JPH10113739A - 転造加工方法および補助ダイス - Google Patents

転造加工方法および補助ダイス

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JPH10113739A
JPH10113739A JP26964396A JP26964396A JPH10113739A JP H10113739 A JPH10113739 A JP H10113739A JP 26964396 A JP26964396 A JP 26964396A JP 26964396 A JP26964396 A JP 26964396A JP H10113739 A JPH10113739 A JP H10113739A
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JP26964396A
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Yoshihiro Umebayashi
義弘 梅林
Tsugio Hayashi
亜雄 林
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O S G KK
OSG Mfg Co
Original Assignee
O S G KK
OSG Mfg Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被転造素材の軸方向長さがヘリカルギヤ等の
捩れ凹凸の軸方向ピッチの整数倍でない場合でも、転造
用ダイスの転造圧力が略一定に維持されるようにして加
工精度を向上させる。 【解決手段】 転造用ダイス14,16の側部に、被転
造素材10を塑性変形させることなくその外周面に接触
させられる補助ダイス18,20を配設し、転造荷重F
の一部を分担することにより、転造用ダイス14,16
と被転造素材10との接触面積の変動に伴う転造圧力変
化を抑制するとともに、一対の転造用ダイス14,16
の各転造圧力が略等しくなるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヘリカルギヤ等の捩
れ凹凸を転造加工する転造加工方法、およびその転造加
工方法に好適に用いられる補助ダイスに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】被転造素材を挟んで配設された複数の転
造用ダイスの加工歯をその被転造素材の外周面に食い込
ませながら、その被転造素材を軸心まわりに回転させて
その軸心まわりに捩じれたヘリカルギヤ、捩れ溝、おね
じ、ウォーム等の捩れ凹凸を転造加工する方法が広く知
られている。転造用ダイスとしては、平ダイスや丸ダイ
ス、プラネタリダイス(プラネタリセグメントダイスお
よびプラネタリ丸ダイス)等が広く用いられている。
【0003】特開平5−1758号公報には、軸部材の
外周面にウォーム歯車を有する部材で、その全長をウォ
ーム歯の軸方向ピッチの整数倍としたものが提案されて
いる。また、一対の転造用平ダイスのうちの狭幅仕上げ
歯の被転造素材に作用する歯幅を、被転造素材に形成す
べき歯の軸方向ピッチの略整数倍に設定することが、特
公昭63−31293号公報で提案されている。更に、
特開平8−141683号公報には、欠歯セレーション
の製造方法としてバックアップ部材を用いることが提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平5−1758号公報によるウォーム歯車の構造は、
単にその全長をウォーム歯の軸方向ピッチの整数倍に規
定しただけで、ウォーム歯車の製造方法に関するもので
はなく、転造加工を行う時に被転造素材の軸方向長さが
ウォーム歯の軸方向ピッチの整数倍でない場合には、転
造加工時に転造用ダイスと被転造素材との接触面積が変
動するとともに転造圧力が変化し、歯すじ誤差などが生
じて十分な加工精度が得られないという問題があった。
なお、被転造素材の軸方向長さがウォーム歯(捩れ凹
凸)の軸方向ピッチの整数倍である場合には、転造用ダ
イスと被転造素材との接触面積が転造加工の進行に拘ら
ず略一定に維持され、転造圧力の変化に起因する加工精
度の低下が回避される。
【0005】特公昭63−31293号公報における転
造用平ダイスは、その狭幅仕上げ歯の被転造素材に作用
する歯幅を、被転造素材に形成すべき歯の軸方向ピッチ
の略整数倍に設定するだけであって、転造用平ダイスの
全域に亘ってのものではなく、食付き歯群における食付
き歯の被転造素材に作用する歯幅を、被転造素材に形成
すべき歯の歯幅以上に設定し、また、食付き歯群に続け
て形成した仕上げ歯群における仕上げ歯のうち、被転造
素材に形成すべき歯数の少なくとも半分の一連の仕上げ
歯を、被転造素材に作用する歯幅が被転造素材に形成す
べき歯幅より小さい狭幅仕上げ歯とし、且つその狭幅仕
上げ歯の被転造素材に対する噛合い開始端を、他の仕上
げ歯もしくは食付き歯における噛合い開始端より幅方向
で内側に設定する必要があり、該転造用平ダイスの形状
を複雑にすることにより経済的なコストも多く要するこ
