JPH10104988A - 金属円周面の加工方法及びその加工品 - Google Patents

金属円周面の加工方法及びその加工品

Info

Publication number
JPH10104988A
JPH10104988A JP26169996A JP26169996A JPH10104988A JP H10104988 A JPH10104988 A JP H10104988A JP 26169996 A JP26169996 A JP 26169996A JP 26169996 A JP26169996 A JP 26169996A JP H10104988 A JPH10104988 A JP H10104988A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
metal
roughness
transferred
fine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26169996A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshie Kaneko
利衛 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP26169996A priority Critical patent/JPH10104988A/ja
Publication of JPH10104988A publication Critical patent/JPH10104988A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンドブラスト処理における、基体表面への
三次元的な微細凹凸面の形成実現という長所を活かしな
がら、しかも、基体への砥粒の衝突時の粉砕という欠点
を解消することができ、高い生産性の下で、均一な微細
凹凸面を有する感光ドラムや現像スリーブが得られる、
金属円周面の加工方法及びその加工品を提供する。 【解決手段】 ロール表面に、サンドブラスト処理で、
微細凹凸パターンを形成し、焼き入れした鍛造ロールを
用いて、そのロール表面を、被転写体である金属円筒体
あるいは金属円柱体に押圧・転動し、金属円周面に前記
微細凹凸パターンを転写することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として、複写機およ
びプリンタ用の感光ドラムや現像スリーブに使用する、
金属円周面の加工方法及びその加工品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式のデジタル複写機およびプ
リンタでは、感光ドラム表面に静電潜像を形成するた
め、書き込み光として、レーザ光が使われる。この場
合、感光ドラム基体上には、導電層、下引き層、電荷発
生層、電荷輸送層などが積層されているので、可干渉性
の単色光であるレーザ光を、感光ドラム表面に照射する
と、各層の、また、基体と導電層との界面より反射して
くる反射光のそれぞれが干渉を起こす可能性がある。
【0003】この干渉現象は、形成される可視画像にお
いて、所謂、干渉縞模様となって現れ、画像不良の要因
となる。特に、階調性の高い中間調の画像を形成する場
合には、その影響が大きい。まして、使用する半導体レ
ーザ光の波長領域が、長波長(650〜820nm)に
なるに連れ、感光層における、前記レーザ光の吸収が減
少してくるので、上述の干渉現象が発生し易い傾向にあ
る。
【0004】この不都合を解消する方法として、基体外
周面を微細な粗面に加工する方法が採られており、その
方法として、切削加工・センタレス研削加工・サンドブ
ラスト処理などによる凹凸の形成がなされている。
【0005】しかし、これらの方法では、下記に示すよ
うな問題点がある。即ち、切削加工では、基体の周方向
に規則的な凹凸パターンができるので、確かに、光散乱
効果による干渉縞模様の発現防止にはなっているが、光
散乱としては、依然として正反射成分が現存しているた
