層の所定部位に少なくとも圧電/電歪素子
を膜形成法にて形成する工程と、前記圧電/電歪素子の
電極をトリミング処理して電気的特性の調整を行う工程
と、少なくとも前記環状部位及び弾性部位をトリミング
処理して機械的特性の調整を行う工程を有する請求項2
0記載の製造方法や、グリーンシートからなる基板層及
びスペーサ層を成形する工程と、前記成形後の基板層及
びスペーサ層を未成形の薄板層と共に積層一体化させた
後、焼成する工程と、前記薄板層の所定部位に少なくと
も圧電/電歪素子を膜形成法にて形成する工程と、前記
圧電/電歪素子の電極をトリミング処理して電気的特性
の調整を行う工程と、前記薄板層を成形して、環状部位
と、該環状部位を弾性的に支持する支持体と、前記支持
体と前記環状部位間に設けられた複数の弾性部位とを一
体的に有する焼成体を作製する工程と、少なくとも前記
環状部位及び弾性部位をトリミング処理して機械的特性
の調整を行う工程を有する請求項21記載の製造方法を
採用することができる。
【0042】前記請求項20記載の製造方法は、前記請
求項19記載の製造方法と異なり、最初に、スペーサ層
と基板層を所望の形状に成形し、未成形の薄板層と積層
させて一体焼成した後に薄板層を所望の形状に成形する
ものである。
【0043】また、請求項21記載の製造方法は、最初
に、スペーサ層と基板層を所望の形状に成形し、未成形
の薄板層と積層させて一体焼成した後に、圧電/電歪素
子の形成処理及び電極に対するトリミング処理が終了し
た後に薄板層を所望の形状に成形するものである。
【0044】いずれの製造方法も前記請求項19記載の
発明と同様に、上述した各種振動ジャイロ・センサを容
易に、かつ高い信頼性をもって作製することができ、ま
た、簡単に圧電/電歪素子の電気的特性及び振動子等の
機械的特性を調整することができるため、工数の削減化
において有利になる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る振動ジャイロ
・センサのいくつかの実施の形態例を図1〜図30を参
照しながら説明する。
【0046】まず、第1の実施の形態に係る振動ジャイ
ロ・センサは、図1に示すように、外形が平面ほぼ正方
形状を有し、中央に平面ほぼ円形状の開口10を有する
環状枠部12と、該環状枠部12の開口10内に配さ
れ、かつ振動子を構成する外形が平面ほぼ円形状の環状
部14と、前記環状枠部12の内周と環状部14の外周
との間に架設された複数の弾性部16(16a〜16
h)とがセラミックスの一体焼成体にて構成され、更
に、各弾性部(16a〜16h)の上面に圧電/電歪素
子18(駆動用圧電/電歪素子18A及び検出用圧電/
電歪素子18B)が形成されて構成されている。なお、
弾性部(16a〜16h)を一括していう場合は、単に
弾性部16と記す。
【0047】各弾性部16は、それぞれ平面長方形状に
形成され、その高さ方向の厚みは、振動子を構成する環
状部14の厚みよりも小に設定されている。即ち、各弾
性部16は、圧電/電歪素子18の振動方向に対する剛
性が低下されて環状部14(振動子)での振動振幅が大
となるように薄肉とされている。
【0048】図1の例では、弾性部16全体を薄肉とし
ているが、圧電/電歪素子18が形成される部分のみ薄
肉とし、それ以外の部分を環状部14と同じ厚みにして
もよい。従って、以下の説明では、弾性部16全体を指
す場合は、「弾性部」と記し、弾性部16のうち、圧電
/電歪素子18が形成される部分を指す場合は、「薄肉
部位」として記す。
【0049】そして、前記複数の弾性部16(図1の例
では、8個の弾性部(16a〜16h))は、それぞれ
等間隔(中心角45°の間隔)で、かつ互いに点対称と
なる位置に配されている。
【0050】これら弾性部16上に形成される圧電/電
歪素子18としては、振動子である環状部14を振動さ
せるための駆動用圧電/電歪素子18Aと、前記環状部
14の軸を中心に回転したときに前記環状部14の振動
方向に対して45°の方向に生じる振動に起因する歪み
を検出する検出用圧電/電歪素子18Bがある。この第
1の実施の形態に係る振動ジャイロ・センサにおいて
は、互いに隣接する弾性部16のうち、一方の弾性部1
6上に例えば駆動用圧電/電歪素子18Aが形成され、
他方の弾性部16上に検出用圧電/電歪素子18Bが形
成される。図1の例では、X軸及びY軸に沿う方向に配
された4つの弾性部(16a、16c、16e、16
g)上にそれぞれ駆動用圧電/電歪素子18Aが形成さ
れ、その他の4つの弾性部(16b、16d、16f、
16h)上にそれぞれ検出用圧電/電歪素子18Bが形
成された例を示す。
【0051】なお、環状枠部12の内周のうち、互いに
隣接する弾性部16間に内方に突出する張出し部20が
一体に設けられている。これは、後述するように、振動
ジャイロ・センサの製造段階において、環状枠部12の
開口10内の規定の位置に環状部14を位置決めするた
めの連結部を環状部14の外周部分にて切除した結果形
成されたものであるため、振動ジャイロ・センサとされ
た段階では、前記張出し部20は無くてもよい。
【0052】前記のように、セラミックスの一体焼成体
にて構成される振動ジャイロ・センサは、図2に示すよ
うに、最下層であるスペーサ層22と中間層である基板
層24と最上層である薄板層26の一体積層体として把
握することができる。つまり、薄肉の弾性部16が薄板
層26にて与えられ、環状部14及び張出し部20が薄
板層26と基板層24の一体積層化によって与えられ、
環状枠部12が薄板層26と基板層24とスペーサ層2
2の一体積層化によって与えられる。
【0053】圧電/電歪素子18は、図3に示すよう
に、薄膜の下部電極18aと圧電/電歪膜18bと上部
電極18cが積層一体化された状態で、弾性部16(薄
板層26)上に直接形成される。
【0054】このような構成を有する第1の実施の形態
に係る振動ジャイロ・センサにおいて、駆動用圧電/電
歪素子18Aに対し、通電を行って該駆動用圧電/電歪
素子18Aを駆動させると、その駆動によって環状部1
4が例えば長軸がX軸に平行となる長円と長軸がY軸に
平行となる長円に交番的に変形振動することとなる。
【0055】環状部14が前記のように振動している状
態において、該環状部14の軸周りに角速度が印加され
ると、前記環状部14に一方向の力(コリオリ力)が振
動に伴って交番的に発生し、その結果、弾性部(16a
〜16h)のうち、検出用圧電/電歪素子18Bが形成
されている部位(16b、16d、16f、16h:検
出部位)に対して一方向に力が作用し、この力によって
検出部位(16b、16d、16f、16h)が振動す
る。この振動が前記検出部位(16b、16d、16
f、16h)での検出用圧電/電歪素子18Bにより、
起電力(電圧)として検出されることとなる。
【0056】このように、前記第1の実施の形態に係る
振動ジャイロ・センサにおいては、環状枠部12、環状
部14(振動子)及び弾性部16が共に、セラミックス
の一体焼成体にて構成されているため、その構成材料
に、従来のエリンバ合金のような磁性体は存在しない。
その結果、センサとしての特性において、周囲の磁場に
よる影響を受けることがない。
【0057】また、圧電/電歪素子18A及び18Bが
形成されている部分が、その高さ方向について薄肉とさ
れた薄肉部位16にて構成されて、剛性の低い構造とさ
れているため、前記検出部位(16b、16d、16
f、16h)において大きな歪みが得られ、前記検出用
圧電/電歪素子18Bでの検出感度が大幅に向上する。
【0058】また、振動子を構成する環状部14の軸周
りの角速度を測定する構造であるため、環状部14(振
動子)、環状枠部12及び弾性部16をその高さ方向に
おいて薄くすることができ、センサの小型軽量化を促進
させることができる。
【0059】次に、前記第1の実施の形態に係る振動ジ
ャイロ・センサの変形例について図4を参照しながら説
明する。なお、図1と対応するものについては同符号を
付してその重複説明を省略する。
【0060】この変形例に係る振動ジャイロ・センサ
は、図4に示すように、前記第1の実施の形態に係る振
動ジャイロ・センサとほぼ同様の構成を有するが、環状
枠部12の外形が平面ほぼ円形状である点で異なり、弾
性部16の形状が以下の点で異なる。
【0061】即ち、各弾性部(16a〜16h)は、圧
電/電歪素子18が形成される素子形成部位30と、該
素子形成部位30と環状枠部12とを連結するための外
側連結部位32と、前記素子形成部位30と環状部14
とを連結させるための内側連結部位34が一体に形成さ
れて構成されている。
【0062】外側連結部位32と内側連結部位34の幅
は互いに同じとされ、かつ素子形成部位30の幅よりも
小に設定されて、剛性が低い構造とされている。また、
前記素子形成部位30のうち、圧電/電歪素子18が形
成される部分は、その高さ方向の厚みが他の部分よりも
小に設定されて薄肉部位36とされている。
【0063】この変形例に係る振動ジャイロ・センサに
おいては、前記第1の実施の形態に係る振動ジャイロ・
センサと同様に、センサとしての特性において、周囲の
磁場による影響を受けることがなく、また、検出用圧電
/電歪素子18Bでの検出感度が大幅に向上し、しか
も、センサの小型軽量化を促進させることができる。
【0064】次に、第2の実施の形態に係る振動ジャイ
ロ・センサについて、図5及び図6を参照しながら説明
する。なお、図1及び図2と対応するものについては同
符号を付してその重複説明を省略する。
【0065】この第2の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサは、図5に示すように、前記第1の実施の形態
に係る振動ジャイロ・センサとほぼ同様の構成を有する
が、以下の点で異なる。
【0066】即ち、各弾性部(16a〜16h)が、環
状部14の中心を基準とした放射方向を短軸とする平面
ほぼ楕円形状のリング部にて構成されている点と、各弾
性部(16a〜16h)の高さ方向の厚みが、環状部1
4の厚みとほぼ同じに設定されている点と、環状部14
上の所定箇所に圧電/電歪素子18が形成されている点
で異なる。
【0067】各弾性部(16a〜16h)は、前記第1
の実施の形態に係る振動ジャイロ・センサと同様に、そ
れぞれ等間隔(中心角45°の間隔)で、かつ互いに点
対称となる位置に配されている。図5の例では8個の弾
性部(16a〜16h)が等間隔で配置された例が示さ
れている。
【0068】環状部14は、その内周に接する所定の部
分が圧電/電歪素子18が形成される部位とされてお
り、該部位は、その高さ方向の厚みが環状部14の厚み
よりも小に設定された薄肉部位36(36a〜36h)
とされている。即ち、環状部14のうち、圧電/電歪素
子18が形成される部分は、圧電/電歪素子18の振動
方向に対する剛性が低下されるように薄肉とされてい
る。この薄肉部位36(36a〜36h)は、弾性部
(16a〜16h)に対応して8個設けられ、それぞれ
等間隔(中心角45°の間隔)で、かつ互いに点対称と
なる位置に設けられている。なお、薄肉部位(36a〜
36h)を一括していう場合は、単に薄肉部位36と記
す。
【0069】各薄肉部位36上に形成される圧電/電歪
素子18としては、前記第1の実施の形態に係る振動ジ
ャイロ・センサと同様に、環状部14を振動させるため
の駆動用圧電/電歪素子18Aと、前記環状部14の軸
を中心に回転したときに前記環状部14の振動方向に対
して45°の方向に生じる振動に起因する歪みを検出す
る検出用圧電/電歪素子18Bがあり、互いに隣接する
薄肉部位36のうち、一方の薄肉部位36上に例えば駆
動用圧電/電歪素子18Aが形成され、他方の薄肉部位
36上に検出用圧電/電歪素子18Bが形成される。
【0070】図5の例では、X軸及びY軸に沿う方向に
配された4つの薄肉部位(36a、36c、36e、3
6g)上にそれぞれ駆動用圧電/電歪素子18Aが形成
され、その他の4つの薄肉部位(36b、36d、36
f、36h)上にそれぞれ検出用圧電/電歪素子18B
が形成された例を示す。
【0071】この第2の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサにおいても、前記第1の実施の形態に係る振動
ジャイロ・センサと同様に、図6に示すように、最下層
であるスペーサ層22と中間層である基板層24と最上
層である薄板層26の一体積層体として把握することが
でき、環状部14の薄肉部位(36a〜36h)が薄板
層26にて与えられ、環状部14(薄肉部位(36a〜
36h)を除く)と弾性部(16a〜16h)が薄板層
26と基板層24の一体積層化によって与えられ、環状
枠部12が薄板層26と基板層24とスペーサ層22の
一体積層化によって与えられる。
【0072】各圧電/電歪素子18は、前記第1の実施
の形態に係る振動ジャイロ・センサと同様に、薄膜の下
部電極18aと圧電/電歪膜18bと上部電極18cが
積層一体化された状態で、環状部14の薄肉部位36
(薄板層26)上に直接形成される。
【0073】このような構成を有する第2の実施の形態
に係る振動ジャイロ・センサにおいて、薄肉部位(36
a、36c、36e、36g)上の駆動用圧電/電歪素
子18Aに対し、通電を行って該駆動用圧電/電歪素子
18Aを駆動させると、その駆動によって環状部14が
例えば長軸がX軸に平行となる長円と長軸がY軸に平行
となる長円に交番的に変形振動することとなる。
【0074】環状部14が前記のように振動している状
態において、該環状部14の軸周りに角速度が印加され
ると、前記環状部14に一方向の力(コリオリ力)が振
動に伴って交番的に発生し、その結果、環状部14の薄
肉部位(36a〜36h)のうち、検出用圧電/電歪素
子18Bが形成されている部位(36b、36d、36
f、36h:検出部位)に対して一方向に力が作用し、
この力によって検出部位(36b、36d、36f、3
6h)が振動する。この振動が前記検出部位(36b、
36d、36f、36h)での検出用圧電/電歪素子1
8Bにより、起電力(電圧)として検出されることとな
る。
【0075】このように、前記第2の実施の形態に係る
振動ジャイロ・センサにおいては、環状枠部12、環状
部14(振動子)及び弾性部(16a〜16h)が共
に、セラミックスの一体焼成体にて構成されているた
め、その構成材料に、従来のエリンバ合金のような磁性
体は存在せず、その結果、センサとしての特性におい
て、周囲の磁場による影響を受けることがない。
【0076】また、前記環状部14のうち、前記圧電/
電歪素子18が形成されている部分が、その高さ方向に
ついて薄肉とされた薄肉部位36にて構成されて、剛性
の低い構造とされているため、前記検出部位(36b、
36d、36f、36h)において大きな歪みが得ら
れ、前記検出用圧電/電歪素子18Bでの検出感度が大
幅に向上する。
【0077】また、振動子を構成する環状部14の軸周
りの角速度を測定する構造であるため、環状部14(振
動子)、環状枠部12及び弾性部(16a〜16h)を
その高さ方向において薄くすることができ、センサの小
型軽量化を促進させることができる。
【0078】特に、この第2の実施の形態に係る振動ジ
ャイロ・センサにおいては、弾性部(16a〜16h)
の構成を外形が平面ほぼ楕円形状のリング部としている
ため、環状部14の薄肉部位(36a、36c、36
e、36g)に生じる微小な振動を高い追従性をもって
環状部14全体に伝達させることができ、駆動用圧電/
