JPH10176280A - クロメート処理液および表面処理金属板 - Google Patents

クロメート処理液および表面処理金属板

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JPH10176280A
JPH10176280A JP33614596A JP33614596A JPH10176280A JP H10176280 A JPH10176280 A JP H10176280A JP 33614596 A JP33614596 A JP 33614596A JP 33614596 A JP33614596 A JP 33614596A JP H10176280 A JPH10176280 A JP H10176280A
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water
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less
chromium
dispersible
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JP33614596A
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Makoto Yamazaki
真 山崎
Ikuo Jitsuhara
幾雄 実原
Kenichiro Tadokoro
健一郎 田所
Masato Nakazawa
眞人 仲澤
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、加工部耐食性に優れ、クロム溶出
量の低い樹脂被覆表面処理鋼板を提供することを目的と
するものである。 【解決手段】 水分散性樹脂と水溶性クロム化合物と、
シリカ、及び無機酸からなるクロメート処理液におい
て、水分散性熱可塑性エラストマーが重量換算で20%
以上含まれた水分散性混合樹脂5g/l以上150g/
l未満、水溶性クロム化合物がCrO3 換算で5g/l
以上60g/l未満で、Cr(VI)/〔Cr(VI)
+Cr(III)〕比が0.2以上0.8未満、シリカ
が水分散性混合樹脂重量/シリカ重量比で=1以上5未
満、及び無機酸が水分散性混合樹脂重量/無機酸重量比
で0.1以上5未満であることを特徴とするクロメート
処理液およびそれを塗布したクロメート処理金属板。 【効果】 加工部耐食性に優れたクロメート金属板提供
することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加工部耐食性に優れ
たクロメート処理液、及びその処理液を使用して製造し
た表面処理金属板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クロメート処理は、鋼板、亜鉛系めっき
鋼板、アルミニウム系めっき鋼板、アルミニウム板ある
いはアルミニウム合金板の防錆処理として従来から知ら
れており、現在使用されているものには、大別して3価
クロムを主成分とする電解クロメート処理、反応クロメ
ート処理及び6価クロムを含有し、塗布後水洗すること
なく乾燥される塗布型クロメート処理がある。
【0003】近年、クロメート処理金属板が家電、建
材、自動車などの用途に広く使用されるようになり、需
要家からの種々の性能を要求される様になった。例えば
外観均一性、耐指紋性、塗料との密着性、裸使用におけ
る平板耐食性、および加工部、傷付部での耐食性、アル
カリ脱脂における耐クロム溶出性などがあげられる。6
価クロムを多く含む塗布型クロメートの耐クロム溶出性
に関しては、環境負荷物低減を目的とした環境保全の見
地から、一層の向上をめざすべき重要課題であると考え
られる。
【0004】クロメート皮膜の耐クロム溶出性を向上さ
せる技術としては、例えば特開平3ー215683号公
報に見られる様に、クロメート皮膜の加熱を板温300
℃という比較的高温で行う方法が知られている。しかし
ながら、この方法によると、乾燥時に6価クロムが還元
されて3価クロムとなり、6価クロムが皮膜中に殆ど残
存しなくなる。そのため加工部および傷付部における耐
食性は、可溶性の6価クロムを含むクロメートに比べて
