JP6936103B2 - 歯車の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焼結歯車の製造方法に関するものであり、転造により、歯形部の強度を強化しつつ、高精度に歯車を製造する歯車の製造方法に関する。
特許文献1及び特許文献2には、鍛造素材や焼結素材からインボリュート歯形の歯を有する歯車を転造加工により製造する方法が開示されている。
特開2006−283801号公報 特開2006−281263号公報
歯面を転造して強化する焼結歯車の品質確保のためには、素材焼結歯車の歯形の寸法及び形状を、歯形の部分ごとに精度よく管理することができる製造方法が望まれている。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、歯形の寸法及び形状を歯形の部分ごとに精度よく管理することができる歯車の製造方法を提供する。
本発明の一態様に係る歯車の製造方法は、焼結素材の転造前歯車の歯を転造加工で強化する転造加工工程を備えた歯車の製造方法であって、前記転造加工工程は、転造加工により前記転造前歯車の歯が変形する際の歯厚方向における長さの変化量を転造代とし、前記転造前歯車の歯における歯形曲線上の異なる加工点を、第1加工点、第2加工点及び第3加工点とした場合に、第1転造代が設定された第1加工点、及び、第2転造代が設定された第2加工点を通る第1インボリュート歯形と、前記第2加工点、及び、第3転造代が設定された第3加工点を通る第2インボリュート歯形と、を含む前記転造前歯車の歯を転造加工する。このような構成により、歯形の寸法及び形状を部分ごとに精度よく管理することができる。
本発明により、歯形の寸法及び形状を、歯形の部分ごとに精度よく管理することができる歯車の製造方法を提供する。
実施形態に係る歯車及び歯を例示した斜視図である。 実施形態に係る歯車及び歯を例示した平面図である。 実施形態に係る歯車の製造方法を例示したフローチャートである。 (a)は、実施形態に係る歯車の歯形を例示した図であり、転造前歯車の歯形及び転造後歯車の歯形を示し、(b)は、(a)における歯先の拡大図を示す。 実施形態に係る歯車の歯形の諸元を例示した図であり、転造前歯車の歯形の諸元及び転造後歯車の歯形の諸元を示す。 実施形態に係る歯車の製造方法において、転造加工工程を実施する転造機を例示した図である。 実施形態に係る歯車の製造方法により製造された歯車の歯を例示した断面図である。 比較例に係る歯車の製造方法により製造された歯車の歯を例示した断面図である。 比較例に係る歯車の製造方法により製造された歯車の歯を例示した拡大図であり、図8の領域Gを拡大した図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(実施形態)
実施形態に係る歯車の製造方法を説明する。本実施形態の歯車の製造方法は、インボリュート歯形の歯が形成されるように、焼結素材の転造前素材の歯を転造加工で強化する転造加工工程を備えている。まず、歯車及び歯を説明する。その後、歯車の製造方法を説明する。
(歯車及び歯)
図1は、実施形態に係る歯車1及び歯10を例示した斜視図である。図1に示すように、歯車1は、例えば、円板形状を有している。よって、歯車1は、中心軸Oを有し、中心軸Oを回転軸として回転する。なお、歯車1は、円板形状に限らず、円環形状、円筒形状、円錐台形状等でもよい。
歯車1の中心軸Oに直交する面内において、中心軸Oを始点とし、中心軸Oから離れる方向を径方向という。また、中心軸Oを中心にして回転する方向を周方向という。中心軸O方向における一方の向きを、一方向といい、一方向と反対の向きを他方向という。歯車1は、一方向側の面1a及び他方向側の面1bを有している。
歯車1は、複数の歯10を有している。図1において、歯10は、3つだけ示されているが、実際は、歯車1の周縁に等間隔で形成されている。複数の歯10は、歯車1の周縁において、周方向に並ぶように形成されている。歯車1の歯10の個数を歯数という。
歯10の先端部分を、歯先11という。歯先円11cは、中心軸Oを中心にし、歯先11を通る円である。歯先円11cの直径を歯先円直径11dという。一方、歯10の中心軸O側の部分を歯元12という。歯元円12cは、中心軸Oを中心にし、歯元12を通る円である。歯元円12cの直径を歯元円直径12dという。
