JPH10113724A - プレス加工性とスポット溶接性に優れたアルミニウム合金板 - Google Patents
プレス加工性とスポット溶接性に優れたアルミニウム合金板Info
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- JPH10113724A JPH10113724A JP8269539A JP26953996A JPH10113724A JP H10113724 A JPH10113724 A JP H10113724A JP 8269539 A JP8269539 A JP 8269539A JP 26953996 A JP26953996 A JP 26953996A JP H10113724 A JPH10113724 A JP H10113724A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】自動車車体等に好適な、優れたスポット溶接性
とプレス加工性とを兼備した有機樹脂処理アルミニウム
合金板の提供。 【解決手段】アルミニウム合金原板の少なくとも一方の
表面に、第1層として金属Cr換算で1.0〜100.
0mg/m2 のクロメート被膜を有し、その上部に第2
層として有機樹脂被膜を乾燥膜厚として0.01〜0.
30μm設け、さらにその上部に第3層として使用する
プレス油に溶解しない粉末状有機潤滑剤を1.0〜3
0.0重量%含有するプレス油を0.3〜3.0g/m
2 塗布してなる。
とプレス加工性とを兼備した有機樹脂処理アルミニウム
合金板の提供。 【解決手段】アルミニウム合金原板の少なくとも一方の
表面に、第1層として金属Cr換算で1.0〜100.
0mg/m2 のクロメート被膜を有し、その上部に第2
層として有機樹脂被膜を乾燥膜厚として0.01〜0.
30μm設け、さらにその上部に第3層として使用する
プレス油に溶解しない粉末状有機潤滑剤を1.0〜3
0.0重量%含有するプレス油を0.3〜3.0g/m
2 塗布してなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車車体等に好
適な、優れたスポット溶接性とプレス加工性とを兼備し
た有機樹脂処理アルミニウム合金板に関するものであ
る。
適な、優れたスポット溶接性とプレス加工性とを兼備し
た有機樹脂処理アルミニウム合金板に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境問題から自動車車体を軽
量化する要求が高まっている。そのため、重量に対する
強度の高いアルミニウム合金板の利用が検討され、いく
つかの部品に対してはすでに実用化されている。しかし
ながら、アルミニウム合金板は、鋼板に比して極めて加
工性が悪いため、自動車車体への利用はボンネットのよ
うな軽加工の部材に限定され、より複雑でかつ強加工が
行われるドア材等への利用は困難であるとされている。
量化する要求が高まっている。そのため、重量に対する
強度の高いアルミニウム合金板の利用が検討され、いく
つかの部品に対してはすでに実用化されている。しかし
ながら、アルミニウム合金板は、鋼板に比して極めて加
工性が悪いため、自動車車体への利用はボンネットのよ
うな軽加工の部材に限定され、より複雑でかつ強加工が
行われるドア材等への利用は困難であるとされている。
【0003】アルミニウム合金板の加工性が悪いのは、
素材のアルミニウム合金板自体の加工性が悪いことに加
えて、アルミニウムが低融点で軟質であるため、プレス
金型に多用されている鋳鉄等との親和力が強く、金型に
凝着しやすい性質を有するために、摺動性が悪いことに
起因している。
素材のアルミニウム合金板自体の加工性が悪いことに加
えて、アルミニウムが低融点で軟質であるため、プレス
金型に多用されている鋳鉄等との親和力が強く、金型に
凝着しやすい性質を有するために、摺動性が悪いことに
起因している。
【0004】また、アルミニウム合金板は、スポット溶
接時の電極寿命が鋼板に比べて劣るため、これを利用す
る車体の生産効率を悪くしている。すなわち、アルミニ
ウム合金板のスポット溶接では、電極とアルミニウム合
金板との溶着現象が起こりやすく、また、同一の電極で
ナゲット部の適切な剪断強度を得ることができる連続打
点数が著しく少ない。そのため、溶着が起こる前や、適
切なナゲットが形成できなくなる前に、電極先端形状を
ドレッシングによって整えたり、新しい電極と交換する
頻度が多くなる。そのため、生産効率の著しい低下を招
いているのが現状である。
接時の電極寿命が鋼板に比べて劣るため、これを利用す
る車体の生産効率を悪くしている。すなわち、アルミニ
ウム合金板のスポット溶接では、電極とアルミニウム合
金板との溶着現象が起こりやすく、また、同一の電極で
ナゲット部の適切な剪断強度を得ることができる連続打
点数が著しく少ない。そのため、溶着が起こる前や、適
切なナゲットが形成できなくなる前に、電極先端形状を
ドレッシングによって整えたり、新しい電極と交換する
頻度が多くなる。そのため、生産効率の著しい低下を招
いているのが現状である。
【0005】このように、従来低かったアルミニウム合
金板の加工性およびスポット抵抗溶接性を向上すべく、
種々の努力がなされている。先ず、アルミニウム合金板
の成分、組織の観点からの改善技術としては、例えば、
特開昭61−130452号公報、特開平3−2877
39号公報にはFe、Si量の上限を制限すると同時に
Mgの含有量を多くすることにより、伸び特性を改善し
て加工性を向上する製造法の開示や、特開平4−123
879号公報に開示されているような、アルミニウム合
金板表面の酸化被膜の厚さを適正電気抵抗値に制御し
て、電極寿命を向上させる技術がある。
金板の加工性およびスポット抵抗溶接性を向上すべく、
種々の努力がなされている。先ず、アルミニウム合金板
の成分、組織の観点からの改善技術としては、例えば、
特開昭61−130452号公報、特開平3−2877
39号公報にはFe、Si量の上限を制限すると同時に
Mgの含有量を多くすることにより、伸び特性を改善し
て加工性を向上する製造法の開示や、特開平4−123
879号公報に開示されているような、アルミニウム合
金板表面の酸化被膜の厚さを適正電気抵抗値に制御し
て、電極寿命を向上させる技術がある。
【0006】しかし、特開昭61−130452号公
報、特開平3−287739号公報のごとく高延性合金
とするには、その原料として高価な高純度の地金を用い
るために製品コストが高くなることが避けられず、価格
が上昇するに見合った加工性の大幅な向上効果がない問
題がある。他方、特開平4−123879号公報のごと
く表面電気抵抗値の制御は、溶接性改善には有効である
ものの、加工性の改善は全く期待できない問題がある。
自動車の製造過程での優先度を勘案すると、まず、アル
ミニウム合金板の加工性の改善が必要であると考えられ
るが、このような観点から、アルミニウム合金板の加工
