JPH0986449A - 自動車の前部構造 - Google Patents
自動車の前部構造Info
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- JPH0986449A JPH0986449A JP24567995A JP24567995A JPH0986449A JP H0986449 A JPH0986449 A JP H0986449A JP 24567995 A JP24567995 A JP 24567995A JP 24567995 A JP24567995 A JP 24567995A JP H0986449 A JPH0986449 A JP H0986449A
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Abstract
置されスポイラ機能を備えたバンパとの間に開口を有す
る車両において、フロントサイドフレームの高さ位置と
開口の高さ位置とを略一致させながら、この開口の車幅
方向寸法をフロントサイドフレームの外側まで広げる。 【解決手段】 フロントスポイラ8とフェンダパネル
5,5との連続部分に形成されるメイン開口10の縦壁
を構成するカバーパネル12に、フロントサイドフレー
ム11の配設位置よりも車幅方向内側に位置する内側カ
バー部12aと、メイン開口10の前端部に位置し、フ
ロントサイドフレーム11の下側を回り込み、フロント
サイドフレーム11の前側で車幅方向外側に延長し、該
フロントサイドフレーム11の配設位置よりも車幅方向
外側に位置する前側カバー部12bとを備えさせる。
Description
に係り、特に、ノーズパネルの上方にバンパを配設する
ことで空力特性の向上を図るようにした自動車の車体前
部の構造の改良に関する。
報に開示されているように、ノーズパネルの高さ位置を
低く設定すると共に、このノーズパネルの前端部上方に
バンパを配設し、このバンパの両端をノーズパネル両側
のフェンダ部分に連結することにより、ノーズパネルと
バンパとの間に走行風流通用の開口を形成した車体構造
が知られている。つまり、この開口に走行風を流すこと
で、バンパの上下両側に走行風が流れることになって、
このバンパにスポイラとしての機能を発揮させながら、
上記開口から導入した走行風を、ボンネット、フロント
ガラス、ルーフに沿って流し、高い空力特性が得られる
ようにしている。また、ノーズパネルを低い位置に設定
しているにも拘らずバンパ高さを前突時の衝撃荷重を受
け得る高さに設定できるので前突に対する車体強度を十
分に確保することもできる。
十分に確保するために、該バンパ内に収容されて車幅方
向に延びるバンパフレームの両端部を、エンジンルーム
内の左右両側において前後方向に延びる一対のフロント
サイドフレームの前端に連結している。
体構造においては、より高い空力特性を得るため、また
デザイン性の面から、バンパとノーズパネルとの間の開
口の車幅方向寸法をできるだけ大きく確保したいといっ
た要求がある。
造では、フロントサイドフレームの高さ位置と開口の高
さ位置とが略一致しているために、この開口幅をフロン
トサイドフレームの外側まで広げることができず、この
フロントサイドフレームの位置によって開口の車幅方向
寸法が制約されていた。
を開口よりも上側若しくは下側に位置させればフロント
サイドフレームによる制約を受けることなく開口の車幅
方向寸法を大きく確保することができるが、このような
構成では以下のような不具合がある。つまり、フロント
サイドフレームの高さ位置を開口よりも上側に位置させ
た場合、このフロントサイドフレームの上側を覆うノー
ズパネルの位置も高い位置に設定されることになってし
まい、上述したノーズパネルの高さ位置を低く設定する
ことによる空力特性の向上が阻害されてしまう。一方、
フロントサイドフレームの高さ位置を開口よりも下側に
位置させた場合、このフロントサイドフレームの前端
と、開口よりも上側に位置するバンパフレームとを連結
するための連結部材の高さ寸法が大きくなってしまいバ
ンパフレームの支持強度の低下が懸念されるので、この
支持強度を十分に得るために、連結部材を大型にした
り、この連結部分を補強する必要があり、車体重量の増
大を招くことになり実用性に欠ける。
のであって、ノーズパネルと、該ノーズパネルの上方に
配置されスポイラ兼バンパとしての部材との間に開口を
有する車両において、フロントサイドフレームの高さ位
置と開口の高さ位置とを略一致させながら、この開口の
車幅方向寸法をフロントサイドフレームの外側まで広げ
ることを目的とする。
めに、本発明は、スポイラとノーズパネルとの間の開口
の左右両縦壁を、この開口の前端部分ではフロントサイ
ドフレームに干渉しない位置で該フロントサイドフレー
ムの外側に延長させるようにした。
