JPH10100304A - 金属光沢調熱変色性積層体、平糸及びそれを用いた布帛 - Google Patents

金属光沢調熱変色性積層体、平糸及びそれを用いた布帛

Info

Publication number
JPH10100304A
JPH10100304A JP8280185A JP28018596A JPH10100304A JP H10100304 A JPH10100304 A JP H10100304A JP 8280185 A JP8280185 A JP 8280185A JP 28018596 A JP28018596 A JP 28018596A JP H10100304 A JPH10100304 A JP H10100304A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
thermochromic
color
gloss
metallic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8280185A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoya Ishimura
直哉 石村
Kuniyuki Chiga
邦行 千賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pilot Ink Co Ltd
Original Assignee
Pilot Ink Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pilot Ink Co Ltd filed Critical Pilot Ink Co Ltd
Priority to JP8280185A priority Critical patent/JPH10100304A/ja
Publication of JPH10100304A publication Critical patent/JPH10100304A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金色、銀色、その他多彩なメタリック色等か
ら、前記した色調と異なる金属光沢色を視覚することが
できる装飾性の高い金属光沢調熱変色性積層体を提供す
る。 【解決手段】 金属光沢層2上に、熱変色層3、真珠光
沢顔料層4が順次積層され、前記金属光沢層と真珠光沢
顔料層は互いに異なる色調を呈する金属光沢調熱変色性
積層体1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属光沢調熱変色性
積層体、平糸及びそれを用いた布帛に関する。更に詳細
には、温度変化により金色、銀色、メタリック色等の光
輝性又は虹彩性を有する金属光沢色から、前記した色調
とは異なる金属光沢色に可逆的に変色する金属光沢調熱
変色性積層体、平糸及びそれを用いた布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属光沢調を呈する熱変色性積層
体に関して、本出願人らによる幾つかの提案が既に開示
されている(特開平6−1067号公報、特開平6−1
068号公報、特開平6−8628号公報等)。前記提
案は、温度変化により金色、銀色等の金属光沢色から、
黒、赤、青等の一般色への色変化を視覚させるものであ
る。よって、前記積層体は示温、装飾、玩具分野等へ適
用した場合、多彩な色変化を視覚することができるとし
ても、金属光沢色から色調のことなる金属光沢色への色
変化は視覚されない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、金属光
沢色から、色調の異なる金属光沢色に可逆的に色変化す
る、特異でしかも装飾性の高い金属光沢調熱変色性積層
体、平糸及びそれを用いた布帛を提供しようとするもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属光沢層上
に、熱変色層、真珠光沢顔料層が順次積層されてなり、
前記金属光沢層と真珠光沢顔料層は互いに異なる色調を
呈する金属光沢調熱変色性積層体を要件とする。更には
透明或いは半透明支持体上に真珠光沢顔料層を設け、前
記真珠光沢顔料層上に熱変色層、金属光沢層が順次積層
されてなり、前記真珠光沢顔料層と金属光沢層は互いに
異なる色調を呈する金属光沢調熱変色性積層体を要件と
する。更には、前記金属光沢調熱変色性積層体を細幅に
裁断して平糸としたり、前記平糸を芯糸に巻き付けて撚
糸としたり、前記平糸又は撚糸を用いて、織物又は編物
又は組物等の布帛を形成することを要件とする。
【0005】前記金属光沢層は、金属板を用いたり、或
いは、支持体上にアルミニウム等の金属蒸着を施した
り、金属ペーストを印刷したり、金属光沢性塗料をスプ
レー塗装したり、金属光沢性転写箔を転写する等の方法
により形成したものであり、金色、銀色等の金属光沢色
を呈するものを示す。尚、前記金属光沢層は、光が乱反
射することの少ない鏡面層であることが好ましく、前記
した鏡面層とすることにより、熱変色層が消色した際、
視覚される金属光沢層がいっそう光沢性を有するため、
大きな色変化を視覚することができる。又、前記金属光
沢層は連続した金属光沢を有する層に限らず、不連続な
金属光沢層であってもよいし、金属光沢層が点在して形
成されていてもよい。
【0006】前記支持体として、紙、合成紙、布帛、植
毛或いは起毛布、不織布、合成皮革、レザー、プラスチ
ック、ガラス、陶磁器、木材、石材等が用いられる。
又、形態としては平面状のものが好ましいが、凹凸状の
形態であってもよい。
【0007】又、前記支持体として従来より汎用の各種
樹脂フィルムも有効であり、以下に例示する。高圧ポリ