とになる。また、この公報には、奇数歯の場合には、単
に転造圧力が変動するだけでなく、被転造素材を挟んで
反対側に位置する一対の転造用ダイスの転造圧力が互い
に相違し、被転造素材が撓み変形して加工精度が更に低
下する旨が指摘されている。
【0006】特開平8−141683号公報で提案され
ているバックアップ部材を用いることによって欠歯セレ
ーションを転造加工する製造方法は、転造圧力のアンバ
ランスを解消する手段として、欠歯部において作用する
バックアップ部材を用いる方法であるが、これは被転造
素材の軸心方向へ延びるセレーションであって、その多
数の凸条歯の一部が欠落した欠歯部を有する欠歯セレー
ションを転造加工するためのもので、軸心まわりに捩じ
れたヘリカルギヤ等の捩れ凹凸を転造加工する際の加工
精度を向上させる技術ではない。
【0007】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、被転造素材の軸方向
長さが捩れ凹凸の軸方向ピッチの整数倍でない場合で
も、転造用ダイスの転造圧力が略一定に維持されるよう
にして加工精度を向上させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、被転造素材を挟んで配設された複数
の転造用ダイスの加工歯をその被転造素材の外周面に食
い込ませながら、その被転造素材を軸心まわりに回転さ
せてその軸心まわりに捩じれたヘリカルギヤ等の捩れ凹
凸を転造加工する転造加工方法であって、前記被転造素
材の転造加工部の軸方向長さが前記捩れ凹凸の軸方向ピ
ッチの整数倍でない場合の転造加工方法であり、前記被
転造素材との接触によって転造荷重の一部を分担するこ
とにより、前記転造用ダイスとその被転造素材との接触
面積の変動に伴う転造圧力変化を抑制するとともに、複
数の転造用ダイスの被転造素材に対する各転造圧力が略
等しくなるようにする補助ダイスを、その被転造素材の
軸方向においてその複数の転造用ダイスに隣接してその
複数の転造用ダイスにそれぞれ一体的に配設し、前記転
造加工部に隣接する部位にその補助ダイスを接触させな
がらその転造用ダイスによってその転造加工部に転造加
工を行うことを特徴とする。
【0009】第2発明は、前記第1発明において、前記
被転造素材には、軸心まわりにおいて前記捩れ凹凸が奇
数本設けられることを特徴とする。
【0010】第3発明は、第1発明または第2発明にお
いて、前記補助ダイスが前記被転造素材の軸方向におい
て前記転造用ダイスの一方の側部のみに配設されている
ことを特徴とし、第4発明は、補助ダイスが前記被転造
素材の軸方向において前記転造用ダイスの両側に配設さ
れていることを特徴とする。
【0011】第5発明は、第1発明〜第4発明の何れか
において、前記複数の転造用ダイスが、前記被転造素材
の軸心を挟んで略反対側に配設される一対の平ダイスで
あることを特徴とし、第6発明は、前記被転造素材の軸
心を挟んで略反対側に配設される一対の丸ダイスである
ことを特徴とし、第7発明はプラネタリセグメントダイ
スおよびプラネタリ丸ダイスであることを特徴とする。
【0012】第8発明は、被転造素材を挟んで配設され
た複数の転造用ダイスの加工歯をその被転造素材の外周
面に食い込ませながら、その被転造素材を軸心まわりに
回転させてその軸心まわりに捩じれたヘリカルギヤ等の
捩れ凹凸を転造加工するに際して、前記被転造素材の転
造加工部の軸方向長さが前記捩れ凹凸の軸方向ピッチの
整数倍でない場合の転造加工に用いられる補助ダイス
で、前記被転造素材との接触によって転造荷重の一部を
分担することにより、前記転造用ダイスとその被転造素
材との接触面積の変動に伴う転造圧力変化を抑制すると
ともに、複数の転造用ダイスの被転造素材に対する各転
造圧力が略等しくなるように、その被転造素材の軸方向
においてその複数の転造用ダイスに隣接してその複数の
転造用ダイスにそれぞれ一体的に配設され、その転造用
ダイスによる転造加工時に前記転造加工部に隣接する部
位に接触させられることを特徴とする。
【0013】第9発明は、第8発明において、前記被転
造素材には、軸心まわりにおいて前記捩れ凹凸が奇数本
設けられることを特徴とする。
【0014】第10発明は、第8発明または第9発明に
おいて、前記補助ダイスと前記被転造素材との接触長さ
は、転造方向における前記転造用ダイスの加工歯のピッ
チを1周期として変化していることを特徴とする。
【0015】第11発明は、第10発明において、前記
補助ダイスは、前記転造用ダイスの加工歯に連続する凸
条を有し、且つその転造用ダイスと合わせた転造方向と
直角な幅方向の寸法が、その幅方向におけるその加工歯
のピッチの整数倍であるとともに、前記凸条の高さが、
前記転造用ダイスの加工歯が前記被転造素材の外周面に
食い込む転造加工時にその被転造素材を塑性変形させる
ことなくその外周面に接触するように設定されているこ
とを特徴とする。
【0016】第12発明は、第10発明において、(a)
前記転造用ダイスは、転造方向と直角な幅方向の寸法
が、その幅方向における前記加工歯のピッチの整数倍よ
りも所定寸法だけ長く、且つその加工歯はその加工歯の
