JP3746855B2 - 転造平ダイスを有する転造盤及び転造加工方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、軸状の周面を塑性加工するための転造平ダイスを有する転造盤及び転造加工方法、特に歯車等の転造加工面左右の凹凸形状精度の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転自在に軸心に支持された被加工部材を挟んで配置された一対の平ダイスを互いに逆方向に駆動することにより、被加工部材の外周面に転造加工を行う転造平ダイスは、一般に一方向に転がしており、平ダイス形状は、例えば、歯車転造等においては、図8に示すようなものが代表的なものである。図8において、平ダイス20の図でみて右端に被加工部材が徐々に喰付くための喰付部21、被加工部材が喰付いた後被加工部材を徐々に塑性変形するための調整部22、被加工部材を最終的に仕上げる仕上げ部23、仕上げられた被加工部材を平ダイス間から分離、排出する逃げ部24から形成されている。
【0003】
喰付部21から調整部22にかけて、被加工部材外周に接するようにされた平面から歯車を形成するための凹凸部25が徐々に増大するようにされている。この凹凸は被加工部材の転造による塑性変形がスムースに行われるようにされており、最終的に仕上げ部23で被加工部材の仕上がり寸法にされる。喰付部21と調整部22とは増加の傾きが若干異なったり、喰付部はサンドブラスト加工等を施し喰付きを良くするなどの違いがあるが、喰付部と調整部の差がほとんどない場合もある。逃げ部24は塑性変形された被加工部材が仕上げ部23より離れるときに生ずるスプリングバックによって振動や形状不良が生じないように仕上げ面と同様な凹凸であって被加工部材がスムースに仕上げ面から離脱するようにされている。喰付部21を含めた調整部22の長さは被加工部材回転数で3〜5回転、仕上げ部23は1〜1.5回転、逃げ部24は歯数で6〜12歯が用いられる。なお符号26は歯車加工の場合の基準ピッチ線である。
【0004】
一方、転造加工される凹凸形状がヘリカルギヤ等の場合には斜め方向に力が働くので、図8のような丈を徐々に高くするものでは、すべり等が発生し易く、また、加工精度も悪い。そこで、図9に示すように、転造平ダイス30の長手方向に被加工部材に対応するほぼ一定形状かつ一定丈の凹凸35を周期的に連続して設け、ダイス基準面3からの凹凸部の最高高さを結ぶ高さを凹凸部高さ4として、凹凸部高さが一定にされた仕上げ部33と、仕上げ部から図でみて右方に凹凸部高さが徐々に低くなり先端部に喰付部31を設けた調整部32と、仕上げ部から図でみて左方に凹凸部高さが調整部より勾配が急な逃げ部を設けるようにしている。なお、図9の(a)は平面図、(b)は、側面図である。
【0005】
かかる平ダイスを用いた転造盤は1回の往駆動で歯車等を転造加工することが可能で、生産効率の高い加工方法を提供する。しかし、1回の往駆動即ち一方向の転造であると、転造される歯の(図でみて)左右の歯形が同一にならずに歪みとなり精度不良の原因となる。そこで、特公平5−49379号公報では、仕上げ部で被加工部材をダイスで保持したまま往復動させることにより、ほぼ完成した歯車の面取り部の精度を改良したものが開示されている。又、特開平8−215783号公報では平ダイスを往復動させて、目つぶしやローレット加工を行っている。しかし、面取り、目つぶし、ローレット加工は加工部分が小さく、歯車やスプライン等のように大きな加工部や、塑性変形量の多いものは加工できず、あらかじめ別に歯車の転造加工をしておく必要がある。また、加工部分が小さい面取り部、目つぶし部、ローレット部は表面粗さ等が向上するが、転造加工の大部分を占める歯車等の歯形形状の精度向上は望めない。
【0006】
