JPH11117133A - 虹彩性平糸及びそれを用いた玩具 - Google Patents

虹彩性平糸及びそれを用いた玩具

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JPH11117133A
JPH11117133A JP29163197A JP29163197A JPH11117133A JP H11117133 A JPH11117133 A JP H11117133A JP 29163197 A JP29163197 A JP 29163197A JP 29163197 A JP29163197 A JP 29163197A JP H11117133 A JPH11117133 A JP H11117133A
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JP
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iris
flat yarn
layer
resin
film
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JP29163197A
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English (en)
Inventor
Atsushi Sukai
淳 須貝
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Pilot Ink Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 虹彩性と特異な色調を備え、個々の平糸に特
異な様相を与えることができる装飾性に優れた平糸を提
供する。 【解決手段】 【請求項1】 虹彩性フィルム層2に、異なる色調の着
色層3を密接配置した虹彩性平糸1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、虹彩性平糸及びそ
れを用いた玩具に関する。更に詳細には、虹彩色と連続
した複数の異なる一般色を共に視覚できる虹彩性平糸及
びそれを用いた玩具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、虹彩性フィルムを細幅に裁断した
虹彩性平糸が開示されている(実開昭58−62636
号公報、特開平2−47327号公報)。前記した虹彩
性平糸は、虹彩性を有し、視覚する角度によって異なる
虹彩色を視覚できるものである。しかしながら、前記し
た虹彩性平糸は多彩な虹彩色を視覚できるとしても、そ
の色調には制限がある。更に、前記平糸は細幅に裁断す
るため、所望の色調を得ることができ難く、各種装飾分
野、玩具分野等に用いても特異な虹彩性を有する色彩を
効果的に表現することは困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記し
た従来の虹彩性平糸の不具合を解消するものであって、
即ち、虹彩性に富むと共に特異な色調を有し、個々の平
糸に特異な様相を与えることができ、しかも顕著性、装
飾性を満たす平糸を提供しようとするものである。具体
的態様として平糸の他、前記平糸を用いた布帛等を提供
し、玩具、人形、装飾等、多様な分野に適用しようとす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、 1.虹彩性フィルム層と、異なる色調の着色剤を各々樹
脂バインダー中に分散状態に固着して密接配置した着色
層を積層してなる虹彩性平糸。 2.前記着色層が帯形状である1項に記載された虹彩性
平糸。 3.平糸の横幅と、前記平糸に形成した各々の着色層の
縦方向の幅の比率が1:4〜1:200である2項に記
載された虹彩性平糸。 4.前記着色層が透明又は半透明性着色層である1項乃
至3項のいずれか1項に記載された虹彩性平糸。 5.前記着色剤が、(イ)電子供与性呈色性有機化合
物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、
(ロ)による電子授受反応を特定温度域において可逆的
に生起させる反応媒体である化合物の三成分を含む可逆
熱変色性組成物である1項に記載された虹彩性平糸。 6.玩具或いは人形の構成要素の一部として適用される
1項乃至5項のいずれか1項に記載された虹彩性平糸を
用いた玩具。 7.前記人形の構成要素が人形又は動物形象玩具の毛髪
である6項に記載された虹彩性平糸を用いた玩具。を要
件とする。
【0005】前記虹彩性フィルム層は、光干渉性、虹彩
性、ホログラム性等から選ばれる虹彩性を有するフィル
ムが用いられる。前記虹彩性フィルム層として、具体的
には、表裏両表面層はポリプロピレン層で内部にエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体の薄層とポリスチレンの薄層と
交互に113層形成された、反射光の色が青及び緑色の
干渉光をもつ厚みが15μmの透明性多層フィルム、表
裏両表面層はポリプロピレン層で内部にエチレン−酢酸
ビニル共重合体の薄層とポリスチレンの薄層とが交互に
