JPH0991686A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH0991686A JPH0991686A JP24719495A JP24719495A JPH0991686A JP H0991686 A JPH0991686 A JP H0991686A JP 24719495 A JP24719495 A JP 24719495A JP 24719495 A JP24719495 A JP 24719495A JP H0991686 A JPH0991686 A JP H0991686A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐久性、走行性、更には出力などに優れた磁
気テープを提供することである。 【解決手段】 支持体と磁性膜と保護膜とを有する磁気
記録媒体において、前記保護膜は、488nmの波長の
レーザを照射した際のラマン散乱スペクトルに、ダイヤ
モンド構造sp3 の成分に起因する1300〜1400
nmのピークとグラファイト構造sp2 の成分に起因す
る1500〜1600nmのピークとが認められるもの
であり、前記ダイヤモンド構造sp3 の成分とグラファ
イト構造sp2 の成分との割合が 0<ダイヤモンド構造sp3 の成分/グラファイト構造
sp2 の成分≦0.3 を満たす磁気記録媒体。
気テープを提供することである。 【解決手段】 支持体と磁性膜と保護膜とを有する磁気
記録媒体において、前記保護膜は、488nmの波長の
レーザを照射した際のラマン散乱スペクトルに、ダイヤ
モンド構造sp3 の成分に起因する1300〜1400
nmのピークとグラファイト構造sp2 の成分に起因す
る1500〜1600nmのピークとが認められるもの
であり、前記ダイヤモンド構造sp3 の成分とグラファ
イト構造sp2 の成分との割合が 0<ダイヤモンド構造sp3 の成分/グラファイト構造
sp2 の成分≦0.3 を満たす磁気記録媒体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に磁気テープに
関する。
関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】磁気テープにおいて
は、高密度記録化の要請から、支持体上に設けられる磁
性層として、バインダ樹脂を用いた塗布型のものではな
く、バインダ樹脂を用いない金属薄膜型のものが提案さ
れている。すなわち、無電解メッキ等の湿式メッキ手
段、真空蒸着やスパッタリングあるいはイオンプレーテ
ィング等の乾式メッキ手段により磁性層を形成した磁気
テープが提案されている。そして、この種の磁気テープ
は磁性体の充填密度が高く、高密度記録に適したもので
ある。
は、高密度記録化の要請から、支持体上に設けられる磁
性層として、バインダ樹脂を用いた塗布型のものではな
く、バインダ樹脂を用いない金属薄膜型のものが提案さ
れている。すなわち、無電解メッキ等の湿式メッキ手
段、真空蒸着やスパッタリングあるいはイオンプレーテ
ィング等の乾式メッキ手段により磁性層を形成した磁気
テープが提案されている。そして、この種の磁気テープ
は磁性体の充填密度が高く、高密度記録に適したもので
ある。
【0003】そして、磁気テープの金属磁性膜を保護す
る為に、各種の保護膜を表面に設けることが提案されて
いる。例えば、ダイヤモンドライクカーボン膜もこれら
の提案の一つである。尚、ダイヤモンドライクカーボン
膜は、例えば熱フィラメントCVD装置、光CVD装
置、RFプラズマCVD装置、マイクロ波プラズマCV
D装置、ECRマイクロ波プラズマCVD装置などのC
VD(ケミカルベーパーデポジション)装置によって設
けられている。
る為に、各種の保護膜を表面に設けることが提案されて
いる。例えば、ダイヤモンドライクカーボン膜もこれら
の提案の一つである。尚、ダイヤモンドライクカーボン
膜は、例えば熱フィラメントCVD装置、光CVD装
置、RFプラズマCVD装置、マイクロ波プラズマCV
D装置、ECRマイクロ波プラズマCVD装置などのC
VD(ケミカルベーパーデポジション)装置によって設
けられている。
