JPH083759A - 樹脂クロメート浴及び表面処理鋼板 - Google Patents
樹脂クロメート浴及び表面処理鋼板Info
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- JPH083759A JPH083759A JP13524794A JP13524794A JPH083759A JP H083759 A JPH083759 A JP H083759A JP 13524794 A JP13524794 A JP 13524794A JP 13524794 A JP13524794 A JP 13524794A JP H083759 A JPH083759 A JP H083759A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 浴寿命に優れた樹脂クロメート浴及び加工後
の裸耐蝕性、塗料密着性及び耐Cr溶出性に優れた表面
処理鋼板を提供する。 【構成】 メタアクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、
スチレン、グリシジルメタアクリレート、メタアクリル
酸、アクリル酸及びリン酸基含有ビニル系モノマーを共
重合して得られる樹脂を配合した樹脂クロメート浴、及
び冷延鋼板あるいはZn又はZn系合金めっき鋼板の上
に、上記樹脂を含有してなる樹脂クロメート皮膜を有す
る加工後の裸耐蝕性、塗料密着性及び耐Cr溶出性に極
めて優れた表面処理鋼板であり、家電、建材、自動車業
界での使用が可能であり、また、鋼製家具などへの使用
が可能である。
の裸耐蝕性、塗料密着性及び耐Cr溶出性に優れた表面
処理鋼板を提供する。 【構成】 メタアクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、
スチレン、グリシジルメタアクリレート、メタアクリル
酸、アクリル酸及びリン酸基含有ビニル系モノマーを共
重合して得られる樹脂を配合した樹脂クロメート浴、及
び冷延鋼板あるいはZn又はZn系合金めっき鋼板の上
に、上記樹脂を含有してなる樹脂クロメート皮膜を有す
る加工後の裸耐蝕性、塗料密着性及び耐Cr溶出性に極
めて優れた表面処理鋼板であり、家電、建材、自動車業
界での使用が可能であり、また、鋼製家具などへの使用
が可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属、例えば冷延鋼
板、Znめっき鋼板、Zn系合金めっき鋼板等の表面に
塗布、乾燥して樹脂クロメート皮膜を形成する樹脂クロ
メート処理浴並びに樹脂クロメート皮膜を有する表面処
理鋼板に関するものである。
板、Znめっき鋼板、Zn系合金めっき鋼板等の表面に
塗布、乾燥して樹脂クロメート皮膜を形成する樹脂クロ
メート処理浴並びに樹脂クロメート皮膜を有する表面処
理鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷延鋼板、Znめっき鋼板、例えばZn
−Ni系、Zn−Ni−Co系、Zn−Ni−Cr系、
Zn−Fe系、Zn−Co系、Zn−Cr系、Zn−M
n系等のZn系合金めっき鋼板等の金属表面の耐蝕性を
改善するために、クロメート処理してクロメート皮膜を
形成することが一般的に行われている。このクロメート
処理は大別すると電解型クロメート、塗布型クロメート
に分けることができる。電解型クロメートとしては例え
ばクロム酸を主成分とし、他に硫酸を添加したもの(特
公昭39−7461号公報)、リン酸を添加したもの
(特公昭30−3514号公報、特公昭35−8917
号公報、特公昭36−9559号公報、特公昭36−9
560号公報)ホウ酸を添加したもの(米国特許第27
33199号、同2780592号)、ハロゲン(Cl
- ,F- )を添加したもの(特公昭39−14363号
公報)等、各種イオンを添加した浴を用いて、鋼板を陰
極電解処理することが行われて来た。
−Ni系、Zn−Ni−Co系、Zn−Ni−Cr系、
Zn−Fe系、Zn−Co系、Zn−Cr系、Zn−M
n系等のZn系合金めっき鋼板等の金属表面の耐蝕性を
改善するために、クロメート処理してクロメート皮膜を
形成することが一般的に行われている。このクロメート
処理は大別すると電解型クロメート、塗布型クロメート
に分けることができる。電解型クロメートとしては例え
ばクロム酸を主成分とし、他に硫酸を添加したもの(特
公昭39−7461号公報)、リン酸を添加したもの
(特公昭30−3514号公報、特公昭35−8917
号公報、特公昭36−9559号公報、特公昭36−9
560号公報)ホウ酸を添加したもの(米国特許第27
33199号、同2780592号)、ハロゲン(Cl
- ,F- )を添加したもの(特公昭39−14363号
公報)等、各種イオンを添加した浴を用いて、鋼板を陰
極電解処理することが行われて来た。
【0003】塗布型クロメートとしては3価クロムを主
成分とする水溶性クロム化合物、無機コロイド化合物及
び無機アニオンを含有する酸性水溶液を塗布するもの
(特開昭63−218279号公報)、Cr6+の一部を
3価に還元したクロム酸にコロイド状シリカを混合して
処理するもの(特開昭63−243279号公報)、3
価クロムを主成分とする水溶性クロム化合物、無機コロ
イド化合物及び無機アニオンを含有する液を処理するも
の(特開昭63−218279号公報)、特定元素のク
ロム酸と特定割合のコロイド化合物及び無機アニオンを
混合した液を処理するもの(特開昭63−178873
号公報)、Cr6+/(Cr6++Cr3+)比を特定化した
クロム酸及び無機コロイド化合物及び無機アニオンを含
む液で処理するもの、SiO2 及びPO4 3- を含み3価
/全Crのモル比を規定したクロム酸水溶液を処理する
もの(特開昭1−65272号公報)、特定量の3価ク
ロムイオンを含有する6価と3価のクロムイオンに対し
特定量のケイフッ化物とフッ化物の各ナトリウム塩を含
有する液を処理するもの(特開平1−56879号公
報)、特定量の3価クロムイオンを含有する6価と3価
のクロムイオンに対して特定量のSiO2 を含有させた
水溶液を処理するもの(特開平1−56877号公
報)、特定量の3価クロムイオンを含有する6価と3価
のクロムイオンに対して特定量のケイフッ化アンモニウ
ムとシランカップリング剤を含有した液を処理したもの
(特開平1−56878号公報)、クロムとシリカゾル
を特定割合含有し、Cr6+量とシリカゾル粒径を特定し
た液を処理するもの(特開平2−104672号公
報)、特定割合のクロムイオン、リン酸、珪酸ゾルを含
有し、かつ、全クロムイオン中の6価クロムイオンを特
定した液を処理するもの(特開平2−85372号公
報)、クロム酸、無水コロイド化合物、シランカップリ
ング剤を特定比で配合した液を処理するもの(特開平−
146676号公報)、3価Cr/6価Crを特定し、
シリカゲル、リン酸、Znを含有させた液を処理する
(特開平3−68783号公報)などを挙げることがで
きる。
成分とする水溶性クロム化合物、無機コロイド化合物及
び無機アニオンを含有する酸性水溶液を塗布するもの
(特開昭63−218279号公報)、Cr6+の一部を
3価に還元したクロム酸にコロイド状シリカを混合して
処理するもの(特開昭63−243279号公報)、3
価クロムを主成分とする水溶性クロム化合物、無機コロ
イド化合物及び無機アニオンを含有する液を処理するも
の(特開昭63−218279号公報)、特定元素のク
ロム酸と特定割合のコロイド化合物及び無機アニオンを
混合した液を処理するもの(特開昭63−178873
号公報)、Cr6+/(Cr6++Cr3+)比を特定化した
クロム酸及び無機コロイド化合物及び無機アニオンを含
む液で処理するもの、SiO2 及びPO4 3- を含み3価
/全Crのモル比を規定したクロム酸水溶液を処理する
もの(特開昭1−65272号公報)、特定量の3価ク
ロムイオンを含有する6価と3価のクロムイオンに対し
特定量のケイフッ化物とフッ化物の各ナトリウム塩を含
有する液を処理するもの(特開平1−56879号公
報)、特定量の3価クロムイオンを含有する6価と3価
のクロムイオンに対して特定量のSiO2 を含有させた
水溶液を処理するもの(特開平1−56877号公
報)、特定量の3価クロムイオンを含有する6価と3価
のクロムイオンに対して特定量のケイフッ化アンモニウ
ムとシランカップリング剤を含有した液を処理したもの
(特開平1−56878号公報)、クロムとシリカゾル
を特定割合含有し、Cr6+量とシリカゾル粒径を特定し
た液を処理するもの(特開平2−104672号公
報)、特定割合のクロムイオン、リン酸、珪酸ゾルを含
有し、かつ、全クロムイオン中の6価クロムイオンを特
定した液を処理するもの(特開平2−85372号公
報)、クロム酸、無水コロイド化合物、シランカップリ
ング剤を特定比で配合した液を処理するもの(特開平−
146676号公報)、3価Cr/6価Crを特定し、
シリカゲル、リン酸、Znを含有させた液を処理する
(特開平3−68783号公報)などを挙げることがで
きる。
【0004】また、塗布型クロメートの1種であるが、
有機樹脂を添加した塗布型クロメート、いわゆる樹脂ク
ロメートとしては特定したCr、アモルファスシリカ、
リン酸化合物、ポリアクリル酸で構成され、かつ、皮膜
最表層のC/Si比を特定する処理法(特開平2−16
3385号公報)クロメート液中にメチルメタクリレー
ト等の共重合体のアクリル系エマルジョンを特定条件で
添加して処理する方法(特開平2−179883号公
報)、クロム酸、クロム酸還元生成物、アクリルエマル
ジョン、シリカゾルを特定条件で含有する液を塗布する
方法(特開平3−215683号公報)、クロム酸、ク
ロム酸還元生成物、アクリルエマルジョン、湿式タイプ
シリカゾルを特定条件で含有する液を処理する方法(特
開平3−215681号公報)などを挙げることができ
る。
有機樹脂を添加した塗布型クロメート、いわゆる樹脂ク
ロメートとしては特定したCr、アモルファスシリカ、
リン酸化合物、ポリアクリル酸で構成され、かつ、皮膜
最表層のC/Si比を特定する処理法(特開平2−16
3385号公報)クロメート液中にメチルメタクリレー
ト等の共重合体のアクリル系エマルジョンを特定条件で
添加して処理する方法(特開平2−179883号公
報)、クロム酸、クロム酸還元生成物、アクリルエマル
ジョン、シリカゾルを特定条件で含有する液を塗布する
方法(特開平3−215683号公報)、クロム酸、ク
ロム酸還元生成物、アクリルエマルジョン、湿式タイプ
シリカゾルを特定条件で含有する液を処理する方法(特
開平3−215681号公報)などを挙げることができ
る。
【0005】クロメート皮膜のうち電解によって形成さ
れたクロメート皮膜はCrの溶出は少ないものの耐蝕性
は充分とは言えず、また、加工時の皮膜の耐疵付性は悪
く、従って加工後の耐蝕性は極端に低下する。また、塗
布型によって形成されたクロメート皮膜は処理後そのま
まの状態で使用することはクロメート皮膜は溶出し易
く、公害上支障をきたすため、好ましくない。また、耐
蝕性及び塗料密着性も必ずしも充分ではなく、加工時に
おいても皮膜に疵がつきやすく加工後の耐蝕性もかなり
低下する。
れたクロメート皮膜はCrの溶出は少ないものの耐蝕性
は充分とは言えず、また、加工時の皮膜の耐疵付性は悪
く、従って加工後の耐蝕性は極端に低下する。また、塗
布型によって形成されたクロメート皮膜は処理後そのま
まの状態で使用することはクロメート皮膜は溶出し易
く、公害上支障をきたすため、好ましくない。また、耐
蝕性及び塗料密着性も必ずしも充分ではなく、加工時に
おいても皮膜に疵がつきやすく加工後の耐蝕性もかなり
低下する。
【0006】また、樹脂型クロメートの場合はクロム酸
浴に各種樹脂が添加されるが、その際、クロム酸の有す
る強力な酸化作用(Cr6+→Cr3+)によって樹脂は反
応し、浴は安定して維持することは困難であった。多く
の樹脂はクロム酸浴に添加すると短いものは数秒で、長
いものでも高々数時間のうちに酸化され、粗大化して沈
降するかあるいはゲル化する。そのため、浴は使用不能
となり、また、形成された樹脂クロメート皮膜も一定の
成分の皮膜が形成されにくい。このように、クロム酸浴
で安定な樹脂がこれまで存在しなかったことから、工業
的に使用可能な樹脂クロメートは不可能とまで言われて
きた。
浴に各種樹脂が添加されるが、その際、クロム酸の有す
る強力な酸化作用(Cr6+→Cr3+)によって樹脂は反
応し、浴は安定して維持することは困難であった。多く