電歪素子18Aの駆動による環状部14の振動振幅を大
幅に向上させることができる。
【0079】次に、前記第2の実施の形態に係る振動ジ
ャイロ・センサの変形例について、図7及び図8を参照
しながら説明する。なお、図5及び図6と対応するもの
については同符号を付してその重複説明を省略する。
【0080】この変形例に係る振動ジャイロ・センサ
は、図7に示すように、前記第2の実施の形態に係る振
動ジャイロ・センサとほぼ同様の構成を有するが、環状
枠部12の代わりに、外径が環状部14の内径よりも小
で、かつ中心に孔40を有する支持部42が前記弾性部
(16a〜16h)及び環状部14と共にセラミックス
の一体焼成体にて構成されている点と、環状部14の内
周と支持部42の外周との間に8個の弾性部(16a〜
16h)が均等に配置されている点で異なる。
【0081】そして、前記環状部14のうち、外周に接
する所定の部分が圧電/電歪素子18が形成される部位
とされており、該部位は、前記第2の実施の形態と同様
に、その高さ方向の厚みが環状部14の厚みよりも小に
設定されて薄肉部位36(36a〜36h)とされてい
る。
【0082】この変形例に係る振動ジャイロ・センサに
おいても、前記第2の実施の形態に係る振動ジャイロ・
センサと同様に、図8に示すように、最下層であるスペ
ーサ層22と中間層である基板層24と最上層である薄
板層26の一体積層体として把握することができ、環状
部14の薄肉部位(36a〜36h)が薄板層26にて
与えられ、環状部14(薄肉部位(36a〜36h)を
除く)並びに弾性部(16a〜16h)が薄板層26と
基板層24の一体積層化によって与えられ、支持部42
が薄板層26と基板層24とスペーサ層22の一体積層
化によって与えられる。
【0083】この変形例に係る振動ジャイロ・センサに
おいては、前記第2の実施の形態に係る振動ジャイロ・
センサと同様に、センサとしての特性において、周囲の
磁場による影響を受けることがなく、検出用圧電/電歪
素子18Bでの検出感度が大幅に向上し、しかも、セン
サの小型軽量化を促進させることができる。
【0084】また、弾性部(16a〜16h)の構成を
外形が平面ほぼ楕円形状のリング部としているため、環
状部14の薄肉部位(36a、36c、36e、36
g)に生じる微小な振動を高い追従性をもって環状部1
4全体に伝達させることができ、駆動用圧電/電歪素子
18Aの駆動による環状部14の振動振幅を大幅に向上
させることができる。
【0085】次に、第3の実施の形態に係る振動ジャイ
ロ・センサについて、図9及び図10を参照しながら説
明する。なお、図5及び図6と対応するものについては
同符号を付してその重複説明を省略する。
【0086】この第3の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサは、図9に示すように、前記第2の実施の形態
に係る振動ジャイロ・センサとほぼ同様の構成を有する
が、以下の点で異なる。
【0087】即ち、環状部14の内周に環状部14の中
心に向かって突出する8個の張出し部(44a〜44
h)が一体に形成されている点と、各弾性部(16a〜
16h)が、環状部14の中心を基準とした放射方向を
長軸とする平面ほぼ楕円形状のリング部にて構成されて
いる点と、前記各張出し部(44a〜44h)上にそれ
ぞれ圧電/電歪素子18が形成されている点で異なる。
【0088】前記張出し部(44a〜44h)は、平面
ほぼ矩形状であって、その高さ方向の厚みが環状部14
の厚みとほぼ同一とされているが、圧電/電歪素子18
が形成される部分における高さ方向の厚みが環状部14
の厚みよりも小に設定されている。即ち、張出し部(4
4a〜44h)のうち、圧電/電歪素子18が形成され
る部分は、圧電/電歪素子18の振動方向に対する剛性
が低下されて環状部14(振動子)での振動振幅が大と
なるように薄肉(薄肉部位(36a〜36h))とされ
ている。
【0089】また、張出し部(44a〜44h)は、弾
性部(16a〜16h)に対応して8個設けられ、それ
ぞれ等間隔(中心角45°の間隔)で、かつ互いに点対
称となる位置に設けられている。
【0090】なお、図9の例では、X軸及びY軸に沿う
方向に配された4つの張出し部(44a、44c、44
e、44g)における各薄肉部位(36a、36c、3
6e、36g)上にそれぞれ駆動用圧電/電歪素子18
Aが形成され、その他の4つの張出し部(44b、44
d、44f、44h)における各薄肉部位(36b、3
6d、36f、36h)上にそれぞれ検出用圧電/電歪
素子18Bが形成された例が示されている。
【0091】そして、この第3の実施の形態に係る振動
ジャイロ・センサにおいても、前記第2の実施の形態に
係る振動ジャイロ・センサと同様に、図10に示すよう
に、最下層であるスペーサ層22と中間層である基板層
24と最上層である薄板層26の一体積層体として把握
することができ、張出し部(44a〜44h)の薄肉部
位(36a〜36h)が薄板層26にて与えられ、環状
部14及び張出し部(44a〜44h:薄肉部位(36
a〜36h)を除く)並びに弾性部(16a〜16h)
が薄板層26と基板層24の一体積層化によって与えら
れ、環状枠部12が薄板層26と基板層24とスペーサ
層22の一体積層化によって与えられる。
【0092】各圧電/電歪素子18は、前記第1の実施
の形態に係る振動ジャイロ・センサと同様に、薄膜の下
部電極18aと圧電/電歪膜18bと上部電極18cが
積層一体化された状態で、張出し部44の薄肉部位36
(薄板層26)上に直接形成される。
【0093】この第3の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサにおいては、前記第2の実施の形態に係る振動
ジャイロ・センサと同様に、センサとしての特性におい
て、周囲の磁場による影響を受けることがなく、検出用
圧電/電歪素子18Bでの検出感度が大幅に向上し、し
かも、センサの小型軽量化を促進させることができる。
【0094】また、弾性部(16a〜16h)の構成を
外形が平面ほぼ楕円形状のリング部としているため、環
状部14の薄肉部位(36a、36c、36e、36
g)に生じる微小な振動を高い追従性をもって環状部1
4全体に伝達させることができ、駆動用圧電/電歪素子
18Aの駆動による環状部14の振動振幅を大幅に向上
させることができる。
【0095】次に、前記第3の実施の形態に係る振動ジ
ャイロ・センサの変形例について、図11及び図12を
参照しながら説明する。なお、図9及び図10と対応す
るものについては同符号を付してその重複説明を省略す
る。
【0096】この変形例に係る振動ジャイロ・センサ
は、図11に示すように、前記第3の実施の形態に係る
振動ジャイロ・センサとほぼ同様の構成を有するが、環
状枠部12の代わりに、外径が環状部14の内径よりも
小で、かつ中心に孔40を有する支持部42が前記弾性
部(16a〜16h)及び環状部14と共にセラミック
スの一体焼成体にて構成されている点と、環状部14の
内周と支持部42の外周との間に8個の弾性部(16a
〜16h)が均等に配置されている点と、環状部14の
外周から8個の張出し部(44a〜44h)が外方に突
出するように形成されている点で異なる。
【0097】この変形例に係る振動ジャイロ・センサに
おいても、前記第3の実施の形態に係る振動ジャイロ・
センサと同様に、図12に示すように、最下層であるス
ペーサ層22と中間層である基板層24と最上層である
薄板層26の一体積層体として把握することができ、張
出し部(44a〜44h)における各薄肉部位(36a
〜36h)が薄板層26にて与えられ、環状部14及び
張出し部(44a〜44h:薄肉部位(36a〜36
h)を除く)並びに弾性部(16a〜16h)が薄板層
26と基板層24の一体積層化によって与えられ、支持
部42が薄板層26と基板層24とスペーサ層22の一
体積層化によって与えられる。
【0098】この変形例に係る振動ジャイロ・センサに
おいては、前記第3の実施の形態に係る振動ジャイロ・
センサと同様に、センサとしての特性において、周囲の
磁場による影響を受けることがなく、検出用圧電/電歪
素子18Bでの検出感度が大幅に向上し、しかも、セン
サの小型軽量化を促進させることができる。
【0099】また、環状部14の薄肉部位(36a、3
6c、36e、36g)に生じる微小な振動を高い追従
性をもって環状部14全体に伝達させることができ、駆
動用圧電/電歪素子18Aの駆動による環状部14の振
動振幅を大幅に向上させることができる。
【0100】次に、第4の実施の形態に係る振動ジャイ
ロ・センサについて、図13及び図14を参照しながら
説明する。なお、図5及び図6と対応するものについて
は同符号を付してその重複説明を省略する。
【0101】この第4の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサは、図13に示すように、前記第2の実施の形
態に係る振動ジャイロ・センサとほぼ同様の構成を有す
るが、環状部14の内周に該環状部14の中心に向かっ
て突出する8個の張出し部(46a〜46h)が一体に
形成されている点と、各張出し部(46a〜46h)上
にそれぞれ圧電/電歪素子18が形成されている点で異
なる。
【0102】各張出し部(46a〜46h)は、平面ほ
ぼ台形状であって、その高さ方向の厚みが環状部14の
厚みとほぼ同一とされているが、圧電/電歪素子18が
形成される部分における高さ方向の厚みが環状部14の
厚みよりも小に設定されている。即ち、張出し部(46
a〜46h)のうち、圧電/電歪素子18が形成される
部分は、圧電/電歪素子18の振動方向に対する剛性が
低下されて環状部14(振動子)での振動振幅が大とな
るように薄肉(薄肉部位:36a〜36h)とされてい
る。
【0103】また、張出し部(46a〜46h)は、弾
性部(16a〜16h)に対応して8個設けられ、それ
ぞれ等間隔(中心角45°の間隔)で、かつ互いに点対
称となる位置に設けられている。そして、図13の例で
は、X軸及びY軸に沿う方向に配された4つの張出し部
(46a、46c、46e、46g)における各薄肉部
位(36a、36c、36e、36g)上にそれぞれ駆
動用圧電/電歪素子18Aが形成され、その他の4つの
張出し部(46b、46d、46f、46h)における
各薄肉部位(36b、36d、36f、36h)上にそ
れぞれ検出用圧電/電歪素子18Bが形成されている。
【0104】そして、図14に示すように、最下層であ
るスペーサ層22と中間層である基板層24と最上層で
ある薄板層26の一体積層体として把握することがで
き、張出し部(46a〜46h)の薄肉部位(36a〜
36h)が薄板層26にて与えられ、環状部14及び張
出し部(46a〜46h:薄肉部位(36a〜36h)
を除く)並びに弾性部(16a〜16h)が薄板層26
と基板層24の一体積層化によって与えられ、環状枠部
12が薄板層26と基板層24とスペーサ層22の一体
積層化によって与えられる。
【0105】各圧電/電歪素子18は、前記第1の実施
の形態に係る振動ジャイロ・センサと同様に、薄膜の下
部電極18aと圧電/電歪膜18bと上部電極18cが
積層一体化された状態で、張出し部46の薄肉部位36
(薄板層26)上に直接形成される。
【0106】この第4の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサにおいては、前記第2の実施の形態に係る振動
ジャイロ・センサと同様に、センサとしての特性におい
て、周囲の磁場による影響を受けることがなく、検出用
圧電/電歪素子18Bでの検出感度が大幅に向上し、し
かも、センサの小型軽量化を促進させることができる。
【0107】また、弾性部(16a〜16h)の構成を
外形が平面ほぼ楕円形状のリング部としているため、環
状部14の薄肉部位(36a、36c、36e、36
g)に生じる微小な振動を高い追従性をもって環状部1
4全体に伝達させることができ、駆動用圧電/電歪素子
18Aの駆動による環状部14の振動振幅を大幅に向上
させることができる。
【0108】次に、前記第4の実施の形態に係る振動ジ
ャイロ・センサの変形例について、図15及び図16を
参照しながら説明する。なお、図13及び図14と対応
するものについては同符号を付してその重複説明を省略
する。
【0109】この変形例に係る振動ジャイロ・センサ
は、図15に示すように、前記第4の実施の形態に係る
振動ジャイロ・センサとほぼ同様の構成を有するが、環
状枠部12の代わりに、外径が環状部14の内径よりも
小で、かつ中心に孔40を有する支持部42が前記弾性
部(16a〜16h)及び環状部14と共にセラミック
スの一体焼成体にて構成されている点と、環状部14の
内周と支持部42の外周との間に8個の弾性部(16a
〜16h)が均等に配置されている点と、環状部14の
外周から8個の張出し部(46a〜46h)が外方に突
出するように形成されている点で異なる。
【0110】この変形例に係る振動ジャイロ・センサに
おいても、前記第4の実施の形態に係る振動ジャイロ・
センサと同様に、図16に示すように、最下層であるス
ペーサ層22と中間層である基板層24と最上層である
薄板層26の一体積層体として把握することができ、張
出し部(46a〜46h)における薄肉部位(36a〜
36h)が薄板層26にて与えられ、環状部14及び張
出し部(46a〜46h:薄肉部位(36a〜36h)
を除く)並びに弾性部(16a〜16h)が薄板層26
と基板層24の一体積層化によって与えられ、支持部4
2が薄板層26と基板層24とスペーサ層22の一体積
層化によって与えられる。
【0111】各圧電/電歪素子18は、前記第1の実施
の形態に係る振動ジャイロ・センサと同様に、薄膜の下
部電極18aと圧電/電歪膜18bと上部電極18cが
積層一体化された状態で、張出し部46の薄肉部位36
(薄板層26)上に直接形成される。
【0112】この変形例に係る振動ジャイロ・センサに
おいては、前記第4の実施の形態に係る振動ジャイロ・
センサと同様に、センサとしての特性において、周囲の
磁場による影響を受けることがなく、検出用圧電/電歪
素子18Bでの検出感度が大幅に向上し、しかも、セン
サの小型軽量化を促進させることができる。
【0113】また、環状部14の薄肉部位(36a、3
6c、36e、36g)に生じる微小な振動を高い追従
性をもって環状部14全体に伝達させることができ、駆
動用圧電/電歪素子18Aの駆動による環状部14の振
動振幅を大幅に向上させることができる。
【0114】次に、第5の実施の形態に係る振動ジャイ
ロ・センサについて、図17及び図18を参照しながら
説明する。なお、図5及び図6と対応するものについて
は同符号を付してその重複説明を省略する。
【0115】この第5の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサは、図17に示すように、前記第2の実施の形
態に係る振動ジャイロ・センサとほぼ同様の構成を有す
るが、環状部14には薄肉部位(36a〜36h)は存
在せず、弾性部(16a〜16h)の短軸あるいは長軸
に薄肉部位(36a〜36h)が架設されている点で異
なる。この弾性部(16a〜16h)と薄肉部位(36
a〜36h)はセラミックスにて一体に形成される。
【0116】図17の例では、Y軸方向に沿った2つの
弾性部(16a及び16e)並びにこれら弾性部(16