めに、この正反射成分による干渉縞模様が残存すること
になる。
【0006】センタレス研削加工では、使用される砥石
に砥粒がランダムに埋め込まれているので、基体を周方
向に研削しても、かなりの程度のランダム面が可能であ
る。しかし、研削中、砥粒の脱落が発生する可能性があ
り、この場合には、基体へのスクラッチ傷の発生へと繋
がり、画像に影響する恐れがある。
【0007】サンドブラスト処理では、適正粒度の砥粒
を吹き付けることにより、所定粗さの三次元的な微細凹
凸面を基体上に施すことが可能である。しかし、高価な
砥粒が、使用される毎に粉砕されるので、再使用毎に、
粒度分布が広がり、消耗が激しく、従って、性能面にお
いて、均一な微細凹凸面の確保が難しくなると共に、コ
スト面では、砥粒の交換頻度が多くなり、高価なものに
なる欠点があった。
【0008】一方、現像スリーブにおいても、その表面
にトナーを均一に、ムラなく塗布できるように、基体上
に均一な微細凹凸面を形成することが成されているが、
更に、この微細凹凸を持つ基体表面上に、プリントパタ
ーンの履歴であるスリーブゴーストを除去あるいは軽減
するために、導電性コート層を設けている。この場合
も、スリーブ基体への、均一な微細凹凸面の形成という
必要性から、主として、サンドブラスト処理が採用され
ているが、上述の、感光ドラムで述べたように、砥粒の
激しい消耗などが欠点であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、感光ドラ
ムおよび現像スリーブの基体表面には、均一で規則的で
ない、ランダムな微細凹凸面を形成することが必要とさ
れていて、その表面粗さの点でも、感光ドラムの場合
で、Rz:0.5〜1.5μmが、また、現像スリーブ
の場合で、Ra:1.0〜3.5μmが、それぞれ、好
ましいのであるが、このような表面の加工方法には、上
述の難問が残されている。
【0010】なお、上述のように、表面粗さによって、
感光ドラムや現像スリーブには、次のような問題が存在
する。即ち、感光ドラムでは、その基体の表面粗さがR
z:0.5〜1.5μmの範囲を外れてくると、画像に
干渉縞・画像スジなどが発生し易くなり、また、現像ス
リーブでは、基体の表面粗さがRa:1.0〜3.5μ
mの範囲を外れてくると、画像濃度ムラが発生し易くな
る。
【0011】本発明者の検討によれば、サンドブラスト
処理によって、均一で、ランダムな三次元的な微細凹凸
面が得られるが、その反面、上述のような、粉砕による
砥粒の激しい消耗などの欠点があることが、確認されて
いる。即ち、サンドブラスト処理を、加工対象の基体一
本ずつに直接、施していては、上記欠点を解消できない
だけでなく、コスト的に高価になる。
【0012】本発明は、上述のサンドブラスト処理にお
ける、基体表面への三次元的な微細凹凸面の形成実現と
いう長所を活かしながら、しかも、基体への砥粒の衝突
時の粉砕という欠点を解消することができ、高い生産性
の下で、均一な微細凹凸面を有する感光ドラムや現像ス
リーブが得られる、金属円周面の加工方法及びその加工
品を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
ロール表面に、サンドブラスト処理で、微細凹凸パター
ンを形成し、焼き入れした鍛造ロールを用いて、そのロ
ール表面を、被転写体である金属円筒体あるいは金属円
柱体に押圧・転動し、金属円周面に前記微細凹凸パター
ンを転写することを特徴とする。
【0014】この場合、感光ドラム基体の生産に適応す
るために、金属円周面に転写される微細凹凸パターンの
表面粗さが、Rz=0.5ないし1.5μmになるよう
に、あるいは、現像スリーブ基体の生産に適応するため
に、金属円周面に転写される微細凹凸パターンの表面粗
さが、Ra=1.0ないし3.5μmになるように、予
め、所要粗さで鍛造ロールに、微細凹凸パターンを形成
しておくのがよい。
【0015】また、その加工品としては、被転写体が金
属円筒体あるいは金属円柱体であって、微細凹凸パター
