JPH10109355A - 屈曲管状体のブロー成形方法とブロー成形型 - Google Patents

屈曲管状体のブロー成形方法とブロー成形型

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JPH10109355A
JPH10109355A JP28598396A JP28598396A JPH10109355A JP H10109355 A JPH10109355 A JP H10109355A JP 28598396 A JP28598396 A JP 28598396A JP 28598396 A JP28598396 A JP 28598396A JP H10109355 A JPH10109355 A JP H10109355A
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cavity
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bent portion
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な方法で、パリソンをキャビティの屈曲
形状に沿わせて確実に収め、バリなどがなく精度および
外観のよい製品を製造することのできる屈曲管状体のブ
ロー成形方法とそのブロー成形型を提供する。 【解決手段】 パリソンを一方の分割型11のキャビテ
ィ13の一端側から他端側へ該キャビティの屈曲形状に
したがって誘導配置し、その後、前記分割型を閉じてパ
リソン内に気体を吹き込む屈曲管状体のブロー成形方法
において、前記一方の分割型のキャビティへのパリソン
の誘導配置を、前記キャビティの屈曲部14付近でパリ
ソンをキャビティに保持固定しながらキャビティの一端
から他端へパリソンを順次配置して行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はブロー成形方法と
ブロー成形型に関し、特には二次元方向に屈曲した管状
体のみならず三次元方向に屈曲した管状体の製造にも好
適なブロー成形方法とそのブロー成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】二次元方向や三次元方向に屈曲した樹脂
製管状体は種々の分野で用いられている。例えば、図8
に示す自動車の吸気あるいは排気システムに用いられる
エアチューブ50も樹脂製の屈曲管状体で構成されてい
る。なお、このエアチューブ50に用いられる屈曲管状
体は、全体が同一の樹脂とされずに、中央部が軟質樹
脂、両端部が硬質樹脂で構成されて、振動吸収性および
組付け時の作業性を軟質樹脂で確保し、他部品への確実
な取り付け固定を硬質樹脂で確保している。さらに、部
分的にジャバラ部51を設けて前記エアチューブ50を
さらに屈曲し易くすることもある。
【0003】このような屈曲管状体はブロー成形によっ
て成形されるのが一般的である。図9にその一例を示
す。図中の符号60は分割式のブロー成形型、61はそ
の一方の分割型である。前記一方の分割型61のパーテ
ィング面62には屈曲した溝状キャビティ63が、鎖線
で示す他方の分割型64と同様に形成されており、両分
割型61,64が前記パーティング面62を介して合わ
されることによって、所定の屈曲管状の製品キャビティ
を構成する。前記分割型61の上方にはパリソン押出ヘ
ッド65が配置されており、前記パリソン押出ヘッド6
5から押し出されたパリソンPが、前記分割型61のキ
ャビティ63内に供給されるようになっている。そし
て、前記パリソンPを成形型60に対して相対的に移動
させ、すなわち、図中の矢印に示すように、前記分割型
61を前後左右に動かすかあるいはパリソン押出ヘッド
65をキャビティ63に沿って移動させて、前記パリソ
ンPを分割型61のキャビティ63の一方の端部から他
方の端部へその屈曲形状に沿って誘導し配置する。
【0004】その後、前記分割型61,64を閉じて前
記パリソンP内に気体を吹き込むことにより、当該パリ
ソンPが屈曲管状のキャビティ形状に賦形される。な
お、その際、前記のように軟質樹脂部分と硬質樹脂部分
とよりなる管状体を形成する場合には、パリソンPの材
