JPH10102319A - 弾性繊維 - Google Patents

弾性繊維

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JPH10102319A
JPH10102319A JP13355197A JP13355197A JPH10102319A JP H10102319 A JPH10102319 A JP H10102319A JP 13355197 A JP13355197 A JP 13355197A JP 13355197 A JP13355197 A JP 13355197A JP H10102319 A JPH10102319 A JP H10102319A
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elastic
elastic fiber
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Kenichi Katsuo
憲一 勝尾
Giichi Arimatsu
義一 有松
Hideaki Tagata
秀明 田形
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも優れた切断強度、弾性回復率、セ
ット率の向上及びこれらの性質の耐熱性の向上を図る。 【解決手段】 分子量500〜6000のポリテトラメ
チレングルコールと過剰モルの有機ジイソシアネートを
反応させた末端ジイソシアネート重合体を特定量の多官
能性アミノ化合物及び1官能アミノ化合物と反応させ紡
糸巻取後熱処理し高分子量化した弾性繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性繊維に関するも
のであり、その目的は弾性的性質、耐薬品性、強度等の
優れたポリウレタン系弾性繊維を提供するにある。
【0002】
【従来の技術】一般にポリウレタン弾性体は末端に水酸
基を有するポリエステル、ポリエステルの如きポリヒド
ロキシ化合物と過剰モル量の有機ジイソシアネートとを
反応させ実質的に両末端にイソシアネート基を有する線
状のポリウレタン中間重合体を製造し、該中間重合体と
イソシアネート基と容易に反応しうる活性水素を有する
ジアミノ化合物等を不活性な有機溶剤中で反応させて実
質的に線状のセグメント化ポリウレタンを製造した後、
成形、次いで溶剤を除去することによって弾性的性質を
有するフィルム、糸等のポリウレタン弾性体成形品に成
形される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリウレタン弾性体の
特性としては弾性的性質以外に耐薬品性、強度及び耐摩
耗性等の物理的性質、さらには耐光性等も重要な性能で
ある。特に弾性的性質、耐薬品性、物理的性質等の優れ
た弾性繊維を得るためには高い対数粘度を有するセグメ
ント化ポリウレタンを紡糸する必要がある。しかしなが
ら、高い対数粘度を有するポリマーを紡糸して弾性繊維
を製造するにはポリマー容液が高粘度となるため溶液濃
度を低くしたり、紡糸速度を遅くする必要があるという
操業上の欠点を有するばかりか、期待するほどの効果は
得られない。特公昭40−3717号公報によれば、イ
ソシアネート末端を有する中間重合体と活性水素を有す
る二官能性および単官能性化合物の過剰量を用いて重合
反応を行うと、優れたポリマー(固有粘度約0.6〜
1.2)および溶液が得られる。しかしながらこの方法
だけではなお満足し得る物理的性質を有する弾性繊維を
得ることは困難である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記欠点を
解決し、弾性的性質および強度の優れた弾性繊維を得る
べく鋭意研究の結果、本発明に到達した。すなわち、本
発明は分子量500〜6000のテトラメチレングリコ
ールと過剰モルの有機ジイソシアネートを反応させて末
端イソシアネート基を有する中間重合体を得、該中間重
合体を下記式を満足する量の多官能アミノ化合物である
エチレンジアミン及び/又はプロピレンジアミン、及び
1官能性アミノ化合物と反応させて得られる重合体を紡
糸して得られるポリウレタン弾性繊維を巻取り後、温度
50〜100℃で2時間以上熱処理することにより対数
粘度が1.1〜2.5dl/gとした高分子量化させて
なることを特徴とする弾性繊維である。 1.5≦(B+C−A)/C≦5.0 (但し、式中A:中間重合体中のイソシアネート基の当
量、B:多官能性アミノ化合物の当量、C:1官能性ア
ミノ化合物の当量)
【0005】本発明におけるポリウレタン弾性体はポリ
マージオールと多官能性イソシアネートおよび所望によ
り少量の水、低分子グリコール等を反応させて両末端が