大きく劣る。
【0005】特開平5ー287548号公報および特開
平4ー358082号公報では、ポリアクリル酸等の樹
脂や、アルコール類等の還元剤を添加することによって
6価のクロムは還元、固定し、3価クロムを樹脂中で架
橋する方法がとられている。この方法は、クロメート皮
膜のバリア効果により耐食性は向上する。しかし、加工
部および傷付部などのクロメート皮膜が損傷した部位に
おいては、6価クロムの自己修復作用が殆ど機能しない
ため、加工部及び傷付部における耐食性の問題が残る。
【0006】特開昭61ー23767号公報及び特開平
5ー230666号公報では、アクリル酸エステル系モ
ノマーとアクリル酸系モノマーの共重合水分散性樹脂お
よび6価クロムとの共存皮膜を達成している。これによ
って耐クロム溶出を達成させるとともに、加工部および
傷付部において6価クロムの自己修復作用を機能させ、
加工部および傷付部における耐食性の問題を解決させて
いる。
【0007】傷付部及び加工部における6価クロムの自
己修復作用とは、クロメート皮膜に傷が付いたり、加工
変形に皮膜が追随出来ずに欠陥を生じて下地金属が露出
した時、当該金属表面と6価クロムが反応して、表面を
不働態化するために防錆作用を発揮すると考えられてい
る。しかし、特開昭61ー23767号公報及び特開平
5ー230666号公報では、変形量の大きい加工によ
ってクロメート皮膜に多くの欠陥が生じる様な場合、6
価クロムのみによって充分な防錆効果を発揮することは
出来ない。また、特開平5ー230666号公報で適用
されているアクリル酸エステル系モノマーは、水酸基を
含有していることを特徴としていることから、水酸基が
6価クロムの還元剤となって、処理液は最終的にゲル化
に至り、塗布不能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題点を解決して、加工部耐食性に優れたクロメート金属
板とそれを製造するためのクロメート処理液を提供する
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、加工部耐食機
能を有するクロメート処理金属板とそれを製造するため
のクロメート処理液を提供するために、さまざまの水分
散性樹脂を用いたクロメート処理液および、それを塗布
したクロメート処理金属板を鋭意検討した。その結果、
(1)皮膜の靭性を向上させるために、樹脂皮膜中に熱
可塑性エラストマーが含有され、その量を適正にするこ
と、(2)6価および3価のクロムの濃度、シリカ、無
機酸の濃度を制限すること、によって目的であるクロメ
ート処理金属板の加工部耐食性の向上が可能であことを
見いだし、到達したものである。本発明の要旨は、
【0010】(a)水分散性熱可塑性エラストマーが2
0%以上含まれた水分散性混合樹脂5g/l以上150
g/l未満、 (b)水溶性クロム化合物がCrO3 換算で5g/l以
上60g/l未満 (c)Cr(VI)/〔Cr(VI)+Cr(II
I)〕比が0.2以上0.8未満 (d)シリカが水分散性混合樹脂重量/シリカ重量比に
対して1以上5未満 (e)無機酸は水分散性混合樹脂重量/無機酸重量比に
対して0.1以上5未満 からなるクロメート処理液、及びこれを用いた表面処理
金属板である。
【0011】
【発明実施の形態】以下本発明を詳述する。クロメート
処理金属板の加工部における6価クロムによる自己修復
性を検討した結果、加工部に生じたクロメート皮膜の亀
裂部に、健全部のクロメート皮膜から6価クロムが溶出
して、亀裂部で露出した金属と反応して、金属表面を不
働態化して腐食進行を抑制する。この時、6価クロムが
溶出し続けているので、腐食進行に伴って新たに生成さ
れた金属露出部を不働態化して腐食進行を抑制する。
【0012】しかし6価クロムが全部消費されると、自
己修復機能は失われ、防食性が低下する。又、腐食環境
に置かれたクロメート処理金属表面において、6価クロ
ムはその表面だけでなく、表面から距離を隔てた電解質
溶液バルクにおいても存在していることから、6価クロ
ムはすべて自己修復機能に消費されているわけではな
い。特に、クロメート皮膜に亀裂が多くなるほど、亀裂
部側面からバルクに流出する6価クロム量は多くなる。
