JP3676469B2 - 表皮付パネルおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性プラスチックをブロー成形することにより製造される中空二重壁構造で、その一方の壁の外表面に表皮をブロー成形時に熱溶着してなる表皮付パネル、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、建築物の内装壁、パーティション、扉、あるいはヘッドレストやアームレストなどを構成するプラスチック製のパネルおいては、そのパネルに意匠的効果をもたせたり手触り感触を良くするため、パネルの表面に装飾布やプラスチックフィルムなどの表皮材を張ったものが用いられている。
【0003】
そして、プラスチック中空体をブロー成形し、ブロー成形時に中空体の表面に不織布などの表皮材を熱溶着して一体成形する方法、および表皮付成形品は、特公平4−53696号公報に記載されている。なお、一方の壁の外表面にヒケや反りを生じさせないように一方の壁と他方の壁との間にリブを設けたものは、特開平6−134842号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、熱可塑性プラスチックをブロー成形することにより製造される中空二重壁構造のパネルは、ブロー成形後、金型を冷却することによりそのキャビティに接しているパネルの壁面を冷却固化したうえ金型から抜き取るが、金型内で冷却されるのは主として壁表面のみであるから、金型から抜き取られたパネルは、それを構成する壁全体が冷却する過程で、中空二重壁構造の一方の壁と他方の壁との間には収縮差が生じて変形を起こすことが避けられない。
【0005】
図6には、中空二重壁構造でその一方の壁の外表面を表皮材を熱溶着した構造のパネルaを例示しているが、このような表皮付パネルaにあっては、中空二重壁構造の一方の壁bが表皮材cで断熱構造をなし、表皮材c側が金型のキャビティに接しているので、ブロー成形後の金型の冷却によるパネルの冷却固化は、中空二重壁構造の表皮材cで覆われた一方の壁bより他方の壁dのほうが速く進行し、一方の壁bと他方の壁dの温度差が大きくなる。
【0006】
このため、金型から抜き取った直後のパネルは図6(A)に示すように変形を起こしていないが、パネルの冷却が進行するにつれて、金型内においても温度が高くしかも金型から抜いた後も表皮材で保温効果を受ける一方の壁bが他方の壁dより長い時間をかけて冷却することから、一方の壁bの冷却にともなう収縮が他方の壁dとそれより大きく、そのために図6(B)に示すように、一方の壁b側にかなり大きく反り返る現象を呈する。eはその変形によって生じたギャップを示す。
【0007】
本発明は、このような表皮付パネルにおけるその構成壁の収縮差に起因する成形後の変形を極力防止するため、ブロー成形後の冷却過程におけるパネルの構成壁に生じる収縮差の縮小を図ることができる表皮付パネル、およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る表皮付パネルは次のように構成した。すなわち、その構成は、熱可塑性プラスチックをブロー成形することにより製造される中空二重壁構造のパネルであって、ブロー成形時に中空二重壁構造の一方の壁の外表面に断熱作用を有する表皮材を熱溶着してなる表皮付パネルにおいて、中空二重壁構造の他方の壁の内表面に、突出した壁の側面を互いに溶着して他方の壁の熱容量を大きくする厚肉部を上記一方の壁の方向に膨出形成してなることを特徴とする表皮付パネルである。
【0009】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る表皮付パネルの製造方法は、熱可塑性プラスチックからなる中空二重壁構造のパネルをブロー成形により製造する方法であって、一対の分割金型の一方のキャビティと熱可塑性プラスチックのパリスンとの間に断熱作用を有する表皮材を配置し、ブロー成形時に中空二重壁構造の一方の壁の外表面に上記断熱作用を有する表皮材を熱溶着するとともに、他方の金型にスライドコアを進出後退させることにより中空二重壁構造の他方の壁の内表面にブロー成形後の冷却に伴う一方の壁と他方の壁との収縮差を縮小するための蓄熱部をなす厚肉部を上記一方の壁の方向に膨出形成することを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る表皮付パネルを例示している。
