JPH10101238A - シート供給装置 - Google Patents

シート供給装置

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Publication number
JPH10101238A
JPH10101238A JP8259003A JP25900396A JPH10101238A JP H10101238 A JPH10101238 A JP H10101238A JP 8259003 A JP8259003 A JP 8259003A JP 25900396 A JP25900396 A JP 25900396A JP H10101238 A JPH10101238 A JP H10101238A
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JP
Japan
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sheet
roller
speed
pickup roller
separation
Prior art date
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Pending
Application number
JP8259003A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Yamashita
浩貴 山下
Haruhiko Hori
春彦 堀
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
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Publication of JPH10101238A publication Critical patent/JPH10101238A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の摩擦係数のシートに対して大きなスト
レスを与えることなく、確実にシートを供給すること。 【解決手段】 シートSを最上層のものから繰り出すピ
ックアップローラ32と、ローラ32の回転数を検出す
るエンコーダ112と、繰り出されるシート上に圧接し
て追随回転し、シートの移動速度を検出するローラ13
1、エンコーダ133を備えた給紙装置。エンコーダ1
12によって検出されたローラ32の回転速度とエンコ
ーダ133によって検出されたシート移動速度との比に
応じてローラ32の回転速度が制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート供給装置、
特に電子写真複写機やプリンタにおいて、画像転写部や
露光部へシートを供給するためのシート供給装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真複写機やプリンタの分
野においてシート供給装置は、積載されているシートを
確実に1枚ずつ複写機本体に送り出すことが必要とさ
れ、かつ、複写機本体のコピー速度(単位時間当りのコ
ピー枚数)に合わせることが必要とされる。従来では、
特開平6−271149号公報に記載されているよう
に、シートが所定距離を通過する時間を測定し、搬送手
段の回転数を制御することで所定のコピー速度に合わせ
ることが提案されている。
【0003】一方、シートは種類によって摩擦係数が相
違し、搬送手段の回転速度によっては大きなストレスを
受けて供給ミスを生じるおそれがある。従って、単に搬
送手段の回転数のみを制御するだけでは、シートに大き
なストレスを与えて供給ミスを誘発する場合があり、か
つ、制御可能範囲が狭くなる。
【0004】
【発明の目的、要旨及び効果】そこで、本発明の目的
は、種々の摩擦係数のシートに対して大きなストレスを
与えることなく確実に供給できるシート供給装置を提供
することにある。
【0005】以上の目的を達成するため、本発明に係る
シート供給装置は、積載されているシートを繰り出すピ
ックアップローラと、このピックアップローラの回転速
度を検出する回転速度検出手段と、ピックアップローラ
によるシートの移動速度を検出する移動速度検出手段
と、回転速度検出手段及び移動速度検出手段の各検出値
の比に応じてピックアップローラの回転速度を制御する
制御手段とを備えている。
【0006】ピックアップローラの回転速度とシート移
動速度との比は両者の滑り率を意味する。例えば、滑り
率が大きくなればピックアップローラの回転数を低下さ
せる。これにて、滑り率の大きなシートを確実に供給す
ることができ、かつ、シートに大きなストレスを与える
ことがない。
【0007】さらに、本発明に係るシート供給装置で
は、ピックアップローラの回転速度に応じてピックアッ
プローラの回転開始タイミングを制御する。前述の如く
ピックアップローラの回転数を低下させると、複写機本
体でのコピー速度を維持できない場合があるため、ピッ
クアップローラの回転開始タイミングを早めて所定のコ
ピー速度を確保することが好ましい。
【0008】一方、前記滑り率との関係で所定のコピー
速度を維持できない場合は、回転開始タイミングを若干
遅らせてコピー速度を犠牲にしてもシート供給の確実性
を優先する。但し、前記滑り率が一定値以上であると、
コピー速度をあまり低下させることは好ましくないた
め、警告を発したり、コピーを禁止する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るシート供給装