性を潤滑樹脂被膜を施すことによる改善する試みが行な
われている。
報、特開平3−287739号公報のごとく高延性合金
とするには、その原料として高価な高純度の地金を用い
るために製品コストが高くなることが避けられず、価格
が上昇するに見合った加工性の大幅な向上効果がない問
題がある。他方、特開平4−123879号公報のごと
く表面電気抵抗値の制御は、溶接性改善には有効である
ものの、加工性の改善は全く期待できない問題がある。
自動車の製造過程での優先度を勘案すると、まず、アル
ミニウム合金板の加工性の改善が必要であると考えられ
るが、このような観点から、アルミニウム合金板の加工
性を潤滑樹脂被膜を施すことによる改善する試みが行な
われている。
【0007】例えば、特開平6−184587号、同6
−305074号の各公報には水溶性有機潤滑樹脂処
理、すなわち、脱膜型(プレス加工後リン酸塩化成処理
工程での脱脂過程で被膜が溶解除去する)固形潤滑剤を
設けることによる改善技術が開示されている。しかし、
これら脱膜型潤滑樹脂被膜では溶接性の劣化は避けがた
く、かつ樹脂の除去が不完全で、リン酸塩化成処理の不
良が発生し易い問題やアルミニウム合金板以上の耐食性
(耐糸錆腐食性)の付与ができない問題がある。
−305074号の各公報には水溶性有機潤滑樹脂処
理、すなわち、脱膜型(プレス加工後リン酸塩化成処理
工程での脱脂過程で被膜が溶解除去する)固形潤滑剤を
設けることによる改善技術が開示されている。しかし、
これら脱膜型潤滑樹脂被膜では溶接性の劣化は避けがた
く、かつ樹脂の除去が不完全で、リン酸塩化成処理の不
良が発生し易い問題やアルミニウム合金板以上の耐食性
(耐糸錆腐食性)の付与ができない問題がある。
【0008】また、特開平4−268038号および同
6−55137号の各公報には、Zn系めっき鋼板に適
用されている有機潤滑樹脂被膜、すなわち、クロメート
処理されたアルミニウム合金板上に、ベース樹脂にワッ
クスやフッ素系樹脂等の有機潤滑剤を添加してなる非脱
膜型の潤滑鋼板用の樹脂をそのままアルミニウム合金板
に利用した技術が開示されている。
6−55137号の各公報には、Zn系めっき鋼板に適
用されている有機潤滑樹脂被膜、すなわち、クロメート
処理されたアルミニウム合金板上に、ベース樹脂にワッ
クスやフッ素系樹脂等の有機潤滑剤を添加してなる非脱
膜型の潤滑鋼板用の樹脂をそのままアルミニウム合金板
に利用した技術が開示されている。
【0009】ところが、これらの技術は、いずれも耐食
性およびプレス加工性の改善のみを意図しており、全く
スポット溶接性が考慮されておらず、有機樹脂被膜を形
成する前のアルミニウム合金原板に比べ、著しくスポッ
ト溶接性が劣化する欠点を有している。
性およびプレス加工性の改善のみを意図しており、全く
スポット溶接性が考慮されておらず、有機樹脂被膜を形
成する前のアルミニウム合金原板に比べ、著しくスポッ
ト溶接性が劣化する欠点を有している。
【0010】この欠点を改善する技術としては、樹脂の
薄膜化と樹脂への導電助剤の添加が考えられる。例え
ば、特開平3−18936号公報には、アルミニウム合
金原板の表面に、塗布する有機樹脂の膜厚を極めて制限
し、薄く形成することによる改善技術が開示されている
が、この場合には、樹脂に有機潤滑剤が含有されていな
いため、十分なプレス加工性を得ることができない問題
がある。
薄膜化と樹脂への導電助剤の添加が考えられる。例え
ば、特開平3−18936号公報には、アルミニウム合
金原板の表面に、塗布する有機樹脂の膜厚を極めて制限
し、薄く形成することによる改善技術が開示されている
が、この場合には、樹脂に有機潤滑剤が含有されていな
いため、十分なプレス加工性を得ることができない問題
がある。
【0011】また、特開平5−309331号および同
311454号の各公報には、潤滑鋼板でも利用されて
いるリン化鉄等の導電助剤(例えば、特公昭62−73
938号公報等)を潤滑樹脂中に添加する技術が開示さ
れているが、このような導電助剤の添加による溶接性の
改善効果は十分ではなく、かつ添加する無機導電助剤の
なかには加工性を劣化させたり、潤滑樹脂の塗工性を阻
害(ローピングの発生等)する問題がある。
311454号の各公報には、潤滑鋼板でも利用されて
いるリン化鉄等の導電助剤(例えば、特公昭62−73
938号公報等)を潤滑樹脂中に添加する技術が開示さ
れているが、このような導電助剤の添加による溶接性の
改善効果は十分ではなく、かつ添加する無機導電助剤の
なかには加工性を劣化させたり、潤滑樹脂の塗工性を阻
害(ローピングの発生等)する問題がある。
【0012】アルミニウム合金板を自動車の車体板に使
用した場合には、プレス加工性と共に優れたスポット溶
接性を有することが重要である。特に、プレス加工性改
善あるいは耐食性の改善のためにアルミニウム合金板に
有機被膜を形成した場合には、その高い電気抵抗のため
に、スポット溶接性が実用に耐え得ないレベルにまで劣
化する問題が発生する。これは電気抵抗が鋼板と比べて
極端に小さい(約1/4)ことに起因するアルミニウム
合金板固有の問題であり、アルミニウム合金板のプレス
加工性とスポット溶接性の両方を高度に両立して改善す
ることは極めて困難であるのが現状であった。
用した場合には、プレス加工性と共に優れたスポット溶
接性を有することが重要である。特に、プレス加工性改
善あるいは耐食性の改善のためにアルミニウム合金板に
有機被膜を形成した場合には、その高い電気抵抗のため
に、スポット溶接性が実用に耐え得ないレベルにまで劣
化する問題が発生する。これは電気抵抗が鋼板と比べて
極端に小さい(約1/4)ことに起因するアルミニウム
合金板固有の問題であり、アルミニウム合金板のプレス
加工性とスポット溶接性の両方を高度に両立して改善す
ることは極めて困難であるのが現状であった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決することにあり、アルミニウム
合金板に良好なプレス加工性の向上効果を与え、かつス
ポット溶接性を著しく改善し、現有の鋼板用製造ライン
でも使用可能なレベルにまで両者の特性を向上させた、
非脱膜型の有機樹脂を被覆したアルミニウム合金板を提
供することにある。
従来技術の問題点を解決することにあり、アルミニウム
合金板に良好なプレス加工性の向上効果を与え、かつス
ポット溶接性を著しく改善し、現有の鋼板用製造ライン
でも使用可能なレベルにまで両者の特性を向上させた、
非脱膜型の有機樹脂を被覆したアルミニウム合金板を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、有機樹脂
処理を施したアルミニウム合金板を自動車車体に利用す
るに当たって、プレス加工性およびスポット溶接性の問
題点について鋭意検討し、以下の知見を得たことに基づ
いて本発明を完成したものである。通常の自動車部品の
プレス工程で使用されるプレス油に粉末状有機潤滑剤を