の樹脂はクロム酸浴に添加すると短いものは数秒で、長
いものでも高々数時間のうちに酸化され、粗大化して沈
降するかあるいはゲル化する。そのため、浴は使用不能
となり、また、形成された樹脂クロメート皮膜も一定の
成分の皮膜が形成されにくい。このように、クロム酸浴
で安定な樹脂がこれまで存在しなかったことから、工業
的に使用可能な樹脂クロメートは不可能とまで言われて
きた。
【0007】また、公知の樹脂クロメートを建浴後、短
時間のうちに鋼板に処理しても、形成されたクロメート
皮膜は脱脂浴や化成浴で一部溶出し易く、公害上支障を
きたすため、好ましくない。また、耐蝕性及び塗料密着
性も必ずしも充分ではない。樹脂クロメートを成功させ
る場合、先ず第一にクロム酸浴の中で極めて安定で、し
かも、鋼板に塗布した場合、耐蝕性や塗料密着性などに
優れた性能を付与した樹脂を開発しなければならない。
これまで、上記条件をいずれも満足する樹脂は皆無であ
った。
時間のうちに鋼板に処理しても、形成されたクロメート
皮膜は脱脂浴や化成浴で一部溶出し易く、公害上支障を
きたすため、好ましくない。また、耐蝕性及び塗料密着
性も必ずしも充分ではない。樹脂クロメートを成功させ
る場合、先ず第一にクロム酸浴の中で極めて安定で、し
かも、鋼板に塗布した場合、耐蝕性や塗料密着性などに
優れた性能を付与した樹脂を開発しなければならない。
これまで、上記条件をいずれも満足する樹脂は皆無であ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、本発明は
上記従来の技術の欠点を解決し、クロメート処理後裸で
使用してもクロメートの溶出は認められず、しかも極め
て優れた裸耐蝕性を示し、また、加工時において耐疵付
性に優れているため加工後においても極めて優れた耐蝕
性を維持し、かつ、有機物塗料と優れた密着性を確保す
ることができるクロメート皮膜を冷延鋼板あるいはZn
またはZn系合金めっき鋼板等の各種金属表面に形成す
ることができる極めて安定な樹脂クロメート浴を提供す
ることを第1の目的とするものである。第2の目的は冷
延鋼板あるいはZn又はZn合金めっき鋼板の上に上記
処理浴によって加工時の耐疵付性、塗料密着性及び耐C
r溶出性に優れたクロメート皮膜を特定量形成せしめた
加工後の裸耐蝕性、塗料密着性及び耐Cr溶出性に優れ
た表面処理鋼板を提供するものである。
上記従来の技術の欠点を解決し、クロメート処理後裸で
使用してもクロメートの溶出は認められず、しかも極め
て優れた裸耐蝕性を示し、また、加工時において耐疵付
性に優れているため加工後においても極めて優れた耐蝕
性を維持し、かつ、有機物塗料と優れた密着性を確保す
ることができるクロメート皮膜を冷延鋼板あるいはZn
またはZn系合金めっき鋼板等の各種金属表面に形成す
ることができる極めて安定な樹脂クロメート浴を提供す
ることを第1の目的とするものである。第2の目的は冷
延鋼板あるいはZn又はZn合金めっき鋼板の上に上記
処理浴によって加工時の耐疵付性、塗料密着性及び耐C
r溶出性に優れたクロメート皮膜を特定量形成せしめた
加工後の裸耐蝕性、塗料密着性及び耐Cr溶出性に優れ
た表面処理鋼板を提供するものである。
【0009】また、第3の目的は冷延鋼板あるいはZn
又はZn系合金めっき鋼板の上に上記処理浴によって耐
疵付性、塗料密着性及び耐Cr溶出性に優れたクロメー
ト皮膜を特定量形成せしめ、その上に特定の有機樹脂を
特定量塗布して上記クロメート皮膜の耐疵付性を更に向
上させた加工後の耐蝕性に優れ、塗料密着性及び耐Cr
溶出性に優れた表面処理鋼板を提供するものである。ま
た、第4の目的は冷延鋼板あるいはZn又はZn系合金
めっき鋼板の上に上記処理浴によって耐疵付性、塗料密
着性及び耐Cr溶出性に優れたクロメート皮膜を特定量
形成せしめ、その上にSiO2 ,Cr2 O3 ,Fe2 O
3 ,Fe3 O 4 ,MgO,ZrO2 ,SnO2 ,Al2
O3 ,のコロイド(ゾル)あるいは粉末を混合した有機
樹脂を特定量塗布して、上記クロメート皮膜の加工時の
耐疵付性をさらに向上させて加工後の耐蝕性に極めて優
れ、塗料密着性及び耐Cr溶出性に優れた表面処理鋼板
を提供するものである。
又はZn系合金めっき鋼板の上に上記処理浴によって耐
疵付性、塗料密着性及び耐Cr溶出性に優れたクロメー
ト皮膜を特定量形成せしめ、その上に特定の有機樹脂を
特定量塗布して上記クロメート皮膜の耐疵付性を更に向
上させた加工後の耐蝕性に優れ、塗料密着性及び耐Cr
溶出性に優れた表面処理鋼板を提供するものである。ま
た、第4の目的は冷延鋼板あるいはZn又はZn系合金
めっき鋼板の上に上記処理浴によって耐疵付性、塗料密
着性及び耐Cr溶出性に優れたクロメート皮膜を特定量
形成せしめ、その上にSiO2 ,Cr2 O3 ,Fe2 O
3 ,Fe3 O 4 ,MgO,ZrO2 ,SnO2 ,Al2
O3 ,のコロイド(ゾル)あるいは粉末を混合した有機
樹脂を特定量塗布して、上記クロメート皮膜の加工時の
耐疵付性をさらに向上させて加工後の耐蝕性に極めて優
れ、塗料密着性及び耐Cr溶出性に優れた表面処理鋼板
を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は3価
Cr(Cr2 O3 及び/又はCr(OH)3)、6価C
r、リン酸、特殊有機樹脂あるいはさらに特殊無機物質
を成分とした特殊な樹脂クロメート皮膜を冷延鋼板ある
いはZn又はZn系合金めっき鋼板等の各種金属上に作
り、クロメートの溶出が無く、加工時の耐疵付性を有
し、塗料との密着性に優れるとともに各種有機樹脂との
密着性にも優れ、しかも、加工後耐蝕性に優れた樹脂ク
ロメート皮膜を形成させる極めて安定な樹脂クロメート
処理浴である。この極めて安定な処理浴、言い換えると
極めて長い処理浴の寿命をもたらすのはクロム酸浴にお
ける特殊有機樹脂の安定性そのものにあり、形成された
クロメート皮膜は特殊有機樹脂とクロム酸、リン酸ある
いはさらに特殊無機物質の相乗効果によって極めて優れ
た塗料密着性、加工時の耐疵付性及び加工後の裸耐蝕性
を示すことを見出した。
Cr(Cr2 O3 及び/又はCr(OH)3)、6価C
r、リン酸、特殊有機樹脂あるいはさらに特殊無機物質
を成分とした特殊な樹脂クロメート皮膜を冷延鋼板ある
いはZn又はZn系合金めっき鋼板等の各種金属上に作
り、クロメートの溶出が無く、加工時の耐疵付性を有
し、塗料との密着性に優れるとともに各種有機樹脂との
密着性にも優れ、しかも、加工後耐蝕性に優れた樹脂ク
ロメート皮膜を形成させる極めて安定な樹脂クロメート
処理浴である。この極めて安定な処理浴、言い換えると
極めて長い処理浴の寿命をもたらすのはクロム酸浴にお
ける特殊有機樹脂の安定性そのものにあり、形成された
クロメート皮膜は特殊有機樹脂とクロム酸、リン酸ある
いはさらに特殊無機物質の相乗効果によって極めて優れ
た塗料密着性、加工時の耐疵付性及び加工後の裸耐蝕性
を示すことを見出した。
【0011】上記特殊有機樹脂とは、メタアクリル酸メ
チル、アクリル酸ブチル、スチレン、グリシジルメタア
クリレート、メタアクリル酸、アクリル酸及びリン酸基
含有ビニル系モノマーを主成分とし共重合してなる有機
樹脂である。但し、ここで言う共重合してなる有機樹脂
とは、主成分である7種の単量体、即ちメタアクリル酸
メチル、アクリル酸ブチル、スチレン、グリシジルメタ
アクリレート、メタアクリル酸、アクリル酸及びリン酸
基含有ビニル系モノマーを共重合することによって合成
された重合体を指すが、かかる7種の単量体が全て1個
の共重合体に共重合している必要はなく、これらの単量
体の適時の組合せでなる共重合体であっても良いことは
言うまでもない。また、有機樹脂の形態としては水系の
有機樹脂エマルジョンが望ましく、水系の有機樹脂エマ
ルジョンの合成方法としては乳化重合法、懸濁重合法、
塊状重合法や液状重合法によって合成した重合体の水系
分散法等があるが、クロメート処理浴における有機樹脂
の安定性の点から界面活性剤を使用しないソープフリー
乳化重合法が好ましい。
チル、アクリル酸ブチル、スチレン、グリシジルメタア
クリレート、メタアクリル酸、アクリル酸及びリン酸基
含有ビニル系モノマーを主成分とし共重合してなる有機
樹脂である。但し、ここで言う共重合してなる有機樹脂
とは、主成分である7種の単量体、即ちメタアクリル酸
メチル、アクリル酸ブチル、スチレン、グリシジルメタ
アクリレート、メタアクリル酸、アクリル酸及びリン酸
基含有ビニル系モノマーを共重合することによって合成
された重合体を指すが、かかる7種の単量体が全て1個
の共重合体に共重合している必要はなく、これらの単量
体の適時の組合せでなる共重合体であっても良いことは
言うまでもない。また、有機樹脂の形態としては水系の
有機樹脂エマルジョンが望ましく、水系の有機樹脂エマ
ルジョンの合成方法としては乳化重合法、懸濁重合法、
塊状重合法や液状重合法によって合成した重合体の水系
分散法等があるが、クロメート処理浴における有機樹脂
の安定性の点から界面活性剤を使用しないソープフリー
乳化重合法が好ましい。
【0012】以下、特殊有機樹脂の各共重合成分の配合
量によってクロメート浴の安定性、即ち寿命がどのよう
に変化するか、また、形成されたクロメート皮膜の特性
がどのように変化するかを示す。特殊有機樹脂のうちア
クリル酸ブチル35部(以下重量部)、スチレン5部、
グリシジルメタアクリレート15部、メタアクリル酸2
0部、アクリル酸5部及びリン酸基含有ビニル系モノマ
ー1部に固定し、メタアクリル酸メチルを種々の割合で
配合し、共重合して得られた特殊有機樹脂100部に対
し、クロム酸33部及びリン酸50部の割合で配合した
水性液よりなる浴を作成し、浴の安定性(寿命)を調べ
た。また、上記水性液を電気Znめっき鋼板(付着量:
30g/m 2 )にCr付着量が50mg/m2 となるよ
うに塗布し、乾燥した場合の皮膜について塗料密着性が
どのように変化するかを調べた。塗料密着性及び浴の安
定性(寿命)の調査結果を図1及び図2に示す。
量によってクロメート浴の安定性、即ち寿命がどのよう
に変化するか、また、形成されたクロメート皮膜の特性
がどのように変化するかを示す。特殊有機樹脂のうちア
クリル酸ブチル35部(以下重量部)、スチレン5部、
グリシジルメタアクリレート15部、メタアクリル酸2
0部、アクリル酸5部及びリン酸基含有ビニル系モノマ
ー1部に固定し、メタアクリル酸メチルを種々の割合で
配合し、共重合して得られた特殊有機樹脂100部に対
し、クロム酸33部及びリン酸50部の割合で配合した
水性液よりなる浴を作成し、浴の安定性(寿命)を調べ
た。また、上記水性液を電気Znめっき鋼板(付着量:
30g/m 2 )にCr付着量が50mg/m2 となるよ
うに塗布し、乾燥した場合の皮膜について塗料密着性が
どのように変化するかを調べた。塗料密着性及び浴の安
定性(寿命)の調査結果を図1及び図2に示す。
【0013】ここで、塗料との密着性は得られたクロメ
ート皮膜上にメラミン系低温焼付け型塗料(焼付け温
度:110℃)を焼付け後30μとなるようにスプレー
塗装し、その後沸騰水に1時間浸漬し、その後2mmゴ
バン目に塗膜をカットし、テープ剥離して塗膜の剥離面
積を評価した。 ◎:塗膜剥離面積 0% 〇: 〃 0%超〜1% △: 〃 1%超〜10% ×: 〃 10%超〜50% ××: 〃 50%超
ート皮膜上にメラミン系低温焼付け型塗料(焼付け温
度:110℃)を焼付け後30μとなるようにスプレー
塗装し、その後沸騰水に1時間浸漬し、その後2mmゴ
バン目に塗膜をカットし、テープ剥離して塗膜の剥離面
積を評価した。 ◎:塗膜剥離面積 0% 〇: 〃 0%超〜1% △: 〃 1%超〜10% ×: 〃 10%超〜50% ××: 〃 50%超
【0014】また、浴の安定性(浴の寿命)は50℃の
状態で静置し、浴のゲル化あるいは樹脂の沈降状態を観
察し、求めた。 ◎:10日以上安定 〇:5日〜10日未満安定 △:1日〜5日未満安定 ×:1時間〜1日未満安定 ××:1時間未満安定
状態で静置し、浴のゲル化あるいは樹脂の沈降状態を観
察し、求めた。 ◎:10日以上安定 〇:5日〜10日未満安定 △:1日〜5日未満安定 ×:1時間〜1日未満安定 ××:1時間未満安定
【0015】特殊有機樹脂におけるメタアクリル酸メチ
ルの共重合できる範囲は50部が限界であった。その範
囲で検討した結果、図1から明らかなようにメタアクリ
ル酸メチルは5〜40部の場合優れた塗料密着性を示
し、5部未満あるいは40部超では塗料密着性はやや低
下する。また、図2から明らかなようにメタアクリル酸
メチルは5〜40部の場合、浴は極めて安定であるが、
