JP2643574B2 - テンションボルトの製造方法 - Google Patents

テンションボルトの製造方法

Info

Publication number
JP2643574B2
JP2643574B2 JP26607390A JP26607390A JP2643574B2 JP 2643574 B2 JP2643574 B2 JP 2643574B2 JP 26607390 A JP26607390 A JP 26607390A JP 26607390 A JP26607390 A JP 26607390A JP 2643574 B2 JP2643574 B2 JP 2643574B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tension
rolling
groove
tension groove
male screw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP26607390A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04143034A (ja
Inventor
敏孝 鈴木
秀夫 庄司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP26607390A priority Critical patent/JP2643574B2/ja
Publication of JPH04143034A publication Critical patent/JPH04143034A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2643574B2 publication Critical patent/JP2643574B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、雄ねじとテンション溝とを同時に転造す
るテンションボルトの製造方法に関するものである。
従来の技術 テンションボルトは、頭部とねじ部との間に、ねじ部
より転造径の小さいテンション溝を形成して、ねじ部の
谷底部にかかる応力集中を緩和し、また軸径を細くする
ことによってばね定数が小さくなることから、外部荷重
に対する負担率が減り、金属疲労に対して有利になる等
の利点を有している。
このテンションボルトの製造方法としては、例えば第
4図(A)〜(C)に順に示すように、ヘッダ加工等に
よりボルトの頭部1aを形成するとともに、その軸部1bを
最終製品のねじ径に応じて決めた外径に形成し、さらに
軸部1bと頭部1aとの付根部1cを若干高く盛上げた形状に
予め形成した粗材1(第4図(A)参照)を用い、先
ず、切削加工によって軸部1bの前記付根部1c付近にテン
ション溝2を環状に形成して、転造用粗材3(第4図
(B)参照)を製作し、次に、転造盤等によって転造用
粗材3の軸部1bの所定の部分に雄ねじ4を転造してテン
ションボルト5(第4図(C)参照)を製造するのが一
般的である。
しかし、この製造方法においては、転造や鍛造等の塑
性加工以外に、旋盤等によってテンション溝2を形成す
る切削加工が必要となり、工程数が多くて生産性が低
く、また旋盤等による加工表面が粗くなるため、テンシ
ョンボルトとして使用した際に、締結トルクにバラツキ
が生じるという問題があった。
そこで本出願人等は、テンション溝を切削加工せず
に、雄ねじと同時に転造加工によって形成する方法につ
いて既に出願している(特開平1−104434号公報)。
これは、第5図(A)および第5図(B)に示したよ
うに、エンジン部品のコネクティングロッドボルトの製
造方法に関するもので、ヘッダ等の鍛造機によって、異
形の頭部11aと、この頭部11aに連続するストレート部11
bと、ストレート部11bの端部に段差部11cを介して、ス
トレート部11bより小径に連続するねじ部11dからなる転
造用粗材11(第5図(A)参照)を製作する。
そして、テンション溝加工部と雄ねじ加工部とを一体
に設けた転造ダイスを使用し、頭部に隣接した部分にテ
ンション溝12を形成すると同時に、ねじ部11dに雄ねじ1
3を転造して、第5図(B)に示すコネクティングロッ
ドボルト14を得る。
発明が解決しようとする課題 テンションボルトにおいては、テンション溝はねじ部
に形成されている雄ねじの谷部の深さより深く、また幅
も広いことから、テンション溝の転造量は雄ねじ1ピッ
チ間の転造量より多いのが一般的である。そのため、テ
ンション溝と雄ねじとを同時転造する場合には、テンシ
ョン溝の部分から生じる余肉の処理が問題となる。
すなわち、前述のコネクティングロッドボルト14を所
謂同時転造する場合、テンション溝12の部分が雄ねじ13
の部分より変形量が大きいため、転造ダイスのテンショ
ン溝加工部の空隙に先に材料が充満して底当りを生じて
しまい、雄ねじ13のねじ山の部分へ材料が充分に流れ込
む前に、成形荷重が上昇して転造用粗材11が滑りを生
じ、それ以上転造加工できなくなり、雄ねじ13の成形不
良や、転造用粗材11の軸心割れ等が発生するという問題
があった。
また、雄ねじ13に隣接してテンション溝12を形成する
場合には、テンション溝12を形成することに伴う余肉
が、雄ねじ13のねじ山を変形させるという問題があっ
た。
この発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、雄ね
じとテンション溝とを同時にかつ精度良く転造すること
ができるテンションボルトの製造方法を提供することを
目的としている。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するための手段としてこの発明におい
ては、一端に頭部を有する軸部に、雄ねじと、この雄ね
じより転造径が小さいテンション溝とを同時に転造する
テンションボルトの製造方法において、前記テンション
溝の両側に、余肉膨隆部が形成されるように、テンショ
ン溝加工部の両側に、所定の容積の余肉収容部を備えた
転造ダイスによって転造加工することを特徴としてい
る。
作用 転造ダイスは、そのテンション溝加工部の両側におい
て、テンション溝を転造する際に生じる余肉を収容する
に充分な容積の余肉収容部を備えているので、テンショ
ン溝と雄ねじとを同時に転造したときに、転造ダイスの
雄ねじ加工部より先に、テンション溝加工部に余肉が充
満することがない。また、余肉収容部はテンション溝加
工部の両側に隣接して設けられているから、成形に要す
る荷重が特に大きくなることはなく、さらに、テンショ
ン溝を加工することに伴う余肉が雄ねじに影響を及ぼす
ことがない。
実 施 例 以下、この発明のテンションボルトの製造方法の一実
施例を第1図ないし第3図に基づいて説明する。
ここで製造するテンションボルト21は、第2図に示す
ように、一端に頭部21aを備えた軸部21bに、この軸部21
bの頭部21aとの付け根に近い部分にテンション溝22が形