a及び16e)と左方において隣接する2つの弾性部
(16h及び16d)の各長軸に薄肉部位(36a、3
6e、36h及び36d)が架設され、他の4つの弾性
部(16b、16c、16f及び16g)の各短軸に薄
肉部位(36b、36c、36f及び36g)が架設さ
れた例を示す。
【0117】そして、弾性部(16a、16e、16h
及び16d)の長軸に架設された薄肉部位(36a、3
6e、36h及び36d)にはそれぞれ駆動用圧電/電
歪素子18Aが形成され、弾性部(16b、16c、1
6f及び16g)の短軸に架設された薄肉部位(36
b、36c、36f及び36g)にはそれぞれ検出用圧
電/電歪素子18Bが形成される。
【0118】この第5の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサにおいても、前記第2の実施の形態に係る振動
ジャイロ・センサと同様に、図18に示すように、最下
層であるスペーサ層22と中間層である基板層24と最
上層である薄板層26の一体積層体として把握すること
ができ、弾性部(16a〜16h)の長軸あるいは短軸
に架設された薄肉部位(36a〜36h)が薄板層26
にて与えられ、環状部14及び弾性部(16a〜16
h:薄肉部位(36a〜36h)を除く)が薄板層26
と基板層24の一体積層化によって与えられ、環状枠部
12が薄板層26と基板層24とスペーサ層22の一体
積層化によって与えられる。
【0119】各圧電/電歪素子18は、前記第1の実施
の形態に係る振動ジャイロ・センサと同様に、薄膜の下
部電極18aと圧電/電歪膜18bと上部電極18cが
積層一体化された状態で、弾性部16の薄肉部位36
(薄板層26)上に直接形成される。
【0120】そして、図17上、Y軸に沿って配列され
た二つの薄肉部位36a及び36e上と、Y軸から左方
に45゜回転した軸に沿って配列された二つの薄肉部位
36d及び36hにそれぞれ駆動用圧電/電歪素子18
Aが形成され、X軸に沿って配列された二つの薄肉部位
36c及び36g上と、X軸から左方に45゜回転した
軸に沿って配列された二つの薄肉部位36b及び36f
にそれぞれ検出用圧電/電歪素子18Bが形成される。
【0121】特に、この第5の実施の形態に係る振動ジ
ャイロ・センサにおいては、薄肉部位36a及び36e
上の駆動用圧電/電歪素子18Aによって駆動を行い、
この駆動振動の特性(周波数や振幅)を薄肉部位36c
及び36g上の検出用圧電/電歪素子18Bによってモ
ニタ(監視)して、駆動振動の特性が規定の特性(設計
値)から外れた場合に、規定の特性となるように、前記
薄肉部位36a及び36e上の駆動用圧電/電歪素子1
8Aにフィードバックをかけるようにしている。前記検
出においては、薄肉部位36b及び36f上の検出用圧
電/電歪素子18Bでコリオリ力に基づく振動を検出
し、それと同時に、コリオリ力に基づく振動を相殺する
ように薄肉部位36d及び36h上の検出用圧電/電歪
素子18Bに駆動信号を送ることで、コリオリ力に基づ
く振動が生じないようにしている。
【0122】コリオリ力に基づく振動を抑える理由は、
駆動側と検出側の共振周波数が同一のいわゆる共振型振
動ジャイロ・センサでは、コリオリ力に基づく振動が安
定するのに要する時間が長く、例えば自動車のように角
速度が時間と共に変化するような場合においては、正確
な角速度が測定できなくなるからである。即ち、コリオ
リ力に基づく振動を抑制することにより、前記応答性の
問題は生じなくなり、高精度に角速度を検出することが
可能となる。
【0123】以上をまとめると、薄肉部位36a及び3
6e上の駆動用圧電/電歪素子18Aは、振動に係わる
能動素子であって、駆動振動発生用の圧電/電歪素子と
しての機能を有し、薄肉部位36c及び36g上の検出
用圧電/電歪素子18Bは、振動に係わる受動素子であ
って、駆動振動モニタ用の圧電/電歪素子としての機能
を有する。また、薄肉部位36b及び36f上の検出用
圧電/電歪素子18Bは、検出に係わる受動素子であっ
て、コリオリ力による駆動検出用の圧電/電歪素子とし
ての機能を有し、薄肉部位36d及び36h上の駆動用
圧電/電歪素子18Aは、検出に係わる能動素子であっ
て、コリオリ力による駆動抑制用の圧電/電歪素子とし
ての機能を有する。
【0124】この第5の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサにおいては、前記第2の実施の形態に係る振動
ジャイロ・センサと同様に、センサとしての特性におい
て、周囲の磁場による影響を受けることがなく、検出用
圧電/電歪素子18Bでの検出感度が大幅に向上し、し
かも、センサの小型軽量化を促進させることができる。
【0125】特に、この第5の実施の形態に係る振動ジ
ャイロ・センサにおいては、弾性部(36a〜36h)
の構成を外形が平面ほぼ楕円形状のリング部とし、その
うち、4つの弾性部(16a、16e、16h及び16
d)の長軸に架設された薄肉部位(36a、36e、3
6h及び36d)にそれぞれ駆動用圧電/電歪素子18
Aを形成するようにしているため、長軸方向の微小な振
動振幅が短軸方向に大きな振動振幅として変換され、駆
動用圧電/電歪素子18Aの駆動による環状部14の振
動振幅を大幅に向上させることができる。
【0126】次に、前記第5の実施の形態に係る振動ジ
ャイロ・センサの変形例について、図19及び図20を
参照しながら説明する。なお、図17及び図18と対応
するものについては同符号を付してその重複説明を省略
する。
【0127】この変形例に係る振動ジャイロ・センサ
は、図19に示すように、前記第5の実施の形態に係る
振動ジャイロ・センサとほぼ同様の構成を有するが、環
状枠部12の代わりに、外径が環状部14の内径よりも
小で、かつ中心に孔40を有する支持部42が前記弾性
部(16a〜16h)及び環状部14と共にセラミック
スの一体焼成体にて構成されている点と、環状部14の
内周と支持部42の外周との間に8個の弾性部(16a
〜16h)が均等に配置されている点で異なる。
【0128】特に、図19の例では、Y軸方向に沿った
2つの弾性部(16a及び16e)並びにこれら弾性部
(16a及び16e)と右方において隣接する2つの弾
性部(16b及び16f)の各長軸に薄肉部位(36
a、36e、36b及び36f)が架設され、他の4つ
の弾性部(16c、16d、16g及び16h)の各短
軸に薄肉部位(36c、36d、36g及び36h)が
架設された例を示す。
【0129】そして、前記弾性部(16a、16e、1
6b及び16f)の長軸に架設された薄肉部位(36
a、36e、36b及び36f)にはそれぞれ駆動用圧
電/電歪素子18Aが形成され、弾性部(16c、16
d、16g及び16h)の短軸に架設された薄肉部位
(36c、36d、36g及び36h)にそれぞれ検出
用圧電/電歪素子18Bが形成される。
【0130】この変形例に係る振動ジャイロ・センサに
おいても、前記第5の実施の形態に係る振動ジャイロ・
センサと同様に、図20に示すように、最下層であるス
ペーサ層22と中間層である基板層24と最上層である
薄板層26の一体積層体として把握することができ、弾
性部(16a〜16h)の長軸あるいは短軸に架設され
た薄肉部位(36a〜36h)が薄板層26にて与えら
れ、環状部14及び弾性部(16a〜16h:薄肉部位
(36a〜36h)を除く)が薄板層26と基板層24
の一体積層化によって与えられ、支部部42が薄板層2
6と基板層24とスペーサ層22の一体積層化によって
与えられる。
【0131】そして、図19上、Y軸に沿って配列され
た二つの薄肉部位36a及び36e上と、Y軸から右方
に45゜回転した軸に沿って配列された二つの薄肉部位
36b及び36fにそれぞれ駆動用圧電/電歪素子18
Aが形成され、X軸に沿って配列された二つの薄肉部位
36c及び36g上と、X軸から右方に45゜回転した
軸に沿って配列された二つの薄肉部位36d及び36h
にそれぞれ検出用圧電/電歪素子18Bが形成される。
【0132】この場合、薄肉部位36a及び36e上の
駆動用圧電/電歪素子18Aが駆動振動発生用の圧電/
電歪素子としての機能を有し、薄肉部位36c及び36
g上の検出用圧電/電歪素子18Bが駆動振動モニタ用
の圧電/電歪素子としての機能を有し、薄肉部位36d
及び36h上の検出用圧電/電歪素子18Bがコリオリ
力による駆動検出用の圧電/電歪素子としての機能を有
し、薄肉部位36b及び36f上の駆動用圧電/電歪素
子18Aがコリオリ力による駆動抑制用の圧電/電歪素
子としての機能を有することとなる。
【0133】この変形例に係る振動ジャイロ・センサに
おいては、前記第5の実施の形態に係る振動ジャイロ・
センサと同様に、センサとしての特性において、周囲の
磁場による影響を受けることがなく、検出用圧電/電歪
素子18Bでの検出感度が大幅に向上し、しかも、セン
サの小型軽量化を促進させることができる。また、駆動
用圧電/電歪素子18Aの駆動による環状部14の振動
振幅を大幅に向上させることができる。
【0134】次に、第6の実施の形態に係る振動ジャイ
ロ・センサについて、図21及び図22を参照しながら
説明する。
【0135】この第6の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサは、図21に示すように、外形が平面ほぼ正方
形状を有し、中央部分に平面ほぼ円形状の開口50を有
する環状枠部52と、該環状枠部52の開口50内に配
され、かつ振動子を構成する外形が平面ほぼ円形状の環
状部54と、外径が環状部54の内径よりも小で、かつ
中心に孔56を有する支持部58と、環状枠部52の内
周と環状部54の外周との間に架設された複数の外側弾
性部(60a〜60h)と、環状部54の内周と支持部
58の外周との間に架設された複数の内側弾性部(62
a〜62h)とがセラミックスの一体焼成体にて構成さ
れている。
【0136】各外側弾性部(60a〜60h)は、環状
部54の中心を基準とした放射方向を短軸とする平面ほ
ぼ楕円形状のリング部にて構成され、その高さ方向の厚
みは、環状部54の厚みとほぼ同じに設定されている。
【0137】また、各外側弾性部(60a〜60h)
は、前記第5の実施の形態に係る振動ジャイロ・センサ
と同様に、それぞれ等間隔(中心角45°の間隔)で、
かつ互いに点対称となる位置に配されている。
【0138】各外側弾性部(60a〜60h)の長軸に
は、厚みが環状部54よりも小とされた薄肉部位(64
a〜64h)がそれぞれ架設されており、外側弾性部
(60a〜60h)と薄肉部位(64a〜64h)とは
セラミックスにて一体に形成されている。
【0139】一方、内側弾性部(62a〜62h)は、
平面長方形状に形成され、その高さ方向の厚みは、環状
部54の厚みよりも小に設定されている。即ち、各内側
弾性部(62a〜62h)は、圧電/電歪素子18の振
動方向に対する剛性が低下されて環状部54での振動振
幅が大となるように薄肉とされている。各内側弾性部
(62a〜62h)は、前記外側弾性部(60a〜60
h)に対応して8個設けられ、それぞれ等間隔(中心角
45°の間隔)で、かつ互いに点対称となる位置に設け
られている。
【0140】そして、8個の外側弾性部60のうち、所
定の位置にある複数個の外側弾性部60における薄肉部
位64に駆動用圧電/電歪素子18Aが形成され、8個
の内側弾性部62のうち、所定の位置にある複数個の内
側弾性部62(薄肉部位)に検出用圧電/電歪素子18
Bが形成される。
【0141】図21の例では、Y軸方向に沿った2つの
外側弾性部(60a及び60e)並びにこれら外側弾性
部(60a及び60e)と右方において隣接する2つの
外側弾性部(60b及び60f)の各薄肉部位(64
a、64e、64b及び64f)にそれぞれ駆動用圧電
/電歪素子18Aが形成され、X軸方向に沿った2つの
内側弾性部(62c及び62g)並びにこれら内側弾性
部(62c及び62g)と右方において隣接する2つの
内側弾性部(62d及び62h)にそれぞれ検出用圧電
/電歪素子18Bが形成された例を示す。
【0142】この場合、薄肉部位64a及び64e上の
駆動用圧電/電歪素子18Aが駆動振動発生用の圧電/
電歪素子としての機能を有し、内側弾性部(薄肉部位)
62c及び62g上の検出用圧電/電歪素子18Bが駆
動振動モニタ用の圧電/電歪素子としての機能を有し、
内側弾性部(薄肉部位)62d及び62h上の検出用圧
電/電歪素子18Bがコリオリ力による駆動検出用の圧
電/電歪素子としての機能を有し、薄肉部位64b及び
64f上の駆動用圧電/電歪素子18Aがコリオリ力に
よる駆動抑制用の圧電/電歪素子としての機能を有する
こととなる。
【0143】なお、支持部58の外周のうち、互いに隣
接する内側弾性部62間に外方に突出する張出し部66
が一体に設けられている。これは、第1の実施の形態に
係る振動ジャイロ・センサと同様に、振動ジャイロ・セ
ンサの製造段階において、支持部58と環状部54とを
規定位置に連結する連結部を環状部内周部分にて切除し
た結果形成されたものであるため、振動ジャイロ・セン
サとされた段階では、前記張出し部66はなくてもよ
い。
【0144】この第6の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサにおいても、図22に示すように、最下層であ
るスペーサ層22と中間層である基板層24と最上層で
ある薄板層26の一体積層体として把握することがで
き、外側弾性部(60a〜60h)の長軸に架設された
薄肉部位(64a〜64h)及び内側弾性部(62a〜
62h:薄肉部位)が薄板層26にて与えられ、環状部
54及び外側弾性部(60a〜60h:薄肉部位(64
a〜64h)を除く)並びに張出し部66が薄板層26
と基板層24の一体積層化によって与えられ、環状枠部
52及び支持部58が薄板層26と基板層24とスペー
サ層22の一体積層化によって与えられる。
【0145】この第6の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサにおいては、前記第2の実施の形態に係る振動
ジャイロ・センサと同様に、センサとしての特性におい
て、周囲の磁場による影響を受けることがなく、検出用
圧電/電歪素子18Bでの検出感度が大幅に向上し、し
かも、センサの小型軽量化を促進させることができる。
【0146】特に、この第6の実施の形態に係る振動ジ
ャイロ・センサにおいては、外側弾性部(60a〜60
h)の構成を外形が平面ほぼ楕円形状のリング部とし、
そのうち、4つの外側弾性部(60a、60e、60b
及び60f)の長軸に架設された薄肉部位(64a、6
4e、64b及び64f)にそれぞれ駆動用圧電/電歪
素子18Aを形成するようにしているため、前記第5の
実施の形態に係る振動ジャイロ・センサと同様に、長軸
方向の微小な振動振幅が短軸方向に大きな振動振幅とし
て変換され、駆動用圧電/電歪素子18Aの駆動による
環状部54の振動振幅を大幅に向上させることができ
る。
【0147】次に、この第6の実施の形態に係る振動ジ
ャイロ・センサの変形例について、図23及び図24を
参照しながら説明する。なお、図21及び図22と対応
するものについては同符号を付してその重複説明を省略
する。
【0148】この変形例に係る振動ジャイロ・センサ
は、図23に示すように、前記第6の実施の形態に係る
振動ジャイロ・センサとほぼ同様の構成を有するが、以
下の点で構成が異なる。
【0149】即ち、8個の外側弾性部(60a〜60