5部未満あるいは40部超では浴の安定性はやや低下す
る。
ルの共重合できる範囲は50部が限界であった。その範
囲で検討した結果、図1から明らかなようにメタアクリ
ル酸メチルは5〜40部の場合優れた塗料密着性を示
し、5部未満あるいは40部超では塗料密着性はやや低
下する。また、図2から明らかなようにメタアクリル酸
メチルは5〜40部の場合、浴は極めて安定であるが、
5部未満あるいは40部超では浴の安定性はやや低下す
る。
【0016】次に特殊有機樹脂のうちメタアクリル酸メ
チル20部、スチレン5部、グリシジルメタアクリレー
ト15部、メタアクリル酸20部、アクリル酸5部及び
リン酸基含有ビニル系モノマー1部に固定し、アクリル
酸ブチルを種々の割合で配合し、共重合して得られた特
殊有機樹脂100部に対し、クロム酸33部及びリン酸
50部の割合で配合した水性液よりなる浴を作成し、前
掲したと同じように処理した場合の塗料密着性の結果を
図3に、浴の安定性(寿命)の結果を図4に示す。
チル20部、スチレン5部、グリシジルメタアクリレー
ト15部、メタアクリル酸20部、アクリル酸5部及び
リン酸基含有ビニル系モノマー1部に固定し、アクリル
酸ブチルを種々の割合で配合し、共重合して得られた特
殊有機樹脂100部に対し、クロム酸33部及びリン酸
50部の割合で配合した水性液よりなる浴を作成し、前
掲したと同じように処理した場合の塗料密着性の結果を
図3に、浴の安定性(寿命)の結果を図4に示す。
【0017】特殊有機樹脂におけるアクリル酸ブチルの
共重合できる範囲は60部が限界であった。その範囲で
検討した結果、図3から明らかなようにアクリル酸ブチ
ルは20〜50部の場合優れた塗料密着性を示し、5部
未満あるいは40部超では塗料密着性はやや低下する。
図4から明らかなようにアクリル酸ブチルは20〜50
部の場合浴は極めて安定であり、20部未満あるいは5
0部超では浴の寿命はやや低下する。特殊有機樹脂のう
ちメタアクリル酸メチル20部、アクリル酸ブチル35
部、グリシジルメタアクリレート15部、メタアクリル
酸20部、アクリル酸5部及びリン酸基含有ビニル系モ
ノマー1部に固定し、スチレンを種々の割合で配合し、
共重合して得られた特殊有機樹脂100部に対し、クロ
ム酸33部及びリン酸50部の割合で配合した水性液よ
りなる浴を作成し、前掲と同じように処理した場合の塗
料密着性の結果を図5に、浴の安定性(寿命)の結果を
図6に示す。
共重合できる範囲は60部が限界であった。その範囲で
検討した結果、図3から明らかなようにアクリル酸ブチ
ルは20〜50部の場合優れた塗料密着性を示し、5部
未満あるいは40部超では塗料密着性はやや低下する。
図4から明らかなようにアクリル酸ブチルは20〜50
部の場合浴は極めて安定であり、20部未満あるいは5
0部超では浴の寿命はやや低下する。特殊有機樹脂のう
ちメタアクリル酸メチル20部、アクリル酸ブチル35
部、グリシジルメタアクリレート15部、メタアクリル
酸20部、アクリル酸5部及びリン酸基含有ビニル系モ
ノマー1部に固定し、スチレンを種々の割合で配合し、
共重合して得られた特殊有機樹脂100部に対し、クロ
ム酸33部及びリン酸50部の割合で配合した水性液よ
りなる浴を作成し、前掲と同じように処理した場合の塗
料密着性の結果を図5に、浴の安定性(寿命)の結果を
図6に示す。
【0018】特殊有機樹脂におけるスチレンの共重合で
きる範囲は25部が限界であった。その範囲で検討した
結果、図5から明らかなようにスチレンは1〜15部の
場合優れた塗料密着性を示し、1部未満あるいは15部
超では塗料密着性はやや低下する。図6から明らかなよ
うにスチレンは15部以下で浴は極めて安定である。特
殊有機樹脂のうちメタアクリル酸メチル20部、アクリ
ル酸ブチル35部、スチレン5部、メタアクリル酸20
部、アクリル酸5部及びリン酸基含有ビニル系モノマー
1部に固定し、グリシジルメタアクリレートを種々の割
合で配合し、共重合して得られた特殊有機樹脂100部
に対し、クロム酸33部及びリン酸50部の割合で配合
した水性液よりなる浴を作成し、前掲と同じように処理
した場合の塗料密着性の結果を図7に、浴の安定性(寿
命)の結果を図8に示す。
きる範囲は25部が限界であった。その範囲で検討した
結果、図5から明らかなようにスチレンは1〜15部の
場合優れた塗料密着性を示し、1部未満あるいは15部
超では塗料密着性はやや低下する。図6から明らかなよ
うにスチレンは15部以下で浴は極めて安定である。特
殊有機樹脂のうちメタアクリル酸メチル20部、アクリ
ル酸ブチル35部、スチレン5部、メタアクリル酸20
部、アクリル酸5部及びリン酸基含有ビニル系モノマー
1部に固定し、グリシジルメタアクリレートを種々の割
合で配合し、共重合して得られた特殊有機樹脂100部
に対し、クロム酸33部及びリン酸50部の割合で配合
した水性液よりなる浴を作成し、前掲と同じように処理
した場合の塗料密着性の結果を図7に、浴の安定性(寿
命)の結果を図8に示す。
【0019】特殊有機樹脂におけるグリシジルメタアク
リレートの共重合できる範囲は40部が限界であった。
その範囲で検討した結果、図7から明らかなようにグリ
シジルメタアクリレートは5〜30部の場合優れた塗料
密着性を示し、5部未満あるいは30部超では塗料密着
性はやや低下する。図8から明らかなようにグリシジル
メタアクリレートは30部以下で浴と極めて安定であ
る。特殊有機樹脂のうちメタアクリル酸メチル20部、
アクリル酸ブチル35部、スチレン5部、グリシジルメ
タアクリレート15部、アクリル酸5部及びリン酸基含
有ビニル系モノマー1部に固定し、メタアクリル酸を種
々の割合で配合し、共重合して得られた特殊有機樹脂1
00部に対し、クロム酸33部及びリン酸50部の割合
で配合した水性液よりなる浴を作成し、前掲と同じよう
に処理した場合の塗料密着性及び浴の安定性(寿命)の
結果を図9及び図10に示す。
リレートの共重合できる範囲は40部が限界であった。
その範囲で検討した結果、図7から明らかなようにグリ
シジルメタアクリレートは5〜30部の場合優れた塗料
密着性を示し、5部未満あるいは30部超では塗料密着
性はやや低下する。図8から明らかなようにグリシジル
メタアクリレートは30部以下で浴と極めて安定であ
る。特殊有機樹脂のうちメタアクリル酸メチル20部、
アクリル酸ブチル35部、スチレン5部、グリシジルメ
タアクリレート15部、アクリル酸5部及びリン酸基含
有ビニル系モノマー1部に固定し、メタアクリル酸を種
々の割合で配合し、共重合して得られた特殊有機樹脂1
00部に対し、クロム酸33部及びリン酸50部の割合
で配合した水性液よりなる浴を作成し、前掲と同じよう
に処理した場合の塗料密着性及び浴の安定性(寿命)の
結果を図9及び図10に示す。
【0020】特殊有機樹脂におけるメタアクリル酸の共
重合できる範囲は50部が限界であった。その範囲で検
討した結果、図9から明らかなようにメタアクリル酸は
15〜40部の場合に浴は極めて安定であり、15部未
満あるいは40部超では塗料密着性はやや低下する。図
10から明らかなようにメタアクリル酸は15〜40部
の場合に浴は極めて安定であり、15部未満あるいは4
0部超で浴の安定性はやや低下する。特殊有機樹脂のう
ちメタアクリル酸メチル20部、アクリル酸ブチル35
部、スチレン5部、グリシジルメタアクリレート15
部、メタアクリル酸20部及びリン酸基含有ビニル系モ
ノマー1部に固定し、アクリル酸を種々の割合で配合
し、共重合して得られた特殊有機樹脂100部に対し、
クロム酸33部及びリン酸50部の割合で配合した水性
液よりなる浴を作成し、前掲と同じように処理した場合
の塗料密着性及び浴の安定性(寿命)の結果を図11及
び図12に示す。
重合できる範囲は50部が限界であった。その範囲で検
討した結果、図9から明らかなようにメタアクリル酸は
15〜40部の場合に浴は極めて安定であり、15部未
満あるいは40部超では塗料密着性はやや低下する。図
10から明らかなようにメタアクリル酸は15〜40部
の場合に浴は極めて安定であり、15部未満あるいは4
0部超で浴の安定性はやや低下する。特殊有機樹脂のう
ちメタアクリル酸メチル20部、アクリル酸ブチル35
部、スチレン5部、グリシジルメタアクリレート15
部、メタアクリル酸20部及びリン酸基含有ビニル系モ
ノマー1部に固定し、アクリル酸を種々の割合で配合
し、共重合して得られた特殊有機樹脂100部に対し、
クロム酸33部及びリン酸50部の割合で配合した水性
液よりなる浴を作成し、前掲と同じように処理した場合
の塗料密着性及び浴の安定性(寿命)の結果を図11及
び図12に示す。
【0021】特殊有機樹脂におけるるアクリル酸の共重
合できる範囲は25部が限界であった。その範囲で検討
した結果、図11から明らかなようにアクリル酸は2〜
20部の場合優れた塗料密着性を示し、2部未満あるい
は20部超では塗料密着性はやや低下する。図12から
明らかなようにアクリル酸は2〜20部の場合に浴は極
めて安定であり、2部未満あるいは20部超で浴の安定
性はやや低下する。特殊有機樹脂のうちメタアクリル酸
メチル20部、アクリル酸ブチル35部、スチレン5
部、グリシジルメタアクリレート15部、メタアクリル
酸20部及びアクリル酸5部に固定し、リン酸基含有ビ
ニル系モノマーを種々の割合で配合し、共重合して得ら
れた特殊有機樹脂100部に対し、クロム酸33部及び
リン酸50部の割合で配合した水性液よりなる浴を作成
し、前掲と同じように処理した場合の塗料密着性及び浴
の安定性(寿命)の結果を図13及び図14に示す。
合できる範囲は25部が限界であった。その範囲で検討
した結果、図11から明らかなようにアクリル酸は2〜
20部の場合優れた塗料密着性を示し、2部未満あるい
は20部超では塗料密着性はやや低下する。図12から
明らかなようにアクリル酸は2〜20部の場合に浴は極
めて安定であり、2部未満あるいは20部超で浴の安定
性はやや低下する。特殊有機樹脂のうちメタアクリル酸
メチル20部、アクリル酸ブチル35部、スチレン5
部、グリシジルメタアクリレート15部、メタアクリル
酸20部及びアクリル酸5部に固定し、リン酸基含有ビ
ニル系モノマーを種々の割合で配合し、共重合して得ら
れた特殊有機樹脂100部に対し、クロム酸33部及び
リン酸50部の割合で配合した水性液よりなる浴を作成
し、前掲と同じように処理した場合の塗料密着性及び浴
の安定性(寿命)の結果を図13及び図14に示す。
【0022】特殊有機樹脂におけるリン酸基含有ビニル
系モノマーの共重合できる範囲は6部が限界であった。
その範囲で検討した結果、図13から明らかなようにリ
ン酸基含有ビニル系モノマーは0.05〜5部で優れた
塗料密着性を示し、0.05部未満あるいは5部超で塗
料密着性はやや低下する。図14から明らかなようにリ
ン酸基含有ビニル系モノマーは浴の安定性に特に大きな
影響を及ぼさない。ここで、先に述べたように、一般の
樹脂が例えば数秒〜数時間といった極短時間〜短時間で
クロム酸浴で粒子径が粗大化したり、あるいはゲル化し
て使用不能となる(浴寿命がつきる)のに対し、上記結
果より明らかなように、メタアクリル酸メチル、アクリ
ル酸ブチル、スチレン、グリシジルメタアクリレート、
メタアクリル酸、アクリル酸及びリン酸基含有ビニル系
モノマーを共重合すると各共重合成分の配合割合の如何
にかかわらず、クロム酸浴で極めて安定な樹脂を得るこ
とができ、上記樹脂をクロム酸、リン酸に配合した水性
液からなるクロメート浴の寿命が極めて長く、工業的に
使用可能であり、上記樹脂をクロム酸、リン酸に配合し
た水性液を、Znめっき鋼板に塗布することにより塗料
密着性の優れた樹脂クロメート皮膜を形成することがで
きる。
系モノマーの共重合できる範囲は6部が限界であった。
その範囲で検討した結果、図13から明らかなようにリ
ン酸基含有ビニル系モノマーは0.05〜5部で優れた
塗料密着性を示し、0.05部未満あるいは5部超で塗
料密着性はやや低下する。図14から明らかなようにリ
ン酸基含有ビニル系モノマーは浴の安定性に特に大きな
影響を及ぼさない。ここで、先に述べたように、一般の
樹脂が例えば数秒〜数時間といった極短時間〜短時間で
クロム酸浴で粒子径が粗大化したり、あるいはゲル化し
て使用不能となる(浴寿命がつきる)のに対し、上記結
果より明らかなように、メタアクリル酸メチル、アクリ
ル酸ブチル、スチレン、グリシジルメタアクリレート、
メタアクリル酸、アクリル酸及びリン酸基含有ビニル系
モノマーを共重合すると各共重合成分の配合割合の如何
にかかわらず、クロム酸浴で極めて安定な樹脂を得るこ