添加してプレス加工を行ったところ、添加した有機潤滑
剤の種類によってプレス加工性の改善効果が異なること
が明らかとなった。この点についてより詳細に検討した
ところ、使用するプレス油に対して、溶解せずに固形状
態を保つことのできる有機潤滑剤を使用した場合に特に
優れたプレス加工性が得られるとの知見を得た。
処理を施したアルミニウム合金板を自動車車体に利用す
るに当たって、プレス加工性およびスポット溶接性の問
題点について鋭意検討し、以下の知見を得たことに基づ
いて本発明を完成したものである。通常の自動車部品の
プレス工程で使用されるプレス油に粉末状有機潤滑剤を
添加してプレス加工を行ったところ、添加した有機潤滑
剤の種類によってプレス加工性の改善効果が異なること
が明らかとなった。この点についてより詳細に検討した
ところ、使用するプレス油に対して、溶解せずに固形状
態を保つことのできる有機潤滑剤を使用した場合に特に
優れたプレス加工性が得られるとの知見を得た。
【0015】また、有機被膜を有するアルミニウム合金
板は、有機被膜の電気抵抗が極めて高く、有機被膜は通
常1015Ω・cm前後の体積固有抵抗を有する。また、
有機被膜を1μm程度の薄膜としても、やはり1010Ω
以上の層間抵抗となるため、樹脂層での発熱が過大であ
って、そのためスポット溶接性が著しく劣化する問題が
発生する。この点に関し、より詳細に検討したところ、
有機被膜の膜厚を従来より薄くすることが、スポット溶
接抵抗の低減に極めて有効であるとの知見を得た。
板は、有機被膜の電気抵抗が極めて高く、有機被膜は通
常1015Ω・cm前後の体積固有抵抗を有する。また、
有機被膜を1μm程度の薄膜としても、やはり1010Ω
以上の層間抵抗となるため、樹脂層での発熱が過大であ
って、そのためスポット溶接性が著しく劣化する問題が
発生する。この点に関し、より詳細に検討したところ、
有機被膜の膜厚を従来より薄くすることが、スポット溶
接抵抗の低減に極めて有効であるとの知見を得た。
【0016】しかも、上記有機被膜の改善に加え、有機
樹脂と同様にスポット溶接の抵抗要因であるアルミニウ
ム合金板表面の酸化被膜の厚さ、および下地処理として
施すクロメート被膜の厚さを規定値以下に制限すること
により、スポット溶接性をより改善できることが判明し
た。
樹脂と同様にスポット溶接の抵抗要因であるアルミニウ
ム合金板表面の酸化被膜の厚さ、および下地処理として
施すクロメート被膜の厚さを規定値以下に制限すること
により、スポット溶接性をより改善できることが判明し
た。
【0017】本発明は、上記知見に基づいて完成された
ものであり、すなわち、アルミニウム合金原板の少なく
とも一方の表面に、第1層として金属Cr換算で1.0
〜100.0mg/m2 のクロメート被膜を有し、その
上部に第2層として有機樹脂被膜を乾燥膜厚として0.
01〜0.30μm設け、さらにその上部に第3層とし
て使用する潤滑油に溶解しない粉末状有機潤滑剤を1.
0〜30.0重量%含有する潤滑油を0.3〜3.0g
/m2 塗布してなることを特徴とするプレス加工性とス
ポット溶接性に優れたアルミニウム合金板を提供するも
のである。ここで、前記アルミニウム合金原板表面の酸
化膜の厚さが100Å以下であり、表面粗度(Ra)が
0.8μm以下であるのが好ましい。
ものであり、すなわち、アルミニウム合金原板の少なく
とも一方の表面に、第1層として金属Cr換算で1.0
〜100.0mg/m2 のクロメート被膜を有し、その
上部に第2層として有機樹脂被膜を乾燥膜厚として0.
01〜0.30μm設け、さらにその上部に第3層とし
て使用する潤滑油に溶解しない粉末状有機潤滑剤を1.
0〜30.0重量%含有する潤滑油を0.3〜3.0g
/m2 塗布してなることを特徴とするプレス加工性とス
ポット溶接性に優れたアルミニウム合金板を提供するも
のである。ここで、前記アルミニウム合金原板表面の酸
化膜の厚さが100Å以下であり、表面粗度(Ra)が
0.8μm以下であるのが好ましい。
【0018】
【作用】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本発明
のプレス加工性とスポット溶接性に優れたアルミニウム
合金板(以下、アルミニウム合金板とする)に使用され
るアルミニウム合金板原板には特に限定はなく、公知の
各種のアルミニウム合金板が全て利用可能である。中で
も特に、現在自動車用に使用されている、または使用が
検討されているJIS 5000系およびJIS 60
00系のアルミニウム合金板は好適に利用され、また、
JIS H4000に規定される各種のアルミニウム合
金板も好適に利用される。
のプレス加工性とスポット溶接性に優れたアルミニウム
合金板(以下、アルミニウム合金板とする)に使用され
るアルミニウム合金板原板には特に限定はなく、公知の
各種のアルミニウム合金板が全て利用可能である。中で
も特に、現在自動車用に使用されている、または使用が
検討されているJIS 5000系およびJIS 60
00系のアルミニウム合金板は好適に利用され、また、
JIS H4000に規定される各種のアルミニウム合
金板も好適に利用される。
【0019】本発明に使用される前記のアルミニウム合
金板原板(以下、原板とする)は、その表面粗度が、R
a(JIS B0601に規定する中心線平均粗さ)で
0.8μm以下であることが望ましい。アルミニウム合
金板のプレス加工性はその表面の摺動性を向上させるこ
とによって向上させ得、この摺動性向上にはアルミニウ
ム合金板表面に使用するプレス油に溶解しない有機潤滑
剤を含有するプレス油を塗布することが極めて有効であ
る。本発明においては、有機潤滑剤添加プレス油の有効
性は、表面粗度を小さくするほど、プレス加工性を向上
できる効果を有する。また、スポット溶接性の劣化を改
善するには、形成する有機被膜の膜厚を小さくすること
が有効である。
金板原板(以下、原板とする)は、その表面粗度が、R
a(JIS B0601に規定する中心線平均粗さ)で
0.8μm以下であることが望ましい。アルミニウム合
金板のプレス加工性はその表面の摺動性を向上させるこ
とによって向上させ得、この摺動性向上にはアルミニウ
ム合金板表面に使用するプレス油に溶解しない有機潤滑
剤を含有するプレス油を塗布することが極めて有効であ
る。本発明においては、有機潤滑剤添加プレス油の有効
性は、表面粗度を小さくするほど、プレス加工性を向上
できる効果を有する。また、スポット溶接性の劣化を改
善するには、形成する有機被膜の膜厚を小さくすること
が有効である。
【0020】本発明のアルミニウム合金板においては、
原板のRaを0.8μm以下とすることにより、より好
ましくは、原板のRaを0.5μm以下とすることが、
プレス加工性をより向上させるために好ましい。
原板のRaを0.8μm以下とすることにより、より好
ましくは、原板のRaを0.5μm以下とすることが、
プレス加工性をより向上させるために好ましい。