質が適宜位置で切り替わって軟質樹脂部分と硬質樹脂部
分が隣接しているパリソンが用いられる。
【0005】しかしながら、前記方法では、パリソンP
が、パリソン押出ヘッド65または分割型61の移動に
伴ってキャビティ内で引きずられ、キャビティ63に沿
って正しく配置されないことがあった。特にキャビティ
の屈曲部63aでは、図10に示すように、前記パリソ
ンPが確実にキャビティ63形状に収まらないでパーテ
ィング面62に乗り上げることもある。このようにキャ
ビティ63内に収められなかった部分のパリソンP1
は、閉型によって他方の分割型のパーティング面に挟ま
れ、製品にバリを発生させることがあった。このバリ
は、製品の精度や外観を不良とするだけでなく、バリ取
りなどの後処理を煩雑なものとするため極力少なくする
必要がある。そのため、パリソン押出ヘッドや分割型の
移動速度、およびパリソンの押出条件などをキャビティ
形状によって種々変更しなければならず非常に面倒であ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題を解決するために提案されたものであって、簡単な方
法で、パリソンをキャビティの屈曲形状に沿わせて確実
に収め、バリなどがなく精度および外観のよい製品を製
造することのできる屈曲管状体のブロー成形方法とその
ブロー成形型を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に示
されるブロー成形方法に関する発明は、屈曲した溝状の
キャビティを有する分割式ブロー成形型、または該ブロ
ー成形型のキャビティにパリソンを供給するパリソン押
出ヘッドの少なくともいずれかの移動により、前記パリ
ソンを一方の分割型のキャビティの一端側から他端側へ
該キャビティの屈曲形状にしたがって誘導配置し、その
後、前記分割型を閉じてパリソン内に気体を吹き込む屈
曲管状体のブロー成形方法において、前記一方の分割型
のキャビティへのパリソンの誘導配置を、前記キャビテ
ィの屈曲部付近でパリソンをキャビティに保持固定しな
がらキャビティの一端から他端へパリソンを順次配置し
て行なうことを特徴とする屈曲管状体のブロー成形方法
に係る。
【0008】また、請求項2に示されるブロー成形型の
発明は、屈曲した溝状のキャビティを有する分割式ブロ
ー成形型、または該ブロー成形型のキャビティにパリソ
ンを供給するパリソン押出ヘッドの少なくともいずれか
の移動により、前記パリソンを一方の分割型のキャビテ
ィの一端側から他端側へ該キャビティの屈曲形状にした
がって誘導配置し、屈曲管状体をブロー成形するのに用
いられる屈曲管状体のブロー成形型において、前記パリ
ソンが誘導配置される一方の分割型のキャビティ屈曲部
の曲率大側の縁近傍に、前記パリソン誘導配置時に該パ
リソンの屈曲部付近と当接して該屈曲部の位置固定を行
なう屈曲部固定用突起を立設したことを特徴とする。
【0009】さらに請求項3に示されるブロー成形型の
発明は、屈曲した溝状のキャビティを有する分割式ブロ
ー成形型、または該キャビティにパリソンを供給するパ
リソン押出ヘッドの少なくともいずれかの移動により、
前記パリソンを一方の分割型のキャビティの一端側から
他端側へ該キャビティの屈曲形状にしたがって誘導配置
し、屈曲管状体をブロー成形するのに用いられる屈曲管
状体のブロー成形型において、前記一方の分割型のキャ
ビティ屈曲部付近に、キャビティ面との間でパリソンの
屈曲部付近を挟持して該パリソンの屈曲部の位置固定を
行なう屈曲部固定用補助型を設けたことを特徴とする。
【0010】さらに請求項4に示されるブロー成形型の
発明は、請求項3における屈曲部固定用補助型が、キャ
ビティ形状に対応する湾曲面を内側に有するとともに、
一側でキャビティ屈曲部近傍に回動可能に取り付けられ
て、該回動によりキャビティ面との間でパリソンの挟持
およびその解除が可能とされていることを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1に示されるこの発明のブロー成形方法
によれば、パリソンがキャビティの一端から他端に誘導
配置される際に、当該キャビティの屈曲部付近でキャビ
ティに保持固定される。そのため、前記パリソンがキャ
ビティの形状に沿ってその中に確実に収まるだけでな