幅寸法と等しい幅寸法の溝と交互に設けられているもの
であり、(b) 前記補助ダイスは、幅方向の寸法が前記所
定寸法と同じか或いは幅方向における前記加工歯のピッ
チの整数倍を加えた寸法で、前記転造用ダイスの加工歯
に連続するように凸条が設けられるとともに、その凸条
が設けられた後にその凸条および前記加工歯の前記幅方
向における合計寸法が略一定となるように転造方向へず
らされて前記転造用ダイスに一体的に固設されて使用さ
れるもので、且つ前記凸条の高さは、前記転造用ダイス
の加工歯が前記被転造素材の外周面に食い込む転造加工
時にその被転造素材を塑性変形させることなくその外周
面に接触するように設定されていることを特徴とする。
【0017】第13発明は、第8発明〜第12発明の何
れかにおいて、前記補助ダイスが前記被転造素材の軸方
向において前記転造用ダイスの一方の側部のみに配設さ
れるものであることを特徴とし、第14発明は、補助ダ
イスが前記被転造素材の軸方向において前記転造用ダイ
スの両側に配設されるものであることを特徴とする。
【0018】第15発明は、第8発明〜第14発明の何
れかにおいて、前記複数の転造用ダイスが、前記被転造
素材の軸心を挟んで略反対側に配設される一対の平ダイ
スであることを特徴とし、第16発明は、前記被転造素
材の軸心を挟んで略反対側に配設される一対の丸ダイス
であることを特徴とし、第17発明はプラネタリセグメ
ントダイスおよびプラネタリ丸ダイスであることを特徴
とする。
【0019】
【発明の効果】第1発明の転造加工方法によれば、転造
用ダイスによる転造加工時に補助ダイスが被転造素材に
接触させられ、転造荷重の一部を分担することにより、
転造用ダイスの被転造素材に対する転造圧力変化が抑制
されるとともに、複数の転造用ダイスの被転造素材に対
する各転造圧力が略等しくされるため、被転造素材に対
して複数の転造用ダイスが共通の略一定の転造圧力で転
造加工を行うことになり、転造圧力の変動や相違に起因
する加工精度の低下が防止される。また、被転造素材に
接触させられる補助ダイスを転造用ダイスに一体的に設
ければ良いため、特公昭63−31293号公報に記載
のように転造用ダイスそのものの仕上げ歯群の歯幅を所
定寸法として歯すじ誤差を修正する場合に比較して、補
助ダイスを含む転造工具が全体として簡単且つ安価に構
成される。第8発明の補助ダイスについても実質的に同
じ効果が得られる。
【0020】第2発明では、被転造素材に捩れ凹凸が奇
数本設けられるため、複数の転造用ダイスで転造加工を
行うだけであれば、複数の転造用ダイスの転造圧力が互
いに相違し、捩れ凹凸が偶数の場合に比べて加工精度が
更に低下するが、第1発明が適用されることにより、そ
のような加工精度の大幅な低下が回避される。第9発明
の補助ダイスについても同様である。
【0021】第4発明では、転造用ダイスの両側に補助
ダイスが配設されるため、被転造素材の軸方向における
転造圧力のばらつきが抑制され、加工精度が更に向上す
る。第14発明についても同様である。
【0022】第11発明の補助ダイスは、転造用ダイス
の加工歯に連続するように凸条を設け、且つその転造用
ダイスと合わせた幅方向の寸法が、その幅方向における
加工歯のピッチの整数倍、すなわち被転造素材に設けら
れる捩れ凹凸の軸方向ピッチの整数倍となるようにする
とともに、その被転造素材を塑性変形させることのない
ように凸条の高さを設定すれば良いため、補助ダイスを
一層簡単且つ安価に構成できる。第12発明では、加工
歯に連続するように凸条を設けた後に、その凸条が設け
られた補助ダイスを転造方向へずらして転造用ダイスに
固設する点を除いて、第11発明と略同様の効果が得ら
れる。
【0023】
【発明の実施の形態】ここで、本発明は、ヘリカルギヤ
の他、捩れ溝やおねじ,ウォームなど、軸心まわりに捩
じれた種々の捩れ凹凸を転造加工する場合に適用され
る。また、第2発明および第9発明は捩れ凹凸が奇数本
の場合に適用されるが、他の発明の実施に際しては、捩
れ凹凸が偶数本の場合にも好適に適用される。
【0024】本発明の複数の転造用ダイスは、例えば第
5発明〜第7発明、第15発明〜第17発明のように、
被転造素材の軸心を挟んで略反対側に配設される一対の
平ダイスや丸ダイス、或いはプラネタリセグメントダイ
スおよびプラネタリ丸ダイスから成るプラネタリダイス
等によって構成されるが、被転造素材の軸心まわりに3
個以上の丸ダイスを配設して転造加工を行う場合にも適
用され得る。
【0025】転造圧力は、転造用ダイスを被転造素材に
押圧する全体の転造荷重を、例えば被転造素材に食い込
む食込み歯数で割算した値などで表されるが、加工すべ
き捩れ凹凸の側壁(フランクなど)の傾斜角(圧力角な
ど)等を考慮して極め細かく求めることもできる。転造
用ダイスによって転造加工する転造加工部の軸方向長さ
が捩れ凹凸の整数倍の場合、転造加工時の食込み歯数は
常に一定となるため、本発明を適用する余地はなく、本
発明は転造加工時に食込み歯数が逐次変化する場合、す
なわち転造加工部の軸方向長さが捩れ凹凸の整数倍でな
い場合に適用される。
【0026】被転造素材に接触して転造荷重の一部を分