このため、自己修復機能に消費出来る6価クロム量が減
少するため、耐食性は低下する。よって、加工部耐食性
を向上させるには、バルクに溶出する6価クロム量を出
来る限り抑制する必要がある。つまり加工によってクロ
メート皮膜に亀裂を発生することなく、加工に対して皮
膜が追随することが必要である。
【0013】樹脂を含有していない従来の無機系クロメ
ート皮膜は、靭性がなく加工に対して皮膜は追随出来
ず、皮膜表面に多くの亀裂が生じる。下地の金属に耐食
性、鮮映性、意匠性を目的として異種金属元素が添加さ
れてる場合、又は不純物として存在している場合は、加
工時に異種金属の存在している場所を起点として、多く
の大きな亀裂が入る。比較的靭性のあるビニル系有機共
重合水分散樹脂を含有したクロメート皮膜であっても、
大きな変形に対して皮膜は追随出来ず破断する。しかし
水分散性樹脂中に加工による変形応力を吸収する様なゴ
ム弾性体でかつそれ自身が非常に伸性のある熱可塑性エ
ラストマーが含まれていれば、この様な大きな変形を伴
う加工に対しても欠陥を発生せずに皮膜は追随出来る。
【0014】水分散性混合樹脂中に含まれる水分散性熱
可塑性エラストマーの量は、重量換算で20%以上が好
ましい。そしてその量が100%であってもかまわな
い。20%未満であると加工時に生成する金属の亀裂に
皮膜が充分追随出来ず、加工部耐食性が低下する。水分
散性混合樹脂に含有されるエチレン不飽和カルボン酸成
分としては重量換算で5%以上30%未満が好ましい。
5%未満であると、一次密着性が低下する。また30%
以上であれば、2次密着性が低下し、アルカリ脱脂を行
うと、皮膜が溶解しやすくなる。エチレン不飽和カルボ
ン酸モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸、フマール酸、クロトン酸等がある。
【0015】熱可塑性エラストマーのガラス転移温度は
ー30℃以上30℃未満が好ましい。−30℃未満であ
れば、加工時に皮膜は充分追随するが、皮膜がべとつ
き、クロメート処理金属板同士を重ねたような状態で
は、皮膜同士が接着してブロッキングを生じる。一方3
0℃以上では、ブロッキングは生じないが、皮膜の伸び
が低下して、加工時に皮膜が追随せず、加工部耐食性が
低下する.これら水分散性樹脂および水分散性熱可塑性
エラストマーの体積平均粒径は10nm以上300nm
未満が好ましい。10nm未満では熱可塑性エラストマ
ーの分散安定性が低下して凝集物を生成する。300n
m以上であると均一な膜が得られず、バリアー効果が低
下し、平板耐食性が低下、又加工に対して皮膜の薄い部
分が追随せず、加工部耐食性も低下する。
【0016】熱可塑性エラストマーとしては、合成が容
易で、水分散が可能かつ分散後の安定性が高い、製造、
性能とも技術的に確立されたスチレン・ブタジエン共重
合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、ブタジ
エン重合体又はビニルピリジン・スチレン・ブタジエン
共重合体の中からいずれか一種類含有していることが好
ましい。2種類以上であると、混合する水分散性樹脂と
の分散安定性を保つのが困難となるだけでなく、経済的
ではない。
【0017】水分散性混合樹脂は5g/l以上150g
/l未満が好ましい。5g/l未満であると、クロムを
初めとする含有している無機成分を皮膜中に均一分散出
来ず、皮膜の伸性が低下してしまい、加工部耐食性が低
下してしまう。150g/l以上であると皮膜の伸びは
向上するが、皮膜が軟化するためブロッキングを生じ
る。熱可塑性エラストマーと混合する水分散性樹脂とし
ては、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂な
どがある。又、これらのモノマーがお互い共重合されて
いたり、グラフト化されていてもかまわない。
【0018】水溶性クロム化合物濃度はCrO3 換算で
5g/l以上60g/l未満が好ましい。5g/l未満
であると、長期にわたって充分な耐食性を維持すること
は出来ない。60g/l以上であると樹脂中にクロム化
合物が保持できず、皮膜の伸び性が低下してしまい加工
部耐食性が低下する。全クロムに対してCr(VI)/
〔Cr(VI)+Cr(III)〕比が0.2以上0.
