JP5145744B2 - はすば状突起含有転造物の製造方法 - Google Patents
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塑性と加工(日本塑性加工学会誌)第41巻 第469号(2000−2) 151〜155頁
丸棒状をなす素材ワークに対して荒転造用工具歯により荒転造し、はすば状をなすと共に歯すじ方向に沿ってうねりを有する荒転造突起を備える荒ワークを形成する荒転造工程と、
荒ワークの荒転造突起に対して仕上転造用工具歯により仕上転造し、はすば状をなす仕上転造突起を有する仕上転造品を形成する仕上転造工程とを実施し、
荒転造加工領域において、素材ワークに噛み合う荒転造用工具歯の歯数の多い部分の歯数をNrough-largeとし、素材ワークに噛み合う荒転造用工具歯の歯数の少ない部分の歯数をNrough-smallとし、
仕上転造加工領域において、荒ワークに噛み合う仕上転造用工具歯の歯数の多い部分の歯数をNfinish-largeとし、荒ワークに噛み合う仕上転造用工具歯の歯数の少ない部分の歯数をNfinish-smallとするとき、
荒転造加工領域における歯数Nrough-largeの領域で創成された荒転造突起に対して、仕上転造加工領域において歯数Nfinish-smallの領域を噛み合わせ、且つ、
荒転造加工領域における歯数Nrough-smallの領域で創成された荒転造突起に対して、仕上転造加工領域において歯数Nfinish-largeの領域を噛み合わせることを特徴とする。
更に前記荒転造加工領域における転造方向と交差する方向の幅寸法D1に対して、前記仕上転造加工領域における転造方向と交差する方向の幅寸法D2とが狭く設定されており、
前記仕上転造加工領域において、歯数Nfinish-largeの領域の位置と歯数Nfinish-smallの領域の位置とが逆転し、逆転により、歯数Nfinish-largeとなるはずの領域が歯数Nfinish-smallの領域となると共に、歯数Nfinish-smallとなるはずの領域が歯数Nfinish-largeの領域とされている。
(実施形態1)
本発明の実施形態1について図1〜図7を参照しつつ説明する。本実施形態に係る製造方法に係る準備工程では、図1に示すように、丸棒状をなす金属製の素材ワーク1と、図1に示す荒転造用工具2とを準備する。更に、図4に示す仕上転造用工具3を準備する。素材ワーク1を形成する金属としては、特に限定されるものではなく、炭素鋼、合金鋼(ステンレス鋼を含む)、アルミ合金、チタン合金が例示される。
図8は、仕上転造品5の仕上転造歯50(ねじれ角β:45°)の歯数を2に設定した状態で、実際に試験した歯すじ誤差の測定結果を示す。図8は、荒転造用工具歯20と仕上転造用工具歯30との間の位相差と、仕上転造品5の仕上転造歯50の歯すじ誤差との関係を示す。図8の特性線に示すように、位相差が90°のとき、歯すじ誤差は最も抑えられている。2歯であるため、位相差が90°のとき、荒転造用工具歯20で形成されるうねりと、仕上転造用工具歯30で形成されるうねりとが、基本的には逆の位相となるためであると推察される。なお、位相差は仕上転造品5の仕上転造歯50の歯数に応じて選択されることが好ましい。例えば、歯数が3のときには、位相差は60°とすることが好ましい。歯数が4のときには、位相差は45°とすることが好ましい。
図9〜図12は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。以下、実施形態1と異なる部分を中心として説明する。図10および図12に示すように、荒転造用工具2のはすば状をなす荒転造用工具歯20のピッチP1と、仕上転造型のはすば状をなす仕上転造用工具歯30のピッチP2とは対応しており、実質的に同一とされている。
