JP2000080360A - 可逆感温多色変色性組成物及び積層体 - Google Patents

可逆感温多色変色性組成物及び積層体

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JP2000080360A
JP2000080360A JP26747798A JP26747798A JP2000080360A JP 2000080360 A JP2000080360 A JP 2000080360A JP 26747798 A JP26747798 A JP 26747798A JP 26747798 A JP26747798 A JP 26747798A JP 2000080360 A JP2000080360 A JP 2000080360A
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temperature
thermochromic
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reversible thermosensitive
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Yoshiaki Ono
義明 小野
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Pilot Ink Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常温以下の低温域における特定温度におい
て、高感度に変色して、多色を効果的に発現でき、特定
温度域では、変化前後の色彩の何れかを互変的に記憶保
持でき、更には、冷却過程と昇温過程で特定の同一温度
域にあって別異なる色彩を発現できる可逆感温多色変色
性組成物及び積層体の提供。 【解決手段】 温度要因を特定した、熱変色性顔料A
(ヒステリシス幅の大きい)及び熱変色性顔料B(ヒス
テリシス幅の小さい)と、非熱変色性着色剤Cとを含む
組成物をバインダー樹脂に分散状態に固着させた可逆感
温多色変色層2を支持体3表面に形成して可逆感温多色
変色性積層体1を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可逆感温多色変色性
組成物及び積層体に関する。更に詳細には、温度変化に
より多彩な色変化を現出させる可逆感温多色変色性組成
物及び前記組成物による熱変色層を設けた玩具、飲料容
器、インジケーター等の積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】温度変化により多色を顕現させる試みと
して、従来より幾つかの提案が開示されている。例え
ば、相互に異なるヒステリシス幅及び色彩を有する複数
種の感温変色性粒状物を適用し、大なるヒステリシス幅
を呈して変色する熱変色顔料の変色温度域に、小なるヒ
ステリシス幅を呈して変色する別の熱変色性顔料の変色
温度域を内在させる試み(特開平3−76783号公
報)や、ヒステリシス幅の大なる色素(所謂、感温変色
性色彩記憶性色素)の複数種を適用する試み(実公平7
−36719号公報)が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、この種の
温度変化により多色を顕現させる変色材料に関して更に
追求し、殊に常温以下の低温域における特定温度におい
て、高感度に変色して、多色を効果的に発現でき、特定
の温度域では、変化前後の色彩の何れかを互変的に記憶
保持でき、更には、冷却過程と昇温過程で同一温度領域
内にあって別異の色彩を発現できる可逆感温多色変色性
組成物及び前記組成物による熱変色層を設けた玩具類、
飲料容器、インジケーター等の積層体を提供しようとす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、温度−色
濃度曲線に関し、大きなヒステリシス幅(ΔHA )を呈
して変色する熱変色性顔料Aと、該熱変色性顔料Aとは
発色時の色調を異にし、ΔHA より小さいヒステリシス
幅(ΔHB )を呈し、前記熱変色性顔料Aの変色温度領
域に内在して変色する熱変色性顔料Bとを混合状態に存
在させてなる可逆感温多色変色性組成物において、下記
一般式(1)〜(6)の総てを満たすことを特徴とする
可逆感温多色変色性組成物を要件とする。 ΔHA =〔(T4 −T3 )/2−(T2 −T1 )/2〕=10〜50℃ (1) ΔHB =〔(t4 −t3 )/2−(t2 −t1 )/2〕=0.5〜20℃(2) (t1 −T2 )≧1℃ (3) (T3 −t4 )≧1℃ (4) T4 =−20℃〜28℃ (5) T1 =−30℃〜18℃ (6) ここで、T1 、T2 、T3 、T4 は、熱変色性顔料A
の、完全発色温度、発色開始温度、消色開始温度、完全
消色温度をそれぞれ示す。又、t1 、t2 、t3 、t4
は、熱変色性顔料Bの、完全発色温度、発色開始温度、
消色開始温度、完全消色温度をそれぞれ示す。第2の発
明は、前記一般式(1)〜(6)の総てを満たす、温度
−色濃度曲線に関して大きなヒステリシス幅(ΔHA
を呈して変色する熱変色性顔料Aと、前記ΔHA より小
さいヒステリシス幅(ΔHB )を有し、前記熱変色性顔
料Aの変色温度領域に内在して変色する熱変色性顔料B
