JP3505889B2 - 紫外線硬化型樹脂組成物およびこれを含む被覆剤 - Google Patents

紫外線硬化型樹脂組成物およびこれを含む被覆剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線の照射によ
って硬化する樹脂組成物に関し、特にポリエステルフィ
ルム被覆絞り缶用の被覆剤に好適に用いられ、密着性、
塗膜硬度、潤滑性、耐レトルト性、加工性が優れた紫外
線硬化型樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線の照射により短時間で架橋硬化す
る樹脂組成物は、これまでカチオン系開始剤とエポキシ
樹脂を用いたカチオン重合系組成物と、ラジカル開始剤
と不飽和結合を有する樹脂を用いたラジカル重合系組成
物が主であった。カチオン重合系紫外線硬化型樹脂組成
物としては、得られる硬化塗膜の物性を向上させるた
め、エポキシ樹脂とそれ以外の化合物を併用する検討が
なされており、例えばエポキシ樹脂とポリエステル樹脂
を含む紫外線硬化型樹脂組成物が特公平2−30326
号公報および特開平5−186755号公報に、また脂
環式エポキシ基を有するアクリル樹脂と光カチオン重合
開始剤を必須成分とする光架橋性樹脂組成物が特開平2
−289611号公報に開示されているものの、潤滑
性、耐レトルト性は十分には得られていない。
【0003】また、従来、潤滑性を有する塗膜を得るた
めに、被覆剤組成中で潤滑性付与成分としてシリコーン
化合物が用いられてきた。しかしながら、これらのシリ
コーン化合物は塗膜形成後に表面の摩耗等により塗膜か
ら脱離し、経時で塗膜の潤滑性が低下するという欠点を
有していた。塗膜形成後のシリコーン化合物の脱離によ
る塗膜の潤滑性を制御するために、カチオン重合性官能
基を有するシリコーン化合物を用いる、あるいは塗料用
樹脂との相溶性を向上させるために、相溶性官能基を有
するシリコーン化合物、シリコーン化合物の変性体を単
独で、もしくは他のシリコーン化合物と混合して用いる
などの試みが成されているが、レトルト処理等の厳しい
条件では、これらの化合物を用いても、塗膜の潤滑性の
低下を十分に制御することはできなかった。また、レト
ルト処理後の潤滑性を向上させるためシリコーン化合物
の添加量を増量するとシリコーン化合物と他の成分、例
えばエポキシ樹脂、光カチオン重合開始剤の相溶性が低
下し、塗料の白濁、あるいはシリコーン化合物の分離と
いう欠点を有し、さらに密着性、耐レトルト性、加工性
も十分には得られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プラ
スチックフィルムおよび金属に対する優れた密着性、潤
滑性、耐レトルト性、塗膜硬度、加工性を有する塗膜を
与える紫外線硬化型樹脂組成物および被覆剤の提供にあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、常温で液体の
エポキシ化合物(A)、α,β−不飽和シリコーン化合
物(a)、脂環式エポキシ官能基を有するα,β−不飽
和単量体(b)及び他のα,β−不飽和単量体(c)を
重合してなる化合物(B)、光カチオン重合開始剤
(C)を含有することを特徴とする紫外線硬化型樹脂組
成物を提供する。また、本発明は、常温で液体のエポキ
シ化合物(A)が、脂環式エポキシ化合物を少なくとも
50重量%含有する上記紫外線硬化型樹脂組成物を提供
する。さらに、本発明は、全α,β−不飽和単量体中に
おけるα,β−不飽和シリコーン化合物(a)の含有比
率が1〜70重量%である上記紫外線硬化型樹脂組成物
を提供する。さらに、本発明は、全α,β−不飽和単量
体中における脂環式エポキシ官能基を有するα,β−不
飽和単量体(b)の含有比率が1〜80重量%である上
記紫外線硬化型樹脂組成物を提供する。さらに、本発明
は、α,β−不飽和単量体を重合し化合物(B)を合成
する際に、有機過酸化物を用いることを特徴とする上記
紫外線硬化型樹脂組成物を提供する。さらに、本発明
は、常温で液体のエポキシ化合物(A)100重量部に
対して、化合物(B)を0.1〜50重量部、光カチオ
ン重合開始剤(C)を(A)と(B)の全重量を基準と
して0.5〜30重量%含有する上記紫外線硬化型樹脂
組成物を提供する。さらに、本発明は、上記紫外線硬化
型樹脂組成物を含む被覆剤を提供する。さらに、本発明
は、ポリエステルフィルム被覆絞り缶の被覆用途である
上記被覆剤を提供する。
【0006】
【発明実施の形態】本発明における常温で液体のエポキ
シ化合物(A)は、少なくとも1個のエポキシ基を有す
る化合物であり、従来公知の脂環式エポキシ化合物、脂
肪族エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物を必要とす
る性能に応じて、単独あるいは混合して使用することが
できるが、紫外線の硬化性の速さから、脂環式エポキシ
化合物を少なくとも50重量%含有することが好まし