8未満が好ましい。0.2未満であると3価のクロムが
多くなるためクロム水酸化物の量が増加し、処理浴がゲ
ル化する。0.8以上では腐食環境にクロメート処理金
属板がおかれた時、防食に寄与せずバルクに流れ出す6
価クロム量が増加するのみで、経済的ではない。
【0019】シリカは皮膜の強度を高め、防食性を更に
付与させるために添加する。その量は水分散性混合樹脂
重量/シリカ重量比に対して1以上5未満が好ましい。
1未満であると、皮膜の密着性が低下し、また皮膜も軟
化してブロッキングを生じる。5以上では樹脂皮膜中に
シリカを均一分散出来ず、皮膜は脆くなり、伸びが低下
する。シリカは耐食性にすぐれた親水性コロイダルシリ
カが好ましい。これに疎水性シリカが添加されていても
かまわない。1次粒子径は2nm以上30nm未満で、
2次凝集粒子径は100nm未満が好ましい。
【0020】無機酸は処理液の安定性を高めるためと、
皮膜中において3価のクロムと塩を形成し難溶化させ防
食性を向上させるために添加する。その量は水分散性混
合樹脂重量/無機酸重量比に対して0.1以上5未満が
好ましい。0.1未満であると、pHが高くなり、クロ
ム水酸化物が生成して処理浴はゲル化する。5以上であ
ると、皮膜中でクロム等の無機カチオンと塩を形成しな
かった遊離の無機酸が表面に濃化して、乾燥皮膜を形成
することが出来ない。無機酸には硫酸、ポリ燐酸、硝
酸、燐酸等がある。
【0021】クロメート皮膜中のクロム含有量は金属ク
ロム換算で5mg/m2 以上300mg/m2 未満が好
ましい。300mg/m2 以上では、皮膜間の電気抵抗
が増加するため、このクロメート処理金属板をスポット
溶接すると、当該溶接機の電極が磨耗し易くなり、経済
的ではない。また、溶接部の仕上がりも低下し、溶接部
の強度が低下する。5mg/m2 未満であると、クロム
溶出量は低減できるが、長期にわたって充分な耐食性を
維持することは出来ない。金属板へのクロメート塗布方
法としては、特に限定するものではないが、ロールコー
ター、リンガーロール、スプレー、バーコータ、浸漬お
よびエアナイフ絞りによる塗布等が使用出来る。また、
塗布後の乾燥は通常の方法で良い。
【0022】なお、本発明が適用が適用可能な金属板と
しては、亜鉛めっき鋼板、亜鉛・ニッケルめっき鋼板、
亜鉛・鉄めっき鋼板、亜鉛・クロムめっき鋼板、亜鉛・
チタンめっき鋼板、亜鉛・マグネシウムめっき鋼板、亜
鉛・マンガンめっき鋼板、亜鉛・アルミニウムめっき鋼
板、等の亜鉛系の電気めっき鋼板、溶融めっき鋼板、ア
ルミニウムめっき鋼板、更にこれらのめっき層に少量の
異種金属あるいは不純物として、例えば、コバルト、モ
リブデン、タングステン、ニッケル、チタン、クロム、
アルミニウム、マンガン、鉄、マグネシウム、鉛、アン
チモン、錫、銅、カドミウム、砒素等を含有しためっき
鋼板、さらに、これらのめっき層にシリカ、アルミナ等
の無機物を分散させためっき鋼板、あるいは、シリコ
ン、銅、マグネシウム、鉄、マンガン、クロム、チタ
ン、亜鉛等を添加したアルミニウム合金板、あるいは冷
延鋼板等である。さらには、以上のめっきのうち2種類
以上を順次施した多層めっき、あるいは以上のめっきと
他の種類のめっき、例えば鉄めっき、鉄燐めっき等とを
組み合わせた複層めっきにも適用可能である。
【0023】
【実施例】次に本発明を実施例によって説明する。 1.供試材 (1)めっきの種類 クロメートを塗布するめっき鋼板として以下を用いた。 1)電気亜鉛めっき鋼板(めっき付着量20g/
2):EG 2)溶融亜鉛めっき鋼板(めっき付着量90g/m2:P
b含有):GI 3)溶融亜鉛・アルミニウムめっき鋼板(めっき付着量
90g/m2):Al/Zn
【0024】(2)クロメート ・水分散性熱可塑性エラストマー 1)アクリル酸系モノマー・スチレンモノマー・ブタジ
エンモノマー共重合体:St/Bu 2)アクリル酸系酸モノマー・アクリロニトリルモノマ
ー・ブタジエンモノマー共重体:AN/Bu
【0025】・水分散性樹脂 1)アクリル酸系モノマー・アクリル酸エステル系モノ
マー共重合体 上記水分散性熱可塑性エラストマーの中からいずれか1
種類単独か、水分散性樹脂とを混合して使用。 ・クロム酸の種類 無水クロム酸をでんぷんにより部分還元したものを用い
た。 ・シリカ 水溶性コロイダルシリカを使用 ・無機酸 燐酸を用いた。 (3)塗布方法 金属クロム換算で50mg/m2 となるように、ロール
コータを使用して金属板の片面に樹脂クロメート処理液
を塗布し、80℃で乾燥した。乾燥後の樹脂クロメート
の厚みは約0.6μmであった。
【0026】2.性能評価法 1)クロム溶出量:沸騰水に処理金属板を30分浸漬
し、浸漬前の全Cr量から、浸漬後の全Cr量を測定
し、下記式により溶出量の程度を確認した。なお、Cr
量は蛍光X線を用いて測定し、金属Cr換算値とした。 溶出率=(浸漬前Cr量ー侵漬後Cr量)/(浸漬前C
r量)×100[%] ◎:5%未満 ○:5%以上15%未満 △:15%以上30%未満 ×:30%以上