部の左右両側において前後方向に延びるフロントサイド
フレームと、車体前部のノーズ部分を構成すると共に、
前端部が上記フロントサイドフレームの配設高さ位置よ
りも下側に位置するノーズパネルと、該ノーズパネルの
車幅方向外側に設けられたフェンダ部と、上記ノーズパ
ネルの前端部上方に配設され、このノーズパネルとの間
で、フロントサイドフレームと略同一高さ位置の走行風
流通空間を形成し、且つ車幅方向両端部がフェンダ部に
連続されたスポイラ部材とを備えた自動車の前部構造を
前提としている。そして、上記フェンダ部とスポイラ部
材との連続部分に形成される走行風流通空間の左右両側
の縦壁に、上記走行風流通空間の前端部よりも後方に設
けられ、フロントサイドフレームの配設位置よりも車幅
方向内側に位置する第1の縦壁と、該第1の縦壁の前側
に連続して上記走行風流通空間の前端部に設けられ、フ
ロントサイドフレームの前端部分に干渉しない位置にお
いて車幅方向外側に延長して該フロントサイドフレーム
の配設位置よりも車幅方向外側に位置する第2の縦壁と
を備えさせた構成としている。このような構成により、
フロントサイドフレームの高さ位置と走行風流通空間の
高さ位置とを略一致させながら、該走行風流通空間の先
端部分の開口幅寸法をフロントサイドフレーム同士の間
隔寸法よりも大きく設定することができることになる。
の自動車の前部構造において、走行風流通空間の左右両
側の縦壁間で、且つスポイラ部材の下側に、走行風導入
用の開口を設けた構成としている。この構成により、ス
ポイラ部材に覆い隠される位置に走行風導入用の開口が
位置することになり、車両の外観の見映えを阻害するこ
となしに走行風導入用の開口を形成することができる。
つまり、特に走行風の風量が多い部分に走行風導入用の
開口を形成しながら、スポイラ部材をこの開口を覆い隠
す部材として利用できる。
の自動車の前部構造において、走行風導入用の開口を、
エンジンルーム冷却風導入用、オイルクーラ冷却風導入
用、エンジンへの吸気導入用の何れかとした構成として
いる。この構成により、走行風を有効に利用して、エン
ジンルームの冷却、オイルクーラの冷却或いはエンジン
への吸気導入を行うことができる。
の自動車の前部構造において、スポイラ部材とフェンダ
部との連結部分にフロントサイドフレームの前端部を挿
入した構成としている。この構成により、フロントサイ
ドフレームの前端部をスポイラ部材とフェンダ部によっ
て覆い隠すことができ、フロントサイドフレームの高さ
位置に拘りなくノーズパネルを低い位置に設定できるの
で車両の空力特性が向上できる。
の自動車の前部構造において、スポイラ部材の内部に、
車幅方向に延びる補強用のレインフォースメントを配設
し、該レインフォースメントの左右両端部を各フロント
サイドフレームの前端部に接続した構成としている。こ
の構成により、スポイラ部材は、剛性の高い各フロント
サイドフレームに支持されることになるので、その支持
剛性が向上する。
の自動車の前部構造において、スポイラ部材の前端位置
を、ノーズパネルの前端位置よりも前方に位置させた構
成としている。この構成により、車両の前突時には、ノ
ーズパネルよりもスポイラ部材に先に衝撃荷重が作用す
ることになり、このスポイラ部材にバンパとしての機能
を発揮させることができる。
の自動車の前部構造において、フェンダ部にタイヤハウ
スを形成し、該タイヤハウスの内部空間に、エンジンへ
吸気を導入する吸気管の上流端を開放した構成としてい
る。この構成により、タイヤハウスの内部空間の空気が
吸気管によってエンジンに吸入されることになる。
の自動車の前部構造において、ノーズパネルの下側に、
走行風をフロントブレーキに向って案内して該フロント
ブレーキを冷却するブレーキエアダクトを設け、タイヤ
ハウスの内部空間を、このブレーキエアダクトに連通さ
せた構成としている。この構成により、ブレーキエアダ
クトを流れる走行風の一部はタイヤハウスの内部空間に
導入されることになり、この導入された空気が吸気管に
よってエンジンに吸気として導入する。このようにタイ
ヤハウスの内部空間に走行風を取入れることで、このタ
イヤハウスの内部空間の空気がエンジンからの熱などに
よって温度上昇して吸気の充填効率が低下してしまうと
いった状況を回避できる。つまり、タイヤハウスへの走
行風の導入により吸気の冷却を行うことができる。
の自動車の前部構造において、走行風流通空間の縦壁
に、ブレーキエアダクトからタイヤハウス内に導入され
た走行風を排出するための開口を形成した構成としてい
る。この構成により、タイヤハウスの内部空間に導入し
た走行風の一部は縦壁の開口から排出されることにな
る。このため、タイヤハウスの内部圧力が走行風の動圧
の影響によって異常上昇するといったことがなくなり、
この圧力変動に伴う空燃比のばらつきが回避されて、常