h)が、平面長方形状に形成され、その高さ方向の厚み
が環状部54の厚みよりも小に設定され薄肉とされてい
る点と、内側弾性部(62a〜62h)が、環状部54
の中心を基準とした放射方向を短軸とする平面ほぼ楕円
形状のリング部にて構成され、その高さ方向の厚みが、
環状部54の厚みとほぼ同じに設定されている点と、各
内側弾性部(62a〜62h)の長軸にそれぞれ薄肉部
位(64a〜64h)が架設されている点と、所定位置
にある4つの外側弾性部(60c、60d、60g及び
60h)上にそれぞれ検出用圧電/電歪素子18Bが形
成されている点と、所定位置にある4つの内側弾性部
(62a、62b、62e及び62f)における各薄肉
部位(64a、64b、64e及び64f)上にそれぞ
れ駆動用圧電/電歪素子18Aが形成されている点で異
なる。
【0150】この場合、薄肉部位64a及び64e上の
駆動用圧電/電歪素子18Aが駆動振動発生用の圧電/
電歪素子としての機能を有し、外側弾性部(薄肉部位)
60c及び60g上の検出用圧電/電歪素子18Bが駆
動振動モニタ用の圧電/電歪素子としての機能を有し、
薄肉部位64d及び64h上の検出用圧電/電歪素子1
8Bがコリオリ力による駆動検出用の圧電/電歪素子と
しての機能を有し、外側弾性部(薄肉部位)60b及び
60f上の駆動用圧電/電歪素子18Aがコリオリ力に
よる駆動抑制用の圧電/電歪素子としての機能を有する
こととなる。
【0151】なお、環状枠部52の内周のうち、互いに
隣接する外側弾性部60間に内方に突出する張出し部6
6が一体に設けられている。これは、第6の実施の形態
に係る振動ジャイロ・センサと同様に、振動ジャイロ・
センサの製造段階において、環状枠部52の開口50内
に環状部54を規定の位置に支持する連結部を環状部5
4の外周部分にて切除した結果形成されたものであるた
め、振動ジャイロ・センサとされた段階では、前記張出
し部66はなくてもよい。
【0152】この変形例に係る振動ジャイロ・センサに
おいても、図24に示すように、最下層であるスペーサ
層22と中間層である基板層24と最上層である薄板層
26の一体積層体として把握することができ、外側弾性
部(60a〜60h)及び内側弾性部(62a〜62
h)の長軸に架設された薄肉部位(64a〜64h)が
薄板層26にて与えられ、環状部54及び内側弾性部
(62a〜62h:薄肉部位(64a〜64h)を除
く)並びに張出し部66が薄板層26と基板層24の一
体積層化によって与えられ、環状枠部52及び支持部5
8が薄板層26と基板層24とスペーサ層22の一体積
層化によって与えられる。
【0153】この変形例に係る振動ジャイロ・センサに
おいては、前記第6の実施の形態に係る振動ジャイロ・
センサと同様に、センサとしての特性において、周囲の
磁場による影響を受けることがなく、検出用圧電/電歪
素子18Bでの検出感度が大幅に向上し、しかも、セン
サの小型軽量化を促進させることができる。また、駆動
用圧電/電歪素子18Aの駆動による環状部54の振動
振幅を大幅に向上させることができる。
【0154】ところで、前記第1〜第6の実施の形態に
係る振動ジャイロ・センサにおいては、何れも、駆動用
圧電/電歪素子18A、検出用圧電/電歪素子18B及
び配線を除き、セラミックスの一体焼成体にて構成され
るものであり、具体的には、次のようにして作製される
こととなる。
【0155】まず、第1〜第6の実施の形態に係る振動
ジャイロ・センサ(各変形例も含む)において、環状枠
部12(52)、環状部14(54)、支持部42(5
8)、弾性部16(60、62)等からなるセンサ本体
を与えるセラミックスの一体焼成体を形成する材料とし
ては、機械的強度が大きく、後述するように、1400
℃程度の熱処理が可能で、また接着剤等を用いることな
く、圧電/電歪素子18等と積層一体化し得る絶縁体若
しくは誘電体であれば、酸化物系のセラミックス材料で
あっても、また非酸化物系のセラミックス材料であって
も、何ら差し支えない。
【0156】その中でも、少なくとも酸化アルミニウ
ム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、窒化アルミ
ニウム、窒化珪素のうち、何れかを主成分とした材料
が、変位や発生力が大きく、応答速度も速いという優れ
た作動特性を得るため、好適に採用され、特に、酸化ア
ルミニウム及び(又は)酸化ジルコニウムを主成分とし
たセラミックス材料の使用が推奨される。
【0157】更に、その中でも、特に、酸化イットリウ
ム、酸化イッテルビウム、酸化セリウム、酸化カルシウ
ム及び酸化マグネシウムからなる群より選ばれた少なく
とも一つの化合物で安定化された酸化ジルコニウムを主
成分とする材料が、薄い板厚においても高い機械的強度
が得られること、高靭性であること等の特徴を発揮する
ところから、有利に用いられ得る。
【0158】なお、酸化ジルコニウムを安定化するため
の前記化合物の添加量としては、酸化イットリウムや酸
化イッテルビウムでは1モル%〜30モル%、酸化セリ
ウムでは6モル%〜50モル%、酸化カルシウムや酸化
マグネシウムでは5モル%〜40モル%とすることが好
ましいが、その中でも、特に、酸化イットリウムを安定
化剤として用いることが望ましく、その場合には、1.
5モル%〜6モル%とすることが、更に好ましくは2モ
ル%〜4モル%とすることが望ましい。
【0159】このような添加範囲で、酸化イットリウム
を添加した酸化ジルコニウムは、その結晶相が部分安定
化されることとなり、以て優れたセンサ本体としての特
性を与える。
【0160】また、薄板層26として安定化若しくは部
分安定化ジルコニアを使用する場合、下表に示す助剤の
含有が好ましい。圧電/電歪素子18に以下の助剤を含
有させても同様の効果を得ることができる。
【0161】
【表1】
【0162】また、そのようなセンサ本体を構成するセ
ラミックスの一体焼成体は、例えば図2に示すように、
薄板層26、基板層24、スペーサ層22から構成され
ることとなるが、少なくとも薄板層26を与える材料中
に、酸化珪素(SiO,SiO2 )を含有させることが
好ましい。この酸化珪素の含有量は、0.5重量%以
上、5重量%以下とすることが好ましく、特に1重量%
以上、3重量%以下とすることが望ましい。
【0163】このような割合の酸化珪素の含有は、薄板
層26上に形成される圧電/電歪素子18の熱処理時に
おいて、圧電/電歪素子18との過剰な反応を回避する
ことができるため、駆動用圧電/電歪素子18Aにおい
ては、良好なアクチュエータ特性を得ることができ、検
出用圧電/電歪素子18Bにおいては、良好な検出特性
を得ることができる。
【0164】更に、第1〜第6の実施の形態に係る振動
ジャイロ・センサ(各種変形例を含む)においては、そ
の高速応答性と大きな変位を得るために、圧電/電歪素
子18が一体的に形成される薄板層26の厚さ、即ち、
薄肉部位36(64)の厚さは、一般に50μm以下、
好ましくは30μm以下、更に好ましくは15μm以下
とすることが好ましい。
【0165】一方、基板層24の厚さは、適宜に決定さ
れることとなるが、一般に30μm以上、好ましくは5
0μm以上、更に好ましくは100μm以上とすること
が好ましい。
【0166】また、アクチュエータや検出部位として、
大きな変位と大きな発生力を得るために、少なくとも薄
板層26については、結晶の平均粒子径が0.1〜2μ
mであることが好ましく、更に好ましくは1μm以下の
平均粒子径を有するセラミックス材料にて構成されてい
ることが望ましい。
【0167】なお、このような薄板層26、基板層24
及びスペーサ層22とから構成されるセンサ本体を与え
るセラミックスの一体焼成体を得るには、例えば、それ
ら薄板層26、基板層24、スペーサ層22をグリーン
シートの状態で積層するグリーンシート積層法のほか、
成形型を用いる加圧成形、鋳込み成形、射出成形等の各
種成形法、更には超音波加工、切削・研削加工等の機械
加工によって、環状枠部12(52)、支持部42(5
8)、環状部14(54)及び弾性部16(60、6
2)等を形成する加工法等が挙げられるが、中でも、加
工応力が残らず、薄板層26の板厚の精度も高い方法で
あるグリーンシート積層法を用いることが好ましい。
【0168】このグリーンシート積層法では、好適に
は、それら薄板層26、基板層24及びスペーサ層22
をそれぞれ与える第1、第2及び第3のグリーンシート
が用いられ、それらを熱圧着により積層した後、焼成す
ることにより、一体化させる方法が採用される。また、
その焼成一体化に際して、第1〜第3のグリーンシート
としては、少なくとも焼成による収縮率が同程度になる
ようにしたグリーンシートを用いることが好ましい。
【0169】ところで、第1〜第6の実施の形態に係る
振動ジャイロ・センサを作製する場合に使用されるグリ
ーンシート積層法は、具体的には、3つの方法があり、
各方法を図25〜図27にそれぞれ工程ブロック図とし
て示す。
【0170】第1の方法は、図25に示すように、用意
した第1、第2及び第3のグリーンシートに対し成形を
行って、薄板層26、基板層24及びスペーサ層22に
対応する形状をそれぞれ与える(ステップS1)。この
成形には、レーザ加工あるいは金型プレス加工あるいは
超音波加工が使用される。
【0171】次に、成形後の前記薄板層26、基板層2
4及びスペーサ層22を積層一体化した後(ステップS
2)、焼成を行って、一体的な焼成体にする(ステップ
S3)。
【0172】次に、薄板層26の所定部位に駆動用圧電
/電歪素子18A及び検出用圧電/電歪素子18B並び
に配線を形成する(ステップS4)。これら駆動用圧電
/電歪素子18A及び検出用圧電/電歪素子18B並び
に配線の形成においては、スクリーン印刷、ディッピン
グ法、イオンビーム法、スパッタリング法、真空蒸着
法、イオンプレーティング法、CVD(化学気相成長)
法、めっき法等が使用される。
【0173】次に、駆動用圧電/電歪素子18A及び検
出用圧電/電歪素子18Bの各上部電極18cをトリミ
ング処理して各圧電/電歪素子18A及び18Bの電気
的特性を調整する(ステップS5)。このトリミング処
理は、例えばRIE等のプラズマエッチングやレーザ加
工によって行われる。
【0174】次に、環状部14(54)、弾性部16
(60、62)、張出し部20(66)及び薄肉部位3
6(64)をトリミング処理して、センサ本体の機械的
特性を調整する(ステップS6)。このトリミング処理
は、例えばレーザ加工や超音波加工によって行われる。
【0175】この方法によれば、第1〜第6の実施の形
態に係る振動ジャイロ・センサ(各種変形例を含む)を
容易に、かつ高い信頼性をもって作製することができ
る。
【0176】また、圧電/電歪素子18の上部電極18
cをトリミング処理することにより、簡単に圧電/電歪
素子18の電気的特性を調整することができ、しかも、
環状部14(54)や弾性部16(60、62)等をト
リミング処理することにより、簡単に振動子等の機械的
特性を調整することができるため、工数の削減化におい
て有利になる。
【0177】ところで、従来から用いられている多くの
振動ジャイロ・センサにおいては、振動子としてエリン
バー合金を用い、更に電極を形成したバルクの圧電/電
歪素子を振動子に対して接着によって固定するようにし
ているため、圧電/電歪素子の電極への外部配線の接続
として、半田やAgペースト等を用いる必要がある。こ
の場合、前記半田やAgペースト等並びに外部配線自体
が付加重量となって振動子での振動特性に多大な影響を
与え、製造を困難なものとしていた。
【0178】振動子として圧電セラミックスを用いるタ
イプのものでも、振動する部分にリード線を接続すると
いう点では本質的な違いはなく、(イ) 外部配線の接続部
の信頼性が低い、(ロ) 製造ばらつきが大きい、という問
題がある。
【0179】しかし、上述した第1〜第6の実施の形態
に係る振動ジャイロ・センサ(各種変形例を含む)にお
いては、各圧電/電歪素子18の一対の電極への外部配
線の接続を容易に行えるという利点を有する。
【0180】環状枠部12(52)、環状部14(5
4)、弾性部16(60、62)、支持部42(58)
等の全体が酸化ジルコニアをはじめとするセラミックス
(非導電性物質)の一体焼成体にて構成されているた
め、外部配線をこれらの上に膜形成法により直接配線形
成することができるという利点に加えて、駆動用圧電/
電歪素子18A及び検出用圧電/電歪素子18Bの電極
形成にスクリーン印刷等の膜形成法を用いており、圧電
/電歪素子18の電極形成と同時に、これらの電極への
配線を振動特性に影響を与えない環状枠部12(52)
あるいは支持部42(58)まで行うことができるとい
う利点を有し、振動ジャイロ・センサの製造の容易性、
歩留まりの向上を実現させることができる。
【0181】次に、第2の方法は、図26に示すよう
に、用意した第1、第2及び第3のグリーンシートのう
ち、第2及び第3のグリーンシートに対し成形を行っ
て、基板層24及びスペーサ層22に対応する形状をそ
れぞれ与える(ステップS101)。
【0182】次に、成形後の前記基板層24及びスペー
サ層22を第1のグリーンシート(未成形の薄板層2
6)と共に積層一体化した後(ステップS102)、焼
成を行って、一体的な焼成体にする(ステップS10
3)。その後、最上層の薄板層26に対し成形を行っ
て、薄板層26に対応する形状を与える(ステップS1
04)。
【0183】次に、薄板層26の所定部位に駆動用圧電
/電歪素子18A及び検出用圧電/電歪素子18B並び
に配線を形成した後(ステップS105)、駆動用圧電
/電歪素子18A及び検出用圧電/電歪素子18Bの各
上部電極18cをトリミング処理して各圧電/電歪素子
18の電気的特性を調整し(ステップS106)、更
に、環状部14(54)、弾性部16(60、62)、
張出し部20(66)及び薄肉部位36(64)をトリ
ミング処理して、センサ本体の機械的特性を調整する
(ステップS107)。
【0184】この第2の方法においても、前記第1の方
法と同様に、第1〜第6の実施の形態に係る振動ジャイ
ロ・センサ(各種変形例を含む)を容易に、かつ高い信
頼性をもって作製することができ、しかも、簡単に圧電
/電歪素子18の電気的特性並びに振動子等の機械的特
性を調整することができることから、工数の削減化にお
いて有利になる。
【0185】また、環状枠部12(52)、環状部14
(54)、弾性部16(60、62)、支持部42(5
8)等の全体が酸化ジルコニアをはじめとするセラミッ
クス(非導電性物質)の一体焼成体にて構成されている
ため、外部配線をこれらの上に膜形成法により直接配線
形成することができるという利点に加えて、駆動用圧電
/電歪素子18A及び検出用圧電/電歪素子18Bの電
極形成にスクリーン印刷等の膜形成法を用いており、圧
電/電歪素子18の電極形成と同時に、これらの電極へ
の配線を振動特性に影響を与えない環状枠部12(5
2)あるいは支持部42(58)まで行うことができる
という利点を有し、振動ジャイロ・センサの製造の容易
性、歩留まりの向上を実現させることができる。
【0186】次に、第3の方法は、図27に示すよう
に、用意した第1、第2及び第3のグリーンシートのう
ち、第2及び第3のグリーンシートに対し成形を行っ
て、基板層24及びスペーサ層22に対応する形状をそ
れぞれ与える(ステップS201)。
【0187】次に、成形後の前記基板層24及びスペー
サ層22を第1のグリーンシート(未成形の薄板層2