歯先11から歯元12までの長さ、すなわち、歯先円直径11dと歯元円直径12dの差の半分の長さを歯たけ10hという。歯たけ10hに沿った方向を歯たけ10h方向という。中心軸O方向における歯10の長さを歯幅10wという。歯幅10wに沿った方向を歯幅10w方向という。
歯車1の一方向側の面1aから他方向側の面1bへ歯先11が延びる線を歯すじ10jといい、歯すじ10jが延びる方向を歯すじ10j方向という。歯すじ10j方向と中心軸O方向とのなす角をねじれ角(方向)という。中心軸Oに直交する面内において、歯たけ10h方向に直交する方向の歯10の長さを歯厚10sといい、歯厚10sに沿った方向を歯厚10s方向という。
歯車1を他の歯車と噛み合わせた場合に、噛み合う面を歯面13という。よって、歯面13は、歯10の周方向に面している。歯面13における中心軸Oに直交する断面形状を歯形または歯形曲線という。
図2は、実施形態に係る歯車及び歯を例示した平面図である。図2の歯車1及び歯車2において、歯10は、3つだけ示されているが、実際は、歯車1及び歯車2の周縁に等間隔で形成されている。
図2に示すように、本実施形態において、歯車1の歯10の歯形14は、インボリュート曲線を含んだインボリュート歯形を有している。インボリュート歯形に含まれたインボリュート曲線の元となる円を基礎円14cという。基礎円14cの直径を基礎円直径14dという。2つのインボリュート歯車、例えば、インボリュート歯車1及びインボリュート歯車2が噛み合う場合に、それぞれの基礎円14cの両方に接する接線は4本ある。4本の接線のうち、2本の接線は、インボリュート歯車1と、インボリュート歯車2との間で交差する。交差する2本のいずれか一方の接線を作用線15という。
そして、インボリュート歯車1及びインボリュート歯車2の中心軸Oを結ぶ線分16と、作用線15との交点をピッチ点17という。中心軸Oを中心にし、ピッチ点17を通る円をピッチ円17cという。ピッチ円17cの直径をピッチ円直径17dという。ピッチ円直径17dを歯数で割った値をモジュールという。また、ピッチ点17における歯面13の共通接線19と、歯車の中心軸O間の線分16との角度を圧力角αという。
(歯車の製造方法)
次に、歯車1の製造方法を説明する。図3は、実施形態に係る歯車の製造方法を例示したフローチャートである。図3に示すように、歯車1の製造方法は、歯形設計工程(ステップS11)、転造前歯車準備工程(ステップS12)、及び、転造加工工程(ステップS13)を含んでいる。
図3のステップS11に示すように、まず、歯形14の設計を行う。図4(a)は、実施形態に係る歯車1の歯形14を例示した図であり、転造前歯車の歯形141、及び、転造後歯車の歯形142を示し、(b)は、(a)における歯先の拡大図を示している。転造前歯車は、転造加工される前の歯車であり、転造前素材ともいう。転造後歯車は、転造前歯車が転造加工された歯車である。
図4(a)及び(b)に示すように、転造加工に用いられる転造前歯車の歯形141は、複数の部分に区分されて設計されている。例えば、歯形141は、歯たけ10h方向における歯先11から順に、歯先ピッチ点間部分21、ピッチ点歯元間部分22、及び、歯元部分23の複数の部分に区分されている。
例えば、歯先ピッチ点間部分21は、歯先11を始点として歯たけ10h方向にとった位置で表すと、0[mm]〜2.373[mm]の部分である。図4(b)に示すように、歯形141曲線と歯先11との角部に丸みをつけてもよい。丸みは、例えば、R0.5[mm]である。ピッチ点歯元間部分22は、2.373[mm]〜4.038[mm]の部分である。よって、ピッチ点歯元間部分22は、歯たけ10h方向に、1.665[mm]の長さを有している。歯元部分24は、4.038[mm]〜5.327[mm]の部分である。歯元部分24は、歯たけ10h方向に、1.289[mm]の長さを有している。歯形141曲線と歯元12との角部に丸みをつけてもよい。丸みは、例えば、R0.4[mm]である。なお、歯先ピッチ点間部分21、ピッチ点歯元間部分22、及び、歯元部分23の歯たけ10h方向における長さは上記に限らない。
転造前歯車の歯10の歯形141曲線上にいくつかの異なる加工点を設定する。例えば、歯形141曲線と歯先11との交点を、第1加工点として、歯先近傍点Aとする。なお、図4(b)に示すように、歯形141曲線と歯先11との角部に丸みをつけた場合には、歯形141曲線の延長線と、歯先11の延長線との交点を、第1加工点として、歯先近傍点Aとする。
