JP4606080B2 - 活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物および印刷物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物および印刷物 Download PDF

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本発明は、活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物および当該活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物を、基材に印刷した印刷物に関する。
近年、揮発性有機溶剤の使用量を低減できる等、環境負荷を低減することができるため、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が注目されるようになってきている。活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は各種プラスチック、紙等のオーバーコート剤、印刷インキ用バインダー、オーバープリントワニス用バインダー、塗料用バインダー、ソルダーレジスト等のさまざまな分野で使用されている。
活性エネルギー線硬化性樹脂としては、たとえば、不飽和ポリエステル、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等が知られているが、従来の活性エネルギー線硬化性樹脂は、一般に、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂等のプラスチック基材に対しては良好な密着性を有するものの、アクリル樹脂やポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂等のプラスチック基材に対しては密着が不十分であるという欠点があった。そのため、たとえばアクリル樹脂やポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂等の基材に印刷をする場合には、当該基材に対し一旦コロナ処理やフレーム処理を施すか、または当該基材にアンカーコーティング処理を施す必要があり、非常に煩雑な工程が必要とされており、アクリル樹脂やポリエステル樹脂、ポリオレフィンなどの基材表面に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を直接に印刷等することは極めて困難であった。
そのため、これらの問題を軽減すべく開発されたジアリルフタレート樹脂が、印刷インキ用バインダーとして使用されている。しかし、ジアリルフタレート樹脂からなる活性エネルギー線硬化性印刷インキを用いた場合には、当該インキの耐乳化性が悪いために、特にオフセット印刷による印刷物の画像再現性が不足するといった問題があり、さらに当該インキの各種基材との密着性も不十分であった。そのため、当該樹脂をオフセット印刷インキに使用する場合には、当該用途としてカルトン印刷、ビジネスフォーム等、画像再現性のあまり要求されない分野に限定されている。また、近年、エンドクリン問題に対する懸念から、フタル酸エステルであるジアリルフタレート樹脂を代替する樹脂の開発が望まれていた。
本願人らはこれらの課題を解決すべく、クマロン樹脂と、反応性希釈剤を含有する活性エネルギー線硬化性インキ用樹脂組成物を提案している。(特許文献1参照)当該活性エネルギー線硬化性インキ用樹脂組成物は、各種基材に対する密着性が良好であり、かつ、優れた湿し水適性を有するものであったが、ポリオレフィン樹脂に対しさらに良好な密着性を有し、活性エネルギー線硬化性インキ用樹脂組成物の開発が望まれていた。
特開2004−91516号公報
本発明は、アクリル樹脂やポリエステル樹脂等の各種基材、特にポリオレフィン基材のような低極性基材に対する密着性に優れ、良好な画像再現性を有し、さらには環境負荷の小さな新規な活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、クマロン樹脂を特定の不飽和カルボン酸で変性して得られる樹脂を用いることにより前記問題点を悉く解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、無水クロレンド酸変性クマロン樹脂(A)および反応性希釈剤(B)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物;当該活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物を基材に印刷してなる印刷物に関する。
本発明の活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物は紫外線または電子線などの活性エネルギー線の照射により高速硬化するものである。本発明の活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物は、従来使用されているジアリルフタレート樹脂と比較してアクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の基材に対し良好な密着性を示すばかりでなく、ポリオレフィン等の基材への密着性も改善されたものである。また、当該組成物は速硬性に優れるとともに、高い耐乳化性による優れた湿し水適性を有するため、画像再現性に優れた活性エネルギー線硬化性印刷インキを提供することができ、特にオフセット印刷用インキ組成物として優れたものである。
