JPH10113740A - 転造加工方法および転造工具 - Google Patents

転造加工方法および転造工具

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JPH10113740A
JPH10113740A JP26964496A JP26964496A JPH10113740A JP H10113740 A JPH10113740 A JP H10113740A JP 26964496 A JP26964496 A JP 26964496A JP 26964496 A JP26964496 A JP 26964496A JP H10113740 A JPH10113740 A JP H10113740A
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rolled
teeth
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JP26964496A
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Yoshihiro Umebayashi
義弘 梅林
Tsugio Hayashi
亜雄 林
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O S G KK
OSG Mfg Co
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O S G KK
OSG Mfg Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工歯と略直角な方向へ向かうに従って加工
歯毎に高さが漸増させられている食付き部を有する転造
用平ダイスを用いて転造加工を行う場合に、食付き初期
の転造圧力の変化を抑制して加工精度を向上させる。 【解決手段】 食付き部22よりも前側の略三角形の範
囲に、平ダイス14の加工歯(点々部分)18と同じ幅
寸法、間隔で複数の凸条(斜線部分)28を設けて荷重
分担部26とし、その凸条28の高さを、転造加工時に
被転造素材を塑性変形させることなくその外周面に接触
させられるように設定することにより、その凸条28と
加工歯18とを合わせた被転造素材との接触長さが略一
定となるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヘリカルギヤ等の捩
れ凹凸を転造加工する転造加工方法および転造工具に係
り、特に、食付き部が加工歯と直角方向に傾斜している
転造用平ダイスを使用して転造加工を行う技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】転造方向に対して傾斜した互いに平行な
多数の加工歯を有する転造用ダイスを被転造素材の外周
面に押圧し、その被転造素材を軸心まわりに回転させて
その軸心まわりに捩じれたヘリカルギヤ、捩れ溝、おね
じ、ウォーム等の捩れ凹凸を転造加工する方法が広く知
られている。転造用ダイスとしては、平ダイスや丸ダイ
ス、プラネタリダイス(プラネタリセグメントダイスお
よびプラネタリ丸ダイス)等が広く用いられている。
【0003】実公昭61−13142号公報には、食付
き部では加工歯と略直角な方向へ向かうに従って加工歯
毎に高さが漸増せられている転造用平ダイスが記載され
ている。図13の平ダイス100はその一例で、ダイス
長手方向と平行な転造方向Aに対して傾斜した多数の加
工歯102が設けられているとともに、その加工歯10
2の高さが等しい仕上げ部104と、加工歯102の高
さが加工歯毎に漸増する食付き部(5山)106とを備
えている。図14は、平ダイス100の概略説明図であ
る。
【0004】一方、特開平5−1758号公報には、軸
部材の外周面にウォーム歯車を有する部材で、その全長
をウォーム歯の軸方向ピッチの整数倍としたものが提案
されている。また、一対の転造用平ダイスのうちの狭幅
仕上げ歯の被転造素材に作用する歯幅を、被転造素材に
形成すべき歯の軸方向ピッチの略整数倍に設定すること
が、特公昭63−31293号公報で提案されている。
更に、特開平8−141683号公報には、欠歯セレー
ションの製造方法としてバックアップ部材を用いること
が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記実
公昭61−13142号公報に記載の転造用平ダイス
は、食付き部の第1加工歯が略完全に被転造素材に食い
付くまでの食付き初期には、加工歯と被転造素材との接
触面積が段階的に増加し、それに伴って転造圧力が段階
的に減少するため、必ずしも高い加工精度が得られない
という問題があった。図15の(b) は、前記平ダイス1
00によって転造加工を行う際の幅方向の接触長さ(食
込み長さ)、すなわち幅方向における加工歯102の合
計寸法を歯数で示すグラフで、食付き部106の第1加
工歯102aが全長に亘って略完全に被転造素材に食い
付くまでの食付き初期領域E0 では、接触長さが段階的
に増加する。このため、その間で食付き部106による
転造加工が略終了する図15の(a) における上側部分で
は、食付き加工時に転造圧力が大きく変化するととも
に、これから食付き部106による加工が行われる図1
