JPH10100644A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JPH10100644A
JPH10100644A JP25684896A JP25684896A JPH10100644A JP H10100644 A JPH10100644 A JP H10100644A JP 25684896 A JP25684896 A JP 25684896A JP 25684896 A JP25684896 A JP 25684896A JP H10100644 A JPH10100644 A JP H10100644A
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JP
Japan
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door
outlet
air
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plate
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Application number
JP25684896A
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English (en)
Inventor
Toshiharu Fujii
敏治 藤井
Yoshikazu Sakaki
佳和 榊
Shinji Ukai
紳次 鵜飼
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第2吹出口モード切替ドア2が自重で元の状
態に戻ろうとする前にリンク装置で第2吹出口モード切
替ドア2の動きを止めることにより、自励振動を防止す
る。 【解決手段】 デフロスタ吹出口15とフェイス吹出口
16とを選択的に開閉する第2吹出口モード切替ドア2
の端面にガイド30を一体成形した。また、自励振動範
囲内においてメインリンクの溝壁面に、第2吹出口モー
ド切替ドア2と一体的に揺動運動することが可能な中間
リンクの第2案内ピンが当たるように第2案内溝を形成
した。それによって、第2吹出口モード切替ドア2が自
励振動範囲に入ると、ガイド30が風圧を受けることに
より、第2吹出口モード切替ドア2の移動量が増大す
る。そして、第2案内溝の溝壁面で第2案内ピンを押さ
えることによって第2吹出口モード切替ドア2の自励振
動を防止できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板状ドアの開度に
より2つの通風路を選択的に開閉する空気調和装置に関
するもので、特に吹出口モード切替ドアの開度によりデ
フロスタ吹出口とフェイス吹出口を選択的に開閉する吹
出口切替装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気調和装置においては、例
えばフット吹出口を開閉する板状の第1吹出口モード切
替ドアと、この第1吹出口モード切替ドアよりも風下側
に設けられてデフロスタ吹出口とフェイス吹出口とを選
択的に開閉する板状の第2吹出口モード切替ドアとをヒ
ータユニットケース内に収容した吹出口切替装置が設け
られている。
【0003】このような吹出口切替装置においては、第
2吹出口モード切替ドアがデフロスタ吹出口を全閉して
いる状態からフェイス吹出口を全閉する状態へ向けて所
定の角度だけ動かしたところで、第1吹出口モード切替
ドアとケースの内壁面との間を通過してきた空気圧(風
圧)によって第2吹出口モード切替ドアがフェイス吹出
口を閉じる側へ押される。ここで、第2吹出口モード切
替ドアを駆動するためのドアリンクプレート側に設けら
れた案内ピンの外径は、メインリンクプレート側に設け
られた案内溝の溝幅よりもサイズを小さくすることによ
り案内ピンと案内溝との間で良好な摺動を得るようにし
ている。
【0004】このため、上記のように第2吹出口モード
切替ドアがフェイス吹出口を閉じる側へ押されると、第
2吹出口モード切替ドアが案内ピンと案内溝との隙間分
だけ回転する。そして、その風圧による押圧効果が無く
なると、第2吹出口モード切替ドアが自重にて元の状態
に戻ろうとする。このような揺動運動が第2吹出口モー
ド切替ドアとドアリンクプレートとで連続的に起こるこ