【0004】しかし、これまでのダイヤモンドライクカ
ーボン膜では、充分に満足できるものでないことが判っ
て来た。特に、支持体としてハードな円板が用いられた
磁気ディスクではなく、フレキシブルなプラスチック材
料が用いられた磁気テープ、特にヘリカルスキャン方式
の記録・再生装置に用いられる磁気テープの場合には、
耐久性、走行性、更には出力などに満足できないことが
判って来た。
ーボン膜では、充分に満足できるものでないことが判っ
て来た。特に、支持体としてハードな円板が用いられた
磁気ディスクではなく、フレキシブルなプラスチック材
料が用いられた磁気テープ、特にヘリカルスキャン方式
の記録・再生装置に用いられる磁気テープの場合には、
耐久性、走行性、更には出力などに満足できないことが
判って来た。
【0005】従って、本発明は、耐久性、走行性、更に
は出力などに優れた磁気テープを提供することを目的と
する。
は出力などに優れた磁気テープを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記本発明の目的は、支
持体と磁性膜と保護膜とを有する磁気記録媒体におい
て、前記保護膜は、488nmの波長のレーザを照射し
た際のラマン散乱スペクトルに、ダイヤモンド構造sp
3 の成分に起因する1300〜1400nmのピークと
グラファイト構造sp2 の成分に起因する1500〜1
600nmのピークとが認められるものであり、前記ダ
イヤモンド構造sp3 の成分とグラファイト構造sp2
の成分との割合が 0<ダイヤモンド構造sp3 の成分/グラファイト構造
sp2 の成分≦0.3 を満たすことを特徴とする磁気記録媒体によって達成さ
れる。
持体と磁性膜と保護膜とを有する磁気記録媒体におい
て、前記保護膜は、488nmの波長のレーザを照射し
た際のラマン散乱スペクトルに、ダイヤモンド構造sp
3 の成分に起因する1300〜1400nmのピークと
グラファイト構造sp2 の成分に起因する1500〜1
600nmのピークとが認められるものであり、前記ダ
イヤモンド構造sp3 の成分とグラファイト構造sp2
の成分との割合が 0<ダイヤモンド構造sp3 の成分/グラファイト構造
sp2 の成分≦0.3 を満たすことを特徴とする磁気記録媒体によって達成さ
れる。
【0007】尚、ダイヤモンド構造sp3 の成分/グラ
ファイト構造sp2 の成分の割合が0.1〜0.3であ
るものが一層好ましい。すなわち、上記構成のダイヤモ
ンド構造とグラファイト構造とを共有するカーボン膜か
らなる保護膜が金属磁性膜上に設けられた磁気テープ
は、磁気テープの腰の強さが適度なものとなり、ヘッド
タッチに優れ、この結果走行性や出力が優れたものにな
る。かつ、耐久性にも優れたものになる。
ファイト構造sp2 の成分の割合が0.1〜0.3であ
るものが一層好ましい。すなわち、上記構成のダイヤモ
ンド構造とグラファイト構造とを共有するカーボン膜か
らなる保護膜が金属磁性膜上に設けられた磁気テープ
は、磁気テープの腰の強さが適度なものとなり、ヘッド
タッチに優れ、この結果走行性や出力が優れたものにな
る。かつ、耐久性にも優れたものになる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、支持体と磁性膜と保護
膜とを有する磁気記録媒体において、前記保護膜は、4
88nmの波長のレーザを照射した際のラマン散乱スペ
クトルに、ダイヤモンド構造sp3 の成分に起因する1
300〜1400nmのピークとグラファイト構造sp
2 の成分に起因する1500〜1600nmのピークと
が認められるものであり、前記ダイヤモンド構造sp3
の成分とグラファイト構造sp 2 の成分との割合が0<
ダイヤモンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp
2 の成分≦0.3を満たす磁気記録媒体である。特に、
ダイヤモンド構造sp3の成分/グラファイト構造sp
2 の成分の割合が0.1〜0.3である。
膜とを有する磁気記録媒体において、前記保護膜は、4
88nmの波長のレーザを照射した際のラマン散乱スペ
クトルに、ダイヤモンド構造sp3 の成分に起因する1