に適切な空燃比が得られる。
9のうち1つに記載の自動車の前部構造において、走行
風流通空間の縦壁を、スポイラ部材に対して着脱自在と
したカバー部材で成した構成としている。この構成によ
り、ノーズパネル下側がエンジンルームとなっているよ
うな場合、このエンジンルーム内のメンテナンス時等に
あっては、カバー部材を取外すことによってフェンダ部
下側のメンテナンスを容易に行うことができる。
記載の自動車の前部構造において、カバー部材の後方
に、ノーズパネル下側のエンジンルームを開閉するため
のボンネットを設けた構成としている。この構成によ
り、ボンネットを開放することでエンジンルーム内の広
範囲に亘ってメンテナンスが可能になり、メンテナンス
性が良好に得られる。
基いて説明する。図1に示すように、本形態に係る車両
1は、フロントノーズ部分2が、フロントガラス3の前
端から車体前端に向って大きな傾斜角度をもって下方に
傾斜された所謂スラントノーズで構成されている。この
フロントノーズ部分2は、ノーズパネル4と、該ノーズ
パネル4の車幅方向外側に連続し、僅かに上方に向って
湾曲されたフェンダパネル5,5とを備えてなり、ノー
ズパネル4の中央部分にはボンネット4aが設けられて
いる。また、上記両フェンダパネル5,5と図示しない
フェンダエプロンとの間でタイヤハウス6が構成されて
おり、該タイヤハウス6にフロントタイヤTが配置され
ている。また、上記両フェンダパネル5,5の前端部分
には所謂リトラクタブル式のヘッドランプ7,7が取付
けられている。このヘッドランプ7,7は、図10に示
すように、エンジンルームR内に配置された発光源とし
てのバラスト51から各ランプ7,7に向って2本の光
ケーブル7a,7aが延びており、バラスト51からの
光が光ケーブル7a,7aにより各ランプ7,7に伝送
されるようになっている。また、この各光ケーブル7
a,7aは、途中で2本に分岐されており、例えば1本
はヘッドランプ7に他の1本はフォグランプに夫々光を
伝送するようになっている。
方にはバンパ機能を備えたスポイラ部材としてのフロン
トスポイラ8が配設されている。このフロントスポイラ
8は、上記ノーズパネル4に対して所定寸法だけ離れた
上側に位置し、車幅方向の両端部がフェンダパネル5,
5に連続している。これにより、フロントスポイラ8と
ノーズパネル4との間には、車幅方向に延び、車体前後
方向が開放するメイン開口10が形成されている。つま
り、本車両1のフロントノーズ部分2の前端部は、バン
パ機能を備えたフロントスポイラ8よりも低い位置に設
定され、これによってボンネット4aの高さを低くして
走行時の空気抵抗を小さくし、空力特性の向上(cd値
の低減)を図った構成となっている。また、図2〜図4
に示すように、上記フロントスポイラ8の断面形状は、
所謂翼型に形成されている。つまり、上面8aの車体前
後方向長さ寸法が下面8bの車体前後方向長さ寸法より
も短く設定されており、これによって図5に示すよう
に、この上下両面8a,8bに沿って走行風が流れる
際、上側を流れる走行風Aよりも下側を流れる走行風B
の方が吹き抜け長さが長いために、図5に示す押し下げ
力C(所謂ダウンフォース)が発生して、車両1の路面
に対する接地力を高めて走行安定性が向上するようにな
っている。
はノーズパネル4の前端よりも僅かに前側に設定されて
おり、車両の前突時には、ノーズパネル4よりもフロン
トスポイラ8が先に衝撃荷重を受けるようになってい
る。つまり、フロントスポイラ8によってバンパ機能が
発揮されるようになっているので、ノーズパネル4が低
い位置に設定されているにも拘らず所定の高さ位置にバ
ンパが配設されたことになり、前突に対する車体強度を
十分に確保することができる構成となっている。つま
り、このフロントスポイラ8は、所謂フローティングバ
ンパとしても構成されている。
スポイラ8を仮想線で示している)に示すように、ノー
ズパネル4下側のエンジンルームRの左右両側には車体
前後方向に延び、車体前部の基本車体構造部材を成す一
対のフロントサイドフレーム11,11が配設されてい
る。このフロントサイドフレーム11の高さ位置は上記
メイン開口10の高さ位置に略一致している。そして、
上述したようにノーズパネル4はスラントノーズとなっ
ているので、フロントサイドフレーム11,11の前端
部分は、このノーズパネル4前端の左右両側部において
該ノーズパネル4を貫通して前方に延長されており、こ
の延長部分の先端部は上記フロントスポイラ8の内部に
延びて、該フロントスポイラ8内に配置されたスポイラ
フレーム8cに連結されている。また、このフロントサ
イドフレーム11,11の前端部分は、左右一対のカバ
ー部材としてのカバーパネル12,13によって覆い隠
されて車体外観の見映えを良好に確保している。つま
り、このカバーパネル12,13は、フロントサイドフ