5(a) の下側部分に比較して転造圧力が大きく、歯すじ
誤差などを生じる。なお、理解を容易とするために加工
歯102には点々を付けて区別するとともに、その加工
歯102は、両側の側壁が垂直な断面四角形を成してい
るものとする。
【0006】また、前記特開平5−1758号公報によ
るウォーム歯車の構造は、単にその全長をウォーム歯の
軸方向ピッチの整数倍に規定しただけで、ウォーム歯車
の製造方法に関するものではなく、転造加工を行う時に
被転造素材の軸方向長さがウォーム歯の軸方向ピッチの
整数倍でない場合には、転造加工時に転造用ダイスと被
転造素材との接触面積が変動するとともに転造圧力が変
化し、歯すじ誤差などが生じて十分な加工精度が得られ
ないという問題があった。なお、被転造素材の軸方向長
さがウォーム歯(捩れ凹凸)の軸方向ピッチの整数倍で
ある場合には、転造用ダイスと被転造素材との接触面積
が転造加工の進行に拘らず略一定に維持され、転造圧力
の変化に起因する加工精度の低下が回避される。
【0007】特公昭63−31293号公報における転
造用平ダイスは、その狭幅仕上げ歯の被転造素材に作用
する歯幅を、被転造素材に形成すべき歯の軸方向ピッチ
の略整数倍に設定するだけであって、転造用平ダイスの
全域に亘ってのものではなく、食付き歯群における食付
き歯の被転造素材に作用する歯幅を、被転造素材に形成
すべき歯の歯幅以上に設定し、また、食付き歯群に続け
て形成した仕上げ歯群における仕上げ歯のうち、被転造
素材に形成すべき歯数の少なくとも半分の一連の仕上げ
歯を、被転造素材に作用する歯幅が被転造素材に形成す
べき歯幅より小さい狭幅仕上げ歯とし、且つその狭幅仕
上げ歯の被転造素材に対する噛合い開始端を、他の仕上
げ歯もしくは食付き歯における噛合い開始端より幅方向
で内側に設定する必要があり、該転造用平ダイスの形状
を複雑にすることにより経済的なコストも多く要するこ
とになる。また、この公報には、奇数歯の場合には、単
に転造圧力が変動するだけでなく、被転造素材を挟んで
反対側に位置する一対の転造用ダイスの転造圧力が互い
に相違し、被転造素材が撓み変形して加工精度が更に低
下する旨が指摘されている。
【0008】特開平8−141683号公報で提案され
ているバックアップ部材を用いることによって欠歯セレ
ーションを転造加工する製造方法は、転造圧力のアンバ
ランスを解消する手段として、欠歯部において作用する
バックアップ部材を用いる方法であるが、これは被転造
素材の軸心方向へ延びるセレーションであって、その多
数の凸条歯の一部が欠落した欠歯部を有する欠歯セレー
ションを転造加工するためのもので、軸心まわりに捩じ
れたヘリカルギヤ等の捩れ凹凸を転造加工する際の加工
精度を向上させる技術ではない。
【0009】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、加工歯と略直角な方
向へ向かうに従って加工歯毎に高さが漸増せられている
食付き部を有する転造用平ダイスを用いて転造加工を行
う場合に、食付き初期の転造圧力の変化を抑制して加工
精度を向上させることであり、併せて、被転造素材の軸
方向長さが捩れ凹凸の軸方向ピッチの整数倍でない場合
でも転造圧力が略一定に維持されるようにする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、転造方向に対して傾斜した互いに平
行な多数の加工歯を有するとともに、食付き部ではその
加工歯と略直角な方向へ向かうに従って加工歯毎に高さ
が漸増せられている転造用平ダイスを用いて、略一定の
転造荷重で被転造素材にヘリカルギヤ等の捩れ凹凸を転
造加工する転造加工方法であって、前記食付き部の第1
加工歯が略完全に前記被転造素材に食い付くまでの食付
き初期にその被転造素材に接触させられる荷重分担手段
を前記転造用平ダイスに一体的に設け、その荷重分担手
段に前記転造荷重の一部を分担させることにより、前記
食付き初期における前記加工歯と前記被転造素材との接
触面積の増加に伴う転造圧力変化を抑制するようにした
ことを特徴とする。
【0011】第2発明は、第1発明において、前記荷重
分担手段は、前記加工歯を含めた前記被転造素材との接
触面積が略一定となるように接触部の形状が定められて
おり、その接触部の高さは、前記加工歯が前記被転造素
材の外周面に食い込む転造加工時にその被転造素材を塑
性変形させることなくその外周面に接触するように設定
されていることを特徴とする。
【0012】第3発明は、第2発明において、前記接触
部は、前記転造用平ダイスのうち転造方向において前記
第1加工歯よりも前側の略三角形の範囲に前記多数の加
工歯と同じ幅寸法、間隔で設けられた複数の凸条である
ことを特徴とする。
【0013】第4発明は、第3発明において、(a) 前記
転造用平ダイスは、転造方向と直角な幅方向の寸法が、
その幅方向における前記加工歯のピッチの整数倍でな
く、その加工歯および前記凸条を合わせた前記被転造素
材との接触面積が転造加工の進行に伴って周期的に変化
するものであり、(b) その転造用平ダイスには、前記被
転造素材に接触させられることにより前記接触面積の周
期的な変化を抑制する第2の荷重分担手段が設けられて
いることを特徴とする。
【0014】第5発明は、第4発明において、前記第2
の荷重分担手段は、前記転造用平ダイスに隣接して一体
