JPH10101751A - 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性樹脂組成物

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JPH10101751A
JPH10101751A JP28020696A JP28020696A JPH10101751A JP H10101751 A JPH10101751 A JP H10101751A JP 28020696 A JP28020696 A JP 28020696A JP 28020696 A JP28020696 A JP 28020696A JP H10101751 A JPH10101751 A JP H10101751A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線または電子線などの照射により高速硬
化し、各種基材や油性インキなどに対する密着性に優
れ、さらには各種塗工機で塗工可能な活性エネルギー線
硬化性樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の、
ベースポリマーとして、クロレンド酸含有単量体5〜5
0重量%を含むスチレン系および/または(メタ)アク
リル酸エステル系共重合体を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性エネルギー線
硬化性樹脂組成物に関する。更に詳しくは紫外線または
電子線などの照射により高速硬化し、オレフィン系樹
脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、金属などの
各種基材や、油性インキなどに対する密着性に優れる活
性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関するものであり、
当該樹脂組成物は各種プラスチック、金属、紙などのオ
ーバーコート剤、印刷インキ用バインダー、オーバープ
リントワニス用バインダー、塗料用バインダーなどのさ
まざまな分野で利用できる。
【0002】
【従来の技術】従来より、活性エネルギー線硬化性樹脂
としては不飽和ポリエステル、エポキシアクリレート、
ウレタンアクリレートなどの各種のものが知られてお
り、プラスチックなどの基材を保護してその被塗面の光
沢、対摩擦性、耐ブロッキング性などを向上させてい
る。しかしながら、従来の活性エネルギー線硬化性樹脂
は一般にポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ABS樹脂などのプラスチック基材に対しては密着する
が、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル
系樹脂などのプラスチック基材や金属に対しては密着が
不十分であるという欠点がある。そのため、オレフィン
系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂などをコ
ーティング、印刷する場合には、一旦コロナ処理やフレ
ーム処理を施すか、またはアンカーコーティングした後
に、さらに該基材をコーティング、印刷しなければなら
ず、非常に煩雑な工程が必要とされており、活性エネル
ギー線硬化性樹脂によりオレフィン系樹脂、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂などを、直接コーティング、印刷
等することは極めて困難であった。また、前記従来の活
性エネルギー線硬化性樹脂を、たとえばオーバープリン
トワニスとして使用した場合には、油性インキに対する
密着が不十分であるという欠点もあった。
【0003】このような密着性の欠点を改良したものと
して、たとえばスチレン−(メタ)アクリル酸エステル
系共重合体をベースポリマーとする活性エネルギー線硬
化性樹脂組成物が提案されている。しかし、かかる樹脂
組成物であってもオレフィン系樹脂、アクリル樹脂、ポ
リエステル樹脂、金属などの基材や、油性インキに対す
る密着性は十分とは言えない場合があった。また、スチ
レン−アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル系共重
合体をベースポリマーとする活性エネルギー線硬化性樹
脂組成物が提案されている。しかし、この樹脂組成物は
密着性は良好であるものの、オフセット印刷に適用した
場合には湿し水を乳化してしまい、オフセット印刷には
実用的でなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、紫外線また
は電子線などの照射により高速硬化し、しかもオレフィ
ン系樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、金属など
の基材や油性インキなどに対する密着性に優れ、さらに
はオフセット印刷機、スクリーン印刷機、グラビアコー