エチレンフィルム、中低圧ポリエチレンフィルム、架橋
ポリエチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合フ
ィルム、エチレン−アクリル酸エステル共重合フィル
ム、アイオノマーフィルム、エチレン−プロピレン共重
合フィルム、プロピレンフィルム、塩化ビニル−プロピ
レンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリ塩化ビニル
フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルア
ルコールフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリカーボネ
ートフィルム、アセテートフィルム、ポリエステルフィ
ルム、ポリアミドフィルム、塩酸ゴムフィルム、ポリイ
ミドフィルム、ポリウレタンフィルム、オブラート、再
製腸フィルム、ポリペプチットフィルム等を挙げること
ができる。
【0008】前記熱変色層は電子供与性呈色性有機化合
物と電子受容性化合物と呈色反応を可逆的に生起させる
有機化合物媒体の三成分を含む可逆熱変色性材料が用い
られる。具体的には、特公昭51−35414号公報、
特公昭51−44706号公報、、特公昭51−447
08号、特公昭52−7764号、特公平1−1715
4号公報、特公平1−29398号公報、特開平7−1
86546号公報等に記載のものが挙げられる。前記は
所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、変
化前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか
存在しえない。即ち、もう一方の状態は、その状態が発
現するのに要する熱又は冷熱が適用されている間は維持
されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で
呈する状態に戻る、所謂、温度変化による温度−色濃度
について小さいヒステリシス幅(ΔH)を示して変色す
るタイプである。
【0009】又、本出願人が提案した特公平4−171
54号公報、特開平7−179777号公報、特開平7
−33997号公報等に記載されている大きなヒステリ
シス特性を示して変色する感温変色性色彩記憶性材料、
即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲
線の形状が、温度を変色温度域より低温側から温度を上
昇させていく場合と逆に変色温度より高温側から下降さ
せていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色するタ
イプの変色材であり、低温側変色点と高温側変色点の間
の常温域において、前記低温側変色点以下又は高温側変
色点以上の温度で変化させた状態を記憶保持できる特徴
を有する可逆熱変色性材料も有効である。
【0010】前記した可逆熱変色性材料は、そのままの
適用でも有効であるが、マイクロカプセルに内包して使
用するのが好ましい。即ち、種々の使用条件において可
逆熱変色性材料は同一の組成に保たれ、同一の作用効果
を奏することができるからである。前記マイクロカプセ
ルに内包させることにより、化学的、物理的に安定な顔
料を構成でき、粒子径0.1〜100μm、好ましくは
3〜30μmの範囲が実用性を満たす。尚、マイクロカ
プセル化は、従来より公知の界面重合法、in Sit
u重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有
機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆
法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜
選択される。更にマイクロカプセルの表面には、目的に
応じて更に二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させ
たり、表面特性を改質させて実用に供することもでき
る。
【0011】前記可逆熱変色性材料又はそれを内包した
マイクロカプセル顔料は、膜形成材料であるバインダー
を含む媒体中に分散されて、インキ、塗料などの色材と
して適用され、熱変色層を形成できる。前記における可
逆熱変色性材料又はそれを内包したマイクロカプセル顔
料は、バインダー中に0.5〜40重量%、好ましくは
1〜30重量%含有させることができる。0.5重量%
未満の配合量では鮮明な熱変色効果を視覚させ難いし、
40重量%を越えると、過剰であり、消色状態にあって
残色がみられる。
【0012】前記バインダーは、透明状の膜形成樹脂が
好適であり、従来より汎用の各種バインダーが適用で
き、以下に例示する。アイオノマー樹脂、イソブチレン
−無水マレイン酸樹脂共重合樹脂、アクリロニトリル−
アクリリックスチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−
スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル塩素化ポリエチ
レン−スチレン共重合樹脂、エチレン−塩化ビニル共重
合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−
酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合樹脂、塩化ビニ
リデン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、
塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合樹脂、塩素化ポリエ
チレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹
脂、高密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹
脂、リニヤ低密度ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ハイインパク
トポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチル
スチレン樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメチ
ルメタクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ア
ルキルフェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロ
ジン変性アルキド樹脂、フェノール樹脂変性アルキド樹
脂、エポキシ樹脂変性アルキド樹脂、スチレン変性アル
キド樹脂、アクリル変性アルキド樹脂、アミノアルキド
樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジ
エン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、酢酸ビニル系エマルジョン樹脂、スチ
レン−ブタジエン系エマルジョン樹脂、アクリル酸エス
テル系エマルジョン樹脂、水溶性アルキド樹脂、水溶性
メラミン樹脂、水溶性尿素樹脂、水溶性フェノール樹
脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ポリブタジエン樹脂、
酢酸セルローズ、硝酸セルローズ、エチルセルローズ等
を挙げることができる。
【0013】尚、前記熱変色層は金属光沢層、透明或い
は半透明支持体上に塗膜として形成されたものに限ら
ず、熱変色性材料がブレンドされて成形されたプラスチ
ック材により形成された層でもよい。
【0014】前記真珠光沢顔料層は、従来より公知の二
酸化チタン被覆雲母、酸化鉄−二酸化チタン被覆雲母、
酸化鉄被覆雲母、グアニン、絹雲母、塩基性炭酸鉛、酸
性砒酸鉛、オキシ塩化ビスマス等の真珠光沢顔料が適用
でき、バインダーを含む媒体中に分散されて塗料、イン
キ等の形態として適用される。或いは、熱可塑性樹脂又
は熱硬化性樹脂中に前記顔料を分散状態に内在させたも
のであってもよい。尚、前記真珠光沢顔料層の厚みは、
1μm〜400μm、好ましくは3μm〜200μmで
あり、該層中における真珠光沢顔料は0.1〜40重量
%(好ましくは、0.2〜30重量%)の含有割合が有
効である。
【0015】前記真珠光沢顔料は、例えば、天然雲母の
表面を14〜68重量%の酸化チタンで被覆した、被覆
層の光学的厚さが110〜415nmであって粒度が5
〜300μmの真珠光沢顔料がバインダー中に分散状態
に固着された真珠光沢顔料が好適に用いられる。
【0016】前記真珠光沢顔料における被覆層の光学的
厚さとは、屈折率×幾何学的厚さのことであって、この
厚さは、或る一定の波長の光を反射させることに関連し
ており、換言すれば、特定の光学厚みが特定の波長の光
を反射させる。
【0017】前記真珠光沢顔料として、例えば、天然雲
母粒子の表面を26〜57重量%の酸化チタンで被覆し
た、被覆層の光学的厚さ180〜240nm、粒度5〜
125μmの金色真珠光沢顔料は、選択的に紫色の波長
の光を透過し、その補色関係にある550〜600nm
の黄色の波長の光を反射する特性を与え金色となる。
【0018】従って、例えば、真珠光沢顔料層の下層が
黒色を呈する場合、紫色の透過光は熱変色層に吸収され
て金色真珠光沢顔料が反射する黄色光により金色を呈
し、又、下層が白色を呈する場合、紫色の透過光を反射
し、黄色光のみならず紫色光まで反射するため、可視光
線の全波長を反射して金色真珠光沢顔料による金色は殆
ど視覚されず、白色に視覚される。本発明の金属光沢調
熱変色性積層体においては、入射光は全て真珠光沢顔料
層と熱変色層で反射、吸収されるわけでなく、熱変色層
を透過して、前記透過光は金属光沢層で反射する。従っ
て、金属光沢層が銀色の場合、前述の金色から白色の色
変化に示した如く、金色を視覚できる時、即ち熱変色層
が黒色の時は金色に視覚される。しかし、熱変色層が無
色の時は銀色の鏡面反射が加わり、金色真珠光沢顔料に
よる金色は視覚され難くなり、ほぼ銀色に視覚される。
つまり、熱変色層を黒色から無色に変色させることで金
色から銀色の色変化を視覚することができる。
【0019】ここで、熱変色層は黒色から無色の色変化
には限定されない。前述のように真珠光沢顔料層の隙間
から熱変色層の色彩も視覚されるため、熱変色層がオレ
ンジ色、茶色等の色調であっても充分金色となり、好ま
しくは黄土色から無色の色変化により最も効果的に金色
から銀色の色変化を視覚できる。
【0020】又、前記金色真珠光沢顔料のうち、天然雲
母粒子の表面を26重量%の酸化チタンで被覆した、被
覆層の光学的厚さ180〜240nm、粒度10〜12
5μmのもの、天然雲母粒子の表面を43重量%の酸化
チタンで被覆した、被覆層の光学的厚さ180〜240
nm、粒度10〜60μmのもの、天然雲母粒子の表面
を57重量%の酸化チタンで被覆した、被覆層の光学的
厚さ180〜240nm、粒度5〜25μmのものが好
適に用いられる。
【0021】次に、真珠光沢顔料として銀色真珠光沢顔
料を用いる場合、銀色真珠光沢顔料は天然雲母粒子の表
面を14〜43重量%の酸化チタンで被覆した、被覆層
の光学的厚さ110〜170nm、粒度1〜180μm
のものが好適に用いられ、前記の数限定範囲にあること
