JPH0987487A - 熱硬化性樹脂組成物、それを使用した積層板及びその製造方法 - Google Patents
熱硬化性樹脂組成物、それを使用した積層板及びその製造方法Info
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Abstract
熱硬化性樹脂組成物で、特に電気特性、打ち抜き加工
性、難燃性に優れる紙基材積層板を得るための熱硬化性
樹脂組成物を得ることを目的とする。 【解決手段】低分子量縮合樹脂(a)と乾性油変性レゾ
ール樹脂(b)との混合物からなるレゾール樹脂(A)
と、フェノール類とトリアジン環を有する化合物とアル
デヒド類との混合物又は縮合物からなり、該混合物又は
縮合物中に未反応アルデヒド類を含まず、かつメチロー
ル基を実質的に含まないフェノール樹脂組成物(B)か
らなることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物、それを使
用した積層板及びその製造方法に関する。
Description
優れる紙基材含浸複合体を得るための熱効果性樹脂組成
物で、特に電気特性、打ち抜き加工性、難燃性に優れる
紙基材積層板を得るための熱硬化性樹脂組成物およびそ
の積層板の製造方法に関するものである。
ル樹脂積層板は、フェノール樹脂ワニスをクラフト紙又
はリンター紙等に含浸乾燥させ、該含浸紙を積層し、片
面又は両面に銅箔を加えて成形され製造される。
層板は、難燃化の要求が強いために種々の難燃処方を用
いる。難燃化の方法としては、ハロゲンあるいはリン化
合物を樹脂中に添加する添加型難燃剤を使用する場合
と、樹脂に化学的に結合される反応型難燃剤を使用する
場合とがあるが、特性の低下を防ぐには後者が好まし
い。このような反応型難燃剤としてはハロゲン置換基を
有するエポキシ化合物が多く使用されるが、かかる化合
物を多量に用いた場合に打ち抜き加工性の低下が生じる
という欠点を有している。
点を改善することを目的としたもので、電気特性、打ち
抜き加工性、難燃性に優れる紙基材積層板を得るための
熱硬化性樹脂組成物、積層板及びその製造方法に関する
ものである。
に鑑みて鋭意検討した結果、塗布含浸に用いる樹脂とし
てレゾール樹脂と、フェノール樹脂とトリアジン環を有
する化合物等の特定組成を有する混合物又は共縮合物と
熱硬化性樹脂を組み合わせて用いることで上記課題を解
決することを見い出し、本発明を完成するに至った。
と、フェノール類とトリアジン環を有する化合物とアル
デヒド類との混合物又は縮合物からなり、該混合物中又
は縮合物に未反応アルデヒド類を含まず、かつメチロー
ル基を実質的に含まないことを特徴とするフェノール樹
脂組成物(B)からなり、好ましくはレゾール樹脂
(A)が、低分子量縮合樹脂(a)と乾性油変性レゾー
ル樹脂(b)との混合物からなることを特徴とする熱硬
化性樹脂組成物及びそれを使用した積層板に関する。さ
らに紙基材を二段階で含浸する方式でフェノール樹脂を
塗布含浸し、乾燥して得られた積層材料を積層成形する
ことによる積層板の製造方法において、第1段目に含浸
用樹脂として低分子量レゾール樹脂(a)を使用し、第
2段目に乾性油変性レゾール樹脂(b)と、フェノール
類とトリアジン環を有する化合物とアルデヒド類との混
合物又は縮合物からなり、該混合物又は縮合物中に未反
応アルデヒド類を含まず、かつメチロール基を実質的に
含まないフェノール樹脂組成物(B)を使用することを
特徴とする積層板の製造方法に関する。
フェノール、クレゾール、ブチルフェノール、ノニルフ
ェノール、キシレノール、レゾルシン等のフェノール類
とホルムアルデヒド等のアルデヒド類を塩基性触媒の存
在下で反応させて得られる低分子量縮合樹脂であり、ま
たこれらのフェノール類を桐油、脱水ひまし油、亜麻仁
油、トール油などの乾性油で変性したフェノール類を使
用した乾性油変性樹脂であってもよい。さらにはメラミ
ン、グアナミン等とホルムアルデヒド等のアルデヒド類
を塩基性触媒の存在下で反応させて得られる低分子量縮