く、パリソンがブロー成形型またはパリソン押出ヘッド
の移動により引っ張られてもキャビティから外れること
がなくなる。特にパリソンの引っ張りによるキャビティ
からの外れは、キャビティへのパリソンの誘導配置時
に、パリソンの屈曲部両側(屈曲開始側と屈曲終了側)
でパリソンに加わる引っ張り力の向きが異なることによ
り生じるため、この発明のようにパリソンをキャビティ
の屈曲部付近で固定しながらキャビティに誘導配置すれ
ば、キャビティからのパリソンの外れを確実に防止でき
る。したがって、製品バリの発生が少なく精度および外
観の良好な屈曲管状体を得ることができる。また、バリ
取りなどの後処理も少なくて済むので、かかる屈曲管状
体を効率よく製造することができる。
【0012】さらに、請求項2に示すブロー成形型のよ
うに、キャビティ屈曲部の曲率大側(屈曲部の内周側)
の縁近傍に屈曲部固定用突起を立設し、この突起をキャ
ビティ内に供給されるパリソンに当接させることによっ
て、前記パリソンのキャビティ屈曲部近傍での位置固定
を容易になすことができる。そのため、分割型をそれほ
ど修正する必要がなくしかもパリソンの押出速度や分割
型またはパリソン押出ヘッドの移動速度など成形条件を
変える必要もなくなる。
【0013】また、請求項3に示すように、前記キャビ
ティの屈曲部付近に屈曲部固定用補助型を設けたブロー
成形型にあっては、屈曲部固定用補助型とキャビティ面
との間でパリソンを挟持するので、屈曲部の曲率大側に
屈曲部固定用突起を設けることのできないキャビティ形
状の場合や、突起だけではパリソンがキャビティ形状に
沿いにくい場合でも、パリソンを確実に収めることがで
きる。さらに、請求項4に示すように、前記屈曲部固定
用補助型を分割型のキャビティ屈曲部付近に回動可能に
取り付け、その回動によってキャビティ面との間でパリ
ソンの挟持および挟持解除を行えるようにしたブロー成
形型にあっては、前記パリソンの挟持および挟持解除作
業が極めて容易である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1はこの発明のブロー成形型の一
方の分割型の一例を示す斜視図、図2はその2−2断面
図、図3は型締め状態を拡大して示す断面図、図4は屈
曲部固定用突起の他の例を示す断面図、図5は本発明の
ブロー成形型の他の例を示す要部の斜視図、図6はその
型締め状態を示す断面図、図7は屈曲部固定用補助型の
他の例を示す断面図である。
【0015】この発明のブロー成形型は、分割式のもの
で、その一方の分割型11を図1および図2に示す。図
示のように、分割型11のパーティング面12には、断
面略半円形のキャビティ13が屈曲した溝状に形成され
ている。前記パーティング面12には、前記キャビティ
13の屈曲部14に近接して屈曲部固定用突起15が立
設されている。なお、図3に示すように、他方の分割型
111のパーティング面112には、前記分割型11の
キャビティ13と対応するキャビティ113が形成され
ている。
【0016】前記屈曲部固定用突起15は、前記したパ
リソン配置時におけるパリソンPまたは分割型11の少
なくともいずれかの移動の際に、キャビティ13内のパ
リソンPがパリソン押出ヘッドに引っ張られて、キャビ
ティ13から外れたりパーティング面12に乗り上げる
のを防ぐためのもので、前記屈曲部14において曲率の
大きい側(屈曲部14の内周側)14aの縁近傍に設け
られる。
【0017】この屈曲部固定用突起15を屈曲部14の
曲率の大側に設ける理由は次の通りである。すなわち、
図1およびその2−2断面図である図2から理解される
ように、キャビティ13内に押し出されるパリソンP
は、キャビティ13の屈曲部14で向きが変えられるた
め、その屈曲部14では内周側の側面に当接する。そし
て、前記パリソンPを屈曲部14に沿わせていくにつれ
て、図2で鎖線で示すように、当該パリソンPがさらに
内周14a側に引っ張られ、時としてキャビティ13か
ら外れるおそれがある。そのため、前記屈曲部固定用突
起15を屈曲部14の曲率の大きい側14aの縁近傍に
立設して、パリソンPがキャビティ13を外れてパーテ
ィング面12に乗り上げるのを防止するのである。
【0018】なお、前記屈曲部固定用突起15の突設位