置の実施形態について添付図面を参照して説明する。図
1は本発明の一実施形態である給紙装置を備えた電子写
真複写機を示す。この複写機は本体1の上部に自動原稿
搬送装置(以下、ADFと記す)50を備え、本体1の
排紙部にソータ90を接続したものである。
【0010】複写機本体1の略中央部には、感光体ドラ
ム10が矢印a方向に一定の周速度vで回転駆動可能に
設置されている。この感光体ドラム10の周囲には、そ
の回転方向に沿って、メインイレーサ11、帯電チャー
ジャ12、サブイレーサ13、磁気ブラシ方式による現
像器14、転写チャージャ15、用紙分離チャージャ1
6、ブレード方式のクリーナ17が配置されている。さ
らに、感光体ドラム10の上方には光学系20が配置さ
れている。
【0011】感光体ドラム10は、表面に感光体層を設
けた周知のもので、矢印a方向への回転に伴ってメイン
イレーサ11、帯電チャージャ12、サブイレーサ13
によって、除電、帯電、像間/像端除電され、プラテン
ガラス29上にセットされた原稿の画像を光学系20に
よって露光される。露光によって感光体ドラム10上に
形成された静電潜像は現像器14によってトナー画像と
される。
【0012】光学系20は、プラテンガラス29の直下
で、プラテンガラス29上にセットされた原稿の画像を
感光体ドラム10上に走査する。即ち、画像スキャン時
において、露光ランプ21と第1ミラー22とが一体的
に感光体ドラム10の周速度v(等倍、変倍に拘らず一
定)に対してv/m(m:コピー倍率)の速度で矢印b
方向に移動する。同時に、第2ミラー23と第3ミラー
24とがv/2mの速度で矢印b方向に移動する。ま
た、コピー倍率の変更に際しては投影レンズ25が光軸
上で移動すると共に、第4ミラー26が揺動し、光路長
を補正する。
【0013】また、露光ランプ21と第1ミラー22
は、プラテンガラス29上にセットされた原稿の画像を
スキャンした後、4vの速度で矢印bとは逆方向にリタ
ーンする。同時に、第2ミラー23と第3ミラー24は
2vの速度で矢印bとは逆方向にリターンする。
【0014】コピーシートは上段給紙装置31と下段給
紙装置34に収容されており、オペレータの選択に基づ
いていずれか一方から1枚ずつ給紙される。各給紙装置
31,34にはピックアップローラ32,35、正転ロ
ーラ33a,36aと逆転ローラ33b,36bとから
なるシート分離手段が設置されている。上段給紙装置3
1から給紙されたシートは搬送ローラ37b,37cを
通じて画像転写部の直前に設置されたタイミングローラ
38まで送り出される。下段給紙装置34から給紙され
た用紙は搬送ローラ37a,37b,37cを通じてタ
イミングローラ38まで送り出される。
【0015】また、上段給紙装置31の直上には、両面
/合成コピーを処理するために中間トレイ71を有する
再給紙装置70が設置されている。中間トレイ71上の
シートはピックアップローラ72によって再給紙され、
正転ローラ73aと逆転ローラ73bとからなるシート
分離手段で1枚に分離され、搬送ローラ37cを通じて
タイミングローラ38まで送り出される。
【0016】タイミングローラ38まで送り出されたシ
ートは、ここで一旦待機し、感光体ドラム10上に形成
された画像と同期をとってタイミングローラ38がオン
されることにより、転写部へ送り出される。シートは転
写部において感光体ドラム10に密着し、転写チャージ
ャ15からのコロナ放電によってトナー画像が転写さ
れ、分離チャージャ16からの交流コロナ放電と用紙自
身の腰の強さにて感光体ドラム10から分離される。そ
の後、シートは搬送ベルト39を通じて定着器40へ送
り込まれ、トナーの定着を施され、搬送ローラ41,4
2を通じてソータ90へ収容される。
【0017】一方、感光体ドラム10は転写後も矢印a
方向に回転を続け、クリーナ17にて残留トナーを除去
され、メインイレーサ11にて残留電荷を消去され、次
のコピー処理に備える。
【0018】合成コピーモードにおいて、奇数枚目の原
稿の画像を転写されたシートは、通紙切換え爪43によ
って通紙方向を下方に変更され、搬送ローラ44,4
5,46を通じて中間トレイ71上に収容される。両面
コピーモードにおいて、シートは一旦ソータ90の入口
部分に搬送され、搬送ローラ42を逆転させることでス
イッチバックされ、切換え爪43によって通紙方向を下
方に変更され、前記同様に搬送ローラ44,45,46
を通じて中間トレイ71上に収容される。その後、シー
トは偶数枚目の原稿の画像を両面/合成コピーするため
に中間トレイ71から再給紙される。
【0019】一方、ソータ90はノンソートトレイ9
1、20段のソートトレイ92を備えた周知のものであ
り、その説明は省略する。
【0020】ADF50は、概略、原稿トレイ51、ピ
ックアップローラ54、正転ローラ55aと逆転ローラ
55bとからなる分離手段、レジストローラ58、搬送
ベルト60、反転/排出ローラ65、排紙トレイ69か
ら構成されている。そして、このADF50は、搬送ベ
ルト60がプラテンガラス29上に位置するように複写
機本体1の上面に設置され、オペレータがマニュアルで
原稿をセットするため、奥側に設けたヒンジ金具(図示
せず)によりプラテンガラス29を開放可能である。
【0021】原稿は、1ページ目を上方に向けた状態で
トレイ51上に積載され、ピックアップローラ54にて
繰り出され、正転ローラ55a及び逆転ローラ55bの
間を通過することで1枚に分離され、レジストローラ5
8を経てプラテンガラス29上に送り込まれる。さら
に、原稿は搬送ベルト60によって先端がスケール28
に当接した位置まで搬送され、ここで前記光学系20に
よる露光を受ける。露光はオペレータによって設定され
たコピー部数回行われ、その後原稿はトレイ69上に排
出される。なお、反転/排出ローラ65は両面原稿のコ
ピー時に原稿を反転させて再度プラテンガラス29上に
セットする機能を有するが、その説明は省略する。
【0022】次に、給紙装置31について詳述する。図
2、図3において、給紙装置31は本体1から着脱可能
なカセット101内にシートSを積載収容したもので、
シートSはばね103によって押上げ板102を介して
上方に付勢され、ピックアップローラ32に略一定の圧
力で圧接している。また、シートSのカセット101内
での位置は後端ストッパ104によって規制されてい
る。シートSの搬送方向は矢印cで示され、分離ローラ
33a,33bの直前にはシート検出用のセンサ105
が設置されている。
【0023】ピックアップローラ32は支軸111に図
示しないワンウエイクラッチを介して取り付けられ、給
紙モータ110によって矢印d方向に回転駆動される。
支軸111の一端にはエンコーダ112が取り付けら
れ、ローラ32の回転を検出するようになっている。分
離ローラ33a,33bは支軸121a,121bに装
着され、給紙モータ110によって前記ピックアップロ
ーラ32と同期して回転駆動される。分離正転ローラ3
3aは矢印d方向に、分離逆転ローラ33bは矢印d’
方向にそれぞれ回転する。支軸121aの一端にはエン
コーダ122が取り付けられ、分離正転ローラ33aの
回転を検出するようになっている。
【0024】ピックアップローラ32の上流側にはシー
トSの移動検出手段130が設置されている。このシー
ト移動検出手段130は、シートS上に所定の圧力で接
触するローラ131と、該ローラ131の支軸132に
取り付けたエンコーダ133とで構成されている。シー
トSがローラ32,33aで矢印c方向に搬送される
と、ローラ131がシートSの移動に追随して回転し、
エンコーダ133の回転検出信号に基づいてシートSの
移動速度及び移動距離を測定する。
【0025】また、ピックアップローラ32の給紙圧変
更手段140及び分離ローラ33a,33bの分離圧変
更手段140aがカセット101の両側に設置されてい
る。なお、図2では分離圧変更手段140aの図示は省
略されている。
【0026】給紙圧変更手段140は、図4に示すよう
に、ローラ支軸111の端部にレバー141を取り付
け、レバー141の一端に形成した長孔142がカセッ
ト101の側板に突設したピン143に係合している。
また、支軸111はカセット101の側板に形成したガ
イド孔106に遊嵌されている。一方、カセット側面に
設けたピン144を支点としてレバー145が回転自在
に装着され、レバー145の先端と前記レバー141の
他端とは引張りコイルばね147にて連結されている。
ステッピングモータ148の出力ギヤ149はレバー1
45に形成したギヤ部146と噛合している。
【0027】レバー141はコイルばね147によって
ピン143を支点として常時時計回り方向に付勢され、
支軸111を介してピックアップローラ32を所定の圧
力でシートS上に圧接させる。ステッピングモータ14
8を反時計回り方向に回転させると、レバー145がピ
ン144を支点として時計回り方向に回転する。これに
て、コイルばね147のばね力が弱まり、レバー141
が反時計回り方向に回転し、支軸111が若干上動する
ことによってピックアップローラ32の給紙圧が低下す
る。即ち、給紙圧はステッピングモータ148の回転角
度に応じて調整されることになり、給紙圧を実質上解除
してしまうことも可能である。
【0028】分離圧変更手段140aは、図5に示すよ
うに、前記給紙圧変更手段140と同じ部材を左右対称
に設けたもので、同じ部材には同じ符号に“a”を付し
て図示されている。レバー141aには支軸121aが
連結されており、正転ローラ33aの逆転ローラ33b
に対する圧力がステッピングモータ148aの回転角度
に応じて調整されることになる。
【0029】次に、給紙動作について説明する。給紙信
号に基づいて給紙モータ110が回転駆動されると、ピ
ックアップローラ32と分離正転ローラ33aとが矢印
d方向に回転し、分離逆転ローラ33bが矢印d’方向
に回転する。ピックアップローラ32の回転に基づいて
シートSの最上層の1枚が矢印c方向に繰り出され、分
離ローラ33a,33b間に突入し、このシートは以後
分離正転ローラ33aの回転力に基づいて搬送されてい
く。シートS間の摩擦力が大きいとピックアップローラ
32の回転によって2,3枚目のシートも繰り出され、
分離ローラ33a,33bに到達することになる。この
場合、2,3枚目のシートは逆転ローラ33bの回転に
よって進行を阻止され、1枚目のシートのみが正転ロー
ラ33aによって矢印c方向に搬送されていく。
【0030】ここで、分離手段による用紙の分離につい
て説明する。図6に示すように、正転ローラ33aと1
枚目のシートS1間の摩擦係数をμ1、逆転ローラ33b
と2枚目のシートS2間の摩擦係数をμ2、シートS1
2間の摩擦係数をμ3とし、正転ローラ33aからの圧
接力(分離力)をfとすると、1枚目のシートS1のみ
が矢印c方向に搬送される条件は、以下の式(1)を満
足することが必要である。 μ1f>μ2f>μ3f ……(1)
【0031】通常、μ1,μ2,μ3のそれぞれの差は約
0.5に設定されるが、μ3の値はシートによって異な
る。μ3の値にばらつきを生じて、差が小さくなり、か
つ、分離力fも弱いと、摩擦力の絶対量の差が小さくな
り、2枚目の用紙S2もローラ33a,33b間を通過
するというミスフィードの可能性が高くなる。そのた
め、本給紙装置31では、シート間の摩擦係数にばらつ
きを生じると、分離圧を高めることでミスフィードを未
然に防止することとした。分離圧と分離能力との関係は
図8に示すとおりであり、分離圧が高くなれば分離能力
は良好となる。なお、分離圧の調整については後に詳述
する。
【0032】一方、シート間の摩擦係数μ3のばらつき
に関しては、ピックアップローラ32によるつれ送り枚
数あるいはつれ送り量に差が生じる。μ3の値が小さけ
れば、1枚目のシートS1が繰り出されても2枚目のシ
ートS2はカセット101内に残る(図7(A)参
照)。μ3の値が大きくなると、2枚目のシートS2は、
あるいは3枚目のシートもつれ送りされる(図7(B)
参照)。つれ送りされているか否か及びつれ送り量は、
ピックアップローラ32が回転を開始してからシート移
動検出用のローラ131がその回転を停止するまでの時
間を測定することによって検出することができる。即
ち、つれ送りに応じてローラ131からシートS 2の後
端までの距離がL11,L12,L13とそれぞれ異なるから
である。つれ送りが生じていれば、あるいは前記距離が
11,L12,L13とばらつくようであれば、分離ローラ
33a,33bによる分離能力(分離圧)を高める必要
がある。
【0033】例えば、図9に示すように、シート後端位
置のばらつき値がMであれば、分離圧はmを維持し、ば
らつき値が大きくなれば分離圧を高めていく。ばらつき
値がNのときの分離圧をnとし、その分離圧nを最高値
とする。分離圧を一定値以上に高めると、かえってシー
トの搬送を阻害したり、ローラ33a,33bの摩耗が
大きくなるからである。そして、分離圧nで所定の時間
が経過すると、ローラ33a,33bの寿命と判断す
る。
【0034】ところで、給紙装置31においては、シー
ト給紙時にピックアップローラ32の回転数をエンコー
ダ112によって測定すると共に、シートの移動に追随
するローラ131の回転数をエンコーダ133によって
測定する。ローラ131の回転数はシートの移動速度を
意味する。この二つの測定値に基づいてピックアップロ
ーラ32とシートとの滑り率を求め、ピックアップロー
ラ32の摩耗度を判定することができる。滑り率とは、
シートの移動速度をVS、ピックアップローラ32の送
り速度(周速度)をVRとすると、以下の式(2)で表
される。 {(VR−VS)/VR}×100 ……(2)
【0035】さらに、前記滑り率のデータに基づいてピ
ックアップローラ32の回転数を、滑り率が最大摩擦係
数以下になるように制御すれば、シートに作用するスト
レスを抑えることができる。なお、ピックアップローラ
32のシートに対する摩擦係数の関係は、ローラ32の
材質が決まれば、シートとの滑り率データから把握する
ことができる。
【0036】ピックアップローラ32はゴム材からなる
が、シートに対する摩擦係数と滑り率とは図10に示す
関係にある。本給紙装置31では、図10のグラフ中、
領域Aの範囲に収まるようにローラ32の回転数を制御
する。領域Bでは摩擦係数が最大となるため、シートに
対してストレスが大きく作用してダメージを与えるおそ
れがある。領域Cでは滑り率が大きすぎ、領域Aよりも
シートに対するダメージが大きくなる。
【0037】前述の如く、ピックアップローラ32の回
転数を制御する場合には、所定のコピー速度cpm(毎
分当たりのコピー枚数)を維持するように、ピックアッ
プローラ32の駆動間隔(給紙間隔)を制御することが
好ましい。但し、滑り率が最大摩擦係数以下になるよう
にローラ32の回転数を制御したとき、所定のコピー速
度cpmが達成できない場合であっても、コピー速度を
低下させた(給紙間隔を大きくした)状態で給紙動作を
実行することで、従来給紙不能であったシートに対して
も給紙が可能となり、紙詰まり等のトラブルの発生を防
止することができる。
【0038】通常、ピックアップローラ32のピックア
ップ速度(シート移動速度)は複写機本体1のシステム
速度(感光体ドラム10の回転周速度)に略等しく設定
されており、一定のピックアップタイミング(ローラ3
2の回転駆動間隔)で給紙動作を実行すれば、所定のコ
ピー速度cpmが達成できる。しかし、本給紙装置31
ではピックアップ速度は前記滑り率に応じて変化するた
め、所定のコピー速度cpmを維持するにはピックアッ
プ速度に応じて、図11に示すように、給紙されるシー
ト間隔を制御すること、換言すれば、図12に示すよう
にピックアップタイミングを制御することが必要とな
る。
【0039】ここで、ピックアップローラによるシート
移動速度をy、複写機本体1でのシステム速度をx、コ
ピー速度cpmをz、シートの給紙方向長さをL21、給
紙されるシート間隔をL22、複写機本体1内でのシート
間隔をL22’とすると、ピックアップローラ32による
1分間のシート総搬送距離は以下の式(3)が成立し、
複写機本体1での1分間のシート総搬送距離は以下の式
(4)が成立する。 (L21+L22)(z−1)+L21=60y ……(3) (L21+L22’)(z−1)+L21=60x ……(4)
【0040】例えば、システム速度xを300mm/
s、シート長さL21を210mm(A4横サイズ)、コ
ピー速度cpmを60枚/分とすると、前式(4)よ
り、シート間隔L22’は91.5mmとなる。図11は
A4横サイズのシートを60cpmのコピー速度で給紙