ンをロール表面に形成した鍛造ロールから転写すること
で、その金属円周面に、所要表面粗さの微細凹凸パター
ンを構成したことを特徴とする。
【0016】この場合、加工品の表面粗さは、その用途
である感光ドラム、現像スリーブが必要とする条件を満
足するように、設定されるのである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しながら、具体的に説明する。本発明の加工
方法は、基本的には、ネジ切り加工などに使用する転造
盤を応用することであり、これにより、均一で、ランダ
ムな、三次元的な微細凹凸面の形成を可能にし、しか
も、生産コストを低減できるのである。
【0018】図1には、転造盤(例えば、(株)ツガミ
製R20A)の1対のロールダイス1間を、ワーク(加
工品)2が通過している状況が模式的に示されている。
このロールダイス1の各円周表面には、予め、所定の粗
さのサンドブラスト処理を施し、更に、焼き入れが施さ
れており、ロールダイス1の駆動の過程で、この間(片
側ロールダイスには、適正な油圧力を加える)を通過す
る際に、ワーク2(同速度で回転されている)に、ロー
ルダイスの表面の微細凹凸を転写する。
【0019】なお、焼き入れによって、ロールダイスの
硬さを、被転写体(ワーク2)の硬さより、十分に大き
くしておけば、ロールダイスの表面パターンを、可成り
の加工回数、繰り返して、確実に被転写体に転写でき、
しかも、砥粒は、ロールダイス表面を加工する際にの
み、消費されるのであって、生産性の上で、格段に経済
的負担が軽減される。
【0020】このようなロールダイスを提供するため
の、サンドブラスト処理について、以下に述べることに
する。先ず、粒度分布の揃ったバージンの砥粒を、ロー
ルダイス表面へ吹き付けることにより、ロールダイス表
面上に微細凹凸を、均一な粗さを保持した状態で形成す
る。次に、表面を所定の粗さにしたロールダイスを焼入
れ加工して、その表面硬度を、被転写体のそれよりも十
分に大きくする。その結果、ロールダイスの耐久性が増
し、しかも、生産に際しては、欠陥のない、同じ表面状
態の円周面を繰り返し、転写できるので、製品のバラツ
キが大幅に減少する。
【0021】図2は、別の実施の形態として、ワーク2
の法線方向に、ロールダイス1を3本、配置した他の転
造盤を示す模式図である。ロールダイスへの油圧力の供
給は1本から3本に対して可能であるが、この際、油圧
力のバランスを必要とする。なお、ロールダイスが多数
本になるほど、ワークに加わる力は均等化されるので、
真円度は良好に保持される。しかし、その分、機構が複
雑になる。
【0022】油圧力と転写粗さとは、相関関係にある
が、粗さ転写性は、ロールダイスの持つ粗さの再現をも
って最大となる。一方、ワークの形状は、油圧力が増す
につれ変形し易くなり、真円度に影響してくる。このた
め、ワーク自体が円筒体か中実体かで、油圧力を微妙に
変える必要がある。特に、円筒体の剛性は、一般に中実
体のそれより小さいので、この場合には、油圧力を弱め
に設定し、ロールダイスの粗さを荒目にして、転写加工
するなど、真円度の保持への配慮が必要であり、要すれ
ば、円筒体の転写加工に際して、円筒体内に中子を挿入
すれば、真円度の保持は、更に、好ましいものになる。
【0023】転写加工方法には、通常、スルーフィード
方式とインフィード方式がある。スルーフィード方式
は、図1のロールダイス1に示すように、全面にサンド
ブラスト処理する場合で、このようにして置くと、ワー
ク2の外周面も、全面に亘り粗さ転写が施される。一
方、インフィード方式では、図3のロールダイス1′に
示すように、必要な両端部について、適当幅で、予め、
サンドブラスト処理を除いて置く。これによって、ワー
ク2の、転造盤への搬入・搬出は、一定位置で行われる
ことになり、ワーク2への粗さ転写も、両端部では除か
れた状態で、施される。
【0024】感光ドラムおよび現像スリーブは、コロを
介して、感光ドラムと現像スリーブとの間隔を一定に保
つ必要から、その両端部で接触させる必要があり、その
ため、コロの磨耗の低減化を図ることや、現像スリーブ