レーム11,11の前端部分に対応した部分のみが車幅
方向内側に位置されている。具体的には、フロントサイ
ドフレーム11前端部分の車幅方向内側面よりも内側に
位置する第1の縦壁としての内側カバー部12a,13
aと、該内側カバー部12a,13aの前端に連続し、
前方に向うにしたがってフロントサイドフレーム11の
前側において車幅方向外側へ傾斜してフロントサイドフ
レーム11の下側を覆う第2の縦壁としての前側カバー
部12b,13bと、上記内側カバー部12a,13a
の後端に連続し、後方に向うにしたがってフロントサイ
ドフレーム11の上側に回り込みながら車幅方向外側へ
傾斜してフロントサイドフレーム11の上側を覆う上側
カバー部12c,13cとを備えている。つまり、この
各カバー部12a,12b,12c,13a,13b,
13cはメイン開口10の左右両側の縦壁を構成してお
り、このような形状であるために、メイン開口10の前
端開口縁では、前側カバー部12b,13bがフロント
サイドフレーム11よりも外側に位置し、これによって
メイン開口10の開口幅寸法がフロントサイドフレーム
11,11同士の間隔寸法よりも大きく設定されてい
る。
トスポイラ8の組付け構造について説明すると、図6に
示すように、ノーズパネル4の先端部で車幅方向に延び
るスポイラフレーム8cが、フロントサイドフレーム1
1,11間に架設されており、その前側からフロントス
ポイラ8の前面部分を構成するスポラフェイスパネル8
dが、スポイラフレーム8cとの間に緩衝部材8eを介
在して装着される。また、カバーパネル12は、ノーズ
パネル4に連続し、その前側部分を成す下面部12d、
メイン開口10の縦壁を成す上記各カバー部12a,1
2b,12c、フロントスポイラ8の下面の一部を成す
上面部12eを備えた断面が略コ字状の部材であって、
上面部12eにスポイラフェイスパネル8dを取付ける
ためのねじ孔12f,12fが形成されている。また、
スポイラフレーム8cは上面部12eよりも上側に配置
されている。そして、このカバーパネル12にスポイラ
フェイスパネル8dが取付けられた状態では。図4に示
すように、スポイラフェイスパネル8dとカバーパネル
12の上面部12eとにより閉断面構造のフロントスポ
イラ8が構成され、その内部に上記スポイラフレーム8
c及び緩衝部材8eが配設されることになる。また、こ
のスポイラフェイスパネル8dの車幅方向中央部分の下
側はカバー材8f(図6に仮想線で示す)によって覆わ
れてフロントスポイラ8の下側を覆い隠し、フロントス
ポイラ8全体を閉断面構造に構成している。また、上記
カバーパネル12,13を取外せば、その下側のメンテ
ナンスを容易に行うことができ、その作業性の向上が図
れる構成となっている。
上記メイン開口10以外に、複数の開口が形成されてい
る。以下、各開口について説明する。先ず、図2に示す
ように、ノーズパネル4の前端部分における車幅方向中
央部には、メイン開口10を流れる走行風をエンジンル
ームR内に導入して後述するオイルクーラ60を冷却す
るためのセンタ開口15が形成されている。図7はノー
ズパネル4及び右側のカバーパネル12の斜視図を示し
ており、この図に示すように、センタ開口15の前側部
分では、ノーズパネル4が部分的に凹陥されており、こ
の凹陥部分15aの後端部に貫通孔でなる上記センタ開
口15が形成されて外部とエンジンルームRとを連通し
ている。つまり、この凹陥部15aによって案内された
走行風がセンタ開口15からエンジンルームR内に導入
される構成となっている。また、この凹陥部15aの平
面視形状は車体後方に向うにしたがって末広がり状とな
っている。尚、このセンタ開口15は、図1の如く、上
側がフロントスポイラ8によって覆われているので、車
体の外観からは見え難くい位置に設定されており、この
ため、車体外観の見映えを良好に維持しながらエンジン
ルームR内への走行風の導入が可能となっている。
ネル12,13のうち車体右側に位置するカバーパネル
12の前側カバー部12bには、走行風をエンジンルー
ムR内に導入して後述するエンジンEのエキゾーストマ
ニホールド40や電装品等を冷却するためのエンジンル
ーム冷却開口16が形成されている。この開口16には
金属メッシュでなる図示しないカバーが取付けられてお
り、エンジンルームR内に異物が入り込むことを阻止し
ている。
ル12の上側カバー部12cには、エンジンルームR内
に配置されたウインドウォッシャタンクへの注水用のサ
ービス用開口17が形成されている。この開口17にも
金属メッシュでなるカバーが取付けられており、ウイン
ドウォッシャタンクへの注水時には取外されるようにな
っている。
するカバーパネル13の前側カバー部13bには、走行
風をエンジンEの吸気として導入するためのダイレクト
吸気用開口18が形成されている。この開口18の位置