的に配設されるもので、その幅寸法は、転造用平ダイス
と合わせた転造方向と直角な幅方向の寸法が、その幅方
向における前記加工歯のピッチの整数倍となるように設
定されているとともに、その転造用平ダイスの加工歯お
よび前記荷重分担手段の凸条に連続するように第2の凸
条が多数設けられ、且つその第2の凸条の高さは、前記
転造用平ダイスの加工歯が前記被転造素材の外周面に食
い込む転造加工時にその被転造素材を塑性変形させるこ
となくその外周面に接触するように設定されていること
を特徴とする。
【0015】第6発明は、転造方向に対して傾斜した互
いに平行な多数の加工歯を有するとともに、食付き部で
はその加工歯と略直角な方向へ向かうに従ってその加工
歯毎に高さが漸増させられている転造用平ダイスを有
し、略一定の転造荷重で被転造素材にヘリカルギヤ等の
捩れ凹凸を転造加工する転造工具であって、前記食付き
部の第1加工歯が略完全に前記被転造素材に食い付くま
での範囲でその被転造素材に接触させられ、前記転造荷
重の一部を分担することにより食付き初期における前記
加工歯と前記被転造素材との接触面積の増加に伴う転造
圧力変化を抑制する荷重分担手段が、前記転造用平ダイ
スに一体的に設けられていることを特徴とする。
【0016】第7発明は、第6発明において、前記荷重
分担手段は、前記加工歯を含めた前記被転造素材との接
触面積が略一定となるように接触部の形状が定められて
おり、その接触部の高さは、前記加工歯が前記被転造素
材の外周面に食い込む転造加工時にその被転造素材を塑
性変形させることなくその外周面に接触するように設定
されていることを特徴とする。
【0017】第8発明は、第7発明において、前記接触
部は、前記転造用平ダイスのうち転造方向において前記
第1加工歯よりも前側の略三角形の範囲に前記多数の加
工歯と同じ幅寸法、間隔で設けられた複数の凸条である
ことを特徴とする。
【0018】第9発明は、第8発明において、(a) 前記
転造用平ダイスは、転造方向と直角な幅方向の寸法が、
その幅方向における前記加工歯のピッチの整数倍でな
く、その加工歯および前記凸条を合わせた前記被転造素
材との接触面積が転造加工の進行に伴って周期的に変化
するものであり、(b) その転造用平ダイスには、前記被
転造素材に接触させられることにより前記接触面積の周
期的な変化を抑制する第2の荷重分担手段が一体的に設
けられていることを特徴とする。
【0019】第10発明は、第9発明において、前記第
2の荷重分担手段は、前記転造用平ダイスに隣接して一
体的に配設されるもので、その幅寸法は、転造用平ダイ
スと合わせた転造方向と直角な幅方向の寸法が、その幅
方向における前記加工歯のピッチの整数倍となるように
設定されているとともに、その転造用平ダイスの加工歯
および前記荷重分担手段の凸条に連続するように第2の
凸条が多数設けられ、且つその第2の凸条の高さは、前
記転造用平ダイスの加工歯が前記被転造素材の外周面に
食い込む転造加工時にその被転造素材を塑性変形させる
ことなくその外周面に接触するように設定されているこ
とを特徴とする。
【0020】
【発明の効果】第1発明の転造加工方法によれば、荷重
分担手段によって転造荷重の一部が分担されることによ
り、食付き初期における加工歯と被転造素材との接触面
積の増加に伴う転造圧力変化が抑制されるため、その転
造圧力の変化や相違に起因する加工精度の低下が防止さ
れる。第6発明の転造工具についても実質的に同じ効果
が得られる。
【0021】第3発明では、加工歯と同じ幅寸法、間隔
で複数の凸条を設ければよいため、例えば加工歯の形成
時に同時に凸条も形成することが可能で、荷重分担手段
を簡単且つ安価に構成できる。第8発明の加工工具につ
いても実質的に同じ効果が得られる。
【0022】第4発明は、転造用平ダイスの幅寸法が加
工歯のピッチの整数倍でなく、加工歯および荷重分担手
段の凸条を合わせた接触面積が転造加工の進行に伴って
周期的に変化する場合、言い換えれば被転造素材の転造
加工部の軸方向長さが捩れ凹凸の軸方向ピッチの整数倍
でない場合であるが、第2の荷重分担手段が設けられる
ことにより、その接触面積の周期的な変化が抑制される
ため、転造圧力が略一定に維持されて加工精度が向上す
る。第9発明の加工工具についても実質的に同じ効果が
得られる。
【0023】第5発明では、転造用平ダイスと合わせた
幅寸法が加工歯のピッチの整数倍となるように、転造用
平ダイスに隣接して第2の荷重分担手段を配設するとと
もに、転造用平ダイスの加工歯および荷重分担手段の凸
条に連続するように第2の凸条を設け、且つその第2の
凸条の高さを、転造加工時に被転造素材を塑性変形させ
ることなくその外周面に接触するように設定すれば良い
ため、第2の荷重分担手段を簡単且つ安価に構成でき
る。第10発明の加工工具についても実質的に同じ効果
が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】ここで、本発明は、ヘリカルギヤ
の他、捩れ溝やおねじ,ウォームなど、軸心まわりに捩
じれた種々の捩れ凹凸を転造加工する場合に適用され
る。
【0025】転造用平ダイスは、被転造素材の軸心を挟
んで略反対側に一対配設されて転造加工を行うように用
いられるが、単一の転造用平ダイスで転造加工を行う場
合にも適用され得る。
【0026】転造圧力は、転造用平ダイスを被転造素材