合樹脂であり、それらのメチロール基の一部又は全部を
メタノール、ブタノール等の低級アルコールでエーテル
化したものであってもよい。これらの樹脂は、その使用
にあたって1種類のみに限定されるものではなく、2種
以上の併用も可能であるが、含浸性、打ち抜き特性を両
立させる点から、低分子量縮合樹脂と乾性油変性レゾー
ル樹脂を併用するのが好ましい。
エチレンジアミン、トリエチルアミン等のアミン系触
媒、又は金属水酸化物等が用いられる。本発明のフェノ
ール樹脂組成物(B)を得るための前記フェノール類と
しては、特に限定されるものではなく、たとえばフェノ
ール、あるいはクレゾール、キシレノール、エチルフェ
ノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール、オクチ
ルフェノールなどのアルキルフェノール類、ビスフェノ
ールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、レゾル
シン、カテコールなどの多価フェノール類、ハロゲン化
フェノール、フェニルフェノール、アミノフェノールな
どが挙げられる。またこれらのフェノール類は、その使
用にあたって1種類のみに限定されるものではなく、2
種以上の併用も可能である。
るためのトリアジン環を含む化合物としては、特に限定
されるものではないが、次の一般式(I)及び/又は一
般式(II)で表わされる化合物であることが好ましい。
ルキル基、フェニル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシル
アルキル基、エーテル基、エステル基、酸基、不飽和
基、シアノ基、ハロゲン原子のいずれかを表わす)
ルキル基、フェニル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシル
アルキル基、エステル基、酸基、不飽和基、シアノ基、
ハロゲン原子のいずれかを表す) 一般式(I)中、R1、R2、R3のうちの少なくとも1つ
がアミノ基であることが好ましい。
具体的にはメラミン、あるいはアセトグアナミン、ベン
ゾグアナミンなどのグアナミン誘導体、シアヌル酸、あ
るいはメチルシアヌレート、エチルシアヌレート、アセ
チルシアヌレート、塩化シアヌルなどのシアヌル酸誘導
体等が挙げられる。これらの中でも、R1、R2、R3の
うちのいずれか2つ又は3つがアミノ基であるメラミ
ン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミンなどのグアナ
ミン誘導体がより好ましい。
ちの少なくとも1つが水素原子であることが好ましい。
一般式(II)で示される化合物としては、具体的にはイ
ソシアヌル酸、メチルイソシアヌレート、エチルイソシ
アヌレート、アリルイソシアヌレート、2−ヒドロキシ
エチルイソシアヌレート、2−カルボキシルエチルイソ
シヌレート、塩素化イソシアヌル酸などのイソシアヌル
酸誘導体などが挙げられる。これらの中でも、R4、
R5、R6のすべてが水素原子であるイソシアヌル酸が最
も好ましい。またこの互変異性体である一般式(I)で
表わされる化合物に当たるシアヌル酸も同様に好ましい
化合物である。
みに限定されるものではなく2種以上を併用することも
可能である。本発明のフェノール樹脂組成物を得るため
のアルデヒド類は、特に限定されるものではないが、取
扱いの容易さの点からホルムアルデヒドが好ましい。ホ
ルムアルデヒドとしては、限定するものではないが、代
表的な供給源としてホルマリン、パラホルムアルデヒド
等が挙げられる。
アルデヒド類を含まず、かつメチロール基を実質的に含
まないことを特徴とするものである。未反応アルデヒド
類を含まず、メチロール基を実質的に含まないことによ
り、乾性油変性レゾール樹脂などとの相溶性が向上し、
積層板に均一に難燃効果を付与できるという効果を有す
る。
るための代表的な製造方法について説明する。まず、前
記したフェノール類とアルデヒド類とトリアジン環を有
する化合物とを塩基性あるいは酸性触媒下で反応させ
る。この時、系のpHは特に限定されるものではないが
トリアジン環を含む化合物の多くが塩基性溶液に容易に
溶解することから、塩基性触媒下で反応させるのが好ま
しく、さらに塩基性触媒としてアミン類を使用すること
が好ましい。また、各原料の反応順序も特に制限はな
く、フェノール類、アルデヒド類をまず反応させてから
トリアジン環を有する化合物を加えても、逆にトリアジ
ン環を有する化合物とアルデヒド類を反応させてからフ
ェノール類を加えても、同時に全ての原料を加えて反応
させても良い。この時、フェノール類に対するアルデヒ
ド類のモル比は特に限定されるものではないが0.2〜
1.5が好ましく、0.4〜0.8がより好ましい。ま
たフェノール類に対するトリアジン環を有する化合物と
の重量比は特に制限するものではないが、10〜98:
90〜2が好ましく、50〜95:50〜5がより好ま
しい。フェノール類の重量比が10重量%以下では樹脂
化することが困難となり、98重量%以上では充分な難
燃効果を得ることができなくなるので、好ましくない。
ないが、塩基性触媒として、例えば水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化バリウム等のアルカリ金属およ
びアルカリ土類金属の水酸化物、およびこれらの酸化
物、アンモニア、1〜3級アミン類、ヘキサメチレンテ
トラミン、炭酸ナトリウム等が挙げられ、酸触媒とし
て、塩酸、硫酸、スルホン酸等の無機酸、シュウ酸、酢
酸等の有機酸、ルイス酸、あるいは酢酸亜鉛などの2価
金属塩等が挙げられる。
気電子材料用の積層板用に使用されるため、金属などの
無機物が触媒残として残ることは好ましくないことか
ら、塩基性の触媒としてはアミン類、酸性の触媒として
は有機酸を使用するのが好ましい。
反応を行うこともできる。この際溶媒としては、特に限
定されないが、例えばアセトン、メチルエチルケトン、
トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸エ
チル、エチレングリコールモノメチルエーテル、N,N
−ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール等が
挙げられる。これらの溶剤は、単独または適宜に2種以
上の混合溶剤として使用することができる。
の不純物を除去する。ただし触媒にアミン類を使用した
場合には必要としない。反応終了後、未反応のアルデヒ
ド類、フェノール類、溶媒等を常圧蒸留、真空蒸留等の
常法にしたがって除去する。この時、本発明の樹脂組成
物の特徴である未反応のアルデヒド類とメチロール基を
実質的に含まない樹脂組成物を得るためには120℃以
上の加熱処理を必要とする。120℃以下の加熱処理で
はメチロール基を実質的に消失させることは困難であ
る。また120℃以上の温度であれば充分に時間をかけ
ることによりメチロール基を消失させることができる
が、効率的に消失させるにはより高い温度、好ましくは
150℃以上の加熱処理を行うことが好ましい。この時
高温においてはノボラック樹脂を得るときの常法にした
がい、加熱とともに蒸留することが好ましい。
樹脂組成物(B)との混合割合は、特に限定されるもの
ではないが、固形分重量比がA:B=100:5〜50
の比率で配合されることが好ましい。
て他の熱硬化性樹脂を使用することができる。他の熱硬
化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、熱硬化アクリル樹脂等が挙げられるが、打ち抜き
加工性の点等からエポキシ樹脂が好ましく、この場合の
エポキシ樹脂としては、たとえばビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、ポリフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族エ
ポキシ樹脂、芳香族エステル型エポキシ樹脂、環状脂肪
族エステル型エポキシ樹脂、脂肪族エステル型エポキシ
樹脂、エーテルエステル型エポキシ樹脂、およびエポキ
シ化大豆油の如き非グリシジル系エポキシ樹脂およびこ
れらの臭素あるいは塩素等のハロゲン置換体等が挙げら
れ、難燃性の点から臭素化エポキシ樹脂がより好まし
い。これらのエポキシ樹脂を単独又は数種類混合して使
用しても何等差し支えない。
必要に応じて種々の添加剤、難燃剤、充填剤等を適宜配
合することが出来る。本発明の積層板は、以上のように
して得られる熱硬化性樹脂組成物を必要に応じて有機溶
剤に溶解してワニスとした後、クラフト紙、リンター
紙、ガラス布、ガラス不織布、ポリエステル布、アラミ
ド繊維布、帆布等の紙基材に塗布含浸し、乾燥して得ら
れる積層材料を積層成形することにより得られる。
ル類とトリアジン環を有する化合物からなるフェノール
樹脂組成物(B)を塗布含浸する配合手順、配合割合は
特に限定するものではないが、二段階に含浸する方式で
フェノール樹脂を塗布含浸し、第1段目の含浸用樹脂と
して低分子量レゾール樹脂を使用し、第2段目の含浸用
樹脂として乾性油変性レゾール樹脂と、フェノール類と
トリアジン環を有する化合物からなるフェノール樹脂組
成物とを用いるのが好ましい。
途以外にも、オイルあるいはエアーフィルター、バッテ
リーセパレータ、接着紙、紙管など紙基材複合体用に用
いることができる。
が、本発明はこの実施例のみに限定されるものではな
い。以下、%は「重量%」を、部は「重量部」を表わす
ものとする。
成例) フェノール94部、ベンゾグアナミン9.4部に41.
5%ホルマリン51部、およびシュウ酸0.47部を加
え、発熱に注意しながら徐々に100℃まで昇温した。
100℃にて5時間反応させた後、常圧下にて水を除去
しながら180℃まで2時間かけて昇温し、次いで減圧
下にて未反応のフェノールを除去し、軟化点103℃の
フェノール樹脂組成物を得た。
られた組成物中のフェノール類とトリアジン環を有する
化合物の重量比率、未反応ホルムアルデヒド量、メチロ
ール基の存在の有無、および未反応フェノールモノマー
量は次のように求めた。 <フェノールとトリアジン環を有する化合物(ベンゾグ
アナミン)の重量比率>180℃、減圧下にて反応系外
に除去した流出物中のフェノール含量をガスクロマトグ
ラフィから算出し、仕込みのフェノール部数から引いて
組成物中のフェノール存在量とした。ベンゾグアナミン
は仕込み量がそのまま組成物中に含まれることとした。
両者の比率を存在比とした。 カラム:30%セライト545カルナバワックス2m×
3mmΦ カラム温度:170℃ 注入口温度:230℃ 検出器:FID キャリアガス:N2ガス 1.0kg/cm2 測定法:内部標準法 <未反応ホルムアルデヒド量>蒸留水50gに細かく粉
砕した組成物約5gを加え、室温で24時間保持した。
pH計にセットし、N/10塩酸水溶液を加えてpH=
4.0に調整した。これにpH=4.0に調整した7%
ヒドロキシルアミン水溶液50mlを加え、アルミ箔等
で密封して30分放置した。その後pH計にセットし、
1Nの水酸化ナトリウム溶液でpH=4.0に中和する
まで滴定する。次式により遊離ホルムアルデヒド量を決
定した。
脂組成物中に存在するメチロール基を測定した。 装置:日本電子(株)製 GSX270 プロトン:270MHz 測定溶媒:重メタノールあるいは重アセトン 基準物質:テトラメチルシラン 測定条件 パルス条件:45゜×4000times パルス間隔:2秒 得られたチャートの60〜70ppmに現れ、ノイズと
明確に区別され得るピークを用いて判定した。ピークが
認められた場合を「有」、認められない場合を「無」と
した。 <未反応フェノールモノマー量>先に示したガスクロマ
トグラフィと同様の測定条件において組成物中のフェノ
ールモノマー含量を測定した。このようにして求められ
た各成分量は表1にまとめて記した。
成例) フェノール94部に41.5%ホルマリン29部、メラ
ミン19部、およびトリエチルアミン0.47部を加
え、100℃にて3時間反応させた。常圧下にて水を除
去しながら120℃まで昇温し、温度を保持したまま2
時間反応させた。常圧下にて水を除去しながら180℃
まで2時間かけて昇温し、次いで減圧下にて未反応のフ
ェノールを除去し、軟化点123℃のフェノール樹脂組
成物を得た。フェノールとメラミンの重量比率、未反応
ホルムアルデヒド量、メチロール基の存在の有無、およ
び未反応フェノールモノマー量を求め、結果を表1にま
とめて示した。
びトリエチルアミン0.47部を加え、80℃にて3時
間反応させた。次にメラミン14部とベンゾグアナミン
14部を加えてさらに2時間反応させた。以下合成例2
と同様の方法で反応させて軟化点130℃のフェノール
樹脂組成物を得た。合成例1と同様にしてフェノールと
メラミン、ベンゾグアナミンの重量比率、未反応ホルム
アルデヒド量、メチロール基の存在の有無、および未反
応フェノールモノマー量を求め、結果を表1にまとめて
示した。
ルマリン43部、トリメチルアミン0.47部を加え1
00℃にて4時間反応させた。次に常圧下にて水を除去
しながら120℃まで昇温し、温度を保持したまま2時
間反応させた。次に常圧下にて水を除去しながら180
℃まで2時間かけて昇温し、減圧下にて未反応のフェノ
ールを除去し、軟化点107℃のフェノール樹脂組成物
を得た。フェノールとシアヌル酸の重量比率、未反応ホ
ルムアルデヒド量、メチロール基の存在の有無、および
未反応フェノールモノマー量を求め、結果を表1にまと
めて示した。
メチルアミン1.9部を加え60℃にて2時間反応させ
た。次に減圧下にて水を除去し、メタノール/水=70
/30の混合溶剤で希釈して樹脂分50%の低分子量レ
ゾール樹脂ワニスを得た。
る。 [合成例6](レゾール樹脂の合成例) フェノール94部、桐油60部、パラトルエンスルホン
酸0.5部を加え80℃にて3時間反応させた。次にト
ルエン60部とトリエタノールアミン2gを加えて希
釈、中和後、パラホルムアルデヒド40部、25%アン
モニア水2.4部を加え90℃で4時間反応させた。こ
れに臭素化エポキシ樹脂(エピクロン153 [大日本
インキ化学工業(株)製])12部、トリフェニルホスフ
ェート12部を加えた後、メタノール/トルエン=50
/50の混合溶剤で希釈して樹脂分50%の桐油変性樹
脂ワニスを得た。
る。 [実施例1〜4および比較例1]表2に示した割合にし
たがって、W1、W2およびN1〜N4を混合溶解して
均一な溶液とした後、135g/m2のクラフト紙に塗
布含浸し、乾燥して樹脂含量が52〜55%のプリプレ
グを得た。これを8枚積層し、160℃、80kg/c
m2で60分間熱圧成形し、厚さ1.6mmの積層板を
得た。
g/m2のクラフト紙に塗布含浸し、乾燥して樹脂含量
が10〜12%の処理基材を得た。ついでこの処理基材
に、表2に示した割合にしたがって、W2およびN1〜
N4をあらかじめ混合溶解して均一な溶液としたワニス
を塗布含浸して乾燥し、樹脂含量が55〜58%のプリ
プレグを得た。これを8枚積層し、160℃、80kg
/cm2で60分間熱圧成形し、厚さ1.6mmの積層
板を得た。
表2に示した。試験方法は、吸水率、絶縁抵抗はJIS
C6481に準じて行い、打ち抜き加工性はASTM
D−617による。
層板は、優れた電気特性、難燃性、打ち抜き加工性を有
する。
Claims (10)
- 【請求項1】レゾール樹脂(A)と、フェノール類とト
リアジン環を有する化合物とアルデヒド類との混合物又
は縮合物からなり、該混合物又は縮合物中に未反応アル
デヒド類を含まず、かつメチロール基を実質的に含まな
いフェノール樹脂組成物(B)からなることを特徴とす
る熱硬化性樹脂組成物。 - 【請求項2】フェノール樹脂組成物(B)において、ト
リアジン環を有する化合物が、一般式(I)で示される
化合物及び/又は一般式(II)で示される化合物である
ことを特徴とする請求項1記載の組成物。 【化1】 (式中、R1、R2、R3は、アミノ基、アルキル基、フ
ェニル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシルアルキル基、
エーテル基、エステル基、酸基、不飽和基、シアノ基、