【0021】さらに、本発明のアルミニウム合金板にお
いては、溶接抵抗を低下させてスポット溶接性を向上さ
せるため、かつ均一なクロメート層を形成させるため
に、エッチング処理等によって、原板の製造工程におい
て、その表面に形成された不均一な酸化物層の一部ある
いはほとんどを除去し、その厚さを100Å以下とする
のが好ましい。原板表面の酸化膜の厚さを100Å以
下、より好ましく50Å以下とすることにより、スポッ
ト溶接性をより向上することができる。
いては、溶接抵抗を低下させてスポット溶接性を向上さ
せるため、かつ均一なクロメート層を形成させるため
に、エッチング処理等によって、原板の製造工程におい
て、その表面に形成された不均一な酸化物層の一部ある
いはほとんどを除去し、その厚さを100Å以下とする
のが好ましい。原板表面の酸化膜の厚さを100Å以
下、より好ましく50Å以下とすることにより、スポッ
ト溶接性をより向上することができる。
【0022】エッチング処理としては、アルカリ水溶液
により表面のアルミナ(A12 O3)層を除去するアル
カリエッチング処理、または酸性水溶液中で主としてマ
グネシア(MgO)層を除去する酸洗処理、またはアル
カリエッチング処理後酸洗処理を行なう処理のいずれか
を用いればよい。これらのアルカリエッチング処理、酸
洗処理としては、通常アルミニウム合金の処理方法とし
て行なわれている方法でよく、市販の処理液を使用する
ことも可能である。例えば、アルカリエッチング処理と
しては、苛性ソーダ、苛性カリなどを、酸洗処理として
は、硫酸、リン酸、硝酸、フッ素、硝酸とフッ酸の混合
液などを用いることができる。
により表面のアルミナ(A12 O3)層を除去するアル
カリエッチング処理、または酸性水溶液中で主としてマ
グネシア(MgO)層を除去する酸洗処理、またはアル
カリエッチング処理後酸洗処理を行なう処理のいずれか
を用いればよい。これらのアルカリエッチング処理、酸
洗処理としては、通常アルミニウム合金の処理方法とし
て行なわれている方法でよく、市販の処理液を使用する
ことも可能である。例えば、アルカリエッチング処理と
しては、苛性ソーダ、苛性カリなどを、酸洗処理として
は、硫酸、リン酸、硝酸、フッ素、硝酸とフッ酸の混合
液などを用いることができる。
【0023】なお、アルミニウム合金板中には、特にA
l−Mg系合金の中には表面酸化被膜が主に酸溶解性の
MgOで構成され、後述する強酸性クロメート液でのク
ロメート処理過程でMgOが溶解、除去され酸化被膜の
厚さが100Å以下となる場合もあるので、この場合は
前記の酸化膜の除去処理を省略することも可能である。
また、原板にBe等の酸化抑制元素を添加すると、焼鈍
過程での酸化被膜の生成が抑制されるため、このような
原板では酸化被膜の厚さが100Å以下となることもあ
るので、この場合も前記の酸化膜の除去処理を省略する
ことも可能である。
l−Mg系合金の中には表面酸化被膜が主に酸溶解性の
MgOで構成され、後述する強酸性クロメート液でのク
ロメート処理過程でMgOが溶解、除去され酸化被膜の
厚さが100Å以下となる場合もあるので、この場合は
前記の酸化膜の除去処理を省略することも可能である。
また、原板にBe等の酸化抑制元素を添加すると、焼鈍
過程での酸化被膜の生成が抑制されるため、このような
原板では酸化被膜の厚さが100Å以下となることもあ
るので、この場合も前記の酸化膜の除去処理を省略する
ことも可能である。
【0024】本発明においては、このような原板にクロ
メート処理を施し、第1層としてクロメート被膜を形成
する。クロメート処理の方法は通常行なわれる処理法で
よく、例えば反応型クロメート処理、塗布型クロメート
処理、電解クロメート処理などのいずれの方法でもよい
が、処理の容易さの観点からは反応型クロメート処理ま
たは塗布型クロメート処理が好ましい。反応型クロメー
ト処理は、クロム酸、リン酸、硝酸、フッ化水素酸等を
含有する強酸性溶液中で浸漬、水洗、乾燥処理するもの
であるが、鋼板用と異なりフッ化水素酸を1〜20重量
%程度含み、アルミニウム合金板のエッチング性を高め
る必要がある。なお、反応型クロメート処理によって形
成されるクロメート被膜には、クロム酸クロメート被膜
やリン酸クロメート被膜等があるが、いずれであっても
特性上の差異はない。
メート処理を施し、第1層としてクロメート被膜を形成
する。クロメート処理の方法は通常行なわれる処理法で
よく、例えば反応型クロメート処理、塗布型クロメート
処理、電解クロメート処理などのいずれの方法でもよい
が、処理の容易さの観点からは反応型クロメート処理ま
たは塗布型クロメート処理が好ましい。反応型クロメー
ト処理は、クロム酸、リン酸、硝酸、フッ化水素酸等を
含有する強酸性溶液中で浸漬、水洗、乾燥処理するもの
であるが、鋼板用と異なりフッ化水素酸を1〜20重量
%程度含み、アルミニウム合金板のエッチング性を高め
る必要がある。なお、反応型クロメート処理によって形
成されるクロメート被膜には、クロム酸クロメート被膜
やリン酸クロメート被膜等があるが、いずれであっても
特性上の差異はない。
【0025】一方、塗布型クロメート処理によるクロメ
ート被膜は、部分的に還元されたクロム酸を主成分と
し、リン酸、アクリル系樹脂、シリカ粒子などの1種以
上を含む水溶液を用いて直接ロールコータ法で塗布した
り、この水溶液に原板を浸漬またはスプレー法により塗
布した後、エアーナイフ法、ロール絞り法で付着量調整
後、水洗することなく60〜200℃で焼付け乾燥させ
ることで形成することができる。
ート被膜は、部分的に還元されたクロム酸を主成分と
し、リン酸、アクリル系樹脂、シリカ粒子などの1種以
上を含む水溶液を用いて直接ロールコータ法で塗布した
り、この水溶液に原板を浸漬またはスプレー法により塗
布した後、エアーナイフ法、ロール絞り法で付着量調整
後、水洗することなく60〜200℃で焼付け乾燥させ
ることで形成することができる。
【0026】なお、塗布型クロメート被膜では、その付
着形態が偏在する(凹部に多くなる)特性を有するた
め、その付着量は多くすることが好ましい。また、その
クロメート被膜中にアルカリ可溶性のクロムの含有率が
多くなる特徴があるが、耐食性には有利であるが、その
量が多すぎると自動車の塗装工程などでクロム溶出が問
題となる場合があるので、脱脂等でアルカリ溶液に溶解
しないクロムを、全体クロム付着量の70重量%以上と
するのが望ましい。
着形態が偏在する(凹部に多くなる)特性を有するた
め、その付着量は多くすることが好ましい。また、その
クロメート被膜中にアルカリ可溶性のクロムの含有率が
多くなる特徴があるが、耐食性には有利であるが、その
量が多すぎると自動車の塗装工程などでクロム溶出が問
題となる場合があるので、脱脂等でアルカリ溶液に溶解
しないクロムを、全体クロム付着量の70重量%以上と
するのが望ましい。
【0027】また、塗布型クロメートでは、金属微粉末
(亜鉛、アルミニウム等)、リン化鉄、酸化錫、カーボ