は上記エンジンルーム冷却開口16と対称となる位置に
設定されている。
ル13の上側カバー部13cには、上記タイヤハウス6
の内部空間に連通するエア抜き開口19が形成されてい
る。また、この開口19の位置も上記サービス用開口1
7と対称となる位置に設定されている。そして、これら
各開口18,19にも上記と同様に、金属メッシュでな
るカバーが取付けられており、エンジンルームR内等に
異物が入り込むことを阻止している。
ラジエータ冷却用の空気を導入するためのラジエータ開
口20と、該ラジエータ開口20の左右両側に位置しフ
ロントブレーキ冷却用の空気を導入するためのブレーキ
エア開口21,22が形成されている。これら開口2
0,21,22は、図8及び図9にも示すように、ノー
ズパネル4前端とその下側に配設されたアンダカウル2
3との間に形成されており、この両者に亘って架設され
た補強用の連結部材24よりも車幅方向内側がラジエー
タ開口20に形成され、外側がブレーキエア開口21,
22に形成されている。そして、ラジエータ開口20に
は、このラジエータ開口20から導入された走行風をラ
ジエータ45に案内するためのラジエータダクト25が
取付けられている。このラジエータダクト25は、前面
及び背面が夫々開放された箱型の部材であって、上面2
5aの前端部がノーズパネル4の前端部分に、下面25
bの前端部がアンダカウル23の前端部分に夫々ねじ止
めされている。また、ブレーキエア開口21,22に
は、このブレーキアエ開口21,22から導入された走
行風をフロントブレーキに案内するためのブレーキエア
ダクト26が取付けられている。このブレーキエアダク
ト26は、前端の開口形状がブレーキエア開口21,2
2の形状に略一致して該ブレーキエア開口21,22に
嵌め込まれ、後端の開口部に向うにしたがって先細り状
に形成されて、導入された走行風の流速を高めてフロン
トブレーキに向って流すようになっている。また、この
ブレーキエアダクト26の車幅方向内側縁は上記ラジエ
ータダクト25の下面25bにねじ止めされている。更
に、車体左側に位置するブレーキエアダクト26の上面
には、このブレーキエアダクト26を流れる走行風の一
部をタイヤハウス6の内部空間に導入するためのバイパ
スダクト27が取付けられている。つまり、このバイパ
スダクト27は、上流端がブレーキエアダクト26の上
面に開口し、下流端がタイヤハウス6の内部空間に開口
している。
は、上記メイン開口10以外に、センタ開口15、エン
ジンルーム冷却開口16、サービス用開口17、ダイレ
クト吸気用開口18、エア抜き開口19、ラジエータ開
口20、左右一対のブレーキエア開口21,22といっ
た複数の開口が形成されている。
いて説明する。図10はエンジンルームR内の平面図、
図11はエンジンルームR内を車体右側から見た側面
図、図12はエンジンルームR内を車体左側から見た側
面図である。これら図に示すように、エンジンルームR
内の左右両側には上記フロントサイドフレーム11,1
1(仮想線で示す)が車体前後方向に延びており、この
各フロントサイドフレーム11,11間には前側から順
にフロントエンドクロスメンバ30、NO1 クロスメンバ
31が架設されて車体剛性が十分に確保されている。ま
た、このエンジンルームRには、ロータリエンジンEが
エンジンマウント33,33及び図示しないエンジンマ
ウントブラケットを介して上記各フロントサイドフレー
ム11,11に支持されながら収容されている。このエ
ンジンEの配設位置について説明すると、上述したよう
にフロントノーズ部分2は車体前方に向って次第に低く
なっているので、エンジンEは、エンジンルームR内の
比較的高さ寸法の大きな後端部位置に設置された所謂セ
ンタミッドタイプとなっている。つまり、エンジン前端
と車体前端(フロントスポイラ8の前端)との距離が大
きくなって、前突時のクラッシュスペースの拡大化が図
れる構成となっている。また、このエンジンEのセンタ
ミッド化により車体のヨー慣性モーメントを小さくする
ことができ、走行安定性の向上を図ることができる。更
に、このエンジンEは、オイルパンを備えていない所謂
ドライサンプ化されたものであって、オイルパンに代え
て潤滑油を貯留するための後述するキャッチタンク65
が備えられている。このようにオイルパンを備えていな
いので、エンジン下面を平坦面とし、且つ全体の高さ寸
法を低く抑えることができて、エンジンルームR内にお
けるエンジン収容スペースの必要高さ寸法を短縮でき、
これによってもスラントノーズ化を容易に実現すること
ができる。
説明すると、図10及び図12における34は樹脂製の
エアクリーナであって、エンジンEの前側で車幅方向中
央部よりも僅かに左寄りの位置に配置されている。ま
た、このエアクリーナ34には2系統の吸気通路が設け
