JPH0834164A - 熱変色性真珠光沢加工体 - Google Patents

熱変色性真珠光沢加工体

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JPH0834164A
JPH0834164A JP6191906A JP19190694A JPH0834164A JP H0834164 A JPH0834164 A JP H0834164A JP 6191906 A JP6191906 A JP 6191906A JP 19190694 A JP19190694 A JP 19190694A JP H0834164 A JPH0834164 A JP H0834164A
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Michiyuki Yasuda
満行 安田
Yutaka Shibahashi
裕 柴橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 真珠光沢感に富み多彩に色変化する真珠光沢
加工体を提供する。 【構成】 真珠光沢層2上に熱変色層3が積層されてな
り、前記熱変色層3の発色時及び消色時の光の透過率が
共に少なくとも5%以上であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱変色性真珠光沢加工
体に関する。更に詳細には、真珠光沢感に富む色変化を
呈する熱変色性真珠光沢加工体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より真珠光沢を発現させる装飾品や
服飾品に関して、合成樹脂からなる母体に蓄光顔料等の
ルミネッセンス材料を混在させ、該母体の外表面に人造
真珠よりなる被膜層を形成する試みが開示されている
(実公平4−26005号公報)。又、熱変色層上に真
珠光沢層を積層して色変化を多彩化させる試みが特開平
5−137849号公報等に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記ルミネッセンス材
料を混在させる系は、夜光性効果を付与できるとして
も、温度変化等の簡便な手段により多彩な真珠光沢効果
を発現させることができない。一方、真珠光沢層を熱変
色層に積層させる系にあっては、温度変化により着色時
に黒っぽい色となるものは金属光沢調となり、色彩の選
択の自由度に欠けると共に、真珠光沢感に富む色変化を
呈し難い。本発明は、前記不具合を解消し、熱変色層の
着色時及び消色時の両状態にあって、真珠光沢感に富む
様相を視覚させる熱変色性真珠光沢加工体を提供しよう
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を図面について説
明する(図1、図2参照)。本発明は、真珠光沢層2上
に熱変色層3が積層されてなり、前記熱変色層3の発色
時及び消色時の光の透過率が共に少なくとも5%以上で
あることを特徴とする熱変色性真珠光沢加工体1を要件
とする。更には、熱変色層3は、電子供与性呈色性有機
化合物、電子受容性化合物及び前記両者の呈色反応の生
起温度を決める有機化合物媒体の必須三成分の相溶体か
らなる熱変色性材料がバインダー中に分散状態に固着さ
れた層であり、10〜400μmの厚みを有する層であ
ること、真珠光沢層2は球又は半球面状の表面層を有す
る層であること、熱変色性真珠光沢加工体は熱変色性模
造真珠であること、前記熱変色性材料は、色濃度−温度
曲線に関して大きなヒステリシス特性を示して変色する
色彩記憶性感温変色タイプの材料であること等を要件と
するものである。
【0005】本発明の具体的構成を例示すれば、真珠光
沢層2が支持体4(透明或いは不透明支持体)上に形成
され、前記真珠光沢層2上に熱変色層3が積層された構
成、支持体4に真珠光沢顔料がブレンドされ、支持体自
体が真珠光沢層2を構成したもの、透明支持体の背面に
熱変色層3が形成され、前記熱変色層3上に真珠光沢層
2が積層され、該透明支持体の表面側を外面となした構
成等を挙げることができる。前記構成において、熱変色
層3の下層には非熱変色層を適宜に設け、熱変色層3の
変色における色変化をさらに多様に視覚させることもで
きる。尚、加工体の表面又は裏面にクリヤーコート層或
いはラミネート層等を適宜に積層させることができる
し、表面のクリヤーコート層には紫外線吸収剤、老化防
止剤等の光安定剤を配合させることができるし、熱変色
層3と真珠光沢層2との間に透明のクリヤーコート層或
いはラミネート層を介在させることができる。
【0006】熱変色層3は、従来より公知の感温変色性
色素を含む熱変色性材料、例えば、電子供与性呈色性有
機化合物、電子受容性化合物及び前記両者の呈色反応を