置は、前記曲率大側(内周側)の縁近傍であれば特に問
題はなく、キャビティ13の縁に沿って立設させてもよ
く、またはキャビティの縁から適当に離して設けてもよ
い。また、この屈曲部固定用突起15の数にも特に限定
はなく、一の屈曲部に複数個を設けることもでき、キャ
ビティ13の屈曲形状により適当数とされる。なお、屈
曲部固定用突起15の形状にも特に定めはないが、他方
の分割型に対してアンダーカット状とならないようにす
ることが好ましい。
【0019】図3に示すように、本実施例では、屈曲部
固定用突起15をキャビティ13の縁から連続するよう
に立設させており、その突起15のキャビティ13側の
側面15aが他方の分割型111のキャビティ113の
一部を構成している。そして、前記側面15a上の適当
な位置と突起15の上端には、パーティング面12に対
して平行な段部17,18が設けられている。この段部
17,18は屈曲部固定用突起15と他方の分割型11
1のパーティング面112とを平面で当接させるように
して型の強度を維持するためのものである。さらに、前
記段部17,18の間の突起側面部15bは、突起15
の上部縦断面形状が上方に向かって細くなるように傾斜
している。それにより、該突起15の上部を収容するた
めに他方の分割型111のパーティング面112に形成
された凹部114に対して、屈曲部固定用突起15の上
部がアンダーカットとならず、型の開閉をスムーズに行
なうことができる。
【0020】なお、図4(A),(B)に示すように、
屈曲部固定用突起215,315をキャビティ213,
313の縁から離して立設すれば、前記突起215,3
15とキャビティ213,313との間のパーティング
面212,312に段部17と同じ働きをさせることが
できる。図4の(A)は屈曲部固定用突起215が上方
に向けて細くなるブロックよりなり、キャビティ213
の縁から僅かに離して立設した例である。また、図
(B)は、屈曲部固定用突起315が円柱よりなり、キ
ャビティ313の縁から僅かに離して立設した例であ
る。いずれの突起も上端を略平面として、型強度に影響
がでないようにされている。
【0021】このような構成よりなるブロー成形型を用
い、次のように屈曲管状体がブロー成形される。まず、
前記一方の分割型11のキャビティ13に、パリソン押
出ヘッドからチューブ状のパリソンが供給される。この
パリソンは、従来技術の説明の項で述べたように、必要
に応じて材料が切り替えられて供給される。例えば、あ
る区間は軟質樹脂が供給され、続く区間は硬質樹脂が供
給されるなどである。前記パリソンの供給時、パリソン
は分割型11に対して相対的に移動させることにより、
すなわち、前記キャビティ13の屈曲形状にそって前記
パリソン押出ヘッドを移動させるか、あるいはパリソン
押出ヘッドから押し出されるパリソンに対し分割型11
のキャビティ13を移動させることにより、前記キャビ
ティ13の一端から他端側へキャビティ形状に沿わせて
誘導配置される。その際、キャビティ13の屈曲部14
には、その曲率の大なる側に屈曲部固定用突起15が設
けられているので、前記移動に伴ってキャビティ内を引
きずられることのあるパリソンPが、当該キャビティ1
3を外れパーティング面12に乗り上げたりすることが
なく、確実にキャビティ13内に収められる。
【0022】しかる後、図3に示すように、前記分割型
11と他方の分割型111とを型締めし両型のキャビテ
ィ13,113を合わせて一の屈曲管形状の製品キャビ
ティを形成する。
【0023】そして、前記パリソンP内に気体を吹き込
んで膨らませ、分割型11,111のキャビティ面に密
着させ所定の屈曲管形状に形成する。成形品の冷却後、
型開きし所定の屈曲管形状の成形品を得る。得られた成
形品は、バリの発生が少なく、精度および外観が著しく
向上している。
【0024】図5および図6は請求項3および請求項4
に示すブロー成形型の一方の分割型の一例を示したもの
である。図中の符号21は一方の分割型、22はパーテ
ィング面、23はキャビティである。前記パーティング
面22において、キャビティ23の屈曲部24近傍に
は、屈曲部固定用補助型25が設けられている。この屈
曲部固定用補助型25は、キャビティ面23aとの間で
パリソンを挟持することにより、パリソンをキャビティ