とと、揺動運動の動きが微小であり、しかも仮にメイン
リンクプレートがコントロールワイヤを介して吹出口切
替レバーに連結されて回動できなくても、そのメインリ
ンクプレートの案内溝でドアリンクプレートの動きを押
えることができないので、第2吹出口モード切替ドアの
自励振動が発生する。
【0005】そこで、上記のようなドアの自励振動を防
止することを目的として次のような吹出口切替装置があ
る。それは、図8に示したように、自励振動が発生する
回動範囲内で板状の吹出口モード切替ドア101が止め
られている時に、吹出口モード切替ドア101の側面に
追加したパッキン102がヒータユニットケース103
の内壁面に設けられた凸状のリブ104で圧縮される。
このときのパッキン102とリブ104との摩擦抵抗で
吹出口モード切替ドア101を強制的に固定することに
より、上記目的を達成するようにした吹出口切替装置
(第1従来例)100が知られている。
【0006】ここで、図8において、106は吹出口モ
ード切替ドア101の回動軸105を中心にして吹出口
モード切替ドア101と一体的に回動するドアリンクプ
レートである。また、107はドアリンクプレート10
6に形成された案内溝109内に摺動自在に係合する案
内ピン110を有する中間リンクプレートであり、この
中間リンクプレート107の他端にはメインリンクプレ
ート(図示せず)が組み付けられている。
【0007】また、日本電装公開技報整理番号104−
039(発行日1995年9月15日)には、デフロス
タ吹出口とフェイス吹出口とを選択的に開閉する板状の
吹出口モード切替ドアのデフロスタ吹出口側端面にパッ
キン端面よりも突出するようガイドを設けることによ
り、吹出口モード切替ドアの自励振動を抑えるようにし
た吹出口切替装置(第2従来例)が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、第1従来例
の吹出口切替装置において、吹出口モード切替方式がマ
ニュアル方式の場合には、前述のように、パッキン10
2とリブ104との摩擦抵抗で吹出口モード切替ドア1
01の自励振動を防止するようにすると、メインレバー
にコントロールワイヤを介して連結した吹出口切替レバ
ーの操作荷重が増加することにより、吹出口モード切替
ドア101の操作性が低下するという問題が生じる。
【0009】また、第2従来例の吹出口切替装置におい
ては、吹出口モード切替ドアのデフロスタ吹出口側端面
にガイドを設けていないものと比較して、吹出口モード
切替ドアが風圧で押されてデフロスタ吹出口側への移動
量が増大する。ところが、仮に吹出口モード切替ドアを
駆動するドア用リンク装置の構造として、ドアリンクプ
レート側の案内ピンが係合するメインリンクプレートの
案内溝の形成方向がドアリンクプレートの自励振動方向
と同一であるようなものを用いると、メインリンクプレ
ートにおいて案内ピンを保持することができない。した
がって、本発明者等は、ガイドを設けることにより、い
くら吹出口切替ドアのデフロスタ吹出口側への移動量を
増加しても、ドア用リンク装置側で押さえることができ
ないと、結局吹出口モード切替ドアが自重で元の状態に
戻ろうとするので、自励振動を防止することはできない
という課題を発見した。
【0010】
【発明の目的】本発明は、板状ドアが風圧で押された後
に自重で元の状態に戻ろうとするというバランス状態が
原因で発生するという点に着目し、板状ドアが風圧で押
された際の板状ドアの移動量を増大させて、自重で元の
状態に戻ろうとする前にレバー側リンクで押さえること
により板状ドアの自励振動を防止できるようにすること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、操作レバーの操作量に応じてレバー側リンクが
変位することによりドア側リンクを介して板状ドアが駆
動される。そして、板状ドアが2つの通風路のうちの一
方の通風路の閉塞状態から他方の通風路の閉塞状態へ向
けて動くと、板状ドアの一方の通風路側端面に設けたガ
イドが風圧を受けて押される。これにより、板状ドアが
他方の通風路の閉塞側への移動量を増大させて、板状ド
アが自重で元の状態に戻ろうとする前に、ドア側リンク
の回転をレバー側リンクの回転規制部によって規制す
る。それによって、他方の通風路の閉塞側に移動したと
ころで保持されることにより、板状ドアとドア側リンク
とで揺動運動が起こることが妨げられるので、自励振動