300〜1400nmのピークとグラファイト構造sp
2 の成分に起因する1500〜1600nmのピークと
が認められるものであり、前記ダイヤモンド構造sp3
の成分とグラファイト構造sp 2 の成分との割合が0<
ダイヤモンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp
2 の成分≦0.3を満たす磁気記録媒体である。特に、
ダイヤモンド構造sp3の成分/グラファイト構造sp
2 の成分の割合が0.1〜0.3である。
【0009】尚、(ダイヤモンド構造sp3 の成分/グ
ラファイト構造sp2 の成分)は、ラマン散乱スペクト
ルにおけるダイヤモンド構造sp3 のピークの面積/グ
ラファイト構造sp2 のピークの面積として求めること
が出来る。本発明の磁気記録媒体における支持体は、磁
性を有するものでも、非磁性のものでも良い。一般的に
は非磁性のものである。例えば、PET等のポリエステ
ル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルフォン、ポリカ
ーボネート、ポリプロピレン等のオレフィン系の樹脂、
セルロース系の樹脂、塩化ビニル系の樹脂といったフレ
キシブルな高分子材料が用いられる。
ラファイト構造sp2 の成分)は、ラマン散乱スペクト
ルにおけるダイヤモンド構造sp3 のピークの面積/グ
ラファイト構造sp2 のピークの面積として求めること
が出来る。本発明の磁気記録媒体における支持体は、磁
性を有するものでも、非磁性のものでも良い。一般的に
は非磁性のものである。例えば、PET等のポリエステ
ル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルフォン、ポリカ
ーボネート、ポリプロピレン等のオレフィン系の樹脂、
セルロース系の樹脂、塩化ビニル系の樹脂といったフレ
キシブルな高分子材料が用いられる。
【0010】このフレキシブルな支持体上に、蒸着やス
パッタ等の乾式メッキ手段によって金属薄膜型の磁性膜
が500〜5000Å厚さ設けられる。金属薄膜型の磁
性膜を形成する磁性粒子の材料としては、例えばFe,
Co,Ni等の金属の他に、Co−Ni合金、Co−P
t合金、Co−Ni−Pt合金、Fe−Co合金、Fe
−Ni合金、Fe−Co−Ni合金、Fe−Co−B合
金、Co−Ni−Fe−B合金、Co−Cr合金、ある
いはこれらに異種の金属を含有させた合金が用いられ
る。尚、金属薄膜型の磁性膜としては、前記材料の窒化
物(例えば、Fe−N,Fe−N−O)や炭化物(例え
ば、Fe−C,Fe−C−O)等も挙げられる。
パッタ等の乾式メッキ手段によって金属薄膜型の磁性膜
が500〜5000Å厚さ設けられる。金属薄膜型の磁
性膜を形成する磁性粒子の材料としては、例えばFe,
Co,Ni等の金属の他に、Co−Ni合金、Co−P
t合金、Co−Ni−Pt合金、Fe−Co合金、Fe
−Ni合金、Fe−Co−Ni合金、Fe−Co−B合
金、Co−Ni−Fe−B合金、Co−Cr合金、ある
いはこれらに異種の金属を含有させた合金が用いられ
る。尚、金属薄膜型の磁性膜としては、前記材料の窒化
物(例えば、Fe−N,Fe−N−O)や炭化物(例え
ば、Fe−C,Fe−C−O)等も挙げられる。
【0011】この金属磁性膜上に10〜500Å、特に
30〜200Å程度の保護膜が設けられる。この保護膜
は上記特徴を有するものである。このような保護膜は、
例えばグラファイトをターゲットとし、Ar+H2 混合
ガスを用いたスパッタ法により0<ダイヤモンド構造s
p3 の成分/グラファイト構造sp2 の成分≦0.3を
満たすようスパッタ条件を設定して行うことにより成膜
できる。
30〜200Å程度の保護膜が設けられる。この保護膜
は上記特徴を有するものである。このような保護膜は、
例えばグラファイトをターゲットとし、Ar+H2 混合
ガスを用いたスパッタ法により0<ダイヤモンド構造s
p3 の成分/グラファイト構造sp2 の成分≦0.3を
満たすようスパッタ条件を設定して行うことにより成膜
できる。
【0012】上記のようにして金属磁性膜や保護膜が成
膜された後、フッ素系潤滑剤の膜が浸漬あるいは超音波