に押圧する全体の転造荷重を、例えば被転造素材に食い
込む食込み歯数で割算した値などで表されるが、加工す
べき捩れ凹凸の側壁(フランクなど)の傾斜角(圧力角
など)等を考慮して極め細かく求めることもできる。
【0027】被転造素材に接触して転造荷重の一部を分
担する荷重分担手段、第2の荷重分担手段は、上記食込
み歯数の変化に対応して分担荷重が連続的に変化させら
れる。すなわち、食込み歯数が多い部位では補助ダイス
の分担荷重が減少させられ、食込み歯数が少ない部位で
は補助ダイスの分担荷重が増加させられることにより、
食込み歯数の変動に拘らず転造圧力が略一定に維持され
るように、被転造素材との接触長さ(幅寸法)などが設
定されるのである。
【0028】第2の荷重分担手段は、転造用平ダイスの
加工歯が被転造素材に食い込んで転造加工を行う際に、
その被転造素材に接触させられて転造荷重の一部を分担
する必要があり、転造用平ダイスの加工歯が被転造素材
に徐々に深く食い込む食付き工程(食付き部での転造加
工工程)で被転造素材に接触させられるように配設され
る。被転造素材に捩れ凹凸が略完全に形成された仕上げ
工程(仕上げ部での転造加工工程)では、第2の荷重分
担手段は寧ろ被転造素材に接触しないようにすることが
望ましい。
【0029】荷重分担手段、第2の荷重分担手段は、そ
れぞれ転造用平ダイスに一体に設けることができるが、
補助ダイスとして別体に構成して転造用平ダイスに一体
的に固設するようにしても良い。補助ダイスとして別体
に構成する場合、転造用平ダイスの片側だけに設けるこ
ともできるが、接触長さ(幅寸法)を半分にした一対の
補助ダイスを転造用平ダイスの両側に配設することも可
能で、その場合は被転造素材の軸方向における転造圧力
のばらつきが抑制される。第3発明や第8発明の荷重分
担手段(凸条)は、長方形状の転造用平ダイスに一体に
設けることが望ましい。
【0030】第3発明は、第4発明のように転造用平ダ
イスの幅寸法が加工歯のピッチの整数倍でない場合にも
適用できる。その場合、加工歯および凸条を併せた接触
面積は周期的に変化し、それに伴って転造圧力は変動す
るが、食付き初期における接触面積の増加に伴う転造圧
力変化を抑制する効果は得られる。第8発明についても
同様である。
【0031】なお、第4発明,第5発明,第9発明,第
10発明は、転造用平ダイスの幅方向全部を使って転造
加工を行うことを前提とするものである。
【0032】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、円柱形状を成す被転造素材10
の少し大径の転造加工部12に、ねじ等の捩れ凹凸を転
造加工する転造装置を示す断面図で、被転造素材10を
挟んで一対の平ダイス14,16が配設されており、そ
れ等の加工歯18,20が転造加工部12の外周面に食
い込む状態で、被転造素材10を軸心まわりに回転させ
て転造加工するようになっている。平ダイス14,16
は転造用平ダイス、更には転造工具に相当するもので、
例えば被転造素材10を軸心まわりの回転自在に支持し
た状態で、平ダイス14,16を一定の転造荷重Fで被
転造素材10に押圧しつつ互いに反対方向へ同期移動さ
せることにより、被転造素材10を軸心まわりに回転さ
せて捩れ凹凸を転造加工する。なお、転造加工部12の
点々部分は捩れ凹凸の凸部である。
【0033】平ダイス14,16は全く同じ構成である
ため、以下、一方の平ダイス14について具体的に説明
する。図2は、平ダイス14の食付き部22側を示す斜
視図で、図3は概略説明図であり、それぞれ前記図1
3、図14に対応する図である。平ダイス14は、平面
視において長方形状を成しており、その長手方向と平行
な転造方向Aに対して傾斜するように多数の加工歯18
が設けられているとともに、その加工歯18の高さが等
しい仕上げ部24と、加工歯18の高さが加工歯18と
直角な方向へ向かうに従って加工歯毎に漸増する食付き
部(5山)22とを備えている。この平ダイス14は、
幅方向全部を使って転造加工を行うものである。
【0034】また、転造方向Aにおいて食付き部22の
第1加工歯18aよりも前側の略三角形の範囲は荷重分
担部26とされ、平面視の状態を示す図4の(a) から明
らかなように、加工歯18と同じ幅寸法、間隔で複数の
凸条28が設けられている。荷重分担部26は荷重分担
手段に相当するもので、凸条28は接触部に相当するも
のであり、その凸条28の高さは、食付き部22の加工
歯18が転造加工部12の外周面に食い込む転造加工時
にその転造加工部12を塑性変形させることなくその外
周面に接触するように、第1加工歯18aよりも僅かに
低い寸法に設定されている。このような凸条28は、例
えば加工歯18を形成するために歯溝を研削仕上げする
際に、荷重分担部26にも同一形状の歯溝を連続して形
成するとともに、その歯溝の間に形成される歯形(加工
歯18や凸条28)の山頂を研削除去して食付き部22
などを設ける際に、荷重分担部26の歯形についても山
頂を所定寸法だけ研削除去すれば良い。なお、図4(a)
では、理解を容易とするために加工歯18には点々を付
けて溝部と区別し、凸条28には斜線を付けて溝部と区
別している。
【0035】図4の(b) は、上記平ダイス14によって
転造加工を行う際の幅方向の接触長さ(食込み長さ)、
すなわち幅方向における加工歯18および凸条28の合