を防止できる。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、板状ドア
が2つの通風路のうちの一方の通風路を閉塞した時で
も、板状ドアのガイドとケースの内壁面との間に所定の
隙間が形成されることにより、ケースと板状ドアとの干
渉を防止できる。これにより、板状ドアが一方の通風路
を閉塞した時にガイドがケースの内壁面に接触すること
により発生する干渉音を抑えることができ、且つ一方の
通風路を閉塞した時にガイドによりケースの内壁面と板
状ドアとの間のシール性が低下することも抑えることが
できる。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、板状ドア
が2つの通風路のうちの一方の通風路の閉塞状態から他
方の通風路の閉塞状態へ向けて動いた時に、板状ドアが
他方の通風路の閉塞側への移動量が増大することによ
り、案内ピンがドア側リンクの支点を中心に回転する
と、板状ドアが自重で元の状態に戻ろうとする前に、案
内溝の変曲点に設けられた回転規制部に当たる。したが
って、板状ドアとドア側リンクとで揺動運動が起こるこ
とが妨げられるので、自励振動を防止できる。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、ケースの
一方の通風路を形成する内壁面に枠状のリブを設けるこ
とにより、板状ドアが一方の通風路を閉塞した際のシー
ル性を高めることができる。
【0015】請求項5に記載の発明によれば、操作レバ
ーの操作量に応じてレバー側リンクが変位することによ
りドア側リンクを介して吹出口切替ドアが駆動される。
そして、吹出口切替ドアが第1吹出口の閉塞状態から第
2吹出口の閉塞状態へ向けて動くと、吹出口切替ドアの
第1吹出口側端面に設けたガイドが風圧を受けて押され
る。これにより、吹出口切替ドアが第2吹出口の閉塞側
への移動量が増大して、吹出口切替ドアが自重で元の状
態に戻ろうとする前に、ドア側リンクの回転をレバー側
リンクの回転規制部によって規制する。それによって、
第2吹出口の閉塞側に移動したところで保持されること
により、吹出口切替ドアとドア側リンクとで揺動運動が
起こることが妨げられるので、自励振動を防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
〔実施形態の構成〕図1ないし図6は本発明を車両用空
気調和装置に適用した実施形態を示したもので、図1は
車両用空気調和装置の吹出口切替装置を示した図で、図
2は吹出口切替装置の主要部を示した図である。
【0017】車両用空気調和装置の吹出口切替装置10
は、ユニットケース11、遠心式ファン12、ヒータコ
ア13、エアミックスドア14、第1吹出口モード切替
ドア1、第2吹出口モード切替ドア2および後記するド
ア用リンク装置等から構成され、デフロスタ吹出口1
5、フェイス吹出口16およびフット吹出口17を選択
的に開閉することににより吹出口モードを切り替える。
【0018】ユニットケース11は、車両の車室内前側
に配設され、内部に空気通路18を形成している。この
ユニットケース11は、空気通路18の風下側で、デフ
ロスタ吹出口15に連通する第1通風路(2つの通風路
のうちの一方の通風路、第1通風路)15a、フェイス
吹出口16に連通する第2通風路(2つの通風路のうち
の他方の通風路、第2通風路)16aおよびフット吹出
口17に連通する第3通風路(第3通風路)17aに分
岐するような形状を備えている。これらの第1〜第3通
風路15a〜17aの開口形状は略方形形状とされてい
る。ここで、デフロスタ吹出口15は、車両のフロント
窓ガラスの内面に向かって主に温風を吹き出す第1吹出
口である。フェイス吹出口16は、車両乗員の頭胸部に
向かって主に冷風を吹き出す第2吹出口である。フット
吹出口17は、車両乗員の足元部に向かって主に温風を
吹き出す第3吹出口である。
【0019】そして、ユニットケース11の内壁面に
は、第2吹出口モード切替ドア2が第1通風路15aを
閉塞する際に当接する角筒状のリブ11a、第2吹出口
モード切替ドア2が第2通風路16aを閉塞する際に当
接する角筒状のリブ11b、および第1吹出口モード切
替ドア1が第3通風路17aを開閉する際に当接する角
筒状のリブ11c、11dが形成されている。また、ユ
ニットケース11の内壁面には、エアミックスドア14
が温風通路18aを閉塞する際に当接する角筒状のリブ
11e、およびエアミックスドア14が冷風通路18b
を閉塞する際に当接する角筒状のリブ11fが形成され
ている。
【0020】さらに、ユニットケース11の上端部に
は、図2に示したように、第1通風路15aとデフロス
タ吹出口15とを連通するデフロスタダクト(図示せ
ず)とユニットケース11とのシール性を高めるための
パッキン19aが装着されている。また、パッキン19
aの近傍には、図2に示したように、第2通風路16a
とフェイス吹出口16とを連通するフェイスダクト(図
示せず)とユニットケース11とのシール性を高めるた
めのパッキン19bが装着されている。
【0021】遠心式ファン12は、ユニットケース11
のスクロール部分とブロワモータ12aによって遠心式
多翼送風機を構成するもので、空気通路18内において
車室内に向かう空気流を発生させる。ヒータコア13
は、エンジンを冷却した冷却水(温水)と空気とを熱交
換する温水式熱交換器である。
【0022】エアミックスドア14は、端部に設けられ
た回動軸21を枢着位置とする平板状ドアであって、ヒ
ータコア13を通過する空気量とヒータコア13を迂回
する空気量とを調節して車室内に吹き出す空気の吹出温
度を調整するものである。さらに、エアミックスドア1
4の両端面には、温風通路18aと冷風通路18bを開
閉した際のシール性を高めるためのパッキン22、23
が接着剤等の接合手段を用いて取り付けられている。
【0023】第1吹出口モード切替ドア1は、ドア本体
がPP(ポリプロピレン)樹脂等の樹脂部材よりなる。
この第1吹出口モード切替ドア1は、図1に示したよう
に、略中央部に設けられた回動軸(シャフト)24を枢
着位置とする平板状ドアであって、フット吹出口17
(第3通風路17a)と第1通風路15a、16aとを
選択的に開閉するフットドア(FOOTドア)である。
さらに、第1吹出口モード切替ドア1の両端面には、第
3通風路17aを開閉した際のシール性を高めるための
パッキン(ポリウレタンフォーム等の樹脂部材)25、
26が接着剤等の接合手段を用いて取り付けられてい
る。
【0024】第2吹出口モード切替ドア2は、ドア本体
がPP(ポリプロピレン)樹脂等の樹脂部材よりなる。
この第2吹出口モード切替ドア2は、図1ないし図3に
示したように、一端部(図示上端部)に設けられた回動
軸(シャフト)27を枢着位置とする平板状ドアであっ
て、デフロスタ吹出口15(第1通風路15a)および
フェイス吹出口16(第2通風路16a)を選択的に開
閉するフェイス・デフドア(FACE/DEFドア)で
ある。さらに、第2吹出口モード切替ドア2の両端面に
は、2つの第1通風路15a、16aのうちの一方を閉
塞した際のシール性を高めるためのパッキン(ポリウレ
タンフォーム等の樹脂部材)28、29が接着剤等の接
合手段を用いて取り付けられている。そして、第2吹出
口モード切替ドア2のデフロスタ吹出口15(第1通風
路15a)側端面には、風圧を受け易くするためのガイ
ド30が一体成形されている。
【0025】ガイド30は、第2吹出口モード切替ドア
(ドア本体)2の面方向に対して直交する方向、つまり
第1通風路15a側に突設された方形形状の平板であ
る。このガイド30は、ユニットケース11の内壁面と
の干渉(打ち音、シール不良)を防止するために、ユニ
ットケース11の内壁面とクリアランスが例えば3mm
以上(本実施形態では3.6mm)とれる位置(例えば
先端より25mmの位置)、およびドア本体の端面より
例えば26mm以下(本実施形態では25mm)の高
さ、パッキン22の端面より例えば6mm以下(本実施
形態では5mm)の高さに設定されている。
【0026】ガイド30は、図3に破線で示したよう
に、第2吹出口モード切替ドア2の板幅方向の両端のシ
ール面(例えば15mm〜18mm)31を確保するこ
とができ、且つ遠心式ファン12の最大風量(フェイス
モード時に380m3 /sec)に相当するブロワモー
タ12aの発生電圧(供給電圧)が16V以上(実車最
高14V+余裕分)を満足できる幅が図4のグラフのよ
うになることからガイド幅を155mm以上(本実施形
態では155mm)としている。
【0027】ここで、第1、第2吹出口モード切替ドア
1、2の各吹出口モードにおける作動パターンを、縦軸
がドア開度(°)で横軸がストローク(mm)で表示し
た図5のグラフに示した。なお、本実施形態では、吹出
口モードとしてフェイス(FACE)モード、バイレベ
ル(B/L)モード、フット(FOOT)モード、フッ
ト・デフ(F/D)モードおよびデフロスタ(DEF)
モードを有している。そして、図5の破線部分は自励振
動発生範囲を示す。
【0028】ドア用リンク装置は、図6に示したよう
に、吹出口モードメインリンクプレート(以下メインリ
ンクと呼ぶ)3、第1ドアリンクプレート(以下第1ド
アリンクと呼ぶ)4、第1中間リンクプレート(以下第
1中間リンクと呼ぶ)5、第2ドアリンクプレート(以
下第2ドアリンクと呼ぶ)6および第2中間リンクプレ
ート(以下第2中間リンクと呼ぶ)7等から構成されて
いる。
【0029】メインリンク3は、本発明のレバー側リン
クであって、PP(ポリプロピレン)樹脂等の樹脂部材
よりなり、タッピングスクリュ32と樹脂製ワッシャ3
3によってユニットケース11の外壁面に回動自在に支
持されている。そして、メインリンク3の図示下端側の
略扇状部分には、第1吹出口モード切替ドア1の作動パ
ターン(図5参照)に対応するよう設けられ、且つ表面
と裏面とを貫通して設けられた第1案内溝41等の第1
係合部が形成されている。
【0030】第1案内溝41には、フェイスモードとバ
イレベルモードとの間、フットモードとフット・デフモ
ードとの間、およびフット・デフモードとデフロスタモ
ードとの間に、第1吹出口モード切替ドア1の開度を大
きく変更するための5個の変曲点41a〜41eが形成
されている。これらの変曲点41a〜41e間、または
変曲点41a〜41eの前後には、第2吹出口モード切
替ドア2の開度があまり変化しないアイドル部分が形成
されている。さらに、その扇状部分の樹脂製ワッシャ3
3寄りの表面には、車両の車室内前面に設けられた操作
パネル(図示せず)に設けられた操作レバーとしての吹
出口切替レバー(図示せず)とメインリンク3とを連結
するコントロールワイヤ(図示せず)が接続される接続
用突起部43が一体成形されている。
【0031】また、メインリンク3の図示上端側の略扇
状部分には、図1および図7に示したように、第2吹出
口モード切替ドア2の作動パターン(図5参照)に対応
するよう設けられ、且つ表面と裏面とを貫通して設けら
れた第2案内溝42等の第2係合部が形成されている。
第2案内溝42には、バイレベルモードとフットモード
との間に、第2吹出口モード切替ドア2の開度を大きく
変更するための2個の変曲点42a、42bが形成され
ている。これらの変曲点42a、42b間、または変曲
点42a、42bの前後には、第2吹出口モード切替ド
ア2の開度があまり変化しないアイドル部分が形成され
ている。
【0032】第1ドアリンク4は、PP(ポリプロピレ
ン)樹脂等の長円形状の樹脂部材よりなり、第1吹出口
モード切替ドア1の回動軸24を中心にして回動自在に
支持されている。この第1ドアリンク4は、回動軸24
のユニットケース11の外壁面より突出している部分に
溶着等の接合手段を用いて固定されている。そして、第
1ドアリンク4には、表面と裏面とを連通するよう長円
形状の第1案内溝51が貫通している。
【0033】第1中間リンク5は、PP(ポリプロピレ
ン)樹脂等の略長円形状の樹脂部材よりなり、支点を中
心にして回動自在に支持されている。この第1中間リン
ク5の裏面の一端側には、第1案内溝41に摺動自在に
係合する円柱形状の第1案内ピン52等の第1被係合部
が裏面よりメインリンク3側に突出するよう一体成形さ
れている。また、第1中間リンク5の裏面の他端側に
は、第1案内溝51に摺動自在に係合する円柱形状の第
1案内ピン53が裏面より第1ドアリンク4側に突出す
るよう一体成形されている。
【0034】第2ドアリンク6は、本発明のドア側リン
クであって、PP(ポリプロピレン)樹脂等の長円形状
の樹脂部材よりなり、第2吹出口モード切替ドア2の回
動軸27を中心にして回動自在に支持されている。この
第2ドアリンク6は、回動軸27のユニットケース11
の外壁面より突出している部分に溶着等の接合手段を用
いて固定されている。そして、第2ドアリンク6には、
表面と裏面とを連通するよう長円形状の第1案内溝61
が貫通している。
【0035】第2中間リンク7は、本発明のドア側リン
クであって、PP(ポリプロピレン)樹脂等の略長円形
状の樹脂部材よりなり、支点Aを中心にして回動自在に
支持されている。この第2中間リンク7の裏面の一端側
には、第2案内溝42に摺動自在に係合する円柱形状の
第2案内ピン62等の第2被係合部が裏面よりメインリ
ンク3側に突出するよう一体成形されている。また、第
2中間リンク7の裏面の他端側には、図1および図7に
示したように、第1案内溝61に摺動自在に係合する円
柱形状の第2案内ピン63が裏面より第2ドアリンク6
側に突出するよう一体成形されている。
【0036】〔実施形態の作用〕次に、本実施形態の車
両用空気調和装置の吹出口切替装置10の作用を図1な
いし図7に基づいて簡単に説明する。車両乗員が操作パ
ネルに設けられた吹出口切替レバーをFACE(フェイ
ス)位置からB/L(バイレベル)位置に移動させる
と、吹出口切替レバーの操作量に応じてコントロールワ
イヤを介してメインリンク3がタッピングスクリュ32
を中心にして左回転する。すると、第1案内ピン52が
第1案内溝41を摺動してメインリンク3に示したB/
L(バイレベル)位置まで移動することにより、第1中
間リンク5は支点を中心にして左回転する。したがっ
て、第1ドアリンク4は回動軸24を中心にして右回転
する。これにより、第1吹出口モード切替ドア1は、フ
ット吹出口17に連通する第3通風路17aを略全開す
る。
【0037】一方、第2案内ピン62が第2案内溝42
を摺動してメインリンク3に示したB/L(バイレベ
ル)位置まで移動するが、第2中間リンク7はあまり変
位しない。したがって、第2ドアリンク6はあまり動か
ないので、第2吹出口モード切替ドア2はフェイス吹出
口16に連通する第2通風路16aを全開し、デフロス
タ吹出口15に連通する第1通風路15aを閉塞する。
これにより、エアミックスドア14の開度に応じてヒー
タコア13で加熱された風のうち比較的に冷風が第2通
風路16aに流れ込み、比較的に温風が第3通風路17
aに流れ込む。よって、フェイス吹出口16から主に冷
風が車両乗員の頭胸部に吹き出され、フット吹出口17
から主に温風が車両乗員の足元部に吹き出されることに
より頭寒足熱の快適な暖房がなされる。
【0038】〔実施形態の効果〕そして、車両乗員が吹
出口切替レバーをバイレベル位置とフット位置との間の
よりバイレベル位置に近い位置に動かすと、すなわち、
第2吹出口モード切替ドア2がデフロスタ吹出口15の
閉塞状態(シール状態)から数度動いた状態で、且つ第
1吹出口モード切替ドア1がデフロスタ吹出口15とフ
ェイス吹出口16側へ向かう風を塞ぐ方向に動いたとこ
ろに動くと、ドア用リンク装置は図6に示したような位
置に動く。この場合、第2中間リンク7の第2案内ピン
62は第2案内溝42の変曲点42aに位置している。
【0039】このとき、第1吹出口モード切替ドア1の
上部に向かう風、すなわち、第1、第2吹出口モード切
替ドア1、2とリブ11b、11cとの間を通った風圧
がガイド30に当たることによって、第2吹出口モード
切替ドア2が第2通風路16a側に大きく押される。こ
の第2吹出口モード切替ドア2が第2通風路16a側へ
の移動量はガイド30を持たないものに比べて増大す
る。
【0040】このため、第2吹出口モード切替ドア2に
連動する第2ドアリンク6は回動軸27を中心にやや右
回転し第2中間リンク7は支点Aを中心に左回転する。
したがって、ガイド30の存在によりその隙間分以上に
第2吹出口モード切替ドア2、第2ドアリンク6および
第2中間リンク7は移動しようとするが、メインリンク
3はコントロールワイヤを介して吹出口切替レバーに接
続しているため動かない。また、第2案内溝42の形成
方向が第2案内ピン62の移動方向と同一ではない。
【0041】このため、第2吹出口モード切替ドア2の
移動に伴って第2ドアリンク6と第2中間リンク7は第
2案内溝42の溝幅と第2案内ピン62の外径との隙間
分だけ移動して、第2吹出口モード切替ドア2が自重で
元の位置に戻る前に、図7に示したように、第2案内ピ
ン62の外周面が第2案内溝42の変曲点42aの溝内
壁面(回転規制部)40に係止されることにより、第2
中間リンク7の支点Aを中心とする左回転が停止する。
それによって、第2吹出口モード切替ドア2および第2
ドアリンク6の右回転も止まることにより、第2吹出口
モード切替ドア2の自励振動を防止することができる。
【0042】また、フェイスモードまたはバイレベルモ
ードの時に、第2吹出口モード切替ドア2がデフロスタ
吹出口15に連通する第1通風路15aを閉塞した時で
も、ガイド30とユニットケース11の内壁面との間に
所定の隙間(例えば3mm以上の隙間)が形成されるこ
とにより、ユニットケース11と第2吹出口モード切替
ドア2との干渉を防止できる。これにより、第2吹出口
モード切替ドア2が第1通風路15aを閉塞した時にガ
イド30がユニットケース11の内壁面に接触すること
により発生する干渉音(打音)を抑えることができ、且
つ第1通風路15aを閉塞した時にガイド30によりユ
ニットケース11の内壁面と第2吹出口モード切替ドア
2との間のシール性が低下することも抑えることができ
る。
【0043】第1通風路15a、第2通風路16aおよ
び第3通風路17aを形成するユニットケース11の内
壁面にリブ11a〜11dを設け、第1、第2吹出口モ
ード切替ドア1、2の両端面にパッキン25、26、2
8、29を装着することにより、第1、第2吹出口モー
ド切替ドア1、2が第1通風路15a、第2通風路16
aおよび第3通風路17aのいずれの通風路を閉塞して
も風の漏れを防止できるので、各通風路の閉塞時のシー
ル性を著しく向上することができる。
【0044】〔他の実施形態〕本実施形態では、第1吹
出口モード切替ドア1をドア本体と回動軸24とを樹脂
により一体成形し、ドア本体の両端面に樹脂製のパッキ
ン25、26を組み付けたが、ドア本体を鉄板等の金属
板とし、回動軸とパッキンを組み付けるようにしても良
い。同様にして、本実施形態では、第2吹出口モード切
替ドア2をドア本体と回動軸27とを樹脂により一体成
形し、ドア本体の両端面に樹脂製のパッキン28、29
を組み付けたが、ドア本体を鉄板等の金属板とし、回動
軸とパッキンを組み付けるようにしても良い。
【0045】本実施形態では、本発明を車両用空気調和
装置の吹出口切替装置10に適用したが、本発明を車両
用空気調和装置のエアミックスドアの開度調整装置に適
用しても良い。この場合には、一方の通風路が温風通路
(ヒータコアを通過する通風路)となり、他方の通風路
が冷風通路(ヒータコアを迂回する通風路)となる。ま
た、本発明を車両を除く船舶、航空機、工場、ビルデン
グ、集合住宅または家庭用の空気調和装置に適用しても
良い。本実施形態では、一方の通風路としてデフロスタ
吹出口15に連通する第1通風路15aを用い、他方の
通風路としてフェイス吹出口16に連通する第2通風路
16aを用いたが、逆にしても良い。
【0046】本実施形態では、第2吹出口モード切替ド
ア2の両端面にパッキン28、29を装着したが、第2
吹出口モード切替ドア2の片端面(第1通風路15a側
端面)にのみパッキン25、28を装着しても良い。本
実施形態では、ガイド30の形状を方形形状の平板とし
たが、ガイド30の形状を三角以上の多角形状、円形形
状、楕円形状、長円形状、半円形状としても良く、風上
側に湾曲した曲板としても良い。
【0047】本実施形態では、第1係合部として第1案
内溝41を用いたが、第1係合部として凸部または凹部
を用いても良い。本実施形態では、第1被係合部として
第1案内ピン52を用いたが、第1係合部に摺動自在に
係合される凹部、溝部または穴部等の第1被係合部を用
いても良い。本実施形態では、第2係合部として第2案
内溝42を用いたが、第2係合部として凸部または凹部
を用いても良い。本実施形態では、第2被係合部として
第2案内ピン62を用いたが、第1係合部に摺動自在に
係合される凹部、溝部または穴部等の第2被係合部を用
いても良い。
【0048】本実施形態では、ドア側リンクを第1、第
2ドアリンク4、6と第1、第2中間リンク5、7とで
構成したが、ドア側リンクを1個または3個以上のリン
クプレートで構成しても良い。また、本実施形態では、
レバー側リンクをメインリンク3のみで構成したが、レ
バー側リンクを2個以上のリンクプレートで構成しても
良い。本実施形態では、ユニットケース11内に遠心式
ファン12とヒータコア13を収容したが、ユニットケ
ース11内に遠心式ファン12とエバポレータを収容し
ても良く、遠心式ファン12とヒータコア13との間に
エバポレータを収容しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空気調和装置の吹出口切替装置を示した
断面図である(実施形態)。
【図2】吹出口切替装置の主要部を示した断面図である
(実施形態)。
【図3】第2吹出口モード切替ドアを示した正面図であ
る(実施形態)。
【図4】発生電圧とガイド幅との関係を示したグラフで
ある(実施形態)。
【図5】第1、第2吹出口モード切替ドアの作動パター
ンを示したグラフである(実施形態)。
【図6】吹出口切替装置のドア用リンク装置を示した平
面図である(実施形態)。
【図7】ドア用リンク装置の主要部を示した断面図であ
る(実施形態)。
【図8】吹出口モード切替ドアを示した正面図である
(第1従来例)。
【符号の説明】
A 支点 1 第1吹出口モード切替ドア 2 第2吹出口モード切替ドア(板状ドア) 3 メインリンク(レバー側リンク) 4 第1ドアリンク 5 第1中間リンク(ドア側リンク) 6 第2ドアリンク(ドア側リンク) 7 第2中間リンク 10 吹出口切替装置 11 ユニットケース 15 デフロスタ吹出口(第1吹出口) 16 フェイス吹出口(第2吹出口) 17 フット吹出口(第3吹出口) 24 回動軸 25 パッキン 26 パッキン 27 回動軸 28 パッキン 29 パッキン 30 ガイド 40 溝内壁面(回転規制部) 41 第1案内溝 42 第2案内溝 52 第1案内ピン 62 第2案内ピン 11a リブ 11b リブ 11c リブ 11d リブ 15a 第1通風路(2つの通風路のうちの一方の通風
路) 16a 第2通風路(2つの通風路のうちの他方の通風
路) 17a 第3通風路 42a 変曲点

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】風下側で2つの通風路に分岐するよう空気
    通路が形成されたケースと、 このケース内において回動軸を中心にして回動可能に設
    けられて前記2つの通風路を選択的に開閉する板状ドア
    と、 支点を中心に回動可能に設けられて前記板状ドアと一体
    的に回動するドア側リンクと、 このドア側リンクと連結され、操作レバーの操作量に応
    じて前記ドア側リンクを介して前記板状ドアを駆動する
    レバー側リンクとを備えた空気調和装置であって、 前記板状ドアは、端面より前記2つの通風路のうちの一
    方の通風路側に突出したガイドを有し、 前記レバー側リンクは、前記板状ドアが前記2つの通風
    路のうちの一方の通風路の閉塞状態から他方の通風路の
    閉塞状態へ向けて動いた時に、前記ドア側リンクの回転
    を規制する回転規制部を有することを特徴とする空気調
    和装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の空気調和装置において、 前記ガイドは、前記板状ドアが前記一方の通風路を閉塞
    した時でも前記ケースの内壁面との間に所定の隙間がと
    れる位置に設けられたことを特徴とする空気調和装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の空気調和
    装置において、 前記レバー側リンクは、前記板状ドアの回動パターンに
    対応した形状の案内溝を有し、 前記案内溝は、前記板状ドアの回動パターンをそれまで
    と異ならせるための変曲点を有し、 前記ドア側リンクは、前記案内溝に摺動自在に係合する
    案内ピンを有し、 前記回転規制部は、前記案内溝の変曲点に設けられ、前
    記案内ピンが前記ドア側リンクの支点を中心に回転する
    方向に設けられていることを特徴とする空気調和装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のうちのいずれか
    に記載の空気調和装置において、 前記ケースは、前記2つの通風路のうちの一方の通風路
    を形成する内壁面に、前記板状ドアが前記一方の通風路
    を閉塞した際に当接する枠状のリブを有することを特徴
    とする空気調和装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のうちのいずれか
    に記載の空気調和装置において、 前記一方の通風路は、車両の車室内の所定の場所に向か
    って空気流を吹き出す第1吹出口であり、 前記他方の通風路は、前記第1吹出口と異なる場所に向
    かって空気流を吹き出す第2吹出口であり、 前記板状ドアは、前記第1吹出口と前記第2吹出口の開
    度を調節することにより吹出口モードを切り替える吹出
    口モード切替ドアであることを特徴とする空気調和装置
    の吹出口切替装置。
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