本発明に用いられる無水クロレンド酸変性クマロン樹脂(A)(以下、成分(A)という)は、クマロンを含有する留分を重合させることにより得られた樹脂をさらに無水クロレンド酸で変性することにより得られる樹脂である。なお、クマロンとしては、ベンゾ[b]フランのほか、ベンゾ[b]フランの一部がメチル基、エチル基等のアルキル基やカルボキシル基等の官能基で置換されたものであっても良い。クマロンを含有する留分とは、クマロンのみであっても良く、クマロンと他の重合性単量体との混合物であっても良い。ここで他の重合性単量体としては、例えば、インデン、メチルインデン、インドール等の二環式芳香族炭化水素単量体、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系単量体、などが挙げられる。なお、重合性単量体としては公知のC9系石油樹脂の製造に用いられるC9系石油留分やC5系石油樹脂の製造に用いられるC5系石油留分を使用しても良いが、当該重合留分を精製して用いた方が、成分(A)の色調、臭気、貯蔵安定性が良好になるため好ましい。得られる成分(A)の反応性希釈剤(B)(以下、成分(B)という)に対する相溶性の観点等から、これら重合性単量体のうちでも、クマロンと、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびインデンからなる群より選ばれる一種を用いることが好ましく、特にクマロンとα−メチルスチレンを用いることが好ましい。クマロンおよびその他の重合性単量体の使用量は、成分(A)を成分(B)に溶解する際の相溶性や、本発明樹脂組成物を塗工する際の粘度、硬化性、湿し水適性等に関する塗工適性、更には活性エネルギー線硬化後の基材に対する密着性などを考慮して適宜決定されるが、通常は当該留分の重合性成分のうち、クマロンを60〜100重量%程度、好ましくは80〜100重量%、他の重合性単量体を、0〜40重量%程度、好ましくは0〜20重量%用いることが好ましい。クマロンおよび他の重合性単量体の使用量を上記範囲内とすることにより、得られる樹脂組成物の相溶性を向上させることができ、また塗工適性を良好に保てるため好ましい。
クマロンを含有する留分の重合方法としては、特に制限されず公知の方法を採用することができる。具体的には、カチオン重合、アニオン重合、ラジカル重合等が挙げられる。これらの中ではカチオン重合による共重合が、一般的である。カチオン重合する場合には、溶液重合、懸濁重合、バルク重合方法などの公知の方法を適宜選択することができるが、通常は溶液重合法が反応制御の点等から好適である。反応条件としては、得られる樹脂の分子量等より、適宜決定すれば良い。例えば、溶液重合法を採用する場合には、単量体の仕込みについては滴下仕込み、同時仕込み、分割仕込み等の公知のいずれの方法を採用しても良い。重合温度は、通常0〜150℃程度、反応時間は通常2〜8時間程度である。また、必要に応じ、公知の重合溶媒や公知の重合開始剤を使用しても良い。重合溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族系溶剤、キシレン、トルエン等の芳香族系溶剤、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素系溶剤など、各種公知のものを使用でき、開始剤としては、硫酸等のプロトン酸や三フッ化ホウ素等のルイス酸など、各種公知のものを使用できる。
また、クマロンを含有する留分を重合させることにより得られた樹脂を、無水クロレンド酸で変性するには、公知の方法を採用でき、通常はクマロン樹脂と無水クロレンド酸の混合物を加熱することにより変性する熱変性法、クマロン樹脂と無水クロレンド酸の混合物にルイス酸触媒を加え変性するルイス酸触媒法、クマロン樹脂と無水クロレンド酸の混合物にラジカル重合用開始剤を加え変性するラジカル触媒法などを採用できる。このときに使用される無水クロレンド酸の使用量は、通常、クマロン樹脂100重量部に対し、1〜20重量部程度、より好ましくは1〜10重量部程度である。20重量部を超える場合には、耐乳化性が低下し印刷性が低下する傾向があり、1重量部未満では、十分な密着性向上が発現しにくくなる場合がある。
上記のようにして得られる成分(A)の重量平均分子量は特に制限されないが、好ましくは400〜10,000程度、さらに好ましくは500〜5,000とされる。重量平均分子量を400以上とすることにより、樹脂組成物の硬化塗膜の前記基材に対する密着性および硬化性が良好となり、また10,000以下とすることにより樹脂組成物を所望の粘度とすることができ、塗工作業性が向上するため好ましい。また、成分(A)の軟化点は、90〜180℃程度が塗工作業性の点から好ましく、100〜150℃とすることがより好ましい
本発明の活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物に用いられる成分(B)としては、活性エネルギー線による重合性がある限り特に制限されず各種公知のものを使用できる。当該成分(B)は、単官能、多官能のいずれでも良く、また成分(B)を単独で、または複数を適宜組み合わせて使用しても良い。このような(B)成分としては、例えば、スチレン系モノマー、アクリル系オリゴマーやアクリル系モノマー等が挙げられるが、重合性および環境負荷の点から、アクリル系オリゴマー、アクリル系モノマーが好ましい。具体的には、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ビスフェノールAテトラエチレングリコールジアクリレート、ヘキサメチレングリコールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテルなど、各種公知のアクリル系モノマーおよびビニル系モノマーが挙げられる。なお、特に難密着性基材に対して該組成物を塗工する場合には、アクリル系オリゴマーおよび/またはアクリル系モノマーの平均アクリル当量が100〜250程度のものを用いることが好ましい。平均アクリル当量を100以上とすることにより硬化時の収縮率を小さく抑えることができ、アクリル樹脂やポリエステル樹脂、ポリオレフィンなどに対する密着性を向上させることができるため好ましく、250以下とすることにより硬化皮膜の強度が良好となるため好ましい。特に(B)成分として、3つ以上の重合性不飽和結合を有するアクリル系オリゴマーおよび/またはアクリル系モノマーを用いることにより、硬化性が向上し、高速印刷に対応することができるため好ましい。また、該樹脂組成物を従来のUVインキ用ベース樹脂であるジアリルフタレート樹脂と併用することもできる。