られている。具体的には、上流端が上記タイヤハウス6
内部に開口し、複数箇所で屈曲されて下流端がエアクリ
ーナ34の側面に接続する比較的管長の長いノーマルフ
レッシュエアダクト35と、上流端が車体前方に向って
開口し、略車体前後方向に延びて下流端がエアクリーナ
34の前面に接続するダイレクトフレッシュエアダクト
36とが備えられている。また、このダイレクトフレッ
シュエアダクト36の前端(上流端)は、上述した各開
口の1つであるダイレクト吸気用開口18に接続されて
おり、この開口18から導入された走行風がダイレクト
フレッシュエアダクト36を経てエアクリーナ34に導
入可能となっている。つまり、このダイレクトフレッシ
ュエアダクト36は、フロントスポイラ8よりも下側の
比較的低い位置において車体前方に向って開放されてい
る。また、図13に示すように、エアクリーナ34に
は、このダイレクトフレッシュエアダクト36からの走
行風の導入状態を切換える切換え弁34aが設けられて
いる。この切換え弁34aは、エアクリーナ34の内壁
に回動自在に取付けられ、図示しないアクチュエータに
よって回動される弁体によりなり、エアクリーナ34に
対するダイレクトフレッシュエアダクト36の接続部を
開閉するものである。つまり、閉鎖状態(図13に実線
で示す状態)では、ダイレクトフレッシュエアダクト3
6からエアクリーナ34への走行風の導入を阻止してノ
ーマルフレッシュエアダクト35からのみ空気が導入さ
れる一方、開放状態(図13に仮想線で示す状態)で
は、ダイレクトフレッシュエアダクト36からエアクリ
ーナ34への走行風の導入を許容して各フレッシュエア
ダクト35,36からエアクリーナ34へ空気が導入さ
れるようになっている。そして、この切換え弁34aの
切換え動作としては、エンジンEの低速低負荷運転状態
では閉鎖状態に、高速高負荷運転状態では開放状態に夫
々切換えられる。これにより、低速運転状態においてダ
イレクトフレッシュエアダクト36からエアクリーナ3
4内への雨水の侵入等を阻止しながら、比較的管長の長
いノーマルフレッシュエアダクト35を使用することで
吸気音の低減を図る一方、高速運転時においては、吸気
量を大幅に増大してエンジン性能を向上させるようにし
ている。また、停車中(アイドリング状態)には、エン
ジン回転数に応じて切換え弁34aの切換え動作を行
う。つまり、アイドリング回転数からエンジン回転数が
増大する際にのみ切換え弁34aを開放することで発進
時のレスポンス性の向上を図ることができるようになっ
ている。
マルフレッシュエアダクト35の上流端が開口している
タイヤハウス6の内部空間には、バイパスダクト27に
よりブレーキエアダクト26からの走行風が導入され、
この走行風はカバーパネル13の上側カバー部13aに
形成されているエア抜き開口19から排出されることに
なるので、このタイヤハウス6内で空気が滞留すること
がなく、このタイヤハウス6の空気がエンジンEからの
熱等によって高温になり吸気の充填効率の低下を引き起
こしたり、タイヤハウス6の内圧が異常上昇して空燃比
に悪影響を与えるといったことが回避される構成となっ
ている。
化された空気は、エアインテークパイプ37(図10参
照)及びスロットルボディ38を経てインテークマニホ
ールド39からエンジンEの燃焼室に気化燃料と共に導
入されるようになっている。尚、このエアクリーナ3
4、エアインテークパイプ37及びスロットルボディ3
8は、車体前後方向に直線状に配置されているので燃焼
室への吸気の導入が円滑であり、エンジンEのレスポン
スが良好に得られる。
トマニホールドであって、上流端がエンジンEの右側面
に接続され、下流端が車体後方に向って延びている。ま
た、上記スロットルボディ38に備えられているアクセ
ルリンク38aは、車幅方向がエンジンEの中央位置
で、且つ車体前後方向がエンジンマウント33と同一位
置、つまり、左右のエンジンマウント33,33間の略
中央位置に設定されている。この構成により、アクセル
リンク38aをエンジンEの振動の最も小さい部分に配
置することができ、アクセルペダルの操作に対するエン
ジンEのレスポンスがエンジン振動の影響を殆ど受ける
ことなしに良好に得られ、アクセルフィーリング性の向
上を図ることができる。
図10〜図12における45はラジエータであって、フ
ロントサイドフレーム11よりも下側で、鉛直方向に対
して比較的大きな角度をもった前傾姿勢で配置されてい
る。このラジエータ45は、図9の如く、ラジエータダ
クト25の背面部にボルト止めされており、上記ラジエ
ータ開口20から導入された走行風が、このラジエータ
ダクト25を経てラジエータ45を通過するようになっ
ている。そして、このラジエータ45には、エンジンE
との間でエンジン冷却水を循環させるラジエータホース
45a,45bが接続されている。冷却水供給側のラジ
エータホース45aはラジエータ45の右側部の上面
に、回収側のラジエータホース45bはエアクリーナ3
4の下側を通ってラジエータ45の左側部の上面に夫々
接続されている。このように、ラジエータ45は、フロ
ントサイドフレーム11、11よりも下側に配設されて
いるので、その車幅方向寸法がフロントサイドフレーム
11、11の間隔寸法の制約を受けることがなく、車幅
方向寸法の拡大に伴って必要厚さ寸法を小さくすること
ができ、エンジンルームR内の有効スペースの拡大を図
ることができる。また、このラジエータ45の左右両側
にはフロントサイドフレーム11、11の外側面から下
方に延びるタイダウンフック14が設けられており、こ
のタイダウンフック14の下端はラジエータ45よりも
下側まで延長されていて、例えば悪路走行時などにおい
てラジエータ45が路面に接触して破損することを回避
している。
コン用コンデンサ46が、後側には電動ファン47が配
設されている。この電動ファン47は、左右一対のファ
ン47a,47bを備えており、車体左側(エアクリー
ナ34の下側)に位置するファン47aは4枚羽根で構
成されているのに対し、車体右側(エキゾーストマニホ
ールド40の前側)に位置するファン47bは5枚羽根
で構成されている。つまり、この車体右側に位置するフ
ァン47bの方が左側に位置するファン47aよりも能
力の高いものとなっている。このため、電動ファン47
の駆動時には、エンジンルームR内の左側部分よりも右
側部分に多量の冷却風が流れることになり、この右側部
分に配設されている機器の冷却効率が高められている。
そして、この右側部分には、特に発熱し易い機器が配置
されており、電動ファン47への入力電流を必要最小限
に抑えながら各機器を十分に冷却できるようにしてい
る。このエンジンルームR内の右側部分に配設されてい
る機器としては、上述したエキゾーストマニホールド4
0の他に、ラジエータリザーブタンク50、ヘッドラン
プ7の発光源としての上記バラスト51、クーラレシー
バタンク52、ヒューズボックス53、図示しないパワ
ーステアリング用のリザーブタンク、リレーボックス、
オルタネータ等である。また、上記電動ファン47の駆
動制御として、エンジンEの停止後、所定時間だけ右側
のファン47bのみを回転させ、該ファン47bにアフ
タークーリングファン機能を備えさせるようにすること
で、上記各機器の冷却性能を更に高めることができる。
に配置されている各機器は、上記カバーパネル13の前
側カバー部13bに形成されたエンジンルーム冷却開口
16からの走行風によっても冷却されるようになってい
る。この冷却構造について説明すると、前端がエンジン
ルーム冷却開口16に接続するエンジン冷却ダクト56
が、車体前後方向に延びて配設されており、このエンジ
ン冷却ダクト56の下流端はエキゾーストマニホールド
40の前側で開放されていて、エンジンルーム冷却開口
16から導入した走行風をエキゾーストマニホールド4
0に直接吹き付けて冷却する構成となっている。また、
図15に示すように、このエンジン冷却ダクト56の上
面の複数箇所には、内部を流れる走行風の一部を上方へ
分流させる開口56a,56a,…が形成されており、
この開口56aから流れ出た走行風は、バラスト51や
パワーステアリング用の冷却パイプ54等の各機器の冷
却に寄与する構成となっている。
図10の如く、エンジンEの前側における車幅方向中央
部(エアクリーナ34の右側)には、潤滑油を冷却する
ためのオイルクーラ60が配置されている。このオイル
クーラ60は、上記ノーズパネル4に形成されたセンタ
開口15の下流側に対向して配置されていると共に、右
側面にオイル給排管が接続されていて、潤滑油温度が所
定の高温に達したとき、エンジンEから潤滑油を回収
し、これをセンタ開口15から導入した走行風によって
冷却した後、再びエンジンEに供給するようになってい
る。
5の前側に形成されている上記凹陥部分15aに連続し
てエンジンルームR内に延びるするダクト部分15cの
縦面には、このダクト部分15cを流れる走行風の一部
を分流するための開口15bが形成されており、この開
口15bに対応したダクト部分15cの外面には側面の
一部が開口15bに向って開放された円筒状の旋回流発
生部材61が取付けられ、この旋回流発生部材61の中
央部にクーラレシーバタンク52が配置されている。こ
れにより、凹陥部分15aを経てダクト部分15cを流
れる走行風の一部は、開口15bから旋回流発生部材6
1の内部に分流され、クーラレシーバタンク52の外周
側で旋回流となって、該クーラレシーバタンク52内の
冷媒を冷却することになる。つまり、このセンタ開口1
5から導入された走行風は、オイルクーラ60だけでな
くクーラレシーバタンク52の冷却も行うようになって
いる。尚、このクーラレシーバタンク52を冷却するた
