JPH0995462A - α−ヒドロキシフェニル酢酸誘導体の製法 - Google Patents

α−ヒドロキシフェニル酢酸誘導体の製法

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JPH0995462A
JPH0995462A JP27720995A JP27720995A JPH0995462A JP H0995462 A JPH0995462 A JP H0995462A JP 27720995 A JP27720995 A JP 27720995A JP 27720995 A JP27720995 A JP 27720995A JP H0995462 A JPH0995462 A JP H0995462A
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JP27720995A
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Shunichi Otsuka
俊一 大塚
Takashi Murashi
孝巳 村司
Akira Murabayashi
旭 村林
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Shionogi and Co Ltd
Original Assignee
Shionogi and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】α−ヒドロキシフェニル酢酸誘導体を効率よく
合成する。 【構成】式: 【化1】 で示されるα−ヒドロキシフェニル酢酸誘導体を、式: 【化2】 で示される、ベンズアルデヒド誘導体、ベンズアルデヒ
ドシアンヒドリン誘導体またはハロベンゼン誘導体から
合成する。(上記式中、Qは有機残基;MはOまたはS
(O)i(iは0、1または2);nは0、1または2;
A環は置換されていてもよいベンゼン環、R1は水素ま
たは低級アルキル;Xはハロゲンを表わす。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業用殺菌剤等と
して有用なα−ヒドロキシフェニル酢酸誘導体の製造方
法並びにその製造中間体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に係わる新規なα−ヒドロキシフ
ェニル酢酸誘導体は、本発明者らにより合成され、農業
用殺菌剤として有用であることが見出されている(PCT/
JP95/00663号)。また、別種のα−ヒドロキシフェニル
酢酸誘導体を、2−(置換メチル)ベンズアルデヒドか
ら2−(フェノキシメチル)ベンズアルデヒドシアンヒ
ドリンを経て合成する方法が知られている(特開平3−
17052号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題]しかし、
上記の方法は、原料コスト、安全性、操作性、収率、汎
用性等の面で問題があり、α−ヒドロキシフェニル酢酸
誘導体の工業的製法として満足のいく方法ではなかっ
た。 【0004】
【課題を解決するための手段】かかる事情に鑑み、本発
明者は、α−ヒドロキシフェニル酢酸誘導体の新規合成
法について鋭意検討した結果、各種のベンズアルデヒド
誘導体、ハロベンゼン誘導体またはベンズアルデヒドシ
アンヒドリン誘導体から、式(I):
【化13】 (式中、R1は水素または低級アルキル;Qは有機残
基;MはOまたはS(O)i(iは0、1または2);n
は0、1または2;A環は置換されていてもよいベンゼ
ン環を表わす)で示される化合物またはそのカルボキシ
における誘導体を効率よく製造する方法を見出し、本発
明を完成した。即ち、本発明は以下の製法を提供する。
【0005】(製法1) 式(II):
【化14】 (式中、Qは有機残基;MはOまたはS(O)i(iは
0、1または2);nは0、1または2;A環は置換さ
れていてもよいベンゼン環を表わす)で示される化合物
を、塩基存在下、R1OH(R1は水素または低級アルキ
ル)(III)で示される化合物及びハロホルムと反応させ
ることを特徴とする、化合物(I)またはそのカルボキシ
における誘導体の製造方法。
【0006】(製法2) 式(IV):
【化15】 (式中、A環、R1、Q、M及びnはそれぞれ前記と同
意義)で示される化合物を酸で処理することを特徴とす
る、化合物(I)またはそのカルボキシにおける誘導体
の製造方法。
【0007】(製法3) 式(VII):
【化16】 (式中、Xはハロゲン;A環、Q、M及びnはそれぞれ
前記と同意義)で示される化合物をMgと反応させた
後、(CO22)2(R2は低級アルキル)(VIII)で示され
る化合物と反応させることにより、式(IX):
【化17】 (式中、R2、A環、Q、M及びnはそれぞれ前記と同
意義)で示される化合物を生成させた後、該化合物(IX)
を還元することにより、式(X):
【化18】 (式中、R2、A環、Q、M及びnはそれぞれ前記と同
意義)で示される化合物を得た後、所望により、加水分
解及び/又はヒドロキシをアルキル化することを特徴と
する、化合物(I)またはそのカルボキシにおける誘導
体の製造方法。更に、本発明は、前記原料化合物(I
I)およびその製造方法も提供する。
【0008】以下、まず、本明細書における各置換基の
定義を説明する。X、X1、X2におけるハロゲンとは、
F、Cl、BrまたはIを意味する。A環の定義の「置
換されていてもよいベンゼン環」における置換基とは、
前記各製法を行なうに当り、反応に著しい悪影響を与え
ないものであれば特に限定されないが、例えば、PCT/JP
95/00663号に記載のベンゼン環上の置換基(X)等、即
ち、ハロゲン原子、後記の置換されていてもよいアルキ
ル、置換されていてもよいヒドロキシ等が例示される。
【0009】置換されていてもよいアルキルとしては、
炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜6のアルキル、具
体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル
など、また、置換基としてハロゲン原子(例、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素)を有するアルキル基(例、ジフル
オロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、2−
ブロモエチル、2,3−ジクロロプロピルなど)、置換
基として炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアル
コキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブト
キシなど)を有するアルキル基(例、メトキシメチル、
エトキシメチル、メトキシエチルなど)などが挙げられ
る。その他の置換基としては、アルキルチオ、アルキル
スルホニル、置換アミノ等が例示される。
【0010】置換されていてもよいヒドロキシとして
は、ヒドロキシ、置換されていてもよいアルコキシ、置
換されていてもよいアルケニルオキシ、置換されていて
もよいアルキニルオキシ、置換されていてもよいアルキ
ルカルボニルオキシ、置換されていてもよいアリ−ルカ
ルボニルオキシ、置換されていてもよいアルキルチオカ
ルボニルオキシ、置換されていてもよいアルキルスルホ
ニルオキシ、置換されていてもよいアリ−ルスルホニル
オキシ、置換されていてもよいアリ−ルオキシ、テトラ
ヒドロピラニルオキシ、トリアルキルシリルオキシ等が
例示される。
【0011】Qにおける有機残基とは、前記各製法を行
なうに当り、反応に著しい悪影響を与えないものであれ
ば特に限定されないが、例えば、置換されていてもよい
アリ−ル、置換されていてもよいヘテロ環、モノ置換ま
たはジ置換メチレンアミノ、置換されていてもよい(置
換イミノ)メチル、置換されていてもよいアルキル、置
換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよい
アルキニル、置換カルボニル、または置換スルホニル等
が例示される。
【0012】置換されていてもよいアリ−ルにおけるア
リ−ルとは、炭素数6〜14のアリ−ル基、例えばフェ
ニル、ナフチル(例、1−ナフチル、2−ナフチルな
ど)、フルオレニルなどが挙げられる。このうちフェニ
ルが好ましい。該置換基としては、低級(C1-8、好ま
しくはC1-6、さらに好ましくはC1-4)アルキル基
(例、メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、低級
アルケニル基(例、ビニル、アリル、クロチルなど)、
低級アルキニル基(例、エチニル、プロパルギル、ブチ
ニルなど)、シクロアルキル基(例、シクロプロピル、
シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、低級アルコキ
シ低級アルキル基(例、メトキシメチル、エトキシメチ
ル、2−メトキシエチルなど)、シクロアルケニル基
(例、シクロペンテニル、シクロヘキセニルなど)、低
級アルカノイル基(例、アセチル、プロピオニル、イソ
ブチリルなど)、低級アルキルシリル基(例、トリメチ
ルシリル、トリエチルシリル、トリプロピルシリル、ト
リブチルシリルなど)、ハロ(低級)アルキル基(例、
ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチ
ル、2−ブロモエチル、2,3−ジクロロプロピルな
ど)、ジ(低級)アルキルアミノ基(例、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノなど)、フェニル基、フェニル(低
級)アルキル基(例、ベンジル、フェネチルなど)、フ
ェニル(低級)アルケニル基(例、スチリル、シンナミ
ルなど)、フリル(低級)アルキル基(例、3−フリル
メチル、2−フリルエチルなど)、フリル(低級)アル
ケニル基(例、3−フリルビニル、2−フリルアリルな
ど)、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素)、ニトロ、シアノ、低級アルキルチオ基(例、メチ