ター、ロールコーターなどの各種塗工機で塗工可能な活
性エネルギー線硬化性樹脂組成物を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討を行った結果、以下に示すクロレ
ンド酸のハーフエステルを共重合成分とする特定の共重
合体をベースポリマーとして含有してなる活性エネルギ
ー線硬化性樹脂組成物組成物が、前記目的に合致してい
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、(A)ベースポリマ
ー5〜70重量%、(B)反応性希釈剤30〜95重量
%、(C)添加剤0〜10重量%および(D)光重合開
始剤0〜20重量%からなる活性エネルギー線硬化性樹
脂組成物であって、ベースポリマー(A)が、(a)一
般式(1):
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R1 は水素原子またはメチル基
を、R2 は炭素数2〜8のアルキレン基を示す)で表さ
れる単量体5〜50重量%、(b)スチレン系化合物お
よび/または(メタ)アクリル酸エステル{なお、(メ
タ)アクリル酸エステルとはメタアクリル酸エステル及
び/又はアクリル酸エステルを意味し、本発明の(メ
タ)とは全て同様の意味である。}50〜95重量%、
並びに(c)これらと共重合可能な単量体0〜20重量
%を共重合して得られる共重合体である活性エネルギー
線硬化性樹脂組成物に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の活性エネルギー線硬化性
樹脂組成物のベースポリマー(A)を構成する、(a)
前記一般式(1)で表される単量体は、炭素数2〜8の
ヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシアルキルと無水クロレンド酸及び/又はクロレン
ド酸を反応させたハーフエステルである。(メタ)アク
リル酸ヒドロキシアルキルとしては、(メタ)アクリル
酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプ
ロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等があげ
られる。本発明では、前記一般式(1)で表される単量
体のなかでも、アクリル酸ヒドロキシアルキルのハーフ
エステル、特にアクリル酸ヒドロキシエチルのハーフエ
ステルを使用するのが好ましい。本発明の樹脂組成物
が、各種基材、特に金属との密着性に優れているのは定
かではないが、かかるクロレンド酸のハーフエステルを
ベースポリマーの共重合成分として使用していることに
起因していると思われる。
【0010】またベースポリマー(A)を構成する、
(b)スチレン系化合物および/または(メタ)アクリ
ル酸エステルのうち、スチレン系化合物としては、たと
えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンな
どがあげられる。一方、(メタ)アクリル酸エステルと
しては、炭素数1〜18程度のアルキル基、シクロアル
キル基、アルケニル基、シクロアルケニル基またはアラ
ルキル基がカルボキシル基の酸素原子と結合しているも
のがあげられ、具体的には、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル
酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)ア
クリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ア
リル、(メタ)アクリル酸オレイル、(メタ)アクリル
酸ベンジルなどを例示できる。これら(b)成分は1種
を単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる
が、スチレン系化合物および(メタ)アクリル酸エステ
ルをそれぞれ少なくとも1種使用し、ベースポリマー
(A)をスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重
合体とするのが好ましい。
【0011】また、ベースポリマー(A)は、任意成分
として(c)前記(a)成分と(b)成分と共重合可能
な単量体を使用することもできる。このような単量体と
しては、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、アル
キル(メタ)アクリルアミド、ジビニルベンゼン、マレ
イン酸ジエステルや二官能以上の(メタ)アクリレート
などがあげられる。
【0012】前記(a)成分、(b)成分および(c)
成分の使用量は、得られる本発明の樹脂組成物の密着
性、硬化性、適性粘度などを考慮して決定されたもので
あり、以下に示す範囲外では、得られる共重合体をベー
スポリマー(A)として用いても、オレフィン系樹脂な
どの基材や油性インキなどに対する密着性の点で満足し