6)と共に積層一体化した後(ステップS202)、焼
成を行って、一体的な焼成体にする(ステップS20
3)。
【0188】その後、最上層の第1のグリーンシート
(未成形の薄板層26)の所定部位に駆動用圧電/電歪
素子18A及び検出用圧電/電歪素子18B並びに配線
を形成した後(ステップS204)、前記第1のグリー
ンシートに対し成形を行って、薄板層26に対応する形
状を与える(ステップS205)。
【0189】次に、駆動用圧電/電歪素子18A及び検
出用圧電/電歪素子18Bの各上部電極18cをトリミ
ング処理して各圧電/電歪素子18の電気的特性を調整
し(ステップS206)、更に、環状部14(54)、
弾性部16(60、62)、張出し部20(66)及び
薄肉部位36(64)をトリミング処理して、センサ本
体の機械的特性を調整する(ステップS207)。
【0190】この第3の方法においても、前記第1の方
法と同様に、第1〜第6の実施の形態に係る振動ジャイ
ロ・センサ(各種変形例を含む)を容易に、かつ高い信
頼性をもって作製することができ、しかも、簡単に圧電
/電歪素子18の電気的特性並びに振動子等の機械的特
性を調整することができることから、工数の削減化にお
いて有利になる。
【0191】また、環状枠部12(52)、環状部14
(54)、弾性部16(60、62)、支持部42(5
8)等の全体が酸化ジルコニアをはじめとするセラミッ
クス(非導電性物質)の一体焼成体にて構成されている
ため、外部配線をこれらの上に膜形成法により直接配線
形成することができるという利点に加えて、駆動用圧電
/電歪素子18A及び検出用圧電/電歪素子18Bの電
極形成にスクリーン印刷等の膜形成法を用いており、圧
電/電歪素子18の電極形成と同時に、これらの電極へ
の配線を振動特性に影響を与えない環状枠部12(5
2)あるいは支持部42(58)まで行うことができる
という利点を有し、振動ジャイロ・センサの製造の容易
性、歩留まりの向上を実現させることができる。
【0192】なお、前記第1〜第3の方法において、薄
板層26、基板層24及びスペーサ層22の形状の実現
は、第1、第2及び第3のグリーンシートに対するレー
ザ加工や金型によるプレス加工、超音波加工等を採用し
て、好適に実施されるが、中でも、金型によるプレス加
工が量産性、集積性に優れることから、有利に用いられ
る。
【0193】図28には、前記第3の方法にて例えば第
2の実施の形態に係る振動ジャイロ・センサ(図5参
照)を製造する場合の一例が示されている。
【0194】この場合において、薄板層26を与える第
1のグリーンシート70は、薄板層26の形状に何ら加
工されておらず、単なる矩形の一枚の薄板形状において
用いられている。また、基板層24を与える第2のグリ
ーンシート72は、基板層24の形状に対応した形状に
加工され、また、スペーサ層22を与える第3のグリー
ンシート74も、同様に、スペーサ層22の形状に対応
した形状に加工されている。
【0195】そして、これら第1、第2及び第3のグリ
ーンシート70、72、74を積層した後、焼成一体化
する。その後、その得られた焼成体76における未成形
の薄板層26上の所定部位に対して、圧電/電歪素子1
8が膜形成法に従って一体的に形成される。
【0196】その後、前記一体焼成体76における未成
形の薄板層26の所定部分に対して、レーザ加工や超音
波加工等による切除加工が施されて、図5に示す第2の
実施の形態に係る振動ジャイロ・センサが完成する。
【0197】なお、前記第2の方法(図26)によれ
ば、駆動用圧電/電歪素子18A及び検出用圧電/電歪
素子18Bの形成工程と薄板層26の加工工程との順序
が逆にされて、圧電/電歪素子18A及び18Bの一体
的な形成をもって、図5に示す振動ジャイロ・センサが
完成することとなる。
【0198】ところで、図1に示される第1の実施の形
態に係る振動ジャイロ・センサの構造にあっては、図1
や図2から明らかな如く、環状枠部12と環状部14間
に架設された弾性部16が第1のグリーンシート70に
て与えられる薄板層26のみにて形成されることから、
第2のグリーンシート72と第3のグリーンシート74
を規定の形状に加工した場合、環状枠部12の開口10
内の規定の位置に環状部14を位置決めすることが困難
なことに加えて、焼成時や圧電/電歪素子18の形成の
際の熱処理時に変形しやすいという問題を内在してい
る。
【0199】そこで、図29に示すように、例えば第2
のグリーンシート72への成形加工において、環状枠部
12となる部分と環状部14となる部分の間に複数の連
結部80を存在させ、積層一体化あるいは焼成一体化さ
せた後に、前記連結部80を切断するという方法が好適
に採用される。
【0200】この図29に示す方法は、図1に示される
第1の実施の形態に係る振動ジャイロ・センサを作製す
るために有効な方法の一つを示すものであって、基板層
24を与える第2のグリーンシート72は、図示のよう
に、環状枠部12となる部分と環状部14となる部分の
間に複数の連結部80が存在するように成形される。こ
のとき、薄板層26を与える第1のグリーンシート70
は、薄板層26の形状に何ら加工されておらず、単なる
矩形の一枚の薄板形状とされ、スペーサ層22を与える
第3のグリーンシート74は、スペーサ層22の形状に
対応した形状に加工されている。
【0201】そして、これら第1、第2及び第3のグリ
ーンシート70、72、74を積層した後、焼成一体化
する。その後、その得られた焼成体76における薄板層
26上の所定部位に対して、圧電/電歪素子18が膜形
成法に従って一体的に形成される。
【0202】その後、前記一体焼成体76における薄板
層26の部分に対して、レーザ加工や超音波加工等によ
る切除加工が施されて、薄板層26による弾性部16が
形成され、更に、連結部80が例えばレーザ加工や超音
波加工等によって切除されることによって張出し部20
とされ、結果として図1に示す第1の実施の形態に係る
振動ジャイロ・センサが完成する。
【0203】この図29に示す製造方法は、前記第1の
実施の形態に係る振動ジャイロ・センサのほか、第6の
実施の形態に係る振動ジャイロ・センサやその変形例に
係る振動ジャイロ・センサにも適用させることができ
る。
【0204】そして、上述した第1〜第3の方法におい
て、薄板層26の所定部位への圧電/電歪素子18の形
成は、以下のようにして行われることとなる。
【0205】まず、上部電極18c、下部電極18a及
び圧電/電歪膜18bを薄板層26上の所定部位に形成
するには、各種の膜形成法、例えばスクリーン印刷のよ
うな厚膜法やディッピング等の塗布法、イオンビーム、
スパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング、C
VD、めっき等の薄膜法等が適宜に採用され得るが、そ
れらに何ら限定されるものではない。なお、圧電/電歪
膜18bを形成するには、好ましくはスクリーン印刷、
ディッピング、塗布等による手法が採用される。
【0206】これらの膜形成法は、圧電/電歪素子18
を構成する金属及びセラミックス粒子を主成分とするペ
ーストやスラリーを用いて、薄板層26上に膜形成する
ことができ、良好な作動特性が得られるからである。ま
た、このようにして、圧電/電歪素子18の形成を前記
膜形成法によって行うと、接着剤等を用いずに、薄板層
26と一体化することができることから、信頼性、再現
性に優れ、更に集積化しやすいという効果を奏する。
【0207】圧電/電歪素子18を構成する積層膜の形
状としては、スクリーン印刷法、フォトリソグラフィ等
を用いてパターン形成するほか、レーザ加工法やスライ
シング、超音波加工等の機械加工法を用い、不必要な部
分を除去してパターン形成してもよい。
【0208】なお、薄板層26の所定部位に膜形成法に
て一体的に形成される圧電/電歪素子18の構造や膜の
形状は、何ら限定されるものではなく、従来から知られ
ているものが適宜に採用可能であり、例えば、図3に示
されるような、電界誘起歪みの横効果を用いる構造のほ
か、図30に示すように、電界誘起歪みの縦効果を用い
る構造のものも、適宜に採用され、また膜形状において
も、三角形、四角形等の多角形、円、楕円、円環等の円
形、櫛状、格子状、またはこれらを組み合わせた特殊形
状であっても、何ら差し支えない。
【0209】そして、このようにして、薄板層26にて
与えられる薄肉部位36(64)上に形成される積層膜
(18a、18b及び18c)は、各膜を形成するたび
に、熱処理されて、薄肉部位36(64)と一体構造と
なるようにしてもよく、また全部の膜を形成して積層膜
とした後に、一括熱処理して、各膜が同時に薄肉部位3
6(64)に一体的に結合されるようにしてもよい。な
お、薄膜化手法によって電極膜を形成する場合には、一
体化するために、必ずしも熱処理を必要としない場合が
ある。
【0210】薄肉部位36(64)上に形成された積層
膜と下層の薄肉部位36(64)とを一体化するための
熱処理温度としては、一般に800℃〜1400℃程度
の温度が採用され、好ましくは1000℃〜1400℃
の範囲の温度が有利に選択される。また、圧電/電歪膜
18bを熱処理する場合には、高温時に圧電/電歪膜1
8bの組成が不安定とならないように、そのような圧電
/電歪材料の蒸発源と共に、雰囲気制御を行いながら、
熱処理することが好ましい。
【0211】なお、上記の方法にて作製される圧電/電
歪素子18を構成する電極膜(18a、18c)の材料
としては、前記熱処理温度並びに焼成温度程度の高温酸
化雰囲気に耐えられる導体であれば、特に限定されるも
のではなく、例えば、金属単体であっても、合金であっ
てもよく、また絶縁性セラミックスやガラス等の添加物
と金属や合金との混合物であってもよく、更には導電性
セラミックスであっても、何ら差し支えない。より好ま
しくは、白金、パラジウム、ロジウム等の高融点金属
類、銀−パラジウム、銀−白金、白金−パラジウム等の
合金を主成分とする電極材料が、好適に用いられる。
【0212】また、上記混合物において、金属や合金に
添加されるセラミックスとしては、前記薄板層26(薄
肉部位)の構成材料、あるいは後述する圧電/電歪材料
と同様の材料を用いることが望ましく、その添加量とし
ては、薄板層26と同じ材料においては5〜30体積
%、また圧電/電歪材料と同じ材料においては5〜20
体積%程度が好ましい。つまり、これら薄板層26の構
成材料や圧電/電歪材料を前記金属や合金に混在させて
なる混合物が、目的とする電極膜の形成に有利に用いら
れることとなる。
【0213】そして、このような材料を用いて形成され
る電極18a及び18cは、用途に応じて適宜の厚さと
されることとなるが、図3に示されるように、電界誘起
歪みの横効果を用いるタイプにおいては、一般に15μ
m以下、好ましくは5μm以下の厚さにおいて形成され
ることとなり、また、図30に示すように、電界誘起歪
みの縦効果を用いるタイプにおいては、3μm以上がよ
く、好ましくは10μm以上、更に好ましくは20μm
以上の厚さにおいて形成されることとなる。
【0214】また、駆動用圧電/電歪素子18A及び検
出用圧電/電歪素子18Bを構成する圧電/電歪膜18
bを与える圧電/電歪材料は、圧電あるいは電歪効果等
の電界誘起歪みを示す材料であれば、何れの材料も用い
ることができ、結晶質の材料であっても、非晶質の材料
であってもよく、また半導体材料であっても、誘電体セ
ラミックス材料や強誘電体セラミックス材料であって
も、何ら差し支えなく、更には分極処理が必要な材料で
あっても、またそれが不必要な材料であってもよい。
【0215】具体的には、前記第1〜第6の実施の形態
に係る振動ジャイロ・センサにおいて用いられる圧電/
電歪素子材料としては、好ましくはジルコン酸チタン酸
鉛(PZT系)を主成分とする材料、マグネシウムニオ
ブ酸鉛(PMN系)を主成分とする材料、ニッケルニオ
ブ酸鉛(PNN系)を主成分とする材料、亜鉛ニオブ酸
鉛を主成分とする材料、マンガンニオブ酸鉛を主成分と
する材料、アンチモン錫酸鉛を主成分とする材料、チタ
ン酸鉛を主成分とする材料、チタン酸バリウムを主成分
とする材料、更にはこれらの複合材料等が用いられる。
なお、PZT系を主成分とする材料に、ランタン、バリ
ウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガン等の酸化物
や、それらの他の化合物を添加物として含んだ材料、例
えばPLZT系となるように、前記材料に所定の添加物
を適宜に加えても、何ら差し支えない。
【0216】そして、前記構成からなる圧電/電歪素子
18の厚さとしては、一般に100μm以下、好ましく
は50μm以下、更に好ましくは30μm以下とされる
ことが望ましい。
【0217】なお、第1の実施の形態から第4の実施の
形態に係る振動ジャイロ・センサにおける駆動用圧電/
電歪素子18Aと検出用圧電/電歪素子18Bの配置関
係を、第5の実施の形態又はその変形例に係る振動ジャ
イロ・センサと同じ配置関係にして、コリオリ力に基づ
く振動を抑制しながら駆動用圧電/電歪素子18Aによ
る駆動振動特性を規定の特性にフィードバックする方式
を採用するようにしてもよい。
【0218】以上、本発明を、第1〜第6の実施の形態
(各種変形例を含む)に基づいて、具体的に説明してき
たが、本発明は、上記各種実施の形態に何ら限定されて
解釈されるべきものではなく、本発明の範囲を逸脱しな
い限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変
更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解さ
れるべきである。
【0219】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る振動
ジャイロ・センサによれば、振動子を構成する環状部位
と、該環状部位を弾性的に支持する支持体と、前記支持
体と前記環状部位間に設けられた複数の弾性部位と、前
記環状部位上に形成された圧電/電歪素子とを具備し、
前記環状部位、前記支持体及び前記複数の弾性部位を共
に、セラミックスの一体焼成体にて構成し、前記環状部
位のうち、前記圧電/電歪素子が形成されている部分を
その高さ方向について薄肉とされた板状部にて構成する
ようにしている。
【0220】このため、振動子の特性が周囲の磁場によ
る影響を受け難く、しかも、加工が容易であって、電気
的な特性及び機械的な特性の調整も有利に行い得るとい
う効果並びに感度に優れるという効果が共に達成され
る。
【0221】また、本発明に係る振動ジャイロ・センサ
によれば、振動子を構成する環状部位と、該環状部位を
弾性的に支持する支持体と、前記支持体と前記環状部位
間に設けられた弾性部位と、前記弾性部位上に形成され
た圧電/電歪素子とを具備し、前記環状部位、支持体及
び弾性部位を共に、セラミックスの一体焼成体にて構成
し、前記弾性部位のうち、前記圧電/電歪素子が形成さ
れている部分をその高さ方向について薄肉とされた板状
部にて構成するようにしている。
【0222】このため、振動子の特性が周囲の磁場によ
る影響を受け難く、しかも、加工が容易であって、電気
的な特性及び機械的な特性の調整も有利に行い得るとい
う効果並びに感度に優れるという効果が共に達成され
る。
【0223】また、本発明に係る振動ジャイロ・センサ
によれば、振動子を構成する環状部位と、該環状部位を
その外側において弾性的に支持する外側支持体と、前記