【0011】
図1において、1はパネルであって、このパネル1は熱可塑性プラスチックをブロー成形することにより製造されたものである。パネル1は中空二重壁構造をなし、その一方の壁2の外表面に、不織布などの表皮材3が一体に熱溶着されている。なお、一方の壁2の外表面を覆う表皮材3は、中空二重壁構造の周壁4にかかるようにしている。5は中空部である。
【0012】
上記パネル1の他方の壁6には、その内表面側に、厚肉部7が上記一方の壁2の方向に膨出形成されており、この厚肉部7の上端と一方の壁2の内表面との間は、薄肉状のリブ8によって一体に連結されている。上記厚肉部7は、ブロー成形時に他方の壁6を一方の壁2の方向にスライドコアにより突出変形し、その突出した壁の側面を互いに溶着させて厚肉状としたものである。厚肉部7は、ブロー成形後の冷却に伴う一方の壁2と他方の壁6との収縮差を縮小するためのものである。このため、厚肉部7は、他方の壁6の内表面より曲率半径の大きい凸曲面をなすように形成されており、厚肉部7が他方の壁6の内表面に連接する蓄熱部すなわち冷却の遅れる部分を構成するようにしている。
【0013】
なお、図1に示す実施の形態では、厚肉部7の上端から一方の壁2にかけて連結された薄肉状のリブ8を形成しているが、この薄肉状のリブ8を備えることは本発明の必須の構成要件ではない。したがって、薄肉状のリブ8は、一方の壁2の内表面に接するだけであったり、また小間隙をおいて対向するものであってもよいし、さらに、リブ8を設けなくてもよい。
【0014】
本発明に係るパネル1は、ブロー成形されるが、ブロー成形後は、金型の冷却によりパネル1を構成する壁の表面を冷却し形状が保持される程度に冷却固化して金型から抜き取る。パネル1の一方の壁2は断熱作用を有する表皮材3で覆われているので、金型内での冷却は、一方の壁2は他方の壁6より温度が高い状態となり、しかも、パネル1を金型から抜き取っても、一方の壁2は表皮材3で保温されるので、パネル1の冷却過程において、他方の壁6に比して一方の壁2の冷却時間が長くなる。
【0015】
このため、冷却に伴う収縮率は一方の壁2が他方の壁6より大きいが、本発明に係るパネル1においては、他方の壁6の内表面に連接して蓄熱部なす厚肉部7が形成されているので、この厚肉部7に蓄えられている熱により、他方の壁6の放熱状態が一方の壁2の放熱状態に近づくように調整される。したがって、一方の壁2と他方の壁6の冷却に伴う収縮差が縮小し、収縮差によるパネルの変形防止を図ることができる。また、このことにより一方の壁2と表皮材3との間に生じがちな僅かなズレも防止される。これに対して、図2に示すような従来のパネル1では、表皮材を熱溶着していない他方の壁6に本発明のような厚肉部を設けていないので、表皮材3を熱溶着した一方のパネル2との間の収縮差を縮小する機能を有しない。なお、図2において図1の構成と対応する部位には同符号を付してその説明を省略する。
【0016】
上記のように、他方の壁6の内表面に設ける厚肉部7は、一方の壁2との収縮差を縮小させるものであるから、その厚肉部7の数または膨出形状および膨出容量などは、その目的を達成するのに適合するように選定される。
【0017】
本発明に係るパネル1は、図3ないし図5に示すように、熱可塑性プラスチックをブロー成形することにより製造される。この図において、11,12は一対の分割形式の金型であり、一方の金型11のキャビティ13とパリスン14との間には表皮材3が配置される。他方の金型12には、パネル1の他方の壁6の内表面に肉厚部7を膨出形成するためのスライドコア15がキャビティ16に対して出没自在に設けられている。