難い。
【0013】(a)成分の使用割合は、ベースポリマー
(A)を構成する単量体総重量の5〜50重量%であ
る。オレフィン系樹脂などの基材や油性インキなどに対
する密着性の点から(a)成分の下限としては7重量%
以上、さらには10重量%以上が好ましい。また、ベー
スポリマー(A)のワニス粘度の作業性の点から上限と
しては30重量%以下、さらには25重量%以下が好ま
しい。
【0014】(b)成分の使用割合はベースポリマー
(A)を構成する単量体総重量の50〜95重量%であ
る。(b)成分の下限としては70重量%以上、さらに
は75重量%以上が好ましく、上限としては93重量%
以下、さらには90重量%以下が好ましい。また、
(b)成分としてスチレン系化合物および(メタ)アク
リル酸エステルをそれぞれ使用する場合には、スチレン
系化合物および(メタ)アクリル酸エステルの合計重量
が前記範囲に入る範囲で、ベースポリマー(A)を構成
する単量体総重量に対し、スチレン系化合物30〜90
重量%および(メタ)アクリル酸エステル5〜60重量
%を使用するのが好ましい。特にスチレン系化合物の下
限は40重量%以上、上限は70重量%以下、(メタ)
アクリル酸エステルの下限は20重量%以上、上限は4
5重量%以下とするのが好ましい。
【0015】また、(c)成分の使用割合はベースポリ
マー(A)を構成する単量体総重量の0〜20重量%で
ある。20重量%を超えると本発明の目的とするオレフ
ィン系樹脂などの基材や油性インキに対する密着性およ
び硬化性が得られず好ましくない。
【0016】本発明のベースポリマー(A)は、前記所
定量の(a)成分及び(b)成分、さらには任意成分
(c)成分からなる単量体混合物をラジカル重合するこ
とにより容易に製造することができる。ラジカル重合の
方法は特に制限されず、溶液重合、懸濁重合、バルク重
合方法などの公知の方法を適宜選択することができる
が、通常は溶液重合法が最適である。重合に際しても、
通常の反応条件を適宜採用できる。例えば、溶液重合法
を採用する場合には、単量体の仕込みについては滴下仕
込み、同時仕込み、分割仕込みのいずれでもよく、また
一般的に重合温度は60〜145℃程度、反応時間は2
〜8時間程度である。重合触媒やラジカル重合開始剤も
公知各種のものを適宜選択使用すれば足りる。
【0017】こうして得られたベースポリマー(A)と
なる共重合体の重量平均分子量は3000〜10000
0程度が好ましい。重量平均分子量の下限は、得られる
樹脂組成物のオレフィン系樹脂などの基材や油性インキ
などに対する密着性及び硬化性を考慮したものであり、
好ましくは5000以上である。また重量平均分子量の
上限は樹脂組成物の粘度が高くなる等の塗工作業性等を
考慮したものであり、好ましくは30000以下とされ
る。
【0018】本発明における反応性希釈剤(B)とは、
アクリル系オリゴマーおよびアクリルモノマーであり、
特に制限なく各種公知のものを使用できるが、通常は平
均アクリル当量が100〜250程度のものがよい。平
均アクリル当量が100未満では硬化時の収縮率が大き
くなり油性インキなどとの密着性が低下する傾向があ
り、250を超えると硬化皮膜の強度が不十分となる傾
向がある。反応性希釈剤(B)の具体例としては、トリ
プロピレンジ(メタ)アクリレート、テトレエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテト
ラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサ
メチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレン
オキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレートなどがあげられる。これら反応性希釈剤
(B)はベース樹脂成分との相溶性や硬化性、密着性を
考慮して決定され、単独使用するのはもちろんのこと、
適宜組み合わせて使用することもできる。
【0019】本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物は、前記ベースポリマー(A)および反応性希釈剤
(B)を必須成分としてなり、その使用割合は得られる
樹脂組成物の塗工粘度などから決定される。すなわち、
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、ベース
ポリマー(A)5〜70重量%、好ましくは10〜70
重量%、および反応性希釈剤(B)30〜95重量%、
好ましくは30〜90重量%である。ベースポリマー
(A)が5重量%未満ではオレフィン系樹脂などの基材
や油性インキなどに対する密着性が不十分であり、70
重量%を超えると得られる活性エネルギー線硬化性樹脂
組成物が高粘度となり塗工作業性が低下したり、硬化膜
の耐溶剤性が低下する傾向がある。
【0020】本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物は、必要に応じて任意成分として添加剤(C)を選択