ルチオ、エチルチオ、プロピルチオなど)、低級アルコ
キシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル、プロポキシカルボニルなど)、ホルミル
基、アミノ基、モノ(低級)アルキルアミノ基(例、メ
チルアミノ、エチルアミノなど)、−OR5[式中、R5
は水素原子、低級アルキル基(例、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチルなど)、低級アルケニル基(例、ビニ
ル、アリル、クロチルなど)、低級アルキニル基(例、
エチニル、2−プロピニル、3−ブチニルなど)、ハロ
(低級)アルキル基(例、ジフルオロメチル、トリフル
オロメチル、クロロメチル、2−ブロモエチル、2,3
−ジクロロプロピルなど)、低級アルカノイル基(例、
アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、フェニル、
低級アルコキシフェニル基(例、3−メトキシフェニ
ル、4−エトキシフェニルなど)、ニトロフェニル基
(例、3−ニトロフェニル、4−ニトロフェニルな
ど)、フェニル(低級)アルキル基(例、ベンジル、フ
ェネチル、フェニルプロピルなど)、シアノフェニル
(低級)アルキル基(例、3−シアノフェニルメチル、
4−シアノフェニルエチルなど)、ベンゾイル、テトラ
ヒドロピラニル、ピリジル、トリフルオロメチルピリジ
ル、ピリミジニル、ベンゾチアゾリル、キノリル、ベン
ゾイル(低級)アルキル基(例、ベンゾイルメチル、2
−ベンゾイルエチルなど)、ベンゼンスルホニル、また
は低級アルキルベンゼンスルホニル基(例、トルエンス
ルホニルなど)]、−CH2−G−R6[式中、Gは、
O、SまたはNR7(ここでR7は水素原子またはアルキ
ル基)であり、R6はフェニル、ハロフェニル(例、2
−クロロフェニル、4−フルオロフェニルなど)、低級
アルコキシフェニル基(例、2−メトキシフェニル、4
−エトキシフェニルなど)、ピリジルまたはピリミジニ
ルである]、ハロフェニル、シアノフェニルなどが挙げ
られる。このうち、ハロゲン原子、アルキル基、ハロア
ルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基が好まし
い。これら置換基は、該環の置換可能ないずれの位置に
あってもよく、1〜5個、好ましくは1〜4個、さらに
好ましくは1〜3個であり、これらは同一であっても異
なってもよい。
【0013】置換されていてもよいヘテロ環におけるヘ
テロ環とは、窒素、酸素および硫黄から選ばれる1〜4
個のヘテロ原子を環構成原子として含有する5〜7員
の、好ましくは芳香族環を意味し、ピリジル、ピリダジ
ニル、ピラゾリル、ピリミジニル、フリル、チエニル、
オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、
キノリル、キナゾリニル、ピラジニル、モルホリノ、ピ
ペラジニルなどが挙げられる。このうち、ピリジル
(例、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イルな
ど)、ピリミジニル(例、ピリミジン−2−イル、ピリ
ミジン−4−イルなど)、フリル(例、2−フリル、3
−フリルなど)、チエニル(例、2−チエニル、3−チ
エニルなど)が好ましい。該ヘテロ環の置換基として
は、上記アリ−ル基の場合と同様の置換基が挙げられ
る。
【0014】モノ置換またはジ置換メチレンアミノにお
ける置換基としては、水素、下記の置換されていてもよ
いアルキル基、置換されていてもよいアルキルチオ、上
記の置換されていてもよいアリ−ルまたは置換されてい
てもよいヘテロアリ−ル等が例示される。また、メチレ
ン上の2個の置換基が、隣接する炭素原子と共に結合し
てヘテロ原子が含まれていてもよい単環(4〜8員環)
または縮合多環を形成していてもよい。具体例として
は、シクロペンタン、シクロヘキサン、インダン、1,
2,3,4−テトラヒドロナフタレン、5,6,7,8
−テトラヒドロキノリン、4,5,6,7−テトラヒド
ロベンゾ[b]フランなどが挙げられる。
【0015】置換されていてもよいアルキルとしては、
炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜6のアルキル、具
体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル
など、また、置換基としてハロゲン原子(例、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素)を有するハロアルキル基(例、ジ
フルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、
2−ブロモメチル、2,3−ジクロロプロピルなど)、
置換基として炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4の
アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、
ブトキシなど)を有するアルキル基(例、メトキシメチ
ル、エトキシメチル、メトキシエチルなど)などが挙げ
られる。その他の置換基としては、アルキルチオ、アル
キルスルホニル、置換アミノ等が例示される。
【0016】置換されていてもよいアルケニルとして
は、例えば炭素数2〜8、好ましくは炭素数2〜6のア
ルケニル、具体的には、ビニル、アリル、プロペニル、
イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニ
ル、ヘキセニル、ヘキサジエニルなど;置換基としてハ
ロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を有す
るアルケニル、具体的には、3,3−ジクロロ−2−プ
ロペニル、4,4,4−トリフルオロメチル−2−ブテ
ニルなどが挙げられる。その他の置換基としては、アル
コキシ、アルキルチオ、アルキルスルホニル、置換アミ
ノ等が例示される。
【0017】置換されていてもよいアルキニルとして
は、例えば炭素数2〜8、好ましくは炭素数2〜4のア
ルキニル、具体的には、エチニル、プロパルギル、ブチ
ニルなど;置換基としてハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素)を有するハロアルキニル、具体的に
は、3−クロロ−2−プロピニル、4,4,4−トリフ
ルオロメチル−2−ブチニルなどが挙げられる。その他
の置換基としては、アルコキシ、アルキルチオ、アルキ
ルスルホニル、置換アミノ等が例示される。上記置換ア
ミノ基としては、例えば、アルキルアミノ、ジアルキル
アミノなどが挙げられる。
【0018】シクロアルキル基としては、炭素数3〜7
のシクロアルキル基、具体的には、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチルなどが挙げられる。アルキルチオ基としては、
例えば、炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアル
キルチオ基、具体的には、メチルチオ、エチルチオ、プ
ロピルチオ、ブチルチオが挙げられる。置換カルボニル
または置換スルホニルにおける各置換基としては、前記
の置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよ
いアリ−ル、置換されていてもよいヘテロアリ−ル等が
例示される。
【0019】次に、化合物(I)またはそのカルボキシ
における誘導体の前記各製法を説明する。 (製法1)前記化合物(II)を、塩基存在下、R1OH
(R1は水素または低級アルキル)で示される化合物(II
I)及びハロホルムと反応させることにより、通常、化合
物(I)が主生成物として得られる。ハロホルムとして
は、例えばクロロホルム、ブロモホルムなどが挙げら
れ、それらを化合物(II)に対して、1〜10当量、好ま
しくは2〜4当量用いる。塩基としては、例えば有機塩
基(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カ
リウムt−ブトキシドなど)、無機塩基(水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムなど)などが挙げられ、それらを
化合物(II)に対して1〜20当量、好ましくは5〜8当
量用いる。反応温度は、−20℃から溶媒(R1OH)
還流温度までの適当な温度、好ましくは0〜50℃であ
る。反応時間は、数時間から数十時間である。反応溶媒
としては、R1OHを適量用いればよく、即ち、水また
は低級アルコ−ル類(メタノ−ル、エタノ−ル、プロパ
ノ−ルなど)を使用すればよい。
【0020】低級アルコ−ルを用いた場合には、化合物
(I)のR1が低級アルキルであるアルコキシ体が得られ、
水を用いた場合には、化合物(I)のR1がHであるヒドロ
キシ体が得られる。溶媒に水を使用する場合には、好ま
しくは、相間移動触媒を併用する。尚、低級アルコ−ル
を用いた場合には、反応中間体として、一旦、化合物
(I)のエステル体である式(I’):
【化19】 で示される化合物が生成し、これが加水分解されてカル
ボン酸である化合物(I)が生成すると考えられる。よ
って、本反応を完全無水系またはそれに近い状態で行な
えば、化合物(I’)が主生成物として得られると予想
される。 勿論、本反応により一旦、化合物(I)を得
た後、これをエステル化することにより化合物(I’)
に変換することも可能である。いずれの方法により化合
物(I’)を得たとしても、本製法の範囲内である。
【0021】化合物(I)は、例えば、後記の変換反応
を利用して、種々のカルボキシにおける誘導体に変換す
ることができる。本製法の好ましい形態としては、n=
1、M=O、Qが、置換されていてもよいアリ−ル(例
えば、メチルフェニル、ジメチルフェニル等)、置換さ
れていてもよいヘテロ環(例えば、5−クロロ−3−ト
リフルオロメチルピリジン等)、またはモノまたはジ置