環状部位をその内側において弾性的に支持する内側支持
体と、前記外側支持体と前記環状部位間に設けられた外
側弾性部位と、前記内側支持体と前記環状部位間に設け
られた内側弾性部位と、前記外側弾性部位及び内側弾性
部位上に形成された圧電/電歪素子とを具備し、前記環
状部位、外側支持体、内側支持体、外側弾性部位及び内
側弾性部位を共に、セラミックスの一体焼成体にて構成
し、前記外側弾性部位及び内側弾性部位のうち、前記圧
電/電歪素子が形成されている部分をその高さ方向につ
いて薄肉とされた板状部にて構成するようにしている。
【0224】このため、振動子の特性が周囲の磁場によ
る影響を受け難く、しかも、加工が容易であって、電気
的な特性及び機械的な特性の調整も有利に行い得るとい
う効果並びに感度に優れるという効果が共に達成され
る。
【0225】次に、本発明に係る振動ジャイロ・センサ
の製造方法によれば、グリーンシートからなるスペーサ
層、基板層及び薄板層をそれぞれ成形する工程と、前記
成形後のスペーサ層、基板層及び薄板層をそれぞれ積層
一体化させた後、焼成して、環状部位と、該環状部位を
弾性的に支持する支持体と、前記支持体と前記環状部位
間に設けられた複数の弾性部位とを一体的に有する焼成
体を作製する工程と、前記薄板層の所定部位に少なくと
も圧電/電歪素子を膜形成法にて形成する工程と、前記
圧電/電歪素子の電極をトリミング処理して電気的特性
の調整を行う工程と、少なくとも前記環状部位及び弾性
部位をトリミング処理して機械的特性の調整を行う工程
を有することを特徴とする。
【0226】このため、振動ジャイロ・センサを容易
に、かつ高い信頼性をもって作製することができると共
に、簡単に圧電/電歪素子の電気的特性及び振動子等の
機械的特性を調整することができ、工数の削減化におい
て有利になる。更に配線及び電極をセンサ本体上に直接
形成することができるという利点に加えて、これらの電
極への配線を振動特性に影響を与えない環状枠部あるい
は支持部まで行うことができるという利点を有し、振動
ジャイロ・センサの製造の容易性、歩留まりの向上を実
現させることができる。
【0227】また、本発明に係る振動ジャイロ・センサ
の製造方法によれば、グリーンシートからなる基板層及
びスペーサ層を成形する工程と、前記成形後の基板層及
びスペーサ層を未成形の薄板層と共に積層一体化させた
後、焼成する工程と、前記薄板層を成形して、環状部位
と、該環状部位を弾性的に支持する支持体と、前記支持
体と前記環状部位間に設けられた複数の弾性部位とを一
体的に有する焼成体を作製する工程と、前記薄板層の所
定部位に少なくとも圧電/電歪素子を膜形成法にて形成
する工程と、前記圧電/電歪素子の電極をトリミング処
理して電気的特性の調整を行う工程と、少なくとも前記
環状部位及び弾性部位をトリミング処理して機械的特性
の調整を行う工程を有することを特徴とする。
【0228】このため、振動ジャイロ・センサを容易
に、かつ高い信頼性をもって作製することができると共
に、簡単に圧電/電歪素子の電気的特性及び振動子等の
機械的特性を調整することができ、工数の削減化におい
て有利になる。更に配線及び電極をセンサ本体上に直接
形成することができるという利点に加えて、これらの電
極への配線を振動特性に影響を与えない環状枠部あるい
は支持部まで行うことができるという利点を有し、振動
ジャイロ・センサの製造の容易性、歩留まりの向上を実
現させることができる。
【0229】また、本発明に係る振動ジャイロ・センサ
の製造方法によれば、グリーンシートからなる基板層及
びスペーサ層を成形する工程と、前記成形後の基板層及
びスペーサ層を未成形の薄板層と共に積層一体化させた
後、焼成する工程と、前記薄板層の所定部位に少なくと
も圧電/電歪素子を膜形成法にて形成する工程と、前記
圧電/電歪素子の電極をトリミング処理して電気的特性
の調整を行う工程と、前記薄板層を成形して、環状部位
と、該環状部位を弾性的に支持する支持体と、前記支持
体と前記環状部位間に設けられた複数の弾性部位とを一
体的に有する焼成体を作製する工程と、少なくとも前記
環状部位及び弾性部位をトリミング処理して機械的特性
の調整を行う工程を有することを特徴とする。
【0230】このため、振動ジャイロ・センサを容易
に、かつ高い信頼性をもって作製することができると共
に、簡単に圧電/電歪素子の電気的特性及び振動子等の
機械的特性を調整することができ、工数の削減化におい
て有利になる。更に配線及び電極をセンサ本体上に直接
形成することができるという利点に加えて、これらの電
極への配線を振動特性に影響を与えない環状枠部あるい
は支持部まで行うことができるという利点を有し、振動
ジャイロ・センサの製造の容易性、歩留まりの向上を実
現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る振動ジャイロ・センサ
の構成を示す平面図である。
【図2】第1の実施の形態に係る振動ジャイロ・センサ
の構成を示す断面図であり、同図Aは図1におけるA−
A線上の断面を示し、同図Bは図1におけるB−B線上
の断面を示す。
【図3】電界誘起歪みの横効果を用いた圧電/電歪素子
の構造を一部破断して示す斜視図である。
【図4】第1の実施の形態に係る振動ジャイロ・センサ
の変形例の構成を示す平面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る振動ジャイロ・センサ
の構成を示す平面図である。
【図6】第2の実施の形態に係る振動ジャイロ・センサ
の構成を示す断面図であり、同図Aは図5におけるA−
A線上の断面を示し、同図Bは図5におけるB−B線上
の断面を示す。
【図7】第2の実施の形態に係る振動ジャイロ・センサ
の変形例の構成を示す平面図である。
【図8】第2の実施の形態に係る振動ジャイロ・センサ
の変形例の構成を示す断面図であり、同図Aは図7にお
けるA−A線上の断面を示し、同図Bは図7におけるB
−B線上の断面を示す。
【図9】第3の実施の形態に係る振動ジャイロ・センサ
の構成を示す平面図である。
【図10】第3の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの構成を示す断面図であり、同図Aは図9におけるA
−A線上の断面を示し、同図Bは図9におけるB−B線
上の断面を示す。
【図11】第3の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの変形例の構成を示す平面図である。
【図12】第3の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの変形例の構成を示す断面図であり、同図Aは図11
におけるA−A線上の断面を示し、同図Bは図11にお
けるB−B線上の断面を示す。
【図13】第4の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの構成を示す平面図である。
【図14】第4の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの構成を示す断面図であり、同図Aは図13における
A−A線上の断面を示し、同図Bは図13におけるB−
B線上の断面を示す。
【図15】第4の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの変形例の構成を示す平面図である。
【図16】第4の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの変形例の構成を示す断面図であり、同図Aは図15
におけるA−A線上の断面を示し、同図Bは図15にお
けるB−B線上の断面を示す。
【図17】第5の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの構成を示す平面図である。
【図18】第5の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの構成を示す断面図であり、同図Aは図17における
A−A線上の断面を示し、同図Bは図17におけるB−
B線上の断面を示す。
【図19】第5の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの変形例の構成を示す平面図である。
【図20】第5の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの変形例の構成を示す断面図であり、同図Aは図19
におけるA−A線上の断面を示し、同図Bは図19にお
けるB−B線上の断面を示す。
【図21】第6の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの構成を示す平面図である。
【図22】第6の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの構成を示す断面図であり、同図Aは図21における
A−A線上の断面を示し、同図Bは図21におけるB−
B線上の断面を示し、同図Cは図21におけるC−C線
上の断面を示す。
【図23】第6の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの変形例の構成を示す平面図である。
【図24】第6の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの変形例の構成を示す断面図であり、同図Aは図23
におけるA−A線上の断面を示し、同図Bは図23にお
けるB−B線上の断面を示し、同図Cは図23における
C−C線上の断面を示す。
【図25】第1〜第6の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサ(各種変形例を含む)の製造方法のうち、第1
の方法を示す工程ブロック図である。
【図26】第1〜第6の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサ(各種変形例を含む)の製造方法のうち、第2
の方法を示す工程ブロック図である。
【図27】第1〜第6の実施の形態に係る振動ジャイロ
・センサ(各種変形例を含む)の製造方法のうち、第3
の方法を示す工程ブロック図である。
【図28】第2の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの製造工程の一例を示す説明図である。
【図29】第1の実施の形態に係る振動ジャイロ・セン
サの製造工程の一例を示す説明図である。
【図30】電界誘起歪みの縦効果を用いた圧電/電歪素
子の構造を一部破断して示す斜視図である。
【符号の説明】
10…開口 12…環状枠部 14…環状部 16a〜16h…弾
性部 18A…駆動用圧電/電歪素子 18B…検出用圧電
/電歪素子 20…張出し部 22…スペーサ層 24…基板層 26…薄板層 36a〜36h…薄肉部位 42…支持部 44a〜44h、46a〜46h…張出し部 50…開口 52…環状枠部 54…環状部 58…支持部 60a〜60h…外側弾性部 62a〜62h…内
側弾性部 64a〜64h…薄肉部位

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】振動子を構成する環状部位と、 該環状部位を弾性的に支持する支持体と、 前記支持体と前記環状部位間に設けられた複数の弾性部
    位と、 前記環状部位上に形成された圧電/電歪素子とを具備
    し、 前記環状部位、前記支持体及び前記複数の弾性部位が共
    に、セラミックスの一体焼成体にて構成され、 前記環状部位のうち、前記圧電/電歪素子が形成されて
    いる部分が、その高さ方向について薄肉とされた板状部
    にて構成されていることを特徴とする振動ジャイロ・セ
    ンサ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の振動ジャイロ・センサにお
    いて、 前記環状部位は、前記複数の弾性部位の形成位置とは反
    対の位置に、前記環状部位の軸方向と直交する面に平行
    な主面が圧電/電歪素子の取り付け面とされた素子取付
    部位が一体に設けられ、 該素子取付部位のうち、圧電/電歪素子が形成されてい
    る部分が、その高さ方向において薄肉とされた板状部と
    されていることを特徴とする振動ジャイロ・センサ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の振動ジャイロ・セン
    サにおいて、 前記複数の弾性部位は、それぞれ等間隔で、かつ点対称
    の位置に配され、 前記圧電/電歪素子は、前記環状部位における前記弾性
    部位の配置位置に対応した位置に形成されていることを
    特徴とする振動ジャイロ・センサ。
  4. 【請求項4】請求項3記載の振動ジャイロ・センサにお
    いて、 前記隣接する2つの圧電/電歪素子のうち、一方が前記
    環状部位を振動させるための駆動用圧電/電歪素子であ
    り、他方が前記環状部位の軸を中心に回転したときに前
    記環状部位の振動方向に対して45°の方向に生じる振
    動に起因する歪みを検出する検出用圧電/電歪素子であ
    ることを特徴とする振動ジャイロ・センサ。
  5. 【請求項5】振動子を構成する環状部位と、 該環状部位を弾性的に支持する支持体と、 前記支持体と前記環状部位間に設けられた弾性部位と、 前記弾性部位上に形成された圧電/電歪素子とを具備
    し、 前記環状部位、支持体及び弾性部位が共に、セラミック
    スの一体焼成体にて構成され、 前記弾性部位のうち、前記圧電/電歪素子が形成されて
    いる部分が、その高さ方向について薄肉とされた板状部
    にて構成されていることを特徴とする振動ジャイロ・セ
    ンサ。
  6. 【請求項6】請求項5記載の振動ジャイロ・センサにお
    いて、 前記複数の弾性部位は、それぞれ等間隔で、かつ点対称
    の位置に配されていることを特徴とする振動ジャイロ・
    センサ。
  7. 【請求項7】請求項6記載の振動ジャイロ・センサにお
    いて、 前記隣接する2つの圧電/電歪素子のうち、一方が前記
    弾性部位を振動させるための駆動用圧電/電歪素子であ
    り、他方が前記環状部位の軸を中心に回転したときに前
    記弾性部位の振動方向に対して45°の方向に生じる振
    動に起因する歪みを検出する検出用圧電/電歪素子であ
    ることを特徴とする振動ジャイロ・センサ。
  8. 【請求項8】請求項7記載の振動ジャイロ・センサにお
    いて、 前記弾性部位が前記リング部にて構成されている場合
    に、前記駆動用圧電/電歪素子は、前記リング部におけ
    る前記環状部位の中心を基準とした放射方向と直交する
    方向に架設された板状部上に形成され、 検出用圧電/電歪素子は、前記リング部における前記環
    状部位の中心を基準とした放射方向に架設された板状部
    上に形成されていることを特徴とする振動ジャイロ・セ
    ンサ。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれか1項に記載の振動
    ジャイロ・センサにおいて、 前記支持体は、外径が前記環状部位の内径よりも小とさ
    れた平面ほぼ円形状に形成されていることを特徴とする
    振動ジャイロ・センサ。