とができ、上記樹脂をクロム酸、リン酸に配合した水性
液からなるクロメート浴の寿命が極めて長く、工業的に
使用可能であり、上記樹脂をクロム酸、リン酸に配合し
た水性液を、Znめっき鋼板に塗布することにより塗料
密着性の優れた樹脂クロメート皮膜を形成することがで
きる。
【0023】さらに上記結果から明らかなように、メタ
アクリル酸メチル5〜40部、アクリル酸ブチル20〜
50部、スチレン1〜15部、グリシジルメタアクリレ
ート5〜30部、メタアクリル酸15〜40部、アクリ
ル酸2〜20部及びリン酸基含有ビニル系モノマー0.
05〜5部を共重合して合成することにより、水性液よ
りなるクロム酸/リン酸浴の中で極めて安定で、しか
も、特殊有機樹脂/クロム酸/リン酸を配合した水性液
をZnめっき鋼板に塗布した場合、塗料密着性の極めて
優れた樹脂クロメート皮膜を形成することができる。
アクリル酸メチル5〜40部、アクリル酸ブチル20〜
50部、スチレン1〜15部、グリシジルメタアクリレ
ート5〜30部、メタアクリル酸15〜40部、アクリ
ル酸2〜20部及びリン酸基含有ビニル系モノマー0.
05〜5部を共重合して合成することにより、水性液よ
りなるクロム酸/リン酸浴の中で極めて安定で、しか
も、特殊有機樹脂/クロム酸/リン酸を配合した水性液
をZnめっき鋼板に塗布した場合、塗料密着性の極めて
優れた樹脂クロメート皮膜を形成することができる。
【0024】なお、上記の数値限定した範囲は最も浴が
安定な場合に相当し、これをはずれても一般の樹脂に比
べれば圧倒的に安定であり、かつ、形成された樹脂クロ
メート皮膜も優れた特性が得られ、上記の数値限定した
範囲からはずれた場合、使用できないことを意味するも
のではない。次に特殊有機樹脂100部に対し、リン酸
60部配合した水性液にクロム酸(CrO3 )を種々の
割合で配合し、目付が30g/m2 の電気Znめっき鋼
板にCr付着量が50mg/m2 となるように皮膜を形
成し、塗料密着性、加工後の裸耐蝕性及び耐Cr溶出性
について調査した。ここで、塗料密着性は前述した方法
で評価した。加工時の耐疵付性に対応する加工後の裸耐
蝕性は絞り深さ50mmの円筒絞り加工を行い、その後
腐食試験を行い、絞り加工を受けた側面部の赤錆の発生
状況で評価した。
安定な場合に相当し、これをはずれても一般の樹脂に比
べれば圧倒的に安定であり、かつ、形成された樹脂クロ
メート皮膜も優れた特性が得られ、上記の数値限定した
範囲からはずれた場合、使用できないことを意味するも
のではない。次に特殊有機樹脂100部に対し、リン酸
60部配合した水性液にクロム酸(CrO3 )を種々の
割合で配合し、目付が30g/m2 の電気Znめっき鋼
板にCr付着量が50mg/m2 となるように皮膜を形
成し、塗料密着性、加工後の裸耐蝕性及び耐Cr溶出性
について調査した。ここで、塗料密着性は前述した方法
で評価した。加工時の耐疵付性に対応する加工後の裸耐
蝕性は絞り深さ50mmの円筒絞り加工を行い、その後
腐食試験を行い、絞り加工を受けた側面部の赤錆の発生
状況で評価した。
【0025】腐食試験はJIS−Z−2371規格に準
拠した塩水噴霧試験により(塩水濃度5%、槽内温度3
5℃、噴霧圧力20psi)1000時間後の発錆状況
を示し、◎,〇,△,×,××の5段階で評価し、◎が
最良である。 ◎:赤錆発生率 0% 〇: 〃 0%超〜1% △: 〃 1%超〜10% ×: 〃 10%超〜50% ×× 〃 50%超
拠した塩水噴霧試験により(塩水濃度5%、槽内温度3
5℃、噴霧圧力20psi)1000時間後の発錆状況
を示し、◎,〇,△,×,××の5段階で評価し、◎が
最良である。 ◎:赤錆発生率 0% 〇: 〃 0%超〜1% △: 〃 1%超〜10% ×: 〃 10%超〜50% ×× 〃 50%超
【0026】また、Crの溶出性は得られたクロメート
皮膜を100℃の蒸留水に30分浸漬し、処理前後のC
r減量を蛍光X線で測定し、求めた。 ◎:Cr減量 0〜1mg/m2 〇: 〃 1mg/m2 超〜5mg/m2 △: 〃 5mg/m2 超〜10mg/m2 ×: 〃 10mg/m2 超〜50mg/m2 ×× 〃 50mg/m2 超 ここで乾燥後形成されたクロメート皮膜中のCrは6価
と3価の状態で存在するが、これら全Crをクロム酸に
換算して表示した。
皮膜を100℃の蒸留水に30分浸漬し、処理前後のC
r減量を蛍光X線で測定し、求めた。 ◎:Cr減量 0〜1mg/m2 〇: 〃 1mg/m2 超〜5mg/m2 △: 〃 5mg/m2 超〜10mg/m2 ×: 〃 10mg/m2 超〜50mg/m2 ×× 〃 50mg/m2 超 ここで乾燥後形成されたクロメート皮膜中のCrは6価
と3価の状態で存在するが、これら全Crをクロム酸に
換算して表示した。
【0027】図15から明らかなようにクロム酸は5〜
50部で極めて優れた加工後裸耐蝕性を示し、5部未満
あるいは50部超で裸耐蝕性は低下する傾向にある。図
16から明らかなようにクロム酸が50部以下で優れた
耐Cr溶出性を示し、50部超ではCrはやや溶出する
傾向を示す。図17から明らかなようにクロム酸が50
部以下で優れた塗料密着性を示す。以上の結果から、本
発明におけるクロム酸の配合量は特殊有機樹脂100部
に対し、5〜50部とする。
50部で極めて優れた加工後裸耐蝕性を示し、5部未満
あるいは50部超で裸耐蝕性は低下する傾向にある。図
16から明らかなようにクロム酸が50部以下で優れた
耐Cr溶出性を示し、50部超ではCrはやや溶出する
傾向を示す。図17から明らかなようにクロム酸が50
部以下で優れた塗料密着性を示す。以上の結果から、本
発明におけるクロム酸の配合量は特殊有機樹脂100部
に対し、5〜50部とする。
【0028】次に、特殊有機樹脂100部に対し、クロ
ム酸20部配合した水性液にリン酸を種々の割合で配合
し、同じく目付が30g/m2 の電気Znめっき鋼板に
Cr付着量が50mg/m2 となるように塗布し、塗料
密着性、加工後の裸耐蝕性及び耐Cr溶出性について調
査した。図18から明らかなようにリン酸が20〜80
部で極めて優れた加工後裸耐蝕性を示し、20部未満及
び80部超で裸耐蝕性は低下する傾向を示す。図19か
ら明らかなようにリン酸が20部以上で極めて優れた耐
Cr溶出性を示し、20部未満ではCrは一部溶出す
る。図20から明らかなようにリン酸が80部超で塗料
密着性はやや低下する傾向を示す。以上の結果から、本
発明におけるリン酸の配合量は特殊有機樹脂100部に
対し、20〜80部とする。
ム酸20部配合した水性液にリン酸を種々の割合で配合
し、同じく目付が30g/m2 の電気Znめっき鋼板に
Cr付着量が50mg/m2 となるように塗布し、塗料
密着性、加工後の裸耐蝕性及び耐Cr溶出性について調
査した。図18から明らかなようにリン酸が20〜80
部で極めて優れた加工後裸耐蝕性を示し、20部未満及
び80部超で裸耐蝕性は低下する傾向を示す。図19か
ら明らかなようにリン酸が20部以上で極めて優れた耐
Cr溶出性を示し、20部未満ではCrは一部溶出す
る。図20から明らかなようにリン酸が80部超で塗料
密着性はやや低下する傾向を示す。以上の結果から、本
発明におけるリン酸の配合量は特殊有機樹脂100部に
対し、20〜80部とする。
【0029】次に特殊有機樹脂100部に対し、クロム
酸20部及びリン酸60部配合し、さらにコロイダルシ
リカを種々の割合で配合した水性液からなる浴の安定性
を調査すると共に、目付が30g/m2 の電気Znめっ
き鋼板にCr付着量が50mg/m2 となるように皮膜
を形成し、加工後裸耐蝕性、耐Cr溶出性及び塗料密着
性について調査した。浴の安定性についてはコロイダル
シリカの添加の有無によって全く影響は認められなかっ
た。すなわち、コロイダルシリカを添加することにより
樹脂のゲル化あるいは沈降などが促進される形跡は全く
認められなかった。加工後裸耐蝕性、耐Cr溶出性及び
塗料密着性については図21、図22、図23に示す。
ここで、耐Cr溶出性及び塗料密着性の評価方法は前掲
と同じであるが、加工後の裸耐蝕性はJIS−Z−23
71における塩水噴霧試験において1500時間後の発
錆状況で評価した。評価基準は前掲の通りである。
酸20部及びリン酸60部配合し、さらにコロイダルシ
リカを種々の割合で配合した水性液からなる浴の安定性
を調査すると共に、目付が30g/m2 の電気Znめっ
き鋼板にCr付着量が50mg/m2 となるように皮膜
を形成し、加工後裸耐蝕性、耐Cr溶出性及び塗料密着
性について調査した。浴の安定性についてはコロイダル
シリカの添加の有無によって全く影響は認められなかっ
た。すなわち、コロイダルシリカを添加することにより
樹脂のゲル化あるいは沈降などが促進される形跡は全く
認められなかった。加工後裸耐蝕性、耐Cr溶出性及び
塗料密着性については図21、図22、図23に示す。
ここで、耐Cr溶出性及び塗料密着性の評価方法は前掲
と同じであるが、加工後の裸耐蝕性はJIS−Z−23
71における塩水噴霧試験において1500時間後の発
錆状況で評価した。評価基準は前掲の通りである。
【0030】図21から明らかなようにコロイダルシリ
カ5〜25部で加工後裸耐蝕性はさらに向上する。図2
2から明らかなようにコロイダルシリカが25部超にな
ると耐Cr溶出性はやや低下し、Crは溶出し易くな
る。図23から明らかなようにコロイダルシリカが25
部超になると塗料密着性は低下する傾向を示す。これら
の傾向はコロイダルシリカのかわりにSiO2 粉末また
はSnO2 ,Cr2 O3 ,Fe2 O3 ,Fe3 O4 ,M
gO,Al2 O3 ,ZrO2 のコロイド(ゾル)あるい
は粉末を混合してもほぼ同様な結果が得られた。また、
これらのうち2種以上を混合して使用してもほぼ同様な
結果が得られた。
カ5〜25部で加工後裸耐蝕性はさらに向上する。図2
2から明らかなようにコロイダルシリカが25部超にな
ると耐Cr溶出性はやや低下し、Crは溶出し易くな
る。図23から明らかなようにコロイダルシリカが25
部超になると塗料密着性は低下する傾向を示す。これら
の傾向はコロイダルシリカのかわりにSiO2 粉末また
はSnO2 ,Cr2 O3 ,Fe2 O3 ,Fe3 O4 ,M
gO,Al2 O3 ,ZrO2 のコロイド(ゾル)あるい
は粉末を混合してもほぼ同様な結果が得られた。また、
これらのうち2種以上を混合して使用してもほぼ同様な
結果が得られた。
【0031】従って本発明では特殊有機樹脂100部に
対し、クロム酸5〜50部及びリン酸20〜80部配合
し、さらにSiO2 ,SnO2 ,Cr2 O3 ,Fe2 O
3 ,Fe3 O4 ,MgO,Al2 O3 ,ZrO2 のコロ
イド(ゾル)あるいは粉末の1種あるいは2種以上を5
〜25部配合することとする。次に特殊有機樹脂100
部に対し、クロム酸20部及びリン酸50部配合した水
性液を目付が30g/m2 の電気Znめっき鋼板に付着
量を変えて塗布し、特性を評価した。耐Cr溶出性及び
塗料密着性の評価方法は前掲と同じである。また、加工
後裸耐蝕性は塩水噴霧試験で1000時間後の発錆状況
で評価した。評価基準は前掲と同じである。
対し、クロム酸5〜50部及びリン酸20〜80部配合
し、さらにSiO2 ,SnO2 ,Cr2 O3 ,Fe2 O
3 ,Fe3 O4 ,MgO,Al2 O3 ,ZrO2 のコロ
イド(ゾル)あるいは粉末の1種あるいは2種以上を5
〜25部配合することとする。次に特殊有機樹脂100
部に対し、クロム酸20部及びリン酸50部配合した水
性液を目付が30g/m2 の電気Znめっき鋼板に付着
量を変えて塗布し、特性を評価した。耐Cr溶出性及び
塗料密着性の評価方法は前掲と同じである。また、加工
後裸耐蝕性は塩水噴霧試験で1000時間後の発錆状況
で評価した。評価基準は前掲と同じである。
【0032】図24から明らかなようにCr換算で10
mg/m2 以上で優れた加工後裸耐蝕性を示す。図25
から明らかなようにCr付着量は耐Cr溶出性に影響を
及ぼさない。図26から明らかなようにCr付着量は塗
料密着性にも影響を及ぼさない。また、上記水性液にS
iO2 ,SnO2 ,Cr2 O3 ,Fe2 O3 ,Fe3 O
4 ,MgO,Al2 O3 ,ZrO2 のコロイド(ゾル)
あるいは粉末の1種あるいは2種以上を5〜25部を配
合してもCr付着量と加工後裸耐蝕性、耐Cr溶出性及
び塗料密着性との関係は殆ど変化しなかった。従って本
発明では、樹脂クロメートの付着量はCr換算で10m
g/m2 以上とし、上限は経済的な観点からCr換算で
300mg/m2 以下とする。
mg/m2 以上で優れた加工後裸耐蝕性を示す。図25