可逆的に生起させる有機化合物媒体の3成分の均質相溶
体を含む熱変色性材料又は前記成分の樹脂固溶体の微粒
子の形態の熱変色性を示す熱変色性材料(例えば、特公
昭51−35414号公報、特公昭51−44706号
公報、特公平1−29398号公報等)を挙げることが
できる。前記は所定の温度(変色点)を境として、その
温度で変色し、変化前後の両状態のうち常温域では特定
の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一方の状態
は、その状態が発現するのに要する熱又は冷熱が適用さ
れている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がな
くなれば、常温域で呈する状態に戻る(所謂、温度変化
による温度─色濃度について小さいヒステリシス幅を示
して変色する)タイプである。又、本出願人が先に提案
した特公平4−17154号公報に記載されている、大
きなヒステリシス特性を示して変色する色彩記憶性感温
変色性色素を含む熱変色性材料(即ち、温度変化による
着色温度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変
色温度域より低温側から温度を上昇させていく場合と逆
に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大
きく異なる経路を辿って変色するタイプ:低温側変色点
と高温側変色点の間の常温域において、前記低温側変色
点以下又は高温側変色点以上の温度で変化させた様相を
記憶保持できる)で彩色された熱変色層が挙げられる。
【0007】前記における感温変色性色素或いは色彩記
憶性感温変色性色素は、通常、微小カプセルに内包さ
れ、バインダーを含む媒体中に分散されて、インキ、塗
料などの色材として適用され、支持体表面に所望の熱変
色層3が形成される。又、前記微小カプセルを熱可塑性
及び熱硬化性樹脂中に分散状態で内在させたものであっ
てもよい。尚、前記熱変色層3中には適宜、真珠光沢顔
料を分散させることもできる。
【0008】真珠光沢層2は、真珠光沢顔料を含む印刷
インキ、塗料によるコーティングによって形成できる
が、透明乃至半透明樹脂等に真珠光沢顔料をブレンドし
て形成されたフィルムや比較的肉薄の成形体として形成
されたものであってもよい。真珠光沢顔料は、従来より
公知の二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄−二酸化チタン被
覆雲母、酸化鉄被覆雲母、グアニン、絹雲母、塩基性炭
酸鉛、酸性砒酸鉛、オキシ塩化ビスマス等のものが適用
でき、バインダーを含む媒体中に分散されて塗料、イン
キ等の形態となして適用される。或いは、熱可塑性樹脂
又は熱硬化性樹脂中に前記顔料を分散状態に内在させた
ものであってもよい。尚、前記における真珠光沢顔料を
分散させ、支持体面に固着させる手段は、従来より汎用
の手段が適宜選択され実用に供される。
【0009】前記熱変色層3及び真珠光沢層2を形成す
るための媒体の例を以下に例示する。蒸発乾燥型(樹脂
/溶剤型)として、ロジン、シェラック、カゼイン、ロ
ジン−マレイン酸樹脂、アルキッド樹脂、セルロース誘
導体、石油樹脂、低分子ポリエチレン、ポリスチレン、
ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポ
リアクリル酸エステル系共重合体、変性ゴム、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロ
リドン−酢酸ビニル共重合体等の樹脂を石油系溶剤、芳
香族溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤、
ケトン系溶剤、エステル系溶剤及び水に溶解させた溶液
等が挙げられる。冷却固化型(ホットメルト型)とし
て、カルナバワックス、パラフィンワックス、マイクロ
クリスタリンワックス等が挙げられる。浸透乾燥型(樹
脂/石油系溶剤型)として、ロジン、ロジン系誘導体等
の樹脂をマシン油、スピンドル油、灯油などに溶解した
溶液等が挙げられる。エマルジョン型として、ポリ酢酸
ビニル系、スチレン−ブタジエン系、アクリル系等が挙
げられる。酸化重合型として、重合アマニ油、桐油、脱
水ヒマシ油等の乾性油及び大豆油変性アルキッド樹脂、
椰子油変性アルキッド樹脂、アマニ油変性アルキッド樹
脂等の油変性アルキッド樹脂等が挙げられる。熱硬化型
として、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹
脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、フェノール樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、マレイン