ンブラック等の導電助剤を添加することが可能であり、
クロメート層の導電性を高めることによる溶接性の向上
が計れ、また、シリカ、アルミナ、モリブデン塩、タン
グステン塩等を添加することで耐食性や樹脂被膜の密着
性を向上させることができるため、これらの顔料を必要
に応じて適宜添加することができる。
(亜鉛、アルミニウム等)、リン化鉄、酸化錫、カーボ
ンブラック等の導電助剤を添加することが可能であり、
クロメート層の導電性を高めることによる溶接性の向上
が計れ、また、シリカ、アルミナ、モリブデン塩、タン
グステン塩等を添加することで耐食性や樹脂被膜の密着
性を向上させることができるため、これらの顔料を必要
に応じて適宜添加することができる。
【0028】クロメート被膜の付着量は、金属Cr換算
で1.0〜100.0mg/m2 、好ましくは5〜80
mg/m2 である。クロメート被膜の付着量を1.0m
g/m2 以上とすることにより、リン酸亜鉛化成処理で
の素地アルミニウムの溶出を好適に防止できると共に、
上層の有機被膜の密着性を十分なものとすることができ
る。また、クロメート被膜の付着量が多くなると、スポ
ット溶接性が低下する傾向にあるが、付着量を100.
0mg/m2 以下とすることにより、十分なスポット溶
接性を安定して確保することができる。
で1.0〜100.0mg/m2 、好ましくは5〜80
mg/m2 である。クロメート被膜の付着量を1.0m
g/m2 以上とすることにより、リン酸亜鉛化成処理で
の素地アルミニウムの溶出を好適に防止できると共に、
上層の有機被膜の密着性を十分なものとすることができ
る。また、クロメート被膜の付着量が多くなると、スポ
ット溶接性が低下する傾向にあるが、付着量を100.
0mg/m2 以下とすることにより、十分なスポット溶
接性を安定して確保することができる。
【0029】本発明のアルミニウム合金板においては、
クロメート被膜の上部に第2層として有機被膜を、乾燥
膜厚として0.01〜0.30μm、より好ましくは
0.02〜0.20μm形成する。有機被膜の厚さは
0.01μm未満ではプレス加工性の向上効果が十分で
なく、0.30μmを超えるとスポット溶接性が低下す
るため0.01〜0.30μmとした。
クロメート被膜の上部に第2層として有機被膜を、乾燥
膜厚として0.01〜0.30μm、より好ましくは
0.02〜0.20μm形成する。有機被膜の厚さは
0.01μm未満ではプレス加工性の向上効果が十分で
なく、0.30μmを超えるとスポット溶接性が低下す
るため0.01〜0.30μmとした。
【0030】有機被膜に使用する樹脂としては、公知の
溶剤系および水系樹脂が各種利用可能であり、例えば、
エポキシ樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ウレタン
樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルブチ
ラール樹脂、ポリエステル樹脂およびこれらの変性樹脂
(例えば、ウレタン変性エポキシ樹脂、アクリル変性ウ
レタン樹脂等)の1種または2種以上の樹脂が用いられ
る。溶接性、電着塗装の密着性の観点からはエポキシ系
樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル
系樹脂またはその混合樹脂が好ましい。これらの樹脂と
しては、各種の市販品も好適に利用可能である。
溶剤系および水系樹脂が各種利用可能であり、例えば、
エポキシ樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ウレタン
樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルブチ
ラール樹脂、ポリエステル樹脂およびこれらの変性樹脂
(例えば、ウレタン変性エポキシ樹脂、アクリル変性ウ
レタン樹脂等)の1種または2種以上の樹脂が用いられ
る。溶接性、電着塗装の密着性の観点からはエポキシ系
樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル
系樹脂またはその混合樹脂が好ましい。これらの樹脂と
しては、各種の市販品も好適に利用可能である。
【0031】また、本発明においては、有機樹脂被膜上
に第3として有機潤滑剤含有プレス油を塗布する。プレ
ス油に添加される有機潤滑剤としては、合成炭化水素系
の合成ワックスおよびこれらの酸化および/または変性
ワックスなどがあるが、使用するプレス油に溶解しない
粉末状のものを用いる必要があり、その代表例として、
密度が0.93以上の高密度ポリエチレンワックスがあ
げられる。自動車のプレス加工では連続プレス時に金型
温度が変化し、そのためワックス性能が変化する可能性
があるため、その対策として融点(又は軟化点)の異な
るワックスを2種以上併用することが有効である。
に第3として有機潤滑剤含有プレス油を塗布する。プレ
ス油に添加される有機潤滑剤としては、合成炭化水素系
の合成ワックスおよびこれらの酸化および/または変性
ワックスなどがあるが、使用するプレス油に溶解しない
粉末状のものを用いる必要があり、その代表例として、
密度が0.93以上の高密度ポリエチレンワックスがあ
げられる。自動車のプレス加工では連続プレス時に金型
温度が変化し、そのためワックス性能が変化する可能性
があるため、その対策として融点(又は軟化点)の異な
るワックスを2種以上併用することが有効である。
【0032】本発明のアルミニウム合金板においては、
プレス油中の有機潤滑剤の含有率は、1重量%以上30
重量%以下含有させることが好ましい。プレス油中に有
機潤滑剤をその含有率が1重量%未満では、加工性の改
善効果が少なく、30重量%を超えると、加工性改善効
果が飽和し不経済であるばかりでなく、プレス油の流動
性が低下して表面に均一に塗布することが困難となるた
め好ましくない。従って、本発明では、プレス油中の有
機潤滑剤の含有率を1重量%以上、30重量%以下に限
定する。好ましい有機潤滑剤の含有率は5〜20重量%
である。
プレス油中の有機潤滑剤の含有率は、1重量%以上30
重量%以下含有させることが好ましい。プレス油中に有
機潤滑剤をその含有率が1重量%未満では、加工性の改
善効果が少なく、30重量%を超えると、加工性改善効
果が飽和し不経済であるばかりでなく、プレス油の流動
性が低下して表面に均一に塗布することが困難となるた
め好ましくない。従って、本発明では、プレス油中の有
機潤滑剤の含有率を1重量%以上、30重量%以下に限
定する。好ましい有機潤滑剤の含有率は5〜20重量%
である。
【0033】本発明における有機潤滑剤含有プレス油の
塗布量は0.3〜3.0g/m2 である。0.3g/m
2 未満ではプレス加工性の改善効果が少なく、3.0g
/m 2 を超えるとスポット溶接性の低下および脱脂性の
低下による後塗装密着性の低下が起こるため好ましくな
い。より好ましい有機潤滑剤含有プレス油塗布は0.5