により、反射光の波長の選択性を防止することが出来
る。前記の範囲外になると、反射光の波長の選択性が生
じることから、着色して銀色にならない。前記光学的特
性の酸化チタン層が380〜700nmの全波長の光を
雲母の層状配列により乱反射せずに反射するので銀色に
見えるのである。従って、金属光沢層が金色の場合、熱
変色層が黒色の時は銀色に視覚され、熱変色層が無色の
時は金色の鏡面反射が加わり、ほぼ金色に視覚される。
【0022】又、真珠光沢顔料として、天然雲母粒子の
表面を酸化チタンで被覆した、メタリック色真珠光沢顔
料、前記酸化チタン層の上を酸化鉄で被覆したメタリッ
ク色真珠光沢顔料も使用される。更に、酸化チタン被覆
の上を非熱変色性有色染顔料で被覆した二色性真珠光沢
顔料も使用される。
【0023】前記メタリック色真珠光沢顔料を更に具体
的に説明すれば、メタリック色真珠光沢顔料は、天然雲
母の表面を29〜68重量%の酸化チタンで被覆した、
被覆層の光学的厚さ245〜415nm、粒度5〜12
5μmのものが有効であり、特に、天然雲母の表面を2
6〜36重量%の酸化チタンで被覆した、被覆層の光学
的厚さ245〜415nm、粒度5〜125μmのも
の、天然雲母の表面を46〜57重量%の酸化チタンで
被覆した、被覆層の光学的厚さ245〜415nm、粒
度10〜60μmのもの、天然雲母の表面を58〜68
重量%の酸化チタンで被覆した、被覆層の光学的厚さ2
45〜415nm、粒度5〜25μmのものが好適に用
いられる。又、天然雲母の表面を29〜68重量%の酸
化チタンで被覆し、その上を4〜10重量%の酸化鉄で
被覆した被覆層の光学的厚さが245〜415nmで粒
度5〜125μmのもの、或いは、天然雲母粒子の表面
を29〜68重量%の酸化チタンで被覆し、その上層を
0.5〜10重量%の非熱変色性有色染顔料で被覆した
被覆層の光学的厚さ245〜415nm、粒度5〜12
5μmの二色性メタリック色真珠光沢顔料等が使用でき
る。
【0024】酸化チタンを被覆した雲母は酸化チタンの
被覆重量と被覆の光学的厚さによって赤色〜紫色の可視
光線を夫々の色の波長の光線に分光して特定の波長の光
のみを反射し、他の光を透過させる作用を有する。一
方、雲母は光を乱反射せず平行線で反射するので光は金
属光沢を帯びる。第一層を透過した光は第二層の熱変色
層で吸収されてしまう。こうして特定の波長の金属光沢
の光が反射されるので特定の色のメタリック色となるの
である。
【0025】酸化チタンの被覆率が68重量%を超える
と波長選択性が悪くなるのでメタリック色にならない。
又、酸化鉄の被覆率が4重量%未満の場合、前記酸化鉄
の効果が充分に現れず、10重量%を超える場合には、
メタリック色にはなるが酸化鉄の着色が強すぎて綺麗な
メタリック色からの色変化が得られない。
【0026】前記したメタリック色真珠光沢顔料を用い
ることにより、金色からメタリック色、銀色からメタリ
ック色、メタリック色から色調の異なるメタリック色へ
の可逆的色変化を視覚することができる。
【0027】又、前記金色、銀色、メタリック色真珠光
沢顔料の上層に非熱変色性有色染顔料を被覆して非熱変
色性染顔料の色により、更に多種多様な金属光沢色を発
現させることもできる。
【0028】前記非熱変色性有色染顔料の被覆率が0.
5重量%未満の場合、有色の充分な濃度が得られない。
10重量%を超える場合には、有色の色濃度が高すぎ
て、金色を発現できない。各染顔料は前記範囲内にある
ことにより、選択的に金色の波長を透過し、その補色関
係にある波長の光を反射する特性を与えることができ
る。
【0029】前記真珠光沢顔料層は、真珠光沢顔料をバ
インダーを含む媒体中に分散させて、塗料形態となし
て、コーティング層として形成することができる。又、
熱可塑性バインダーにあっては、該バインダーが溶融状
態にあって、真珠光沢顔料を分散状態にブレンドして一
体成形された薄膜及びフイルム形態の真珠光沢顔料層で
あってもよい。又、前記真珠光沢顔料層は連続した層に
限らず、不連続な層であってもよいし、点在して形成さ
れていてもよい。
【0030】前記熱変色層及び真珠光沢顔料層は、従来
より公知の方法、例えば、スクリーン印刷、オフセット
印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の
印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗
装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装、等の手段によ
り形成することができる。
【0031】前記金属光沢層或いは真珠光沢顔料層の上
層又は下層には、透明性多層フィルム層を設けて複雑且
つ多彩な金属光沢色を視覚することもできる。前記透明
性多層フィルムとしては、表裏両表面層はポリプロピレ
ン層で内部にエチレン−酢酸ビニル共重合体の薄層とポ
リスチレンの薄層と交互に113層形成された厚みが1
5μmの反射光の色が青及び緑色の干渉光をもつ透明性
多層フィルム、表裏両表面層はポリプロピレン層で内部
にエチレン−酢酸ビニル共重合体の薄層とポリスチレン
の薄層とが交互に113層形成された厚みが17μmの
反射光の色が緑色及び赤色の干渉光をもつ透明性多層フ
ィルム、表裏両表面層はポリプロピレン層で内部にエチ
レン−酢酸ビニル共重合体の薄層とポリスチレンの薄層
とが交互に226層形成された厚みが28μmの反射光
の色が青色及び緑色の干渉光をもつ透明性多層フィル
ム、表裏両表面層はポリプロピレン層で内部にエチレン
−酢酸ビニル共重合体の薄層とポリスチレンの薄層とが
交互に226層形成された厚みが31μmの反射光の色
が赤色及び緑色の干渉光をもつ透明性多層フィルム、表
裏両表面層はポリエステル層で内部にポリエステルの薄