113層形成された、反射光の色が緑色及び赤色の干渉
光をもつ厚みが17μmの透明性多層フィルム、表裏両
表面層はポリプロピレン層で内部にエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体の薄層とポリスチレンの薄層とが交互に22
6層形成された、反射光の色が青色及び緑色の干渉光を
もつ厚みが28μmの透明性多層フィルム、表裏両表面
層はポリプロピレン層で内部にエチレン−酢酸ビニル共
重合体の薄層とポリスチレンの薄層とが交互に226層
形成された、反射光の色が赤色及び緑色の干渉光をもつ
厚みが31μmの透明性多層フィルム、表裏両表面層は
ポリエステル層で内部にポリエステルの薄層とポリオレ
フィンの薄層とが交互に113層形成された、反射光の
色が青色及び緑色の干渉光をもつ厚みが15μmの透明
性多層フィルム、表裏両表面層はポリエステル層で内部
にポリエステルの薄層とポリオレフィンの薄層とが交互
に113層形成された、反射光の色が赤色及び緑色の干
渉光をもつ厚みが17μmの透明性多層フィルム、表裏
両表面層はポリプロピレン層で内部にポリオレフィンの
薄層とポリエステルの薄層とが交互に113層形成され
た、反射光の色が青色及び緑色の干渉光をもつ厚みが1
5μmの透明性多層フィルム、表裏両表面層はポリプロ
ピレン層で内部にポリオレフィンの薄層とポリエステル
の薄層とが交互に113層形成された、反射光の色が赤
色及び緑色の干渉光をもつ厚みが17μmの透明性多層
フィルム、表裏両表面層はアクリル樹脂層で内部にポリ
エステルの薄層とアクリル樹脂の薄層とが交互に113
層形成された、反射光の色が青色及び緑色の干渉光をも
つ厚みが15μmの透明性多層フィルム、表裏両表面層
はアクリル樹脂層で内部にポリエステルの薄層とアクリ
ル樹脂の薄層とが交互に113層形成された、反射光の
色が赤色及び緑色の干渉光をもつ厚みが17μmの透明
性多層フィルム、表裏両表面層はアクリル樹脂層で内部
にポリエステルの薄層とアクリル樹脂の薄層とが交互に
113層形成された、反射光の色が青色及び緑色の干渉
光をもつ厚みが30μmの透明性多層フィルム、表裏両
表面層はアクリル樹脂層で内部にポリエステルの薄層と
アクリル樹脂の薄層とが交互に113層形成された、反
射光の色が赤色及び緑色の干渉光を持つ34μmの透明
性多層フィルム、表裏両表面層はアクリル樹脂層で内部
にポリエステルの薄層とアクリル樹脂の薄層とが交互に
226層形成された、反射光の色が青色及び緑色の干渉
光をもつ厚みが28μmの透明性多層フィルム、表裏両
表面層はアクリル樹脂層で内部にポリエステルの薄層と
アクリル樹脂の薄層とが交互に226層形成された、反
射光の色が赤色及び緑色の干渉光をもつ厚みが31μm
の透明性多層フィルム、表裏両表面層はポリエステル層
で内部にポリエステルの薄層とアクリル樹脂の薄層とが
交互に113層形成された、反射光の色が青色及び緑色
の干渉光をもつ厚みが15μmの透明性多層フィルム、
表裏両表面層はポリエステル層で内部にポリエステルの
薄層とアクリル樹脂の薄層とが交互に113層形成され
た、厚みが17μmの反射光の色が赤色及び緑色の干渉
光をもつ透明性多層フィルム等が挙げられる。又、虹彩
性フィルム層として、各種樹脂層にホログラム画像が形
成されたホログラムマスター版を圧着してエンボス加工
を施し、所望により金属蒸着膜を設けたホログラムフィ
ルムを用いることもできる。
【0006】着色層を形成するために用いられる着色剤
としては、一般有色染料又は顔料、蛍光染料又は顔料、
パール顔料、金属粉顔料、蓄光性顔料、二酸化チタン等
の白色顔料等が挙げられる。
【0007】又、前記着色剤として可逆熱変色性組成物
を用いることもできる。前記可逆熱変色性組成物は、電
子供与性呈色性有機化合物と電子受容性化合物と呈色反
応を可逆的に生起させる有機化合物媒体の三成分を含む
組成物が好適に用いられる。具体的には、特公昭51−
35414号公報、特公昭51−44706号公報、、
特公昭51−44708号、特公昭52−7764号、
特公平1−17154号公報、特公平1−29398号
公報、特開平7−186546号公報等に記載のものが
挙げられる。前記組成物は所定の温度(変色点)を境と
してその前後で変色し、変化前後の両状態のうち常温域
では特定の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一
方の状態は、その状態が発現するのに要する熱又は冷熱
が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の
適用が無くなれば常温域で呈する状態に戻る、所謂、温
度変化による温度−色濃度について小さいヒステリシス
幅(ΔH)を示して変色するタイプである。
【0008】又、本出願人が提案した特公平4−171
54号公報、特開平7−179777号公報、特開平7
−33997号公報等に記載されている大きなヒステリ
シス特性を示して変色する感温変色性色彩記憶性組成
物、即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットし
た曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から温度
を上昇させていく場合と逆に変色温度より高温側から下
降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色す
るタイプの変色材であり、低温側変色点と高温側変色点
の間の常温域において、前記低温側変色点以下又は高温
側変色点以上の温度で変化させた状態を記憶保持できる
特徴を有する可逆熱変色性組成物も有効である。
【0009】前記した可逆熱変色性組成物は、そのまま
の適用でも有効であるが、マイクロカプセルに内包した
マイクロカプセル顔料として使用することが好ましい。
これは、種々の使用条件において可逆熱変色性組成物は
同一の組成に保たれ、同一の作用効果を奏することがで
きるからである。前記マイクロカプセルに内包させるこ
とにより、化学的、物理的に安定な顔料を構成でき、粒
子径は0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm、
より好ましくは2〜30μmの範囲が実用性を満たす。
尚、マイクロカプセル化は、従来より公知の界面重合
法、in Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液か
らの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却
法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、
用途に応じて適宜選択される。更にマイクロカプセルの
表面には、目的に応じて更に二次的な樹脂皮膜を設けて
耐久性を付与させたり、表面特性を改質させて実用に供
することもできる。
【0010】前記着色剤は、樹脂バインダーを含むビヒ
クル中に分散されて、インキ、塗料などの色材として適
用され、着色層を形成する。尚、前記可逆熱変色性組成
物を用いて着色層を形成する系においては、非熱変色性
有色染料又は顔料の適宜量を混在させて着色層の色変化
を多彩に構成することもできる。又、着色層を設けた側
から視覚すると、虹彩性フィルム層の虹彩色は視認し難
くなるため、前記着色層を透明又は半透明の層に形成す
ることによって、着色層側からも虹彩色を視認すること
ができる。
【0011】前記着色剤として可逆熱変色性組成物を用
いる場合、前記可逆熱変色性組成物を樹脂バインダー中
に0.5〜70重量%、好ましくは1〜50重量%含有
させることができる。0.5重量%未満の配合量では鮮
明な熱変色効果を視覚させ難いし、70重量%を越える
と虹彩性フィルム層に対する接着性が損なわれる。
【0012】又、前記可逆熱変色性組成物を塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合樹脂や、ピペリジン誘導体から選ば
れるヒンダードアミン系化合物、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン共重合体等がブレンドされた塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合樹脂母体中に分散状態に固着して着色層を形
成したり、前記可逆熱変色性材料を飽和共重合ポリエス
テル樹脂母体中に、微粒子化して分散して着色層を形成
することもできる。
【0013】前記着色層は従来より公知の方法、例え
ば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、
コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、
スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラ
ー塗り、浸漬塗装等の手段により設けることができる。
【0014】本発明の虹彩性平糸は、虹彩性フィルム層
と、異なる色調の着色剤を各々樹脂バインダー中に分散
状態に固着して密接配置した着色層を積層して形成され
る。前記した構成の平糸において、強度や耐久性を付与
するために透明性を有する樹脂又はフィルム層を設ける
ことが好ましい。前記透明性を有する樹脂又はフィルム
層は、虹彩性フィルム層上に着色層を設けた後、前記着
色層上に透明性を有する樹脂又はフィルム層を積層した
り、虹彩性フィルム層上に着色層を設けた後、前記着色
層を設けていない側の虹彩性フィルム層に透明性を有す
る樹脂又はフィルム層を積層する構成等が挙げられる
が、好ましくは、虹彩性フィルム層上に着色層を設け、
前記着色層上に前記透明性を有する樹脂又はフィルム層
を設けることが好ましい。又、透明性フィルムを用いる
場合には、透明性フィルム層上に着色層を設け、前記着
色層上に前記虹彩性フィルム層を設けることもできる。
尚、透明性を有する樹脂又はフィルム層は、透明、半透
明、着色透明、着色半透明性を有する樹脂又はフィルム
層であり、虹彩性、真珠光沢性等を有する樹脂又はフィ
ルム層であってもよい。
【0015】前記透明性樹脂層に好適に用いられるフィ
ルムとしては、従来より汎用の各種樹脂フィルムが有効
であり、以下に例示する。高圧ポリエチレンフィルム、