酸樹脂、メラミン樹脂、ユリヤ樹脂、アクリル−ウレタ
ン樹脂等が挙げられる。光硬化型として、光重合性アク
リル酸系樹脂、光硬化性エポキシ樹脂等が挙げられる。
水溶性合成樹脂塗料として、水溶性アルキッド樹脂、水
溶性メラミン樹脂、水溶性尿素樹脂、水溶性フェノール
樹脂、水溶性アクリル樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶
性ポリブタジエン樹脂等が挙げられる。又、前記熱変色
性材料又は真珠光沢顔料を分散状態に保持、成形させる
樹脂としては、従来より汎用の透明性の各種熱可塑性乃
至熱硬化性樹脂が適用される。本発明は前記構成におい
て、熱変色層の発色時及び消色時の光の透過率が共に少
なくとも5%以上、95%未満程度の領域にあることを
主要件とするものである。前記光の透過率範囲の熱変色
層3を調製することにより、熱変色層の発、消色時の光
の透過性が適正であり真珠光沢感を損なうことなく有効
に視覚させる。
【0010】前記要件は具体的には次式を満足させるこ
とによって達成される。 見掛透過率T(%)=〔500×P(%・μm)〕÷
〔C(%)×D(μm)〕 ここで、Cは熱変色層の乾燥皮膜中の熱変色性顔料の含
有率を示し、Dは、乾燥皮膜の膜厚を示し、Pは前記C
が10%として膜厚50μmの時の着色時の光の透過率
を示す。尚、消色時の見掛け透過率T’(%)は、前記
式において、PをP’(前記Cが10%として膜厚50
μmの時の消色時の光の透過率を示す)に置き代えるこ
とにより求められる。熱変色層3の厚みは10μm未満
の系では、色変化を明瞭に視覚させ難く、一方、400
μmを越える系では、熱変色性顔料の配合量を増量させ
ると消色時の残色がみられるので好ましくない。よっ
て、20μm〜300μmの厚みが実用的に好ましい。
【0011】
【作用】熱変色層3が真珠光沢層2の上層に形成されて
おり、温度変化に鋭敏に感応して発消色する。ここで、
前記熱変色層3は、発色時及び消色時の光の透過率が共
に少なくとも5%以上の範囲に設けられているので真珠
光沢の視覚を損なうことなく、着色した真珠光沢感をも
った様相と、消色状態での真珠光沢感をもった様相との
互変的様相を視覚させる。この際、真珠光沢層2が球面
或いは半球面の表面層の系では、真珠光沢感は増長され
て視覚される。熱変色層3が色彩記憶性感温変色性色素
を含む熱変色性材料による系では、変色に要した熱又は
冷熱の適用を取り去った後にあっても、その様相を常温
域で記憶保持しており、変化前後の両様相を互変的に記
憶させて視覚させることができる。
【0012】
【実施例】以下の実施例中の部は、重量部を示す。 実施例1 真珠光沢顔料(塩基性炭酸鉛の微粒子結晶体)2部、5
0%アクリル樹脂/キシレン溶液50部、キシレン30
部及びメチルイソブチルケトン30部を攪拌、混合し、
支持体4として白色の球状アクリル成形物の表面に均一
にスプレーガンにてスプレー塗装し、真珠光沢層2を設
けた。次に、1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフル
オラン3部、ビスフェノールA5部、ステアリン酸ネオ
ペンチル50部からなる可逆熱変色性材料をエポキシ樹
脂皮膜で内包した可逆熱変色性色彩記憶性マイクロカプ
セル顔料(消色温度30℃、着色温度15℃)(P=5
5、P’=60の顔料)10部、50%アクリル樹脂/
キシレン溶液50部、キシレン30部及びメチルイソブ
チルケトン30部を攪拌、混合し、前記真珠光沢層を設
けた球状物の表面に均一にスプレーガンにてスプレー塗
装し、乾燥皮膜30μmの熱変色層3を設け、熱変色性
真珠光沢加工体1(模造真珠)を得た。ここで、T=3
2%、T’=35%である。 得られた熱変色性真珠光
沢加工体1は、着色時は真珠光沢を有したピンク色を呈
しており、30℃以上に加温すると熱変色性材料が消色
して真珠光沢を有した白色となり、15℃以下に冷却す
ると、熱変色性材料が着色して真珠光沢を有したピンク
色を呈する。前記した各様相は25℃の室温下、互変的
に記憶保持できた。
【0013】実施例2 白色の尿素樹脂を、真珠光沢顔料(パールエッセンス
(たちうおのうろこ等))4部、ニトロセルロース20
部、酢酸エチル80部を攪拌、混合したものの中に5回
浸漬し、真珠光沢層を形成した。次に、3−(2−エト
キシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチ
ル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタ
リド1部、ビスフェノールA5部、セチルアルコール2
5部、カプリン酸ステアリル25部からなる可逆熱変色