また、特開平7−241643号公報においては、喰付部と仕上げ部とからなり、かつワークの軸方向(ダイス幅方向)にも喰付部と仕上げ部とを有する転造ダイスを用い、筒状部品(歯車等)を転造ダイスに対し、ワークの軸方向に相対移動させながら、平ダイスを仕上げ部で往復運動させ、粗塑性加工を施し、さらに、ワークの軸方向の移動によって生じた粗面を再度従来と同様な平ダイスを用いて、仕上げ加工を施している。かかる場合は、粗加工を繰り返し行い、筒状部品の潰れを防止し、粗加工で殆ど成形を完了して、仕上げ加工で粗面のみを加工するようにしているので、仕上げ加工での塑性変形量が少なくなり歯面精度が上がるという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらのものでは、潰れ防止や精度を上げるために2台の転造盤、2種類の平ダイスを必要とし、設備も大きくコストも高いという問題があった。また、往復運動時の仕上げ部の長さも長くダイス長さが長くなるばかりでなく転造盤自体も大きくしなければならないという問題があった。
【0008】
本発明は、従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、歯形等の左右の精度を向上させ、あるいは潰れ易い加工物を精度よく加工でき、さらに、転造盤や転造ダイスを多数あるいは多種使用することなく、また、従来と同程度の大きさの転造ダイスを有する転造盤を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明においては、回転自在に軸心に支持された被加工部材を挟んで配置された一対の平ダイスを互いに逆方向に駆動することにより、被加工部材の外周面に転造加工を行う転造平ダイスを有する転造盤において、転造平ダイス長手方向に被加工部材に対応するほぼ一定形状の凹凸を周期的に連続して設ける。そして、ダイス基準面からの凹凸部の最高高さを結ぶ高さを凹凸部高さとして、中央部には前記凹凸部高さが一定にされた仕上げ部を設ける。また、仕上げ部の両側に外方に向かって凹凸部高さが徐々に低くなるようにされた調整部を設ける。さらに、各調整部に続いて凹凸部高さが調整部より勾配が急な逃げ部を設けるようにした。凹凸部の形状は仕上げ部、両調整部、逃げ部はほぼ同じであるが、凹凸部の最高高さの軌跡は、仕上げ部で一定で、調整部、逃げ部では徐々に下がっており、転造盤に取りつけた状態で、調整部の逃げ部側近傍で被加工部材の外径が最初に喰付かせるような凹凸部の高さとする。また、両逃げ部は、転造加工中に被加工部材と調整部とが確実に喰付き、逃げ部と被加工部材が転造加工途中及び加工完了時に干渉しないようにされる。即ち、逃げ部は転造加工後の被加工部材と噛み合い可能にされ、かつ転造加工同期時には被加工部材とは歯面隙間を有するような寸法にされる。
【0010】
そして、本発明の請求項4に記載の転造加工方法においては、この平ダイス一対を転造盤に取付け、被加工部材を平ダイスの一方の逃げ部から導入し、回転を加えながら、平ダイスを互いに逆行させ、調整部の喰付位置から喰付挟持転造させ、他方の逃げ部で停止させる。さらに、一対の転造平ダイスの対面方向寸法を縮めた後、他方の調整部の喰付位置で喰付挟持転造させ、一方の逃げ部で再び停止させ、又は、さらに、一対の転造平ダイスの対面方向寸法を縮めた後、再度一方の調整部の喰付位置で挟持転造させ、所定加工寸法になるまで、一往復、又は、左右に複数回、転造加工を繰り返すことにより、所定の凹凸形状を持つ被加工部材を加工する。
【0011】
【0012】
転造加工においては、平ダイスに設けられた凹凸部が被加工部材に転写されるが、最終的に少なくとも仕上げ部で1回転以上させることにより、歯車等の凹凸部が仕上げられる。一方、仕上げ長さは長い方が精度向上が期待されるが、ダイス及び機械の送り機構の長さが長くなる。そこで、本発明の請求項2記載の平ダイスにおいては、仕上げ部の長さは一般の場合と同様被加工部材の1〜1.5回転分が好ましい。又、調整部の長さは従来のものでは被加工部材の3〜5回転分であるが、本発明においては、両側に調整部を設けるのでダイス長さが長くなる。そこで、被加工部材の1〜3回転分とし、従来のものに比べて長さを約半分とした。
【0013】
また、加工に当たっては、平ダイスを往復動させるので、加工部材の凹凸部形状が左右異なる場合は、それぞれに応じた調整部形状、長さを設定することが好ましい。しかし、左右凹凸部形状が対称である一般の歯車等においては、加工条件を均一化すべく、本発明の請求項3に示すように仕上げ部を中心として、調整部、又は、逃げ部を対称に形成するのがよい。