歯先ピッチ点間部分21と、ピッチ点歯元間部分22との境界の点を、第2加工点として、ピッチ点Bとする。歯先近傍点Aとピッチ点Bとの間の歯たけ10h方向における長さは、2.373[mm]である。
ピッチ点歯元間部分22と、歯元部分23との境界の点を、第3加工点として、歯元近傍点Cとする。ピッチ点Bと歯元近傍点Cとの間の歯たけ10h方向における長さは、1.665[mm]である。このように加工点を設定すると、歯先ピッチ点間部分21は、歯先近傍点Aと、ピッチ点Bと、の間の部分となる。歯先ピッチ点間部分21を、A−B部ともいう。ピッチ点歯元間部分22は、ピッチ点Bと、歯元近傍点Cと、の間の部分となる。ピッチ点歯元間部分22を、B−C部ともいう。
本実施形態では、歯形141曲線上の複数の加工点を、歯たけ10h方向において異なる位置となるように設定する。なお、第1加工点、第2加工点及び第3加工点を設定する箇所は、歯形141曲線上であれば、各部分の境界の点に限らず、例えば、各部分の中央の点でもよい。また、加工点の個数は3個に限らず、4個以上でもよい。
図5は、実施形態に係る歯車1の歯形14の諸元を例示した図であり、転造前歯車の歯形141の諸元及び転造後歯車の歯形142の諸元を示す。図5に示すように、転造前歯車の歯形141の諸元は、複数の部分に区分された各部分に設定されている。例えば、転造前歯車の歯形141の諸元は、A−B部及びB−C部に設定されている。まず、転造前歯車の歯形141のA−B部、すなわち、歯先ピッチ点間部分21について説明する。
図5に示すように、転造前歯車の歯形141のA−B部において、歯形141の基準断面は、歯直角断面である。歯数は26であり、モジュールは、2.0である。圧力角は、22.25[°]であり、ねじれ角は、左ねじれ(Left Hand)に29[°]である。基準ピッチ円直径、基礎円直径及び大径(歯先円直径)は、それぞれ、φ59.454[mm]、φ53.854[mm]及びφ64.2[mm]である。
歯直角弧歯厚は、3.925[mm]である。O.B.D(Over Ball Diameter)は、67.684[mm]であり、使用ボール径として、φ4.0[mm]を用いている。歯形141曲線と歯先11との角部の丸みは、R0.5[mm]である。歯車1の材質は、焼結材である。なお、用いる材質は、これに限らない。
図4及び図5に示すように、A−B部における歯形141は、歯先近傍点Aと、ピッチ点Bとを通るインボリュート歯形(第1インボリュート歯形)に設定されている。例えば、設定された基礎円14cを基準にして形成されたインボリュート曲線を有している。
次に、転造前歯車の歯形141のB−C部、すなわち、ピッチ点歯元間部分22について説明する。図5に示すように、転造前歯車の歯形141のB−C部において、歯形141の基準断面は、歯直角断面である。歯数は26であり、モジュールは、2.0である。圧力角は、16.5[°]であり、ねじれ角は、左ねじれ(Left Hand)に29[°]である。基準ピッチ円直径、基礎円直径及び小径(歯元円直径)は、それぞれ、φ59.454[mm]、φ56.312[mm]及びφ53.646[mm]である。
歯直角弧歯厚は、3.925[mm]である。O.B.Dは、68.267[mm]であり、使用ボール径として、φ4.0[mm]を用いている。歯形141曲線と歯元12との角部の丸みは、R0.4[mm]である。
図4及び図5に示すように、B−C部における歯形141は、ピッチ点Bと、歯元近傍点Cとを通るインボリュート歯形(第2インボリュート歯形)に設定されている。例えば、設定された基礎円14cを基準にして形成されたインボリュート曲線を有している。
A−B部の一端である歯先近傍点Aの転造代18aは、例えば、0.1[mm]である。転造代は、転造加工により転造前歯車の歯10が変形する際の歯厚10s方向における長さの変化量をいう。A−B部の他端であるピッチ点Bの転造代18bは、例えば、0.3[mm]である。B−C部の一端は、A−B部の他端と共通となっている。よって、B−C部の一端であるピッチ点Bの転造代18bは、0.3[mm]である。B−C部の他端である歯元近傍点Cの転造代18cは、例えば、0.26[mm]である。
歯先近傍点A、ピッチ点B及び歯元近傍点Cは、転造前歯車の歯形141曲線上の異なる加工点である。よって、転造前歯車の歯形141曲線上の異なる加工点を、第1加工点、第2加工点及び第3加工点とした場合に、第1加工点には0.1[mm]の転造代(第1転造代)が設定され、第2加工点には0.3[mm]の転造代(第2転造代)が設定され、第3加工点には0.26[mm]の転造代(第3転造代)が設定されている。このように、第1転造代、第2転造代及び第3転造代は異なる値とされている。