計寸法を歯数で示すグラフで、食付き部22の第1加工
歯18aが全長に亘って略完全に食い付くまでの食付き
初期領域E0 でも、接触長さが一定に維持される。特
に、幅寸法Wが加工歯18の幅方向ピッチPW の整数倍
(図では5倍)、言い換えれば転造加工部12の軸方向
長さが捩れ凹凸の軸方向ピッチの整数倍である本実施例
では、接触長さの周期変化も無い。なお、加工歯18
は、理解を容易とするために一対の側壁が垂直な断面四
角形を成しているものとする。
【0036】このような本実施例の平ダイス14によれ
ば、荷重分担部26の凸条28で転造荷重Fの一部が分
担されるとともに、その凸条28および加工歯18と被
転造素材10との接触長さが一定に維持されるため、食
付き初期における加工歯18と被転造素材10との接触
面積の増加に伴う転造圧力変化が防止され、その転造圧
力の変化や相違に起因する加工精度の低下が回避され
る。また、本実施例では加工歯18と同じ幅寸法、間隔
で複数の凸条28を設ければよく、加工歯18を形成す
る時に同時に凸条28も形成することが可能で、荷重分
担部26を有する平ダイス14を簡単且つ安価に構成で
きる。平ダイス16についても同様である。
【0037】次に、本発明の他の実施例を説明する。図
5の転造工具30は、前記平ダイス14に比較して荷重
分担部26が設けられていない平ダイス36、すなわち
前記図13〜図15に示す従来の転造用平ダイス100
と同じものを用いて構成されている。平ダイス36に
は、荷重分担手段として別体に構成された補助ダイス3
2がボルト等によって一体的に固設されており、補助ダ
イス32には、前記図15の(b) に示す接触長さ変化を
相殺するように幅寸法が段階的に変化させられている接
触部(斜線部)34が設けられている。接触部34の高
さ寸法(補助ダイス32の平ダイス36に対する配設高
さを含む)は、転造加工時に前記被転造素材10の転造
加工部12に隣接する部分に接触部34が塑性変形させ
ることなく接触させられるように定められる。
【0038】この場合も、接触部34および加工歯18
と被転造素材10との接触長さが一定に維持されるた
め、食付き初期における加工歯18と被転造素材10と
の接触面積の増加に伴う転造圧力変化が防止され、その
転造圧力の変化や相違に起因する加工精度の低下が回避
される。また、幅寸法Wが加工歯18の幅方向ピッチP
W の整数倍でない場合、言い換えれば転造加工部12の
軸方向長さが捩れ凹凸の軸方向ピッチの整数倍でない場
合でも、接触部34の階段形状を変更することにより、
接触部34および加工歯18と被転造素材10との接触
長さが略一定となるようにすることができる。
【0039】なお、上記補助ダイス32を設ける代わり
に、前記荷重分担部26が設けられた三角形状の部分に
接触部34と同様な接触部を設けることもできる。
【0040】図6の転造工具38は、接触部35の幅寸
法(接触長さ)が前記補助ダイス32の接触部34の半
分とされた一対の補助ダイス33を用いたもので、それ
等の補助ダイス33は平ダイス36の両側に対称的に一
体的に固設されている。この場合は被転造素材10の軸
方向における転造圧力のばらつきが抑制される。
【0041】図7の(a) の平ダイス40は、加工すべき
捩れ凹凸に対応して傾斜させられた多数の加工歯(点々
部分)42が設けられているとともに、転造方向と直角
な幅方向の寸法(幅寸法)Wを総て使って転造加工を行
うもので、その幅寸法Wは幅方向の加工歯42のピッチ
W の約1.3倍である。幅寸法Wは被転造素材の転造
加工部の軸方向長さに対応するもので、ピッチPW は転
造加工すべき捩れ凹凸の軸方向ピッチに対応するもので
あり、結局、軸方向長さが軸方向ピッチの約1.3倍と
なる捩れ凹凸を転造加工することになる。なお、この平
ダイス40は、図示は省略するが、前記図2〜図4の平
ダイス14と同様に、加工歯42と略直角な方向へ向か
うに従って加工歯毎に高さが漸増する食付き部、および
複数の凸条28から成る荷重分担部26と同様な荷重分
担部を備えている。
【0042】図7の(b) は、上記平ダイス40によって
転造加工を行う際の幅方向の接触長さ(食込み長さ)、
すなわち幅方向における加工歯42の合計寸法を歯数で
示すグラフで、転造方向における加工歯42のピッチP
L を1周期として変化させられている。1周期のうちの
A部は、2本の加工歯42が完全に接触させられる部分
で、接触長さは最も長く、C部は1本の加工歯42が接
触させられるだけで、接触長さは最も短い。また、B部
およびD部は、接触長さが連続的に変化させられてい
る。そして、転造圧力は接触長さが長い程小さく、短い
程大きくなり、その転造圧力の変動に伴って加工精度が
低下する。因みに、接触長さがC部の2倍であるA部で
は、転造圧力はC部の1/2となる。
【0043】また、図7(a) の平ダイス40を一対用い
て転造加工する場合、加工すべき捩れ凹凸のピッチ円周
がピッチPL の奇数倍、すなわち捩れ凹凸が奇数本であ
ると、転造加工の過程で一方の平ダイス40のA部と他
方の平ダイス40のC部が被転造素材の軸心を挟んで反
対側に押圧されるため、被転造素材は接触長さが短いC
部側へ撓み変形し、加工精度が一層低下する。
【0044】これに対し、本実施例では、図7(c) に示
すように、幅寸法Xが(b) の接触長さの変化を相殺する
ように設定された接触部を有する補助ダイスを、平ダイ