担する補助ダイスは、上記食込み歯数の変化に対応して
分担荷重が連続的に変化させられる。すなわち、食込み
歯数が多い部位では補助ダイスの分担荷重が減少させら
れ、食込み歯数が少ない部位では補助ダイスの分担荷重
が増加させられることにより、食込み歯数の変動に拘ら
ず転造圧力が略一定に維持されるように、被転造素材と
の接触長さなどが設定されるのである。
【0027】補助ダイスは、転造用ダイスの加工歯が被
転造素材に食い込んで転造加工を行う際に、その被転造
素材に接触させられて転造荷重の一部を分担する必要が
あり、転造用ダイスの加工歯が被転造素材に徐々に深く
食い込む食付き工程(食付き部での転造加工工程)で被
転造素材に接触させられるように配設される。被転造素
材に捩れ凹凸が略完全に形成された仕上げ工程(完全山
部での転造加工工程)では、補助ダイスは寧ろ被転造素
材に接触しないように構成することが望ましい。
【0028】補助ダイスが、加工歯に連続する凸条を有
する第11発明において、その補助ダイスを第14発明
のように転造用ダイスの両側に配設する場合、両側の補
助ダイスを含む幅方向の寸法が、その幅方向における加
工歯のピッチの整数倍となるようにすれば良い。第12
発明では、両側の補助ダイスの合計幅寸法が前記所定寸
法と同じか或いは幅方向における加工歯のピッチの整数
倍を加えた寸法となるようにすれば良い。なお、これら
第11発明および第12発明は、転造用ダイスの幅方向
全部を使って転造加工を行うことを前提とするものであ
る。
【0029】また、補助ダイスは、転造用ダイスと別体
に構成して後からボルト等により転造用ダイスに一体的
に固設するようになっていても良いが、補助ダイスと転
造用ダイスとを一体構成とすることも可能である。
【0030】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、円柱形状を成す被転造素材10
の少し大径の転造加工部12に、奇数歯(実施例では歯
数が5)のヘリカルギヤを転造加工する転造装置を示す
断面図で、被転造素材10を挟んで一対の転造用ダイス
14,16が配設されており、それ等の加工歯14a,
16aが転造加工部12の外周面に食い込む状態で、被
転造素材10を軸心まわりに回転させてヘリカルギヤを
転造加工するようになっている。一対の転造用ダイス1
4,16としては、被転造素材10の軸心を挟んで反対
側に配設される平ダイスや丸ダイス、或いはプラネタリ
セグメントダイスおよびプラネタリ丸ダイスから成るプ
ラネタリダイスなどが好適に用いられ、平ダイスや丸ダ
イスを用いる場合は、例えば被転造素材10を軸心まわ
りの回転自在に支持した状態で、転造用ダイス14,1
6を転造荷重Fで被転造素材10に押圧しつつ互いに反
対方向へ同期移動(回転)させることにより、被転造素
材10を軸心まわりに回転させてヘリカルギヤを転造加
工することができる。
【0031】上記ヘリカルギヤは、軸心まわりに捩じれ
た捩れ凹凸に相当するもので、その軸方向長さ、すなわ
ち転造加工部12の軸方向長さLは、ヘリカルギヤの軸
方向ピッチPの略2.5倍であり、転造用ダイス14,
16と転造加工部12との接触面積は転造加工の進行に
伴って変動する。このため、かかる転造用ダイス14,
16だけで転造加工を行うと、接触面積の変動に伴って
転造圧力が変化し、加工精度が低下する。
【0032】例えば、図2(a) の平ダイス40を用いて
捩れ凹凸を転造加工する場合について具体的に説明す
る。この平ダイス40は、加工すべき捩れ凹凸に対応し
て傾斜させられた多数の加工歯42が設けられていると
ともに、転造方向と直角な幅方向の寸法(幅寸法)Wを
総て使って転造加工を行うもので、その幅寸法Wは幅方
向の加工歯42のピッチPW の約1.3倍である。幅寸
法Wは被転造素材の転造加工部の軸方向長さに対応する
もので、ピッチPW は転造加工すべき捩れ凹凸の軸方向
ピッチに対応するものであり、結局、軸方向長さが軸方
向ピッチの約1.3倍となる捩れ凹凸を転造加工するこ
とになる。なお、理解を容易とするために加工歯42に
は点々を付けて区別するとともに、その加工歯42は、
両側の側壁が垂直な断面四角形を成しているものとす
る。
【0033】図2の(b) は、上記平ダイス40によって
転造加工を行う際の幅方向の接触長さ(食込み長さ)、
すなわち幅方向における加工歯42の合計寸法を歯数で
示すグラフで、転造方向における加工歯42のピッチP
L を1周期として変化させられている。1周期のうちの
A部は、2本の加工歯42が完全に接触させられる部分
で、接触長さは最も長く、C部は1本の加工歯42が接
触させられるだけで、接触長さは最も短い。また、B部
およびD部は、接触長さが連続的に変化させられてい
る。そして、転造圧力は接触長さが長い程小さく、短い
程大きくなり、その転造圧力の変動に伴って加工精度が
低下する。因みに、接触長さがC部の2倍であるA部で
は、転造圧力はC部の1/2となる。
【0034】また、前記図1のヘリカルギヤのように、
軸心まわりにおける捩れ凹凸が奇数本の場合は、軸心を
挟んで反対側の位置で捩れ凹凸の位相がπ/2だけずれ
るため、一対の転造用ダイスの接触長さが互いに相違