とがバインダー樹脂に分散状態に固着された可逆感温多
色変色層が支持体上に形成されてなることを特徴とする
可逆感温多色変色性積層体を要件とする。更には、前記
第1及び第2の発明において、ΔHB が0.5〜10℃
であること、非熱変色性着色剤Cを混合してなること、
非熱変色性着色剤Cの色彩は、黄色、シアン、マゼンタ
の三原色の何れか又は前記三原色の何れかに類似の色彩
であること、等を要件とする。
【0005】前記において、熱変色性顔料A及びBは、
(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性
化合物、及び前記(イ)、(ロ)の電子授受反応による
呈色反応を可逆的に生起させる(ハ)有機化合物媒体の
三成分を含む可逆熱変色性材料、前記三成分の樹脂固溶
体の微粒子の形態の可逆熱変色性を示す顔料、前記三成
分をマイクロカプセルに内包させたマイクロカプセル顔
料を挙げることができる。前記におけるマイクロカプセ
ル顔料は、公知のマイクロカプセル化技術、例えば、界
面重合法、in Situ重合法、液中硬化被覆法、水
溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分
散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等の
適用により得られる。前記した可逆熱変色性材料をマイ
クロカプセルに内包して使用することにより、種々の使
用条件において可逆熱変色性材料は同一の組成に保た
れ、同一の作用効果を奏することができ、化学的及び物
理的に安定な顔料を構成できる。尚、前記可逆熱変色性
マイクロカプセル顔料の粒子径は、0.2〜30μmの
範囲、好ましくは、1〜30μm、更に好ましくは2〜
15μmの範囲のものが、変色の鋭敏性、持久性、加工
適性等の面で効果的である。熱変色性顔料Aとしては、
本出願人が提案した特公平4−17154号公報、特開
平7−33997号公報、特開平7−179777号公
報、特開平8−39936号公報等に記載されている、
大きなヒステリシス特性(ΔHA )を示して変色する感
温変色性色彩記憶性熱変色性材料、即ち、温度変化によ
る着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を
変色温度域より低温側から温度を上昇させていく場合と
逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで
大きく異なる経路を辿って変色し、T1 以下の低温域ま
たはT4 以上の高温域で変化させた状態を互変的に特定
の温度域で記憶保持できる材料が有効である(図1参
照)。熱変色性顔料Bとしては、本出願人の提案による
特公昭51−35414号公報、特公昭51−4470
6号公報、特公平1−17154号公報、特開平7−1
86546号公報等に記載されているヒステリシス幅の
比較的小さい熱変色性材料や、3℃以下のΔT値(融点
−曇点)を示す脂肪酸エステルを前記(ハ)成分として
適用した、3℃以下のヒステリシス幅(ΔHB )を発現
させる高感度の可逆熱変色性材料(特公平1−2939
8号公報)を挙げることができる(図2参照)。この種
の可逆熱変色性材料は、変色温度を境として、その前後
で変色し、変色前後の両状態のうち特定の温度域では特
定の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一方の状
態はその状態が発現するのに要した熱または冷熱が適用
されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用が
なくなれば特定の温度域で呈する元の状態に戻るタイプ
の熱変色性材料である。
【0006】本発明は、前記した大きなヒステリシス幅
(ΔHA )を呈して変色する熱変色性顔料Aと、該熱変
色性顔料Aとは発色時の色調を異にし、ΔHA より小さ
いヒステリシス幅(ΔHB )を呈し、前記熱変色性顔料
Aの変色温度領域に内在して変色する熱変色顔料Bとを
必須とし、前記熱変色性顔料A、Bとの相互間には更に
特定の温度特性を満たす関係にある両顔料を混合状態に
存在させ、特定温度域での高感度の変色性、色彩記憶
性、多色変色性、変色の意外性、変色の妙味、温度履歴
の検出性等を効果的に発現させようとするものである。
この点を説明すれば、熱変色性顔料AのΔHA 値を10
〜50℃の範囲、好ましくは15〜35℃に特定するこ
とにより、該顔料AのT1 以下の低温域またはT4 以上
の高温域で変化させた色彩を互変的にT1 〜T4 の温度
域、更に実質的には、T2 〜T3 の温度域で記憶保持さ
せ、熱変色性顔料Bの温度変化による色変化と関連して
効果的に多色を現出させることができる。ΔHA 値が1
0℃未満では色彩記憶機能が不十分であり、逆に50℃
を越えると色彩記憶機能は果たすとしても、記憶保持温
度幅が広過ぎて日常的な温度手段では簡易に変色させ難
く、前記した10〜35℃の範囲が実用的に好ましい。
一方、熱変色性顔料BのΔHB 値は、0.5〜20℃、
好ましくは0.5〜10℃、更に好ましくは0.5〜3
℃の範囲を満たし、前記熱変色性顔料Aの変色温度領域
に内在して変色する関係にあることを要件とする。熱変
色性顔料BのΔHB 値を前記範囲に特定することによ
り、温度変化に鋭敏に感応し、変化に要した熱又は冷熱