層とポリオレフィンの薄層とが交互に113層形成され
た厚みが15μmの反射光の色が青色及び緑色の干渉光
をもつ透明性多層フィルム、表裏両表面層はポリエステ
ル層で内部にポリエステルの薄層とポリオレフィンの薄
層とが交互に113層形成された厚みが17μmの反射
光の色が赤色及び緑色の干渉光をもつ透明性多層フィル
ム、表裏両表面層はポリプロピレン層で内部にポリオレ
フィンの薄層とポリエステルの薄層とが交互に113層
形成された厚みが15μmの反射光の色が青色及び緑色
の干渉光をもつ透明性多層フィルム、表裏両表面層はポ
リプロピレン層で内部にポリオレフィンの薄層とポリエ
ステルの薄層とが交互に113層形成された厚みが17
μmの反射光の色が赤色及び緑色の干渉光をもつ透明性
多層フィルム、表裏両表面層はアクリル樹脂層で内部に
ポリエステルの薄層とアクリル樹脂の薄層とが交互に1
13層形成された厚みが15μmの反射光の色が青色及
び緑色の干渉光をもつ透明性多層フィルム、表裏両表面
層はアクリル樹脂層で内部にポリエステルの薄層とアク
リル樹脂の薄層とが交互に113層形成された厚みが1
7μmの反射光の色が赤色及び緑色の干渉光をもつ透明
性多層フィルム、表裏両表面層はアクリル樹脂層で内部
にポリエステルの薄層とアクリル樹脂の薄層とが交互に
113層形成された厚みが30μmの反射光の色が青色
及び緑色の干渉光をもつ透明性多層フィルム、表裏両表
面層はアクリル樹脂層で内部にポリエステルの薄層とア
クリル樹脂の薄層とが交互に113層形成された厚みが
34μmの反射光の色が赤色及び緑色の干渉光を持つ透
明性多層フィルム、表裏両表面層はアクリル樹脂層で内
部にポリエステルの薄層とアクリル樹脂の薄層とが交互
に226層形成された厚みが28μmの反射光の色が青
色及び緑色の干渉光をもつ透明性多層フィルム、表裏両
表面層はアクリル樹脂層で内部にポリエステルの薄層と
アクリル樹脂の薄層とが交互に226層形成された厚み
が31μmの反射光の色が赤色及び緑色の干渉光をもつ
透明性多層フィルム、表裏両表面層はポリエステル層で
内部にポリエステルの薄層とアクリル樹脂の薄層とが交
互に113層形成された厚みが15μmの反射光の色が
青色及び緑色の干渉光をもつ透明性多層フィルム、表裏
両表面層はポリエステル層で内部にポリエステルの薄層
とアクリル樹脂の薄層とが交互に113層形成された厚
みが17μmの反射光の色が赤色及び緑色の干渉光をも
つ透明性多層フィルム等が挙げられる。
【0032】前記した金属光沢調熱変色性積層体の構成
において、保護層や光安定剤層を適宜設けることができ
る。具体的には、前記光安定剤層は紫外線吸収剤、酸化
防止剤、老化防止剤、一重項酸素消光剤、スーパーオキ
シドアニオン消光剤、オゾン消色剤、可視光線吸収剤、
赤外線吸収剤から選ばれる光安定剤を分散状態に固着し
た層である。尚、老化防止剤、帯電防止剤、極性付与
剤、揺変性付与剤、消泡剤等を必要に応じて真珠光沢顔
料層に添加して機能を向上させることもできる。
【0033】前記金属光沢調熱変色性積層体は、細幅に
裁断して平糸とすることができ、又、前記平糸を綿糸、
ナイロン、絹糸等の芯糸に、丸撚り、羽衣撚り、蛇腹撚
り等の方法で巻付けて撚糸とすることもできる。又、前
記平糸又は撚糸は、人形の髪、動物玩具の毛、手芸用
糸、子供用編み機の糸等に使用することができる。
【0034】前記平糸又は撚糸を用いて布帛を形成する
場合、これを縦糸若しくは横糸として、又はその両者を
互いに交錯するようにして織物とするか、糸のループを
作り、これを既成のループに通すようにして編物とする
か、若しくは糸を交錯して組物とすることが好ましい。
又、この際、非熱変色性糸を混在させて布帛を構成する
こともできる。前記非熱変色性糸としては、綿、麻、羊
毛、絹、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、ポリアク
リロニトリル等からなる糸を使用することができる。
【0035】尚、前記布帛は、織目、編目或いは組目の
比較的粗い、メッシュ状の布帛とすることもできる。前
記メッシュ状の布帛とすることによって、緻密に織った
布帛等と比較すると、柔軟性に富み、柔らかな金属光沢
色を呈することができる。
【0036】本発明の布帛は、玩具或いは人形の構成要
素の一部、即ち、ぬいぐるみ、人形衣裳、カーテン、リ
ボン、スカーフ、帽子、ハンカチ、タオル等の付属的装
飾要素として有効であり、顕著性、意匠的効果を与え
る。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に実施例を示す。尚、実施例
中の部は重量部を示す。 実施例1(図1参照) 金属光沢層2として厚み1mmのアルミニウム板上に、
感温変色性色彩記憶性材料を内包したマイクロカプセル
顔料(茶色←→無色:消色温度30℃、着色温度15
℃)10部、メチルイソブチルケトンに塩化ビニル−酢
酸ビニル樹脂を20%溶解した樹脂溶液45部、キシレ
ン20部、メチルイソブチルケトン20部を混合、攪拌
して得た熱変色性インキをスプレー塗装して熱変色層3
を形成し、更にその上面に真珠光沢顔料〔商品名:イリ
オジン205(酸化チタンの被覆率43重量%、被覆層
の光学的厚さ180〜240nm、粒度10〜60μ
m)、メルクジャパン製〕1部、メチルイソブチルケト
ンに塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂を20%溶解した樹脂
溶液45部、キシレン20部、メチルイソブチルケトン
20部を混合、攪拌した金属光沢インキをスプレー塗装
して真珠光沢顔料層4を形成し、金属光沢調熱変色性積
層体1を得た。
【0038】前記金属光沢調熱変色性積層体1は、真珠
光沢顔料層4を設けた側から視覚すると、15℃以下で