から明らかなようにCr付着量は耐Cr溶出性に影響を
及ぼさない。図26から明らかなようにCr付着量は塗
料密着性にも影響を及ぼさない。また、上記水性液にS
iO2 ,SnO2 ,Cr2 O3 ,Fe2 O3 ,Fe3 O
4 ,MgO,Al2 O3 ,ZrO2 のコロイド(ゾル)
あるいは粉末の1種あるいは2種以上を5〜25部を配
合してもCr付着量と加工後裸耐蝕性、耐Cr溶出性及
び塗料密着性との関係は殆ど変化しなかった。従って本
発明では、樹脂クロメートの付着量はCr換算で10m
g/m2 以上とし、上限は経済的な観点からCr換算で
300mg/m2 以下とする。
【0033】次に、本発明による樹脂クロメート処理浴
は冷延鋼板あるいはZn又はZn系合金めっき鋼板の上
に処理することにより極めて優れた耐蝕性、塗料密着性
及び耐Cr溶出性を示す樹脂クロメート皮膜を形成する
が、この樹脂クロメート皮膜は他の有機樹脂との密着性
が極めて優れていることから、その上層に更に各種有機
樹脂を塗布し、有機複合鋼板を製造することもできる。
上層に塗布する有機樹脂は本発明によるメタアクリル酸
メチル、アクリル酸ブチル、スチレン、グリシジルメタ
アクリレート、メタアクリル酸、アクリル酸及びリン酸
基含有ビニル系モノマーを共重合して得られる有機樹脂
を塗布しても良いし、オレフィン/アクリル酸共重合体
樹脂、ポリアクリル酸及びその共重合体樹脂、ポリアク
リル酸エステル及びその共重合体樹脂、ポリメタクリル
酸エステル及びその共重合体樹脂、エポキシ樹脂、アク
リル変性エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ウ
レタン変性エポキシエステル樹脂、ビニル変性エポキシ
樹脂、ビニル変性エポキシエステル樹脂などを塗布する
ことができる。
は冷延鋼板あるいはZn又はZn系合金めっき鋼板の上
に処理することにより極めて優れた耐蝕性、塗料密着性
及び耐Cr溶出性を示す樹脂クロメート皮膜を形成する
が、この樹脂クロメート皮膜は他の有機樹脂との密着性
が極めて優れていることから、その上層に更に各種有機
樹脂を塗布し、有機複合鋼板を製造することもできる。
上層に塗布する有機樹脂は本発明によるメタアクリル酸
メチル、アクリル酸ブチル、スチレン、グリシジルメタ
アクリレート、メタアクリル酸、アクリル酸及びリン酸
基含有ビニル系モノマーを共重合して得られる有機樹脂
を塗布しても良いし、オレフィン/アクリル酸共重合体
樹脂、ポリアクリル酸及びその共重合体樹脂、ポリアク
リル酸エステル及びその共重合体樹脂、ポリメタクリル
酸エステル及びその共重合体樹脂、エポキシ樹脂、アク
リル変性エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ウ
レタン変性エポキシエステル樹脂、ビニル変性エポキシ
樹脂、ビニル変性エポキシエステル樹脂などを塗布する
ことができる。
【0034】また、これら樹脂にSiO2 ,SnO2 ,
Cr2 O3 ,Fe2 O3 ,Fe3 O 4 ,MgO,Al2
O3 ,ZrO2 のコロイド(ゾル)あるいは粉末の1種
あるいは2種以上を添加して塗布することもできる。そ
の際、これらゾルあるいは粉末を有機樹脂100部に対
し、10〜60部添加するのが望ましい。その理由は1
0部未満あるいは60部超で耐蝕性がやや低下するから
である。また、上記ゾルあるいは粉末の粒径は2〜15
nm前後の微粒のものを使用した方がより効果が強く得
られることが判った。従って本発明ではゾルあるいは粉
末の粒径は2〜15nmとすることが望ましい。
Cr2 O3 ,Fe2 O3 ,Fe3 O 4 ,MgO,Al2
O3 ,ZrO2 のコロイド(ゾル)あるいは粉末の1種
あるいは2種以上を添加して塗布することもできる。そ
の際、これらゾルあるいは粉末を有機樹脂100部に対
し、10〜60部添加するのが望ましい。その理由は1
0部未満あるいは60部超で耐蝕性がやや低下するから
である。また、上記ゾルあるいは粉末の粒径は2〜15
nm前後の微粒のものを使用した方がより効果が強く得
られることが判った。従って本発明ではゾルあるいは粉
末の粒径は2〜15nmとすることが望ましい。
【0035】また、上層に塗布する有機樹脂あるいは有
機樹脂と上記無機物質の混合物を塗布する際、塗布量は
乾燥後0.2〜3.0g/m2 塗布する。その理由は、
0.2g/m2 以下では上層に塗布する皮膜の効果が充
分得られず、3.0g/m2超では溶接性等の点で弊害
が現れるためである。本発明はこれまで、電気Znめっ
き鋼板に処理した場合を主に述べてきた。しかし、本発
明は電気Znめっき鋼板以外に、冷延鋼板、溶融Znめ
っき鋼板及びZn−Ni系、Zn−Ni−Co系、Zn
−Ni−Cr系、Zn−Fe系、Zn−Co系、Zn−
Cr系、Zn−Mn系、Zn−Al系、Zn−Mg系等
のZn系合金めっき鋼板に使用することができる。ま
た、本発明による樹脂クロメートを鋼板に塗布するに
は、ロールコート、スプレー塗装、刷毛塗り、浸漬塗
装、カーテンフロー等いずれの塗装方法を用いても良
い。
機樹脂と上記無機物質の混合物を塗布する際、塗布量は
乾燥後0.2〜3.0g/m2 塗布する。その理由は、
0.2g/m2 以下では上層に塗布する皮膜の効果が充
分得られず、3.0g/m2超では溶接性等の点で弊害
が現れるためである。本発明はこれまで、電気Znめっ
き鋼板に処理した場合を主に述べてきた。しかし、本発
明は電気Znめっき鋼板以外に、冷延鋼板、溶融Znめ
っき鋼板及びZn−Ni系、Zn−Ni−Co系、Zn
−Ni−Cr系、Zn−Fe系、Zn−Co系、Zn−
Cr系、Zn−Mn系、Zn−Al系、Zn−Mg系等
のZn系合金めっき鋼板に使用することができる。ま
た、本発明による樹脂クロメートを鋼板に塗布するに
は、ロールコート、スプレー塗装、刷毛塗り、浸漬塗
装、カーテンフロー等いずれの塗装方法を用いても良
い。
【0036】以下、実施例について詳しく述べる。
実施例1 Znめっき鋼板(目付量:20g/m2 )にメタアクリ
ル酸メチル20部、アクリル酸ブチル35部、スチレン
5部、グリシジルメタアクリレート15部、メタアクリ
ル酸20部、アクリル酸5部及びリン酸基含有ビニル系
モノマー1部を共重合して得られた有機樹脂100部に
対し、クロム酸20部、リン酸60部を配合した水性液
をロールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 20部 リン酸 60部 で、付着量がCr換算で55mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
ル酸メチル20部、アクリル酸ブチル35部、スチレン
5部、グリシジルメタアクリレート15部、メタアクリ
ル酸20部、アクリル酸5部及びリン酸基含有ビニル系
モノマー1部を共重合して得られた有機樹脂100部に
対し、クロム酸20部、リン酸60部を配合した水性液
をロールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 20部 リン酸 60部 で、付着量がCr換算で55mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
【0037】実施例2 Zn−Ni系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Ni=13.5%)にメタアクリル酸メチル20部、ア
クリル酸ブチル35部、スチレン5部、グリシジルメタ
アクリレート15部、メタアクリル酸20部、アクリル
酸5部及びリン酸基含有ビニル系モノマー1部を共重合
して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸20
部、リン酸60部、コロイダルシリカ15部を配合した
水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 20部 リン酸 60部 SiO2 15部 で、付着量がCr換算で45mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
Ni=13.5%)にメタアクリル酸メチル20部、ア
クリル酸ブチル35部、スチレン5部、グリシジルメタ
アクリレート15部、メタアクリル酸20部、アクリル
酸5部及びリン酸基含有ビニル系モノマー1部を共重合
して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸20
部、リン酸60部、コロイダルシリカ15部を配合した
水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 20部 リン酸 60部 SiO2 15部 で、付着量がCr換算で45mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
【0038】実施例3 Zn−Cr系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Cr=10.8%)にメタアクリル酸メチル15部、ア
クリル酸ブチル40部、スチレン5部、グリシジルメタ
アクリレート10部、メタアクリル酸25部、アクリル
酸10部及びリン酸基含有ビニル系モノマー2部を共重
合して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸25
部、リン酸50部を配合した水性液をロールで塗布し、
150℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 50部 で、付着量がCr換算で50mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、メタアクリル酸メチル
20部、アクリル酸ブチル35部、スチレン5部、グリ
シジルメタアクリレート15部、メタアクリル酸20
部、アクリル酸5部及びリン酸基含有ビニル系モノマー
1部を共重合して得られた有機樹脂の水性液をロールで
塗布し、150℃で乾燥して上記有機樹脂よりなる皮膜
を1.3g/m2 有する有機複合めっき鋼板を製造し
た。
Cr=10.8%)にメタアクリル酸メチル15部、ア
クリル酸ブチル40部、スチレン5部、グリシジルメタ
アクリレート10部、メタアクリル酸25部、アクリル
酸10部及びリン酸基含有ビニル系モノマー2部を共重
合して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸25
部、リン酸50部を配合した水性液をロールで塗布し、
150℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 50部 で、付着量がCr換算で50mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、メタアクリル酸メチル
20部、アクリル酸ブチル35部、スチレン5部、グリ
シジルメタアクリレート15部、メタアクリル酸20
部、アクリル酸5部及びリン酸基含有ビニル系モノマー
1部を共重合して得られた有機樹脂の水性液をロールで
塗布し、150℃で乾燥して上記有機樹脂よりなる皮膜
を1.3g/m2 有する有機複合めっき鋼板を製造し
た。
【0039】実施例4 Zn−Fe系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Fe=11.5%)にメタアクリル酸メチル20部、ア
クリル酸ブチル35部、スチレン5部、グリシジルメタ
アクリレート15部、メタアクリル酸20部、アクリル
酸5部及びリン酸基含有ビニル系モノマー1部を共重合
して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸20
部、リン酸60部配合した水性液をロールで塗布し、1
50℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 20部 リン酸 60部 で、付着量がCr換算で68mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、メタアクリル酸メチル
22部、アクリル酸ブチル34部、スチレン4部、グリ
シジルメタアクリレート13部、メタアクリル酸25
部、アクリル酸7部及びリン酸基含有ビニル系モノマー
2部を共重合して得られた有機樹脂100部に対し、コ
ロイダルシリカ20部配合した水性液をロールで塗布
し、150℃で乾燥して上記有機樹脂100部とコロイ