し、被転造素材が撓み変形して加工精度が更に低下す
る。すなわち、図2(a) の平ダイス40を一対用いて転
造加工する場合、加工すべき捩れ凹凸のピッチ円周がピ
ッチPL の奇数倍の場合には、転造加工の過程で一方の
平ダイス40のA部と他方の平ダイス40のC部が被転
造素材の軸心を挟んで反対側に押圧されるため、被転造
素材は接触長さが短いC部側へ撓み変形し、加工精度が
低下してしまうのである。
【0035】これに対し、本実施例では、図1から明ら
かなように、被転造素材10の軸方向において転造用ダ
イス14,16の一方の側部、すなわち図1における左
側に隣接して、それ等の転造用ダイス14,16に一体
的に補助ダイス18,20が固設されている。補助ダイ
ス18,20は、被転造素材10の転造加工部12に隣
接する部位に、その被転造素材10を塑性変形させるこ
とのないように接触させられ、転造荷重Fの一部を分担
することにより、前記転造用ダイス14,16と被転造
素材10との接触面積の変動に伴う転造圧力の変化を抑
制するもので、その幅寸法X1 ,X2 は、加工歯14
a,16aの接触長さの変化に対応して変化するように
設定されている。すなわち、加工歯14a,16aの接
触長さが長い部位では補助ダイス18,20の分担荷重
が少なくなるように幅寸法X1 ,X 2 は小さくされ、加
工歯14a,16aの接触長さが短い部位では補助ダイ
ス18,20の分担荷重が大きくなるように幅寸法
1 ,X2 が大きくされることにより、加工歯14a,
16aの接触面積(食込み面積)の変動に拘らず転造圧
力が略一定に維持されるようになっているのであり、転
造方向における転造用ダイス14,16の加工歯14
a,16aのピッチを1周期として変化させられてい
る。
【0036】図2(a) の平ダイス40の場合について具
体的に説明すると、図2(c) に示すように、幅寸法Xが
(b) の接触長さの変化を相殺するように設定された接触
部を有する補助ダイスを用いれば良い。図3の補助ダイ
ス44はその一例で、図2(c) に示すように幅寸法Xが
変化するとともに、平ダイス40による転造加工時に被
転造素材を塑性変形させることなく接触させられ、転造
荷重の一部を分担するように高さ寸法が設定された接触
部44aを一体に備えている。図2(c) や図3では、平
ダイス40の加工歯42を含めた全体の接触長さが、前
記A部の接触長さより一定寸法Sだけ長くなるが、この
一定寸法Sは零も含めて任意に設定できる。なお、図2
(b) の接触長さのスケールは、(a) ,(c) に比較して2
倍である。
【0037】以上により、各転造用ダイス14,16の
転造圧力は加工歯14a,16aの接触面積(食込み面
積)の変動に拘らず略一定に維持されるが、一対の転造
用ダイス14,16の転造圧力が異なっていると、被転
造素材10が撓み変形して加工精度が損なわれるため、
一対の転造用ダイス14,16の転造圧力が互いに等し
くなるように、一対の補助ダイス18,20の幅寸法X
1 ,X2 は定められる。すなわち、加工歯14a,16
aの接触面積の変動に拘らず転造圧力を一定に維持する
だけであれば、幅寸法X1 ,X2 の設定に際して前記一
定寸法Sを任意に定めることができるが、一対の転造用
ダイス14,16の転造圧力を等しくするためには、そ
の一定寸法Sを互いに同じ値に設定する必要があるので
ある。
【0038】また、上記補助ダイス18,20は、転造
用ダイス14,16の加工歯14a,16aが転造加工
部12に徐々に深く食い込む食付き工程(食付き部での
転造加工工程)で被転造素材10の外周面に接触させら
れるように配設されており、転造加工部12に隣接する
部位に補助ダイス18,20が接触する状態で転造用ダ
イス14,16によって転造加工が行われる。なお、仕
上げ工程(完全山部での転造加工工程)では、補助ダイ
ス18,20は被転造素材10に接触しないようになっ
ている。
【0039】このような本実施例の転造装置において
は、転造加工部12の軸方向長さLがヘリカルギヤの軸
方向ピッチPの整数倍でないとともに、軸心まわりにお
けるヘリカルギヤの歯数が奇数の場合でも、一対の転造
用ダイス14,16の被転造素材10に対する転造圧力
が互いに等しく、且つ加工歯14a,16aの接触面積
の変動に拘らず略一定に維持されるため、転造圧力の変
動や相違に起因する加工精度の低下が防止される。な
お、ヘリカルギヤの歯数が偶数の場合も、転造用ダイス
14,16だけでは転造加工の進行に伴って転造圧力が
周期的に変化するが、補助ダイス18,20を設けるこ
とにより転造圧力が略一定に維持されるようになる。
【0040】また、被転造素材10に接触させられる補
助ダイス18,20を転造用ダイス14,16に一体的
に設ければ良いため、特公昭63−31293号公報に
記載のように転造用ダイスそのものの仕上げ歯群の歯幅
を所定寸法として歯すじ誤差を修正する場合に比較し
て、補助ダイス18,20を含む転造工具が全体として
簡単且つ安価に構成される。
【0041】なお、上記実施例では被転造素材10の軸
方向において転造用ダイス14,16の一方の側部のみ
に補助ダイス18,20が設けられていたが、図4に示
すように、その反対側にも補助ダイス22,24を配設
し、転造用ダイス14,16の両側に計4個の補助ダイ
スを設けることも可能である。その場合は、両側の補助
ダイス18および22、20および24によって、転造
用ダイス14,16の加工歯14a,16aの接触面積
の変動に伴う転造圧力変化が無くなり、且つ両転造用ダ
イス14,16の転造圧力が略同じになるように、その
幅寸法などが設定される。このようにすれば、被転造素
材10の軸方向における転造圧力のばらつきが抑制さ
れ、加工精度が更に向上する。
【0042】次に、本発明の他の実施例を説明する。図
5の(a) 〜(e) は、何れも転造用ダイスの転造加工面
と、点々で示す加工歯の接触長さを示す図で、前記図2
の(a) ,(b) に対応する図である。(a) および(e) は、
幅寸法WがピッチPW の整数倍の場合で、(b) 〜(d)
は、幅寸法Wが(a) の場合に比較してそれぞれPW
4、PW /2、3PW /4だけ短くされている。本発明
の対象となる転造用ダイスは、幅寸法WがピッチPW
整数倍でない(b) 〜(d) で、接触長さが変化するのに伴
って転造圧力が変化し、加工精度が低下する。
【0043】これに対し、図6の(b) 〜(d) のように補
助ダイス50,52,54を設ければ、接触長さが(a)
の場合と同じになり、転造圧力が略一定となって加工精
度が向上する。補助ダイス50,52,54は、それぞ
れ転造用ダイスの加工歯に連続する凸条(斜線部)50
a,52a,54aを有し、且つその転造用ダイスと合
わせた幅寸法WT がピッチPW の整数倍、図では(a) の
転造用ダイスの幅寸法Wと同じ5PW であるとともに、
凸条50a,52a,54aの高さが、転造用ダイスの
加工歯が被転造素材の外周面に食い込む転造加工時に被
転造素材を塑性変形させることなくその外周面に接触す
るように設定されている。このような補助ダイス50,
52,54は、例えば転造用ダイス素材の側部に補助ダ
イス素材を固設した状態で、加工歯を形成するための歯
溝を両素材に跨がって研削仕上げするとともに、補助ダ
イスについては、その歯溝の間に形成される歯形(凸
条)の山頂を所定寸法だけ研削除去すれば良い。
【0044】このような補助ダイス50,52,54に
よれば、前記実施例と同様の効果が得られるのに加え
て、転造用ダイスと合わせた幅寸法WT がピッチPW
整数倍となるようにするとともに、転造用ダイスの加工
歯に連続するように凸条50a,52a,54aを設
け、且つ被転造素材を塑性変形させることのないように
凸条50a,52a,54aの高さを設定すれば良いた
め、補助ダイス50,52,54を一層簡単且つ安価に
構成できる。これ等の実施例は、請求項11に記載の発
明の一実施例である。
【0045】一方、図5に示す各転造用ダイスは、加工
歯の幅寸法と、その加工歯の間の溝の幅寸法が等しいた
め、例えば(d) の場合には、図7に示す補助ダイス56
を採用することもできる。補助ダイス56の幅寸法は、
ピッチPW の整数倍からの余分寸法dと同じ、この場合
にはPW /4で、転造用ダイスの加工歯に連続するよう
に凸条56aが設けられるとともに、その凸条56aが
設けられた後に、幅方向における凸条56および加工歯
の合計寸法が略一定となるように転造方向へずらされ、
転造用ダイスに一体的に固設されて使用される。具体的
には、転造方向における加工歯のピッチPL に対して、
上記余分寸法dのピッチと合わせたピッチが1/2とな
る1/4ピッチだけずらされている。また、凸条56a
の高さは、転造用ダイスの加工歯が被転造素材の外周面
に食い込む転造加工時に被転造素材を塑性変形させるこ
となくその外周面に接触するように設定されている。
【0046】この場合は、加工歯に連続するように凸条
56aを設けた後に、その凸条56aが設けられた補助
ダイス56を転造方向へずらして転造用ダイスに固設す
る点を除いて、前記図6の(b) 〜(d) と同様の効果が得
られる。この実施例は、請求項12に記載の発明の一実
施例である。
【0047】次に、平ダイスによりピニオンギヤを転造
加工する場合の一実施例を説明する。転造加工すべきピ
ニオンギヤの仕様は以下の通りである。 呼びサイズ:18.942 歯数(Z):7 モジュール(m):1.85 圧力角(PA):20° ピッチ円直径(P.C.D.):14.4082mm ねじれの方向、ねじれ角度:LH26 ピニオンギヤの転造長さ:40mm 転造素材径:15.57mm
【0048】上記P.C.D.φ14.4082と、ね
じれ角26°と、歯数7とから、転造される軸方向長さ
40mmは、全周に亘ってその軸方向の歯数は略3を有
していて、軸方向ピッチの略整数倍であるが、転造素材
径より考察すると、略3.2mm程度軸方向長さが不足
し、転造加工時の接触面積、更には転造圧力が転造加工
の進行に伴って変化する。
【0049】図8は、上記ピニオンギヤを転造加工する
ための転造工具で、転造用ダイスとしての平ダイス3
0、およびその平ダイス30の一方の側部に一体的に固
設された補助ダイス32から構成されている。補助ダイ
ス32は、前記図6(b) 〜(d)の補助ダイス50〜54
と同様に構成されており、平ダイス30と合わせた幅方