換メチレンアミノ(例えば、4−クロロ−α−メチル−
ベンジリデンアミノ、α,3,4−トリメチルベンジリ
デンアミノ等)等である。
【0022】(製法2)前記化合物(IV)を酸で処理し、
ニトリル基を加水分解すると、通常、化合物(I)が得
られるが、メタノ−ル、エタノ−ルなどのアルコ−ル類
溶媒中で行なうと、化合物(I)のエステル体が得られ
る。酸としては、例えば塩酸、硫酸などが挙げられ、そ
れらを化合物(IV)に対して5〜50当量、好ましくは1
0〜20当量用いる。反応温度は0℃〜溶媒還流温度ま
での適当な温度、好ましくは20℃〜80℃であり、反
応時間は、数時間から数十時間である。
【0023】尚、R1が水素である化合物(IV)、即ち、
式(VI):
【化20】 (式中、A環、Q、M及びnはそれぞれ前記と同意義)
で示される化合物は、例えば、化合物(II)をMCN(M
はアルカリ金属)(V)で示される化合物と反応させるこ
とにより得られる。化合物(V)としては、例えばシアン
化ナトリウム(M=Na)、シアン化カリウム(M=
K)などが挙げられ、それらを化合物(IV)に対して1〜
5当量、好ましくは1〜2当量用いる。化合物(II)と化
合物(V)の反応は、通常、酸性条件下に行ない、例えば
反応溶媒に塩酸、硫酸、または亜硫酸水素ナトリウムな
どを加えて反応させればよい。反応溶媒としては、例え
ばメタノ−ル、エタノ−ルなどのアルコ−ル類;トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;塩化メチレン、
クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;エ−テル、
テトラヒドロフランなどのエ−テル類;あるいは水が挙
げられ、それらを単独または混合して使用することがで
きる。反応温度は0℃〜溶媒還流温度までの適当な温
度、好ましくは0℃から室温、反応時間は、数時間から
数十時間である。
【0024】また、R1が低級アルキルである化合物(I
V)は、以下の方法により合成できる。まず、化合物(II)
を、R1OH中、酸(TsOH, HCl, CH2(CO2H)2, H2SO4,
(CO2H)2, BF3・Et2O, POCl3, CH3CO2H等)で処理すること
により、式(XIII):
【化21】 (式中、各記号は前記と同意義)で示される化合物を合
成する。該反応は、例えば、文献(J.Am.Chem.Soc.,77,
1216(1955), J.Chem.Soc.,1953,3864, Tetrahedron,26,
4947(1970), Helv.Chim.Acta,46,344,(1963), J.Chem.S
oc.,1964,586, Helv.Chim.Acta,50,269(1967), J.Am.Ch
em.Soc.,76,1728(1954), Chem.Ber,96,2758(1963)等)
記載の方法に準じて行なえばよい。次に、得られた化合
物(XIII)と(CH3)3SiCNを反応させることにより、目的の
化合物(IV)が得られる。該反応は、例えば、文献(J.Ch
em.Res.Miniprint(1990)5,1044, Chem.Lett(1984)897,
Chem.Lett(1989)1393, J.Amer.Chem.Soc.,104(1982)23,
6449, Chem.Lett.,(1984)937, Bull.Chem.Soc.Jap.,66
(1993)7,2016, Bull.Chem.Soc.Jap.,60(1987),2173, J.
Chem.Soc.Perkin Trans.1,(1994)13,1659等)記載の方法
に準じて行なえばよい。尚、このようにして得られた化
合物(I)は、例えば、後記の変換反応を利用して、種
々のカルボキシにおける誘導体に変換することができ
る。本製法の好ましい形態としては、n=1、M=O、
Qが、モノまたはジ置換メチレンアミノ(例えば、4−
クロロ−α−メチル−ベンジリデンアミノ、α,3,4
−トリメチルベンジリデンアミノ等)等である。
【0025】(製法3)前記化合物(VII)をMgと反応
させることにより、グリニャ−ル試薬を調製する。次
に、(CO22)2(R2は低級アルキル)で示される化合
物(VIII)と反応させることにより化合物(IX)を生成させ
る。最後に、該化合物(IX)を還元することにより、化合
物(X)を得た後、所望により、加水分解及び/又はヒド
ロキシをアルキル化することにより、化合物(I)が得
られる。Mgは、化合物(VII)に対して、通常、1〜3
当量、好ましくは1〜1.5当量用いる。この時の反応
溶媒としては、例えばエ−テル、テトラヒドロフランな
どのエ−テル類を使用することができる。反応温度は0
℃〜溶媒還流温度までの適当な温度、好ましくは20℃
〜60℃、反応時間は、数時間〜数十時間である。化合
物(VIII)としては、例えば、シュウ酸ジメチル(R2
Me)、シュウ酸ジエチル(R2=Et)、シュウ酸ジ
プロピル(R2=Pr)、シュウ酸ジブチル(R2=B
u)などが挙げられ、化合物(VII)に対して1〜5当
量、好ましくは1〜2当量用いる。反応溶媒としては、
例えばエ−テル、テトラヒドロフランなどのエ−テル類
を使用することができる。反応温度は−78℃から室
温、好ましくは−78℃〜−20℃、反応時間は、数時
間〜数十時間である。
【0026】還元剤としては、ケトンの還元に用いる通
常の還元剤、例えば、金属水素化物、金属水素錯化合物
等を使用でき、具体的には、三配位ボラン(ジボラン
等)、四配位ボラ−ト(水素化ホウ素ナトリウム、水素
化ホウ素リチウム等)、三配位アルミニウム(水素化ジ
イソブチルアルミニウム等)、四配位アルミナ−ト錯体
(水素化リチウムアルミニウム等)、Mg、ROMgB
r(Rは炭素数2以上のアルキル)等である。還元剤の
使用量は、化合物(VII)に対して、0.25〜3当量で
ある。尚、化合物(VII)のグルニャ−ル試薬に、化合物
(VIII)として、R2が炭素数2以上の低級アルキルであ
るものを反応させた場合には、その反応中間体を単離し
なくても、該反応液にMgを直接添加することにより、
化合物(X)を得ることもできる。この場合、Mgは0.
5〜3当量,好ましくは1〜1.5当量用いる。反応溶
媒としては、例えばエ−テル、テトラヒドロフランなど
のエ−テル類を使用することができる。反応温度は室温
から溶媒還流温度までの適当な温度、反応時間は、数時
間〜数十時間である。
【0027】尚、このようにして得られた化合物(I)
は、例えば、後記の変換反応を利用して、種々のカルボ
キシにおける誘導体に変換することができる。本製法の
好ましい形態としては、n=1、M=O、Qが、置換さ
れていてもよいアリ−ル(例えば、メチルフェニル、ジ
メチルフェニル等)等である。
【0028】次に、本製法の原料化合物(II)の合成法に
ついて説明する。化合物(II)は、適宜、公知の方法を用
いて合成可能であるが、例えば、式:
【22】(式中、X1はハロゲンまたはヒドロキシ)で
示されるハロゲン化またはヒドロキシ化メチルベンゼン
誘導体(II’) を、下記の化合物(I-A)の合成法同様
に、酸化することにより合成できる。尚、上記化合物(I
I’) は、例えば、特開平6−219986号に記載の
方法に準じて合成できる。また、1,2−ベンゼンジメ
タノ−ル等を原料にして合成することもできる。
【0029】特に、化合物(II)のうち、例えば、式
(I-A):
【化23】 (式中、Q1は、置換されていてもよいヘテロ環、また
はモノまたはジ置換メチレンアミノを表わす)で示され
る化合物は、例えば、以下のようにして合成できる。 (化合物(I-A)の合成法) 式(XI):
【化24】 (式中、X1はハロゲンまたはヒドロキシ;Q1は前記と
同意義)で示される化合物を酸化する。 (1)X1がハロゲンの場合 例えば、塩基存在下、ジメチルスルホキシドで処理すれ
ばよい。塩基としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭
酸水素カリウム、トリエチルアミンなどが挙げられ、そ
れらを化合物(XI)に対して、3〜10当量用いる。反応
温度は、室温から溶媒還流温度までの適当な温度、好ま
しくは80℃〜100℃、反応時間は、数時間〜数十時
間時間である。
【0030】(2)X1がヒドロキシの場合 酸化剤として、例えば三酸化クロム、クロロクロム酸ピ
リジニウム、ジクロム酸ピリジニウムなどを、化合物(X
I)に対して1〜10当量、好ましくは1〜3当量用い
る。反応溶媒としては、例えばトルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルムなど
のハロゲン化炭化水素類;エ−テル、テトラヒドロフラ
ンなどのエ−テル類;N、N−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシドを使用することができる。反応温
度は0℃〜溶媒還流温度までの適当な温度、好ましくは
室温、反応時間は、数時間〜数十時間時間である。
【0031】次に原料化合物(XI)の合成法について説明
する。 (1)X1がハロゲンである化合物(XI)の合成法式(XI
I):
【化25】 (式中、X2はハロゲン)で示される化合物とQ1OH
(式中、Q1は前記と同意義)(XIII)で示される化合物
を、塩基存在下反応させることにより、X1がハロゲン
である化合物(XI)が得られる。塩基としては、例えば有
機塩基(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、カリウムt−ブトキシドなど)、無機塩基(水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素
化カリウムなど)などが挙げられ、それらを一般式(X
II)に対して1〜10当量、好ましくは1〜2当量用
いる。反応溶媒としては、例えばトルエン、キシレンな
どの芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルムな
どのハロゲン化炭化水素類;エ−テル、テトラヒドロフ
ランなどのエ−テル類;アセトニトリル、N、N−ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシドを使用するこ