成されるとともに、このテンション溝22に近接した部分
から端部(第1図において下端)にかけて、雄ねじ23が
形成され、また、前記テンション溝22の両側には、テン
ション溝22の形勢時に生じた余肉からなる余肉膨隆部2
4,24が、雄ねじ23のねじ山の高さとほぼ等しい高さに形
成されている。
そして、このテンションボルト21は、第1図(A)〜
(C)に示すように、テンション溝22と雄ねじ23とを同
時に転造する転造ダイス25により一工程で転造させる。
加工に使用する転造ダイス25は、断面円弧状に突出す
るテンション溝加工部25aの両側に、余肉収容部26,26が
凹部としてそれぞれ設けられており、この余肉収容部2
6,26は、テンション溝22の加工時に生じる余肉に対して
充分な容積を備えている。また、余肉収容部26の一方
(第1図において右方)には、雄ねじ加工部25bが断面
V字形の突条に形成され、この雄ねじ加工部25bの相互
間のV字状の溝の底の位置は、前記余肉収容部26の凹部
の底26aの位置とほぼ等しい深さの位置に設定されてい
る。
一方、ボルトの材料は、例えば高張力鋼が使用され、
冷間鍛造によって頭部21aと、段差のないストレートな
軸部21bとを形成した転造用粗材27を用い、第1図
(A),第1図(B),第1図(C)の順に加工され
る。
すなわち、第1図(A)は転造を開始した直後の転造
用粗材27と転造ダイス25との関係を示すもので、先ず、
雄ねじ23より転造深さの深いテンション溝22を加工する
テンション溝加工部25aが、転造用粗材27の軸部21bの表
面に圧接する。
また第1図(B)は転造途中の状態を示すもので、テ
ンション溝加工部25aの圧接陥入により生じた転造用粗
材27側の余肉は、テンション溝加工部25aの両側の余肉
収容部26,26内に流れて、余肉膨隆部24,24を形成しつつ
あり、また雄ねじ加工部25bの圧接陥入により生じた余
肉は、転造ダイス25のV溝内に流れて雄ねじ23のねじ山
を形成しつつある。
そして、第1図(C)は転造がほぼ完了した状態を示
すもので、転造ダイス25の雄ねじ加工部25bのV溝内に
余肉が圧縮された状態で充満するとともに、テンション
溝加工部25aの両側の余肉収容部26,26内にも余肉がほぼ
充満して、雄ねじ23および余肉膨隆部24,24の形成がほ
ぼ完了する。
このように、転造ダイス25のテンション溝加工部25a
の両側に、テンション溝加工時に生じる余肉が充分収容
することのできる容積を備えた余肉収容部26,26を有す
るため、テンション溝22と雄ねじ23とを同時に転造した
際に、先に余肉収容部26,26内に余肉が充満することが
なく、余肉がV溝内に先に充満するか、余肉収容部26と
同時に充満して雄ねじ23が形成されるので、従来の製造
方法の場合のように、テンション溝加工部に先に余肉が
充満して、雄ねじ23が成形不完全な状態で転造不能とな
ることがない。
また、この実施例のテンションボルト21のようにテン
ション溝22に近接して雄ねじ23が形成される場合でも、
テンション溝22の両側に余肉膨隆部24,24を備え、転造
時に生じた余肉をここに盛り上げるようにしたので、テ
ンション溝22の加工時に生じる余肉が雄ねじ23側に流れ
てねじ山を変形させることがない。
また、余肉膨隆部24,24の高さは、雄ねじ23のねじ山
の高さとほぼ等しい高さに形成されてテンションボルト
21の使用時に、座金等が余肉膨隆部24,24に干渉する等
の問題は生じない。
なお、形成するテンション溝の深さや幅が異なる場合
には、例えば第3図に示すテンションボルト31につい
て、テンション溝32と雄ねじ33とを同時に転造するに
は、テンション溝32の形状、すなわち溝の深さおよび幅
等から余肉の発生量を算出し、その余肉の発生量に合わ
せた容積の余肉収容部を有する転造ダイスを用いて、テ
ンション溝32と雄ねじ33とを同時に加工する。
したがって、テンション溝32の深さが深く、またこの
溝の幅が広い場合には、第3図に示したように余肉膨隆
部34,34の幅が広くなる。
発明の効果 以上のように、この発明のテンションボルトの製造方
法は、加工時に生じる余肉の量を、充分に収容できる容
積の余肉収容部を設けて、転造ダイスのテンション溝を
加工する部分へ、先に余肉が充満することによる転造不
能となるのを防止することができる。また、テンション
溝を形成するための余肉の処理が容易で、かつ余肉がね
じ山に影響を与えることもないので、転造に要する荷重
を低減し、かつ品質の高いテンションボルトを製造でき
るとともに、良品率を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図はこの発明の一実施例を示すもの
で、第1図(A)〜(C)は、この発明の方法による転
造過程を順に示す図、第2図はこの発明の方法により製
造されたテンションボルトの正面図、第3図はテンショ
ンボルトの別の例を示す正面図、第4図および第5図は
従来例を示すもので、第4図(A)〜(C)は従来の製
造方法による各加工工程におけるテンションボルトをそ
れぞれ示す説明図、第5図(A)はテンション溝と雄ね
じとを同時に転造する従来の製造方法による加工前の転
造用粗材を示す側面図、第5図(B)は転造を完了した
テンションボルトの側面図である。 21,31……テンションボルト、21a……頭部、21b……軸
部、22,32……テンション溝、23,33……雄ねじ、24,34
……余肉膨隆部、25……転造ダイス、25a……テンショ
ン溝加工部、25b……雄ねじ加工部、26……余肉収容
部、27……転造用粗材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端に頭部を有する軸部に、雄ねじと、こ
    の雄ねじより転造径が小さいテンション溝とを同時に転
    造するテンションボルトの製造方法において、 前記テンション溝の両側に、余肉膨隆部が形成されるよ
    うに、テンション溝加工部の両側に、所定の容積の余肉
    収容部を備えた転造ダイスによって転造加工することを
    特徴とするテンションボルトの製造方法。
JP26607390A 1990-10-03 1990-10-03 テンションボルトの製造方法 Expired - Fee Related JP2643574B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26607390A JP2643574B2 (ja) 1990-10-03 1990-10-03 テンションボルトの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26607390A JP2643574B2 (ja) 1990-10-03 1990-10-03 テンションボルトの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04143034A JPH04143034A (ja) 1992-05-18
JP2643574B2 true JP2643574B2 (ja) 1997-08-20