図13及び図14は実施形態3を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。図13に示すように、共通転造型8は、荒転造および仕上転造の双方を行うものであり、2個1組のラック型工具8aで形成されている。2個1組みのラック型工具8aの互いに対向する表面8x(同一面)には、転造方向(矢印A1方向)に対して傾斜した荒転造用工具歯20をもつ荒転造加工領域22と、転造方向(矢印A1方向)に対して傾斜した仕上転造用工具歯30をもつ仕上転造加工領域32とが、転造方向(矢印A1方向)において直列に配置されている。さらに、図14に示すように、ラック型工具8aにおいて、仕上転造加工領域32の幅方向(転造方向と直交する方向)の外縁には、面取部8eが形成されている。面取部8eは、前記した図12における領域ΔDaおよび領域ΔDbに相当する領域であり、工具歯を有していない。
図15は実施形態4を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。図15に示すように、共通転造型8Bは、荒転造工程および仕上転造工程の双方を行うものであり、2個1組のラック型工具8bで形成されている(図15では1個のみ図示)。2個1組のラック型工具8bの表面8x(同一面)には、転造方向(矢印A1方向)に対して傾斜した荒転造用工具歯20をもつ荒転造加工領域22と、転造方向(矢印A1方向)に対して傾斜した仕上転造用工具歯30をもつ仕上転造加工領域32とが、面取部8eを介して転造方向(矢印A1方向)において直列に配置されている。面取部8eには、工具歯が形成されていない。荒転造加工領域22の幅寸法D1と仕上転造加工領域32の幅寸法D2とは実質的に同一とされている。
図16は実施形態5を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。図16に示すように、共通転造型8Cは、荒転造工程および仕上転造工程の双方を行うものであり、2個1組のラック型工具8cで形成されている。ラック型工具8cの表面8x(同一面)には、荒転造用工具歯20をもつ荒転造加工領域22と、仕上転造用工具歯30をもつ仕上転造加工領域32とが面取部8fを介して転造方向(矢印A3,A4方向)において並列に配置されている。図16に示すように、ラック型工具8cにおいて、互いに並列配置された仕上転造加工領域32と荒転造加工領域22との間には、面取部8fが形成されている。面取部8fには工具歯が形成されていない。
(実施形態6)
図17は実施形態6を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。以下、異なる部分を中心として説明する。図17に示すように、共通転造型8Dは、荒転造工程および仕上転造工程の双方を実施するものであり、2個1組のラック型工具8dで形成されている。ラック型工具8dの同一の表面には、転造方向(矢印A1方向)に対して傾斜した荒転造用工具歯20をもつ荒転造加工領域22と、転造方向(矢印A1方向)に対して傾斜した仕上転造用工具歯30をもつ仕上転造加工領域32とが、転造方向(矢印A1方向)において直列に配置されている。
図18および図19は実施形態7を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。荒転造用工具2Fは、転造方向に同期移動可能な2個1組の荒ピニオン型工具200で形成されており、はすば状をなす荒転造用工具歯20Fをもつ荒転造加工領域22Fを備える。素材ワーク1をワークホルダ9で回転可能に保持させつつ、荒ピニオン型工具200を回転させて荒転造工程を実施する。
図20は実施形態8を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。本実施形態では、荒転造工程および仕上転造工程により、ウォーム(図20参照)を形成している。ウォームは、つる巻き線に沿った突起を有する。