とができる。反応温度は20℃〜溶媒還流温度までの適
当な温度、反応時間は、数時間〜数十時間である。
【0032】(2)X1がヒドロキシである化合物(XI)
の合成法 1,2−ベンゼンジメタノ−ルとQ12(式中、X2
ハロゲン)(XIV)で示される化合物を、塩基存在下反応
させることにより、X1がヒドロキシである化合物(XI)
が得られる。塩基としては、例えば有機塩基(ナトリウ
ムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブ
トキシドなど)、無機塩基(水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなど)な
どが挙げられ、それらを化合物(XIV)に対して1〜10
当量、好ましくは1〜2当量用いる。反応溶媒として
は、例えばトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素
類;塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化
水素類;エ−テル、テトラヒドロフランなどのエ−テル
類;N、N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シドを使用することができる。反応温度は20℃〜溶媒
還流温度までの適当な温度、反応時間は、数時間〜数十
時間である。化合物(I)のカルボキシにおける誘導体
としては、エステル体、アミド体、酸ハロゲン化体、
(アルキルチオ)カルボニル体等が例示される。これら
のカルボキシにおける誘導体は、例えば、以下に示す変
換反応を利用することにより、化合物(I)から容易に
合成できる。
【0033】(化合物(I)のカルボキシにおける誘導
体への変換反応) (1)エステル化 化合物(I)を、例えば、塩基存在下、ハロゲン化アル
キル、ハロゲン化アルケニル等を反応させる。ハロゲン
化アルキルとしては、塩化メチル、臭化エチル、ヨウ化
メチル、クロロトリフルオロメタン等が例示される。ハ
ロゲン化アルケニルとしては、アリルブロミド等が例示
される。これらを、1〜5当量、好ましくは1〜2当量
用いる。塩基としては、例えば有機塩基(トリエチルア
ミン、N、N−ジメチルアニリン、ピリジンなど)ある
いは無機塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
素化ナトリウム、水素化カリウムなど)などが挙げら
れ、酸ハロゲン化物に対して1〜5当量、好ましくは1
〜2当量用いる。反応溶媒は、例えばジエチルエ−テ
ル、テトラヒドロフランなどのエ−テル類;N、N−ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン
などを使用することができる。反応温度は、0℃から溶
媒還流温度までの適当な温度、好ましくは0℃から室
温、反応時間は、数時間〜数十時間である。
【0034】(2)アミド化 上記(1)等の方法で得られる化合物(I)のエステル
体をアンモニアまたはアミン類と反応させる。アミン類
としては、例えばメチルアミン、エチルアミンなどの一
級アミン;ジメチルアミン、ジエチルアミンなどの二級
アミンが挙げられ、それらをエステルに対して1〜5当
量、好ましくは1〜2当量用いる。反応溶媒としては、
例えばメタノ−ル、エタノ−ルなどのアルコ−ル類;ト
ルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;塩化メチレ
ン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;エ−テ
ル、テトラヒドロフランなどのエ−テル類;あるいは水
が挙げられそれらを単独または混合して使用することが
できる。反応温度は0℃〜溶媒還流温度までの適当な温
度、好ましくは20℃〜80℃、反応時間は、数時間〜
数十時間である。
【0035】(3)ハロゲン化 化合物(I)を、例えば、触媒量の反応促進剤(N、N
−ジメチルホルムアミド等)の存在下、ハロゲン化スル
ホニルと反応させる。ハロゲン化スルホニルとしては、
例えば塩化スルホニルあるいは臭化スルホニルが例示さ
れ、1〜5当量、好ましくは1〜2当量用いる。反応溶
媒は、例えば、塩化メチレン、1、2−ジクロロエタン
などのハロゲン化水素類;ジエチルエ−テルなどのエ−
テル類;トルエンなどの芳香族炭化水素類などを使用す
ることができる。反応温度は、室温から溶媒還流温度ま
での適当な温度、反応時間は、数時間〜数十時間であ
る。
【0036】(4)酸ハロゲン化物の変換 上記(3)等の方法により得られる酸ハロゲン化物を、
単離してまたは単離せずに、例えば、塩基存在下にアル
コ−ル類、メルカプタン類またはアミン類、あるいはそ
れらの金属塩YJ(Yは求核性化合物残基、Jは金属陽
イオン)と反応させることにより、各種のカルボキシに
おける誘導体(例えば、エステル体、チオエステル体、
アミド体)に変換できる。YJで示される金属塩として
は、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩な
ど)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウ
ム塩など)などが挙げられる。塩基としては、例えば有
機塩基(トリエチルアミン、N、N−ジメチルアニリ
ン、ピリジンなど)あるいは無機塩基(水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウ
ムなど)などが挙げられ、酸ハロゲン化物に対して1〜
5当量、好ましくは1〜2当量用いる。反応溶媒は、例
えば塩化メチレン、1、2−ジクロロエタンなどのハロ
ゲン化水素類;ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン
などのエ−テル類;N、N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、トルエンなどを使用することがで
きる。反応温度は、0℃から溶媒還流温度までの適当な
温度、好ましくは0℃から室温、反応時間は、数時間〜
数十時間である。
【0037】(5)ヒドロキシのアルキル化 塩基存在下、公知のアルキル化剤、例えば、ハロゲン化
アルキル類、アルキルスルホニルオキシアルカン類、ア
リ−ルスルホニルオキシアルカン類、硫酸アルキル(ジ
メチル硫酸等)を用いて行うことができる。ハロゲン化
アルキル類としては、例えば塩化メチル、臭化メチル、
ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチ
ル、1−ヨウドプロパン、2−ヨウドプロパン、1−ヨ
ウドブタンなどが挙げられる。アルキルスルホニルオキ
シアルカン類としては、例えばメタンスルホニルオキシ
メタン、エタンスルホニルオキシエタンなどが挙げられ
る。アリ−ルスルホニルオキシアルカン類としては、例
えばベンゼンスルホニルオキシメタン、パラ−トルエン
スルホニルオキシメタンなどが挙げられる。これらを、
原料のヒドロキシ体に対して1〜5当量、好ましは1〜
2当量用いる。塩基としては、例えば有機塩基(トリエ
チルアミン、N、N−ジメチルアニリン、ピリジンな
ど)あるいは無機塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなど)などが
挙げられ、ヒドロキシ体に対して1〜5当量、好ましく
は1〜2当量用いる。反応溶媒は、例えばジエチルエ−
テル、テトラヒドロフランなどのエ−テル類;N、N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエ
ンなどを使用することができる。反応温度は、0℃から
溶媒還流温度までの適当な温度、好ましくは0℃から室
温、反応時間は、数時間〜数十時間である。
【0038】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。概略は以下の通りであ
る。 化合物(II)の合成:実施例1、4、6、9 化合物(I)の合成:実施例2、5、7、10 化合物(I)のカルボキシにおける誘導体の合成:実施
例3、8、11〜19
【0039】実施例1:2−(2−メチルフェノキシメチル)ベンズアルデヒド (1−A)2−メチルフェノ−ル (21.63 g, 0.20 mol)
のアセトニトリル (40 ml) 溶液にα,α’−ジクロロ
−o−キシレン (105.0 g, 0.60 mmol) 、炭酸カリウム
(55.28 g, 0.40 mol) を加え、1時間半加熱還流した。
室温に冷却後、不溶物をろ過し、ろ液を硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。減圧濃縮後、n−ヘキサン (400 ml) を
加え、析出物を除去した。溶媒を留去し、2−(2−メ
チルフェノキシメチル)ベンジルクロライドの粗生成物
(69.29 g) を得た。この粗生成物のジメチルスルホキ
シド (520 ml) 溶液に、炭酸水素ナトリウム(120.2 g,
1.43 mol) とヨウ化カリウム (3.41g, 0.02 mol) を加
え、100 ℃で14時間撹拌した。室温に冷却後、水を加
えエ−テルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣 をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(n−ヘキサン/酢酸エチ
ル=94/6)で精製し、続いて再結晶により、目的物
の2−(2−メチルフェノキシメチル)ベンズアルデヒ
ド (20.37 g,45%)を黄色結晶として得た。 融点:65−68℃ NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 2.33(3H, s), 5.52(2H, s),
6.87-6.96(2H, m), 7.17(2H, t, J=7.3), 7.53(1H, t,
J=7.3), 7.66(1H, td, J=7.3, 1.2), 7.84-7.92(2H,
m), 10.21(1H, s).