向の寸法WT が、その幅方向における加工歯30aのピ
ッチPW の整数倍、この場合には3倍となるように、略
3.2mmに設定されている。また、平ダイス30の加
工歯30aに連続するように凸条32aが設けられると
ともに、その凸条32aの高さ寸法は、平ダイス30に
よる転造加工時(食付き工程)に被転造素材の外周面に
塑性変形させることなく接触させられるように定められ
ている。
【0050】表1は、歯筋誤差やねじれ角誤差などにつ
いて、上記補助ダイス32を設けた本発明と、補助ダイ
ス32を備えていない従来技術とを比較して示したもの
で、従来技術での歯筋誤差が、ドライブ側である左フラ
ンク面で86.4μm、コースト側である右フランク面
で50.3μmであったのに対し、本発明では左フラン
ク面で13.4μm、右フランク面で22.7μmとな
り、特にドライブ側の歯筋誤差が大幅に改善された。
【表1】
【0051】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、
本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加
えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である補助ダイスを用いてヘ
リカルギヤを転造加工する場合を説明する断面図であ
る。
【図2】幅寸法が幅方向の加工歯のピッチの約1.3倍
の平ダイスと、転造加工時における加工歯の接触長さ
と、補助ダイスの幅寸法Xとの関係を説明する図であ
る。
【図3】図2の平ダイスに用いられる補助ダイスの一例
を示す斜視図である。
【図4】転造用ダイスの両側に補助ダイスを設けて転造
加工を行う場合を説明する断面図である。
【図5】幅寸法が異なる複数の転造用ダイスと、転造加
工時における加工歯の接触長さとの関係を示す図であ
る。
【図6】幅寸法が幅方向の加工歯のピッチの整数倍とな
るように補助ダイスを設けた場合と、その補助ダイスを
含めた転造加工時の接触長さとの関係を示す図である。
【図7】図5の(d) の転造用ダイスに用いられる補助ダ
イスの別の例を示す図である。
【図8】本発明の一実施例である補助ダイスが平ダイス
に並列に固設された状態を示す平面図である。
【符号の説明】
10:被転造素材 12:転造加工部 14,16:転造用ダイス 14a,16a:加工歯 18,20,22,24:補助ダイス 30:平ダイス(転造用ダイス) 30a:加工歯 32:補助ダイス 32a:凸条 40:平ダイス(転造用ダイス) 42:加工歯 44:補助ダイス 50,52,54,56:補助ダイス 50a,52a,54a,56a:凸条 F:転造荷重 L:軸方向長さ P:軸方向ピッチ W:転造用ダイスの幅寸法 PW :幅方向における加工歯のピッチ PL :転造方向における加工歯のピッチ

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被転造素材を挟んで配設された複数の転
    造用ダイスの加工歯を該被転造素材の外周面に食い込ま
    せながら、該被転造素材を軸心まわりに回転させて該軸
    心まわりに捩じれたヘリカルギヤ等の捩れ凹凸を転造加
    工する転造加工方法であって、前記被転造素材の転造加
    工部の軸方向長さが前記捩れ凹凸の軸方向ピッチの整数
    倍でない場合の転造加工方法であり、 前記被転造素材との接触によって転造荷重の一部を分担
    することにより、前記転造用ダイスと該被転造素材との
    接触面積の変動に伴う転造圧力変化を抑制するととも
    に、複数の転造用ダイスの被転造素材に対する各転造圧
    力が略等しくなるようにする補助ダイスを、該被転造素
    材の軸方向において該複数の転造用ダイスに隣接して該
    複数の転造用ダイスにそれぞれ一体的に配設し、前記転
    造加工部に隣接する部位に該補助ダイスを接触させなが
    ら該転造用ダイスによって該転造加工部に転造加工を行
    うことを特徴とする転造加工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記被転造素材には、軸心まわりにおいて前記捩れ凹凸
    が奇数本設けられることを特徴とする転造加工方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記補助ダイスは、前記被転造素材の軸方向において前
    記転造用ダイスの一方の側部のみに配設されていること
    を特徴とする転造加工方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、 前記補助ダイスは、前記被転造素材の軸方向において前
    記転造用ダイスの両側に配設されていることを特徴とす
    る転造加工方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項において、 前記複数の転造用ダイスは、前記被転造素材の軸心を挟
    んで略反対側に配設される一対の平ダイスであることを
