JP2608494B2 - スポット溶接性および電着塗装性に優れたアルミニウム表面処理板 - Google Patents

スポット溶接性および電着塗装性に優れたアルミニウム表面処理板

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JP2608494B2
JP2608494B2 JP3242582A JP24258291A JP2608494B2 JP 2608494 B2 JP2608494 B2 JP 2608494B2 JP 3242582 A JP3242582 A JP 3242582A JP 24258291 A JP24258291 A JP 24258291A JP 2608494 B2 JP2608494 B2 JP 2608494B2
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aluminum
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勉 宇佐見
義文 長谷川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スポット溶接性および
電着塗装性に優れたアルミニウム表面処理板、とくに自
動車ボディパネル材として好適なアルミニウム表面処理
板に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、自動車ボディパネルのアルミ化の
検討が進んでいる。すでに実用化されたものもあり、ア
ルミニウム材の大きな利用分野として今後の発展が期待
されている。自動車ボディパネルに要求される材質性能
は、プレス成形性、スポット溶接性、塗装耐食性、およ
び塗装外観が優れていることであり、従来から自動車ボ
ディパネル材として広く使用されている鋼板について
は、これらの性能を満足させる表面処理工程が確立され
ている。しかしながら、ボディパネル用アルミニウム板
についての表面処理については未だ十分な研究がなされ
ていないのが実情である。
【0003】例えば、特開昭61−96074 号公報には、ア
ルミニウム板をクロメート処理してから鋼板と組合せ、
組合された製品を脱脂処理→表面調整→リン酸塩処理→
電着塗装→中塗塗装→上塗塗装からなる鋼板処理工程に
従って処理する手順が提案されているが、この方法では
クロメート皮膜からクロムイオンがリン酸塩処理液に溶
出し、鋼板上のリン酸塩皮膜形成に悪影響を与えるとい
う問題点がある。
【0004】また、プレス成形したアルミニウム合金製
ボディパネルに鋼板部材を組み付けた後、クロメート処
理することなく、そのまま前記鋼板の処理工程で処理す
るアルミ・鉄同時処理方式も提案され、一部では実施さ
れているが、この処理方法によるとリン酸塩処理液にア
ルミニウムイオンが溶出して液中のアルミニウムイオン
が増加し、アルミニウム合金板および鋼板上へのリン酸
塩皮膜の形成が阻害される傾向がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、処理中にお
ける前記従来の問題点を解消でき、スポット溶接性およ
び電着塗装性にも優れた表面性状を有するアルミニウム
表面処理板を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明によるスポット溶接性および電着塗装性に優
れたアルミニウム表面処理板は、アルミニウムまたはア
ルミニウム合金板表面に、クロム量が10〜30mg/
のクロメート皮膜またはジルコニウム量が10〜2
0mg/mの非クロム型化成皮膜を設け、該皮膜上
に、電気比抵抗が5×1010Ωcm以下の粉末からな
る導電性物質を含む厚さ0.5〜3μmの有機樹脂皮膜
層を形成してなることを構成上の特徴とする。
【0007】本発明においてアルミニウムまたはアルミ
ニウム合金板の表面に設けられる化成処理層は、その上
に形成される有機樹脂との密着性および耐食性を増すた
めのもので、反応型または塗布型のクロム酸クロメート
皮膜、リン酸クロメート皮膜、非クロム型化成皮膜など
層として形成される。
【0008】化成処理層上に形成される皮膜層は、好ま
しくは電気比抵抗が5×1010Ωcm以下の導電性物質の粉
末を含む有機樹脂からなる。このような導電性物質とし
ては、亜鉛、ニッケルなどの金属、クロム酸ストロンチ
ウム、クロム酸亜鉛などの金属塩、その他リン化鉄、二
硫化タングステン、グラファイトなどが挙げられる。こ
のうち、二硫化タングステンおよびグラファイトは板材
のプレス成形性の改良にも役立つ。有機樹脂としては、
例えば、エポキシ樹脂、エポキシエステル樹脂、アクリ
ル樹脂、オイルフリーアルキッド樹脂、ウレタン樹脂、
またはこれらの樹脂を2種以上混合した樹脂が使用され
る。
【0009】
【作用】本発明に従って二層の皮膜層を形成したアルミ
ニウム表面処理板を鋼板部材と組み付け、鋼板の処理工
程に従ってリン酸塩処理すると表面の有機樹脂皮膜層が
バリアーとなって、クロメート皮膜の場合はクロムイオ
ンが、また非クロム型化成皮膜の場合はジルコニウムイ
オンがリン酸塩処理液に溶出するのを防ぎ、その後の塗
装に対するクロメート皮膜の効果が保持される。そのう