ス40に一体的に固設して転造加工を行うようになって
いる。図8の補助ダイス44はその一例で、図7(c) に
示すように幅寸法Xが変化するとともに、平ダイス40
による転造加工時に被転造素材を塑性変形させることな
く接触させられ、転造荷重の一部を分担するように高さ
寸法が設定された接触部44aを一体に備えている。図
7(c) や図8では、平ダイス40の加工歯42を含めた
全体の接触長さが、前記A部の接触長さより一定寸法S
だけ長くなるが、この一定寸法Sは零も含めて任意に設
定できる。但し、一対の平ダイス40を被転造素材の軸
心を挟んで反対側に配設して転造加工を行う場合、両平
ダイス40の転造圧力が互いに等しくなるように、それ
等一対の平ダイス40の一定寸法Sは互いに同じ寸法に
設定することが望ましい。なお、図7(b) の接触長さの
スケールは、(a) ,(c) に比較して2倍である。
【0045】上記補助ダイス44は第2の荷重分担手段
に相当するもので、平ダイス40の加工歯42が被転造
素材に徐々に深く食い込む食付き工程(食付き部での転
造加工工程)で被転造素材の外周面に接触させられるよ
うに配設されており、転造加工部に隣接する部位に接触
部44aが接触する状態で、その転造加工部に平ダイス
40によって転造加工が行われる。なお、仕上げ工程
(仕上げ部での転造加工工程)では、補助ダイス44が
被転造素材に接触しないように構成される。
【0046】このような本実施例の転造工具において
は、転造加工部の軸方向長さが捩れ凹凸の軸方向ピッチ
の整数倍でないとともに、軸心まわりにおける捩れ凹凸
の歯数が奇数の場合でも、補助ダイス44が設けられた
一対の平ダイス40の被転造素材に対する転造圧力が互
いに等しく、且つ加工歯42の接触面積の変動に拘らず
略一定に維持されるため、転造圧力の変動や相違に起因
する加工精度の低下が防止される。また、補助ダイス4
4を平ダイス40に一体的に設ければ良いため、特公昭
63−31293号公報に記載のように転造用ダイスそ
のものの仕上げ歯群の歯幅を所定寸法として歯すじ誤差
を修正する場合に比較して、補助ダイス44を含む転造
工具が全体として簡単且つ安価に構成される。
【0047】なお、かかる補助ダイス44についても、
接触部44aの幅寸法を半分にした一対の補助ダイスに
て構成し、平ダイス40の両側に配設することもでき
る。また、荷重分担手段として前記補助ダイス32,3
3を用いる場合は、それ等の補助ダイス32,33の接
触部34,35と補助ダイス44の接触部44aを合わ
せた幅寸法(接触長さ)の接触部を有する共通の補助ダ
イスを採用することもできる。
【0048】図9の(a) 〜(e) は、何れも転造用平ダイ
スの転造加工面と、点々で示す加工歯の接触長さを示す
図で、それぞれ前記図7の(a) および(b) に対応する図
である。(a) および(e) は、幅寸法WがピッチPW の整
数倍の場合で、(b) 〜(d) は、幅寸法Wが(a) の場合に
比較してそれぞれPW /4、PW /2、3PW /4だけ
短くされている。これ等(b) 〜(d) の転造用平ダイスで
は、接触長さが変化するのに伴って転造圧力が変化し、
加工精度が低下する。
【0049】これに対し、図10の(b) 〜(d) のように
補助ダイス50,52,54を設ければ、接触長さが
(a) の場合と同じになり、転造圧力が略一定となって加
工精度が向上する。補助ダイス50,52,54は、そ
れぞれ転造用平ダイスの加工歯(図示はしないが荷重分
担部の凸条を含む)に連続する凸条(斜線部)50a,
52a,54aを有し、且つその転造用平ダイスと合わ
せた幅寸法WT がピッチPW の整数倍、図では(a) の転
造用平ダイスの幅寸法Wと同じ5PW であるとともに、
凸条50a,52a,54aの高さが、転造用平ダイス
の加工歯が被転造素材の外周面に食い込む転造加工時に
被転造素材を塑性変形させることなくその外周面に接触
するように設定されている。このような補助ダイス5
0,52,54は、例えば転造用平ダイス素材の側部に
補助ダイス素材を固設した状態で、加工歯を形成するた
めの歯溝を両素材に跨がって研削仕上げするとともに、
補助ダイスについては、その歯溝の間に形成される歯形
(凸条)の山頂を所定寸法だけ研削除去すれば良い。こ
れ等の補助ダイス50,52,54は第2の荷重分担手
段に相当し、凸条50a,52a,54aは第2の凸条
に相当する。
【0050】このような補助ダイス50,52,54を
備えた転造工具によれば、図7および図8の実施例と同
様の効果が得られるのに加えて、転造用平ダイスと合わ
せた幅寸法WT がピッチPW の整数倍となるようにする
とともに、転造用平ダイスの加工歯に連続するように凸
条50a,52a,54aを設け、且つ被転造素材を塑
性変形させることのないように凸条50a,52a,5
4aの高さを設定すれば良いため、補助ダイス50,5
2,54を一層簡単且つ安価に構成できる。
【0051】なお、これ等の補助ダイス50,52,5
4についても、幅寸法を半分にした一対の補助ダイスに
て構成し、転造用平ダイスの両側に配設することもでき
る。
【0052】図11に示す転造工具60は、上記図10
の(b) のように幅寸法WがピッチP W の整数倍でない
(W=4.75PW )平ダイス62に補助ダイス50が
設けられた場合の一例で、補助ダイス50は、平ダイス