中低圧ポリエチレンフィルム、架橋ポリエチレンフィル
ム、エチレン−酢酸ビニル共重合フィルム、エチレン−
アクリル酸エステル共重合フィルム、アイオノマーフィ
ルム、エチレン−プロピレン共重合フィルム、ポリプロ
ピレンフィルム、塩化ビニル−プロピレンフィルム、ポ
リスチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩
化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィル
ム、フッ素樹脂フィルム、ポリカーボネートフィルム、
アセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミ
ドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリウレタンフィル
ム、オブラート、再製腸フィルム、ポリペプチットフィ
ルム。
【0016】前記において、透明性樹脂層が透明性フィ
ルムである場合、樹脂バインダーを介して接合すること
が好ましい。樹脂バインダーを介在させると、複雑な製
造工程を経ることなく平糸を得ることができる。
【0017】前記樹脂バインダーは膜形成樹脂であれば
よく、従来より汎用の各種バインダーが適用でき、以下
に例示する。アイオノマー樹脂、イソブチレン−無水マ
レイン酸共重合樹脂、アクリロニトリル−アクリリック
スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重
合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重
合樹脂、アクリロニトリル塩素化ポリエチレン−スチレ
ン共重合樹脂、エチレン−塩化ビニル共重合樹脂、エチ
レン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル−
塩化ビニルグラフト共重合樹脂、塩化ビニリデン樹脂、
塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−
塩化ビニリデン共重合樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、
塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ハイ
インパクトポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポ
リメチルスチレン樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、
ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシアクリレート
樹脂、アルキルフェノール樹脂、ロジン変性フェノール
樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、フェノール変性アルキ
ド樹脂、エポキシ変性アルキド樹脂、スチレン変性アル
キド樹脂、アクリル変性アルキド樹脂、アミノアルキド
樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジ
エン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽
和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹
脂、天然ゴム、ポリイソブチレン、ブチルゴム、ポリビ
ニルアルキルエーテル、ロジン、ロジンエステル、ロジ
ン誘導体、ポリテルペン樹脂、油溶性フェノール樹脂、
石油系炭化水素樹脂、シェラック、環化ゴム、酢酸ビニ
ル系エマルジョン樹脂、スチレン−ブタジエン系エマル
ジョン樹脂、アクリル酸エステル系エマルジョン樹脂、
水溶性アルキド樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性尿素
樹脂、水溶性フェノール樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水
溶性ポリブタジエン樹脂、酢酸セルローズ、硝酸セルロ
ーズ、エチルセルローズ等を挙げることができ、水や有
機溶剤等の適宜の溶剤に溶解または分散させて適用でき
る。
【0018】前記着色層は異なる色調の着色剤を各々樹
脂バインダー中に分散状態に固着して密接配置してな
る。従って、様々な色調と虹彩色が相まった特異な虹彩
色を連続して視認することができる。又、前記着色層は
帯形状であることが好ましい。これは、各々の色調の異
なる着色層の境界部分が直線的に仕切られることから、
着色層による連続的な色調の変化がより明確に視認でき
るからである。尚、前記着色層が帯形状である場合、平
糸の横幅は0.3〜1.0mmのものが好適に用いら
れ、前記平糸に形成した各々の着色層の縦方向の幅の比
率が1:4〜1:200であることが好ましく、より好
ましくは1:4〜1:100である。前記した比率は、
複数の平糸を用いる際、各平糸の同一の色調の着色層が
並列する場合には、比較的細幅の平糸を適用しても充分
に着色層の色調が視認できるからである。又、個々の平