え、2つの皮膜層によりアルミニウムイオンの溶出も完
全に防止される。さらに、有機樹脂皮膜層中に導電性物
質を含むため、板材のスポット溶接性および電着塗装性
も良好となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。
【0011】実施例1〜9、比較例1〜3 A5182 合金板(厚さ1mm)を用意し、50℃の10%硫酸溶液
に2分間浸漬して前処理した後、水洗、乾燥した。各試
料につき、以下に示す条件により化成処理を施し、その
層面に導電性物質を含有する有機樹脂を塗布して皮膜層
を形成した。
【0012】化成処理: (1)反応型クロメート処理 クロム酸クロメート処理剤〔日本ペイント(株)製、
“アルサーフ1000”〕の0.1%溶液に、40℃の
温度で浸漬した。浸漬時間を変えることにより、クロメ
ート被膜のクロム量を10〜30mg/mの範囲で変
化させた。 (2)塗布型クロメート処理 塗布型クロメート処理剤〔日本ペイント(株)製、“サ
ーフコートNRC−5000”〕を水で希釈し、バーコ
ーターで所定のクロム量になるよう塗布した後、180
℃で1分間乾燥した。 (3)非クロム型化成処理 ポリアクリル酸(平均重合度500)とジルコン弗化水
素酸の重量比1対1の組成物からなる非クロム酸化成処
理剤〔日本ペイント(株)製、“サーフコート”〕を水
で希釈し、 バーコーター で所定量塗布した後、180℃
で1分間乾燥した。
【0013】有機樹脂の塗布: 有機樹脂には表1に示すものを使用した。導電性物質は
粉末状として有機樹脂に所定の割合で分散させ、プライ
マー組成物とした。各プライマー組成物を化成処理した
試料にバーコーターで塗布し、180℃で1分間焼付け
処理した。試験条件の詳細を表2に示した。
【0014】
【表1】 表注: (1)旭電化工業(株)製、 (2)大日本インキ化学
工業(株)製、 (3)住友バイエルウレタン(株)製
【0015】
【表2】
【0016】前記化成処理層および有機樹脂皮膜層を形
成させた試料についてスポット溶接試験および電着塗装
試験をおこなった。スポット溶接は三相低周波式スポッ
ト溶接機を使用し、電極クロム銅合金、溶接電流2.2kA
、通電時間 0.083秒、溶接圧300kgfの条件とした。電
着塗装は常法のカチオン電着塗装によった。その試験結
果を表3に示した。
【0017】なお、表3に示したスポット溶接性の判定
は次の基準で表示した。 ○:せん断強度250kgf/スポット以上で電極消耗が少な
いもの △:せん断強度 170〜250kgf/スポットで電極消耗が普
通程度のもの ×:せん断強度170kgf/スポット未満で電極消耗が激し
いもの また、電着塗装性の判定は外観を目視で検査し、次の基
準で表示した。 ○:ゆずはだやクレターリングのないもの △:ゆずはだやクレターリングが僅少なもの ×:塗装不可能なもの
【0018】
【表3】
【0019】表3の結果から、本発明の実施例に
よるアルミニウム表面処理板はいずれも優れたスポット
溶接性ならびに電着塗装性を示している。これに対し
て、有機樹脂皮膜層に導電性物質を含まないものは、ス
ポット溶接性、電着塗装性ともに劣り、電着塗装不能な
ものも生じた。
【0020】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によるアルミニウ
ム表面処理板は、リン酸亜鉛浴へのクロムイオンおよび
アルミニウムイオンの溶出がなく、鋼板のリン酸亜鉛処
理に悪影響を与えることがない。スポット溶接性、電着
塗装性にも優れ、自動車ボディパネル材として極めて好
適である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムまたはアルミニウム合金板
    表面に、クロム量が10〜30mg/mのクロメート
    皮膜またはジルコニウム量が10〜20mg/mの非
    クロム型化成皮膜を設け、該皮膜上に、電気比抵抗が5
    ×1010Ωcm以下の粉末からなる導電性物質を含む
    厚さ0.5〜3μmの有機樹脂皮膜層を形成してなるス
    ポット溶接性および電着塗装性に優れたアルミニウム表
    面処理板。
JP3242582A 1991-08-27 1991-08-27 スポット溶接性および電着塗装性に優れたアルミニウム表面処理板 Expired - Lifetime JP2608494B2 (ja)

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JPH0557239A JPH0557239A (ja) 1993-03-09
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DE102007001653A1 (de) * 2007-01-04 2008-07-10 Henkel Kgaa Leitfähige, organische Beschichtungen mit geringer Schichtdicke und guter Umformbarkeit

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