使用することができ、その使用量は、樹脂組成物中で1
0重量%以下が好ましい。添加剤(C)の具体例として
は、スリップ剤、レベリング剤、チクソトロピック性付
与剤、消泡剤などがあげられる。尚、用途に応じて
(C)以外に各種顔料を適当量配合しうることはもとよ
りである。
【0021】また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹
脂組成物は、紫外線で硬化させる場合には通常、光重合
開始剤(D)が使用され、また電子線で硬化させる場合
には不要とされる。光重合開始剤としては、特に制限な
く各種公知のものをそのまま使用することができ、その
使用量は樹脂組成物中で20重量%以下、好ましくは1
2重量%以下とされる。光重合開始剤(D)の具体例と
してはダロキュアー1173、イルガキュアー651、
イルガキュアー184、イルガキュアー907(以上チ
バガイギー社製登録商標)、ベンゾフェノン、o−ベン
ゾイル安息香酸メチルエステル、p−ジメチルアミノ安
息香酸エステル、p−ジメチルアセトフェノン、チオキ
サントン、アルキルチオキサントン、アミン類などがあ
げられる。
【0022】かくして得られた本発明の活性エネルギー
線硬化性樹脂組成物は各種の用途に供されるが、当樹脂
組成物を塗布する際の粘度が用いられる用途によりそれ
ぞれ異なるため粘度は用途に応じた塗膜性能、塗膜のレ
ベリングなどを考慮して適宜に決定される。粘度を調整
するにあたっては有機溶剤を加えることもできる。有機
溶剤としては、基材を侵すことなく、しかも前記組成物
を充分に溶解できるものであればよく、たとえば、酢酸
エチル、トルエン等があげられ、その使用量は任意で各
種用途に応じて適宜決定される。なお、本発明の活性エ
ネルギー線硬化性樹脂組成物の塗布方法としては、特に
限定はされず、たとえばロールコーター、グラビアコー
ター、フレキソコーター、オフセット印刷機、スクリー
ン印刷機等の公知手段を適宜採用することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明の活性エネルギー線効果性樹脂組
成物は、従来のスチレン−(メタ)アクリル酸エステル
系共重合体をベースポリマーとした活性エネルギー線硬
化性樹脂組成物に比べて、オレフィン系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリエステル系樹脂、金属などの基材や油性イ
ンキなど幅広い基材に対する密着性に優れ、速硬化性で
ある。また、本発明の活性エネルギー線効果性樹脂組成
物は各種印刷機、塗工機で印刷、塗工が可能である。特
に、従来は活性エネルギー線硬化性樹脂組成物では乳化
性、ミスチングや濡れの問題があったオフセット印刷に
も優れた適性を有する。
【0024】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
詳細に説明するが、本発明はこれら各例に限定されるも
のではない。なお、各例中の部および%は特記しない限
り重量基準である。
【0025】製造例1 攪拌装置、冷却管および空気導入管を備えた反応装置に
無水クロレンド酸(日本化薬社製カヤハードCLA)5
48.4部、アクリル酸ヒドロキシエチル171.7部
(無水ヘット酸とのモル比1対1、即ちエステル化率5
0%に相当)、トリフェニルフォスフィン(触媒)1.
1部及びメトキノン(重合禁止剤)0.7部を仕込んだ
混合溶液をエアー・バブリング下110℃の系内で3時
間反応してエステル化を完結させ、無水クロレンド酸と
アクリル酸ヒドロキシエチルのハーフエステル(以下、
CLR/HEAという)を得た。
【0026】製造例2 製造例1において使用した無水クロレンド酸548.4
部を、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸24
2.8部(アクリル酸ヒドロキシエチルとのモル比1対
1、即ちエステル化率50%に相当)に代えた他は製造
例1と同様に反応を行い無水エンドメチレンテトラヒド
ロフタル酸とアクリル酸ヒドロキシエチルのハーフエス
テル(以下、end/HEAという)を得た。
【0027】製造例3 攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備え
た反応装置に、キシレン100部仕込んだ後、当該滴下
ロートにCLR/HEA15部、スチレン(以下、ST
という)50部、アクリル酸2−エチルヘキシル(以
下、EHAという)35部および2,2´−アゾビスイ
ソブチロニトリル(触媒)3部からなる混合溶液を仕込
んだ。次いで、該混合溶液を、窒素気流下で140℃の
系内に1.5時間かけて滴下した後、更に1時間保温し
て反応させ重合を完結させた。反応終了後、160〜1
70℃に昇温し、約30mmHgで減圧して1時間保温
した後、キシレンを留去し、目的の共重合体を得た。こ
のものの重量平均分子量は9000であった。