い。脂環式エポキシ化合物としては、シクロヘキセンオ
キサイドあるいはシクロペンテンオキサイドをその分子
構造中に含有するものが好適に用いられる。
【0007】脂環式エポキシ化合物の具体例を以下に挙
げる。
【化1】
【0008】
【化2】
【0009】
【化3】
【0010】
【化4】
【0011】
【化5】
【0012】脂肪族エポキシ化合物としては、ポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコ
ールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパント
リグリシジルエーテルなどが挙げられる。芳香族エポキ
シ化合物としては、クレゾールノボラックエポキシ樹
脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0013】α,β−不飽和シリコーン化合物(a)、
脂環式エポキシ官能基を有するα,β−不飽和単量体
(b)及び他のα,β−不飽和単量体(c)を重合して
なる化合物(B)は、樹脂骨格内にシリコーン化合物と
脂環式エポキシ官能基、さらに他のα,β−不飽和単量
体に由来する構造を有するため、これを含む硬化塗膜は
潤滑性、密着性、塗膜硬度、耐レトルト性、加工性に優
れている。また、化合物(B)は、エポキシ化合物、光
カチオン重合開始剤との相溶性も良好である。詳細に
は、グリシジル基等のエポキシ基に比べ、光カチオン重
合速度が速い脂環式エポキシ官能基を有するため、化合
物(B)は光カチオン重合系に組み込まれ、塗膜形成後
のシリコーン化合物の脱離による経時での塗膜の潤滑性
の低下、及びレトルト処理による塗膜の潤滑性の低下が
制御される。同時に硬化性も良好であり、その他、密着
性、耐レトルト性、加工性に優れている。以下に、化合
物(B)を合成する際に用いる材料および合成方法を述
べる。
【0014】α,β−不飽和シリコーン化合物(a)と
しては、ラジカル重合性不飽和二重結合を有するシリコ
ーン化合物であれば特に限定されるものではなく、ジメ
チルシロキサン、メチルハイドロシロキサン、メチルア
ルキルシロキサン、ジフェニルシロキサン、メチルフェ
ニルシロキサン等を主鎖骨格として(メタ)アクリロイ
ル基またはビニル基を有する化合物およびそれらの混合
物が挙げられる。なかでも、他のα,β−不飽和単量体
(c)との重合性の点から、片末端に(メタ)アクリロ
イル基を有するシリコーン化合物が好適に用いられる。
全α,β−不飽和単量体中におけるα,β−不飽和シリ
コーン化合物(a)の含有比率は、1〜70重量%であ
ることが好ましい。全単量体中におけるα,β−不飽和
シリコーン化合物(a)の含有比率が1重量%よりも低
いと、シリコーン化合物による潤滑性の向上が発現され
難くなる。また、70重量%よりも多いと、重合により
得られる化合物(B)は白濁ならびに分離し、エポキシ
樹脂、光カチオン重合開始剤に対する相溶性の低下、さ
らに加工性の低下を免れない。
【0015】脂環式エポキシ官能基を有するα,β−不
飽和単量体(b)としては特に限定されるものではな
く、他のα,β−不飽和単量体(c)との重合性の点か
ら、脂環式エポキシ官能基および(メタ)アクリロイル
基を有する化合物が好適に用いられる。脂環式エポキシ
官能基を有するα,β−不飽和単量体(b)としては、
サイクロマーM−100、サイクロマーM−101、サ
イクロマーA−200(ダイセル化学工業社製)が挙げ
られる。全α,β−不飽和単量体中における脂環式エポ
キシ官能基を有するα,β−不飽和単量体(b)の含有
比率は、1〜80重量%であることが好ましい。全単量
体中における脂環式エポキシ官能基を有するα,β−不
飽和単量体(b)の含有比率が1重量%未満では、経時
およびレトルト処理による潤滑性、塗膜硬度の低下を免
れないし、80重量%を越えると、密着性、加工性の低
下を免れない。
【0016】他のα,β−不飽和単量体(c)として
は、通常の方法によりラジカル重合しうる単量体であれ
ば特に制限なく用いることができる。具体的には、スチ
レン、ビニルトルエン、メチルスチレン、酢酸ビニル等
のビニル系単量体類、メチルアクリレート、エチルアク
リレート、ブチルアクリレート、イソプロピルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−メトキシ
エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタク
リレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、イソオクチル
アクリレート、ラウリルメタクリレート等の(メタ)ア
クリル系単量体、アクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メ
トキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチル、ア
クリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド等の
アクリルアミド系単量体等が挙げられる。これらの単量
体類は、単独あるいは2種類以上の混合物として用いら
れる。
【0017】α,β−不飽和シリコーン化合物(a)、
脂環式エポキシ官能基を有するα,β−不飽和単量体
(b)及び他のα,β−不飽和単量体(c)の重合は、
通常の重合方法で、不活性ガス気流下、50〜150℃
で2〜8時間かけて行われ、この際に溶剤を使用しても
よい。重合開始剤としては、有機アゾ化合物、有機過酸
化物等が、α,β−不飽和単量体に対して1〜20重量
%の範囲で用いられる。特に、有機過酸化物を用いるこ
とが好ましい。有機過酸化物としては、ベンゾイルパー
オキサイド、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシ−
3,3,5−トリ−メチルシクロヘキサン、ジクミルパ
ーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキ
シジ−イソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,
5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキシン−3
等が例として挙げられる。これらの有機過酸化物系重合
開始剤は単独で、あるいは2種類以上の混合物として用
いられる。
【0018】α,β−不飽和シリコーン化合物(a)、
脂環式エポキシ官能基を有するα,β−不飽和単量体
(b)及び他のα,β−不飽和単量体(c)を重合して
なる化合物(B)は、常温で液体のエポキシ化合物
(A)100重量部に対して0.1〜50重量部、さら
には0.5〜40重量部の範囲内で用いることが好まし
い。化合物(B)の量がこの範囲よりも少なくなると、
塗膜の潤滑性の低下を免れないし、この範囲より多くな
ると、塗膜硬度、加工性の低下を免れない。
【0019】光カチオン重合開始剤は、紫外線照射によ
りカチオン重合を開始させる物質を放出する開始剤であ
り、常温で液体のエポキシ化合物(A)と化合物(B)
の全重量を基準として、0.5〜30重量%、さらには
2〜20重量%の範囲内で配合することが好ましい。こ
の範囲で配合することにより、プラスチックフィルムお
よび金属に対する密着性、潤滑性、耐レトルト性、塗膜
硬度、加工性の良好な硬化塗膜を得ることができる。光
カチオン重合開始剤としては、アリールジアゾニウム塩
(例えば、P−33(旭電化工業社製))、アリールヨ
ードニウム塩、アリールスルホニウム塩(例えば、FC
−509(3M社製)、UVE1014(G.E.社
製)、UVI−6974、UVI−6970、UVI−
6990、UVI−6950(ユニオン・カーバイド社
製)、SP−170、SP−150(旭電化工業社
製))、アレン−イオン錯体(例えば、CG−24−6
1(チバガイギー社製))が挙げられる。
【0020】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物に、目的
を損なわない範囲で、必要に応じて他の慣用の成分、例
えば有機または無機顔料、体質顔料、染料、有機溶剤、
分散助剤、レベリング剤、クレーター防止剤、界面活性
剤、消泡剤、滑り剤、紫外線増感剤、反応性または非反
応性希釈剤の塗料用添加剤を配合することにより、被覆
剤が得られる。
【0021】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物およびこ
れを含む被覆剤は、ポリエチレンテレフタレート(以下
「PET」と略す)フィルム、ポリエチレンナフタレー
トフィルム、ナイロンフィルム、塩化ビニルフィルム等
のプラスチックフィルム、鉄、アルミニウム、メッキ鋼
板、ティンフリースチール、ステンレススチール等の金
属の表面に、通常の塗装方法、例えば、ロールコート、
グラビアコート、グラビアオフセットコート、カーテン
フローコート、リバースコート、スクリーン印刷、スプ
レーおよび浸漬法で塗装することができる。硬化塗膜の
膜厚は0.5〜50μm程度、好ましくは1〜20μm
の範囲が適当である。
【0022】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物およびこ
れを含む被覆剤は、紫外線を照射すれば室温でも短時間
で容易に硬化することができる。なお、この紫外線の光
源としては、通常、200〜450nmの範囲の波長の
光を含む光源、例えば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタ
ルハライド灯、キセノン灯、カーボンアーク灯などを使
用することができる。本発明の紫外線硬化型樹脂組成物
を含む被覆剤は、ポリエステルフィルム被覆絞り缶の被
覆に好適に用いることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明は
これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、
例中、「部」とは「重量部」を、「%」とは「重量%」
を表す。
【0024】(化合物の合成例1)セパラブル4口フラ
スコに、温度制御用レギュレーター、冷却管、撹拌装置
を取り付け、プロピレングリコールモノメチルエーテル
400部を仕込み、120℃に昇温し反応容器内を窒素
置換した後、滴下管よりメタクリロイル基含有シリコー
ン(チッソ社製「サイラプレーンFM0721])4
部、脂環式エポキシ官能基を有するアクリルモノマー
(ダイセル化学工業社製「サイクロマーA−200」)
80部、スチレン236部、エチルアクリレート40
部、2−エチルヘキシルアクリレート40部、有機過酸
化物(日本油脂社製「パーブチルO」)20部を3時間
かけて滴下した。滴下終了1時間後に有機過酸化物(日
本油脂社製「パーブチルO」)2.0部を添加し、さら
に1時間反応を継続し、固形分50%の化合物の溶液
(1)を得た。
【0025】(化合物の合成例2)化合物の合成例1と
同様の反応装置に、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル400部を仕込み、120℃に昇温し反応容器内
を窒素置換した後、滴下管よりメタクリロイル基含有シ
リコーン(チッソ社製「サイラプレーンFM072
1])280部、脂環式エポキシ官能基を有するアクリ
ルモノマー(ダイセル化学工業社製「サイクロマーA−
200」)40部、スチレン80部、有機過酸化物(日
本油脂社製「パーブチルO」)20部を3時間かけて滴
下した。滴下終了1時間後に有機過酸化物(日本油脂社
製「パーブチルO」)2.0部を添加し、さらに1時間
反応を継続し、固形分50%の化合物の溶液(2)を得
た。
【0026】(化合物の合成例3)化合物の合成例1と
同様の反応装置に、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル400部を仕込み、120℃に昇温し反応容器内
を窒素置換した後、滴下管よりメタクリロイル基含有シ
リコーン(チッソ社製「サイラプレーンFM072
1])120部、脂環式エポキシ官能基を有するアクリ
ルモノマー(ダイセル化学工業社製「サイクロマーA−
200」)4部、スチレン236部、エチルアクリレー
ト40部、有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチル
O」)20部を3時間かけて滴下した。滴下終了1時間
後に有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチルO」)
2.0部を添加し、さらに1時間反応を継続し、固形分
50%の化合物の溶液(3)を得た。
【0027】(化合物の合成例4)化合物の合成例1と
同様の反応装置に、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル400部を仕込み、120℃に昇温し反応容器内
を窒素置換した後、滴下管よりメタクリロイル基含有シ
リコーン(チッソ社製「サイラプレーンFM072
1])40部、脂環式エポキシ官能基を有するアクリル
モノマー(ダイセル化学工業社製「サイクロマーA−2
00」)320部、スチレン40部、有機過酸化物(日
本油脂社製「パーブチルO」)20部を3時間かけて滴
下した。滴下終了1時間後に有機過酸化物(日本油脂社
製「パーブチルO」)2.0部を添加し、さらに1時間
反応を継続し、固形分50%の化合物の溶液(4)を得
た。
【0028】(化合物の合成例5)化合物の合成例1と
同様の反応装置に、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル400部を仕込み、120℃に昇温し反応容器内
を窒素置換した後、滴下管よりメタクリロイル基含有シ
リコーン(チッソ社製「サイラプレーンFM072
1])120部、脂環式エポキシ官能基を有するアクリ
ルモノマー(ダイセル化学工業社製「サイクロマーA−
200」)80部、スチレン200部、有機過酸化物
(日本油脂社製「パーブチルO」)20部を3時間かけ
て滴下した。滴下終了1時間後に有機過酸化物(日本油
脂社製「パーブチルO」)2.0部を添加し、さらに1
時間反応を継続し、固形分50%の化合物の溶液(5)
を得た。
【0029】(化合物の合成例6)化合物の合成例1と
同様の反応装置に、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル400部を仕込み、120℃に昇温し反応容器内
を窒素置換した後、滴下管よりメタクリロイル基含有シ
リコーン(チッソ社製「サイラプレーンFM072
1])120部、脂環式エポキシ官能基を有するアクリ
ルモノマー(ダイセル化学工業社製「サイクロマーM−
101」)80部、スチレン200部、有機過酸化物
(日本油脂社製「パーブチルO」)20部を3時間かけ