【0040】(1−B)o−クレゾ−ル (3.24 g, 30.0
mmol) 、α,α’−ジクロロ−o−キシレン (15.76 g, 9
0.0 mmol) 、そしてテトラ n- ブチルアンモニウムブロ
ミド (0.48 g,1.5 mmol) のトルエン (40 ml) と水 (22
ml) の混合溶液を室温下撹拌し、その中に 48% 水酸化
ナトリウム水溶液 (3.00 g, 36.0 mmol) を滴下した。
その後、64 ℃で2時間撹拌した。室温に冷却後、トル
エン層を分液し、1N 塩酸続いて水で洗浄した。硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、残渣 を減圧蒸留
して 過剰なα,α’−ジクロロ−o−キシレンを除き、
2−(2−メチルフェノキシメ チル)ベンジルクロラ
イドの粗生成物 (7.82 g) を得た。この粗生成物をジメ
チルスルホキシド (32 ml) に溶かし、炭酸水素ナトリ
ウム (6.66 g, 79.3 mmol) とヨウ化カリウム (0.53g,
3.2 mmol) を加え、100 ℃で4時間撹拌した。室温に冷
却後、減圧下ジメチルスルホキシドを留去し、水を加え
トルエンで抽出した。飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥後、溶媒を留去して2−(2−メチルフェ
ノキシメチル)ベンズアルデヒド の粗生成物 (6.83 g)
を得た。
【0041】実施例2(製法1):2−[2−(2−メチルフェノキシ)メチルフェニル]
−2−メトキシ酢酸 (2−A)実施例1−Aで得られる2−(2−メチルフ
ェノキシメチル)ベンズアルデヒド(3.78g,16.7mmol)、
ブロモホルム(8.44g,33.4mmol)、それとベンジルトリエ
チルアンモニウムクロリド(0.19g,0.84mmol)のメタノ−
ル(20ml)溶液を氷冷化で撹拌した。その中に、内温を1
℃に保ちながら85%水酸化カリウム (5.51 g, 83.5 mm
ol) のメタノ−ル (21 ml) 溶液を、滴下制御装置を用
いて 3時間半かけて滴下 した。滴下後、室温で2時間
半、48 ℃で1時間、さらに室温で3日間撹拌した。水
を加え、6N 塩酸で pH=1 として酢酸エチルで抽出し
た。飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去し、2−[2−(2−メチルフェノキ
シ)メチルフェニル]−2−メトキシ酢酸の粗生成物
(5.61 g) を得た。
【0042】(2−B)実施例1−Bで得られる2−
(2−メチルフェノキシメチル)ベンズアルデヒドの粗
生成物をメタノ−ル(23ml)に溶かし、ブロモホルム(15.
26g,60.4mmol)を加え、氷冷下で内温を3℃に保ちながら
85% 水酸化カリウム (19.96 g, 302 mmol) のメタノ
−ル (35 ml) 溶液を、滴下制御装置を用いて 8時間半
かけて滴下した。滴下後、室温で17時間半撹拌した。
減圧濃縮後、トルエンを加え、水で抽出した。水層をト
ルエンで洗浄後、6N塩酸でpH=1として酢酸エチルで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を留去し、2−[2−(2−メチルフ
ェノキシ)メチルフェニル]−2−メトキシ酢酸の粗生
成物(4.09g)を得た。 NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 2.24(3H, s), 3.43(3H,s),
5.08(1H,d,J=11.6) 5.18(1H,S), 5.34(1H,d,J=11.6),
6.87-6.96(2H,m), 7.14-7.20(2H,m), 7.36-7.42(2H,
m), 7.49-7.55(2H,m)
【0043】実施例3(アミド化):2−メトキシ−N−メチル−2−[2−(2−メチルフ
ェノキシメチル)フェ ニル]酢酸アミド (3−A)実施例2−Aで得られる2−[2−(2−メ
チルフェノキシ)メチルフェニル]−2−メトキシ酢酸
の粗生成物のテトラヒドロフラン (30 ml) 溶液を氷冷
下で撹拌し、その中に塩化チオニル(2.58g,21.7mmol)を
滴下し、触媒量のN、N−ジメチルホルムアミドを加え
て2時間加熱還流した。室温に冷却後、減圧濃縮した。
テトラヒドロフラン(40ml)を加え、氷冷下で撹拌し、そ
の中に、40%メチルアミン・メタノ−ル溶液(6.48g,83.5
mmol)を滴下した。室温で30分撹拌後、水を加え 6N
塩酸で pH=1 としてジクロロメタンで抽出して、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣 をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィ−(n−ヘキサン/酢酸エ
チル=3/2)で精製し、続いて再結晶により、目的物
の 2−メトキシ−N−メチル−2−[2−(2−メチ
ルフェノキシメチル)フェニル]酢酸アミド (3.68 g,
74%) を無色結晶として得た。 融点:91−94℃ NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 2.25(3H, s), 2.82(3H, d, J
=4.9), 3.35(3H, s),5.02(1H, s), 5.11 (1H, d, J=12.
2), 5.48(1H, d, J=12.2), 6.80(1H, brs), 6.88(1H,
t, J=7.3), 6.96(1H, d, J=7.3), 7.13-7.19(2H, m),
7.32-7.43(3H, m), 7.50-7.53(1H, m).
【0044】(3−B)実施例2−Bで得られる2−
[2−(2−メチルフェノキシ)メチルフェニル]−2
−メトキシ酢酸の粗生成物のテトラヒドロフラン(28ml)
溶液を氷冷下で撹拌し、その中に塩化チオニル(2.04g,1
7.2mmol)を滴下し、触媒量のN、N−ジメチルホルムア
ミドを加えて2時間加熱還流した。室温に冷却後、減圧
濃縮した。テトラヒドロフラン(28ml)を加え、氷冷下で
撹拌し、その中に、40%メチルアミン・メタノ−ル溶液
(5.54g, 71.3 mmol) を滴下した。室温で14時間撹拌
後、水を加え てトルエンで抽出した。飽和食塩水で洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、残
渣 をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(n−ヘキ
サン/酢酸エチル=5/2)で精製し、目的物の 2−
メトキシ−N−メチル−2−[2−(2−メチルフェノ
キシメチル)フェニル]酢酸アミド (3.12 g,通算35%)
を黄色結晶として得た。 融点:90.5−91.5℃ NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 2.25(3H, s), 2.82(3H, d, J
=4.9), 3.35(3H, s),5.02(1H, s), 5.11 (1H, d, J=12.
2), 5.48(1H, d, J=12.2), 6.80(1H, brs), 6.88(1H,
t, J=7.3), 6.96(1H, d, J=7.3), 7.13-7.19(2H, m),
7.32-7.43(3H, m), 7.50-7.53(1H, m).
【0045】実施例4:2−(4−クロロ−α−メチルベンジリデンアミノオキ
シメチル)ベンズアル デヒド 4−クロロアセトフェノンオキシム (65.0 g, 0.38 mo
l) 、α,α’−ジクロロ−o−キシレン(201.3 g, 1.1
5 mmol) 、炭酸カリウム (105.9 g, 0.77 mol)のアセト
ニトリル (500 ml) 溶液を3時間加熱還流した。室温に
冷却後、不溶物をろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。水を
加え、エ−テルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣 をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(n−ヘキサン/酢酸エチ
ル=3/2)で粗分けし、2−(α−メチル−4−クロ
ロベンジリデンアミノオキシメチル)ベンジルクロリド
(111.6 g) を粗生成物として得た。この粗生成物のジメ
チルスルホキシド (500 ml) 溶液に、炭酸水素ナトリウ
ム (60.8 g, 0.72 mol) とヨウ化カリウム (6.01 g, 0.
04 mol) を加え、100 ℃で14時間撹拌した。室温に冷
却後、水を加えエ−テルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し
た。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(n−ヘキサ
ン/酢酸エチル=93/7)で精製し、続いて再結晶
(n−ヘキサン/酢酸エチル)により、目的物の2−
(4−クロロ−α−メチルベンジリデンアミノオキシメ
チル)ベンズアルデヒド (52.0 g, 47%) を桃色結晶と
して得た。 融点:87.5−89.5℃ NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 2.27(3H, s), 5.66(2H, s),
7.32(2H, d, J=8.5),7.46-7.64(3H, m), 7.57(2H, d, J
=8.5), 7.89-7.92(1H, m), 10.32(1H, s).