Family

ID=17425983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26607390A Expired - Fee Related JP2643574B2 (ja) 1990-10-03 1990-10-03 テンションボルトの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2643574B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2746331B1 (fr) * 1996-03-19 1998-05-15 Bedouet Eric Perfectionnement pour procede de realisation de goujons ou tirants filetes
DE20311466U1 (de) * 2003-07-25 2003-11-13 Textron Verbindungstechnik Schraube mit Freistich zwischen Gewinde und Kopf
DE102007017824A1 (de) * 2007-04-16 2008-10-23 Continental Automotive Gmbh Abgasturbolader
WO2015005347A1 (ja) * 2013-07-08 2015-01-15 株式会社トープラ ねじ部品

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04143034A (ja) 1992-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0225003B1 (en) Screw with groove for self-lock
US4486135A (en) Tapping screw
US3878759A (en) Bi-lobular self-thread forming fastener
US6038771A (en) Method of manufacturing tie rod bar for steering linkage of motor vehicle
US3209383A (en) Fluted lobular thread-forming members
JPH0250327B2 (ja)
JP2643574B2 (ja) テンションボルトの製造方法
JP3295021B2 (ja) 緩み止め雌ねじ部構造とその製造方法
US3901066A (en) Dies for making self-locking screws
US3954001A (en) Dies for cross rolling machines
JP3250696B2 (ja) 成形型の製造方法
JPS6025213B2 (ja) ねじ山の形の内側に閉じられた螺旋空洞を有する弾性ねじの製造方法と工具
JP2000140979A (ja) 段付き軸部品およびその製造方法
JP2006255778A (ja) 座金とボルトの同時圧造方法
JPS63299839A (ja) 縦溝付きナットの製造方法及び装置
US4207762A (en) Method of forming high quality forgings
JP2833418B2 (ja) 冷間鍛造用金型
JP2829596B2 (ja) 軸部品およびその製造方法
JP2006187796A (ja) 転造ダイス、及び、転造ダイスの製造方法
JP2631195B2 (ja) ねじの形成方法
JPS6343605B2 (ja)
JPH0679392A (ja) 歯車の鍛造方法
JP3675788B2 (ja) 転造平ダイスの製造方法
JP2001137994A (ja) 転造ダイス
GB2074066A (en) Torque-limiting screw-thread fastener and method of manufacture

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080502

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090502

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100502

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees