JPH10109412A - インクジェットヘッドおよびインクジェットヘッド形成方法 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびインクジェットヘッド形成方法

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JPH10109412A
JPH10109412A JP26470196A JP26470196A JPH10109412A JP H10109412 A JPH10109412 A JP H10109412A JP 26470196 A JP26470196 A JP 26470196A JP 26470196 A JP26470196 A JP 26470196A JP H10109412 A JPH10109412 A JP H10109412A
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sheet
plate
shaped piezoelectric
electrode
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Takeshi Asano
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子の厚さに拘らず、振動板の変形特性
を均一にすることができるインクジェットヘッドおよび
インクジェットヘッド形成方法を提供することである。 【解決手段】 キャビティプレート6上には、側壁6a
によって仕切られたキャビティ4が形成され、そのキャ
ビティプレート6のキャビティ4が開口している一面に
は、シート状圧電素子8と拘束板10との積層体12
が、シート状圧電素子8側で接合されている。そして、
シート状圧電素子8のキャビティ4側の面には、その全
面に共通電極14が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、側壁によって仕切
られた複数の圧力室の一面を圧電素子にて振動させるこ
とにより、前記圧力室内のインクの圧力を制御して、前
記圧力室に連続するノズルから外部に前記インクを吐出
させるインクジェットヘッドおよびその形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電素子を用いたインクジェット
ヘッドでは、圧電素子の電極に印加される駆動電圧によ
って発生する電界の向きと圧電素子の分極方向とが一致
しているタイプ、いわゆる圧電素子の縦振動モードを用
いたものが存在する(特開平7−148921号公
報)。
【0003】この特開平7−148921号公報のイン
クジェットヘッドは、以前の技術では、振動板上に既に
形成された下部電極上に圧電素子を印刷にて形成する場
合に、圧電素子を厚く印刷しなくてはならないため、圧
電素子の外縁部の形状の精度が悪くなり、振動板の変形
特性が不均一になるという問題点を生じていたものを解
決したものである。
【0004】すなわち、下部電極を圧力室の幅よりも狭
く形成するとともに、圧電素子を下部電極の幅よりも広
く形成する方法を発明している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような方
法でも、いまだ、圧電素子を下部電極の幅よりも広く形
成するという印刷精度に頼っているものであり、以前の
技術よりも改良されているとはいえ、圧電素子の大きさ
や位置がずれ易く、このことによる圧電素子の変形によ
る振動板への影響が圧電素子毎に異なるという問題が依
然として存在した。したがって、振動板の変形特性を均
一にするためには未だ十分なものとは言えなかった。
【0006】本発明は、圧電素子の厚さに関らず、振動
板の変形特性を均一にすることができるインクジェット
ヘッドおよびその形成方法を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】ここに
は、1つまたはそれ以上の発明が記載され、それぞれ以
下に述べるような構成および効果を有する。本発明のイ
ンクジェットヘッドは、側壁によって仕切られた複数の
圧力室の一面を圧電素子にて振動させることにより、前
記圧力室内のインクの圧力を制御して、前記圧力室に連
続するノズルから外部に前記インクを吐出させるインク
ジェットヘッドであって、複数の前記圧力室の開口した
一面が、両面に電極を設け厚み方向に分極されたシート
状圧電素子に覆われているとともに、前記シート状圧電
素子の圧力室側または該圧力室とは反対側の面に拘束板
が積層されていることを特徴とする。
【0008】このように、圧電素子は、シート状をなし