【0046】実施例5(製法1):2−[2−(4−クロロ−α−メチルベンジリデンアミ
ノオキシメチル)フェ ニル]−2−メトキシ酢酸 実施例4で得られる2−(4−クロロ−α−メチルベン
ジリデンアミノオキシメチル)ベンズアルデヒド(4.81
g,16.7mmol)、ブロモホルム(8.44g,33.4mmol)、及びベ
ンジルトリエチルアンモニウムクロリド(0.19g,0.84mmo
l)のメタノ−ル(30ml) 溶液を氷冷下で撹拌した。 そ
の中に、内温を2〜3℃に保ちながら、 85% 水酸化カ
リウム (5.51 g, 83.5 mmol) のメタノ−ル (20 ml) 溶
液を、滴下制御装置を用いて 5時間15分かけて滴下
した。滴下後、室温で18時間半、48℃で3時間撹拌し
た。室温に冷却後、水を加え、6N 塩酸で pH=1 として
酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣 をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(ジクロロメタン/メタノ
−ル=95/5)で精製し、目的物2−[2−(4−ク
ロロ−α−メチルベンジリデンアミノオキシメチル)フ
ェニル]−2−メトキシ酢酸の (4.13 g, 71%)を無色結
晶として得た。 融点:103−105℃ NMR(δ ppm,TMS/DMSO-d6) : 2.24(3H, s), 3.32(3H,
s), 5.10(1H, s), 5.29(1H, d, J=12.8), 5.48(1H, d,
J=12.8), 7.35-7.44(4H, m), 7.48(2H, d, J=8.6), 7.7
0(2H, d, J=8.6).
【0047】実施例6:2−(α,3,4−トリメチルベンジリデンアミノオキ
シメチル)ベンズアルデヒド 3,4−ジメチルアセトフェノンオキシム (7.64 g, 4
6.8 mmol) のアセトニトリル (100 ml) 溶液にα,α’
−ジクロロ−o−キシレン (24.6 g, 140 mmol)、炭酸カ
リウム (12.94 g, 93.6 mmol) を加え、5時間加熱還流
した。室温に冷却後、水を加え、エ−テルで抽出した。
飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を留去し、残渣 をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィ−(n−ヘキサン/酢酸エチル=96/4)で精製
し、2−(α,3,4−トリメチルベンジリデンアミノ
オキシメチル)ベンジルクロライドの粗生成物 (12.18
g)を得た。この粗生成物のジメチルスルホキシド (80 m
l) 溶液に、炭酸水素ナトリウム(6.72 g, 80.0 mmol)
とヨウ化カリウム (0.66 g, 4.0 mmol) を加え、100 ℃
で7時間撹拌した。室温に冷却後、水を加えエ−テルで
抽出し、飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を留去した。残渣 をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィ−(n−ヘキサン/酢酸エチル=95/
5)で精製し、2−(α,3,4−トリメチルベンジリ
デンアミノオキシメチル)ベンズアルデヒド(7.26 g)
の粗生成物 を得た。 NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 2.26(3H, s), 2.27(6H,
s), 5.65(2H, s), 7.11(1H, d, J=7.9), 7.34(1H, dd,
J=7.9,1.8), 7.41-7.61(4H,m), 7.90(1H,d,J=7.3), 1
0.33(1H,s)
【0048】実施例7(製法2):2−エトキシ−N−メチル−2−[2−(α,3,4−
トリメチルベンジリデンアミノオキシメチル)フェニ
ル]酢酸 実施例6で得られた2−(α,3,4−トリメチルベン
ジリデンアミノオキシメチル)ベンズアルデヒド (7.26
g) の粗生成物とブロモホルム(13.04g,253mmol)のエタ
ノ−ル(55ml)溶液を氷冷下で撹拌した。その中に、内温
を2〜3℃に保ちながら85%水酸化カリウム(8.52g,129m
mol)のエタノ−ル(37ml)溶液を、滴下制御装置を用 い
て5時間15分かけて滴下した。滴下後、室温で3日
間、48℃で15分撹 拌した。室温に冷却後、水を加
え、6N塩酸でpH=1として酢酸エチルで抽出した 。飽和
食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−
(ジクロロメタン/メタノ−ル=97/3)で精製し、
2−エトキシ−N−メチル−2−[2−(α,3,4−
トリメチルベンジリデンアミノオキシメチル)フェニ
ル]酢酸の粗生成物(5.08g)を得た。 NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 1.24(3H,t,J=7.3), 2.20(3
H,s), 2.26(3H,s), 2.27(3H, s), 3.46-3.63(2H, m),
5.25(1H, d J=12.2), 5.37(1H, s), 5.51(1H, d, J=12.
2), 7.11(1H, d, J=7.9), 7.31-7.53(6H, m)
【0049】実施例8(アミド化):2−メトキシ−N−メチル−2−[2−(α,3,4−
トリメチルベンジリデ ンアミノオキシメチル)フェニ
ル]酢酸アミド 実施例7で得られた2−エトキシ−N−メチル−2−
[2−(α,3,4−トリメチルベンジリデンアミノオ
キシメチル)フェニル]酢酸の粗生成物のテトラヒドロ
フラン (30 ml) 溶液を氷冷下で撹拌し、その中に塩化
チオニル(2.21 g,18.6 mmol) を滴下し、触媒量のN、
N−ジメチルホルムアミドを加えて1時間加熱還流し
た。室温に冷却後、減圧濃縮した。テトラヒドロフラン
(30 ml) を加え、氷冷下で撹拌し、その中に、40% メチ
ルアミン・メタノ−ル溶液3.33 g, 42.9 mmol) を滴下
した。室温で1時間撹拌後、水を加え 6N 塩酸で pH=1
として酢酸エチルで抽出して、硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を留去後、残渣 をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィ−(n−ヘキサン/酢酸エチル=7/3)で
精製し、目的物の2−エトキシ−N−メチル−2−[2
−(α,3,4−トリメチルベンジリデンアミノオキシ
メチル)フェニル]酢酸アミド(3.88 g, 23%) を油状物
として得た。 NMR(δppm, TMS/CDCl3) : 1.20(3H, t, J=6.7), 2.21(3
H, s), 2.26(3H, s),2.27(3H, s), 2.83 (3H, d, J=4.
9), 3.49(2H, q, J=6.7), 5.23(1H, s), 5.26(1H, d, J
=12.2), 5.65(1H, d, J=12.2), 6.85 (1H, brs), 7.10
(1H, d, J=7.9),7.28-7.47(6H, m).
【0050】実施例9:2−(5−クロロ−3−トリフルオロメチル−2−ピリ
ジルオキシメチル)ベンズアルデヒド 1、2−ベンゼンジメタノ−ル (1.38 g, 10.0 mmol)
と のN、N−ジメチルホルムアミド (20 ml) 溶液を氷
冷下撹拌した。 60% 油性水素化ナトリウム (0.40 g, 1
0.0 mmol) を加え、1分後、室温に戻し15分間撹拌し
た。2、5−ジクロロ−3−トリフルオロメチルピリジ
ン (2.16 g, 10.0 mmol) を加え、2時間15分後、氷
冷下にして氷、水の順に加えた。酢酸エチルで抽出し、
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィ−(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し、
2−(5−クロロ−3−トリフルオロメチル−2−ピリ
ジルオキシメチル)ベンジルアルコ−ル(1.82g, 57%)を
白色結晶として得た。 NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 4.82(2H, brs), 5.61(2H,
s), 7.29-7.38(2H, m),7.41-7.45(1H, m), 7.50-7.53(1
H, m), 7.85(1H, d, J=2.4), 8.24(1H, d, J=2.4). 次に、2−(5−クロロ−3−トリフルオロメチル−2
−ピリジルオキシメチル)ベンジルアルコ−ル(0.95g,
3.0mmol)のジクロロメタン(8ml)溶液にジクロム酸ピリ
ジニウム(1.47g,3.9mmol)を加え、室温で6時間撹拌し
た。エ−テルを用いてろ過、洗浄し、溶媒を留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(n−ヘキ
サン/酢酸エチル=9/1)で精製し、目的物の2−
(5−クロロ−3−トリフルオロメチル−2−ピリジル
オキシメチル)ベンズアルデヒド(0.71g,75%)を白色結
晶として得た。 NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 5.94(2H, s), 7.52(1H, t, J
=7.3), 7.63(1H, td,J=7.9, 1.3), 7.72 (1H, d, J=7.
9), 7.87(1H, s), 7.90(1H, d, J=1.3), 8.27(1H, d, J
=1.3), 10.21(1H, s).
【0051】実施例10:2−[2−(5−クロロ−3−トリフルオロメチル−2
−ピリジルオキシメチル)フェニル]−2−メトキシ酢
実施例5と同様にして、実施例9で得られる2−(5−
クロロ−3−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ
メチル)ベンズアルデヒドから目的物の2−[2−(5
−クロロ−3−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキ
シメチル)フェニル]−2−メトキシ酢酸(44%)を白色
結晶として得た。 融点:132.5−134.5℃ NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 3.45(3H, s), 5.30(1H, s),
5.55(1H, d, J=12.8),5.76(1H, d, J= 12.8), 7.34-7.4
0(2H, m), 7.46-7.58(2H, m), 7.84(1H, d, J=2.4), 8.
26(1H, d, J=2.4). J=8.5), 7.46-7.64(3H, m), 7.57(2H, d, J=8.5), 7.89
-7.92(1H, m), 10.32(1H, s).