本発明の活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物には硬化の方法により、光重合開始剤(C)(以下、成分(C)という)を使用することができる。当該成分(C)は、通常、紫外線で硬化させる場合に用いられるものであり、電子線で硬化させる場合には使用しなくて良い。成分(C)としては、特に制限なく各種公知のものをそのまま使用することができ、具体例としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エステル、p−ジメチルアセトフェノン、チオキサントン、アルキルチオキサントン、アミン類などがあげられる。また、ダロキュアー1173、イルガキュアー651、イルガキュアー184、イルガキュアー907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等の市販のものをそのまま使用しても良い。
なお、本発明の活性エネルギー線硬化性印刷インキ樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて添加剤を配合することができる。添加剤の具体例としては、スリップ剤、レベリング剤、消泡剤など各種公知のものがあげられる。また、本発明の樹脂組成物には用途に応じて各種顔料を適当量配合しても良い。顔料の配合量は使用する顔料の種類に依存するが、通常は樹脂固形分の15〜35重量%程度とすることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、必須成分としての成分(A)および成分(B)、ならびに任意成分としての成分(C)を所定量ずつ配合することにより容易に収得することができる。それらの使用割合は、特に制限されないが、通常、成分(A)を5〜70重量%程度、さらに好ましくは15〜60重量%、成分(B)を30〜95重量%程度、さらに好ましくは40〜85重量%、成分(C)を0〜20重量%程度、さらに好ましくは0〜12重量%、前記添加剤を0〜10重量%程度の範囲で用いることが好ましい。(A)成分を5重量%以上用いることによりアクリル樹脂やポリエステル樹脂などに対する密着性が向上し、70重量%以下用いることにより活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度が高粘度とならず、塗工作業性が向上するため好ましい。
かくして得られる本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の塗布時の粘度は、該組成物の用途によりそれぞれ異なり、塗膜性能、塗膜のレベリングなどを考慮して適宜に決定されるが、好ましくは100〜250,000mPa・s(25℃)程度とされる。なお、粘度を調整するにあたって必要に応じ有機溶剤を加えても良い。有機溶剤としては、基材を侵すことなく、しかも前記組成物を十分に溶解できるものであればよく、たとえば、酢酸エチル等のエステル系溶剤、トルエン等の芳香族系溶剤等が好適である。有機溶剤の使用量は任意であり、各種用途に応じて適宜決定される。
本発明の活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物の塗工方法としては、特に限定はされず、たとえばロールコーター、グラビアコーター、フレキソコーター、オフセット印刷機、スクリーン印刷機等の公知手段を適宜採用することができる。
なお、当該インキ用樹脂組成物を塗工する基材は特に制限されず、紙、各種プラスチック等が挙げられる。
以下に製造例および実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、各例中、部および%は特記しない限りすべて重量基準である。
製造例1(共重合体の製造)
還流器を付したセパラブルフラスコに、クマロン47.5重量%、メチルスチレン8.8重量%およびトリメチルベンゼン43.7%からなるクマロン留分500部(重合性成分:クマロン/メチルスチレン=237.5部/44.0部)を仕込み、70℃まで加熱、攪拌する。触媒の三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体7.92部を添加して反応を開始し、80℃で2時間、加熱,攪拌した。中和材として合成ハイドロタルサイト24部、水0.24部を添加し、さらに30分間加熱・攪拌した。その反応液を濾過して得たクマロン樹脂溶液480部を再び還流器を付した1リットルのセパラブルフラスコに仕込み、無水クロレンド酸7.07部を添加後、130℃まで加熱,攪拌した。次いで,触媒のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)3.12部を添加して反応を開始し、130℃で3時間、加熱、攪拌した。その反応液から減圧蒸留によりトリメチルベンゼンを留去し、重量平均分子量2120、軟化点120℃の無水クロレンド酸変性クマロン樹脂を得た。
製造例2
製造例1で使用する無水クロレンド酸を17.7部に変更する他は同様に反応を行って、重量平均分子量2920、軟化点144℃の樹脂を得た。
製造例3
製造例1で使用する無水クロレンド酸を35.3部に変更する他は同様に反応を行って、重量平均分子量3200、軟化点131℃の樹脂を得た。