  10. 【請求項10】請求項1〜8のいずれか1項に記載の振
    動ジャイロ・センサにおいて、 前記支持体は、内径が前記環状部位の外径よりも大とさ
    れた平面ほぼ円形状の開口を有し、該開口内に前記環状
    部位が前記複数の弾性部位を通じて支持されていること
    を特徴とする振動ジャイロ・センサ。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれか1項に記載の
    振動ジャイロ・センサにおいて、 前記弾性部位は、その外形が、環状部位の中心を基準と
    した放射方向を短軸とする平面ほぼ楕円形状のリング部
    にて構成されていることを特徴とする振動ジャイロ・セ
    ンサ。
  12. 【請求項12】請求項1〜10のいずれか1項に記載の
    振動ジャイロ・センサにおいて、 前記弾性部位は、その外形が、環状部位の中心を基準と
    した放射方向を長軸とする平面ほぼ楕円形状のリング部
    にて構成されていることを特徴とする振動ジャイロ・セ
    ンサ。
  13. 【請求項13】振動子を構成する環状部位と、 該環状部位をその外側において弾性的に支持する外側支
    持体と、 前記環状部位をその内側において弾性的に支持する内側
    支持体と、 前記外側支持体と前記環状部位間に設けられた外側弾性
    部位と、 前記内側支持体と前記環状部位間に設けられた内側弾性
    部位と、 前記外側弾性部位及び内側弾性部位上に形成された圧電
    /電歪素子とを具備し、 前記環状部位、外側支持体、内側支持体、外側弾性部位
    及び内側弾性部位が共に、セラミックスの一体焼成体に
    て構成され、 前記外側弾性部位及び内側弾性部位のうち、前記圧電/
    電歪素子が形成されている部分が、その高さ方向につい
    て薄肉とされた板状部にて構成されていることを特徴と
    する振動ジャイロ・センサ。
  14. 【請求項14】請求項13記載の振動ジャイロ・センサ
    において、 前記内側支持体は、外径が前記環状部位の内径よりも小
    とされた平面ほぼ円形状に形成され、 前記外側支持体は、内径が前記環状部位の外径よりも大
    とされた平面ほぼ円形状の開口を有し、 前記開口内に前記環状部位が前記複数の弾性部位を通じ
    て支持されていることを特徴とする振動ジャイロ・セン
    サ。
  15. 【請求項15】請求項13又は14記載の振動ジャイロ
    ・センサにおいて、 前記内側弾性部位及び外側弾性部位のうち、いずれかの
    弾性部位は、その外形が、環状部位の中心を基準とした
    放射方向を短軸とする平面ほぼ楕円形状のリング部にて
    構成されていることを特徴とする振動ジャイロ・セン
    サ。
  16. 【請求項16】請求項13〜15のいずれか1項に記載
    の振動ジャイロ・センサにおいて、 前記内側弾性部位及び外側弾性部位のうち、いずれかの
    弾性部位は、その外形が、環状部位の中心を基準とした
    放射方向を長軸とする平面ほぼ楕円形状のリング部にて
    構成されていることを特徴とする振動ジャイロ・セン
    サ。
  17. 【請求項17】請求項13〜16のいずれか1項に記載
    の振動ジャイロ・センサにおいて、 前記複数の内側及び外側弾性部位は、それぞれ等間隔
    で、かつ点対称の位置に配されていることを特徴とする
    振動ジャイロ・センサ。
  18. 【請求項18】請求項17記載の振動ジャイロ・センサ
    において、 前記内側弾性部位及び外側弾性部位のうち、いずれか一
    方の弾性部位に形成される圧電/電歪素子が、前記弾性
    部位を振動させるための駆動用圧電/電歪素子であり、
    他方の弾性部位に形成される圧電/電歪素子が前記環状
    部位の軸を中心に回転したときに前記弾性部位の振動方
    向に対して45°の方向に生じる振動に起因する歪みを
    検出する検出用圧電/電歪素子であることを特徴とする
    振動ジャイロ・センサ。
  19. 【請求項19】グリーンシートからなるスペーサ層、基
    板層及び薄板層をそれぞれ成形する工程と、 前記成形後のスペーサ層、基板層及び薄板層をそれぞれ
    積層一体化させた後、焼成して、環状部位と、該環状部
    位を弾性的に支持する支持体と、前記支持体と前記環状
    部位間に設けられた複数の弾性部位とを一体的に有する
    焼成体を作製する工程と、 前記薄板層の所定部位に少なくとも圧電/電歪素子を膜
    形成法にて形成する工程と、 前記圧電/電歪素子の電極をトリミング処理して電気的
    特性の調整を行う工程と、 少なくとも前記環状部位及び弾性部位をトリミング処理
    して機械的特性の調整を行う工程を有することを特徴と
    する振動ジャイロ・センサの製造方法。
  20. 【請求項20】グリーンシートからなる基板層及びスペ
    ーサ層を成形する工程と、 前記成形後の基板層及びスペーサ層を未成形の薄板層と
    共に積層一体化させた後、焼成する工程と、 前記薄板層を成形して、環状部位と、該環状部位を弾性
    的に支持する支持体と、前記支持体と前記環状部位間に
    設けられた複数の弾性部位とを一体的に有する焼成体を
    作製する工程と、 前記薄板層の所定部位に少なくとも圧電/電歪素子を膜
    形成法にて形成する工程と、 前記圧電/電歪素子の電極をトリミング処理して電気的
    特性の調整を行う工程と、 少なくとも前記環状部位及び弾性部位をトリミング処理
    して機械的特性の調整を行う工程を有することを特徴と
    する振動ジャイロ・センサの製造方法。
  21. 【請求項21】グリーンシートからなる基板層及びスペ
    ーサ層を成形する工程と、 前記成形後の基板層及びスペーサ層を未成形の薄板層と
    共に積層一体化させた後、焼成する工程と、 前記薄板層の所定部位に少なくとも圧電/電歪素子を膜
    形成法にて形成する工程と、 前記圧電/電歪素子の電極をトリミング処理して電気的
    特性の調整を行う工程と、 前記薄板層を成形して、環状部位と、該環状部位を弾性
    的に支持する支持体と、前記支持体と前記環状部位間に
    設けられた複数の弾性部位とを一体的に有する焼成体を
    作製する工程と、 少なくとも前記環状部位及び弾性部位をトリミング処理
    して機械的特性の調整を行う工程を有することを特徴と
    する振動ジャイロ・センサの製造方法。
JP8272206A 1996-10-15 1996-10-15 振動ジャイロ・センサ及び振動ジャイロ・センサの製造方法 Pending JPH10115526A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8272206A JPH10115526A (ja) 1996-10-15 1996-10-15 振動ジャイロ・センサ及び振動ジャイロ・センサの製造方法
US08/944,899 US6089090A (en) 1996-10-15 1997-10-06 Vibration gyro sensor
US09/471,993 US6240781B1 (en) 1996-10-15 1999-12-23 Vibration gyro sensor
US09/765,031 US6391672B2 (en) 1996-10-15 2001-01-18 Vibration gyro sensor and method for producing vibration gyro sensor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8272206A JPH10115526A (ja) 1996-10-15 1996-10-15 振動ジャイロ・センサ及び振動ジャイロ・センサの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10115526A true JPH10115526A (ja) 1998-05-06

Family

ID=17510593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8272206A Pending JPH10115526A (ja) 1996-10-15 1996-10-15 振動ジャイロ・センサ及び振動ジャイロ・センサの製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (3) US6089090A (ja)
JP (1) JPH10115526A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000081336A (ja) * 1998-05-25 2000-03-21 Citizen Watch Co Ltd 角速度検出素子
JP2001194158A (ja) * 2000-01-12 2001-07-19 Microstone Corp 圧電型運動センサにおけるセンサ振動体の製造方法
JP2009180713A (ja) * 2008-02-01 2009-08-13 Wacoh Corp 角速度センサ
JP2010519503A (ja) * 2006-12-15 2010-06-03 アトランティック・イナーシャル・システムズ・リミテッド ジャイロスコープ又はその改善
JP2010266276A (ja) * 2009-05-13 2010-11-25 Rohm Co Ltd 3軸角速度検出振動子、3軸角速度検出装置および3軸角速度検出システム
JP2013015436A (ja) * 2011-07-05 2013-01-24 Murata Mfg Co Ltd 振動子および振動ジャイロ
JP2013137321A (ja) * 2013-02-19 2013-07-11 Wacoh Corp 角速度センサ
CN103688136A (zh) * 2011-08-01 2014-03-26 株式会社村田制作所 振动器以及振动陀螺仪
JPWO2013005625A1 (ja) * 2011-07-04 2015-02-23 株式会社村田製作所 振動子および振動ジャイロ
JP2019203884A (ja) * 2018-05-08 2019-11-28 株式会社村田製作所 ピエゾリングジャイロスコープ
WO2022158436A1 (ja) * 2021-01-19 2022-07-28 京セラ株式会社 ジャイロ式振動計、電子機器、および電子システム

Families Citing this family (44)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0829703A4 (en) * 1996-03-29 2000-04-19 Ngk Insulators Ltd GYROSCOPIC OSCILLATION SENSOR, COMPOSITE SENSOR AND METHOD FOR PRODUCING A GYROSCOPIC SENSOR
JP2000009473A (ja) * 1998-06-22 2000-01-14 Tokai Rika Co Ltd 2軸ヨーレートセンサ及びその製造方法
JP2000010141A (ja) * 1998-06-26 2000-01-14 Ricoh Co Ltd 手振れ補正機能付きデジタルカメラ
JP3796991B2 (ja) * 1998-12-10 2006-07-12 株式会社デンソー 角速度センサ
JP2000199714A (ja) * 1999-01-06 2000-07-18 Murata Mfg Co Ltd 角速度センサ
JP3989663B2 (ja) * 2000-02-17 2007-10-10 セイコーインスツル株式会社 圧電振動子と圧電振動子の製造方法
US6453100B1 (en) 2000-03-27 2002-09-17 Ngk Insulators, Ltd. Display device and method for producing the same
US20030026564A1 (en) * 2000-03-27 2003-02-06 Ngk Insulators, Ltd. Display device and method for producing the same
FR2821422B1 (fr) * 2001-02-23 2003-05-23 Sagem Resonateur mecanique planaire sensible selon un axe perpendiculaire a son plan
GB2379506B (en) * 2001-09-11 2004-11-03 Transense Technologies Plc Vibratory gyroscope
GB0122252D0 (en) * 2001-09-14 2001-11-07 Bae Systems Plc Vibratory gyroscopic rate sensor
GB0122253D0 (en) * 2001-09-14 2001-11-07 Bae Systems Plc Vibratory gyroscopic rate sensor
GB0122254D0 (en) * 2001-09-14 2001-11-07 Bae Systems Plc Vibratory gyroscopic rate sensor
GB0122256D0 (en) * 2001-09-14 2001-11-07 Bae Systems Plc Vibratory gyroscopic rate sensor
US6853315B2 (en) * 2002-01-23 2005-02-08 Triad Sensors, Inc. Piezoelectric rate sensor system and method
WO2004023571A2 (en) * 2002-09-04 2004-03-18 Triad Sensors, Inc. Interface electronics for piezoelectric devices
US6823733B2 (en) * 2002-11-04 2004-11-30 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Z-axis vibration gyroscope
US20040159166A1 (en) * 2003-02-13 2004-08-19 Schiller Peter J. Solid-state piezoelectric motion transducer
WO2005116580A1 (en) * 2003-05-08 2005-12-08 Triad Sensors, Inc. Force balanced piezoelectric rate sensor
TWI245902B (en) * 2004-05-14 2005-12-21 Chung Shan Inst Of Science Microstructure angular velocity sensor device
US20060238078A1 (en) * 2005-04-21 2006-10-26 Honeywell International, Inc. Wireless and passive acoustic wave rotation rate sensor