ダルシリカ20部とよりなる皮膜を1.3g/m2 有す
る有機複合めっき鋼板を製造した。
Fe=11.5%)にメタアクリル酸メチル20部、ア
クリル酸ブチル35部、スチレン5部、グリシジルメタ
アクリレート15部、メタアクリル酸20部、アクリル
酸5部及びリン酸基含有ビニル系モノマー1部を共重合
して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸20
部、リン酸60部配合した水性液をロールで塗布し、1
50℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 20部 リン酸 60部 で、付着量がCr換算で68mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、メタアクリル酸メチル
22部、アクリル酸ブチル34部、スチレン4部、グリ
シジルメタアクリレート13部、メタアクリル酸25
部、アクリル酸7部及びリン酸基含有ビニル系モノマー
2部を共重合して得られた有機樹脂100部に対し、コ
ロイダルシリカ20部配合した水性液をロールで塗布
し、150℃で乾燥して上記有機樹脂100部とコロイ
ダルシリカ20部とよりなる皮膜を1.3g/m2 有す
る有機複合めっき鋼板を製造した。
【0040】実施例5 Zn−Ni系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Ni=11.8%)にメタアクリル酸メチル20部、ア
クリル酸ブチル38部、スチレン4部、グリシジルメタ
アクリレート13部、メタアクリル酸20部、アクリル
酸15部及びリン酸基含有ビニル系モノマー1部を共重
合して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸25
部、リン酸50部配合した水性液をロールで塗布し、1
50℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 50部 で、付着量がCr換算で58mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、ビニル変性エポキシエ
ステル樹脂の水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥
してビニル変性エポキシエステル樹脂よりなる皮膜を
1.3g/m2 有する有機複合めっき鋼板を製造した。
Ni=11.8%)にメタアクリル酸メチル20部、ア
クリル酸ブチル38部、スチレン4部、グリシジルメタ
アクリレート13部、メタアクリル酸20部、アクリル
酸15部及びリン酸基含有ビニル系モノマー1部を共重
合して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸25
部、リン酸50部配合した水性液をロールで塗布し、1
50℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 50部 で、付着量がCr換算で58mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、ビニル変性エポキシエ
ステル樹脂の水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥
してビニル変性エポキシエステル樹脂よりなる皮膜を
1.3g/m2 有する有機複合めっき鋼板を製造した。
【0041】実施例6 Zn−Al系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Al=4.9%)にメタアクリル酸メチル15部、アク
リル酸ブチル40部、スチレン5部、グリシジルメタア
クリレート10部、メタアクリル酸25部、アクリル酸
10部及びリン酸基含有ビニル系モノマー2部を共重合
して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸25
部、リン酸50部配合した水性液をロールで塗布し、1
50℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 50部 で、付着量がCr換算で50mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、オレフィン/アクリル
酸共重合体樹脂100部とコロイダルシリカ20部を配
合した水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥してオ
レフィン/アクリル酸共重合体樹脂100部とコロイダ
ルシリカ20部とよりなる皮膜を1.5g/m2 有する
有機複合めっき鋼板を製造した。
Al=4.9%)にメタアクリル酸メチル15部、アク
リル酸ブチル40部、スチレン5部、グリシジルメタア
クリレート10部、メタアクリル酸25部、アクリル酸
10部及びリン酸基含有ビニル系モノマー2部を共重合
して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸25
部、リン酸50部配合した水性液をロールで塗布し、1
50℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 50部 で、付着量がCr換算で50mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、オレフィン/アクリル
酸共重合体樹脂100部とコロイダルシリカ20部を配
合した水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥してオ
レフィン/アクリル酸共重合体樹脂100部とコロイダ
ルシリカ20部とよりなる皮膜を1.5g/m2 有する
有機複合めっき鋼板を製造した。
【0042】実施例7 Zn−Mn系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Mn=40.5%)にメタアクリル酸メチル25部、ア
クリル酸ブチル30部、スチレン10部、グリシジルメ
タアクリレート10部、メタアクリル酸25部、アクリ
ル酸10部及びリン酸基含有ビニル系モノマー2部を共
重合して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸2
0部、リン酸50部、コロイダルシリカ15部、MgO
3部配合した水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥
して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 20部 リン酸 50部 SiO2 15部 MgO 3部 で、付着量がCr換算で52mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、ビニル変性エポキシ樹
脂の水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥してビニ
ル変性エポキシ樹脂よりなる皮膜を1.5g/m2 有す
る有機複合めっき鋼板を製造した。
Mn=40.5%)にメタアクリル酸メチル25部、ア
クリル酸ブチル30部、スチレン10部、グリシジルメ
タアクリレート10部、メタアクリル酸25部、アクリ
ル酸10部及びリン酸基含有ビニル系モノマー2部を共
重合して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸2
0部、リン酸50部、コロイダルシリカ15部、MgO
3部配合した水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥
して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 20部 リン酸 50部 SiO2 15部 MgO 3部 で、付着量がCr換算で52mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、ビニル変性エポキシ樹
脂の水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥してビニ
ル変性エポキシ樹脂よりなる皮膜を1.5g/m2 有す
る有機複合めっき鋼板を製造した。
【0043】実施例8 Zn−Ni系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Ni=12.3%)にメタアクリル酸メチル25部、ア
クリル酸ブチル30部、スチレン10部、グリシジルメ
タアクリレート10部、メタアクリル酸25部、アクリ
ル酸10部及びリン酸基含有ビニル系モノマー1部を共
重合して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸2
5部、リン酸70部、コロイダルシリカ20部配合した
水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 70部 SiO2 20部 で、付着量がCr換算で48mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、メタアクリル酸メチル
20部、アクリル酸ブチル35部、スチレン5部、グリ
シジルメタアクリレート15部、メタアクリル酸20
部、アクリル酸5部及びリン酸基含有ビニル系モノマー
1部を共重合して得られた有機樹脂100部に対し、ア
エロジルを20部配合した水性液をロールで塗布し、1
50℃で乾燥して上記有機樹脂100部とアエロジル2
0部とからなる皮膜を1.1g/m2 を有する有機複合
めっき鋼板を製造した。
Ni=12.3%)にメタアクリル酸メチル25部、ア
クリル酸ブチル30部、スチレン10部、グリシジルメ
タアクリレート10部、メタアクリル酸25部、アクリ
ル酸10部及びリン酸基含有ビニル系モノマー1部を共
重合して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸2
5部、リン酸70部、コロイダルシリカ20部配合した
水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 70部 SiO2 20部 で、付着量がCr換算で48mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、メタアクリル酸メチル
20部、アクリル酸ブチル35部、スチレン5部、グリ
シジルメタアクリレート15部、メタアクリル酸20
部、アクリル酸5部及びリン酸基含有ビニル系モノマー
1部を共重合して得られた有機樹脂100部に対し、ア
エロジルを20部配合した水性液をロールで塗布し、1
50℃で乾燥して上記有機樹脂100部とアエロジル2
0部とからなる皮膜を1.1g/m2 を有する有機複合
めっき鋼板を製造した。
【0044】実施例9 Zn−Ni系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Ni=11.8%)にメタアクリル酸メチル20部、ア
クリル酸ブチル28部、スチレン12部、グリシジルメ
タアクリレート12部、メタアクリル酸23部、アクリ
ル酸13部及びリン酸基含有ビニル系モノマー2部を共
重合して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸2
5部、リン酸60部、コロイダルシリカ25部配合した
水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 60部 SiO2 25部 で、付着量がCr換算で52mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、ビニル変性エポキシエ
ステル樹脂の水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥
してエポキシエステル樹脂よりなる皮膜を1.1g/m
2 有する有機複合めっき鋼板を製造した。
Ni=11.8%)にメタアクリル酸メチル20部、ア
クリル酸ブチル28部、スチレン12部、グリシジルメ
タアクリレート12部、メタアクリル酸23部、アクリ
ル酸13部及びリン酸基含有ビニル系モノマー2部を共
重合して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸2
5部、リン酸60部、コロイダルシリカ25部配合した