図21は適用形態を示す。図21に示すように、減速機付き小型モータは、ハウジング400と、ハウジング400に軸受401を介して収容されたロータ402と、ハウジング400に収容された減速用のへリカルギヤ420と、へリカルギヤ420に結合された出力軸430とを備えている。ロータ402は、シャフト403とロータコア404とをもち、ハウジング400に固定された固定コアとの間に発生する回転磁界により軸線Pc回りで回転する。ロータ402のシャフト403の外周部には、へリカルギヤ420と噛み合うはすば408が形成されている。はすば408は上記した転造方法により形成されている。へリカルギヤ420のピッチ円の径は、シャフト403のはすばのピッチ円の径よりも大きくされている。ロータ402が回転すると、シャフト403のはすばとへリカルギヤ420との噛み合によりヘリカルギヤ420が軸線Pdの回りで回転し、出力軸430が軸線Pdの回りで回転する。シャフト403のはすばの軸長寸法Hは小さく抑えられ、ハウジング400の寸法H1が小さく抑えられており、小型化に有利となる。
上記した実施形態によれば、はすば歯車を転造するのに適用したものであるが、これに限らず、はすば状突起含有転造物として機能できるウォーム類、雄ねじ類の転造に適用することができる。上記した適用形態によれば、減速機付き小型モータに適用したものであるが、これに限らず、はすばを備える歯車装置、ウォーム類を備える歯車装置、雄ねじ類を備えるねじ部材であれば、適用できる。ある実施形態に特有の構造および機能は他の実施形態についても適用できる。
Claims (4)
- はすば状をなす荒転造突起を形成するための荒転造用工具歯をもつ荒転造加工領域と、はすば状をなす仕上転造突起を形成するための仕上転造用工具歯をもつ仕上転造加工領域とを有する転造用工具とを準備する準備工程と、
丸棒状をなす素材ワークに対して前記荒転造用工具歯により荒転造し、はすば状をなすと共に歯すじ方向に沿ってうねりを有する荒転造突起を備える荒ワークを形成する荒転造工程と、
前記荒ワークの前記荒転造突起に対して前記仕上転造用工具歯により仕上転造し、はすば状をなす仕上転造突起を有する仕上転造品を形成する仕上転造工程とを実施し、
前記荒転造加工領域において、前記素材ワークに噛み合う前記荒転造用工具歯の歯数の多い部分の歯数をNrough-largeとし、前記素材ワークに噛み合う荒転造用工具歯の歯数の少ない部分の歯数をNrough-smallとし、
前記仕上転造加工領域において、前記荒ワークに噛み合う前記仕上転造用工具歯の歯数の多い部分の歯数をNfinish-largeとし、前記荒ワークに噛み合う前記仕上転造用工具歯の歯数の少ない部分の歯数をNfinish-smallとするとき、
前記荒転造加工領域における歯数Nrough-largeの領域で創成された前記荒転造突起に対して、前記仕上転造加工領域において歯数Nfinish-smallの領域を噛み合わせ、且つ、
前記荒転造加工領域における歯数Nrough-smallの領域で創成された前記荒転造突起に対して、前記仕上転造加工領域において歯数Nfinish-largeの領域を噛み合わせており、
前記荒転造加工領域における転造方向と交差する方向の幅寸法D1に対して、前記仕上転造加工領域における転造方向と交差する方向の幅寸法D2とが狭く設定されており、
前記仕上転造加工領域において、歯数Nfinish-largeの領域の位置と歯数Nfinish-smallの領域の位置とが逆転し、逆転により、歯数Nfinish-largeとなるはずの領域が歯数Nfinish-smallの領域となると共に、歯数Nfinish-smallとなるはずの領域が歯数Nfinish-largeの領域とされていることを特徴とするはすば状突起含有転造物の製造方法。 - 請求項1において、前記転造用工具は、前記荒転造用工具歯をもつ荒転造用工具と、前記仕上転造用工具歯をもつ仕上転造用工具とで形成されており、
前記荒転造用工具は2個1組のラック型工具で形成されており、前記仕上転造用工具は2個1組のラック型工具で形成されていることを特徴とするはすば状突起含有転造物の製造方法。 - 請求項1において、前記転造用工具は、前記荒転造工程および前記仕上転造工程の双方に共通しており、前記荒転造用工具歯と前記仕上転造用工具歯とは、共通する前記転造用工具の同一面に形成されていることを特徴とするはすば状突起含有転造物の製造方法。
- 前記仕上転造加工領域の幅方向の両側を前記仕上転造用工具歯のピッチの1/2だけ狭くする請求項1〜3のうちの何れか1項に記載のはすば状突起含有転造物の製造方法。
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