糸の色調を視認するためには着色層の縦方向の幅の比率
が1:4〜1:50、好ましくは1:4〜1:35であ
ることが好ましい。前記平糸の幅に対して着色層の縦方
向の幅が短か過ぎると、各着色層の色調を充分に視認で
きなくなる。又、着色層の縦方向の幅が長過ぎると、平
糸の色調が単調になり、変化性及び色彩効果に乏しくな
る。
【0019】前記した構成の平糸において、各層中に光
安定剤を添加したり、各層間或いは表面に光安定剤層を
適宜設けることができる。具体的には、前記光安定剤は
紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、一重項酸素消
光剤、スーパーオキシドアニオン消光剤、オゾン消色
剤、可視光線吸収剤、赤外線吸収剤から選ばれる光安定
剤である。又、前記光安定剤層として、真珠光沢顔料を
添加した層を設けることもできる。前記真珠光沢顔料
は、従来より公知の二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄−二
酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、グアニン、絹雲
母、塩基性炭酸鉛、酸性砒酸鉛、オキシ塩化ビスマス等
の真珠光沢顔料が適用でき、紫外線を遮蔽する効果と多
彩な色調を付与できる効果を有する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の虹彩性平糸は、玩具要素
に好適に用いられ、特に人形又は動物形象玩具の毛髪に
用いられる。又、前記平糸を用いて撚糸を得たり、虹彩
性布帛を得ることもできる。尚、前記布帛の形態として
は、織物、編物、組物、不織布、パイル生地等の形態が
挙げられる。前記玩具要素として人形の頭髪、人形用衣
装、その他人形の付属品、ぬいぐるみ、動物玩具の毛、
尾、たてがみ等に適用できる。又、衣料分野、繊維分
野、リボンや応援用のボンボン等が例示される装飾分
野、ファッション分野、造花、すだれ、七夕かざり等の
インテリア等、多様な分野に適用できる。
【0021】
【実施例】次に、具体的な実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。尚、実施例中の部は重量
部を示す。 実施例1(図1、2参照) 透明虹彩性フィルム層2としてIRIDESCENT
FILM IF−8181 R/G(Mearl社製)
上に、蛍光黄色顔料5部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合樹脂15部、キシレン35部、酢酸エチル39部、消
泡剤1部を混合、分散した黄色インキ、及び、蛍光ピン
ク色顔料5部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂15
部、キシレン35部、酢酸エチル39部、消泡剤1部を
混合、分散したピンク色インキを交互に2.0mmの帯
形状に密接して印刷し、着色層3を設けて積層体を得
た。
【0022】前記積層体の帯形状の着色層に対して垂直
方向に0.4mm幅の糸状物になるようスリッターで裁
断して虹彩性平糸1を得た。
【0023】前記虹彩性平糸は、平糸の横幅と、前記平
糸に形成した各々の着色層の縦方向の幅の比率が1:5
であり、各着色層の色調を充分に視認できると共に、虹
彩色に加えて蛍光黄色と蛍光ピンク色の連続的な色調が
視認できるカラフルで装飾性に富む平糸を得ることがで
きた。
【0024】実施例2(図3参照) 透明虹彩性フィルム層2としてIRIDESCENT
FILM IF−8181 R/G(Mearl社製)
上に、15℃未満で赤色、15℃以上で無色に変色する
可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料5
部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂15部、キシレ
ン35部、酢酸エチル39部、消泡剤1部を混合、分散
した可逆熱変色性インキ、及び、15℃未満で黄色、1
5℃以上で無色に変色する可逆熱変色性組成物を内包し
たマイクロカプセル顔料5部、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合樹脂15部、キシレン35部、酢酸エチル39
部、消泡剤1部を混合、分散した可逆熱変色性インキを
交互に28.0mmの帯形状に密接して塗布して着色層
3を設けた後、溶剤を蒸発させ、透明樹脂層4として1
6μm厚のポリ塩化ビニルフィルムをロールで圧着して
積層体を得た。
【0025】前記積層体の帯形状の着色層に対して垂直
方向に0.4mm幅の糸状物になるようスリッターで裁
断して虹彩性平糸1を得た。
【0026】前記虹彩性平糸は、平糸の横幅と、前記平
糸に形成した各々の着色層の縦方向の幅の比率が1:7
0であり、15℃未満に冷却すると着色層中の可逆熱変
色性組成物が発色して各着色層の色調を充分に視認でき
ると共に、虹彩色に加えて赤色と黄色の色調の連続的な
色調が視認できるカラフルで装飾性に富む平糸となる。
又、15℃以上の温度になると着色層中の可逆熱変色性