の適用を取り去ると速やかに元の色彩に復帰し、前記色
変化がΔHA の領域内で可逆的に発現されることにな
り、前記ΔHAの領域内で記憶保持されている熱変色性
顔料Aの色彩との混色により多彩な色変化を視覚させ
る。本発明は、更にt1 とT2 の温度差を1℃以上、T
3 とt4 の温度差を1℃以上の関係を共に満たすことに
より、熱変色性顔料Bの変色状態の視覚判別のための可
視時間を適正に保持し、色変化を認識させる。1℃未満
では、熱変色性顔料A、Bの発、消色が連続的となり、
色変化を認識し難い。更には、T4 が−20℃〜28℃
の範囲内の温度、T1 が−30℃〜18℃を満たすこと
により、常温以下の低温度域で多彩な色変化を発現させ
るのに有効に寄与する。
【0007】次に、温度変化による変色挙動を具体的に
説明する。 T1 以下の温度域では、熱変色性顔料A、Bの呈する
色彩が共に発色状態にあり、前記顔料A、Bの呈する各
色彩の混色(第1色)が視覚され、昇温により t4 〜T3 の温度域では、前記顔料Bが消色し、顔料
Aは発色状態を維持しており、顔料Aの色彩(第2色)
が視覚され、T4 以上の温度域では、顔料A、B共に
消色しており、無色(第3色)となり、温度を降下さ
せt1 〜T2 の温度域では、顔料Bが発色(第4色)し
て視覚される。更に温度を降下させ、T1以下の温度域
ではに復帰して前記顔料A、Bの呈する各色彩の混色
が視覚される。
【0008】前記要件を満たす熱変色性顔料A、Bの混
合系に加えて非熱変色性着色剤Cを混在させることによ
り、更に多色化させることができる。即ち、T1 以下
の温度域では、顔料A、B、及び着色剤Cの色彩の混色
(第1色)が視覚され、t4 〜T3 の温度域では、顔
料Aと着色剤Cの混合色(第2色)が視覚され、T4
以上の温度域では、着色剤Cの色(第3色)を視覚さ
せ、t1 〜T2 の温度域では、顔料Bと着色剤Cの混
合色(第4色)が視覚される。尚、着色剤Cを同一層に
混在させることなく、下地層を非熱変色性着色剤により
着色させた系にあっても、前記同様の色変化を視覚させ
ることができるが熱変色層を透しての色変化であるので
鮮明性の低下は免れない。前記した如く、非熱変色性着
色剤Cを同一層に混在させることにより、加温〜降温過
程において、4種の相異なる鮮明な色彩を発現させるこ
とができ、しかも昇温過程で呈する色彩(第2色)と、
降温過程で呈する色彩(第4色)は相異なる色彩を呈し
ており、温度履歴の記憶保持に有効に機能しインジケー
ターの役目を果たすと共に、変色の妙味、意外性を更に
高めることができる。熱変色性着色剤Cとしては、従来
より公知の染料、紫外線発光型色素、一般顔料、蛍光顔
料、蓄光顔料、夜光顔料、金属粉、パール顔料、体質顔
料、フォトクロミック着色剤、蛍光増白剤、等が挙げら
れる。ここで、前記着色剤Cの色彩が、黄色、シアン、
マゼンタの三原色の何れか、又は前記三原色の何れかに
類似の色彩を選択して使用することにより鮮明な色変
化、より具体的には第1色、第2色或いは第4色、特に
第2色と第4色の色調を鮮明に視覚させるのに寄与す
る。本発明における前記熱変色性顔料A、B或いは、前
記A、Bに非熱変色性着色剤Cをブレンドした組成物
は、熱可塑性樹脂中に0.1〜40重量%(好ましくは
0.2〜25重量%)を溶融ブレンドしてシート、フィ
ラメントや各種形態の造形物を成形することができる
が、汎用的には、前記組成物をバインダー樹脂を含むビ
ヒクル中に分散させ、塗料、インキ形態となして各種支
持体にコーティング、吹き付け等により、熱変色層を形
成させて実用に供する。
【0009】前記塗料、インキ等の色材による系では、
熱変色性顔料A、Bは何れもマイクロカプセル顔料の形
態が有効であり、前記可逆感温多色変色層中における占
有率が5〜80重量%(好ましくは10〜60重量%)
の範囲が熱変色効果からみて有効である。即ち、5重量
%未満では発色濃度が低く、色変化が明瞭に視覚でき
ず、一方、80重量%を越えると残色が視覚され、明瞭
な消色状態を視覚させ難い。前記可逆感温多色変色層の
厚みは、少なくとも0.5μm以上、好ましくは1〜4
00μm、より好ましくは10〜200μmであり、
0.5μm未満では色変化の鮮明性に欠け、一方、40
0μmを越える系では外観上の美観が損なわれがちであ
り、好ましくない。前記ビヒクル中に含まれる樹脂は透
明状の膜形成樹脂が好適であり、以下に例示する。アイ
オノマー樹脂、イソプレン−無水マレイン酸共重合樹
脂、アクリロニトリル−アクリリックスチレン共重合樹
脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、アクリロ
ニトリル塩素化ポリエチレン−スチレン共重合樹脂、エ
チレン−塩化ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル
共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグラフ
ト共重合樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂、
塩素化塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共
重合樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピ
レン樹脂、ポリアミド樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、
中密度ポリエチレン樹脂、リニヤ低密度ポリエチレン樹
脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテ
レフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレ
ン樹脂、ハイインパクトポリスチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、ポリメチルスチレン樹脂、ポリアクリル酸エ
ステル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシ
アクリレート樹脂、アルキルフェノール樹脂、ロジン変
性フェノール樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、フェノー
ル変性アルキド樹脂、エポキシ変性アルキド樹脂、スチ
レン変性アルキド樹脂、アクリル変性アルキド樹脂、ア
ミノアルキド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、スチ
レン−ブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、ポリウレタン樹脂、酢酸ビニル系エマルジョ
ン樹脂、スチレン−ブタジエン系エマルジョン樹脂、ア
クリル酸エステル系エマルジョン樹脂、水溶性フェノー
ル樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ブタジエン樹脂、
酢酸セルローズ、硝酸セルローズ、エチルセルローズ等
を挙げることができる。
【0010】次に第2の発明について説明する。第2の
発明は、前記熱変色性顔料Aと、熱変色性顔料Bとがバ
インダー樹脂に分散状態に固着された熱変色層が支持体
上に形成されてなる可逆感温多色変色性積層体を要件と
する。更には、非熱変色性着色剤Cが併用されてなるこ
と、更には、支持体は不均質な熱容量箇所を有し、前記
箇所に可逆感温多色変色層が設けられてなること、不均
質な熱容量箇所は、肉厚が不均質であること、不均質な
熱容量箇所は、凹凸表面であること、支持体は、玩具形
象の造形物、飲料容器、インジケーター等であること等
を要件とする。前記支持体としては、プラスチック、ガ
ラス、金属、陶磁器、布帛、紙、合成紙、合成皮革、木
材、石材等、総ての材料が有効である。これらの支持体
のうち、布帛、紙、合成紙、合成皮革等の熱容量が小さ
く、温度変化が比較的速い支持体への適用にあっては、
顔料A、Bの発色、消色温度差を大きく設定し、第2色
及び第4色の発現する温度域を広く設定すると効果的で
ある。一方、プラスチック、ガラス、金属、陶磁器、木
材、石材等の熱容量が大きく、温度変化が緩慢な支持体
上に熱変色層を形成する系にあっては、支持体自体の温
度変化が遅く、変色に感応する温度への到達も遅くなる
ため、顔料A、Bの発色、消色の温度差を小さく設定し
たとしても、第2色、及び第4色を確実に視認可能とな
る。支持体は前記した如き材質によって、変色挙動に与
える温度要因として影響を及ぼすが、同一材質であって
も不均質な熱容量箇所を存在させることにより変色状態
を多様化させることができる。不均質な熱容量箇所を意
図的に配置した支持体上に熱変色層を設けることによ
り、熱又は冷熱に対する感応速度や保持時間等に不均質
性を与え、色変化による様相の変化に不均質性を与え、
部分的変色或いは時間的遅れを伴う変色等を生起させ、
多彩な変色模様を視覚させることになり、このことが却
って、意外性、玩具性、顕著性を高めることに機能す
る。支持体上に多色熱変色層を形成するには、従来より
公知の塗布方法、例えば、スクリーン印刷、オフセット
印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の
印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗
装等の手段が挙げられ、総て有効である。尚、支持体が
布帛、紙等の浸透性の材料にあっては、予め、樹脂薄膜
等によるアンダーコート層を下地に設けることにより、
前記熱変色層の形成時における熱変色性インキの浸透性
を防止し、鮮明な色調を視覚させる熱変色層の形成に寄
与する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の可逆感温多色変色性組成
物は、熱可塑性樹脂に溶融ブレンドしてシートや各種形
態の造形物を成形できるが、通常、バインダー樹脂を含
むビヒクル中に分散状態となした塗料や印刷インキとし
て、吹き付けやコーティングにより支持体表面に感温多
色変色層を形成させて積層体として実用化される。以下
に実施例を記載するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0012】
【実施例】以下に実施例を示す。尚、実施例中の部は重
量部である。
【0013】実施例1(図4、図5参照) 熱変色性顔料A(ΔHA :15℃、T1 :5℃、T2
7℃、T3 :20℃、T4 :22℃、黄色←→無色の可
逆的色変化)7.0部、熱変色性顔料B(ΔHB :2
℃、t1 :15℃、t2 :17℃、t3 :17℃、
4 :19℃、シアン色←→無色の可逆的色変化)3.