て、複数の圧力室の開口を全面覆い、このシート状圧電
素子と拘束板とが振動板の役割を果たしている。したが
って、所定の形状を印刷する従来の方法とは異なり、印
刷を用いなくても良く、かつ圧力室の開口の形状通りの
圧電素子が、各圧力室毎に自然に形成されるので、各圧
力室毎に、高精度に均一な振動板(実際にはシート状圧
電素子および拘束板)の変形特性を得ることができる。
【0009】また、電極は元来薄くて済むので、印刷で
も十分に高精度にシート状圧電素子上に形成することが
でき、シート状圧電素子の変形特性の均一性に悪影響を
生じることはない。なお、シート状圧電素子は存在する
全ての圧力室を覆っている一枚のシート状圧電素子でも
良く、この場合には、形成が容易で、かつすべてのノズ
ルにおいて一層均一な吐出性能を得ることができる。
【0010】また、拘束板は、シート状圧電素子と類似
または同質の材料から成るものでも良い。圧電素子は、
通常、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、マグネシウム
ニオブ酸鉛、ニッケルニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、マ
ンガンニオブ酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛等
を主成分とする材料である。したがって、拘束板の材料
をこのような材料から選択することにより、シート状圧
電素子と積層すれば、シート状圧電素子と類似または同
質の圧電材料から成る拘束板をシート状圧電素子と積層
させることができる。このことにより、シート状圧電素
子と拘束板との親和性が高くなるので、耐久性の高いイ
ンクジェットヘッドを形成することができる。なお、同
質、すなわち全くシート状圧電素子と同じ材料を用いれ
ば、一層耐久性が高くなる。
【0011】また、前記圧電材料はセラミックスである
ので、圧電材料ではないセラミックスも、類似の材料と
して、拘束板を形成するのに用いても良い。また、拘束
板として、類似または同質の材料の内でも圧電材料を用
い、更に拘束板の両面にも電極を設けて、拘束板を厚み
方向に分極したインクジェットヘッドであっても良い。
このようにすることにより、シート状圧電素子が伸びた
場合には同時に拘束板を逆に縮め、あるいはシート状圧
電素子が縮んだ場合には同時に拘束板を逆に伸ばすよう
に変形させることにより、振動板としてのシート状圧電
素子と拘束板との積層体の変形量を一層大きくさせるこ
とができる。この場合、シート状圧電素子と拘束板との
接触面に存在する電極を、シート状圧電素子と拘束板と
で共用しても良い。
【0012】なお、シート状圧電素子と拘束板との接触
面に存在する電極は、各圧力室毎に設けられ、他の電極
は全圧力室に共通に設けられていても良い。このことに
より、全圧力室に共通に設けられている電極の印刷はシ
ート状圧電素子の全面に印刷するのみで良く、容易に高
精度の印刷ができる。
【0013】上述したインクジェットヘッドの形成方法
は、例えば次のようになされる。すなわち、未焼成のシ
ート状圧電素子の一面に電極を形成し、該一面に対して
前記シート状圧電素子と類似または同質の材料からなる
拘束板を密着させた後、焼成して前記シート状圧電素子
の他面に電極を形成し、あるいは前記シート状圧電素子
の他面に電極を形成して焼成することにより、前記シー
ト状圧電素子と前記拘束板とから成る積層体を形成し、
該積層体を、予め一面に溝状に圧力室を形成した板状体
の該一面側に接合し、該接合の前または後に、前記シー
ト状圧電素子に対して厚み方向の分極処理を行うことを
特徴とするインクジェットヘッド形成方法である。
【0014】あるいは、未焼成のシート状圧電素子の両
面に電極を形成し、該両面の内の一面に対して前記シー
ト状圧電素子と類似または同質の材料からなる拘束板を
密着させた後、焼成することにより、前記シート状圧電
素子と前記拘束板とから成る積層体を形成し、該積層体
を、予め一面に溝状に圧力室を形成した板状体の該一面
側に接合し、該接合の前または後に、前記シート状圧電
素子に対して厚み方向の分極処理を行うこととしても良
い。
【0015】このようにシート状圧電素子と拘束板とか
ら成る積層体を、予め一面に溝状に圧力室を形成した板
状体の該一面側に接合しているので、印刷にて圧電素子
を圧力室に配置している場合とは異なり、印刷精度は問
題なくなり、各圧力室にて均一の変形特性を与えること
ができる。しかも、シート状圧電素子の分極方向は、厚
み方向であり、シート状圧電素子の両面の電極を利用し
て分極用の電圧を印加すれば分極処理が可能となるの