【0052】実施例11(製法2):2−[2−(−4−クロロ−α−メチルベンジリデンア
ミノオキシメチル)フェニル]−2−ヒドロキシ酢酸メ
チル 実施例4で得られる2−(4−クロロ−α−メチルベン
ジリデンアミノオキシメチル)ベンズアルデヒド(4.00
g,13.9mmol)のメタノ−ル(20ml)溶液に、シアン化ナト
リウム(3.40g,69.4mmol)、飽和亜硫酸水素ナトリウム水
溶液(40ml)を順に加え、室温で3時間撹拌した。水(40m
l)を加え、エ−テルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を留去し、2−(4−クロロ−α−メチルベ
ンジリデンアミノオキシメチル)ベンズアルデヒドシア
ンヒドリン(4.27g,97%)を油状物として得た。 NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 2.22(3H, s), 5.17(1H, br
s), 5.25(1H, d, J=12.8), 5.50(1H, d, J=12.8), 5.70
(1H, s), 7.30-7.35(2H, m), 7.40-7.60(6H, m). 2−(4−クロロ−α−メチルベンジリデンアミノオキ
シメチル)ベンズアルデヒドシアンヒドリン(1.09g,3.4
6mmol) のメタノ−ル (4 ml) 溶液を氷冷下撹拌し、12N
塩酸 (4 ml) を加えた。15時間加熱還流後、室温に
冷却し水 (40 ml) を加え、ジクロロメタンで抽出し、
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィ−(n−ヘキサン/酢
酸エチル=9/1)で精製し、目的物の2−[2−(−
4−クロロ−α−メチルベンジリデンアミノオキシメチ
ル)フェニル]−2−ヒドロキシ酢酸メチル(0.65 g, 5
4%) を油状物として得た。 NMR(δppm, TMS/CDCl3) : 2.22(3H, s), 3.75(3H, s),
5.34(1H, d, J=12.2),5.38(1H, d, J=12.2), 5.57(1H,
s), 7.30-7.36(4H, m), 7.40-7.45(2H, m), 7.51-7.57
(2H, m).
【0053】実施例12(アミド化):2−[2−(4−クロロ−α−メチルベンジリデンアミ
ノオキシメチル)フェ ニル]−2−ヒドロキシ−N−メ
チル酢酸アミド 実施例11で得られた2−[2−(4−クロロ−α−メ
チルベンジリデンアミノオキシメチル)フェニル]−2
−ヒドロキシ酢酸メチル(0.65g,1.87mmol)のメタノ−ル
(2ml)溶液に40%メチルアミン・メタノ−ル溶液(5.40g,6
9.6mmol)を加えた。室温で3時間撹拌後、溶媒を留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(n−
ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し、目的物2−
[2−(4−クロロ−α−メチルベンジリデンアミノオ
キシメチル)フェニル]−2−ヒドロキシ−N−メチル
酢酸アミド(0.56g,87%)を油状物として得た。 NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 2.21(3H, s), 2.73(3H, d, J
=4.9), 4.70(1H, brs), 5.25(1H, d, J= 12.2), 5.40(1
H, d, J=12.2), 5.43(1H, s), 6.50(1H, brs),7.32-7.3
9(5H, m), 7.40-7.52(3H, m).
【0054】:実施例13(アルキル化)2−[2−(4−クロロ−α−メチルベンジリデンアミ
ノオキシメチル)フェ ニル]−2−メトキシ−N−メチ
ル酢酸アミド 実施例12で得られた2−[2−(4−クロロ−α−メ
チルベンジリデンアミノオキシメチル)フェニル]−2
−ヒドロキシ−N−メチル酢酸アミド(0.56g,1.61mmol)
のトルエン(4 ml) 溶液を氷冷下撹拌し、 硫酸ジメチ
ル (0.40 g,3.17mmol) と48% 水酸化ナトリウム水溶液
(0.26g,3.23mmol)を順に加えた。室温で3時間撹拌後、
水(20ml)を加えジクロロメタンで抽出し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィ−(n−ヘキサン/酢酸エチル=1
/1)で精製し、目的物の2−[2−(4−クロロ−α
−メチルベンジリデンアミノオキシメチル)フェニル]
−2−メトキシ−N−メチル酢酸アミド(0.46g,79%) を
油状物として得た。 NMR(δppm,TMS/CDCl3) : 2.22(3H, s), 2.83(3H, d, J=
4.9), 3.32(3H, s), 5.12(1H, s), 5.28(1H,d, J= 12.
2), 5.65(1H, d, J=12.2), 6.75(1H, brs), 7.30-7.37
(5H, m), 7.41-7.45(1H, m), 7.56-7.58(2H, m).
【0055】実施例14(製法3):2−ヒドロキシ−2−[2−(2,5−ジメチルフェノ
キシメチル)フェニル]酢酸エチル マグネシウム (2.92 g, 120 mmol)、ジブロムエタン
(0.3 ml) のテトラヒドロフラン (20 ml) 溶液を窒素ガ
ス雰囲気下撹拌し、その中に内温 50 ℃以下になるよう
に、2−(2,5−ジメチルフェノキシ)メチル−1−
ブロモベンゼン(29.11 g, 100 mmol) のテトラヒドロフ
ラン (30 ml) 溶液を滴下した。その後、室温で1時間
撹拌してグリニャ−ル試薬 を調整した。このグリニャ
−ル試薬を、窒素ガス雰囲気下 - 78 ℃で撹拌している
シュウ酸ジエチル (29.28 g, 200 mmol) のテトラヒド
ロフラン (100 ml) 溶液に滴下した。その後、 - 78 ℃
で1時間撹拌することにより、2−カルボニル−2−
[2−(2,5−ジメチルフェノキシメチル)フェニ
ル]酢酸エチルを含む溶液を調製した。次に、室温に戻
して、該溶液にマグネシウム(2.40g,99mmol)を加えた。
2時間加熱還流後室温に戻し、飽和塩化アンモニウム水
(150ml)を加えた。エ−テルで抽出し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィ−(n−ヘキサン/酢酸エチル=8/
2)で精製し、目的物の2−ヒドロキシ−2−[2−
(2,5−ジメチルフェノキシメチル)フェニル]酢酸
エチル(18.50 g, 59%) を油状物として得た。 NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 1.23(3H, t, J=7.0), 2.22(3
H, s), 2.32(3H, s),3.47(1H, d, J=5.5), 4.01-4.39(2
H, m), 5.20(1H, s), 5.47(1H, d, J=5.5), 6.70(1H,
d, J=7.3), 6.73(1H, s), 7.03(1H, d, J=7.3), 7.34-
7.40(3H, m), 7.51-7.55(1H, m).
【0056】実施例15(アルキル化):2−メトキシ−2−[2−(2,5−ジメチルフェノキ
シメチル)フェニル]酢酸エチル 実施例14で得られる2−ヒドロキシ−2−[2−
(2,5−ジメチルフェノキシメチル)フェニル]酢酸
エチル(1.00g,3.18mmol)のトルエン(5ml)溶液を氷冷下
撹拌し、硫酸ジメチル(0.60g,4.76mmol)を加えた。48%
水酸化ナトリウム水溶液(0.38g,4.77mmol)を滴下し、そ
の後室温で2時間撹拌した。水(30ml) を加えエ−テル
で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(n−
ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製し、目的物の
2−メトキシ−2−[2−(2,5−ジメチルフェノキ
シメチル)フェニル]酢酸エチル (0.65 g, 62%) を白
色結晶として得た。 NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 1.20(3H, t, J=7.3), 2.21(3
H, s), 2.33(3H, s),3.41(3H, s), 4.08-4.21(2H, m),
5.11(1H, d, J=12.2), 5.13 (1H, s), 5.29(1H, d, J=1
2.2), 6.71(1H, d, J=7.3), 6.76(1H, s), 7.04(1H,
d, J=7.3), 7.35-7.38(2H, m), 7.52-7.58(2H, m).
【0057】実施例16(アミド化):2−ヒドロキシ−N−メチル−2−[2−(2,5−ジ
メチルフェノキシメチル)フェニル]酢酸アミド 実施例14で得られる2−ヒドロキシ−2−[2−
(2,5−ジメチルフェノキシメチル)フェニル]酢酸
エチル(10.00g,31.8mmol)のメタノ−ル(40ml)溶液に40%
メチル アミン・メタノ−ル溶液(12.33g,159mmol)を加
え、室温で16時間撹拌した。溶媒を留去し目的物2−
ヒドロキシ−N−メチル−2−[2−2,5−ジメチル
フェノキシメチル)フェニル]酢酸アミドの(9.30g,98
%)を油状物として得た。 NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 2.15(3H, s), 2.34(3H, s),
2.76(3H, d, J=4.9),4.50(1H, brs), 4.91 (1H, d, J=1
1.0), 5.31(1H, d, J=11.0), 5.33(1H, s), 6.49(1H, b
rs), 6.76 (1H, d, J=7.3), 6.85(1H, s), 7.04(1H, d,
J=7.3), 7.31-7.47(4H, m).