て滴下した。滴下終了1時間後に有機過酸化物(日本油
脂社製「パーブチルO」)2.0部を添加し、さらに1
時間反応を継続し、固形分50%の化合物の溶液(6)
を得た。
【0030】(化合物の合成例7)化合物の合成例1と
同様の反応装置に、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル400部を仕込み、120℃に昇温し反応容器内
を窒素置換した後、滴下管よりメタクリロイル基含有シ
リコーン(チッソ社製「サイラプレーンFM072
1])120部、スチレン200部、エチルアクリレー
ト40部、2−エチルヘキシルアクリレート40部、有
機過酸化物(日本油脂社製「パーブチルO」)20部を
3時間かけて滴下した。滴下終了1時間後に有機過酸化
物(日本油脂社製「パーブチルO」)2.0部を添加
し、さらに1時間反応を継続し、固形分50%の化合物
の溶液(7)を得た。
【0031】(化合物の合成例8)化合物の合成例1と
同様の反応装置に、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル400部を仕込み、120℃に昇温し反応容器内
を窒素置換した後、滴下管より脂環式エポキシ官能基を
有するアクリルモノマー(ダイセル化学工業社製「サイ
クロマーA−200」)80部、スチレン240部、エ
チルアクリレート40部、2−エチルヘキシルアクリレ
ート40部、有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチル
O」)20部を3時間かけて滴下した。滴下終了1時間
後に有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチルO」)
2.0部を添加し、さらに1時間反応を継続し、固形分
50%の化合物の溶液(8)を得た。
【0032】[実施例1] 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ シクロヘキシルカルボキシレート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) 化合物の溶液(1) 10部 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料1を作製した。これを厚さ30
0μmのティンフリースチール板に100μmのPET
フィルムをラミネートした素材(以下、「PET/TF
S]と略す。)のPETフィルム上、および厚さ300
μmのアルミニウム板上に膜厚7μmとなるように塗布
し、それぞれ80W/cmの高圧水銀灯1灯下を10m
/minの速度で通過させ、塗膜を硬化させた。
【0033】[実施例2]化合物の溶液(1)の代わり
に、化合物の溶液(2)を用いた以外は、実施例1と同
様にして塗料2を作製して塗布し、塗膜を硬化させた。 [実施例3]化合物の溶液(1)の代わりに、化合物の
溶液(3)を用いた以外は、実施例1と同様にして塗料
2を作製して塗布し、塗膜を硬化させた。 [実施例4]化合物の溶液(1)の代わりに、化合物の
溶液(4)を用いた以外は、実施例1と同様にして塗料
2を作製して塗布し、塗膜を硬化させた。
【0034】[実施例5]化合物の溶液(1)の代わり
に、化合物の溶液(5)を用いた以外は、実施例1と同
様にして塗料2を作製して塗布し、塗膜を硬化させた。 [実施例6]化合物の溶液(1)の代わりに、化合物の
溶液(6)を用いた以外は、実施例1と同様にして塗料
2を作製して塗布し、塗膜を硬化させた。
【0035】[実施例7」 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ シクロヘキシルカルボキシレート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) 化合物の溶液(5) 0.1部 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料7を作製した。これを実施例1
と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0036】[実施例8] 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ シクロヘキシルカルボキシレート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「UVR−6110」) 化合物の溶液(5) 50部 光カチオン重合開始剤 6部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) 界面活性剤(日本ユニカー社製「L−7604」) 1部 を混合して撹拌し、塗料8を作製した。これを実施例1
と同様の方法により塗布し、塗膜を硬化させた。
【0037】[比較例1]化合物の溶液(1)を除いた
以外は、実施例1と同様にして塗料9を作製して塗布