する場合のシート移動速度とシート間隔の関係を示し、
図12は同じ条件でのシート移動速度とピックアップタ
イミングの関係を示す。ピックアップ速度がシステム速
度xと同じ300mm/sであれば、シート間隔L 22
91.5mm、ピックアップタイミングは0.32se
cである。そして、本給紙装置31では前記滑り率に応
じてローラ32の回転数を制御してピックアップ速度を
低下させ、同時にピックアップタイミングを短くしてシ
ート間隔を縮める。これにて、複写機本体1において所
定のコピー速度cpmを維持できる。
【0041】アナログ複写機の場合、複写機本体1内で
のシート間隔L22’は、プラテンガラス29上にセット
された前の原稿のスキャン終了から次の原稿のスキャン
開始までの時間、即ち、光学系20のリターンに要する
時間よりも短くすることはできない。前述の設定例にお
いて、A4横サイズの原稿をスキャンした場合、光学系
20の移動距離は240mmであり、リターン速度をシ
ステム速度の4倍とすると、リターンに要する時間は
0.2秒となる。従って、アナログ複写機の場合、複写
機本体1内でのシート間隔L22’は60mmよりも小さ
くすることはできない。
【0042】一方、デジタル複写機の場合、スキャンし
た原稿の画像はメモリに記憶することができるので、コ
ピーごとに原稿をスキャンする必要がなく、複写機本体
1内でのシート間隔L22’は0に近くてもコピー処理が
可能である。
【0043】前式(3)においてL22が小さくなって
も、前式(4)においてL22’が所定値以下にならなけ
れば、コピー処理は可能である。但し、滑り率が大き
く、前式(3)においてL22が所定値以下になるピック
アップ速度yでは所定のコピー速度cpmが達成できな
い。このような場合は、ピックアップ速度yを低下させ
ても、シート間隔L22を所定値以上に維持し、コピー速
度cpmを低下させる。このような制御によってコピー
速度cpmは若干犠牲になるが、シートをミスなく確実
に供給することができる。
【0044】一方、コピー速度cpmをあまり低下させ
ることは好ましくない。従って、前記滑り率が一定値以
上となり、ピックアップ速度yをかなり低下させなけれ
ばならない場合は、例えば、操作パネル上に警告を表示
する。
【0045】次に、シートの分離について説明する。前
述の如くローラ32でピックアップされたシートは、さ
らに分離ローラ33a,33b間に突入し、最上層の1
枚のシートが正転ローラ33aの回転に基づいて搬送さ
れる。このときも、正転ローラ33aの回転数をエンコ
ーダ122によって測定すると共に、シートの移動に追
随するローラ131の回転数、即ち、シートの移動速度
をエンコーダ133によって測定する。この二つの測定
値に基づいて正転ローラ33aとシートとの滑り率を決
めると、正転ローラ33aの摩耗度を判定したり、分離
圧を調整するための情報となる。
【0046】また、ピックアップローラ32が回転駆動
されてからシートの後端がローラ131を抜けるまでの
時間を計測すること、換言すれば、図7に示した距離L
11,L12,L13を測定することで、シート間の摩擦係数
のばらつきを判定するための情報となる。
【0047】一方、給紙時において、分離ローラ33
a,33bへ到達したシートは、分離正転ローラ33a
とピックアップローラ32とから搬送力を受けることに
なる。ピックアップローラ32は支軸111との間にワ
ンウエイクラッチが介在されているため、この場合シー
トの移動速度は正転ローラ33aによって支配される。
そして、正転ローラ33aの回転数とシート移動速度を
測定するときには、ピックアップローラ32によるシー
ト移動の影響を極力排除して正確な測定値を得るため、
前記給紙圧変更手段140を動作させピックアップロー
ラ32によるシートへの圧接力を解除する。
【0048】また、分離正転ローラ33aの回転周速度
とシートの実際上の移動速度との関係は図13に示すと
おりである。シートはローラ33aの回転周速度に対し
て(ローラ32との関係においても同様であるが)、同
じ速度で移動するのではなく、ローラ33aとの間で若
干の滑りを生じながら移動する。また、滑り量はローラ
33aの加速状態によっても変化する。従って、両者の
速度を比較するには、ローラ33aが定常回転となった
領域で測定することが望ましい。
【0049】以上の点に鑑みて、本給紙装置31におい
ては、分離時の速度比較は図14に示すタイミングで行
うようにした。給紙モータ110がオンされ、ピックア
ップローラ32、分離ローラ33a,33bが回転を開
始すると、シートが繰り出される。該シートの先端がセ
ンサ105で検出されると(センサ105のオン)、時
間t2経過後に給紙圧変更手段140のステッピングモ
ータ148を図4中反時計回り方向に回転させ、コイル
ばね147のばね力を弱めてピックアップローラ32を
シートから一定時間離間させる。従って、ピックアップ
ローラ32がシートから離間している間に、分離正転ロ
ーラ33aの回転数を測定すると共に、シートの移動速
度を測定し、両者を比較する。
【0050】次に、シート移動速度検出用ローラ131
の設定位置について説明する。図3に示すように、分離
ローラ33aとピックアップローラ32の間の距離をL
1、ピックアップローラ32とローラ131の間の距離
をL2、給紙可能最小サイズの給紙方向長さをL、分離
正転ローラ33aの速度とシート移動速度との測定時間
をt、ローラ33aの速度をSとすると、以下の式
(5)を満足する必要がある。 L≧tS+L1+L2 ……(5)
【0051】一般的に、距離L1は約60mm、分離正