噴霧などの手段により20〜70Å程度の厚さ設けられ
る。潤滑剤としては、例えばHOOC-CF2(O-C2F4)p (OCF2)
q -OCF2-COOH ,F-(CF2CF2CF2O)n -CF2CF2COOH と言っ
たカルボキシル基変性パーフロオロポリエーテル、HOCH
2-CF2(O-C2F4) p (OCF2) q -OCF2-CH2OHと言ったアルコ
ール変性パーフロオロポリエーテル、又、分子の一方
に、又は、一部にアルキル基などの飽和炭化水素基、あ
るいは不飽和炭化水素基、若しくは芳香族炭化水素基、
その他の官能基が付いたもの等が挙げられる。具体的に
は、モンテカチーニ社のFOMBLINZ DIACや
FOMBLIN Z DOL、ダイキン工業社のデムナ
ムSA等がある。
膜された後、フッ素系潤滑剤の膜が浸漬あるいは超音波
噴霧などの手段により20〜70Å程度の厚さ設けられ
る。潤滑剤としては、例えばHOOC-CF2(O-C2F4)p (OCF2)
q -OCF2-COOH ,F-(CF2CF2CF2O)n -CF2CF2COOH と言っ
たカルボキシル基変性パーフロオロポリエーテル、HOCH
2-CF2(O-C2F4) p (OCF2) q -OCF2-CH2OHと言ったアルコ
ール変性パーフロオロポリエーテル、又、分子の一方
に、又は、一部にアルキル基などの飽和炭化水素基、あ
るいは不飽和炭化水素基、若しくは芳香族炭化水素基、
その他の官能基が付いたもの等が挙げられる。具体的に
は、モンテカチーニ社のFOMBLINZ DIACや
FOMBLIN Z DOL、ダイキン工業社のデムナ
ムSA等がある。
【0013】
【実施例1】図1は、本発明になる8mmVTR用磁気
テープの第1実施例の概略図である。図1中、1は約6
μm厚のPET製支持体である。2は、支持体1表面に
斜め蒸着法により設けられた2000Å厚のCo金属磁
性膜である。
テープの第1実施例の概略図である。図1中、1は約6
μm厚のPET製支持体である。2は、支持体1表面に
斜め蒸着法により設けられた2000Å厚のCo金属磁
性膜である。
【0014】3は、支持体1裏面上に蒸着法により設け
られた2000Å厚のAl−Cu合金膜(バックコート
層)である。4は、グラファイトをターゲットにしたス
パッタ法(スパッタ電圧=430v、スパッタ出力=2
kw、テープスピード=0.3m/min、ArとH2
との混合(7:3)ガス)によりCo金属磁性膜2上に
設けられた100Å厚のカーボン膜(保護膜)である。
られた2000Å厚のAl−Cu合金膜(バックコート
層)である。4は、グラファイトをターゲットにしたス
パッタ法(スパッタ電圧=430v、スパッタ出力=2
kw、テープスピード=0.3m/min、ArとH2
との混合(7:3)ガス)によりCo金属磁性膜2上に
設けられた100Å厚のカーボン膜(保護膜)である。
【0015】このカーボン膜4について、スペックス社
製「トリプルメイト(出力300mW、488nmの波
長のArレーザ)」を用いて得たラマン散乱スペクトル
が図2に示される。これによれば、ダイヤモンド構造s
p3 の成分に起因する1300〜1400nmのピーク
とグラファイト構造sp2 の成分に起因する1500〜
1600nmのピークとが認められる。これについて、
ダイヤモンド構造sp 3 の成分 /グラファイト構造s
p2 の成分(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピ
ークの面積/sp2 のピークの面積)を求めると、0.
30であった。
製「トリプルメイト(出力300mW、488nmの波
長のArレーザ)」を用いて得たラマン散乱スペクトル
が図2に示される。これによれば、ダイヤモンド構造s
p3 の成分に起因する1300〜1400nmのピーク
とグラファイト構造sp2 の成分に起因する1500〜
1600nmのピークとが認められる。これについて、
ダイヤモンド構造sp 3 の成分 /グラファイト構造s
p2 の成分(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピ
ークの面積/sp2 のピークの面積)を求めると、0.
30であった。
【0016】5a,5bは、表面に設けられた20Å厚
さのフッ素系潤滑剤(FOMBLINZ DIAC)で
ある。
さのフッ素系潤滑剤(FOMBLINZ DIAC)で
ある。
【0017】
【実施例2】実施例1において、カーボン膜4成膜時の
ArとH2 との混合比を5.5:4.5とし、ダイヤモ
ンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp2 の成分
(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピークの面積
/sp2 のピークの面積)=0.20となるようにした
以外は実施例1に準じて行った。
ArとH2 との混合比を5.5:4.5とし、ダイヤモ
ンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp2 の成分
(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピークの面積
/sp2 のピークの面積)=0.20となるようにした
以外は実施例1に準じて行った。
【0018】
【実施例3】実施例1において、カーボン膜4成膜時の
ArとH2 との混合比を4.5:5.5とし、ダイヤモ
ンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp2 の成分
(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピークの面積
/sp2 のピークの面積)=0.15となるようにした
以外は実施例1に準じて行った。
ArとH2 との混合比を4.5:5.5とし、ダイヤモ
ンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp2 の成分
(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピークの面積
/sp2 のピークの面積)=0.15となるようにした
以外は実施例1に準じて行った。
【0019】
【実施例4】実施例1において、カーボン膜4成膜時の
ArとH2 との混合比を3.5:6.5とし、ダイヤモ
ンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp2 の成分
(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピークの面積
/sp2 のピークの面積)=0.10となるようにした
以外は実施例1に準じて行った。
ArとH2 との混合比を3.5:6.5とし、ダイヤモ
ンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp2 の成分
(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピークの面積
/sp2 のピークの面積)=0.10となるようにした
以外は実施例1に準じて行った。
【0020】
【実施例5】実施例1において、カーボン膜4成膜時の
ArとH2 との混合比を2.5:7.5とし、ダイヤモ
ンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp2 の成分
(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピークの面積
/sp2 のピークの面積)=0.05となるようにした
以外は実施例1に準じて行った。
ArとH2 との混合比を2.5:7.5とし、ダイヤモ
ンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp2 の成分
(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピークの面積
/sp2 のピークの面積)=0.05となるようにした
以外は実施例1に準じて行った。
【0021】
【比較例1】実施例1において、カーボン膜4成膜時の
ArとH2 との混合比を8.5:1.5とし、ダイヤモ
ンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp2 の成分
(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピークの面積
/sp2 のピークの面積)=0.40となるようにした
以外は実施例1に準じて行った。
ArとH2 との混合比を8.5:1.5とし、ダイヤモ
ンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp2 の成分
(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピークの面積
/sp2 のピークの面積)=0.40となるようにした
以外は実施例1に準じて行った。
【0022】
【比較例2】実施例1において、カーボン膜4成膜時の
ArとH2 との混合ガスの代わりにArのみとし、ダイ
ヤモンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp2 の
成分(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピークの
面積/sp2 のピークの面積)=0.80となるように
した以外は実施例1に準じて行った。
ArとH2 との混合ガスの代わりにArのみとし、ダイ
ヤモンド構造sp3 の成分/グラファイト構造sp2 の
成分(ラマン散乱スペクトルにおけるsp3 のピークの
面積/sp2 のピークの面積)=0.80となるように
した以外は実施例1に準じて行った。
【0023】
【比較例3】実施例1において、カーボン膜4としてグ
ラファイト膜からなるものとした以外は実施例1に準じ
て行った。
ラファイト膜からなるものとした以外は実施例1に準じ
て行った。
【0024】
【特性】上記各例で得た8mmVTR用磁気テープにつ