し、塗膜を硬化させた。 [比較例2]化合物の溶液(1)の代わりに、化合物の
溶液(7)を用いた以外は、実施例1と同様にして塗料
10作製して塗布し、塗膜を硬化させた。 [比較例3]化合物の溶液(1)の代わりに、化合物の
溶液(8)を用いた以外は、実施例1と同様にして塗料
11作製して塗布し、塗膜を硬化させた。
【0038】実施例1〜8および比較例1〜3で得られ
た塗膜の密着性、潤滑性、耐レトルト性、鉛筆硬度、加
工性を評価した。評価結果を表1に示す。なお、評価は
以下のようにして行った。 (1)密着性 JIS K5400の基づき、ゴバン目100個、セロ
テープ剥離試験により、塗膜が剥離しなかったゴバン目
の数を表示した。 (2)潤滑性 表面性測定機(新東科学社製「HEIDON−14」)
を用いて、荷重200g、ボール圧子φ10mm、移動
速度100mm/分の条件にて、25℃、50%RHで
動摩擦係数を測定した。30分沸水処理後の硬化塗膜に
おいても同様の測定を行った。 ○−動摩擦係数0.1未満 △−動摩擦係数0.1以上0.2未満 ×−動摩擦係数0.2以上 (3)耐レトルト性 塗装板を高温高圧の水蒸気中(125℃)で30分処理
後の塗膜白化、密着性を評価した。 (4)鉛筆硬度 JIS K5400に基づき、常温で三菱鉛筆「ユニ」
にて塗膜が剥離し下地まで達しない最高高度を評価し
た。 (5)加工性(アルミニウム板に塗布した塗膜で評価) デュポン衝撃試験器にて1/2インチロッドを使用し、
塗膜面の裏側より500gのおもりを高さ50cmから
落下させ、塗膜に生じたクラックを目視で評価した。 ○−異常なし △−少しクラック発生 ×−全面的にクラック発生
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明により、ワニス、塗料、インキ等
のビヒクルに適した紫外線硬化型樹脂組成物が得られ
た。本発明の紫外線硬化型樹脂組成物およびこれを含む
被覆剤は、プラスチックフィルムおよび金属に対し優れ
た密着性、耐レトルト性、潤滑性、塗膜硬度、加工性を
有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 163/00 C09D 163/00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/00 - 59/72 C08L 63/00 - 63/10 C08L 83/07 C09D 163/00 - 163/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常温で液体のエポキシ化合物(A)、α,
    β−不飽和シリコーン化合物(a)、脂環式エポキシ官
    能基を有するα,β−不飽和単量体(b)及び他のα,
    β−不飽和単量体(c)を重合してなる化合物(B)、
    光カチオン重合開始剤(C)を含有することを特徴とす
    る紫外線硬化型樹脂組成物。
  2. 【請求項2】常温で液体のエポキシ化合物(A)が、脂
    環式エポキシ化合物を少なくとも50重量%含有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の紫外線硬化型樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】全α,β−不飽和単量体中におけるα,β
    −不飽和シリコーン化合物(a)の含有比率が1〜70
    重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の
    紫外線硬化型樹脂組成物。
  4. 【請求項4】全α,β−不飽和単量体中における脂環式
    エポキシ官能基を有するα,β−不飽和単量体(b)の
    含有比率が1〜80重量%であることを特徴とする請求
    項1ないし3いずれか記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
  5. 【請求項5】α,β−不飽和単量体を重合し化合物
    (B)を合成する際に、有機過酸化物を用いることを特
    徴とする請求項1ないし4いずれか記載の紫外線硬化型
    樹脂組成物。
  6. 【請求項6】常温で液体のエポキシ化合物(A)100
    重量部に対して、化合物(B)を0.1〜50重量部、
    光カチオン重合開始剤(C)を(A)と(B)の全重量
    を基準として0.5〜30重量%含有することを特徴と
    する請求項1ないし5いずれか記載の紫外線硬化型樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6いずれか記載の紫外線硬
    化型樹脂組成物を含む被覆剤。
  8. 【請求項8】ポリエステルフィルム被覆絞り缶の被覆用
    途であることを特徴とする請求項7記載の被覆剤。
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