転ローラ33aの速度は300mm/s、測定時間tは
30msであり、シートの最小サイズの長さLはB5横
で182mmである。従って、距離L2は、 L2≦182−60−0.03×300 ≦113 となり、検出用ローラ131はピックアップローラ32
より給紙方向上流側へ113mm以内に配置すればよ
い。
【0052】次に、前記給紙動作中に測定した各種デー
タとそれらに基づく制御へのフィードバックについて説
明する。測定データとしては、ピックアップローラ32
とシートとの滑り率データX、分離正転ローラ33aと
シートとの滑り率データY、シート後端がピックアップ
ローラ32の回転開始から検出用ローラ131を抜ける
までの時間データZがある。これらのデータX,Y,Z
により、以下のことが判断できる。
【0053】滑り率データXの値によって前述の如くピ
ックアップローラ32の回転数等を制御する。またデー
タXの値が設定値より大きいと、ピックアップローラ3
2の摩耗が進行していると判断できる。従って、この場
合には、ピックアップローラ32の寿命と判断し、例え
ば、操作パネル上にローラ32の交換を警告表示する。
滑り率データYの値が設定値より大きいと、分離正転ロ
ーラ33aの摩耗が進行しているか、分離圧が適正値に
設定されていないと判定できる。従って、この場合に
は、分離正転ローラ33aの寿命と判断し、例えば、操
作パネル上にローラ33aの交換を警告表示する。ある
いは、滑り率データYの値に応じて前記分離圧変更手段
140aを動作させ、分離圧を高めてもよい。また、時
間データZの値にばらつきを生じていると、シート間の
摩擦係数がばらついていると判断できる。従って、この
場合には、分離能力を向上させるために分離圧変更手段
140aを動作させ、分離圧を高める。
【0054】図15は複写機本体1に設置された操作パ
ネル200を示す。この操作パネル200上には、液晶
タッチパネル201、コピー部数等の置数を入力するた
めのテンキー202、置数を初期値“1”に戻すための
クリアキー203、割込み処理を行うための割込みキー
204、コピーモード等を初期状態に戻すためのリセッ
トキー205、コピー動作を中止させるためのストップ
キー206、コピー動作を開始させるためのスタートキ
ー207等が設置されている。液晶タッチパネル201
はシートサイズの選択やプリセットされているコピー倍
率の選択等種々のコピーモードの選択及び選択されたモ
ードの表示、各種警告内容の表示等を行う。
【0055】図16は複写機本体1の制御回路を示す。
この制御回路はCPU210を中心として構成されてい
る。CPU210は前記エンコーダ112,122,1
33からの信号、センサ105からの信号等が入力さ
れ、モータ110,148,148aを駆動するために
ドライバ221,222,222aに制御信号を出力す
る。また、CPU210は操作パネル200と信号を交
換する。さらに、CPU210はタイマT1,T2,T3
を内蔵しており、図示しないROM,RAM等も内蔵し
ている。
【0056】次に、前記CPU210による制御手順に
ついて図17〜図22のフローチャートを参照して説明
する。図17〜図19は給紙処理の制御手順を示す。こ
こでは、ステップS11でステートカウンタAのカウン
ト値をチェックし(0〜7、初期は0にリセット)、そ
の値に基づいて以下の処理を実行する。
【0057】ステートカウンタが0のときは、ステップ
S12で給紙開始要求の有無を判定し、給紙要求がなけ
ればステップS15でタイマT1(以下に詳述する)を
リセットする。給紙要求があれば、ステップS13でピ
ックアップローラ32のシートに対する圧接を開始させ
る。この場合、ステッピングモータ148を図4中時計
回り方向に回転させてコイルばね147のばね力を強め
る。次に、ステップS14でステートカウンタAを1に
セットする。
【0058】ステートカウンタAが1のときは、ステッ
プS16でピックアップローラ32のシートに対する圧
接の完了を確認すると、ステップS17で給紙モータ1
10をオンしてピックアップローラ32の回転を開始さ
せる。このとき、分離ローラ33a,33bも同時に回
転を開始する。これにて、シートがローラ32によって
繰り出される。次に、ステップS18でタイマT1(以
下に詳述する)をスタートさせ、ステップS19でステ
ートカウンタAを3にセットする。
【0059】ステートカウンタAが2のときは、1枚の
シートが給紙されて次のシートを給紙する場合であり
(ステップS42参照)、ステップS20でピックアッ
プローラ32のシートに対する圧接の完了を確認する
と、ステップS21でタイマT1がカウントアップする
のを待ち、ステップS22で給紙モータ110をオンし
てピックアップローラ32の回転を開始させる。さら
に、ステップS23でタイマT1をリスタートさせ、ス
テップS24でステートカウンタAを3にセットする。
【0060】タイマT1はマルチコピー時に給紙間隔を
制御するためのものである。即ち、前述のように、滑り
率データXに基づいてピックアップローラ32の回転数
を、滑り率が最大摩耗係数以下になるように制御する場
合、所定のコピー速度(毎分当たりのコピー枚数)を維
持するようにピックアップローラ32の駆動間隔を制御
する。タイマT1は駆動間隔の制御に用いられている。
【0061】ステートカウンタAが3のときは、ステッ
プS25でシート検出センサ105のオン、即ち、ピッ
クアップローラ32で繰り出されたシートの先端がセン
サ105で検出されると、ステップS26でタイマT2
をスタートさせ、ステップS27で速度測定1を処理す