0部、及び非熱変色性着色剤C〔マゼンタ色蛍光顔料
(商品名:エポカラーFP−1000N、(株)日本触
媒製)〕1.5部をバインダー樹脂を含む油性ビヒクル
中に分散させた油性スプレーインキを調製した。白色軟
質塩化ビニル樹脂により成形した恐竜形象の造形物の全
面に、前記油性スプレーインキを吹き付け塗装し、可逆
感温多色変色層2を備えたミニ動物玩具1を得た。前記
動物玩具1は、室温(25℃)では、マゼンタ色を呈し
ており、7℃〜15℃の水、5℃以下の水、19℃〜2
0℃の水、22℃以上の水の中に前記動物玩具1を順次
浸漬したところ、前記各水中で紫色、茶色、橙色、マゼ
ンタ色にそれぞれ変色させることができた。次いで、室
温でマゼンタ色を呈した状態の前記玩具1の一部に7℃
〜15℃の水を刷毛を用いて塗布すると、塗布した部分
は紫色に変色し、紫色の筋模様を形成できた。前記変色
状態の玩具1は、19℃以上の室温又は水中に放置する
ことにより、紫色の筋模様は、再びマゼンタ色に変色
し、前記玩具1は再び全面マゼンタ色を呈した。次いで
全面マゼンタ色の前記玩具1を5℃以下の水に浸漬した
ところ、突起部分から紫色、次いで茶色に変色し始め、
前記玩具1は茶色の変色状態となった。前記変色状態の
玩具1は22℃以上の室温又は水中に放置することによ
り、突起部分から橙色、次いでマゼンタ色に変色し、再
び全面マゼンタ色を呈した。前記玩具1は、温度変化に
より前記した変色挙動を呈するので、環境温度変化や氷
水、水道水、体温等による身近かな熱的手段により、マ
ゼンタ色、紫色、茶色、橙色の四色の色変化を繰り返
し、再現させて視覚させることができ、変色の妙味、意
外性等が要求される玩具特性を満たす。
【0014】実施例2 熱変色性顔料A(ΔHA :15℃、T1 :5℃、T2
7℃、T3 :20℃、T4 :22℃、黄色←→無色の可
逆的色変化)6.0部、熱変色性顔料B(ΔHB :4
℃、t1 :12℃、t2 :14℃、t3 :16℃、
4 :18℃、シアン色←→無色の可逆的色変化)4.
0部、及び非熱変色性着色剤C〔マゼンタ色蛍光顔料
(商品名:エポカラーFP−1000N、(株)日本触
媒製)〕0.3部をバインダー樹脂を含む油性ビヒクル
中に分散させた油性スプレーインキを調製した。前記油
性スプレーインキを用いて、アクリロニトリルスチレン
共重合樹脂製のプラスチックコップ表面に斑点模様のス
プレー塗装を施し、斑点模様の可逆感温多色変色層を有
するプラスチックコップを得た。前記コップの斑点模様
は、室温(25℃)では、マゼンタ色を呈しており、7
℃〜12℃の水、5℃以下の水、18℃〜20℃の水、
22℃以上の水の中に前記コップを順次、浸漬したとこ
ろ、前記各温度の水の中では青紫色、暗緑色、橙色、マ
ゼンタ色にそれぞれ変色させることができた。次いで、
室温で斑点模様がマゼンタ色を呈した状態のコップに氷
水を入れたところ、斑点模様は氷の近傍にある部分から
青紫色、次いで暗緑色に変色し、暗緑色、青紫色、及び
マゼンタ色の三色の斑点模様を視覚させた。前記変色状
態で室温下に放置したところ、コップ表面の温度上昇に
つれて、青紫色斑点はマゼンタ色に、暗緑色斑点は橙色
に変色し、暗緑色、橙色、マゼンタ色の三色を呈する状
態となった。更に、室温下に放置したところ、斑点模様
は、橙色、マゼンタ色の二色を呈する状態を経て、再び
マゼンタ色に戻った。前記コップは前記した変色挙動を
呈するので、所定温度の低温飲料をコップに満たすと、
マゼンタ色、青紫色、暗緑色、橙色の相異なる色彩を現
出させることができ、飲料の温度を検知できることは勿
論、変色の妙味、意外性を満たす。前記色変化は繰り返
し、再現できるので色変わりコップとして商品性を有す
る。
【0015】実施例3 熱変色性顔料A(ΔHA :11℃、T1 :8℃、T2
10℃、T3 :19℃、T4 :21℃、シアン色←→無
色の可逆的色変化)3.5部、熱変色性顔料B(Δ
B :2℃、t1 :14℃、t2 :16℃、t3 :16
℃、t4 :18℃、マゼンタ色←→無色の可逆的色変
化)6.5部、及び非熱変色性着色剤C〔黄色蛍光顔料
(商品名:エポカラーFP−117、(株)日本触媒
製)〕0.5部を反応型バインダー樹脂を含む油性ビヒ
クル中に分散させたインキを調製し、次いで前記インキ
10部に硬化剤3.0部を混合して二液硬化型油性スク
リーン印刷用インキとなし、抜き文字模様を形成したス
テンレススチール製スクリーン印刷版を用いて、ガラス
コップ表面に曲面印刷を施し、約70℃、1時間加熱硬
化させ、多彩に色変化する抜き文字模様を配した可逆熱
変色性コップを得た。前記コップの抜き文字模様は、室
温(25℃)では、黄色を呈しており、前記コップを1
0℃〜14℃の水、8℃以下の水、18℃〜19℃の
水、21℃以上の水の中に順次、浸漬したところ、各温