【0027】2)加工部耐食性 供試材を高さ7mmまでエリクセンした後、JISZ2
371に準拠した塩水噴霧試験を120時間行い、加工
部における白錆発生の程度を評価した。 ◎:白錆発生なし ○:白錆5%以下 △:白錆5%以上15%未満 ×:白錆15%以上
【0028】3)一次密着性:供試材にメラミンアルキ
ッド系塗料を20ミクロン塗装し、所定条件で焼付した
後、JISK5400に準拠してカッターナイフで1m
mの碁盤目を塗装面に入れ、セロハンテープで剥離し
て、塗膜の剥離面積を調べた。 ◎:剥離なし ○:剥離率3%未満 △:剥離率3%以上10%未満 ×:剥離率10%超
【0029】4)二次密着性:供試材にメラミンアルキ
ッド系塗料を20ミクロン塗装し、所定条件で焼付した
後、50℃の温水に3時間浸漬してからJISK540
0に準拠してカッターナイフで1mmの碁盤目を塗装面
に入れ、セロハンテープで剥離して、塗膜の剥離面積を
調べた。 ◎:剥離なし ○:剥離率10%未満 △:剥離率10%以上30%未満 ×:剥離率30%超 結果を表1〜表4に示す。比較例では、耐Cr溶出、加
工部耐食性、密着性を両立することは出来ないが、発明
の範囲内である本実施例において各性能を満足出来るこ
とがわかる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【発明の効果】本発明によって、従来持つ性能を充分発
揮し、かつ加工部耐食性に優れ、更にCr溶出量を低減
することによって、環境に対する負荷を低減出来るクロ
メート金属板とそれを製造するためのクロメート処理液
を提供することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲澤 眞人 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分散性熱可塑性エラストマーが重量換
    算で20%以上含まれた水分散性混合樹脂5g/l以上
    150g/l未満、水溶性クロム化合物がCrO3 換算
    で5g/l以上60g/l未満で、Cr(VI)/〔C
    r(VI)+Cr(III)〕比が0.2以上0.8未
    満、シリカが水分散性混合樹脂重量/シリカ重量比で1
    以上5未満、及び無機酸が水分散性混合樹脂重量/無機
    酸重量比で0.1以上5未満であることを特徴とするク
    ロメート処理液。
  2. 【請求項2】 水分散性混合樹脂に含有されるエチレン
    系不飽和カルボン酸成分が重量換算で5%以上30%未
    満であることを特徴とする請求項1記載のクロメート処
    理液。
  3. 【請求項3】 水分散性熱可塑性エラストマーのガラス
    転移温度がー30℃以上30℃未満であることを特徴と
    する請求項2記載のクロメート処理液。
  4. 【請求項4】 水分散性熱可塑性エラストマーがスチレ
    ン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエ
    ン共重合体、ブタジエン重合体、又はビニルピリジン・
    スチレン・ブタジエン共重合体の中からいづれか1種類
    含有していることを特徴とする請求項3記載のクロメー
    ト処理液。
  5. 【請求項5】 金属板上に請求項1〜4のいづれかに記
    載するクロメート処理液を塗布、乾燥してなるクロメー
    ト皮膜中のクロムが金属Cr換算で5mg/m2 以上3
    00mg/m2 未満含有していることを特徴とする表面
    処理金属板。
JP33614596A 1996-12-16 1996-12-16 クロメート処理液および表面処理金属板 Withdrawn JPH10176280A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100403466B1 (ko) * 1999-12-20 2003-11-01 주식회사 포스코 박막수지코팅강판 하지용으로 사용되는 도포형크로메이트용액
US6677053B2 (en) 2000-04-21 2004-01-13 Nkk Corporation Surface-treated steel sheet and production method therefor

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KR100403466B1 (ko) * 1999-12-20 2003-11-01 주식회사 포스코 박막수지코팅강판 하지용으로 사용되는 도포형크로메이트용액
US6677053B2 (en) 2000-04-21 2004-01-13 Nkk Corporation Surface-treated steel sheet and production method therefor

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