る。ここでは、エンコーダ112を用いてピックアップ
ローラ32の回転周速度を測定すると共に、エンコーダ
133を用いてシートの移動速度を測定する。これらの
測定値を用いて前記滑り率データXが演算される。タイ
マT2は図14に示した時間t2をカウントするものであ
る。次に、ステップS28でステートカウンタAを4に
セットする。
【0062】ステートカウンタAが4のときは、ステッ
プS29で前記タイマT2のカウントアップを確認する
と、ステップS30でピックアップローラ32をシート
から離間させる。この場合、ステッピングモータ148
を図4中反時計回り方向に回転させてコイルばね147
のばね力を弱める。次に、ステップS31でステートカ
ウンタAを5にセットする。
【0063】ステートカウンタAが5のときは、ステッ
プS32でピックアップローラ32のシートからの離間
完了を確認すると、ステップS33でタイマT3をスタ
ートさせ、ステップS34で速度測定2を処理する。こ
こではエンコーダ122を用いて分離正転ローラ33a
の回転周速度を測定すると共に、エンコーダ133を用
いてシートの移動速度を測定する。これらの測定値を用
いて前記滑り率データYが演算される。タイマT3はピ
ックアップローラ32の離間が完了してからシートの後
端が分離ローラ33a,33bを通過するまでの時間を
カウントするものである。次に、ステップS35でステ
ートカウンタAを6にセットする。
【0064】ステートカウンタAが6のときは、ステッ
プS36で前記タイマT3のカウントアップを確認する
と、ステップS37で給紙モータ110をオフして分離
ローラ33a,33bの回転を停止させる。このとき、
シートはその後端が分離ローラ33a,33bを通過し
ており、以後は図1に示したようにローラ37cを通じ
てタイミングローラ38へ搬送される。次に、ステップ
S38でステートカウンタAを7にセットする。
【0065】ステートカウンタAが7のときは、ステッ
プS39でコピー部数だけの給紙が終了したか否かを判
定し、終了していればステップS40でステートカウン
タAを0にリセットする。終了していなければ、次のシ
ートを給紙するためにステップS41でピックアップロ
ーラ32のシートに対する圧接を開始させ、ステップS
42でステートカウンタAを2にセットする。
【0066】図20,図21はピックアップローラ32
の回転制御の手順を示す。ここでは、ステップS51で
ステートカウンタBのカウント値をチェックし(0〜
3、初期は0にリセット)、その値に基づいて以下の処
理を実行する。
【0067】ステートカウンタBが0のときは、ステッ
プS52で給紙開始要求の有無を判定し、給紙要求がな
ければ直ちにここでの処理を終了する。給紙要求があれ
ば、ステップS53でピックアップローラ32の回転速
度VRとシートの移動速度VSから滑り率Xを計算する。
次に、ステップS54でステートカウンタBを1にセッ
トする。
【0068】ステートカウンタBが1のときは、ステッ
プS55で滑り率Xがピックアップローラ32の最大摩
擦係数時の滑り率Xmaxより大きいか否かを判定する。
滑り率Xmaxはピックアップローラ32の材質や外周面
形状等に依存し、一律ではない。また、温度、湿度等の
環境条件によっても変動する。従って、複写機本体1の
工場出荷時に予め設定しておいたり、サービスマンが適
宜変更できるようにしておくことが望ましい。滑り率X
がXmaxよりも大きいときは、ステップS56で前記液
晶タッチパネル201上にピックアップローラ32を交
換すべき旨を警告表示する。さらに、ステップS57で
コピー処理を禁止し、ステップS58でステートカウン
タBを0にリセットする。一方、滑り率XがXmax以下
のときは、ステップS59でステートカウンタBを2に
セットする。
【0069】ステートカウンタBが2のときは、ステッ
プS60で滑り率Xが5以上か否かを判定する。滑り率
Xが5以上のときは、ステップS61でピックアップロ
ーラ32の回転速度を減速する。減速の程度は種々あ
り、複写機本体1でのシステム速度にも依存するが、例
えば、5mm/s程度遅くする。通常、ピックアップロ
ーラ32の回転速度が小さくなると滑り率Xは減少す
る。それ故、減速によって滑り率XはXmaxより減少す
る方向に制御される。次に、ステップS62で次のピッ
クアップ開始のタイミングを制御し(後述する)、ステ
ップS63でステートカウンタBを0にリセットする。
一方、滑り率Xが5よりも小さいときは、ステップS6
4でステートカウンタBを3にセットする。
【0070】ステートカウンタBが3のときは、ステッ
プS65でピックアップローラ32の回転速度VRが初
期の回転速度Vと等しいか否かを判定する。等しけれ
ば、ステップS66でステートカウンタBを0にリセッ
トする。一方、等しくなければ、ステップS67でピッ
クアップローラ32の回転速度を加速する。加速の程度
も種々あり、複写機本体1のシステム速度にも依存する
が、例えば、5mm/s程度速くする。次に、ステップ
S68で次のピックアップ開始のタイミングを制御し
(後述する)、ステップS69でステートカウンタBを
0にリセットする。
【0071】図22は前記ステップS62,S68で実
行されるピックアップの開始タイミングの制御手順を示
す。まず、ステップS71でシートの移動速度VSを測
定する。次に、ステップS72で移動速度VSが予め設
定されている第1の速度V1以上か否かを判定する。こ
こで速度V1の値は、任意に設定することができるが、
本来のシート移動速度の85%程度が実用的である。シ