いて、出力(Y−S/N,C−S/N)、ジッター、及
びスチル耐久性について調べたので、その結果を表−1
に示す。 表−1 Y−S/N(dB) C−S/N(dB) ジッター(ns) スチル耐久性 AM PM 実施例1 +2.4 +2.0 +1.8 52 4.5hr 実施例2 +3.1 +2.4 +2.6 48 3.8hr 実施例3 +3.0 +2.2 +2.4 46 3.6hr 実施例4 +2.8 +2.4 +2.4 44 3.0hr 実施例5 +3.1 +2.2 +2.2 48 1.8hr 比較例1 0 0 0 60 1.0hr 比較例2 -1.2 -0.8 -0.8 61 1.0hr 比較例3 +2.2 +1.8 +1.6 61 7min *スチル耐久性は20℃、50%RHの雰囲気下でスチル再生を行い、 出力が3dB低下するに要した時間で表示。 この結果から、磁気テープの金属磁性膜上に設けられる
保護膜はダイヤモンドタイプあるいはグラファイトタイ
プのものよりも両者を共有するタイプのカーボン膜であ
ることが大事なことが判る。特に、ダイヤモンド構造s
p3 の成分/グラファイト構造sp 2の成分が0.3以
下のものである場合に、出力、走行性、及びスチル耐久
性いずれにも優れていた。
いて、出力(Y−S/N,C−S/N)、ジッター、及
びスチル耐久性について調べたので、その結果を表−1
に示す。 表−1 Y−S/N(dB) C−S/N(dB) ジッター(ns) スチル耐久性 AM PM 実施例1 +2.4 +2.0 +1.8 52 4.5hr 実施例2 +3.1 +2.4 +2.6 48 3.8hr 実施例3 +3.0 +2.2 +2.4 46 3.6hr 実施例4 +2.8 +2.4 +2.4 44 3.0hr 実施例5 +3.1 +2.2 +2.2 48 1.8hr 比較例1 0 0 0 60 1.0hr 比較例2 -1.2 -0.8 -0.8 61 1.0hr 比較例3 +2.2 +1.8 +1.6 61 7min *スチル耐久性は20℃、50%RHの雰囲気下でスチル再生を行い、 出力が3dB低下するに要した時間で表示。 この結果から、磁気テープの金属磁性膜上に設けられる
保護膜はダイヤモンドタイプあるいはグラファイトタイ
プのものよりも両者を共有するタイプのカーボン膜であ
ることが大事なことが判る。特に、ダイヤモンド構造s
p3 の成分/グラファイト構造sp 2の成分が0.3以
下のものである場合に、出力、走行性、及びスチル耐久
性いずれにも優れていた。
【0025】
【発明の効果】出力、走行性、及びスチル耐久性いずれ
にも優れたものが得られる。
にも優れたものが得られる。
【図1】本発明になる磁気テープの概略図
【図2】本発明の磁気テープの保護膜のラマン散乱スペ
クトル
クトル
1 支持体 2 Co金属磁性膜 3 Al−Cu合金膜(バックコート層) 4 カーボン膜(保護膜)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 克己 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王株 式会社情報科学研究所内 (72)発明者 石川 准子 栃木県芳賀郡市貝町大字赤羽2606 花王株 式会社情報科学研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 支持体と磁性膜と保護膜とを有する磁気
記録媒体において、 前記保護膜は、 488nmの波長のレーザを照射した際のラマン散乱ス
ペクトルに、ダイヤモンド構造sp3 の成分に起因する
1300〜1400nmのピークとグラファイト構造s
p2 の成分に起因する1500〜1600nmのピーク
とが認められるものであり、 前記ダイヤモンド構造sp3 の成分とグラファイト構造
sp2 の成分との割合が 0<ダイヤモンド構造sp3 の成分/グラファイト構造
sp2 の成分≦0.3 を満たすことを特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24719495A JPH0991686A (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24719495A JPH0991686A (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0991686A true JPH0991686A (ja) | 1997-04-04 |
Family
ID=17159853
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24719495A Pending JPH0991686A (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0991686A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2000560A1 (en) | 1999-07-08 | 2008-12-10 | Sumitomo Electric Industries, Ltd | Hard coating and coated member |
US10984830B2 (en) | 2017-02-24 | 2021-04-20 | The National University Of Singapore | Two dimensional amorphous carbon as overcoat for heat assisted magnetic recording media |
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-
1995
- 1995-09-26 JP JP24719495A patent/JPH0991686A/ja active Pending
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