また、転造前歯車の歯形141は、第1インボリュート歯形及び第2インボリュート歯形を含むように設計されている。第1インボリュート歯形は、第1転造代が設定された第1加工点、及び、第2転造代が設定された第2加工点を通っている。第2インボリュート歯形は、第2転造代が設定された第2加工点、及び、第3転造代が設定された第3加工点を通っている。
A−B部の第1インボリュート歯形と、B−C部の第2インボリュート歯形とは、異なるインボリュート曲線となっている。図5に示すように、基準ピッチ円直径は一定とした上で、例えば、第1インボリュート歯形の圧力角αの大きさと、第2インボリュート歯形の圧力角αの大きさとは異なっている。また、第1インボリュート歯形のO.B.Dの大きさと、第2インボリュート歯形のO.B.Dの大きさとが異なってもよい。
本実施形態では、加工点として、第1加工点から第3加工点の3つの加工点を設定し、A−B部の第1インボリュート歯形及びB−C部の第2インボリュート歯形の2つのインボリュート歯形を設定しているが、これに限らない。例えば、加工点として、4つ以上の加工点を設定してもよい。また、第3インボリュート歯形を設定してもよいし、これよりも多くのインボリュート歯形を設定してもよい。
また、各加工点における転造代を異なるように設定したが、これに限らず、第1インボリュート歯形と第2インボリュート歯形とが異なるように設定されれば、同じ転造代が設定される加工点があってもよい。
次に、転造後歯車の歯形142を説明する。図5に示すように、転造後歯車における歯形142の諸元は、以下のように設定されている。
歯形142の基準断面は、歯直角断面である。歯数は26であり、モジュールは、2.0である。圧力角は、17[°]であり、ねじれ角は、左ねじれ(Left Hand)に29[°]である。基準ピッチ円直径、基礎円直径、大径(歯先円直径)及び小径(歯元円直径)は、それぞれ、φ59.454[mm]、φ56.124[mm]、φ64.7[mm]及びφ53.546[mm]である。
歯直角弧歯厚は、3.33281[mm]である。O.B.D(Over Ball Diameter)は、66.827[mm]であり、測定用のボール径として、φ4[mm]を用いている。歯形142曲線と歯元12との角部の丸みは、R0.65[mm]である。このようにして、設計工程において、転造前歯車の歯形141、及び、転造後歯車の歯形142を設計する。
次に、図3のステップS12に示すように、転造前歯車を準備する。歯形141の寸法及び形状が、図4及び図5に示した転造前歯車の諸元に合うように、転造前歯車を準備する。
次に、図3のステップS13に示すように、転造前歯車の転造加工を行う。図6は、実施形態に係る歯車1の製造方法において、転造加工工程を実施する転造機30を例示した図である。図6に示すように、転造機30は、転造加工用金型31及び32を有している。転造前歯車33を、転造加工用金型31及び32の間に挟む。そして、転造加工用金型31及び32を回転させることにより、転造前歯車33の歯10を転造加工する。このようにして、転造前歯車33の歯10を転造し、転造後歯車の歯形142を有するように変形させる。また、転造加工により、歯10の表面を緻密化させる。
このように、転造加工工程は、転造前歯車の歯10における歯形141曲線上の異なる加工点を、第1加工点、第2加工点及び第3加工点とした場合に、第1転造代が設定された第1加工点、及び、第2転造代が設定された第2加工点を通る第1インボリュート歯形と、第2加工点、及び、第3転造代が設定された第3加工点を通る第2インボリュート歯形と、を含む転造前歯車の歯10を転造加工する。このようにして、歯車1を製造することができる。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態では、転造前歯車の歯形141を、複数の部分に区分し、部分ごとに歯形141の寸法及び形状を設定している。よって、歯形141の寸法及び形状を、部分ごとに精度よく管理することができる。製造した歯車1の歯形14の品質は、歯形14諸元に合わせたO.B.D寸法測定、及び、歯車測定機等で寸法・形状測定することができるので高精度で寸法及び形状を管理することができる。