の屈曲部24に沿わせて位置固定するためのもので、他
方の分割型のキャビティ面の一部を構成する湾曲面26
を有しており、前記パーティング面22に、キャビティ
23を跨ぐように一側で回動可能に取り付けられてい
る。符号28はその回動軸である。
【0025】前記屈曲部固定用補助型25は、図5に実
線で示すように、キャビティ23内にパリソンを供給す
る前には、当該キャビティ23に干渉しないようにその
傍らに立てておいて、パリソンの配置に対して待機させ
る。そして、パリソンがパリソン押出ヘッドから押し出
されてキャビティ23の一端から他端に向けて供給が開
始され、屈曲部24に至ったところで、図の鎖線で示す
ように、作業者が手などでキャビティ23側に回動させ
て倒し、当該キャビティ23内のパリソンをその湾曲面
26とキャビティ面23aとの間で挟持させる。この屈
曲部固定用補助型25は、湾曲面26が製品のキャビテ
ィの一部を構成しているので、パリソンの押出が終了し
て分割型を他方の分割型と合わせて閉じる際もパリソン
を保持し続けるようにされる。そのため、図6に示すよ
うに、他方の分割型27には、型合わせ時に屈曲部固定
用補助型25がキャビティを跨いだ状態のままで収納可
能な凹部29が設けられて、補助型25によってパリソ
ンPをキャビティ23に保持して型締めができるように
なっている。それにより、前記キャビティ23と他方の
分割型27のキャビティとこの湾曲面26によって、成
形型内に屈曲管状の製品キャビティが形成される。
【0026】前記屈曲部固定用補助型25を設ける場所
は、キャビティ23の屈曲部24近傍であればどこでも
よいが、パリソンPをキャビティ23の屈曲部24に確
実に収めるためには、パリソンPの供給方向に対してそ
の屈曲部24の手前側(屈曲を始める側)に設けるのが
よい。そうすれば、屈曲部24の直前でパリソンPがキ
ャビティ23に保持されるので、パリソンPがその後の
屈曲部24の形状に沿いやすく、また屈曲部24から浮
き上がったり外れたりすることがなくなる。
【0027】そして、前記パリソンP内に気体を吹き込
み、当該パリソンを膨らませて分割型21,27のキャ
ビティ面および屈曲部固定用補助型25の湾曲面26に
密着させ所定の屈曲管形状に賦形する。成形品の冷却後
型を開き、前記屈曲部固定用補助型25を再び回動させ
パリソンの挟持を解除し屈曲管状体を得る。
【0028】図7は屈曲部固定用補助型に適当な駆動装
置を連結し、パリソンの保持および解除を自動的に行な
うようにしたものである。図中の符号31は一方の分割
型、32はパーティング面、33はキャビティ、35は
屈曲部固定用補助型、36はその湾曲面、38は回動軸
である。図のように、この屈曲部固定用補助型35は、
分割型31内に設けられたシリンダ装置40に連結され
ており、そのシリンダロッド41を伸ばしたり縮めたり
められたりすることによって、図のように回動軸38を
中心に回動する。なお、前記屈曲部固定用補助型35
は、キャビティ屈曲部34近傍に設けた適当なセンサー
類によってパリソンの配置が確認されると作動し、キャ
ビティ側へ回動してパリソンを保持するようにするのが
便利である。
【0029】なお、前記のように屈曲部固定用補助型
は、分割型に回動可能に取り付けられたものが成形作業
性の点で好ましいが、それに限られず、分割型と分離し
た状態とされて、パリソン挟持時に分割型のパーティン
グ面に載置するようにしてもよい。
【0030】
【発明の効果】以上図示し説明したように、請求項1に
示した本発明の成形方法によれば、パリソンをキャビテ
ィの屈曲部付近で当該キャビティに保持させながら順次
誘導配置していくので、分割型またはパリソン供給ヘッ
ドの移動によりパリソンが引っ張られてもキャビティか
ら外れるということがなくなる。それにより製品にバリ
などが発生しにくく外観および精度を良好なものとする
ことができる。また、請求項2に示した本発明の成形型
によれば、前記パリソンの保持を、キャビティの屈曲部
の曲率大側近傍に設けた屈曲部固定用突起によって行な
うものであるから、前記パリソンのキャビティ内への保
持は確実となる。しかも、型には突起を設けるだけであ
るから、かかるブロー成形品の製造コストを引き上げる
ことはなく極めて経済的である。さらに、請求項3また