【0014】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。図1は、本発明の実施例で用いた平ダイスの説明図である。(a)は平面図、(b)は、側面図である。被転造加工部材は、はすば歯車であり、その完成諸元は、モジュール0.8mm、圧力角20°、歯数9枚、ねじれ角30°、歯長15mm、外径10mm、歯底径6.8mm、ピッチ円上歯直角一枚円弧歯厚1.4mmである。
【0015】
一方平ダイスは図1に示すように、中央に設けられた仕上げ部5を中心にして、両側に対称に調整部6a,6b、及び逃げ部7a,7bが設けられている。各部の寸法は全歯長(12)610mm、ダイス幅(13)25mm、全歯数192山、逃げ部歯数24山(片側)、調整部歯数63山(片側)、仕上げ部歯数18山、調整部勾配量(10a,10b)0.2mm、逃げ部勾配量(11a,11b)1.5mmである。歯形形状も左右対称に形成され、調整部6、逃げ部7の歯形は、勾配に沿って仕上げ部5と同一の歯形がほぼ同一形状、同一丈で形成されている。
【0016】
逃げ部7の詳細について説明する。図2は被加工部材である歯車15が逃げ部7の位置に調整された時の上下平ダイスと歯車との関係を示す。図3は図2のa部拡大図である。後述するように、転造加工時の平ダイスの間隔は、転造加工が進むに従って縮む。この時に、逃げ部7と被加工部材15とが干渉しないようにされる。即ち、逃げ部は転造加工後の被加工部材と噛み合い可能にされ、さらに、転造加工同期時には被加工部材とは歯面隙間14を有するような寸法にされる。このようにすれば、加工途中では同期運転されかつ逃げ部と被加工部材との間は離れているので干渉することはない。また、同期運転しない(自由状態)時は、若干のバックラッシを伴い被加工部材と平ダイスが噛み合い互いに移動可能となるようにされている。
【0017】
次に、かかる平ダイスを用いた転造加工方法について説明する。図4は、本発明の平ダイスを用いた場合の加工方法の説明図であり、(a)は加工開始前、(b)は往時転造完了時、(c)は復時転造完了時、(d)は再(往時)転造完了時、(e)は転造完了(復時)時の平ダイスと被加工部材との関係を示す。
【0018】
一対の平ダイス1,1は被加工部材15の回転中心15aを中心にして、互いに平行逆方向に等速度で駆動される。被加工部材の回転と平ダイスとは図示しない伝達機構によって、同期するようにされている。被加工部材は円筒形状であり、転造による外径の増加を考慮され、実施例においては、円筒外径は、完成歯車諸元外径10mmより小さい8.7mmで前加工される。そして、図4の(a)で示す被加工部材15を転造加工する一対の平ダイス1,1の仕上げ部5,5での歯先5a,5aの間隔41は、円筒外径8.7mmより0.4mm小さい8.3mmに設定される。
【0019】
ここで調整部6b,6bの勾配量10,10は0.2mmであるから、次にこの間隔で、図4の(a)で見て上下の平ダイス1,1を矢印42,42方向に平行安定に等速度で駆動させると、被加工部材15は調整部端8b,8bで調整部に喰付き、一対の平ダイス間に挟持転造加工される。被加工部材15は仕上げ部5,5でさらに転造形状を形成され、反対側の調整部6a,6aで転造による力が徐々に解放され、若干のスプリングバックをしながら、図4の(b)に示す、一対の平ダイス1,1の逃げ部7a,7aの中央部にて停止される。このとき、急激にスプリングバックしないので、傷がついたり精度が低下しない。
【0020】
さらに、図4の(b)の状態で、一対の平ダイス1,1の仕上げ部5,5での歯先5a,5aの間隔43をさらにそれぞれ0.2mmずつ計0.4mm縮め両平ダイスの間隔を7.9mmとし、往時と同様に、図で見て上下の平ダイスを矢印方向44に平行に等速度で駆動させ被加工部材15を調整部端8a,8aで喰付かせて、被加工部材を一対の平ダイス間に挟持転造加工させ、図4の(c)に示す、一対の平ダイスの逃げ部7b,7bの中央部にて再度、停止させる。
【0021】