【0028】製造例4〜9 製造例3において使用した単量体を表1に示すように変
えた他は製造例3と同様に反応を行い目的の共重合物を
得た。なお、表中のSMAはメタクリル酸ステアリル、
DMはジメチルアミノエチルメタクリレートを意味す
る。
【0029】
【表1】
【0030】実施例1(活性エネルギー線硬化性樹脂組
成物の調製) ベースポリマー(共重合体A)として製造例3で得た共
重合体40部、反応性希釈剤(B)としてトリメチロー
ルプロパントリアクリレート(以下、TMPTAとい
う)60部、光重合開始剤としてイルガキュアー184
(チバガイギー社製)5部、重合禁止剤としてメトキノ
ン0.1部をビーカーに秤り取り90℃の加温下で攪拌
溶解し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を調製し
た。
【0031】実施例2〜6、比較例1〜4 実施例1において、共重合体の種類もしくは使用量また
は反応性希釈剤の使用量を表2に示すように変えた他は
実施例1と同様にして活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物を調製した。
【0032】
【表2】
【0033】(試験基剤の調製)紙に酸化重合型オフセ
ット墨インキをRIテスター(インキ盛り0.3cc)
により展色し、指触で指紋が付かなくなるまで風乾し、
試験紙を調製した。上記インキが展色された試験紙また
は別途用意したポリエチレンフィルム( 以下、PEとい
う) 及びアルミニウム板(以下、Alという)に、バー
コーター#6を使用して実施例または比較例で得られた
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物をそれぞれ膜厚が5
〜10μmになるよう塗布し、高圧水銀空冷ランプ(1
60W/cm×2灯、照射距離10cm)により指触タ
ックがなくなるまで所定条件下で紫外線を照射し、活性
エネルギー線硬化性樹脂組成物によりコーティングされ
た試験基材を調製した。
【0034】(性能評価)活性エネルギー線硬化性樹脂
組成物または得られた試験基材に、以下の試験を行っ
た。結果を表3に示す。
【0035】(1)硬化速度 上記試験基材を調製する際の硬化時の照射線量(mj)
で表わした。
【0036】(2)密着性 試験基材の表面に、セロファンテープ剥離試験を行い、
コーティング層とインキ層との密着性を、以下の評価基
準で評価した。 ○:基材層から全面的に剥離するかまたは剥離しない。 △:コーティング剤層からの50%剥離が認められる。 ×:コーティング剤層のみが剥離する。
【0037】(3)耐乳化性 サンプル管に樹脂組成物5.3gおよびキシレン10.
6gを入れて溶解したキシレン溶液7.5gを、蒸留水
7.5gを入れたガラス製試験管に静かに加え、ゴム栓
をし、上下を5回逆転させた後に静置し一旦分離させ
た。その後に、さらに振とう器により上下に30回振と
うして、水層とキシレン層がきれいに分離するまでの時
間を測定した。
【0038】
【表3】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ベースポリマー5〜70重量%、
    (B)反応性希釈剤30〜95重量%、(C)添加剤0
    〜10重量%および(D)光重合開始剤0〜20重量%
    からなる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、
    ベースポリマー(A)が、(a)一般式(1): 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を、R2 は炭素
    数2〜8のアルキレン基を示す)で表される単量体5〜
    50重量%、(b)スチレン系化合物および/または
    (メタ)アクリル酸エステル50〜95重量%、並びに
    (c)これらと共重合可能な単量体0〜20重量%を共
    重合して得られる共重合体である活性エネルギー線硬化
    性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ベースポリマー(A)が、スチレン−
    (メタ)アクリル酸エステル系共重合体である請求項1
    記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
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JP2012007001A (ja) * 2010-06-22 2012-01-12 Tamura Seisakusho Co Ltd 硬化性樹脂組成物の反射皮膜を有する反射シート
JP2014181320A (ja) * 2013-03-21 2014-09-29 Dic Corp 活性エネルギー線硬化性組成物及び硬化物

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