実質的にイソシアネート基である中間重合体を製造し、
得られた中間重合体を通常不活性な有機溶剤中で多官能
性アミノ化合物および/又は1官能性アミノ化合物と反
応させて得られるポリウレタンウレア重合体である。用
いられるポリマージオールとしては、数平均分子量が5
00〜6000のポリテトラメンチレングリコールであ
る。ポリヒドロキシ化合物の分子量は通常500〜:6
000程度であり、好ましくは1000〜5000であ
る。またポリマージオールに加えて所望により用いられ
る低分子グリコールとしてはエチレングリコール、プロ
ピレ/グリコール、1,4−ブタンジオール等が例示さ
れるが、その使用量はポリマージオルと水、低分子グリ
コールの合計に対し水、低分子グリコールが通常10モ
ル%以下の範囲が好ましい。
【0006】本発明において使用する有機ジイソシアネ
ートとしては脂肪族、肪環族及び芳香族のジイソシアネ
ートの内、反応条件下で溶解または液状を示すものすべ
てを適用できる。例えば、p一フェニレンジイソシアネ
ート、ビス(4−イソシアナートフェニル)メタン、ビ
ス(3−メチル−4−イソシアナートフェニル)メタ
ン、ビス(4−イソシアナートシクロヘキシル)メタ
ン、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト等が例示され、本発明で用いられるポリマージオール
のモル量に対する有機ジイソシアネートとのモル量の比
は、望ましい弾性的性質、物理的性質を考慮すると1:
1.5〜1:2.5であるが特に限定されるものではな
い。
【0007】また、多官能性アミノ化合物としてはエチ
レンジアミン、プロピレンジアミンである。同時に使用
する1官能性アミノ化合物として、例えば1官能性第2
級アミンには、ジメチルアミン、メチルエチルアミン、
ジエチルアミン、メチル−n−プロピルアミン、メチル
−イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、メチル
−n−ブチルアミン、メチル−イソブチルアミン、メチ
ル−イソアミルアミン等が挙げられる。本発明で用いら
れる不活性有機溶剤としては上記の諸原料を溶解し、か
つ生成するポリウレタンウレア重合体を溶解または分散
しうる溶剤、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ジメチルスルホキサイドなどの公知の溶剤
が挙げられる。
【0008】中問重合体とアミノ化合物との反応は、通
常多官能性アミノ化合物と1官能性アミノ化合物とを含
む不活性有機溶剤中に、不活性有機溶剤に溶解した中間
重合体溶液を導入して行われ、ポリウレタンウレア重合
体が製造される。ここで中間重合体中のイソシアネート
基の当量よりも過剰モルのアミノ基を含有する多官能性
アミノ化合物と1官能性アミノ化合物の混合物とが反応
させられ結果として得られたポリマーの末端基はアミノ
基かもしくはモノアミンによって導入されたアルキル基
となる。このときのポリマー溶液の濃度は30〜40重
量%が好ましく、ポリマーの対数粘度が0.6〜0.9
dl/gであるように多官能性アミノ化合物と1官能性
アミノ化合物との添加量を調節する。用いられるアミノ
化合物の量は次式で示される量の範囲である。 1.5≦(B+C−A)/C≦5.0 (但し、式中A:中間重合体中のジソシアネート基の当
量、B:多官能性アミノ化合物の当量、C:1官能性ア
ミノ化合物の当量)
【0009】アミノ化合物の添加量が上記範囲を逸脱す
るとき、すなわち1.5未満となると紡糸前のポリマー
の粘度が低すぎて得られる弾性糸の物性が劣り、一方
5.0を越えると紡糸後の熱処理効果を得ることが困難
となる。得られたポリマー溶液は通常、常法により乾式
紡糸し、ボビンに捲取った後、通常温度50〜100
℃、好ましくは60〜90℃で2時間以上、好ましくは
3〜24時間加熱処理する。かくして糸条を構成するポ
リマーの対数粘度は1.1dl/g以上に、好ましくは
1.4〜2.5dl/gに上昇し、改善された物理的性
質たとえば切断強度、弾性回復率、セット率等が向上す
ると共に、化学的性質たとえば耐薬品性等も向上する特
長を有している。特に紡糸時には比較的低粘度でよいこ
とから高い紡糸速度で製糸することができ、製糸後簡単
な手段で高分子量化および物理的性質の改善が得られる
ことも工業化における大きな利点である。熱処埋による
粘度の増加は少くとも0.2以上、好ましくは、0.5
以上である。
【0010】本発明のポリウレタン弾性体の溶液には所
望により更にガス黄変防止剤、紫外線吸収剤のような安
定剤、硫酸バリウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウ
ム、酸化亜鉛のような無機微粒子、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリテトラフルオロ
エチレン、オルガノポリシロキサン等の粘着防止剤、防
黴剤、その他配合剤を通宣配合することができる。ま
た、紡糸後油剤と共に繊維親和性を有する防黴剤、たと
えば2−(4−4アゾリルベンズイミダゾール、N−ジ
メチル−N’−フェニルー(N’−フルオロジクロルメ
チルチオ)スルフアミド等を付与し、熱処理で繊維にフ
ィックスすることもでさる。
【0011】以下、実施例により本発明を説明するが、
実施例中における糸の特性値は下記の方法によった。ま
た、実施例中の部は重量基準である。強伸度、弾性回復
性およびセット率は引張り試験機により測定した。 (l)強度(g/d)は1000%/分の速度で伸長し
た時の切断強度である。 (2)伸度(%)は1000%/分の速度で伸長した時
の切断伸度である。 (3)弾性回復率(%)は1000%/分の速度で30
0%伸長後緊張を除去し、1分間放置後の1−(末回復
率)×100%値である。 (4)セット率(%)は1000%/分の速度で0と3
00%伸長との間を5回繰返した後の糸の長さの残留伸
び率で次式で表わされる値である。 セット率(%)=(L−L0 )/L0 ×100 (但し、L0 はもとの試料長、Lは繰返し伸長後の試料
長) (5)対数粘度は1n(n/no)/Cで表わされる。
nはセグメント化ポリウレタンの希薄溶液の粘度であ
り、noは同一温度での溶媒の粘度である。Cは溶液1
dl当りのポリウレタンのg数で表わした濃度である。
実施例中の対数粘度は30℃でジメチルアセトアミド中
で測定した値である(C=0.39/dl)。
【0012】
【実施例】
実施例1 数平均分子量1980のポリテトラメチレングリコール
1000部に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート250部を加え、70℃に加熱し60分間反応させ
た。次いでジメチルアセトアミド1250部を加えて中
間重合体溶液とし、15℃に冷却した。この中間重合体
溶液を、1,2−プロピレンジアミン39.6部、ジエ
チルアミン2.7部およびジメチルアセトアミド115
0部からなる混合液中に徐々に加え、ポリマー溶液を得
た。溶液の粘度は30℃で1620ポイズであり、ポリ
マーの対数粘度は0.81dl/gであった。このポリ
マー溶液を常法により乾式紡糸して40デニールのマル
チフイラメント弾性糸を得た。このフィラメントをボビ
ンに捲いたまま80℃で24時間加熱した。加熱後のポ
リマーの対数粘度は1.72dl/gであり、加熱前後
の弾性糸の物理的性質は表1に示した。なお、本発明で
いうアミノ化合物の添加量B+C−A/Cは2.88で
あった。本発明の方法により切断強度、弾性回復率が大
巾に向上すると共にセット率が改善された。なお、加熱
温度が40℃のときは加熱前の物性値がほとんど変化が
見られなかった。
【0013】
【表1】
【0014】実施例2〜3 表2に示したポリテトラメチレングリコール、4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート/ジオールモル
比、ジアミンおよびモノアミンを用いて実施例1と同様
にしてポリマー溶液を得、乾式紡糸して40デニールの
マルチフイラメント弾性糸を得た。得られた弾性糸を7
0℃で12時間加熱して得られた物理的性質を表3に示
した。
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】
【発明の効果】本発明により優れた物理的性質すなわち
切断強度、弾性回復率が大巾に向上した弾性糸の提供を
可能にする。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量500〜6000のポリテトラメ
    チレングリコールと過剰モルの有機ジイソシアネートを
    反応させて末端イソシアネート基を有する中間重合体を
    得、該中間重合体を下記式を満足する量の多官能アミノ
    化合物であるエチレンジアミン及び/又はプロピレンジ
    アミン、及び1官能性アミノ化合物と反応させて得られ
    る重合体から得られるポリウレタン弾性繊維であって該
    繊維の対数粘度が1.1〜2.5dl/gである高分子
    量化された弾性繊維。 1.5≦(B+C−A)/C≦5.0 (但し、式中A:中間重合体中のイソシアネート基の当
    量、B:多官能性アミノ化合物の当量、C:1官能性ア
    ミノ化合物の当量)
JP13355197A 1997-05-23 1997-05-23 弾性繊維 Expired - Lifetime JP2939974B2 (ja)

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