組成物が消色して、虹彩性を有する平糸となる。前記様
相変化は、温度変化により繰り返し行うことができた。
又、前記着色層は透明虹彩性フィルム層と透明樹脂層に
介在されているため、擦過等ににより着色層が剥離する
ことがなく、耐久性を満足させるものであると共に、充
分な強度を有していた。
【0027】実施例3 透明虹彩性フィルム層としてIRIDESCENT F
ILM IF−8181 R/G(Mearl社製)上
に、青色顔料5部、ポリエステル系樹脂トルエン溶液
(固形分50%)50部、酢酸エチル39部、硬化剤4
部、消泡剤1部を分散・混合した青色インキ、及び、蛍
光緑色顔料5部、ポリエステル系樹脂トルエン溶液(固
形分50%)50部、酢酸エチル39部、硬化剤4部、
消泡剤1部を分散・混合した緑色インキ、及び、蛍光黄
色顔料5部、ポリエステル系樹脂トルエン溶液(固形分
50%)50部、酢酸エチル39部、硬化剤4部、消泡
剤1部を分散・混合した黄色インキをそれぞれを交互に
10.0mmの帯形状に密接して塗布して着色層を設け
た後、溶剤を蒸発させ、透明樹脂層として16μm厚の
ポリ塩化ビニルフィルムをロールで圧着して積層体を得
た。
【0028】前記積層体の帯形状の着色層に対して垂直
方向に0.5mm幅の糸状物になるようスリッターで裁
断して虹彩性平糸を得た。
【0029】前記虹彩性平糸は、平糸の横幅と、前記平
糸に形成した各々の着色層の縦方向の幅の比率が1:2
0であり、各着色層の色調を充分に視認できると共に、
虹彩色に加えて青色と蛍光緑色と蛍光黄色の連続的な色
調が視認できるカラフルで装飾性に富む平糸を得ること
ができた。又、前記着色層は透明虹彩性フィルム層と透
明樹脂層に介在されているため、擦過等により着色層が
剥離することがなく、耐久性を満足させるものであると
共に、充分な強度を有していた。
【0030】実施例4(図4参照) 透明虹彩性フィルム層2としてIRIDESCENT
FILM IF−8181 R/G(Mearl社製)
上に、18℃以下でピンク色、31℃以上で無色に変色
する感温変色性色彩記憶性組成物を内包したマイクロカ
プセル顔料5部、18℃以下で橙色、31℃以上で無色
に変色する感温変色性色彩記憶性組成物を内包したマイ
クロカプセル顔料5部、18℃以下で黄色、31℃以上
で無色に変色する感温変色性色彩記憶性組成物を内包し
たマイクロカプセル顔料5部、18℃以下で緑色、31
℃以上で無色に変色する感温変色性色彩記憶性組成物を
内包したマイクロカプセル顔料5部、18℃以下で青
色、31℃以上で無色に変色する感温変色性色彩記憶性
組成物を内包したマイクロカプセル顔料5部をそれぞれ
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂15部、キシレン3
5部、酢酸エチル39部、消泡剤1部中に混合、分散し
た可逆熱変色性インキを順次20.0mmの帯形状に密
接して塗布して着色層3を設けた後、前記着色層3の上
面に、ウレタン樹脂酢酸エチル溶液(固形分80%)を
塗布して接着層5を形成して溶剤を蒸発させた後、さら
にIRIDESCENT FILM IF−8181
R/G(透明虹彩性フィルム層2)をロールで圧着して
ラミネートして積層体を得た。
【0031】前記積層体の帯形状の着色層に対して垂直
方向に0.5mm幅の糸状物になるようスリッターで裁
断して虹彩性平糸1を得た。
【0032】前記虹彩性平糸は、平糸の横幅と、前記平
糸に形成した各々の着色層の縦方向の幅の比率が1:4
0であり、18℃以下に冷却すると、着色層中の感温変
色性色彩記憶性組成物が発色して、各着色層の色調を充
分に視認できると共に、虹彩色に加えてピンク色、橙
色、黄色、緑色、青色の連続的な色調を平糸の両面から
視認でき、カラフルで装飾性に富む平糸となる。尚、前
記様相は31℃未満の温度域で記憶保持され、31℃以
上に加温すると着色層中の感温変色性色彩記憶性組成物
が消色して虹彩性を有する平糸となり、この様相は18
℃を越える温度域で記憶保持された。前記様相変化は、
温度変化により繰り返し行うことができた。又、前記着
色層は透明虹彩性フィルム層に介在されているため、擦
過等ににより着色層が剥離することがなく、耐久性を満
足させるものであると共に、充分な強度を有していた。
【0033】実施例5 透明虹彩性フィルム層としてIRIDESCENT F
ILM IF−8181 R/G(Mearl社製)上
に、30℃未満で青色、30℃以上で無色に変色する可
逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料5
部、ピンク色顔料5部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
樹脂15部、キシレン35部、酢酸エチル39部、消泡
剤1部を混合、分散した可逆熱変色性インキ、及び、3
0℃未満で青色、30℃以上で無色に変色する可逆熱変
色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料5部、黄色
顔料5部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂15部、
キシレン35部、酢酸エチル39部、消泡剤1部を混