製造例4(マレイン酸変性樹脂)
製造例1で使用する無水クロレンド酸を無水マレイン酸に変更する他は同様に反応を行って、重量平均分子量2500、軟化点115℃の樹脂を得た。
製造例5(未変性樹脂)
製造例1で無水クロレンド酸変性する前の反応液を減圧蒸留することで、トリメチルベンゼンを留去し、重量平均分子量2180、軟化点136℃のクマロン樹脂を得た。
実施例1
攪拌装置、冷却管、温度計および空気導入管を備えた反応装置に、共重合体Aとして製造例1で得られた無水クロレンド酸変性クマロン樹脂を20部、反応性希釈剤Bとしてペンタエリスリトールテトラアクリレート(商品名ビームセット710、荒川化学工業(株)製)80部、及びメトキノン(重合禁止剤)0.1部を仕込み、エアーバブリング下、130℃、1時間攪拌溶解した。60℃まで冷却後、該樹脂溶液に光重合開始剤としてイルガキュアー184(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製登録商標)5部を混合、溶解し目的の樹脂組成物を得た。
実施例2〜4および比較例1〜3
共重合体Aと反応性希釈剤Bの種類および重量比率を表1に示したように変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、目的の樹脂組成物を得た。
Figure 0004606080
表中、BS710はペンタエリスリトールテトラアクリレート(荒川化学工業(株)製、商品名:ビームセット710)、TPGDAはトリプロピレングリコールジアクリレート(ダイセルユーシービー(株)製、商品名:TPGDA)を表わす。
(各種性能試験方法)
上記実施例及び比較例で得られた樹脂組成物に対し、以下の方法を用いて性能評価を行った。
1.粘度:実施例1〜6、比較例1〜3で得られた樹脂組成物の25℃におけるワニスの粘度をE型粘度計で測定した。評価結果を表2に示す。
2.硬化性:樹脂組成物をカルトン紙にバーコーター#6を用いて膜厚約6〜10μmで塗工し、次いで高圧水銀空冷ランプ(120W/cm、照射距離10cm)でベルトスピードを変えて紫外線照射し、硬化皮膜がタックフリーになる最高ベルトスピードを測定した。このスピードが速いもの、即ち照射線量が少なくても硬化しているものが、硬化性良好である。評価結果を表2に示す。
3.密着性
<供試フィルムの調製>
a.アクリル板、b.PETフィルム、c.PP板の各種基材上に、前記樹脂組成物をそれぞれ
1.5MILの厚みでアプリケーターを用いて塗工し、高圧水銀空冷ランプを使用し、120W/cm×1灯、照射距離10cm、ベルトスピード10m/分の条件下に2回通過させ、供試フィルム(順に、供試フィルムa.、b.、c.という)を調製した。また、基材として、アート紙に酸化重合型オフセット墨インキをRIテスター(インキ盛り0.3cc)により展色し、指触で指紋が付かなくなるまで風乾して得た印刷紙に該樹脂組成物をバーコーター#3を用いて塗布し、上記と同様にして供試フィルムd.を調製した。
<密着性評価>
JIS K 5400に従い前記各種供試フィルム(a.〜c.)に碁盤目を作り、ついでセロファンテープの剥離試験を3回連続して行い以下の評価基準に基づき評価した。密着性の評価結果はいずれも表2に示す。
○:コーティング剤層が70%以上剥離しない。
△:コーティング剤層が50%程度剥離する。
×:コーティング剤層が完全に剥離する。
また、供試フィルムd.の場合は、直接にセロファンテープの剥離試験を行い、以下の基準で目視評価した。評価結果は第2表に示す。
○:紙層破壊が生ずる。
△:インキ層が破壊し、テープ側に硬化皮膜および一部インキ層が付着する。
×:硬化皮膜のみがテープ側に付着する。
4.耐乳化性
前記樹脂組成物10部をトルエン20部に溶解し、ガラス試験管(内径18mm×高さ180mm×厚さ1.2mm、商品名PYREX(登録商標)TEST18、岩城硝子(株)製)に蒸留水7.5部を入れ、次に該キシレン溶液7.5部を入れて栓をした。これを上下に20回振とうし乳化させた後、静置して水層と有機層が完全に分離するまでの時間を測定した。水分離性と耐乳化性は相関があり、水分離性が良好であるほど、インキに適用した場合の耐乳化性が良好である。評価結果を表2に示す。
Figure 0004606080

Claims (5)

  1. 無水クロレンド酸変性クマロン樹脂(A)および反応性希釈剤(B)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物。
  2. 無水クロレンド酸変性クマロン樹脂(A)がクマロンとスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびインデンからなる群より選ばれる少なくとも一種とを共重合させ、さらに無水クロレンド酸で変性して得られる樹脂である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物。
  3. 無水クロレンド酸変性クマロン樹脂(A)5〜70重量%および反応性希釈剤(B)30〜95重量%を含有してなる請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物。
  4. 反応性希釈剤(B)が3つ以上の重合性不飽和結合を有するアクリル系オリゴマーおよび/またはアクリル系モノマーである請求項1〜3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性印刷インキ用樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性印刷インキ樹脂組成物を、基材に印刷してなる印刷物。
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