同様に、図4の(c)の状態で、一対の平ダイス1,1の間隔45をさらにそれぞれ0.2mmずつ計0.4mm縮め両平ダイスの間隔を7.5mmとし、図で見て上下の平ダイスを矢印方向46に平行に等速度で駆動させ被加工部材15を一対の平ダイス間に挟持転造加工させ、図4の(d)に示す、一対の平ダイスの逃げ部7a,7aの中央部にて再度、停止させる。次いで、図4の(d)の状態で、一対の平ダイス1,1間の距離を今度は、それぞれ0.2mmずつ計0.4mm縮め両平ダイスの間隔47を7.1mmとし、図で見て上下の平ダイスを矢印方向48に平行に等速度で駆動させる。
【0022】
次いで、図4の(c)に戻り、今度は、両平ダイスの間隔を0.1mmずつ計0.2mm縮め6.9mmと転造代を小さくして転造加工させる。ここでは、ある程度歯車が形成されており、調整部勾配は0.2mmであるので、被加工部材は調整部のほぼ中程8b,8bで平ダイスに喰付き挟持転造加工される。このとき、転造代が少なくなるので、仕上げ精度が増し、また、スプリングバック量は殆どなくなる。さらに、図4の(d)で両平ダイスの間隔49を0.05mmずつ計0.1mm縮め6.8mmとし、転造代をより小さくして仕上げ転造加工した後、図4の(e)に示す、加工開始位置まで戻し、転造加工を完了させる。
【0023】
即ち、実施例においては、片側0.2mm計0.4mmずつ4回転造し、片側0.1mm計0.2mmずつ1回、片側0.05mm計0.1mmずつ1回の仕上げ転造をし、3往復の転造で歯車を加工する。この結果、歯車精度は、従来の往一方向の転造の場合より、精度が向上した。
【0024】
図5の(a)は本発明の往復転造方法で、(b)は従来の一方向転造方法で転造加工した歯車の歯形形状を示す。軸線50に対する左右歯形形状の対称性は図5(b)の従来の左右歯形56,57より、図5(a)の本発明の左右歯形16,17の方が格段によくなっている。また、転造加工によって生じるまくれも従来例のまくれによる空隙58に比べ本発明のまくれによる空隙18の方が小さくまた、軸線50に沿っており、歯形形状もよく歩留りも向上している。図示していないが、転造によって生ずる組織の流れ状態も従来のものが、軸線に対して偏っているのに対し、本発明のものでは軸線に対してほぼ対称の流れであった。
【0025】
また、図6の(a)は本発明の左側歯形16、(b)は右側歯形17、図7の(a)は従来の左側歯形56、(b)は右側歯形57の歯形誤差を測定したものである。図に示すように歯中央やや上部から歯底にかけては、左側歯形16、56側は本発明と従来との形状の差は少ないのに対し、右側歯形17、57側は従来例に比べ本発明のものが格段に良いものとなっている。さらに、歯先側は左右とも従来例のものは大きく傾いているのに対し、本発明は歯形形状、左右の対称性も良好である。
【0026】
なお、実施例においては、片側0.2mm、0.1mm、0.05mmづつ平ダイスの仕上げ部間隔を縮めて3往復させたが、被加工部材の諸元、要求精度等によって、種々の縮小寸法、転造回数が選択されるのはいうまでもない。また、平ダイスの移動により、間隔が縮まる側の調整部では、転造加工が行われ、反力が働き、転造加工された被加工部材にスプリングバック現象が生じるが、本発明によれば、スプリングバック量も小さくなるので、精度もよくなる。なお、実施例では冷間転造の場合について述べたが、熱間転造にも適用できるのはいうまでもない。冷間転造の場合は被加工部材のモジュールにして1.5mm程度の加工までが一般であるが、熱間転造によれば、より大きなモジュール相当の転造加工が可能である。
【0027】
熱間転造の場合は被転造歯車の温度低下防止や熱の供給にあたっては被加工部材を高周波コイルで加熱するとよい。加熱に当たって連続加熱でもよいが、構造が複雑になる。そこで、被加工部材を逃げ部で止めるのではなく一旦図4の(e)のように平ダイス部から離隔させ、高周波コイルを図でみて前後させるようにして被加工部材の加工部をコイルで包み加熱するような工程を設けるとよい。