合、分散した可逆熱変色性インキを順次7.0mmの帯
形状に密接して塗布して着色層を設けた後、前記着色層
の上面に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂を塗布し
て透明樹脂層を設けて積層体を得た。
【0034】前記積層体の帯形状の着色層に対して垂直
方向に0.7mm幅の糸状物になるようスリッターで裁
断して虹彩性平糸を得た。
【0035】前記虹彩性平糸は、平糸の横幅と、前記平
糸に形成した各々の着色層の縦方向の幅の比率が1:1
0であり、30℃未満に冷却すると着色層中の可逆熱変
色性組成物が発色して各着色層の色調を充分に視認でき
ると共に、虹彩色と紫色と緑色の色調の連続的な色調が
視認できるカラフルで装飾性に富む平糸となる。又、3
0℃以上に加温すると着色層中の可逆熱変色性組成物が
消色して、虹彩色に加えてピンク色と黄色の連続的な色
調が視認できる平糸となる。前記様相変化は、温度変化
により繰り返し行うことができた。又、前記着色層は透
明虹彩性フィルム層と透明樹脂層に介在されているた
め、擦過等ににより着色層が剥離することがなく、耐久
性を満足させるものであると共に、充分な強度を有して
いた。
【0036】実施例6(図5参照) 透明虹彩性フィルム層2としてIRIDESCENT
FILM IF−8181 R/G(Mearl社製)
上に、蛍光黄色顔料5部、ポリエステル系樹脂トルエン
溶液(固形分50%)50部、酢酸エチル39部、硬化
剤4部、消泡剤1部を分散、混合した黄色インキ、及
び、蛍光ピンク色顔料5部、ポリエステル系樹脂トルエ
ン溶液(固形分50%)50部、酢酸エチル39部、硬
化剤4部、消泡剤1部を分散、混合したピンク色インキ
を交互に黄色インキは8.0mm、ピンク色インキは1
2.0mmの帯形状に密接して塗布して着色層3を設け
た後、溶剤を蒸発させ、透明樹脂層4として16μm厚
のポリ塩化ビニルフィルムをロールで圧着して積層体を
得た。
【0037】前記積層体の帯形状の着色層に対して垂直
方向に0.4mm幅の糸状物になるようスリッターで裁
断して虹彩性平糸1を得た。
【0038】前記虹彩性平糸は、平糸の横幅と、前記平
糸に形成した各々の着色層の縦方向の幅の比率が黄色イ
ンキを塗布した部分は1:20であり、ピンク色インキ
を塗布した部分は1:30であり、各着色層の色調を充
分に視認できると共に、虹彩色に加えて蛍光黄色と蛍光
ピンク色の連続的な色調が視認できるカラフルで装飾性
に富む平糸を得ることができた。又、前記着色層は透明
虹彩性フィルム層と透明樹脂層に介在されているため、
擦過等により着色層が剥離することがなく、耐久性を満
足させるものであると共に、充分な強度を有していた。
【0039】実施例7透明虹彩性フィルム層としてIR
IDESCENT FILM IF−8181 R/G
(Mearl社製)上に、25℃未満で青色、25℃以
上で無色に変色する可逆熱変色性組成物を内包したマイ
クロカプセル顔料5部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
樹脂15部、キシレン35部、酢酸エチル39部、消泡
剤1部を混合、分散した可逆熱変色性インキ、及び、2
5℃未満でピンク色、25℃以上で無色に変色する可逆
熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料5部、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂15部、キシレン3
5部、酢酸エチル39部、消泡剤1部を混合、分散した
可逆熱変色性インキ、25℃未満で緑色、25℃以上で
無色に変色する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロ
カプセル顔料5部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂
15部、キシレン35部、酢酸エチル39部、消泡剤1
部を混合、分散した可逆熱変色性インキを順次45.0
mmの帯形状に密接して塗布して着色層を設けた後、前
記着色層の上面に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂
を塗布して透明樹脂層を設けて積層体を得た。
【0040】前記積層体の帯形状の着色層に対して垂直
方向に0.3mm幅の糸状物になるようスリッターで裁
断して虹彩性平糸を得た。
【0041】前記虹彩性平糸は、平糸の横幅と、前記平
糸に形成した各々の着色層の縦方向の幅の比率が1:1
50であり、25℃未満に冷却すると着色層中の可逆熱
変色性組成物が発色して各着色層の色調を充分に視認で
きると共に、虹彩色に加えて青色とピンク色と緑色の色
調の連続的な色調が視認できるカラフルで装飾性に富む
平糸となる。又、25℃以上に加温すると着色層中の可
逆熱変色性組成物が消色して、虹彩性を有する平糸とな
る。前記様相変化は、温度変化により繰り返し行うこと
ができた。又、前記着色層は透明虹彩性フィルム層と透
明樹脂層に介在されているため、擦過等ににより着色層
が剥離することがなく、耐久性を満足させるものである