性材料をエポキシ樹脂皮膜で内包した可逆熱変色性マイ
クロカプセル顔料(約30℃以下で青色、約30℃以上
で無色)10部、蛍光ピンク顔料1部、(混合顔料にて
P=55、P’=60)、50%アクリル樹脂/キシレ
ン溶液50部、キシレン30部及びメチルイソブチルケ
トン30部を攪拌、混合し、真珠光沢層の表面に均一に
スプレガンにてスプレー塗装し、乾燥皮膜20μmの熱
変色層を設け、熱変色性真珠光沢加工体を得た。ここ
で、T=45%、T’=49%である。得られた加工体
は、約30℃以下では真珠光沢を有した青色を呈してお
り、30℃以上では真珠光沢を有したピンク色を呈す
る。
【0014】実施例3 真珠光沢顔料20部、ビカット軟化点100℃のポリプ
ロピレン1000部を均一に混合した後、押出成形機を
用いてシリンダー温度165℃、ゲート温度160℃の
条件で成形し、常法により2〜3mmのペレットを得
た。前記真珠光沢を有したペレットを射出成形機にてシ
リンダー温度170℃の条件で、直径10mmの半球状
物を成形した。2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチ
ルアミノフルオラン3部、ビスフェノールA4部、ステ
アリン酸ネオペンチル50部からなる可逆熱変色性材料
をエポキシ樹脂皮膜で内包した可逆熱変色性色彩記憶性
マイクロカプセル顔料(消色温度30℃、着色温度15
℃)(P=55、P’=60の顔料)10部、50%ア
クリルポリオール樹脂/キシレン溶液50部、キシレン
30部、メチルイソブチルケトン30部、イソシアネー
ト硬化剤10部を攪拌、混合し、前記真珠光沢を有した
成形物の表面にスプレーガンにて、スプレー塗装し、乾
燥膜厚40μmの熱変色層を設け、熱変色性真珠光沢加
工体を得た。ここで、T=31%、T’=34%であ
る。得られた加工体は、着色時は真珠光沢を有した黒色
を呈しており、30℃以上に加温すると熱変色性材料が
消色して真珠光沢を有した白色となり、15℃以下に冷
却すると熱変色性材料が発色して真珠光沢を有した黒色
を呈し、25℃の室温下では、前記両様相を互変的に記
憶保持できた。
【0015】実施例4 1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、ビス
フェノールA、ミリスチルアルコール、ミリスチン酸デ
シルからなる可逆熱変色性材料をエポキシ樹脂皮膜で内
包した可逆熱変色性顔料(約10℃以下でピンク色に着
色、約15℃以上消色)10部、蛍光イエロー顔料5
部、(混合顔料にてP=55、P’=60)50%アク
リル樹脂/キシレン溶液50部、キシレン30部及びメ
チルイソブチルケトン30部を攪拌、混合し、半球状中
空透明成形物(お碗型)の内面に、スプレーガンにてス
プレー塗装し、乾燥皮膜20μmの熱変色層を設けた。
次に、真珠光沢顔料(マール社製、ウルトラファインO
FS)2部、50%アクリル樹脂/キシレン溶液50
部、キシレン30部及びメチルイソブチルケトン30部
を攪拌、混合し、前記熱変色層の内面にスプレーガンに
てスプレー塗装し、真珠光沢層を設け、熱変色性真珠光
沢加工体を得た。ここで、T=37%、T’=40%で
ある。得られた加工体を外部(透明樹脂成形体側)から
見ると、約10℃以下では真珠光沢を有した赤色を呈し
ており、約15℃以上では真珠光沢を有した蛍光イエロ
ーを呈する。
【0016】実施例5 離型紙(旭ロール社製、ポリウレタンキャスト用離型
紙)の平滑面に対して、1液ポリウレタン樹脂溶液〔乾
式転写合皮用、固形分約25%、大日本インキ化学
(株)製〕を130g/m2 になるようドクターナイフ
により塗工し、乾燥した。次に、パール顔料(イリオジ
ン120、メルク社製)5部、ウレタンエマルジョン
(第1工業製薬(株)製、固形分30%)60部を攪
拌、混合し、ドクターナイフにより、前記コーティング
層上に130g/m2 になるよう塗工した。続いて、ウ
ェットラミネートにより40Dポリエステルトリコット
を接合し、乾燥した後、離型紙を除き、真珠光沢を有し
た合成皮革とした。2−クロロ−3−メチル−6−ジエ
チルアミノフルオラン3部、ビスフェノールA5部、ス
テアリン酸ネオペンチル50部からなる可逆熱変色性材
料をエポキシ樹脂皮膜で内包した可逆熱変色性色彩記憶
性マイクロカプセル顔料〔消色温度30℃、着色温度1
5℃、(P=55、P’=60の顔料)〕5部、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合樹脂(ビニライトVMCH、ユ
ニオンカーバイド社製)15部、シリコーン系消泡剤
(NUCシリコーンSAG−47、東芝シリコーン
(株)社製)1部、シクロヘキサノン40部、炭化水素
系中沸点溶剤(シェルゾールA、シェル化学社製)5部