〜2.0g/m2 である。
塗布量は0.3〜3.0g/m2 である。0.3g/m
2 未満ではプレス加工性の改善効果が少なく、3.0g
/m 2 を超えるとスポット溶接性の低下および脱脂性の
低下による後塗装密着性の低下が起こるため好ましくな
い。より好ましい有機潤滑剤含有プレス油塗布は0.5
〜2.0g/m2 である。
【0034】なお、上述した、本発明の有機被膜処理ア
ルミニウム合金板の加工性は、高粘度や高潤滑性の油を
使用した場合にはより加工性を向上できる。有機被膜を
形成する方法には特に限定はなく、適当な溶媒に樹脂を
溶解(あるいは分散)し、さらに、必要に応じて添加剤
を加えて有機樹脂塗料を調製し、ロールコート法、カー
テンフローコート法等の公知の方法で塗布し、焼き付け
ればよい。
ルミニウム合金板の加工性は、高粘度や高潤滑性の油を
使用した場合にはより加工性を向上できる。有機被膜を
形成する方法には特に限定はなく、適当な溶媒に樹脂を
溶解(あるいは分散)し、さらに、必要に応じて添加剤
を加えて有機樹脂塗料を調製し、ロールコート法、カー
テンフローコート法等の公知の方法で塗布し、焼き付け
ればよい。
【0035】なお、塗装後の塗膜焼付け条件は特に限定
されないが、板温最高到達温度として80〜180℃の
範囲が良好な性能を有するアルミニウム合金板を製造で
き、かつ短時間で熱効率よく処理ができることから好ま
しい。
されないが、板温最高到達温度として80〜180℃の
範囲が良好な性能を有するアルミニウム合金板を製造で
き、かつ短時間で熱効率よく処理ができることから好ま
しい。
【0036】本発明のアルミニウム合金板は、通常、両
面に上記のような有機被膜を有するが、必要に応じて片
面のみに上記のような樹脂被膜を被覆し、他の片面を無
処理のアルミニウム合金板のままやエッチング面または
クロメート被膜のみを形成させることも可能である。
面に上記のような有機被膜を有するが、必要に応じて片
面のみに上記のような樹脂被膜を被覆し、他の片面を無
処理のアルミニウム合金板のままやエッチング面または
クロメート被膜のみを形成させることも可能である。
【0037】以上、本発明のアルミニウム合金板および
その製造方法について詳細に説明したが、本発明はこれ
に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て、各種の改良や変更を行なってもよいのはもちろんで
ある。
その製造方法について詳細に説明したが、本発明はこれ
に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て、各種の改良や変更を行なってもよいのはもちろんで
ある。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。 (実施例1)JIS A5182−O材およびJIS
A6111−T4材を用いて、圧延時のロール粗度を変
えることで表面粗度を種々調整した、板厚1mmのアル
ミニウム合金原板を作製した。この原板に、エッチング
処理を施して原板表面の酸化被膜厚さを調整し、その
後、これらに各種クロメート処理を行なってクロメート
被膜を形成した。その上層に、下記に示す各種の樹脂の
有機樹脂塗料をロールコート法にて塗布し、板温最高到
達温度150℃で焼き付けを行ない、有機樹脂被膜を作
製した。このようにして作製した各種のアルミニウム合
金板について、プレス加工性、スポット溶接性、後塗装
密着性(塗装性)を調査した。
する。 (実施例1)JIS A5182−O材およびJIS
A6111−T4材を用いて、圧延時のロール粗度を変
えることで表面粗度を種々調整した、板厚1mmのアル
ミニウム合金原板を作製した。この原板に、エッチング
処理を施して原板表面の酸化被膜厚さを調整し、その
後、これらに各種クロメート処理を行なってクロメート
被膜を形成した。その上層に、下記に示す各種の樹脂の
有機樹脂塗料をロールコート法にて塗布し、板温最高到
達温度150℃で焼き付けを行ない、有機樹脂被膜を作
製した。このようにして作製した各種のアルミニウム合
金板について、プレス加工性、スポット溶接性、後塗装
密着性(塗装性)を調査した。
【0039】なお、各アルミニウム合金板の原板の表面
粗度測定法(1)、エッチング処理条件および酸化被膜
の膜厚の測定法(2)、クロメート処理条件および付着
量の測定法(3)、有機被膜の組成および乾燥膜厚の測
定法(4)、使用したプレス油と粉末状有機潤滑剤およ
びその混合方法(5)、さらにプレス加工性の測定法と
その評価方法(6)、スポット溶接性の測定方法とその
評価方法(7)、後塗装密着性(塗装性)の測定方法と
その評価方法(8)は以下の通りである。各条件とその
評価結果を表1に示す。
粗度測定法(1)、エッチング処理条件および酸化被膜
の膜厚の測定法(2)、クロメート処理条件および付着
量の測定法(3)、有機被膜の組成および乾燥膜厚の測
定法(4)、使用したプレス油と粉末状有機潤滑剤およ
びその混合方法(5)、さらにプレス加工性の測定法と
その評価方法(6)、スポット溶接性の測定方法とその
評価方法(7)、後塗装密着性(塗装性)の測定方法と
その評価方法(8)は以下の通りである。各条件とその
評価結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】(1)表面粗度の測定(中心線平均粗さ
(Ra)) アルミニウム合金板原板の表面粗度をJIS B060
1に準拠して、3次元粗度計にて測定した。この場合の
Ra(3次元)は以下の式のごとく表される。
(Ra)) アルミニウム合金板原板の表面粗度をJIS B060
1に準拠して、3次元粗度計にて測定した。この場合の
Ra(3次元)は以下の式のごとく表される。
【0043】
【数1】
【0044】ここで、S=L×Lで、f(x,y)は表
面粗度曲線を示す関数である。
面粗度曲線を示す関数である。
【0045】(2)エッチング処理条件 アルミニウム合金原板表面の酸化被膜を除去、制御する
ために以下の処理条件でエッチング処理を行なった。ま
た、処理後の酸化被膜の厚さは蛍光X線分析法での酸素
強度から測定した。 処理法A;脱脂→25℃、10%硫酸浸漬処理 処理法B;脱脂→70℃、5%NaOH浸漬処理→25
℃、10%硝酸浸漬処理 処理法C;脱脂→25℃、10%リン酸浸漬処理 処理法D;脱脂のみ
ために以下の処理条件でエッチング処理を行なった。ま
た、処理後の酸化被膜の厚さは蛍光X線分析法での酸素
強度から測定した。 処理法A;脱脂→25℃、10%硫酸浸漬処理 処理法B;脱脂→70℃、5%NaOH浸漬処理→25
℃、10%硝酸浸漬処理 処理法C;脱脂→25℃、10%リン酸浸漬処理 処理法D;脱脂のみ
【0046】(3)クロメート処理条件 エッチング処理を施したアルミニウム合金板原板に直ち
に以下の条件でクロメート処理を行なった。また、処理
後のクロメート被膜の付着量は蛍光X線分析法でのクロ
ム強度から測定し、クロメート付着量は金属クロム換算