と共に、充分な強度を有していた。
【0042】比較例1 実施例1で得た黄色インキとピンク色インキを同様の透
明虹彩性フィルム層上に0.8mmの帯形状に密接して
印刷した積層体の、帯形状の着色層に対して垂直方向に
0.4mm幅の糸状物になるようスリッターで裁断して
虹彩性平糸を得た。
【0043】前記虹彩性平糸は、平糸の横幅と、前記平
糸に形成した各々の着色層の縦方向の幅の比率が1:2
であり、黄色とピンク色の各着色層の色調が充分に視認
できなくなり、一見すると黄色とピンク色が相まった橙
色の平糸が視覚され、装飾性及び変化性に乏しいもので
あった。
【0044】比較例2 実施例2で得た可逆熱変色性インキを同様の透明虹彩性
フィルム層上に100mmの帯形状に密接して印刷した
積層体の、帯形状の着色層に対して垂直方向に0.4m
m幅の糸状物になるようスリッターで裁断して虹彩性平
糸を得た。
【0045】前記虹彩性平糸は、平糸の横幅と、前記平
糸に形成した各々の着色層の縦方向の幅の比率が1:2
50であり、15℃未満の温度域で赤色と黄色の各着色
層の色調は視認できるものの、着色層の間隔が広過ぎて
色調が単調になり、変化性及び色彩効果に乏しいもので
あった。
【0046】比較例2 実施例4で得た可逆熱変色性インキを同様の透明虹彩性
フィルム層上に0.5mmの帯形状に密接して印刷した
積層体の、帯形状の着色層に対して垂直方向に0.5m
m幅の糸状物になるようスリッターで裁断して虹彩性平
糸を得た。
【0047】前記虹彩性平糸は、平糸の横幅と、前記平
糸に形成した各々の着色層の縦方向の幅の比率が1:1
であり、各着色層が発色状態においてピンク色、橙色、
黄色、緑色、青色の色調が充分に視認できなくなり、一
見すると全ての色が相まった暗色の平糸が視覚され、装
飾性及び変化性に乏しいものであった。
【0048】応用例1 実施例3の虹彩性平糸を人形の頭部に植毛して人形を得
た。前記人形の毛髪は青色と、蛍光緑色が視覚されるカ
ラフルで装飾性に富むものであった。
【0049】応用例2 実施例4の虹彩性平糸を各着色層の色調がそろうように
束ねて、人形用付け毛を得た。前記人形用付け毛を人形
の頭髪に付けると、温度変化により虹彩性を有するピン
ク色、橙色、黄色、緑色、青色の色調と、虹彩色が視覚
され、カラフルで装飾性に富む付け毛を得ることができ
た。
【0050】応用例3 実施例7の虹彩性平糸を各着色層の色調がそろうように
束ねて、人形用付け毛を得た。前記人形用付け毛を人形
の頭髪に付けると、温度変化により虹彩性を有する青色
色、ピンク色、緑色、の色調と、虹彩色が視覚され、カ
ラフルで装飾性に富む付け毛を得ることができた。
【0051】
【発明の効果】本発明の虹彩性平糸は、虹彩性フィルム
層に色調の異なる着色層が密接した状態で配置されてい
るため、個々の平糸に特異な色調を与えることができ、
各種装飾分野、玩具分野等に有効に適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明虹彩性平糸の一実施例の上面図である。
【図2】図1の虹彩性平糸のA−A断面図である。
【図3】本発明虹彩性平糸の他の実施例の断面図であ
る。
【図4】本発明虹彩性平糸の他の実施例の断面図であ
る。
【図5】本発明虹彩性平糸の他の実施例の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 虹彩性平糸 2 虹彩性フィルム層 3 着色層 4 透明樹脂層 5 接着層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 虹彩性フィルム層と、異なる色調の着色
    剤を各々樹脂バインダー中に分散状態に固着して密接配
    置した着色層を積層してなる虹彩性平糸。
  2. 【請求項2】 前記着色層が帯形状である請求項1記載
    の虹彩性平糸。
  3. 【請求項3】 平糸の横幅と、前記平糸に形成した各々
    の着色層の縦方向の幅の比率が1:4〜1:200であ
    る請求項2記載の虹彩性平糸。
  4. 【請求項4】 前記着色層が透明又は半透明性着色層で
    ある請求項1乃至3記載のいずれかの虹彩性平糸。
  5. 【請求項5】 前記着色剤が、(イ)電子供与性呈色性
    有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記
    (イ)、(ロ)による電子授受反応を特定温度域におい
    て可逆的に生起させる反応媒体である化合物の三成分を
    含む可逆熱変色性組成物である請求項1記載の虹彩性平
    糸。
  6. 【請求項6】 玩具或いは人形の構成要素の一部として
    適用される請求項1乃至5記載の虹彩性平糸を用いた玩
    具。
  7. 【請求項7】 前記人形の構成要素が人形又は動物形象
    玩具の毛髪である請求項6記載の虹彩性平糸を用いた玩
    具。
JP29163197A 1997-10-07 1997-10-07 虹彩性平糸及びそれを用いた玩具 Pending JPH11117133A (ja)

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