を攪拌、混合し、180メッシュのスクリーン版にて前
記合成皮革上に印刷し、乾燥膜厚40μmの熱変色層を
設け、熱変色性真珠光沢加工体を得た。得られた加工体
は、着色時は真珠光沢を有した朱色を呈しており、30
℃以上に加温すると熱変色材料が消色して真珠光沢を有
した白色となり、15℃以下に冷却すると、熱変色材料
が着色して真珠光沢を有した朱色を呈し、前記各様相
は、25℃の室温下では互変性を有し記憶保持できた。
ここで、T=28%、T’=30%である。
【0017】比較例1 白色の尿素樹脂を、真珠光沢顔料(パールエッセンス
(たちうおのうろこ等))4部、ニトロセルロース20
部、酢酸エチル80部を攪拌、混合したものの中に5回
浸漬し、真珠光沢層2を形成した。次に、3−(2−エ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エ
チル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフ
タリド1部、ビスフェノールA5部、セチルアルコール
25部、カプリン酸ステアリル25部からなる可逆熱変
色性材料をエポキシ樹脂皮膜で内包した可逆熱変色性マ
イクスカプセル顔料(約30℃以下で青、約30℃以上
で無色)10部、白色顔料5部、(混合顔料にてP=1
3、P’=17)50%アクリル樹脂/キシレン溶液5
0部、キシレン30部及びメチルイソブチルケトン30
部を攪拌、混合し、真珠光沢顔料層の表面に均一にスプ
レーガンにてスプレー塗装して、乾燥皮膜60μmの熱
変色層を設け、熱変色性真珠加工体を得た。ここで、T
=3%、T’=4% である。得られた加工体は、約3
0℃以下では青色を呈しており、30℃以上ではピンク
色を呈する。この塗装物は、着色時及び消色時共に真珠
光沢を有していない。
【0018】
【発明の効果】熱変色層の発色時及び消色時にあって、
真珠光沢に富む様相を視覚させることができ、温度変化
により多彩な真珠光沢を発現させる装飾性、趣向性を満
たす熱変色性真珠光沢加工体を提供でき、模造真珠、ネ
ックレス、イヤリング、ブレスレット、ブローチ、髪止
め、ネクタイピン、カウスボタン等の小物類、布帛類、
プラスチック材等に加工でき、装飾、装身具、人形、玩
具分野等、多様な分野に応用展開できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の熱変色性模造真珠の拡大断
面説明図である。
【図2】図1の模造真珠の変色後の様相を示す拡大断面
説明図である。
【符号の説明】
1 熱変色性模造真珠 2 真珠光沢層 3 熱変色層 4 支持体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真珠光沢層上に熱変色層が積層されてな
    り、前記熱変色層の発色時及び消色時の光の透過率が共
    に少なくとも5%以上であることを特徴とする熱変色性
    真珠光沢加工体。
  2. 【請求項2】 熱変色層は、電子供与性呈色性有機化合
    物、電子受容性化合物及び前記両者の呈色反応の生起温
    度を決める有機化合物媒体の必須三成分の相溶体からな
    る熱変色性材料がバインダー中に分散状態に固着され
    た、10〜400μmの厚みを有する層である請求項1
    記載の熱変色性真珠光沢加工体。
  3. 【請求項3】 真珠光沢層は球又は半球面状の表面層を
    有する層である請求項1記載の熱変色性真珠光沢加工
    体。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の熱変色性真珠光沢加工体
    は熱変色性模造真珠である。
  5. 【請求項5】 前記熱変色性材料は、色濃度−温度曲線
    に関して大きなヒステリシス特性を示して変色する色彩
    記憶性感温変色タイプの材料である請求項1記載の熱変
    色性真珠光沢加工体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100404582B1 (ko) * 2001-07-05 2003-11-12 이정자 브라이트 진주 및 그 가공 방법
JP2010518958A (ja) * 2007-02-23 2010-06-03 パク、キョン−フーン 装飾用ストーン、その製造方法及びこれを利用したグリッターシート地
WO2019022181A1 (ja) * 2017-07-27 2019-01-31 三井化学株式会社 装身具
CN111166023A (zh) * 2020-01-23 2020-05-19 中国计量大学 珍珠增光液及其制备方法、珍珠增光方法及增光装置

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