で表示した。 処理条件A;反応型クロム酸クロメート処理(日本パー
カライジング社製 アルクロム 713) 処理条件B;塗布型クロム酸クロメート処理(日本パー
カライジング社製 ジンクロム R1415A) 処理条件C;反応型リン酸クロメート処理(日本パーカ
ライジング社製 アルクロム K702)
に以下の条件でクロメート処理を行なった。また、処理
後のクロメート被膜の付着量は蛍光X線分析法でのクロ
ム強度から測定し、クロメート付着量は金属クロム換算
で表示した。 処理条件A;反応型クロム酸クロメート処理(日本パー
カライジング社製 アルクロム 713) 処理条件B;塗布型クロム酸クロメート処理(日本パー
カライジング社製 ジンクロム R1415A) 処理条件C;反応型リン酸クロメート処理(日本パーカ
ライジング社製 アルクロム K702)
【0047】(4)有機被膜の組成および乾燥膜厚 有機被膜の乾燥膜厚は、蛍光X線分析法での炭素強度か
ら測定した。また、表1において有機被膜の組成を示す
記号は、下記のとおりである。 樹脂 A;エキポシ樹脂(油化シェルエポキシ社製 エピコー
ト1007) B;ウレタン樹脂(三菱化成社製 マイテッック BL
−100) C;アクリル樹脂(三菱レイヨン社製 ダイナール B
R106) D;ポリエステル樹脂(三井東圧化学社製 アルマテッ
クスP646) E;フェノール樹脂(大日本インキ化学社製 スーパー
ベッカーサイト) F;ポリビニルブチラール樹脂(電気化学工業社製 デ
ンカブチラール)
ら測定した。また、表1において有機被膜の組成を示す
記号は、下記のとおりである。 樹脂 A;エキポシ樹脂(油化シェルエポキシ社製 エピコー
ト1007) B;ウレタン樹脂(三菱化成社製 マイテッック BL
−100) C;アクリル樹脂(三菱レイヨン社製 ダイナール B
R106) D;ポリエステル樹脂(三井東圧化学社製 アルマテッ
クスP646) E;フェノール樹脂(大日本インキ化学社製 スーパー
ベッカーサイト) F;ポリビニルブチラール樹脂(電気化学工業社製 デ
ンカブチラール)
【0048】(5)プレス油と粉末状有機潤滑剤および
混合方法 所定の潤滑剤含有量となるようにプレス油と潤滑剤を混
合し、プロペラ攪拌機を使用して潤滑剤をプレス油中に
分散させた。 プレス油 R303P(杉村化学製) 粉末状有機潤滑剤 A;高密度ポリエチレン(三井石油化学工業社製 ハイ
ワックス100P) (分子量; 900 密度;0.95) B;高密度ポリエチレン(三井石油化学工業社製 ハイ
ワックス800P) (分子量;8000 密度;0.96) C;B+C(混合比 50:50) D;低密度ポリエチレン(三井石油化学工業社製 ハイ
ワックス220P) (分子量;2000 密度;0.92)
混合方法 所定の潤滑剤含有量となるようにプレス油と潤滑剤を混
合し、プロペラ攪拌機を使用して潤滑剤をプレス油中に
分散させた。 プレス油 R303P(杉村化学製) 粉末状有機潤滑剤 A;高密度ポリエチレン(三井石油化学工業社製 ハイ
ワックス100P) (分子量; 900 密度;0.95) B;高密度ポリエチレン(三井石油化学工業社製 ハイ
ワックス800P) (分子量;8000 密度;0.96) C;B+C(混合比 50:50) D;低密度ポリエチレン(三井石油化学工業社製 ハイ
ワックス220P) (分子量;2000 密度;0.92)
【0049】(6)プレス加工性試験とその評価法 試料表面に調合したプレス油を所定量塗布した後、径9
5mmφに打ち抜いた各サンプルをポンチ径50mmφ
(肩R:8mm)で、押さえ圧(BHF)を変えて高速
円筒絞り加工(加工速度500mm/sec)を行なっ
た。加工性の評価はA5182合金板ではBHFが5t
onを超えて絞り抜けたものを良好(◎)、2〜5to
nを普通(○)、2ton未満を不良(×)とした。ま
た、A6111合金板では4tonを超えて絞り抜けた
ものを良好(◎)、2〜4tonを普通(○)、2to
n未満を不良(×)とした。
5mmφに打ち抜いた各サンプルをポンチ径50mmφ
(肩R:8mm)で、押さえ圧(BHF)を変えて高速
円筒絞り加工(加工速度500mm/sec)を行なっ
た。加工性の評価はA5182合金板ではBHFが5t
onを超えて絞り抜けたものを良好(◎)、2〜5to
nを普通(○)、2ton未満を不良(×)とした。ま
た、A6111合金板では4tonを超えて絞り抜けた
ものを良好(◎)、2〜4tonを普通(○)、2to
n未満を不良(×)とした。
【0050】(7)スポット溶接性の試験とその評価法 アルミニウム合金板の電極寿命は、試料表面に調合した
プレス油を所定量塗布した後、単相交流溶接機を用い、
以下の電極および溶接条件で評価した。評価は、溶着す
るまでの打点数またはJIS Z3136に基づく溶接
部の剪断強度(溶接継手剪断強度)がJIS Z314
0規定でのA級強度176kgf/spotを下回るま
での打点数のいずれかの少ない打点数でその効果を判定
した。
プレス油を所定量塗布した後、単相交流溶接機を用い、
以下の電極および溶接条件で評価した。評価は、溶着す
るまでの打点数またはJIS Z3136に基づく溶接
部の剪断強度(溶接継手剪断強度)がJIS Z314
0規定でのA級強度176kgf/spotを下回るま
での打点数のいずれかの少ない打点数でその効果を判定
した。
【0051】評価基準はその打点数が1000点未満を
不良(×)、1000〜2000点を普通(○)、20
01点以上を良好(◎)とした。 〔電極〕 ・形 状:ドーム(DR)型 ・先端曲率:80mmR ・材 質:Cr−Cu 〔溶接条件〕 ・加 圧 :400kgf ・初期加圧時間:30/50秒 ・通電時間:3/50秒 ・保持時間 :1/50秒 ・溶接電流:29kA
不良(×)、1000〜2000点を普通(○)、20
01点以上を良好(◎)とした。 〔電極〕 ・形 状:ドーム(DR)型 ・先端曲率:80mmR ・材 質:Cr−Cu 〔溶接条件〕 ・加 圧 :400kgf ・初期加圧時間:30/50秒 ・通電時間:3/50秒 ・保持時間 :1/50秒 ・溶接電流:29kA
【0052】(8)後塗装密着性(塗装性)試験とその
評価法 後塗装密着性(塗装性)は試料表面に調合したプレス油
を所定量塗布した後、リン酸亜鉛化成処理(日本パーカ
ライジング製 PB−L3020;アルミ仕様)工程を
通した後、カチオン電着塗装(日本ペイント製 U−6
00)を20μm、中塗り(関西ペイント製 KPX5
0)を35μm、上塗り(関西ペイント製 B531)
を35μm施し、その後40℃の純水中に10日間浸漬
した後、2mm碁盤目テープ剥離試験(100メッシ
ュ)を行い、残存塗膜数で評価した。密着製の評価基準
は、残存塗膜数100を良好(◎)、80〜99を普通
(○)、79以下を不良(×)とした。
評価法 後塗装密着性(塗装性)は試料表面に調合したプレス油
を所定量塗布した後、リン酸亜鉛化成処理(日本パーカ