ハロゲン原子のいずれかを表わす) 【化2】 (式中、R4、R5、R6は、水素原子、アルキル基、フ
ェニル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシルアルキル基、
エステル基、酸基、不飽和基、シアノ基、ハロゲン原子
のいずれかを表す) - 【請求項3】一般式(I)中、R1、R2、R3のうちの少
なくとも1つがアミノ基であることを特徴とする請求項
1又は2記載の組成物。 - 【請求項4】一般式(I)中、R1、R2、R3のうちのい
ずれか2つがアミノ基であることを特徴とする請求項3
記載の組成物。 - 【請求項5】一般式(I)中、R1、R2及びR3がアミノ
基であることを特徴とする請求項3記載の組成物。 - 【請求項6】一般式(II)中、R4、R5及びR6が水素
であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記
載の組成物。 - 【請求項7】レゾール樹脂(A)が、低分子量縮合樹脂
(a)と乾性油変性レゾール樹脂(b)との混合物から
なることを特徴とする請求項1記載の組成物。 - 【請求項8】レゾール樹脂(A)とフェノール樹脂組成
物(B)との割合が、固形分重量比でA:B=100:
5〜50であることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
か1項記載の組成物。 - 【請求項9】請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物を紙基
材に塗布含浸し、乾燥して得られる積層材料を成形して
なる積層板。 - 【請求項10】紙基材を二段階で含浸する方式でフェノ
ール樹脂を塗布含浸し、乾燥して得られた積層材料を積
層成形することによる積層板の製造方法において、第1
段目に含浸用樹脂として低分子量レゾール樹脂(a)を
使用し、第2段目に乾性油変性レゾール樹脂(b)と、
フェノール類とトリアジン環を有する化合物とアルデヒ
ド類との混合物又は縮合物からなり、該混合物又は縮合
物中に未反応アルデヒド類を含まず、かつメチロール基
を実質的に含まないフェノール樹脂組成物(B)を使用
することを特徴とする積層板の製造方法。
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---|---|---|---|
JP24295195A JP3458557B2 (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | 熱硬化性樹脂組成物、それを使用した積層板及びその製造方法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0987487A true JPH0987487A (ja) | 1997-03-31 |
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WO2004030884A1 (ja) * | 2002-10-02 | 2004-04-15 | Hitachi Chemical Co., Ltd. | 積層板 |
JP2008266403A (ja) * | 2007-04-18 | 2008-11-06 | Showa Highpolymer Co Ltd | 窒素含有フェノール樹脂 |
JP2013181166A (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-12 | Showa Denko Kk | フェノール樹脂および熱硬化性樹脂組成物 |
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- 1995-09-21 JP JP24295195A patent/JP3458557B2/ja not_active Expired - Fee Related
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