    特徴とする転造加工方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4の何れか1項において、 前記複数の転造用ダイスは、前記被転造素材の軸心を挟
    んで略反対側に配設される一対の丸ダイスであることを
    特徴とする転造加工方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4の何れか1項において、 前記複数の転造用ダイスはプラネタリセグメントダイス
    およびプラネタリ丸ダイスであることを特徴とする転造
    加工方法。
  8. 【請求項8】 被転造素材を挟んで配設された複数の転
    造用ダイスの加工歯を該被転造素材の外周面に食い込ま
    せながら、該被転造素材を軸心まわりに回転させて該軸
    心まわりに捩じれたヘリカルギヤ等の捩れ凹凸を転造加
    工するに際して、前記被転造素材の転造加工部の軸方向
    長さが前記捩れ凹凸の軸方向ピッチの整数倍でない場合
    の転造加工に用いられる補助ダイスで、 前記被転造素材との接触によって転造荷重の一部を分担
    することにより、前記転造用ダイスと該被転造素材との
    接触面積の変動に伴う転造圧力変化を抑制するととも
    に、複数の転造用ダイスの被転造素材に対する各転造圧
    力が略等しくなるように、該被転造素材の軸方向におい
    て該複数の転造用ダイスに隣接して該複数の転造用ダイ
    スにそれぞれ一体的に配設され、該転造用ダイスによる
    転造加工時に前記転造加工部に隣接する部位に接触させ
    られることを特徴とする補助ダイス。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記被転造素材には、軸心まわりにおいて前記捩れ凹凸
    が奇数本設けられることを特徴とする補助ダイス。
  10. 【請求項10】 請求項8または9において、 前記補助ダイスと前記被転造素材との接触長さは、転造
    方向における前記転造用ダイスの加工歯のピッチを1周
    期として変化していることを特徴とする補助ダイス。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 前記補助ダイスは、前記転造用ダイスの加工歯に連続す
    る凸条を有し、且つ該転造用ダイスと合わせた転造方向
    と直角な幅方向の寸法が、該幅方向における該加工歯の
    ピッチの整数倍であるとともに、前記凸条の高さが、前
    記転造用ダイスの加工歯が前記被転造素材の外周面に食
    い込む転造加工時に該被転造素材を塑性変形させること
    なくその外周面に接触するように設定されていることを
    特徴とする補助ダイス。
  12. 【請求項12】 請求項10において、 前記転造用ダイスは、転造方向と直角な幅方向の寸法
    が、該幅方向における前記加工歯のピッチの整数倍より
    も所定寸法だけ長く、且つ該加工歯は該加工歯の幅寸法
    と等しい幅寸法の溝と交互に設けられているものであ
    り、 前記補助ダイスは、幅方向の寸法が前記所定寸法と同じ
    か或いは幅方向における前記加工歯のピッチの整数倍を
    加えた寸法で、前記転造用ダイスの加工歯に連続するよ
    うに凸条が設けられるとともに、該凸条が設けられた後
    に該凸条および前記加工歯の前記幅方向における合計寸
    法が略一定となるように転造方向へずらされて前記転造
    用ダイスに一体的に固設されて使用されるもので、且つ
    前記凸条の高さは、前記転造用ダイスの加工歯が前記被
    転造素材の外周面に食い込む転造加工時に該被転造素材
    を塑性変形させることなくその外周面に接触するように
    設定されていることを特徴とする補助ダイス。
  13. 【請求項13】 請求項8〜12の何れか1項におい
    て、 前記補助ダイスは、前記被転造素材の軸方向において前
    記転造用ダイスの一方の側部のみに配設されるものであ
    ることを特徴とする補助ダイス。
  14. 【請求項14】 請求項8〜12の何れか1項におい
    て、 前記補助ダイスは、前記被転造素材の軸方向において前
    記転造用ダイスの両側に配設されるものであることを特
    徴とする補助ダイス。
  15. 【請求項15】 請求項8〜14の何れか1項におい
    て、 前記複数の転造用ダイスは、前記被転造素材の軸心を挟
    んで略反対側に配設される一対の平ダイスであることを
    特徴とする補助ダイス。
  16. 【請求項16】 請求項8〜14の何れか1項におい
    て、 前記複数の転造用ダイスは、前記被転造素材の軸心を挟
    んで略反対側に配設される一対の丸ダイスであることを
    特徴とする補助ダイス。
  17. 【請求項17】 請求項8〜14の何れか1項におい
    て、 前記複数の転造用ダイスはプラネタリセグメントダイス
    およびプラネタリ丸ダイスであることを特徴とする補助
    ダイス。
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