度の水の中では赤色、黒色、緑色、黄色にそれぞれ変色
させることができた。次いで、室温で抜き文字模様が黄
色状態にあるコップに氷水を入れたところ、氷の近傍に
ある部分から赤色、次いで黒色に変色し、黒色、赤色、
及び黄色の三色を呈する状態を視覚させた。前記変色状
態で室温下に放置したところ、コップ表面の温度上昇に
つれて、赤色部分は黄色に、黒色部分は緑色にそれぞれ
変色し、黒色、緑色、黄色の三色を呈する状態となっ
た。引き続いて、室温下に放置したところ、緑色、黄色
の二色の変色状態を経て、再び黄色を呈した。前記コッ
プは前記した変色挙動を呈するので、所定温度の低温飲
料をコップに満たすと、黄色、赤色、黒色、緑色の相異
なる色彩を現出させることができ、飲料の温度を検知で
きることは勿論、変色の妙味、意外性を満たす。更には
前記色変化は繰り返し、再現できるので色変わりコップ
として商品性を有する。
【0016】実施例4 熱変色性顔料A(ΔHA :15℃、T1 :5℃、T2
7℃、T3 :20℃、T4 :22℃、シアン色←→無色
の可逆的色変化)3.0部、熱変色性顔料B(ΔHB
2℃、t1 :15℃、t2 :17℃、t3 :17℃、t
4 :19℃、マゼンタ色←→無色の可逆的色変化)7.
0部をバインダー樹脂を含む水性ビヒクル中に分散させ
た熱変色性水性スクリーン印刷用インキを調製した。ポ
リエステル製トリコット生地の全面に白色の非熱変色性
水性スクリーン印刷用インキをベタ印刷した後、109
メッシュのスクリーン印刷版を用い、前記熱変色性スク
リーン印刷用インキを使用してベタ印刷を行なった。次
いで、紫色、シアン色、白色、及びマゼンタ色の非熱変
色性スクリーン印刷用インキを使用して、四色からなる
花柄を前記可逆感温多色変色層上に印刷形成した。前記
印刷生地の変色層は、室温(25℃)では、白色を呈し
ており、前記生地を7℃〜15℃の水、5℃以下の水、
19℃〜20℃の水、22℃以上の水の中に順次浸漬し
たところ、前記各温度の水の中でマゼンタ色、紫色、シ
アン色、白色をそれぞれ呈した。前記変色過程にあっ
て、四色の花柄部分は温度変化により色変化せず、花柄
の背景の多色変色層が多彩に色変化することにより、両
者のコントラストに視覚変化を与える。尚、両者が同一
色の組み合わせとなる温度域では花柄は不可視状態とな
る。前記印刷生地で縫製した人形用水着を人形に着せ、
指触又は温度の異なる水中に浸漬することにより、前記
同様の様相変化を視覚させることができ、更に前記様相
変化は温度変化により繰り返し再現できるので人形玩具
として商品性を満たす。
【0017】実施例5 熱変色性顔料A(ΔHA :23℃、T1 :−15℃、T
2 :−13℃、T3 :8℃、T4 :10℃、マゼンタ色
←→無色の可逆的色変化)4.0部、熱変色性顔料B
(ΔHB :3℃、t1 :−5℃、t2 :−3℃、t3
−2℃、t4 :0℃、黄色←→無色の可逆的色変化)
6.0部、及び非熱変色性着色剤C〔シアン色顔料の水
分散体(商品名:SANDYE SUPER BLUE
GLL、顔料分:約24重量%、山陽色素(株)
製)〕0.05部をバインダー樹脂を含むビヒクル中に
分散させた水性スクリーン印刷用インキを調製した。1
09メッシュのスクリーン印刷版を用いて、前記熱変色
性水性スクリーン印刷用インキにより、裏面に粘着層を
有する白色合成紙〔商品名、SSユポ(PATI)、1
0μm厚,FSK(株)製〕上に、円形マーク(直径1
0mm)を印刷し、前記マークの近傍に非熱変色性スク
リーン印刷用インキにより、次のメッセージを印刷し印
刷シートを構成した。 「マークがシアン色又は紫色のとき、冷やして下さ
い」 「マークが緑色のとき、もう少し冷やして下さい」 「マークが黒色のとき、食べごろです」 前記印刷シート上に、裏面に粘着層を有する透明ポリエ
ステルフイルム(フイルム厚:25μm)をラミネート
して、熱変色性シールを作製した。前記シールのマーク
部分は、10℃以上ではシアン色を呈しており、降温に
より、−5℃〜−13℃では緑色を呈し、−15℃以下
では黒色を呈し、この状態からの昇温により0℃〜8℃
では紫色を呈した。前記シアン色状態から、−5℃〜−
13℃、0℃以上の温度に順次放置したところ、緑色、
シアン色の順に変色し、それ以外の色を発現させること
がなかった。前記シールは、前記した如く、降温過程と
昇温過程で変色状態が異なるため、前記シールが所定温
度(熱変色性顔料Aの完全発色温度T1 :−15℃)以
下に冷却されたか否かの温度履歴の表示が可能であるだ
けでなく、熱変色性顔料Bの変色状態によって、現時点
の温度も表示することができ、インジケーター機能を有
する。
【0018】実施例6 実施例1の熱変色性顔料A3.5部、実施例1の熱変色
性顔料B6.5部、実施例1の非熱変色性着色剤C0.