で、特別な電極をシート状圧電素子に設けたり、あるい
は接触電極を有する特別な装置にて分極処理をする必要
が無く、分極処理も低コストでかつ効率的である。
【0016】更に、拘束板にも電極を設ける場合は、例
えば、シート状圧電素子に密着させる前または後に、拘
束板の両面の内、シート状圧電素子との密着面とは反対
側の面に電極を形成する。または、積層体の焼成後に、
拘束板の両面の内、シート状圧電素子との密着面とは反
対側の面に電極を形成することとしても良い。
【0017】更に、この場合、シート状圧電素子に対し
て厚み方向の分極処理をする際に、拘束板に対しても厚
み方向の分極処理を行えば、分極作業が効率的である。
なお、シート状圧電素子と拘束板とに挟まれている電極
を、シート状圧電素子側と拘束板側とで共用している場
合には、拘束板に対する分極処理における電圧印加は、
シート状圧電素子の電極の内、拘束板が密着している面
の電極と、シート状圧電素子との密着面とは反対側の拘
束板の面に形成された電極とを介して行えば良い。
【0018】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]図1(a)および図2は、上述した発
明のいくつかが適用されたインクジェットヘッド2の構
成を示し、図2はキャビティ4の軸方向に沿って切断し
た縦断面図を表し、図1(a)はキャビティ4の軸方向
に直角(X−X)に切断した面の一部を拡大して示す縦
断面説明図である。
【0019】圧力室であるキャビティ4は、キャビティ
プレート6上に側壁6aにより仕切られて、溝状に形成
されている。キャビティプレート6のキャビティ4が開
口している一面には、シート状圧電素子8と拘束板10
との積層体12が、シート状圧電素子8側で接合されて
いる。シート状圧電素子8のキャビティ4側の面には、
ほぼ全面に共通電極14が設けられている。この共通電
極14は、キャビティプレート6に形成された全てのキ
ャビティ4に対応したマイナスの電極として共通に用い
られる。
【0020】また、シート状圧電素子8と拘束板10と
の間には、個々のキャビティ4に対応してそれぞれ独立
したプラスの独立電極16が形成されている。シート状
圧電素子8は図示矢印のごとく、シート状圧電素子8の
厚み方向に、キャビティ4側に向かって、分極処理がな
されている。このため、共通電極14と独立電極16と
の間に駆動電圧を印加させることにより、シート状圧電
素子8の内、共通電極14と独立電極16とに挟まれた
部分18が図1(a)に示す矢印F方向、すなわちシー
ト状圧電素子8の表面に沿った方向で収縮する。
【0021】このようにキャビティ4の中央に位置する
シート状圧電素子8の一部が収縮すると、積層している
拘束板10は収縮しないため、拘束板10側を凸側、シ
ート状圧電素子8側を凹側として、図1(b)に示すご
とく、キャビティ4の中心付近の積層体12が盛り上が
るように変形する。このことにより、キャビティ4の体
積が増加して、インク室20からインクをキャビティ4
内に吸引することができる。
【0022】続いて共通電極14と独立電極16との間
の駆動電圧印加を停止すると、図1(b)の状態から図
1(a)の状態に戻り、キャビティ4の体積が減少し
て、キャビティ4内のインクの圧力が上昇し、ノズル2
2から外部にインクが噴射する。
【0023】このインクジェットヘッド2の内、特に、
積層体12とキャビティプレート6とについては次のよ
うな工程で製造される。まず、図3(a)に示すごと
く、未焼成のPZT系セラミックスシート24の一面側
に独立電極16となる導電性ペーストを独立電極16の
パターン25に印刷する。
【0024】次に、図3(b)に示すごとく、この未焼
成のPZT系セラミックスシート24に対して、同じ未
焼成のPZT系セラミックスシート26を、独立電極1
6のパターン25を形成した側の面に重ねる。重ねた状
態で真空プレスを行って、2枚の未焼成のPZT系セラ
ミックスシート24,26を密着させる。
【0025】次にこのものを焼成して積層体12を得
る。この積層体12の一面を研磨して平滑面とし、図3
(c)に示すごとく、全面に共通電極14となる導電性
塗料27を印刷して、共通電極14とする。一方、キャ
ビティプレート6に対しては、図4(a)に示すごとく
レジストマスク28を側壁6aとして残す部分に形成し
て、セラミックス粉体によるショットブラスト加工によ
り、図4(b)に示すごとく、キャビティ4を溝状に形
成し、側壁6aの先端面6bのレジストマスク28を除
去して、平滑に研磨する。
【0026】このキャビティプレート6のキャビティ4
が開口している側、すなわち前記先端面6bに、図5
(a)に示すごとく、積層体12の共通電極14が形成