の両端部へのトナー漏れ防止のためにフェルト部材など
とを設ける意図から、転写粗さの程度にもよるが、その
両端部近傍に、平滑面を必要とする場合がある(図4お
よび図5)。従って、この場合、インフィード方式が適
する。
【0025】
【実施例】
(第一実施例)次に、本発明の加工方法を具体的に行っ
た事例について、説明する。ここに挙げた第一の実施例
では、ワーク2に、円筒状の感光ドラム基体(サイズ:
外径=30.1mm、内径=28.5mm、長さ=35
7.5mm、材質:A6063)の切削管(呼称寸法:
29.92Φ)を使用した。その切削表面粗さは、R
z:0.5μmであった。この基体を、図1のスルーフ
ィード型転造盤(直径=195、長さ=60で、材質:
SKDのロールダイスに、下記に示す条件で、サンドブ
ラスト処理を行う内で、エアー吐出圧力を変えて、表面
粗さがRz:0.5、0.7、1.2、1.7および
1.9μmのものを作成して、焼入れ硬度がHv:60
0〜700になるように、硬化し、個々に組み込んだ)
にて、下記条件で、粗さ転写加工を行った。
【0026】ロールダイスへのサンドブラスト処理条件 砥粒 炭化硅素#800 ノズル径 直径:7mm ノズル距離 200mm エアー吐出圧力 147〜245kPa ワーク回転数 20rpm ブラスト時間 60sec粗さ転写加工条件 ロールダイス回転数 40rpm 油圧力 1.0〜1.5t 送りスピード 12mm/sec 加工した基体の表面粗さは、Rz:0.5、1.0ある
いは1.5μmのものであり、ロールダイスの表面粗さ
より若干小さかった。
【0027】この感光ドラム基体の外面の全域および画
像域に、電荷発生層:0.15μm、電荷輸送層:20
μmから構成されるOPC感光膜を、下記処方で、それ
ぞれ塗布した。
【0028】 感光膜処方 電荷発生層 チタニルフタロシアニン顔料 4重量部 ポリビニルブチラール樹脂 2重量部 シクロヘキサノン 34重量部 テトラヒドロフラン 60重量部 電荷輸送層 トリアリールアミン化合物 50重量部 ポリカーボネート樹脂 50重量部 モノクロルベンゼン 400重量部 この感光ドラムをキヤノン製複写機に組み込み画像を得
た。
【0029】比較例として、転写粗さRz:0.3、
1.7μmのものと、上記感光ドラム基体に、従来法の
切削加工を行った表面粗さRz:0.3、1.7μmの
ものを作成し、上記OPC感光膜を、基体の画像域に塗
布した。転写加工と切削加工の感光ドラムを、同じデジ
タル複写機にて画像を得た。以上の結果を表に示す。 ○:良好 △:一部問題あり ×:問題あり 以上の結果から分かる通り、実施例のRz:0.5〜
1.5μmのものが良好であったが、比較例(転写・切
削加工)は、いずれも満足できるものではなかった。 (第二実施例)第一実施例では、粗さ転写加工をワーク
全長に亘り、施したが、本実施例では図3に示す画像域
対応のサンドブラスト処理のロールダイス1′を組み込
んだインフィード型転造盤を用いて行った。本実施例
は、従って、ワーク、ロールダイスへのサンドブラスト
処理条件、感光膜処方については、第一実施例と同じで
あるが、下記の粗さ転写加工条件だけが変えられてい
る。粗さ転写加工条件 ロールダイス回転数 40rpm 油圧力 1.0〜1.5t その結果を表に示す。 ○:良好 △:一部問題あり ×:問題あり 以上の結果から分かる通り、第一実施例と同様に、本実
施例のRz:0.5〜1.5μmのものが良好であった
が、比較例(転写・切削加工)は、いずれも満足できる
ものではなかった。 (第三実施例)ワーク2には、現像スリーブの中実基体
(外径=16.1、長さ=246、材質:A6063)
を、外径(Φ16±0.02)に切削し、両端部に駆動
フランジとフランジとを切削して、使用し供した。その
切削表面の粗さはRz:1.4μmであった。この基体
を、図1のスルーフィード型転造盤(第一実施例と同じ
形状・材質の一対のロールダイスに、下記サンドブラス
ト処理を施すが、その内、エアー吐出圧力を変えて、そ
れぞれ、表面粗さRa:0.7、1.2、2.2、3.