5部、紫外線吸収剤2.0部、酸化防止剤0.5部と低
分子量ポリプロピレン(軟化点150℃)200部をタ
ンブラーミキサーで均一分散後、押し出し成形機を用い
てペレット状に成形した。前記ペレットを用いて、溶融
紡糸を行い可逆感温多色変色性フィラメントを得た。前
記フィラメントは、実施例1の動物玩具と同一の変色温
度で、同一の色変化を示すが、実施例1の動物玩具に比
較して変色が容易であり、短時間に変色を繰り返すこと
ができた。前記フィラメントを人形の髪の毛として、人
形の頭部に植毛し、環境温度変化や氷水、水道水、体温
等による身近かな熱的手段により、多彩な色変化が可能
な玩具を構成することができた。また、前記フィラメン
トを織糸に加工し、織機で平織物に製織することによ
り、各種の日常用途に適用可能な布帛を形成することが
できた。
【0019】
【発明の効果】本発明は、常温以下の低温域における特
定温度において、高感度に変色して、多色を効果的に発
現でき、特定の温度域では、変化前後の色彩の何れかを
互変的に記憶保持でき、更には、冷却過程と昇温過程で
同一温度領域内にあって別異の色彩を発現できる可逆感
温多色変色性組成物を提供できる。更には前記可逆感温
多色変色性組成物の適用による単一層の変色層の形成に
より、多色の色変化を顕現できる積層体を形成できるの
で生産効率にも優れており、感温多色変色性機能を備え
た、玩具類、飲料容器、その他の各種造形物、シート材
を提供でき、多彩な色変化、変色の妙味、意外性を備
え、温度履歴検出機能も有するので各種分野に有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱変色性顔料Aの温度−色濃度曲線を示す。
【図2】熱変色性顔料Bの温度−色濃度曲線を示す。
【図3】本発明積層体の拡大縦断面説明図である。
【図4】本発明積層体の一実施例である恐竜玩具の、一
様相を示す外観図である。
【図5】前記恐竜玩具の部分変色した様相を示す外観図
である。
【符号の説明】
1 熱変色性顔料Aの完全発色温度 T2 熱変色性顔料Aの発色開始温度 T3 熱変色性顔料Aの消色開始温度 T4 熱変色性顔料Aの完全消色温度 t1 熱変色性顔料Bの完全発色温度 t2 熱変色性顔料Bの発色開始温度 t3 熱変色性顔料Bの消色開始温度 t4 熱変色性顔料Bの完全消色温度 ΔHA 熱変色性顔料Aのヒステリシス幅 ΔHB 熱変色性顔料Bのヒステリシス幅 1 可逆感温多色変色性積層体 2 可逆感温多色変色層 3 支持体
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 17/00 C09D 17/00 Fターム(参考) 2C150 BA09 CA02 DC17 FB20 FB22 FD31 4F100 AK15 AS00B AT00A BA02 CA13B DD01A EH46 GB16 GB23 GB84 JA20A JJ10B JN28 JN28B YY00B 4J037 AA30 CB28 CC11 CC21 DD05 EE06 EE28 FF06 FF07 FF08 FF13 4J038 BA021 CA021 CA041 CA051 CB021 CB031 CB051 CB161 CB171 CC031 CC041 CC051 CC071 CD031 CD051 CD081 CF021 CF031 CF041 CG141 CG161 CH031 CP081 DA041 DA081 DB001 DB221 DB471 DD071 DD181 DD231 DD241 DE001 DG001 DH001 KA08 KA12 NA16 PB02 PB04 PC02 PC03 PC04 PC06 PC08 PC09 PC10 4J039 BE01 CA04 EA21 FA02 FA03 FA06 FA07 GA01 GA02 GA03 GA05 GA10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度−色濃度曲線に関し、大きなヒステ
    リシス幅(ΔHA )を呈して変色する熱変色性顔料A
    と、該熱変色性顔料Aとは発色時の色調を異にし、ΔH
    A より小さいヒステリシス幅(ΔHB )を呈し、前記熱
    変色性顔料Aの変色温度領域に内在して変色する熱変色
    顔料Bとを混合状態に存在させてなる可逆感温多色変色
    性組成物において、下記一般式(1)〜(6)の総てを