されている側を接着剤にて接合し、更に、その他の周辺
の構成を組み付けて、図5(b)に示すごとくインクジ
ェットヘッド2の構成を得る。
【0027】そして、共通電極14と独立電極16とを
利用し、共通電極14側をマイナス極、独立電極16側
をプラス極として、図1の矢印のごとく厚み方向でかつ
キャビティ4方向に向けて分極する。このようにして製
造されたインクジェットヘッド2は、共通電極14と独
立電極16との間に駆動電圧を印加することにより上述
した機能を果たすことができる。
【0028】更に、このように、シート状圧電素子8
は、複数のキャビティ4の開口を全面覆い、シート状圧
電素子8と拘束板10とが振動板の役割を果たしてい
る。したがって、所定の形状の圧電素子を印刷する従来
の方法とは異なり、印刷を用いなくても良く、かつキャ
ビティ4の開口の形状通りの圧電素子が、各キャビティ
4毎に自然に形成されるので、各キャビティ4毎に、高
精度に均一な振動板(実際にはシート状圧電素子8およ
び拘束板10)の変形特性を得ることができる。
【0029】また、電極14,16は薄くて済むので、
印刷でも十分に高精度にシート状圧電素子8上に形成す
ることができ、特に、独立電極16が所定のパターンに
印刷されていても精度の高いパターンが形成できるの
で、シート状圧電素子8の均一な変形特性に悪影響を生
じることはない。
【0030】なお、シート状圧電素子8はキャビティ4
のすべてを覆っている一枚のシートであることから、一
層性能の均一性を高めることができ、すべてのノズル2
2において、均一な吐出性能を得ることができる。ま
た、拘束板10は、シート状圧電素子8と同質の材料か
ら成るものを用いているので、シート状圧電素子8と拘
束板10との親和性が高く、耐久性の極めて高いインク
ジェットヘッドを形成することができる。
【0031】また、分極処理も共通電極14と独立電極
16とをそのまま利用してできるので、特別な分極装置
を用いる必要が無く、効率的であり、製造コストも低く
て済む。なお、本実施の形態1は、駆動電圧によって発
生する電界の向きと圧電素子の分極方向とが一致してい
るタイプ、いわゆる圧電素子の縦振動モードであり、駆
動電圧の電界の向きと圧電素子の分極方向とが直交して
いるシェアモードではないので、特に、電極を細かく分
けて、積層体12に印刷する必要が無く、精度的にも製
造効率的にも好ましいものである。
【0032】[実施の形態2]図6に実施の形態2とし
てのインクジェットヘッド32を示す。本実施の形態2
のインクジェットヘッド32が、前記実施の形態1と異
なる点は、拘束板10の外面に更に共通電極34が設け
られている点である。この共通電極34は、例えば、実
施の形態1の製造工程の例で言えば、積層体12を焼成
した後に行われる、積層体12の一面に対する研磨およ
び共通電極14の印刷の工程の代りに、積層体12の両
面を研磨して平滑面とし、その両面それぞれに共通電極
14,34となる導電性塗料を全面印刷する工程とする
ことにより形成される。
【0033】なお、分極処理は、共通電極14,34を
利用し、共通電極14側をマイナス極、共通電極34側
をプラス極として、シート状圧電素子8も拘束板10も
共に、図示矢印のごとく厚み方向でかつキャビティ4方
向に向けて分極する。このように、形成されたインクジ
ェットヘッド32は、独立電極16をプラス極とし、共
通電極14をマイナス極として、駆動電圧を印加するこ
とにより、シート状圧電素子8を実施の形態1と同様に
収縮させることができるとともに、同時に独立電極16
をプラス極とし、共通電極34をマイナス極(例えば共
通電極14と同電位)とすることにより、拘束板10に
ついては伸長させることができる。このため、独立電極
16周辺の積層体12の湾曲度が、実施の形態1の場合
に比較して、より一層大きいものとなる。したがって、
インクジェットヘッド32において、実施の形態1の効
果とともに、より高い吐出能力を得ることができる。
【0034】また、プラス電極は、独立電極16を共通
して用いることができ、拘束板10の外面の共通電極3
4も拘束板10の全体に印刷されるので、均一で高精度
な変形特性を維持することができる。また、実施の形態
2の場合も、分極処理も共通電極14,34と独立電極
16とをそのまま利用してできるので、特別な分極装置
を用いる必要が無く、効率的であり製造コストも低くて
済む。
【0035】[その他]前記各実施の形態では、駆動電
圧印加により、積層体12がキャビティ4とは反対側に
凸となるように湾曲するため、キャビティ4の体積が増
加することにより、インクをインク室20からキャビテ
ィ4内に吸引し、駆動電圧印加を停止すると、積層体1