7、4.2μmのものを作成して、焼入れ硬度がHv:
600〜700に硬化し、個々に組み込んだ)にて、下
記条件で、粗さ転写加工を実施した。
【0030】ロールダイスへのサンドブラスト処理条件 砥粒 炭化硅素#100 ノズル径 Φ7mm ノズル距離 200mm エアー吐出圧力 98〜441kPa ワーク回転数 20rpm ブラスト時間 60sec粗さ転写加工条件 ロールダイス回転数 40rpm 油圧力 3.0〜4.5t 送りスピード 12mm/sec 加工基体の転写粗さRaは0.5、1.0、2.0、
3.0、3.5、4.0μmであり、第一実施例と同様
に、ロールダイスの表面粗さより若干、小さかった。こ
の現像スリーブ基体の外面に、カーボン・グラファイト
・フェノール樹脂から構成される導電コート層:10μ
mを、下記塗工液で画像域に塗布した。そして、この現
像スリーブを、キヤノン製レーザビームプリンタに組み
込み画像を得た。
【0031】塗工液処方 カーボン 1重量部 グラファイト 9重量部 フェノール樹脂 20重量部 イソプロピルアルコール 20重量部 以上の結果を表に示す。 ◎:特に優れている ○:優れている △:やや悪い 以上の結果から分かる通り、転写後の表面粗さRa:
1.0〜3.5μmのものが良好であった。
【0032】次に、本発明の加工法で得られた加工品
を、現像スリーブ21に適用した場合について、その現
像スリーブ21を装備した現像装置の事例を、図5で具
体的に説明する。なお、加工品の適用範囲は、必ずし
も、これのみに限定されるものではない。
【0033】図5において、現像装置20は、一定方向
に回転する感光ドラム22と、この感光ドラム22の周
りに配設される帯電ローラ23、トナー容器24、クリ
ーニング装置25などのプロセス機器を一体的に組み込
んで、ユニットとして構成されている。そして、この現
像装置20を、画像形成装置本体(図示せず)内に着脱
自在に装着し、例えば、感光ドラム22が寿命に達した
り、トナー容器24内のトナーTが使い尽くされたりし
た場合に、この現像装置20全体を交換することによ
り、メンテナンスを容易にしている。 (第四実施例)第三実施例では、粗さ転写加工を、ワー
ク全長に亘り実施したが、本実施例では、図3に示すよ
うに、画像域対応にて、サンドブラスト処理したロール
ダイス1′を組み込んだインフィード型転造盤を用い
て、加工品を得ている。なお、本実施例では、ワーク、
ロールダイスへのサンドブラスト処理条件、塗工液処方
などが第三実施例と同じであるが、下記の粗さ転写加工
条件だけが変えられている。
【0034】粗さ転写加工条件 ロールダイス回転数 40rpm 油圧力 3.0〜4.5t 以上の結果を表に示す。 ◎:特に優れている ○:優れている △:やや悪い 以上の結果からも分かる通り、第三実施例と同様に:転
写後の表面粗さRa=1.0〜3.5μmのものが良好
であった。なお、念のため、JIS規格の粗さ表示(R
z・Ra)の、本発明への使い分けについて説明する。
第一実施例の感光ドラムでは、Rzで粗さ表示を行い、
第二実施例の現像スリーブでは、Raで粗さ表示を起き
なった。ここで、Rzは、所謂、十点平均粗さであり、
凹凸のピーク値を評価するので、厳しい粗さ表示に向い
ているので、感光ドラム基体上の、微小傷を問題とする
ような、微細凹凸面を規制する場合に適する。また、R
aは、全体の凹凸を算術平均した値であり、現像スリー
ブ上の、わりと広い範囲の凹凸面と画像濃度との対応を
みる場合などに適する。
【0035】
【発明の効果】以上の説明で明らかのように、本発明の
サンドブラスト面による転写方法を実施すると、感光ド
ラムにおいては、均一でランダムな三次元的な微細凹凸
面の形成を可能になり、干渉縞の防止に有効であり、し
かも、安価に達成できる。また、現像スリーブにおいて
は、砥粒の消費量をかなり低減できるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサンドブラスト処理したロールダイス
による粗さ転写を示す模式図である。
【図2】同じく、本発明のサンドブラスト処理したロー
ルダイスによる粗さ転写を示す他の模式図である。
【図3】本発明の画像域に対応するサンドブラスト粗さ
転写を示す模式図である。
【図4】サンドブラスト転写域・感光層塗布域を示す感
光ドラム模式図である。
【図5】サンドブラスト転写域・帯電コート層塗布域を
示す現像スリーブ模式図である。
【図6】本発明に係わる現像スリーブを備える現像装置
の断面図である。
【符号の説明】
1 全面サンドブラスト処理ロールダイス 1′ 画像域対応サンドブラスト処理ロールダイス 2 ワーク 3 感光ドラム 4 サンドブラスト転写域・感光層塗布域 5 駆動ギヤフランジ 6 ギヤフランジ 7 現像スリーブ 8 サンドブラスト転写域・導電コート層塗布域 9 駆動フランジ 10 フランジ 20 現像装置 21 現像スリーブ 22 感光ドラム 23 帯電ローラ 24 トナー容器 25 クリーニング装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール表面に、サンドブラスト処理で、
    微細凹凸パターンを形成し、焼き入れした鍛造ロールを
    用いて、そのロール表面を、被転写体である金属円筒体
    あるいは金属円柱体に押圧・転動し、金属円周面に前記