水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 60部 SiO2 25部 で、付着量がCr換算で52mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、ビニル変性エポキシエ
ステル樹脂の水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥
してエポキシエステル樹脂よりなる皮膜を1.1g/m
2 有する有機複合めっき鋼板を製造した。
【0045】実施例10 Zn−Ni系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Ni=13.5%)にメタアクリル酸メチル25部、ア
クリル酸ブチル30部、スチレン10部、グリシジルメ
タアクリレート10部、メタアクリル酸25部、アクリ
ル酸10部及びリン酸基含有ビニル系モノマー2部を共
重合して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸2
5部、リン酸70部、コロイダルシリカ20部配合した
水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 70部 SiO2 20部 で、付着量がCr換算で48mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、ビニル変性エポキシ樹
脂100部にコロイダルシリカ30部を配合した水性液
をロールで塗布し、150℃で乾燥してビニル変性エポ
キシ樹脂100部とコロイダルシリカ30部とからなる
皮膜を0.8g/m2 有する有機複合めっき鋼板を製造
した。
Ni=13.5%)にメタアクリル酸メチル25部、ア
クリル酸ブチル30部、スチレン10部、グリシジルメ
タアクリレート10部、メタアクリル酸25部、アクリ
ル酸10部及びリン酸基含有ビニル系モノマー2部を共
重合して得られた有機樹脂100部に対し、クロム酸2
5部、リン酸70部、コロイダルシリカ20部配合した
水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 上記有機樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 70部 SiO2 20部 で、付着量がCr換算で48mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、ビニル変性エポキシ樹
脂100部にコロイダルシリカ30部を配合した水性液
をロールで塗布し、150℃で乾燥してビニル変性エポ
キシ樹脂100部とコロイダルシリカ30部とからなる
皮膜を0.8g/m2 有する有機複合めっき鋼板を製造
した。
【0046】比較例1 Znめっき鋼板にクロム酸25部、リン酸50部配合の
水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥して付着量が
Cr換算で71mg/m2 のクロメート皮膜を形成し
た。
水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥して付着量が
Cr換算で71mg/m2 のクロメート皮膜を形成し
た。
【0047】比較例2 Zn−Ni系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Ni=12.9%)にクロム酸25部、リン酸50部配
合した水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥して付
着量がCr換算で60mg/m2 のクロメート皮膜を形
成した。
Ni=12.9%)にクロム酸25部、リン酸50部配
合した水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥して付
着量がCr換算で60mg/m2 のクロメート皮膜を形
成した。
【0048】比較例3 Zn−Ni系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Ni=12.9%)にアクリルエマルジョン100部に
対し、クロム酸25部、リン酸50部配合した水性液を
ロールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 アクリル樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 50部 で、付着量がCr換算で60mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
Ni=12.9%)にアクリルエマルジョン100部に
対し、クロム酸25部、リン酸50部配合した水性液を
ロールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 アクリル樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 25部 リン酸 50部 で、付着量がCr換算で60mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
【0049】比較例4 Zn−Ni系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Ni=12.9%)にアクリルアミド100部に対し、
クロム酸20部、リン酸60部、コロイダルシリカ20
部配合した水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥し
て成分が、 アクリルアミド樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 20部 リン酸 60部 SiO2 20部 で、付着量がCr換算で65mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
Ni=12.9%)にアクリルアミド100部に対し、
クロム酸20部、リン酸60部、コロイダルシリカ20
部配合した水性液をロールで塗布し、150℃で乾燥し
て成分が、 アクリルアミド樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 20部 リン酸 60部 SiO2 20部 で、付着量がCr換算で65mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
【0050】比較例5 Zn−Bi系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Ni=12.9%)にアクリルアマイド100部に対
し、クロム酸30部、リン酸30部配合した水性液をロ
ールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 アクリルアマイド樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 30部 リン酸 30部 で、付着量がCr換算で65mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、エポキシ樹脂の水性液
をロールで塗布し、150℃で乾燥してエポキシ樹脂よ
りなる皮膜を1.2g/m2 有する有機複合めっき鋼板
を製造した。
Ni=12.9%)にアクリルアマイド100部に対
し、クロム酸30部、リン酸30部配合した水性液をロ
ールで塗布し、150℃で乾燥して成分が、 アクリルアマイド樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 30部 リン酸 30部 で、付着量がCr換算で65mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、エポキシ樹脂の水性液
をロールで塗布し、150℃で乾燥してエポキシ樹脂よ
りなる皮膜を1.2g/m2 有する有機複合めっき鋼板
を製造した。
【0051】比較例6 Zn−Ni系合金めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Ni=12.9%)にアクリルエマルジョン100部に
対し、クロム酸20部、リン酸40部、コロイダルシリ
カ15部配合した水性液をロールで塗布し、150℃で
乾燥して成分が、 アクリル樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 20部 リン酸 40部 SiO2 15部 で、付着量がCr換算で48mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、エポキシ樹脂100部
とアエロジル20部を配合した水性液をロールで塗布
し、150℃で乾燥してエポキシ樹脂100部とアエロ
ジル20部とからなる皮膜を1.1g/m2 有する有機
複合めっき鋼板を製造した。表1はZnあるいはZn系
合金めっき鋼板に処理した場合の実施例1〜10及び比
較例1〜6の塩水噴霧試験による加工後の裸耐蝕性、メ
ラミン系低温焼付け型塗料(焼付け温度:110℃)を
30μ塗装した場合の塗料密着性、Crの溶出性及び浴
の安定性を示したものである。これら評価方法は前掲と
同じである。
Ni=12.9%)にアクリルエマルジョン100部に
対し、クロム酸20部、リン酸40部、コロイダルシリ
カ15部配合した水性液をロールで塗布し、150℃で
乾燥して成分が、 アクリル樹脂 100部 全Crをクロム酸換算で 20部 リン酸 40部 SiO2 15部 で、付着量がCr換算で48mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。さらにその上に、エポキシ樹脂100部
とアエロジル20部を配合した水性液をロールで塗布
し、150℃で乾燥してエポキシ樹脂100部とアエロ
ジル20部とからなる皮膜を1.1g/m2 有する有機
複合めっき鋼板を製造した。表1はZnあるいはZn系
合金めっき鋼板に処理した場合の実施例1〜10及び比
較例1〜6の塩水噴霧試験による加工後の裸耐蝕性、メ
ラミン系低温焼付け型塗料(焼付け温度:110℃)を
30μ塗装した場合の塗料密着性、Crの溶出性及び浴
の安定性を示したものである。これら評価方法は前掲と
同じである。
【0052】
【表1】
【0053】表1から明らかなように、Znめっき鋼板
に本発明によるクロメートを実施した場合、加工後の裸
耐蝕性は1000時間でほとんど変化無く、1500時
間で一部に僅かに赤錆が発生するものがある程度に過ぎ
ない。Zn系合金めっき鋼板に本発明によるクロメート
を実施した場合、加工後の裸耐蝕性は1500時間でほ
とんど変化無く、2000時間で一部に僅かに赤錆が発
生するものがある程度に過ぎない。また、本発明による
クロメートを実施し、その上にさらに本発明による有機
樹脂を実施した有機複合めっき鋼板の場合の加工後の裸
耐蝕性は4000時間で一部の試料にわずかに赤錆が認
められるものがあるに過ぎない。これに対し、公知のク
ロメート皮膜組成の場合(比較例1,2)ではSST1
00時間で赤錆がかなり発生している。また、各種樹脂
を添加した本発明以外の樹脂クロメート(比較例3,
4)も400時間でかなり赤錆が発生している。
に本発明によるクロメートを実施した場合、加工後の裸
耐蝕性は1000時間でほとんど変化無く、1500時
間で一部に僅かに赤錆が発生するものがある程度に過ぎ
ない。Zn系合金めっき鋼板に本発明によるクロメート
を実施した場合、加工後の裸耐蝕性は1500時間でほ
とんど変化無く、2000時間で一部に僅かに赤錆が発
生するものがある程度に過ぎない。また、本発明による
クロメートを実施し、その上にさらに本発明による有機
樹脂を実施した有機複合めっき鋼板の場合の加工後の裸
耐蝕性は4000時間で一部の試料にわずかに赤錆が認
められるものがあるに過ぎない。これに対し、公知のク
ロメート皮膜組成の場合(比較例1,2)ではSST1
00時間で赤錆がかなり発生している。また、各種樹脂
を添加した本発明以外の樹脂クロメート(比較例3,
4)も400時間でかなり赤錆が発生している。
【0054】また、塗膜の密着性も同様で、本発明を実
施した場合、塗料密着性の得にくい低温焼付け型(11
0℃焼付け)でも極めて優れた密着性を示すが、公知の
クロメート皮膜の場合(比較例1,2)の場合あるいは
本発明以外の樹脂クロメート(比較例3,4)の場合は
塗料密着性は極めて悪い。耐Cr溶出性においても、本
発明を実施した場合には、Crの溶出はほとんど皆無で