また、部分ごとに歯形141の寸法及び形状を管理しているので、各部分の転造代を適宜設定することができる。例えば、各部分に異なる転造代を追加することができる。本実施形態では、このような場合でも、部分ごとに歯形141を管理しているため、部分ごとにO.B.Dによる管理をすることができる。
図7は、実施形態に係る歯車1の製造方法により製造された歯車1の歯10を例示した断面図である。図7に示すように、本実施形態では、部分ごとに歯形141の寸法及び形状が管理された転造前歯車を転造加工しているので、転造加工及び歯研加工を経た歯車1の歯10の表面を緻密化させることができる。また、歯車1の歯10の内部において、内部割れ及び巻込みキズの発生を抑制することができる。これにより、歯車1の強度を向上させることができる。
図8は、比較例に係る歯車の製造方法により製造された歯車の歯を例示した断面図である。図9は、比較例に係る歯車の製造方法により製造された歯車の歯を例示した拡大図であり、図8の領域Rを拡大した図である。
比較例として、特許文献1の歯車の製造方法では、転造前歯車の歯形を、基準となる1種類のインボリュート歯形で設定している。このように、歯形を1種類のインボリュート歯形で設定している場合には、部分的に転造代を追加することは困難である。部分的に転造代を追加すると、O・B.Dによる寸法及び形状の管理をすることが困難となる。したがって、歯形の寸法及び形状を、歯先円直径または歯元円直径等で間接的に管理する。この場合には、精度よく歯形141を管理することができない。したがって、部分的に転造代を追加すると、転造代の設定の仕方によっては、図8及び図9に示すように、内部に割れが発生することがある。また、巻込みキズが発生することがある。
比較例においては、発生した内部割れ及び巻込みキズが、歯形141のどの部分に追加した転造代によるものなのか、対応付けることが困難である。これに対して、本実施形態では、歯形141の寸法及び形状を部分ごとに管理しているため、発生した内部割れ及び巻込みキズと、追加された転造代との対応付けをすることができる。よって、転造代を最適化することができ、歯車1の品質を向上させることができる。
また、例えば、特許文献1では、鍛造前歯車を設計する際に、鍛造後歯車の歯形に含まれる単純なインボリュート歯形を平行移動することにより、鍛造前歯車の歯形を設計している。したがって、特許文献1の方法では、インボリュート歯形を1種類の諸元で設計している。よって、歯先部分、ピッチ点部分、歯元部分等の各部分の転造代を任意に設定することができない。
これに対して、本実施形態では、複数のインボリュート歯形を組み合わせている。よって、歯形141の部分ごとに、歯形141の寸法及び形状を精度よく管理することができる。
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、上記の構成に限らず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、変更することが可能である。
1 歯車
10 歯
10h 歯たけ
10j 歯すじ
10w 歯幅
10s 歯厚
11 歯先
11c 歯先円
11d 歯先円直径
12 歯元
12c 歯元円
12d 歯元円直径
13 歯面
14、141、142 歯形
14c 基礎円
14d 基礎円直径
15 作用線
16 線分
17 ピッチ点
17c ピッチ円
17d ピッチ円直径
18a、18b、18c 転造代
19 共通接線
21 歯先ピッチ点間部分
22 ピッチ点歯元間部分
23 歯元部分
30 転造機
31、32 転造加工用金型
33 転造前歯車
A 歯先近傍点
B ピッチ点
C 歯元近傍点
O 中心軸

Claims (1)

  1. インボリュート歯形の歯が形成されるように、転造前歯車の歯を転造加工する転造加工工程を備えた歯車の製造方法であって、
    前記転造加工工程は、
    転造加工により前記転造前歯車の歯が変形する際の歯厚方向における長さの変化量を転造代とし、前記転造前歯車の歯における歯形曲線上の異なる加工点を、第1加工点、第2加工点及び第3加工点とした場合に、
    第1転造代が設定された第1加工点、及び、第2転造代が設定された第2加工点を通る第1インボリュート曲率を有する第1インボリュート歯形と、前記第2加工点、及び、第3転造代が設定された第3加工点を通る第2インボリュート曲率を有する第2インボリュート歯形と、を含む前記転造前歯車の歯を転造加工する、
    歯車の製造方法。
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