ート移動速度VSが第1の設定速度V1に達していなけれ
ば、ステップS73で前記液晶タッチパネル201上に
ピックアップローラ32を交換すべき旨を警告し、ステ
ップS74でコピー処理を禁止する。
【0072】一方、シート移動速度VSが第1の設定速
度V1以上であれば、ステップS75で速度VSが予め設
定されている第2の速度V2以下か否かを判定する。こ
こで速度V2の値は、複写機本体1の種類、特にシステ
ム速度によって異なる。例えば、アナログ複写機でシス
テム速度が300mm/sの場合、速度V2は268m
m/sとなる。デジタル複写機でシステム速度が300
mm/sの場合、速度V 2は210mm/sとなる。シ
ート移動速度VSが第2の設定速度V2以下であれば、ス
テップS76でシート間隔を制御する。即ち、この場合
には、所定のコピー速度cpmを維持できないので、シ
ート移動速度VSから最適のコピー速度cpmを演算し
て設定する。シート移動速度VSが第2の設定速度V2
りも大きければ、ピックアップローラ32の回転開始タ
イミングを調整すれば所定のコピー速度cpmを維持で
きるため、シート移動速度VSに基づいて最適なピック
アップタイミングを演算して設定する。
【0073】なお、本発明に係るシート供給装置は前記
実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で
種々に変更することができる。例えば、シート分離手段
は、上下一対のローラではなく、摩擦板に分離ローラが
回転可能に圧接する機構であってもよい。また、本発明
は上段給紙装置31以外にも、下段給紙装置34、再給
紙装置70あるいはADF50の原稿給紙部にも適用す
ることができる。特に、再給紙装置70に適用する場
合、シート移動検出用ローラ131を昇降可能に設置
し、片面コピー済みシートを中間トレイ71上に収納す
る際にはローラ131を上方にセットしておけば、該ロ
ーラ131でシートのカール部分を抑えることができ、
シートの収納性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である給紙装置を備えた複
写機の概略構成図。
【図2】前記給紙装置の平面図。
【図3】前記給紙装置の断面図。
【図4】給紙圧変更手段の正面図。
【図5】分離圧変更手段の正面図。
【図6】分離ローラによるシート分離の説明図。
【図7】ピックアップローラによるシートのつれ送り状
態の説明図。
【図8】分離圧と分離能力との関係を示すグラフ。
【図9】シート後端のばらつき値と分離圧との関係を示
すグラフ。
【図10】ピックアップローラのシートに対する摩擦係
数と滑り率との関係を示すグラフ。
【図11】シート移動速度とシート間隔との関係を示す
グラフ。
【図12】シート移動速度とピックアップタイミングと
の関係を示すグラフ。
【図13】ローラの回転周速度とシート移動速度を示す
グラフ。
【図14】分離正転ローラの回転周速度とシート移動速
度との比較タイミングを示すタイミングチャート図。
【図15】操作パネルの平面図。
【図16】制御回路の要部を示すブロック図。
【図17】給紙処理の制御手順を示すフローチャート
図。
【図18】給紙処理の制御手順を示すフローチャート
図、図17の続き。
【図19】給紙処理の制御手順を示すフローチャート
図、図18の続き。
【図20】ピックアップローラ回転の制御手順を示すフ
ローチャート図。
【図21】ピックアップローラ回転の制御手順を示すフ
ローチャート図、図20の続き。
【図22】ピックアップ開始の制御手順を示すフローチ
ャート図。
【符号の説明】
31…給紙装置 32…ピックアップローラ 110…給紙モータ 112,133…エンコーダ 131…シート移動検出用ローラ 201…液晶タッチパネル 210…CPU S,S1,S2…シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積載されているシートを繰り出すピック
    アップローラと、 前記ピックアップローラの回転速度を検出する回転速度
    検出手段と、 前記ピックアップローラによるシートの移動速度を検出
    する移動速度検出手段と、 前記回転速度検出手段の検出値と前記移動速度検出手段
    の検出値との比に応じて前記ピックアップローラの回転
    速度を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とするシート供給装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、さらに、前記ピックア
    ップローラの回転速度に応じてピックアップローラの回
    転開始タイミングを制御することを特徴とする請求項1
    記載のシート供給装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、さらに、前記ピックア
    ップローラの回転速度に応じて単位時間当りのコピー枚
    数を制御することを特徴とする請求項1記載のシート供
    給装置。
  4. 【請求項4】 前記回転速度検出手段の検出値と前記移
    動速度検出手段の検出値との比が一定値以上になると警
    告を発する警告手段を備えていることを特徴とする請求
    項1記載のシート供給装置。
JP8259003A 1996-09-30 1996-09-30 シート供給装置 Pending JPH10101238A (ja)

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