2が平板状に戻り、キャビティ4の体積が元に戻ること
により、インクの圧力が上がって、ノズル22から外部
にインクが噴射されたが、積層体12を、逆に拘束板1
0側をキャビティプレート6に接合させることにより、
駆動電圧印加により、積層体12がキャビティ4側に凸
となるように湾曲させて、キャビティ4の体積を減少さ
せることにより、インクをノズル22から外部へ噴射さ
せ、駆動電圧印加を停止させると、積層体12が平板状
に戻り、キャビティ4の体積が元に戻ることにより、イ
ンクの圧力が下がって、インクをインク室20からキャ
ビティ4へ吸引させるようにしても良い。
【0036】また、シート状圧電素子8と拘束板10と
は同質のものを用いたが、類似の材料として、他の種類
の圧電性のセラミックスでも良い。また、実施の形態1
の場合には、拘束板10は、シート状圧電素子8の拘束
の役目のみであるので、類似の材料として、非圧電性の
セラミックスでも良いし、セラミックス以外の材料でも
良い。
【0037】また、前記実施の形態では、分極処理をキ
ャビティプレート6と接合した後に、行っていたが、接
合前に分極処理を行っても良い。前記実施の形態では、
図3(b)に示したものを焼成してから共通電極14を
導電性塗料27にて形成していたが、焼成前の図3
(b)の状態で、導電性塗料27の代りに導電性ペース
トをシート状圧電素子8の外面全体に塗布して(実施の
形態2の場合は更にセラミックス系の導電性ペーストを
拘束板10の外面全体に塗布して)、その後、焼成して
共通電極14としても良い。ただしこの場合、共通電極
14を研磨して平滑にしてから、キャビティプレート6
と接合する。また、実施の形態2については、共通電極
34は、積層体12とキャビティプレート6とを接合し
てから拘束板10の外面全体に形成しても良く、またイ
ンクジェットヘッド32が組み立てられてから拘束板1
0の外面全体に形成しても良い。
【0038】前記実施の形態では、インクジェットヘッ
ド2,32を組み立ててから、電極14,16,34を
利用して分極処理を行っていたが、キャビティプレート
6と積層体12とを接合した後に、電極14,16,3
4を利用して分極処理しても良く、また。積層体12に
すべての電極14,16,34が形成された時点で、電
極14,16,34を利用して分極処理しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1としてのインクジェットヘッド
の一部の構成を示す縦断面説明図であり、(a)は駆動
電圧非印加時の状態、(b)は駆動電圧印加時の状態を
示す。
【図2】 実施の形態1としてのインクジェットヘッド
縦断面図である。
【図3】 実施の形態1としてのインクジェットヘッド
の製造工程説明図である。
【図4】 実施の形態1としてのインクジェットヘッド
の製造工程説明図である。
【図5】 実施の形態1としてのインクジェットヘッド
の製造工程説明図である。
【図6】 実施の形態2としてのインクジェットヘッド
の一部の構成を示す縦断面説明図であり、(a)は駆動
電圧非印加時の状態、(b)は駆動電圧印加時の状態を
示す。
【符号の説明】
2…インクジェットヘッド 4…キャビティ 6…キャビティプレート 6a…側壁 6b…
側壁の先端面 8…シート状圧電素子 10…拘束板 12…積層
体 14…共通電極 16…独立電極 20…インク室 22…ノズル 24…未焼成のPZT系セラミックス
シート 25…独立電極のパターン 26…未焼成のPZT系セ
ラミックスシート 27…導電性塗料 28…レジストマスク 32…インクジェットヘッド 34…共通電極

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側壁によって仕切られた複数の圧力室の一
    面を圧電素子にて振動させることにより、前記圧力室内
    のインクの圧力を制御して、前記圧力室に連続するノズ
    ルから外部に前記インクを吐出させるインクジェットヘ
    ッドであって、 複数の前記圧力室の開口した一面が、両面に電極を設け
    厚み方向に分極されたシート状圧電素子に覆われている
    とともに、前記シート状圧電素子の圧力室側または該圧
    力室とは反対側の面に拘束板が積層されていることを特
    徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】全ての前記圧力室の開口した一面を覆って
    いる前記シート状圧電素子は、一枚の共通のシート状圧
    電素子であることを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェットヘッド。