【0028】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明による転造平ダイスを有する転造盤は、転造平ダイスの歯形形状を仕上げ部を中心にして、調整部、逃げ部を対称に設け、また、両逃げ部は転造加工後の被加工部材と噛み合い可能にされ、かつ転造加工同期時には被加工部材とは歯面隙間を有し、さらに、一対の平ダイスの間隔を縮めながら往復あるいは複数回転造させるようにしたので、転造の作用が左右同一化して安定し、被加工部材の精度が良好となった。また、複数回に分けて少しづつ転造できるので、潰れ易い加工物も精度よく加工できる。また、熱間転造で加熱するような工程を設けることができる。さらに、転造盤や転造ダイスを多数あるいは多種使用することがなく、従来と同程度の大きさの転造ダイスで高精度転造加工を提供できるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す、転造平ダイスの(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図2】本発明の実施例被加工部材である歯車が逃げ部の位置に調整された時の上下平ダイスと歯車との関係を示す側面図である。
【図3】図2のa部拡大図である。
【図4】本発明の(a)は加工開始前、(b)は往時転造完了時、(c)は復時転造完了時、(d)は再(往時)転造完了時、(e)は転造完了(復時)時の平ダイスと被加工部材との関係を示す加工方法の説明図である。
【図5】(a)は本発明の往復転造方法で、(b)は従来の一方向転造方法で転造加工した歯車の歯形形状を示す側面図である。
【図6】(a)は本発明の左側歯形16、(b)は本発明の右側歯形17の歯形誤差測定結果である。
【図7】(a)は従来の左側歯形56、(b)は従来の右側歯形57の歯形誤差測定結果である。
【図8】従来の転造平ダイスの側面図である。
【図9】従来のヘリカルギヤ用の転造平ダイスの(a)は平面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 転造平ダイス
2 凹凸部
3 基準面
4、4a、4b、4c 凹凸部の最高高さ
5 仕上げ部
5a 仕上げ部歯先面
6、6a、6b 調整部
7、7a、7b 逃げ部
8、8a、8b 喰付部(調整部の逃げ部側)
14 歯面隙間
15 被加工部材
Claims (4)
- 回転自在に軸心に支持された被加工部材を挟んで配置された一対の平ダイスを互いに逆方向に駆動することにより、被加工部材の外周面に転造加工を行う転造平ダイスを有する転造盤であって、前記転造平ダイスは、該転造平ダイス長手方向に被加工部材に対応するほぼ一定形状の凹凸が周期的に連続して設けられた転造平ダイスであって、ダイス基準面からの凹凸部の最高高さを結ぶ高さを凹凸部高さとして、中央部には前記凹凸部高さが一定にされた仕上げ部と、該仕上げ部の両側に外方に向かって前記凹凸部高さが徐々に低くなるようにされた調整部と、各調整部に続いてさらに外方に向かって前記凹凸部高さが前記調整部より急な勾配で低くなるようにされた逃げ部と、を有しており、前記調整部の逃げ部側近傍の凹凸部高さは、前記転造盤に前記平ダイスを取付た状態で、転造加工前の被加工部材外径が接触可能にされ、かつ、前記逃げ部は転造加工後の被加工部材と噛み合い可能にかつ転造加工同期時には歯面隙間があるようにされている転造平ダイスであることを特徴とする転造平ダイスを有する転造盤。
- 前記転造平ダイスの前記仕上げ部の長さは前記被加工部材の1〜1.5回転分であり、又は、前記調整部の長さは前記被加工部材の1〜3回転分であることを特徴とする請求項1記載の転造平ダイスを有する転造盤。
- 前記転造平ダイスの前記仕上げ部を中心として、前記調整部、又は、逃げ部が対称に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の転造平ダイスを有する転造盤。
- 請求項1又は2又は3記載の転造平ダイスを有する転造盤において、被加工部材を前記一対の平ダイスに一方の逃げ部から導入し、調整部の喰付位置で喰付挟持転造させ、他方の逃げ部で停止させ、さらに、一対の転造平ダイスの対面方向寸法を縮めた後、他方の調整部の喰付位置で喰付挟持転造し、一方の逃げ部で停止させ、又は、さらに、一対の転造平ダイスの対面方向寸法を縮めた後、再度一方の調整部の喰付位置に喰付挟持転造させ、所定加工寸法になるまで、一往復、又は、複数回、調整部及び仕上げ部で転造加工を繰り返すことを特徴とする転造加工方法。
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