は4に示した本発明の成形型によれば、キャビティ屈曲
部近傍に屈曲固定用補助型を設け、キャビティ屈曲部付
近でパリソンをキャビティ面と補助型の湾曲面との間で
挟持できるようにしたたため、キャビティ形状に沿った
パリソンの誘導配置が一層確実かつ容易に行なうことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のブロー成形型の一方の分割型の一例
を示す斜視図である。
【図2】その2−2断面図である。
【図3】型締め状態を拡大して示す断面図である。
【図4】屈曲部固定用突起の他の例を示す断面図であ
る。
【図5】本発明のブロー成形型の他の例を示す要部の斜
視図である。
【図6】その型締め状態を示す断面図である。
【図7】屈曲部固定用補助型の他の例を示す断面図であ
る。
【図8】一般的な屈曲管状体の一例を示す斜視図であ
る。
【図9】その製造方法の一例を示す成形型の斜視図であ
る。
【図10】その成形型のキャビティにパリソンを誘導し
た状態を示す平面図である。
【符号の説明】
11 分割型 12 パーティング面 13 キャビティ 14 キャビティの屈曲部 15 屈曲部固定用突起 26 屈曲部固定用補助型 P パリソン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈曲した溝状のキャビティを有する分割
    式ブロー成形型、または該ブロー成形型のキャビティに
    パリソンを供給するパリソン押出ヘッドの少なくともい
    ずれかの移動により、前記パリソンを一方の分割型のキ
    ャビティの一端側から他端側へ該キャビティの屈曲形状
    にしたがって誘導配置し、その後、前記分割型を閉じて
    パリソン内に気体を吹き込む屈曲管状体のブロー成形方
    法において、 前記一方の分割型のキャビティへのパリソンの誘導配置
    を、前記キャビティの屈曲部付近でパリソンをキャビテ
    ィに保持固定しながらキャビティの一端から他端へパリ
    ソンを順次配置して行なうことを特徴とする屈曲管状体
    のブロー成形方法。
  2. 【請求項2】 屈曲した溝状のキャビティを有する分割
    式ブロー成形型、または該ブロー成形型のキャビティに
    パリソンを供給するパリソン押出ヘッドの少なくともい
    ずれかの移動により、前記パリソンを一方の分割型のキ
    ャビティの一端側から他端側へ該キャビティの屈曲形状
    にしたがって誘導配置し、屈曲管状体をブロー成形する
    のに用いられる屈曲管状体のブロー成形型において、 前記パリソンが誘導配置される一方の分割型のキャビテ
    ィ屈曲部の曲率大側の縁近傍に、前記パリソン誘導配置
    時に該パリソンの屈曲部付近と当接して該屈曲部の位置
    固定を行なう屈曲部固定用突起を立設したことを特徴と
    する屈曲管状体のブロー成形型。
  3. 【請求項3】 屈曲した溝状のキャビティを有する分割
    式ブロー成形型、または該キャビティにパリソンを供給
    するパリソン押出ヘッドの少なくともいずれかの移動に
    より、前記パリソンを一方の分割型のキャビティの一端
    側から他端側へ該キャビティの屈曲形状にしたがって誘
    導配置し、屈曲管状体をブロー成形するのに用いられる
    屈曲管状体のブロー成形型において、 前記一方の分割型のキャビティ屈曲部付近に、キャビテ
    ィ面との間でパリソンの屈曲部付近を挟持して該パリソ
    ンの屈曲部の位置固定を行なう屈曲部固定用補助型を設
    けたことを特徴とする屈曲管状体のブロー成形型。
  4. 【請求項4】 請求項3において、屈曲部固定用補助型
    が、キャビティ形状に対応する湾曲面を内側に有すると
    ともに、一側でキャビティ屈曲部近傍に回動可能に取り
    付けられて、該回動によりキャビティ面との間でパリソ
    ンの挟持およびその解除が可能とされていることを特徴
    とする屈曲管状体のブロー成形型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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