【0058】実施例17(アルキル化):2−メトキシ−N−メチル−2−[2−(2,5−ジメ
チルフェノキシメチル)フェニル]酢酸アミド 実施例16で得られる2−ヒドロキシ−N−メチル−2
−[2−(2,5−ジメチルフェノキシメチル)フェニ
ル]酢酸アミド(1.00g,3.34mmol)のトルエン(5ml)溶液
を氷冷下撹拌し、硫酸ジメチル(0.84g,6.66mmol)を加え
た。48%水酸化ナトリウム水溶液(0.53g,6.66mmol) を滴
下し、その後室温で4時間撹拌した。水(40 ml) を加え
ジクロロメタンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィ−(n−ヘキサン/酢酸エチル=7/3)で精製
し、目的物の 2−メトキシ−N−メチル−2−[2−
(2,5−ジメチルフェノキシメチル)フェニル]酢酸
アミド (0.89 g, 85%) を白色結晶として得た。 融点:102−103℃ NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 2.18(3H, s), 2.32(3H, s),
2.82(3H, d, J=4.9),3.36(3H, s), 5.03 (1H, s), 5.05
(1H, d, J=11.6), 5.48(1H, d, J=11.6), 6.69(1H, d,
J=7.3), 6.79(1H, s), 6.80(1H,brs), 7.03(1H, d, J=
7.3), 7.30-7.41(3H, m), 7.50-7.52(1H, m).
【0059】実施例18(エステル化):2−メトキシ−2−[2−(2,5−ジメチルフェノキ
シメチル)フェニル]酢酸メチル 実施例15の方法に準じて合成される2−メトキシ−2
−[2−(2,5−ジメチルフェノキシメチル)フェニ
ル]酢酸(0.60g,2.0mmol)のN、N−ジメチルホルムア
ミド(5ml)溶液に炭酸カリウム(0.42g,3.0mmol)を加え、
室温下撹拌した。その中に硫酸ジメチル(0.30g,2.4mmo
l) を加え、1時間半撹拌した。水を加え、酢酸エチル
で抽出し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥
した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィ−(n−ヘキサン/酢酸エチル=17/3)で
精製し、目的物の2−メトキシ−2−[2−(2,5−
ジメチルフェノキシメチル)フェニル]酢酸メチル(0.5
4g,86%)を油状物として得た。 NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 2.21(3H, s), 2.33(3H, s),
3.40(3H, s), 3.71(3H, s), 5.10(1H, d, J=12.2), 5.1
4(1H, s), 5.28(1H, d, J=12.2), 6.71(1H, d,J=7.9),
6.76(1H, s), 7.04α(1H,d, J=7.9), 7.34-7.41(2H,
m), 7.50-7.55(2H, m).
【0060】実施例19(アミド化):2−メトキシ−N−メチル−2−[2−(2,5−ジメ
チルフェノキシメチル)フェニル]酢酸アミド 実施例18で得られる2−メトキシ−2−[2−(2,
5−ジメチルフェノキシメチル)フェニル]酢酸メチル
(0.44g,1.4mmol)のメタノ−ル(5ml)溶液を室温下で撹拌
し、その中に40%メチルアミン・メタノ−ル溶液(0.3
3g,4.2mmol)を加えた 。22時間後、減圧濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(n−ヘキサン
/酢酸エチル=2/1)で精製し、目的物の2−メトキ
シ−N−メチル−2−[2−(2,5−ジメチルフェノ
キシメチル)フェニル]酢酸アミド(0.36g,82%)を白色
結晶として得た。 融点:86−88℃ NMR(δ ppm,TMS/CDCl3) : 2.19(3H, s), 2.32(3H, s),
2.83(3H, d, J=4.9),3.36(3H, s), 5.04(1H, s), 5.07
(1H, d, J=11.6), 5.47(1H, d, J=11.6), 6.70(1H, d,
J=7.3), 6.79(1H, brs), 6.79(1H, s), 7.03(1H, d, J=
7.9), 7.33-7.43(3H, m), 7.49-7.54(1H, m). くは1〜2当量用いる。塩基としては、例えば有機塩基
(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリ
ウムt−ブトキシドなど)、無機塩基(水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウ
ムなど)などが挙げられ、それらをヒドロキシ体に対し
て1〜5当量、好ましくは1〜2当量用いる。反応溶媒
は、例えばジエチルエ−テル、テトラヒドロフランなど
のエ−テル類;N、N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、トルエンなどを使用することができ
る。反応温度は、−20℃から溶媒還流温度までの適当
な温度、好ましくは0〜50℃、反応時間は、数時間〜
数十時間である。
【化22】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 251/56 C07C 251/56 253/08 253/08 255/36 255/36 315/04 315/04 317/06 317/06 319/20 319/20 323/56 323/56 C07D 213/64 C07D 213/64

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(II): 【化1】 (式中、Qは有機残基;MはOまたはS(O)i(iは
    0、1または2);nは0、1または2;A環は置換さ
    れていてもよいベンゼン環を表わす)で示される化合物
    を、塩基存在下、R1OH(R1は水素または低級アルキ
    ル)で示される化合物(III)及びハロホルムと反応させ
    ることを特徴とする、式(I): 【化2】 (式中、A環、R1、Q、M及びnはそれぞれ前記と同
    意義)で示される化合物またはそのカルボキシにおける
    誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 式(IV): 【化3】 (式中、A環、R1、Q、M及びnはそれぞれ前記と同
    意義)で示される化合物を酸で処理することを特徴とす
    る、請求項1における化合物(I)またはそのカルボキ
    シにおける誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 式(II): 【化4】 (式中、A環、Q、M及びnはそれぞれ前記と同意義)
    で示される化合物をMCN(Mはアルカリ金属)で示さ
    れる化合物(V)と反応させることにより、式(VI): 【化5】 (式中、A環、Q、M及びnはそれぞれ前記と同意義)
    で示される化合物を得た後、これを酸で処理する、請求
    項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 式(VII): 【化6】 (式中、Xはハロゲン;A環、Q、M及びnはそれぞれ
    前記と同意義)で示される化合物をMgと反応させた
    後、(CO22)2(R2は低級アルキル)で示される化合
    物(VIII)と反応させることにより、式(IX): 【化7】 (式中、R2、A環、Q、M及びnはそれぞれ前記と同
    意義)で示される化合物を生成させた後、該化合物(IX)
    を還元することにより、式(X): 【化8】 (式中、R2、A環、Q、M及びnはそれぞれ前記と同
    意義)で示される化合物を得た後、所望により、加水分
    解及び/又はヒドロキシをアルキル化することを特徴と
    する、請求項1における式(I)の化合物またはそのカ
    ルボキシにおける誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】 nが1、MがOである、請求項1〜4の
    いずれかに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 Qが、置換されていてもよいアリ−ル、
    置換されていてもよいヘテロ環、またはモノまたはジ置
    換メチレンアミノである、請求項1〜5のいずれかに記
    載の製造方法。
  7. 【請求項7】 カルボキシにおける誘導体に変換する工
    程を包含する、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 カルボキシにおける誘導体への変換工程
    が、エステル化、アミド化、酸ハライド化、及び/又は
    アルキルチオ化である、請求項7記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 式(II): 【化9】 (式中、Qは有機残基;MはOまたはS(O)i(iは
    0、1または2);nは0、1または2;A環は置換さ
    れていてもよいベンゼン環を表わす。但し、nが0また
    は1、MがO、かつQが置換されていてもよいフェニル
    である場合を除く。)で示される化合物。
  10. 【請求項10】 式(I-A): 【化10】 (式中、Q1は、置換されていてもよいヘテロ環、また
    はモノまたはジ置換メチレンアミノを表わす)で示され
    る化合物。
  11. 【請求項11】 式(XI): 【化11】 (式中、X1はハロゲンまたはヒドロキシ;Q1は前記と
    同意義)で示される化合物を酸化することを特徴とす
    る、請求項10記載の式(I-A)の化合物の製造方法。
  12. 【請求項12】 式(XII): 【化12】 (式中、X2はハロゲン)で示される化合物とQ1OH
    (式中、Q1は前記と同意義)(XIII)で示される化合物
    を、塩基存在下反応させることにより、X1がハロゲン
    である化合物(XI)を得る工程を包含する、請求項11記
    載の製造方法。
  13. 【請求項13】 1,2−ベンゼンジメタノ−ルとQ1
    2(式中、X2はハロゲン)(XIV)で示される化合物
    を、塩基存在下反応させることにより、X1がヒドロキ
    シである化合物(XI)を得る工程を包含する、請求項11
    記載の製造方法。
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