【0018】
上記のように構成された一対の分割形式の金型11,12により表皮付パネル1をブロー成形するには、図3の状態から一対の分割形式の金型11,12を型締めして、パリスン14内に圧力流体を導入すれば、パリスン14は金型11,12のキャビティ13,16に沿った中空二重壁構造のパネル1が成形されるとともに、その一方の壁2の外表面には表皮材3が熱溶着され、一体に成形される。
【0019】
そして、上記ブロー成形の過程で、スライドコア15をキャビティ16に進出させ、他方の壁6を一方の壁2の内表面に溶着させた後、スライドコア15を後退させてブロー成形すれば、他方の壁6の内表面に一方の壁2の方向に膨出する厚肉部7が形成され、さらにこの厚肉部7の上端から一方の壁2の内表面に溶着された薄肉状のリブ8が形成される。図4および図5において17はバリである。
【0020】
上記のように形成される厚肉部7は、スライドコア15により膨出させた他方の壁6がブロー成形時に互いに圧着して一体に溶着されて形成されるので、厚肉部7は、ブロー成形後の冷却に伴う一方の壁2と他方の壁6との収縮差を縮小するのに適合するように、他方の壁6の内表面から立ち上がる曲率半径の大きい凸曲面状に形成されており、厚肉部7が他方の壁6の内表面に連接する冷却の遅れる部分を構成するようにしている。
【0021】
【発明の効果】
本発明に係る表皮付パネルは、ブロー成形後の冷却過程におけるパネルの構成壁に生じる収縮差の縮小を図ることができるものである。
【0022】
また、本発明に係る製造方法によれば、ブロー成形後の冷却過程におけるパネルの構成壁に生じる収縮差を縮小させることができる表皮付パネルを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表皮付パネルの一実施の形態を示す部分斜視図である。
【図2】図1に示す本発明に係るの表皮付パネルと対比して発明の課題を説明するための従来のパネルの部分斜視図である。
【図3】本発明に係る表皮付パネルのブロー成形態様を示す一部の断面図である。
【図4】図3のA−A線矢視方向の拡大断面図であって、スライドコアを進出させた態様を示す。
【図5】図3のA−A線矢視方向の拡大断面図であって、スライドコアを後退させた態様を示す。
【図6】表皮付パネルにおける問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
1 表皮付パネル
2 一方の壁
3 表皮材
4 周壁
5 中空部
6 他方の壁
7 厚肉部
8 リブ
11 一方の金型
12 他方の金型
13 キャビティ
14 パリスン
15 スライドコア
16 キャビティ
17 バリ

Claims (2)

  1. 熱可塑性プラスチックをブロー成形することにより製造される中空二重壁構造のパネルであって、ブロー成形時に中空二重壁構造の一方の壁の外表面に断熱作用を有する表皮材を熱溶着してなる表皮付パネルにおいて、中空二重壁構造の他方の壁の内表面に、突出した壁の側面を互いに溶着してブロー成形後の冷却に伴う一方の壁と他方の壁との収縮差を縮小するための他方の壁の熱容量を大きくする蓄熱部をなす厚肉部を上記一方の壁の方向に膨出形成してなることを特徴とする表皮付パネル。
  2. 熱可塑性プラスチックからなる中空二重壁構造のパネルをブロー成形により製造する方法であって、一対の分割金型の一方のキャビティと熱可塑性プラスチックのパリスンとの間に断熱作用を有する表皮材を配置し、ブロー成形時に中空二重壁構造の一方の壁の外表面に上記断熱作用を有する表皮材を熱溶着するとともに、他方の金型にスライドコアを進出後退させることにより中空二重壁構造の他方の壁の内表面にブロー成形後の冷却に伴う一方の壁と他方の壁との収縮差を縮小するための蓄熱部をなす厚肉部を上記一方の壁の方向に膨出形成することを特徴とする表皮付パネルの製造方法。
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