は、金属光沢を有した金色を呈しており、30℃未満の
室温でこの状態を維持できた。又、30℃以上になる
と、銀色を呈し、15℃を超える室温でこの状態を維持
した。次に、再び、15℃以下に冷却すると、銀色から
金色へ変色した。
【0039】実施例2 厚み1mmのポリエチレンテレフタレート板上に、銀色
のアルミニウム転写フィルム(村田金箔社製)を転写し
て得た金属光沢層上に、感温変色性色彩記憶性材料を内
包したマイクロカプセル顔料(茶色←→無色:消色温度
30℃、着色温度15℃)10部、メチルイソブチルケ
トンに塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂を20%溶解した樹
脂溶液45部、キシレン20部、メチルイソブチルケト
ン20部を混合、攪拌して得た熱変色性インキをスプレ
ー塗装して熱変色層を形成し、更にその上面に真珠光沢
顔料(商品名:イリオジン205、メルクジャパン製)
1部、メチルイソブチルケトンに塩化ビニル−酢酸ビニ
ル樹脂を20%溶解した樹脂溶液45部、キシレン20
部、メチルイソブチルケトン20部を混合、攪拌した金
属光沢インキをスプレー塗装して真珠光沢顔料層を形成
し、金属光沢調熱変色性積層体を得た。
【0040】前記金属光沢調熱変色性積層体は、真珠光
沢顔料層を設けた側から視覚すると、15℃以下では、
金属光沢を有した金色を呈しており、30℃未満の室温
でこの状態を維持できた。又、30℃以上になると、銀
色を呈し、15℃を超える室温でこの状態を維持した。
次に、再び、15℃以下に冷却すると、銀色から金色へ
変色した。
【0041】実施例3 厚み1mmのポリエチレンテレフタレート板上に、金色
のアルミニウム転写フィルム(村田金箔社製)を転写し
て得た金属光沢層上に、感温変色性色彩記憶性材料を内
包したマイクロカプセル顔料(茶色←→無色:消色温度
30℃、着色温度15℃)10部、メチルイソブチルケ
トンに塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂を20%溶解した樹
脂溶液45部、キシレン20部、メチルイソブチルケト
ン20部を混合、攪拌して得た熱変色性インキをスプレ
ー塗装して熱変色層を形成し、更にその上面に真珠光沢
顔料(商品名:イリオジン100、(酸化チタンの被覆
率29重量%、被覆層の光学的厚さ110〜170n
m、粒度10〜60μm)、メルクジャパン製)1部、
メチルイソブチルケトンに塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂
を20%溶解した樹脂溶液45部、キシレン20部、メ
チルイソブチルケトン20部を混合、攪拌した金属光沢
インキをスプレー塗装して真珠光沢顔料層を形成し、金
属光沢調熱変色性積層体を得た。
【0042】前記金属光沢調熱変色性積層体は、真珠光
沢顔料層を設けた側から視覚すると、15℃以下では、
金属光沢を有した銀色を呈しており、30℃未満の室温
でこの状態を維持できた。又、30℃以上になると、金
色を呈し、15℃を超える室温でこの状態を維持した。
次に、再び、15℃以下に冷却すると、金色から銀色へ
変色した。
【0043】実施例4 厚み50μmの透明ポリエステルフィルム上に、真珠光
沢顔料(商品名:MEARLIN HI−LITE C
OLORS GOLD、The MearlCorpo
ration社製)2部、エチレン−酢酸ビニル共重合
体エマルジョン10部、7%カルボキシメチルセルロー
ス水溶液8部、消泡剤を混合、攪拌した金属光沢性スク
リーンインキにて120メッシュのスクリーン版を用い
てスクリーン印刷を行い、厚さ40μmの真珠光沢顔料
層を形成した。前記真珠光沢顔料層上に、可逆熱変色性
材料を内包したマイクロカプセル顔料(茶色←→無色:
変色温度10℃)10部、エチレン−酢酸ビニル共重合
体エマルジョン10部、7%カルボキシメチルセルロー
ス水溶液8部、消泡剤を混合、攪拌した熱変色性スクリ
ーンインキにて150メッシュのスクリーン版を用いて
スクリーン印刷を行い、厚さ30μmの熱変色層を形成
した。前記熱変色層上に金属光沢層として厚み25μm
のアルミニウム蒸着PETフィルム(東洋メタライジン
グ社製)をラミネート接着剤を介して貼り合わせ金属光
沢調熱変色性積層体を得た。
【0044】前記金属光沢調熱変色性積層体は、透明ポ
リエステルフィルム側から視覚すると、10℃未満で
は、金属光沢を有した金色を呈し、10℃以上になると
銀色を呈し、再び10℃未満の温度にすると金色を呈す
る。
【0045】実施例5 厚み50μmの透明ポリエステルフィルム上に、真珠光
沢顔料(商品名:MEARLIN SUPERSPAR
KLE、The Mearl Corporation
社製)2部、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ン10部、カルボキシメチルセルロース水溶液8部、消
泡剤を混合、攪拌した金属光沢性スクリーンインキにて
120メッシュのスクリーン版を用いてスクリーン印刷
を行い、厚さ40μmの真珠光沢顔料層を形成した。前
記真珠光沢顔料層上に、可逆熱変色性材料を内包したマ
イクロカプセル顔料(黒色←→無色:変色温度10℃)
10部、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン1
0部、7%カルボキシメチルセルロース水溶液8部、消
泡剤を混合、攪拌した熱変色性スクリーンインキにて1
50メッシュのスクリーン版を用いてスクリーン印刷を
行い、厚さ30μmの熱変色層を形成した。前記熱変色
層上に金属光沢層として厚み25μmの金色の金属蒸着
PETフィルム(東洋メタライジング社製)をラミネー
ト接着剤を介して貼り合わせ金属光沢調熱変色性積層体
を得た。