    微細凹凸パターンを転写することを特徴とする、金属円
    周面の加工方法。
  2. 【請求項2】 金属円周面に転写される微細凹凸パター
    ンの表面粗さが、Rz=0.5ないし1.5μmになる
    ように、予め、所要粗さで鍛造ロールに、微細凹凸パタ
    ーンを形成してあることを特徴とする請求項1に記載の
    金属円周面の加工方法。
  3. 【請求項3】 金属円周面に転写される微細凹凸パター
    ンの表面粗さが、Ra=1.0ないし3.5μmになる
    ように、予め、所要粗さで鍛造ロールに、微細凹凸パタ
    ーンを形成してあることを特徴とする請求項1に記載の
    金属円周面の加工方法。
  4. 【請求項4】 被転写体が金属円筒体あるいは金属円柱
    体であって、微細凹凸パターンをロール表面に形成した
    鍛造ロールから転写することで、その金属円周面に、所
    要表面粗さの微細凹凸パターンを構成したことを特徴と
    する加工品。
  5. 【請求項5】 転写される微細凹凸パターンの表面粗さ
    が、Rz=0.5ないし1.5μmであることを特徴と
    する請求項4に記載の加工品。
  6. 【請求項6】 被転写体が、その転写される微細凹凸パ
    ターンの表面粗さが、Rz=0.5ないし1.5μmで
    ある金属製感光ドラムの基体であることを特徴とする請
    求項4あるいは5に記載の加工品。
  7. 【請求項7】 被転写体は、その転写される微細凹凸パ
    ターンの領域が金属製感光ドラムの外周面の画像域に対
    応する感光ドラム基体であることを特徴とする請求項4
    あるいは5に記載の加工品。
  8. 【請求項8】 転写される微細凹凸パターンの表面粗さ
    が、Ra=1.0ないし3.5μmであることを特徴と
    する請求項4に記載の加工品。
  9. 【請求項9】 被転写体が、その転写される微細凹凸パ
    ターンの表面粗さが、Ra=1.0ないし3.5μmで
    ある金属製現像スリーブの基体であることを特徴とする
    請求項4あるいは8に記載の加工品。
  10. 【請求項10】 被転写体は、その転写される微細凹凸
    パターンの領域が金属製現像スリーブの外周面の画像域
    に対応する現像スリーブ基体であることを特徴とする請
    求項4あるいは8に記載の加工品。
JP26169996A 1996-10-02 1996-10-02 金属円周面の加工方法及びその加工品 Pending JPH10104988A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26169996A JPH10104988A (ja) 1996-10-02 1996-10-02 金属円周面の加工方法及びその加工品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26169996A JPH10104988A (ja) 1996-10-02 1996-10-02 金属円周面の加工方法及びその加工品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10104988A true JPH10104988A (ja) 1998-04-24

Family

ID=17365493

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26169996A Pending JPH10104988A (ja) 1996-10-02 1996-10-02 金属円周面の加工方法及びその加工品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10104988A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007089012A1 (ja) * 2006-01-31 2007-08-09 Canon Kabushiki Kaisha 電子写真感光体の製造方法
CN100353260C (zh) * 2003-11-21 2007-12-05 精工爱普生株式会社 电摄影成像设备的圆周面的加工方法、显影辊和感光鼓
JP2009031419A (ja) * 2007-07-25 2009-02-12 Canon Inc 電子写真感光体の製造方法
JP2011059721A (ja) * 2010-12-22 2011-03-24 Seiko Epson Corp トナー粒子担持ローラ、現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム
JP2011100145A (ja) * 2010-12-22 2011-05-19 Seiko Epson Corp トナー粒子担持ローラ、現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム
JP2012150514A (ja) * 2012-04-23 2012-08-09 Seiko Epson Corp 現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム
JP2013015823A (ja) * 2011-06-07 2013-01-24 Canon Inc 電子写真装置
JP2019063856A (ja) * 2017-10-05 2019-04-25 新日鐵住金株式会社 金属部材の製造方法、及び金属部材

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100353260C (zh) * 2003-11-21 2007-12-05 精工爱普生株式会社 电摄影成像设备的圆周面的加工方法、显影辊和感光鼓
WO2007089012A1 (ja) * 2006-01-31 2007-08-09 Canon Kabushiki Kaisha 電子写真感光体の製造方法
US7622238B2 (en) 2006-01-31 2009-11-24 Canon Kabushiki Kaisha Process for producing electrophotographic photosensitive member
JP2009031419A (ja) * 2007-07-25 2009-02-12 Canon Inc 電子写真感光体の製造方法
JP2011059721A (ja) * 2010-12-22 2011-03-24 Seiko Epson Corp トナー粒子担持ローラ、現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム
JP2011100145A (ja) * 2010-12-22 2011-05-19 Seiko Epson Corp トナー粒子担持ローラ、現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム
JP2013015823A (ja) * 2011-06-07 2013-01-24 Canon Inc 電子写真装置
JP2012150514A (ja) * 2012-04-23 2012-08-09 Seiko Epson Corp 現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム
JP2019063856A (ja) * 2017-10-05 2019-04-25 新日鐵住金株式会社 金属部材の製造方法、及び金属部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0478317B1 (en) Apparatus for developing electrostatic latent image and developing roller therefor
JPH10104988A (ja) 金属円周面の加工方法及びその加工品
US5682581A (en) Photosensitive body drum, method for driving thereof and photosensitive body drum unit
JP2000122310A (ja) 複写機等感光ドラム用鏡面管の製造方法
JPH0743922A (ja) 電子写真感光体用アルミニウム管の製造方法
US20110158722A1 (en) Cleaning apparatus and image forming apparatus
JPH09185291A (ja) 電子写真感光体の支持方法および駆動方法並びに画像 形成装置
JPH08185054A (ja) 均一微細凹凸表面形状を有する現像スリーブ及びその製造方法
JP2666395B2 (ja) 電子写真感光体
JPH081510A (ja) アルミニウム管の製造方法及びこの方法により製造される電子写真感光体ドラム
KR100461342B1 (ko) 현상롤러의 제조방법 및 버니싱장치
JP3136210B2 (ja) 感光ドラムの製造方法
JPS61219960A (ja) 電子写真用感光体およびその製造方法
JPH0635216A (ja) 電子写真感光体用アルミニウム管状基板の製造方法
JPH08197393A (ja) アルミニウム鏡面管の製造方法
JPH07199504A (ja) 電子写真感光体ドラム基盤及びその製造方法
JP2004037663A (ja) 現像ローラ及びそれを有する現像装置
JPH03181981A (ja) 感光体研磨装置
US5483326A (en) Developer carrying roller having a surface layer with contoured finish
JPS61209457A (ja) 電子写真用感光体の導電性基体表面の加工方法
JPH081502A (ja) アルミニウム管の製造方法及びその製造方法により製造された電子写真感光体ドラム
JPH0890416A (ja) 表面粗さ処理方法および表面粗さ処理装置
JPH08248660A (ja) 電子写真感光体用支持体及びその製造方法
JPH08155748A (ja) アルミニウム管の製造方法及びこの方法により製造される電子写真感光体ドラム
JPH0874839A (ja) 軸付き現像スリーブおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040416

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040521