    満たすことを特徴とする可逆感温多色変色性組成物。 ΔHA =〔(T4 −T3 )/2−(T2 −T1 )/2〕=10〜50℃ (1) ΔHB =〔(t4 −t3 )/2−(t2 −t1 )/2〕=0.5〜20℃(2) (t1 −T2 )≧1℃ (3) (T3 −t4 )≧1℃ (4) T4 =−20℃〜28℃ (5) T1 =−30℃〜18℃ (6) ここで、T1 、T2 、T3 、T4 は、熱変色性顔料A
    の、完全発色温度、発色開始温度、消色開始温度、完全
    消色温度をそれぞれ示す。又、t1 、t2 、t3 、t4
    は、熱変色性顔料Bの、完全発色温度、発色開始温度、
    消色開始温度、完全消色温度をそれぞれ示す。
  2. 【請求項2】 熱変色性顔料Aと、熱変色性顔料Bとは
    バインダー樹脂を含むビヒクル中に混合状態に分散され
    てなる請求項1記載の可逆感温多色変色性組成物。
  3. 【請求項3】 ΔHB が0.5〜10℃である請求項1
    又は2記載の可逆感温多色変色性組成物。
  4. 【請求項4】 非熱変色性着色剤Cを混合してなる請求
    項1乃至3記載の何れかの可逆感温多色変色性組成物。
  5. 【請求項5】 非熱変色性着色剤Cの色彩は、黄色、シ
    アン、マゼンタの三原色の何れか又は前記三原色の何れ
    かに類似の色彩である請求項4記載の可逆感温多色変色
    性組成物。
  6. 【請求項6】 下記一般式(1)〜(6)の総てを満た
    す、温度−色濃度曲線に関して大きなヒステリシス幅
    (ΔHA )を呈して変色する熱変色性顔料Aと、前記Δ
    A より小さいヒステリシス幅(ΔHB )を有し、前記
    熱変色性顔料Aの変色温度領域に内在して変色する熱変
    色性顔料Bとがバインダー樹脂に分散状態に固着された
    可逆感温多色変色層が支持体上に形成されてなることを
    特徴とする可逆感温多色変色性積層体。 ΔHA =〔(T4 −T3 )/2−(T2 −T1 )/2〕=10〜50℃ (1) ΔHB =〔(t4 −t3 )/2−(t2 −t1 )/2〕=0.5〜20℃(2) (t1 −T2 )≧1℃ (3) (T3 −t4 )≧1℃ (4) T4 =−20℃〜28℃ (5) T1 =−30℃〜18℃ (6) ここで、T1 、T2 、T3 、T4 は、熱変色性顔料A
    の、完全発色温度、発色開始温度、消色開始温度、完全
    消色温度をそれぞれ示す。又、t1 、t2 、t3 、t4
    は、熱変色性顔料Bの、完全発色温度、発色開始温度、
    消色開始温度、完全消色温度をそれぞれ示す。
  7. 【請求項7】 ΔHB が0.5〜10℃である請求項6
    記載の可逆感温多色変色性積層体。
  8. 【請求項8】 非熱変色性着色剤Cを混合してなる請求
    項6又は7記載の何れかの可逆感温多色変色性積層体。
  9. 【請求項9】 非熱変色性着色剤Cの色彩は、黄色、シ
    アン、マゼンタの三原色の何れか、又は前記三原色の何
    れかに類似の色彩である請求項6乃至8記載の何れかの
    可逆感温多色変色性積層体。
  10. 【請求項10】 支持体は不均質な熱容量箇所を有し、
    前記箇所に可逆感温多色変色層が設けられてなる請求項
    6乃至9記載の何れかの可逆感温多色変色性積層体。
  11. 【請求項11】 不均質な熱容量箇所は、肉厚が不均質
    である請求項10記載の可逆感温多色変色性積層体。
  12. 【請求項12】 不均質な熱容量箇所は、凹凸表面であ
    る請求項10記載の可逆感温多色変色性積層体。
  13. 【請求項13】 支持体は、玩具形象の造形物又は飲料
    容器である請求項6乃至12記載の何れかの可逆感温多
    色変色性積層体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003034005A (ja) * 2001-07-24 2003-02-04 Pilot Ink Co Ltd 金属光沢調可逆感温多色変色性積層体
JP2003510205A (ja) * 1999-09-29 2003-03-18 サイグネット ワークス インコーポレイテッド 構造の温度を制御するための感温ラミネート及び使用方法
KR101855794B1 (ko) 2017-01-13 2018-05-21 (주)윌비스 피부 접촉온도를 통해 특정 도형을 나타내도록 하는 인형
JP2018203933A (ja) * 2017-06-07 2018-12-27 三菱鉛筆株式会社 筆記具用水性インク組成物

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