【0046】前記金属光沢調熱変色性積層体は、透明ポ
リエステルフィルム側から視覚すると、10℃未満で
は、金属光沢を有した銀色を呈し、10℃以上になると
金色を呈し、再び10℃未満の温度にすると銀色を呈す
る。
【0047】実施例6 厚み0.5mmのコートボール紙上に、メタリックグリ
ーン色の転写フィルム(カタニ産業社製)を転写して得
た金属光沢層上に、可逆熱変色性材料を内包したマイク
ロカプセル顔料(黒色←→無色:変色温度30℃)10
部、エチレン−酢酸ビニル共重合エマルジョン10部、
7%カルボキシメチルセルロース水溶液8部、消泡剤を
混合、攪拌して得た熱変色性スクリーンインキにて、1
50メッシュのスクリーン版を用いてスクリーン印刷を
行ない、厚さ30μmの熱変色層を形成した。
【0048】これとは別に、厚み25μmの透明ポリエ
ステルフィルム上に、真珠光沢顔料(商品名:イリオジ
ン100、メルクジャパン製)2部、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合エマルジョン10部、7%カルボキシメチル
セルロース水溶液8部、消泡剤を混合、攪拌した金属光
沢性スクリーンインキにて、120メッシュのスクリー
ン版を用いてスクリーン印刷を行ない、厚み40μmの
真珠光沢顔料層を形成した。
【0049】前記熱変色層上に、真珠光沢顔料層を接着
剤を介して貼り合わせ、金属光沢調熱変色性積層体を得
た。
【0050】前記金属光沢調熱変色性積層体は、真珠光
沢顔料層を設けた側から視覚すると、30℃未満では金
属光沢を有した銀色を呈しており、30℃以上になると
メタリックグリーン色を呈し、再び30℃未満の温度に
すると銀色を呈する。
【0051】実施例7 実施例4で得た金属光沢調熱変色性積層体を2枚用い
て、金属光沢層側をそれぞれ貼り合わせ、金属光沢調熱
変色性積層体を得た。
【0052】前記金属光沢調熱変色性積層体は、両面か
ら金色と銀色の可逆的色変化を視覚することができる。
【0053】実施例8 実施例7で得られた金属光沢調熱変色積層体1を0.5
mm幅の糸状物になるようにスリッターで連続状に細く
切り、0.5mm幅の金属光沢調熱変色性平糸を得た。
【0054】前記平糸は、10℃未満では金属光沢を有
した金色を呈する平糸となり、10℃以上になると、金
属光沢を有した金色は消え、銀色に変色した。
【0055】実施例9 実施例8で得た金属光沢調熱変色性平糸を、ナイロン糸
を芯糸として、撚糸機を用いて丸撚りした。前記の如く
して得た金属光沢調熱変色性撚糸は、実施例8で得た平
糸と同様の金属光沢及び色変化を呈する。
【0056】実施例10 実施例8で得た金属光沢調熱変色性平糸を縦糸及び横糸
として用いて、互いに交錯して織目のあらいメッシュ状
の織物とし、金属光沢調熱変色性布帛を得た。
【0057】前記金属光沢調熱変色性布帛は、表裏両面
とも、10℃未満では金色の布帛となる。又、10℃以
上になると、銀色の布帛となる。
【0058】実施例11 実施例10で得た金属光沢調熱変色性布帛を縫製して、
人形用ドレスを得た。前記人形用ドレスを人形に着せる
と、10℃未満では金属光沢を有した金色を呈するドレ
スとなり、10℃以上になると、金色を呈するドレスと
なる。
【0059】
【発明の効果】本発明の金属光沢調熱変色性積層体は、
金色、銀色、その他多彩なメタリック色等から、前記し
た色調と異なる金属光沢色を視覚することができ、装飾
性の高い金属光沢調熱変色性積層体を提供することがで
きる。
【0060】更に、前記積層体により平糸、撚糸、及び
それを用いて布帛を形成する系にあっては、金属光沢色
を色変化と視覚することができるため、人形用衣裳等、
多様に応用展開が可能であり、各種の装飾要素に適用で
き、顕著性、特異性、装飾性、新奇性等を付与すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属光沢調熱変色性積層体の一実施例
の縦断面説明図である。
【符号の説明】
1 金属光沢調熱変色性積層体 2 金属光沢層 3 熱変色層 4 真珠光沢顔料層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属光沢層上に、熱変色層、真珠光沢顔
    料層が順次積層されてなり、前記金属光沢層と真珠光沢
    顔料層は互いに異なる色調を呈する金属光沢調熱変色性
    積層体。
  2. 【請求項2】 透明或いは半透明支持体上に真珠光沢顔
    料層を設け、前記真珠光沢顔料層上に熱変色層、金属光
    沢層が順次積層されてなり、前記真珠光沢顔料層と金属
    光沢層は互いに異なる色調を呈する金属光沢調熱変色性
    積層体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の金属光沢調熱変色性積
    層体を細幅に裁断して得られる平糸。
  4. 【請求項4】 請求項3の平糸を芯糸に巻き付けた撚
    糸。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4の平糸又は撚糸を用いた
    布帛。
  6. 【請求項6】 前記布帛が、織物又は編物又は組物であ
    る請求項5の布帛。
JP8280185A 1996-09-30 1996-09-30 金属光沢調熱変色性積層体、平糸及びそれを用いた布帛 Pending JPH10100304A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8280185A JPH10100304A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 金属光沢調熱変色性積層体、平糸及びそれを用いた布帛

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8280185A JPH10100304A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 金属光沢調熱変色性積層体、平糸及びそれを用いた布帛

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10100304A true JPH10100304A (ja) 1998-04-21

Family

ID=17621489

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8280185A Pending JPH10100304A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 金属光沢調熱変色性積層体、平糸及びそれを用いた布帛

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10100304A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005512856A (ja) * 2001-12-10 2005-05-12 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト Ir反射性の透明な多層プラスチックラミネート
JP2019094606A (ja) * 2017-11-27 2019-06-20 パイロットインキ株式会社 変色性撚糸及びそれを用いた布製品
JP2019094605A (ja) * 2017-11-27 2019-06-20 パイロットインキ株式会社 変色性平糸及びそれを用いた布製品
JP2021008675A (ja) * 2019-06-28 2021-01-28 パイロットインキ株式会社 光輝性可逆光変色性平糸及びそれを用いた製品
JP2022100336A (ja) * 2017-06-29 2022-07-05 パイロットインキ株式会社 光沢性を有する変色体

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005512856A (ja) * 2001-12-10 2005-05-12 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト Ir反射性の透明な多層プラスチックラミネート
JP4653396B2 (ja) * 2001-12-10 2011-03-16 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト Ir反射性の透明な多層プラスチックラミネート
JP2022100336A (ja) * 2017-06-29 2022-07-05 パイロットインキ株式会社 光沢性を有する変色体
JP2019094606A (ja) * 2017-11-27 2019-06-20 パイロットインキ株式会社 変色性撚糸及びそれを用いた布製品
JP2019094605A (ja) * 2017-11-27 2019-06-20 パイロットインキ株式会社 変色性平糸及びそれを用いた布製品
JP2021008675A (ja) * 2019-06-28 2021-01-28 パイロットインキ株式会社 光輝性可逆光変色性平糸及びそれを用いた製品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5928803A (en) Temperature-sensitive reversibly deformable laminate
EP0526019B1 (en) Thermochromic laminate member
TW491695B (en) Wig for decorating hair
JPH10100304A (ja) 金属光沢調熱変色性積層体、平糸及びそれを用いた布帛
JP3727747B2 (ja) 可逆熱変色性感圧転写テープ及びそれを内蔵した転写具
JPH10323930A (ja) 光輝性熱変色性積層体
JP3172810B2 (ja) 熱変色性積層体およびこの積層体を製造する為に使用する組成物とシート
JPH0976394A (ja) 虹彩熱変色性積層体及びそれを用いた織布
JPH10230557A (ja) 光輝性熱変色性布帛及びそれを用いた人形用衣装
JP2001030404A (ja) 金属光沢調熱変色性積層体
JPH09216304A (ja) 金属光沢調熱変色性積層体、平糸及びそれを用いた布帛
JP2000108521A (ja) 虹彩熱変色性−蓄光性積層体
JPH10226008A (ja) 可逆熱変色性積層体
JPH07119056A (ja) 熱変色性布帛及びそれを用いた衣料
JPH08230325A (ja) 金属光沢調熱変色性積層体
JP3259065B2 (ja) 金属光沢調熱変色性布帛及びそれを用いた衣料
JP3172808B2 (ja) 熱変色性積層体およびこの積層体を製造する為に使用する組成物とシート
JP2002127288A (ja) 光輝性熱変色性積層体
JP2000132127A (ja) 色彩変化表示体
JP2004203907A (ja) 金属光沢調熱変色性液状組成物
JPH1161660A (ja) 光輝性熱変色性布帛及びそれを用いた人形用衣装
JPH11117133A (ja) 虹彩性平糸及びそれを用いた玩具
JP2000006538A (ja) 可逆熱変色性感圧転写テープ及びそれを内蔵した転写具
JP2004230580A (ja) 金属光沢調熱変色性積層体
JPH11128532A (ja) 可逆熱変色性パズル及びそれを用いた可逆熱変色性パズルセット