ライジング製 PB−L3020;アルミ仕様)工程を
通した後、カチオン電着塗装(日本ペイント製 U−6
00)を20μm、中塗り(関西ペイント製 KPX5
0)を35μm、上塗り(関西ペイント製 B531)
を35μm施し、その後40℃の純水中に10日間浸漬
した後、2mm碁盤目テープ剥離試験(100メッシ
ュ)を行い、残存塗膜数で評価した。密着製の評価基準
は、残存塗膜数100を良好(◎)、80〜99を普通
(○)、79以下を不良(×)とした。
【0053】表1の結果から明らかなように、本発明例
はいずれも良好なプレス加工性、スポット溶接性、後塗
装密着性(塗装性)を兼備しているのに対して、比較例
はプレス加工性、スポット溶接性、後塗装密着性(塗装
性)のいずれかが悪い。
はいずれも良好なプレス加工性、スポット溶接性、後塗
装密着性(塗装性)を兼備しているのに対して、比較例
はプレス加工性、スポット溶接性、後塗装密着性(塗装
性)のいずれかが悪い。
【0054】なお、本実施例の中は表面粗度、酸化膜
厚、クロメート付着量、プレス油中の有機潤滑剤含有量
や有機樹脂被膜厚さが最適範囲から外れるため、加工
性、溶接性のいずれかが普通レベルのものもあるが、そ
れぞれに高い特性を要求される用途以外であれば、通常
の使用には問題ない。
厚、クロメート付着量、プレス油中の有機潤滑剤含有量
や有機樹脂被膜厚さが最適範囲から外れるため、加工
性、溶接性のいずれかが普通レベルのものもあるが、そ
れぞれに高い特性を要求される用途以外であれば、通常
の使用には問題ない。
【0055】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のア
ルミニウム合金板は、プレス加工性とスポット溶接性と
が共に優れたアルミニウム合金板であり、軽量化が要求
されている自動車車体などに、特に好適に利用可能であ
る。
ルミニウム合金板は、プレス加工性とスポット溶接性と
が共に優れたアルミニウム合金板であり、軽量化が要求
されている自動車車体などに、特に好適に利用可能であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C23C 22/38 C23C 22/38 28/00 28/00 C // B32B 15/08 B32B 15/08 G (72)発明者 池 田 倫 正 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 松 本 義 裕 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 橋 口 耕 一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 比 良 隆 明 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 難波江 元 広 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 栗 原 正 明 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】アルミニウム合金原板の少なくとも一方の
表面に、第1層として金属Cr換算で1.0〜100.
0mg/m2 のクロメート被膜を有し、その上部に第2
層として有機樹脂被膜を乾燥膜厚として0.01〜0.
30μm設け、さらにその上部に第3層として使用する
プレス油に溶解しない粉末状有機潤滑剤を1.0〜3
0.0重量%含有するプレス油を0.3〜3.0g/m
2 塗布してなることを特徴とするプレス加工性とスポッ
ト溶接性に優れたアルミニウム合金板。 - 【請求項2】前記アルミニウム合金原板の表面粗度(R
a)が0.8μm以下である請求項1に記載のプレス加
工性とスポット溶接性に優れたアルミニウム合金板。 - 【請求項3】前記アルミニウム合金原板表面の酸化膜の
厚さが、100Å以下である請求項1または2に記載の
プレス加工性およびスポット溶接性に優れたアルミニウ
ム合金板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8269539A JPH10113724A (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | プレス加工性とスポット溶接性に優れたアルミニウム合金板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8269539A JPH10113724A (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | プレス加工性とスポット溶接性に優れたアルミニウム合金板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10113724A true JPH10113724A (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=17473797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8269539A Withdrawn JPH10113724A (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | プレス加工性とスポット溶接性に優れたアルミニウム合金板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10113724A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007034570A1 (ja) * | 2005-09-22 | 2007-03-29 | Jfe Steel Corporation | 亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性評価方法 |
WO2016031940A1 (ja) * | 2014-08-27 | 2016-03-03 | 株式会社神戸製鋼所 | アルミニウム合金材および接合体、ならびに自動車部材 |
EP4074451A1 (en) | 2021-03-31 | 2022-10-19 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Resistance spot welding method and resistance spot welding apparatus |
-
1996
- 1996-10-11 JP JP8269539A patent/JPH10113724A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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