62の前端から食付き部(5山)の終了位置までの範囲
に配設されているとともに、平ダイス62には前記荷重
分担部26と同様に複数の凸条64aから成る荷重分担
部64が設けられている。なお、凸条64aおよび50
aは同じ高さである。
【0053】一方、前記図9に示す各転造用平ダイス
は、加工歯の幅寸法と、その加工歯の間の溝の幅寸法が
等しいため、例えば(d) の場合には、図12に示す補助
ダイス56を採用することもできる。補助ダイス56の
幅寸法は、ピッチPW の整数倍からの余分寸法dと同
じ、この場合にはPW /4で、転造用平ダイスの加工歯
に連続するように凸条56aが設けられるとともに、そ
の凸条56aが設けられた後に、幅方向における凸条5
6および加工歯の合計寸法が略一定となるように転造方
向へずらされ、転造用平ダイスに一体的に固設されて使
用される。具体的には、転造方向における加工歯のピッ
チPL に対して、上記余分寸法dのピッチと合わせたピ
ッチが1/2となる1/4ピッチだけずらされている。
また、凸条56aの高さは、転造用平ダイスの加工歯が
被転造素材の外周面に食い込む転造加工時に被転造素材
を塑性変形させることなくその外周面に接触するように
設定されている。
【0054】この場合は、加工歯に連続するように凸条
56aを設けた後に、その凸条56aが設けられた補助
ダイス56を転造方向へずらして転造用平ダイスに固設
する点を除いて、前記図10の(b) 〜(d) と同様の効果
が得られる。この補助ダイス56も第2の荷重分担手段
に相当する。
【0055】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、
本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加
えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を好適に実施できる転造装置を説明
する断面図である。
【図2】図1の平ダイスの食付き側部分を示す斜視図で
ある。
【図3】図2の平ダイスの概略説明図である。
【図4】図2の平ダイスの平面図および被転造素材との
接触長さを示す図である。
【図5】本発明の転造工具の別の実施例を示す図で、従
来の平ダイスに補助ダイスを設けて転造工具を構成した
例である。
【図6】本発明の転造工具の更に別の実施例を示す図
で、従来の平ダイスの両側に一対の補助ダイスを配設し
た場合である。
【図7】幅寸法が幅方向の加工歯のピッチの約1.3倍
の平ダイスと、転造加工時における加工歯の接触長さ
と、補助ダイスの幅寸法Xとの関係を説明する図であ
る。
【図8】図7の平ダイスに用いられる補助ダイスの一例
を示す斜視図である。
【図9】幅寸法が異なる複数の転造用平ダイスと、転造
加工時における加工歯の接触長さとの関係を示す図であ
る。
【図10】幅寸法が幅方向の加工歯のピッチの整数倍と
なるように補助ダイスを設けた場合と、その補助ダイス
を含めた転造加工時の接触長さとの関係を示す図であ
る。
【図11】図10の(b) の場合の転造工具の一例を説明
する図である。
【図12】図9の(d) の転造用平ダイスに用いられる補
助ダイスの別の例を示す図である。
【図13】従来の平ダイスの一例を示す斜視図である。
【図14】図13の平ダイスの概略説明図である。
【図15】図13の平ダイスの平面図および被転造素材
との接触長さを示す図である。
【符号の説明】
10:被転造素材 12:転造加工部 14,16:平ダイス(転造用平ダイス,転造工具) 18,20:加工歯 18a:第1加工歯 22:食付き部 26:荷重分担部(荷重分担手段) 28:凸条 30,38,60:転造工具 32,33:補助ダイス(荷重分担手段) 34,35:接触部 36,40,62:平ダイス(転造用平ダイス) 42:加工歯 44,50,52,54,56:補助ダイス(第2の荷
重分担手段) 50a,52a,54a:凸条(第2の凸条) 64:荷重分担部(荷重分担手段) 64a:凸条 F:転造荷重 W:転造用平ダイスの幅寸法 PW :幅方向における加工歯のピッチ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転造方向に対して傾斜した互いに平行な
    多数の加工歯を有するとともに、食付き部では該加工歯
    と略直角な方向へ向かうに従って該加工歯毎に高さが漸
    増せられている転造用平ダイスを用いて、略一定の転造
    荷重で被転造素材にヘリカルギヤ等の捩れ凹凸を転造加
    工する転造加工方法であって、 前記食付き部の第1加工歯が略完全に前記被転造素材に
    食い付くまでの食付き初期に該被転造素材に接触させら
    れる荷重分担手段を前記転造用平ダイスに一体的に設
    け、該荷重分担手段に前記転造荷重の一部を分担させる
    ことにより、前記食付き初期における前記加工歯と前記
    被転造素材との接触面積の増加に伴う転造圧力変化を抑
    制するようにしたことを特徴とする転造加工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記荷重分担手段は、前記加工歯を含めた前記被転造素
    材との接触面積が略一定となるように接触部の形状が定
    められており、該接触部の高さは、前記加工歯が前記被