US8011245B2 (en) * 2005-05-31 2011-09-06 Innalabs Technologies, Inc. Sensing element of coriolis force gyroscope
UA79166C2 (en) * 2005-05-31 2007-05-25 Yurii Oleksiiovych Yatsenko Detecting element of a vibratory gyroscope sensitive to coriolis acceleration
JP2006341956A (ja) * 2005-06-09 2006-12-21 Otis Elevator Co エレベータシステム
US7426860B2 (en) * 2005-08-08 2008-09-23 Litton Systems Inc. Ring resonator gyro with folded cylinder suspension
WO2009119205A1 (ja) * 2008-03-25 2009-10-01 住友精密工業株式会社 圧電体膜を用いた振動ジャイロ
WO2009128546A1 (ja) * 2008-04-18 2009-10-22 日本碍子株式会社 圧電/電歪デバイスの検査方法及び検査装置、並びに圧電/電歪デバイスの調整方法
RU2445575C2 (ru) * 2008-06-24 2012-03-20 Симоненко Дмитрий Владимирович Чувствительный элемент вибрационного кориолисова гироскопа
US20100058861A1 (en) * 2008-09-11 2010-03-11 Analog Devices, Inc. Piezoelectric Transducers and Inertial Sensors using Piezoelectric Transducers
US8631700B2 (en) 2010-11-05 2014-01-21 Analog Devices, Inc. Resonating sensor with mechanical constraints
US9091544B2 (en) 2010-11-05 2015-07-28 Analog Devices, Inc. XY-axis shell-type gyroscopes with reduced cross-talk sensitivity and/or mode matching
US8616056B2 (en) 2010-11-05 2013-12-31 Analog Devices, Inc. BAW gyroscope with bottom electrode
US8919199B2 (en) 2010-12-01 2014-12-30 Analog Devices, Inc. Apparatus and method for anchoring electrodes in MEMS devices
US9709595B2 (en) 2013-11-14 2017-07-18 Analog Devices, Inc. Method and apparatus for detecting linear and rotational movement
US9599471B2 (en) 2013-11-14 2017-03-21 Analog Devices, Inc. Dual use of a ring structure as gyroscope and accelerometer
US9917243B2 (en) 2014-10-16 2018-03-13 Analog Devices, Inc. Method of fabricating piezoelectric MEMS devices
US10746548B2 (en) 2014-11-04 2020-08-18 Analog Devices, Inc. Ring gyroscope structural features
US9869552B2 (en) * 2015-03-20 2018-01-16 Analog Devices, Inc. Gyroscope that compensates for fluctuations in sensitivity
US9928893B1 (en) * 2017-06-05 2018-03-27 Xerox Corporation Circular printed memory system and method having robustness to orientation
GB2565298B (en) * 2017-08-07 2022-03-16 Atlantic Inertial Systems Ltd Angular rate sensors
EP3665437B1 (en) * 2017-08-08 2023-05-03 HRL Laboratories, LLC High quality factor mems silicon flower-of-life vibratory gyroscope
GB2570732B (en) 2018-02-06 2023-01-11 Atlantic Inertial Systems Ltd Angular rate sensors
US11656077B2 (en) 2019-01-31 2023-05-23 Analog Devices, Inc. Pseudo-extensional mode MEMS ring gyroscope
RU2729944C1 (ru) * 2019-04-12 2020-08-13 федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования "Российский университет дружбы народов" (РУДН) Способ определения угловой скорости с использованием волнового твердотельного гироскопа

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02198315A (ja) * 1989-01-27 1990-08-06 Canon Inc リング状振動ジャイロ
JPH04296657A (ja) * 1990-12-22 1992-10-21 Robert Bosch Gmbh 回転レートセンサ
JPH0642971A (ja) * 1990-05-18 1994-02-18 British Aerospace Plc <Baf> センサー
JPH08145683A (ja) * 1994-11-16 1996-06-07 Nikon Corp 加速度・角速度検出装置

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB567340A (en) 1943-02-25 1945-02-09 Sturmey Archer Gears Ltd Improvements relating to epi-cyclic change-speed gearing
US4644793A (en) * 1984-09-07 1987-02-24 The Marconi Company Limited Vibrational gyroscope
US5218867A (en) * 1989-07-29 1993-06-15 British Aerospace Public Limited Company Single axis attitude sensor
US5540094A (en) * 1990-12-22 1996-07-30 British Aerospace Public Limited Company Scale factor compensation for piezo-electric rate sensors
GB2266149B (en) * 1992-04-10 1995-08-16 British Aerospace Single axis rate sensor noise reduction
GB2266588B (en) * 1992-04-24 1995-11-15 British Aerospace Vibrating rate sensor tuning
JPH06147902A (ja) * 1992-11-04 1994-05-27 Murata Mfg Co Ltd 振動ジャイロ
US5450751A (en) * 1993-05-04 1995-09-19 General Motors Corporation Microstructure for vibratory gyroscope
US6199430B1 (en) * 1997-06-17 2001-03-13 Denso Corporation Acceleration sensor with ring-shaped movable electrode
JP3882973B2 (ja) * 1998-06-22 2007-02-21 アイシン精機株式会社 角速度センサ
US6135969A (en) * 1999-03-26 2000-10-24 Xn Technologies, Inc. Vibration sensor
US6121880A (en) * 1999-05-27 2000-09-19 Intermec Ip Corp. Sticker transponder for use on glass surface

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02198315A (ja) * 1989-01-27 1990-08-06 Canon Inc リング状振動ジャイロ
JPH0642971A (ja) * 1990-05-18 1994-02-18 British Aerospace Plc <Baf> センサー
JPH04296657A (ja) * 1990-12-22 1992-10-21 Robert Bosch Gmbh 回転レートセンサ
JPH08145683A (ja) * 1994-11-16 1996-06-07 Nikon Corp 加速度・角速度検出装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000081336A (ja) * 1998-05-25 2000-03-21 Citizen Watch Co Ltd 角速度検出素子
JP2001194158A (ja) * 2000-01-12 2001-07-19 Microstone Corp 圧電型運動センサにおけるセンサ振動体の製造方法
JP2010519503A (ja) * 2006-12-15 2010-06-03 アトランティック・イナーシャル・システムズ・リミテッド ジャイロスコープ又はその改善
JP2009180713A (ja) * 2008-02-01 2009-08-13 Wacoh Corp 角速度センサ
JP2010266276A (ja) * 2009-05-13 2010-11-25 Rohm Co Ltd 3軸角速度検出振動子、3軸角速度検出装置および3軸角速度検出システム
US9851373B2 (en) 2011-07-04 2017-12-26 Murata Manufacturing Co., Ltd. Vibrator and vibrating gyroscope
JPWO2013005625A1 (ja) * 2011-07-04 2015-02-23 株式会社村田製作所 振動子および振動ジャイロ
JP2013015436A (ja) * 2011-07-05 2013-01-24 Murata Mfg Co Ltd 振動子および振動ジャイロ
CN103688136A (zh) * 2011-08-01 2014-03-26 株式会社村田制作所 振动器以及振动陀螺仪
JP2013137321A (ja) * 2013-02-19 2013-07-11 Wacoh Corp 角速度センサ
JP2019203884A (ja) * 2018-05-08 2019-11-28 株式会社村田製作所 ピエゾリングジャイロスコープ
US11215455B2 (en) 2018-05-08 2022-01-04 Murata Manufacturing Co., Ltd. Piezoelectric ring gyroscope
WO2022158436A1 (ja) * 2021-01-19 2022-07-28 京セラ株式会社 ジャイロ式振動計、電子機器、および電子システム
JP7132460B1 (ja) * 2021-01-19 2022-09-06 京セラ株式会社 ジャイロ式振動計、電子機器、および電子システム

Also Published As

Publication number Publication date
US6240781B1 (en) 2001-06-05
US6391672B2 (en) 2002-05-21
US6089090A (en) 2000-07-18
US20010013252A1 (en) 2001-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10115526A (ja) 振動ジャイロ・センサ及び振動ジャイロ・センサの製造方法
US6321599B2 (en) Vibration gyro sensor, combined sensor, and method for producing vibration gyro sensor
JP3521499B2 (ja) 圧電/電歪膜型素子
US7180226B2 (en) Piezoelectric/electrostrictive device
US10001372B2 (en) Angular velocity detection device
JPH1089968A (ja) 角速度センサ
US6323582B1 (en) Piezoelectric/Electrostrictive device
JPH0549270A (ja) 圧電/電歪アクチユエータ
JP3529993B2 (ja) 圧電素子
US6476539B1 (en) Piezoelectric/electrostrictive device
JP3482101B2 (ja) 圧電膜型素子
JPH05270912A (ja) 圧電/電歪膜型素子
JP3461500B2 (ja) 振動ジャイロ・センサ及び複合センサ
JP2008141307A (ja) 圧電振動子及びその製造方法ならびに物理量センサー
JP3765961B2 (ja) 振動ジャイロセンサ及びその製造方法
JPH0597437A (ja) 圧電/電歪膜型素子
JP2009246028A (ja) Memsおよびmems製造方法
JPH11132873A (ja) 圧電検出器及びその製造方法
JPH08261766A (ja) 振動ジャイロスコープ
JPH05256652A (ja) 振動ジャイロ
JPH1194555A (ja) 振動ジャイロ
WO2017183646A1 (ja) 複合センサ
JPH09166442A (ja) 振動ジャイロ
JPH06167344A (ja) 振動子の製造方法
JPH1172331A (ja) 振動ジャイロ