ある。これに対し、公知のクロメート皮膜の場合(比較
例1,2)及び本発明以外の樹脂クロメート(比較例
3,4)の場合は多量のCrの溶出が認められる。ま
た、本発明による樹脂クロメート浴(実施例1,2,
3,4,5,6,7,8,9,10)の浴寿命は極めて
長く、長時間変化しない。これに対し、本発明以外の樹
脂クロメート浴(比較例3,4,5,6)の浴寿命は極
めて短く、極短時間で樹脂はゲル化して使用不能とな
る。
施した場合、塗料密着性の得にくい低温焼付け型(11
0℃焼付け)でも極めて優れた密着性を示すが、公知の
クロメート皮膜の場合(比較例1,2)の場合あるいは
本発明以外の樹脂クロメート(比較例3,4)の場合は
塗料密着性は極めて悪い。耐Cr溶出性においても、本
発明を実施した場合には、Crの溶出はほとんど皆無で
ある。これに対し、公知のクロメート皮膜の場合(比較
例1,2)及び本発明以外の樹脂クロメート(比較例
3,4)の場合は多量のCrの溶出が認められる。ま
た、本発明による樹脂クロメート浴(実施例1,2,
3,4,5,6,7,8,9,10)の浴寿命は極めて
長く、長時間変化しない。これに対し、本発明以外の樹
脂クロメート浴(比較例3,4,5,6)の浴寿命は極
めて短く、極短時間で樹脂はゲル化して使用不能とな
る。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の樹脂クロメ
ート処理浴は浴寿命が極めて長く、かつ、各種金属板に
加工後裸耐蝕性、塗料密着性、耐Cr溶出性に優れたク
ロメート皮膜が形成でき、また、本発明の上記クロメー
ト皮膜を特定量有する表面処理鋼板、特に有機複合めっ
き鋼板は加工後極めて優れた裸耐蝕性を示し、また、塗
料との密着性も優れ、かつ、耐Cr溶出性に優れている
ことから加工後そのまま使用することもできる。また、
塗装して使用することも可能であり、塗装鋼板の下地用
としても最適である。
ート処理浴は浴寿命が極めて長く、かつ、各種金属板に
加工後裸耐蝕性、塗料密着性、耐Cr溶出性に優れたク
ロメート皮膜が形成でき、また、本発明の上記クロメー
ト皮膜を特定量有する表面処理鋼板、特に有機複合めっ
き鋼板は加工後極めて優れた裸耐蝕性を示し、また、塗
料との密着性も優れ、かつ、耐Cr溶出性に優れている
ことから加工後そのまま使用することもできる。また、
塗装して使用することも可能であり、塗装鋼板の下地用
としても最適である。
【図1】樹脂成分のメタアクリル酸メチルの割合と塗料
密着性の関係を示した図、
密着性の関係を示した図、
【図2】樹脂成分のメタアクリル酸メチルの割合と浴の
安定性の関係を示した図、
安定性の関係を示した図、
【図3】樹脂成分のアクリル酸ブチルの割合と塗料密着
性の関係を示した図、
性の関係を示した図、
【図4】樹脂成分のアクリル酸ブチルの割合と浴の安定
性の関係を示した図、
性の関係を示した図、
【図5】樹脂成分のスチレンの割合と塗料密着性の関係
を示した図、
を示した図、
【図6】樹脂成分のスチレンの割合と浴の安定性の関係
を示した図、
を示した図、
【図7】樹脂成分のグリシジルメタアクリレートの割合
と塗料密着性の関係を示した図、
と塗料密着性の関係を示した図、
【図8】樹脂成分のグリシジルメタアクリレートの割合
と浴の安定性の関係を示した図、
と浴の安定性の関係を示した図、
【図9】樹脂成分のメタアクリル酸の割合と塗料密着性
の関係を示した図、
の関係を示した図、
【図10】樹脂成分のメタアクリル酸の割合と浴の安定
性の関係を示した図、
性の関係を示した図、
【図11】樹脂成分のアクリル酸の割合と塗料密着性の
関係を示した図、
関係を示した図、
【図12】樹脂成分のアクリル酸の割合と浴の安定性の
関係を示した図、
関係を示した図、
【図13】樹脂成分のリン酸基含有ビニル系モノマーの
割合と塗料密着性の関係を示した図、
割合と塗料密着性の関係を示した図、
【図14】樹脂成分のリン酸基含有ビニル系モノマーの
割合と浴の安定性の関係を示した図、
割合と浴の安定性の関係を示した図、
【図15】樹脂クロメート浴におけるクロム酸の濃度と
加工後裸耐蝕性の関係を示した図、
加工後裸耐蝕性の関係を示した図、
【図16】樹脂クロメート浴におけるクロム酸の濃度と
耐Cr溶出性の関係を示した図、
耐Cr溶出性の関係を示した図、
【図17】樹脂クロメート浴におけるクロム酸の濃度と
塗料密着性の関係を示した図、
塗料密着性の関係を示した図、
【図18】樹脂クロメート浴におけるリン酸の濃度と加
工後裸耐蝕性の関係を示した図、
工後裸耐蝕性の関係を示した図、
【図19】樹脂クロメート浴におけるリン酸の濃度と耐
Cr溶出性の関係を示した図、
Cr溶出性の関係を示した図、
【図20】樹脂クロメート浴におけるリン酸の濃度と塗
料密着性の関係を示した図、
料密着性の関係を示した図、
【図21】樹脂クロメート浴におけるコロイダルシリカ
の濃度と加工後裸耐蝕性の関係を示した図、
の濃度と加工後裸耐蝕性の関係を示した図、
【図22】樹脂クロメート浴におけるコロイダルシリカ
の濃度と耐Cr溶出性の関係を示した図、
の濃度と耐Cr溶出性の関係を示した図、
【図23】樹脂クロメート浴におけるコロイダルシリカ
の濃度と塗料密着性の関係を示した図、
の濃度と塗料密着性の関係を示した図、
【図24】樹脂クロメート浴におけるCr換算による付
着量と加工後裸耐蝕性の関係を示した図、
着量と加工後裸耐蝕性の関係を示した図、
【図25】樹脂クロメート浴におけるCr換算による付
着量と耐Cr溶出性の関係を示した図、
着量と耐Cr溶出性の関係を示した図、
【図26】樹脂クロメート浴におけるCr換算による付
着量と塗料密着性の関係を示した図。
着量と塗料密着性の関係を示した図。
Claims (8)
- 【請求項1】 メタアクリル酸メチル、アクリル酸ブチ
ル、スチレン、グリシジルメタアクリレート、メタアク
リル酸、アクリル酸及びリン酸基含有ビニル系モノマー
を共重合して得られる有機樹脂100部(以後重量部)
に対し、クロム酸5〜50部及びリン酸20〜80部配
合した水性液からなることを特徴とする樹脂クロメート
浴。 - 【請求項2】 メタアクリル酸メチル、アクリル酸ブチ
ル、スチレン、グリシジルメタアクリレート、メタアク
リル酸、アクリル酸及びリン酸基含有ビニル系モノマー
を共重合して得られる有機樹脂100部に対し、クロム
酸5〜50部及びリン酸20〜80部配合し、さらに、
SiO2 ,Cr2 O3 , Fe2 O3 ,Fe3 O4 ,Mg
O,ZrO2 ,SnO2 ,Al2 O3 ,のゾルあるいは
粉末の1種あるいは2種以上を5〜25部配合した水性
液からなることを特徴とする樹脂クロメート浴。 - 【請求項3】 冷延鋼板あるいはZn又はZn系合金め
っき鋼板の上に、メタアクリル酸メチル,アクリル酸ブ
チル,スチレン,グリシジルメタアクリレート,メタア
クリル酸,アクリル酸及びリン酸基含有ビニル系モノマ
ーを共重合して得られる有機樹脂100部と全Crがク
ロム酸換算で5〜50部とリン酸20〜80部とからな
るクロメート皮膜をCr換算で10〜300mg/m2
有することを特徴とする表面処理鋼板。 - 【請求項4】 冷延鋼板あるいはZn又はZn系合金め
っき鋼板の上に、メタアクリル酸メチル、アクリル酸ブ
チル、スチレン、グリシジルメタアクリレート、メタア
クリル酸、アクリル酸及びリン酸基含有ビニル系モノマ
ーを共重合して得られる有機樹脂100部と全Crがク
ロム酸換算で5〜50部とリン酸20〜80部とSiO
2 ,Cr2 O3 ,Fe2 O3 ,Fe3 O4 , MgO,Z
rO2,SnO2 ,Al2 O3 ,のゾルあるいは粉末の
1種あるいは2種以上5〜25部とからなるクロメート
皮膜をCr換算で10〜300mg/m2 有することを
特徴とする表面処理鋼板。 - 【請求項5】 請求項3又は4記載の表面処理鋼板のク
ロメート皮膜の上にさらにメタアクリル酸メチル,アク
リル酸ブチル,スチレン,グリシジルメタアクリレー
ト,メタアクリル酸,アクリル酸及びリン酸基含有ビニ
ル系モノマーを共重合して得られる有機樹脂よりなる皮
膜を0.2〜3.0g/m2 有することを特徴とする表
面処理鋼板。 - 【請求項6】 請求項3又は4記載の表面処理鋼板のク
ロメート皮膜の上にさらにメタアクリル酸メチル、アク
リル酸ブチル、スチレン、グリシジルメタアクリレー
ト、メタアクリル酸、アクリル酸及びリン酸基含有ビニ
ル系モノマーを共重合して得られる有機樹脂100部と
SiO2 ,Cr2 O3 , Fe2 O3 , Fe3 O4 ,Mg
O,ZrO2 ,SnO2 ,Al2 O3 ,のゾルあるいは
粉末の1種あるいは2種以上10〜60部とよりなる皮
膜を0.2〜3.0g/m2 有することを特徴とする表
面処理鋼板。 - 【請求項7】 請求項3又は4記載の表面処理鋼板のク
ロメート皮膜の上にさらにオレフィン/アクリル酸共重
合体樹脂、ポリアクリル酸及びその共重合体樹脂、ポリ
アクリル酸エステル及びその共重合体樹脂、ポリメタク
リル酸エステル及びその共重合体樹脂、エポキシ樹脂、
アクリル変性エポキシ樹脂、エステル変性エポキシ樹
脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ
エステル樹脂、ビニル変性エポキシ樹脂、ビニル変性エ
ポキシエステル樹脂の1種あるいは2種以上よりなる皮
膜を0.2〜3.0g/m2 有することを特徴とする表
面処理鋼板。 - 【請求項8】 請求項3又は4記載の表面処理鋼板のク
ロメート皮膜の上にさらにオレフィン/アクリル酸共重
合体樹脂、ポリアクリル酸及びその共重合体樹脂、ポリ
アクリル酸エステル及びその共重合体樹脂、ポリメタク
リル酸エステル及びその共重合体樹脂、エポキシ樹脂、
アクリル変性エポキシ樹脂、エステル変性エポキシ樹
脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ
エステル樹脂、ビニル変性エポキシ樹脂、ビニル変性エ
ポキシエステル樹脂の1種あるいは2種以上100部と
SiO2 ,Cr2 O3 , Fe2 O3 , Fe3 O4 ,Mg
O,ZrO2 ,SnO2 ,Al2 O3 ,のゾルあるいは
粉末の1種あるいは2種以上10〜60部とよりなる皮
膜を0.2〜3.0g/m2 有することを特徴とする表
面処理鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13524794A JPH083759A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 樹脂クロメート浴及び表面処理鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13524794A JPH083759A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 樹脂クロメート浴及び表面処理鋼板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH083759A true JPH083759A (ja) | 1996-01-09 |
Family
ID=15147251
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13524794A Withdrawn JPH083759A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 樹脂クロメート浴及び表面処理鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH083759A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7126569B2 (en) * | 1999-03-23 | 2006-10-24 | Minolta Co., Ltd. | Liquid crystal display device |
-
1994
- 1994-06-17 JP JP13524794A patent/JPH083759A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7126569B2 (en) * | 1999-03-23 | 2006-10-24 | Minolta Co., Ltd. | Liquid crystal display device |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010904 |