    転造素材の外周面に食い込む転造加工時に該被転造素材
    を塑性変形させることなくその外周面に接触するように
    設定されていることを特徴とする転造加工方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記接触部は、前記転造用平ダイスのうち転造方向にお
    いて前記第1加工歯よりも前側の略三角形の範囲に前記
    多数の加工歯と同じ幅寸法、間隔で設けられた複数の凸
    条であることを特徴とする転造加工方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記転造用平ダイスは、転造方向と直角な幅方向の寸法
    が、該幅方向における前記加工歯のピッチの整数倍でな
    く、該加工歯および前記凸条を合わせた前記被転造素材
    との接触面積が転造加工の進行に伴って周期的に変化す
    るものであり、 該転造用平ダイスには、前記被転造素材に接触させられ
    ることにより前記接触面積の周期的な変化を抑制する第
    2の荷重分担手段が設けられていることを特徴とする転
    造加工方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記第2の荷重分担手段は、前記転造用平ダイスに隣接
    して一体的に配設されるもので、その幅寸法は、該転造
    用平ダイスと合わせた転造方向と直角な幅方向の寸法
    が、該幅方向における前記加工歯のピッチの整数倍とな
    るように設定されているとともに、該転造用平ダイスの
    加工歯および前記荷重分担手段の凸条に連続するように
    第2の凸条が多数設けられ、且つ該第2の凸条の高さ
    は、前記転造用平ダイスの加工歯が前記被転造素材の外
    周面に食い込む転造加工時に該被転造素材を塑性変形さ
    せることなくその外周面に接触するように設定されてい
    ることを特徴とする転造加工方法。
  6. 【請求項6】 転造方向に対して傾斜した互いに平行な
    多数の加工歯を有するとともに、食付き部では該加工歯
    と略直角な方向へ向かうに従って該加工歯毎に高さが漸
    増させられている転造用平ダイスを有し、略一定の転造
    荷重で被転造素材にヘリカルギヤ等の捩れ凹凸を転造加
    工する転造工具であって、 前記食付き部の第1加工歯が略完全に前記被転造素材に
    食い付くまでの範囲で該被転造素材に接触させられ、前
    記転造荷重の一部を分担することにより食付き初期にお
    ける前記加工歯と前記被転造素材との接触面積の増加に
    伴う転造圧力変化を抑制する荷重分担手段が、前記転造
    用平ダイスに一体的に設けられていることを特徴とする
    転造工具。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記荷重分担手段は、前記加工歯を含めた前記被転造素
    材との接触面積が略一定となるように接触部の形状が定
    められており、該接触部の高さは、前記加工歯が前記被
    転造素材の外周面に食い込む転造加工時に該被転造素材
    を塑性変形させることなくその外周面に接触するように
    設定されていることを特徴とする転造工具。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記接触部は、前記転造用平ダイスのうち転造方向にお
    いて前記第1加工歯よりも前側の略三角形の範囲に前記
    多数の加工歯と同じ幅寸法、間隔で設けられた複数の凸
    条であることを特徴とする転造工具。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記転造用平ダイスは、転造方向と直角な幅方向の寸法
    が、該幅方向における前記加工歯のピッチの整数倍でな
    く、該加工歯および前記凸条を合わせた前記被転造素材
    との接触面積が転造加工の進行に伴って周期的に変化す
    るものであり、 該転造用平ダイスには、前記被転造素材に接触させられ
    ることにより前記接触面積の周期的な変化を抑制する第
    2の荷重分担手段が一体的に設けられていることを特徴
    とする転造工具。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記第2の荷重分担手段は、前記転造用平ダイスに隣接
    して一体的に配設されるもので、その幅寸法は、該転造
    用平ダイスと合わせた転造方向と直角な幅方向の寸法
    が、該幅方向における前記加工歯のピッチの整数倍とな
    るように設定されているとともに、該転造用平ダイスの
    加工歯および前記荷重分担手段の凸条に連続するように
    第2の凸条が多数設けられ、且つ該第2の凸条の高さ
    は、前記転造用平ダイスの加工歯が前記被転造素材の外
    周面に食い込む転造加工時に該被転造素材を塑性変形さ
    せることなくその外周面に接触するように設定されてい
    ることを特徴とする転造工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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