  3. 【請求項3】前記拘束板は、前記シート状圧電素子と類
    似または同質の材料から成ることを特徴とする請求項1
    または2記載のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】前記拘束板に圧電材料を用いて該拘束板の
    両面にも電極を設けるとともに、該拘束板は厚み方向に
    分極されていることを特徴とする請求項3記載のインク
    ジェットヘッド。
  5. 【請求項5】前記シート状圧電素子と前記拘束板との接
    触面に存在する電極が、前記シート状圧電素子と前記拘
    束板とで共用されていることを特徴とする請求項4記載
    のインクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】前記シート状圧電素子と前記拘束板との接
    触面に存在する電極は、各圧力室毎に設けられ、他の電
    極は全圧力室に共通に設けられていることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか記載のインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】側壁によって仕切られた複数の圧力室の一
    面を圧電素子にて振動させることにより、前記圧力室内
    のインクの圧力を制御して、前記圧力室に連続するノズ
    ルから外部に前記インクを吐出させるインクジェットヘ
    ッドの形成方法であって、 未焼成のシート状圧電素子の一面に電極を形成し、該一
    面に対して前記シート状圧電素子と類似または同質の材
    料からなる拘束板を密着させた後、 焼成して前記シート状圧電素子の他面に電極を形成し、
    あるいは前記シート状圧電素子の他面に電極を形成して
    焼成することにより、前記シート状圧電素子と前記拘束
    板とから成る積層体を形成し、 該積層体を、予め一面に溝状に圧力室を形成した板状体
    の該一面側に接合し、該接合の前または後に、前記シー
    ト状圧電素子に対して厚み方向の分極処理を行うことを
    特徴とするインクジェットヘッド形成方法。
  8. 【請求項8】側壁によって仕切られた複数の圧力室の一
    面を圧電素子にて振動させることにより、前記圧力室内
    のインクの圧力を制御して、前記圧力室に連続するノズ
    ルから外部に前記インクを吐出させるインクジェットヘ
    ッドの形成方法であって、 未焼成のシート状圧電素子の両面に電極を形成し、該両
    面の内の一面に対して前記シート状圧電素子と類似また
    は同質の材料からなる拘束板を密着させた後、焼成する
    ことにより、前記シート状圧電素子と前記拘束板とから
    成る積層体を形成し、該積層体を、予め一面に溝状に圧
    力室を形成した板状体の該一面側に接合し、該接合の前
    または後に、前記シート状圧電素子に対して厚み方向の
    分極処理を行うことを特徴とするインクジェットヘッド
    形成方法。
  9. 【請求項9】前記分極処理における電圧印加は、前記シ
    ート状圧電素子の両面に形成された電極を介して行われ
    ることを特徴とする請求項7または8記載のインクジェ
    ットヘッド形成方法。
  10. 【請求項10】前記シート状圧電素子に密着させる前ま
    たは後に、前記拘束板の両面の内、前記シート状圧電素
    子との密着面とは反対側の面に電極を形成することを特
    徴とする請求項7〜9のいずれか記載のインクジェット
    ヘッド形成方法。
  11. 【請求項11】前記積層体の焼成後に、前記拘束板の両
    面の内、前記シート状圧電素子との密着面とは反対側の
    面に電極を形成することを特徴とする請求項7〜9のい
    ずれか記載のインクジェットヘッド形成方法。
  12. 【請求項12】前記シート状圧電素子に対して厚み方向
    の分極処理をする際に、前記拘束板に対しても厚み方向
    の分極処理を行うことを特徴とする請求項7〜11のい
    ずれか記載のインクジェットヘッド形成方法。
  13. 【請求項13】前記拘束板に対する分極処理における電
    圧印加は、前記シート状圧電素子の電極の内、前記拘束
    板が密着している面の電極と、前記シート状圧電素子と
    の密着面とは反対側の前記拘束板の面に形成された電極
    とを介して行われることを特徴とする請求項12記載の
    インクジェットヘッド形成方法。
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