めの走行風は、上述したダクト部分15cを流れる走行
風を利用する以外に、上記エンジン冷却ダクト56を流
れる走行風を利用する構成とすることもできる。つま
り、このエンジン冷却ダクト56の側面に上記と同様の
開口及び旋回流発生部材を設ける。
のラジエータホース45aの配設構造として、図17に
示すように、このホース45aは、車幅方向に所定間隔
を存して配置されたヘッドランプ用バラスト51とオイ
ルクーラ60との間を通ってエンジンEに向って延長し
ている。つまり、このラジエータホース45a内を流れ
る冷却水と、バラスト51及びオイルクーラ60との間
で熱交換を行うことで、これら機器の冷却性を高めてい
る。
にはキャッチタンク65が備えられている。このチャッ
チタンク65は、潤滑油を貯留しておくものであって、
アッパタンク66とロアタンク67とが連絡ホース68
によって連結されてなっている。アッパタンク66は、
上記エアクリーナ34の後側においてフロントサイドフ
レーム11の上面に載置されている。また、このアッパ
タンク66の前面位置は、エンジンEの前面位置に一致
されている。そして、このアッパタンク66の上部に
は、エンジンEから回収した潤滑油に混入している空気
を除去するための気液分離器66aが備えられていて、
この気液分離器66aで回収された潤滑油を連絡ホース
68によりロアタンク67に供給するようになってい
る。
ンジンEよりも下側に位置するように比較的低い位置に
配置されており、その上面はエンジンEの側面に配置さ
れた点火プラグ69,69,…の配設位置よりも下側に
設定されている。このため、このロアタンク67を取外
すことなしに点火プラグ69の交換作業が行える。
割し、アッパタンク66に気液分離機能を、ロアタンク
67に潤滑油回収機能を夫々備えさせたので、気液分離
器66aのメンテナンス性を良好に確保しながら、長期
間に亘ってエンジンEが駆動されない状況において、キ
ャッチタンク65からエンジン内部に潤滑油が流れ込む
といったことが回避できる構成となっている。また、こ
のキャッチタンク65はエンジンEの左側に配置されて
おり、エキゾーストマニホールト40等からの熱害を受
け難い位置にあるので、潤滑油が高温になって潤滑性能
が劣化するといったことも回避できる。また、上述した
ように、アッパタンク66はエアクリーナ34の後側に
配置されているので、前突時、エアクリーナ34が後退
してアッパタンク66に接触したとしても、このエアク
リーナ34は樹脂製であるためにアッパタンク66が破
損することはない。また、アッパタンク66の前面位置
はエンジンEの前面位置に一致されているので、前突時
には、エンジンEが後退移動しないかぎりアッパタンク
66も後退し難い構成となっている。これにより、アッ
パタンク66の後退に伴って連絡ホース68が外れてし
まうといったことが回避できる。
前側には、図示しない燃料タンク内部において発生した
蒸発燃料を回収し、液化するキャニスタ70が配設され
ており、このキャニスタ70と燃料タンクとがパージパ
イプ71によって連結されている。そして、特に、この
パージパイプ71は、エンジンEの側面及び前面に近接
した位置を通ってキャニスタ70に延びている。このた
め、パージパイプ71内を流れる気化燃料はエンジンE
からの熱を受け易くなっており、蒸発が促進されること
になる。このため、パージパイプ71内で液化して、該
パージパイプ71内で滞留したり、液体のままキャニス
タ70に入り込んで、該キャニスタ70内部の活性炭の
劣化を招くといったことが回避される構成となってい
る。
ついて説明したが、上述したように、本車両では、メイ
ン開口10の左右両縦壁に、フロントサイドフレーム1
1,11の配設位置よりも車幅方向内側に位置する内側
カバー12a,13aと、メイン開口10の前端部を形
成し、フロントサイドフレーム11,11の配設位置よ
りも車幅方向外側に位置する前側カバー部12b,13
bとを備えさせたことにより、フロントサイドフレーム
11の高さ位置とメイン開口10の高さ位置とを略一致
させながら、該メイン開口10の開口幅寸法をフロント
サイドフレーム11,11同士の間隔寸法よりも大きく
設定することができて、高い空力特性を得ることができ
ると共に、デザイン性の向上を図ることができる。
方向の両端部にエジンルーム冷却開口16及びダイレク
ト吸気開口18を夫々設けたために、この部分での走行
風の渦流の発生が抑制されている。つまり、これら開口
16,18がない場合、メイン開口10を流れる走行風
はカバーパネル12,13の前側カバー部12b,13
bの壁面に沿って流れ、この前側カバー部12b,13
bと内側カバー部12a,13aとの接続部分で壁面の
形状が変化することに伴って渦流が発生して空力特性が
悪化することが懸念されるが、本形態では上記開口1
6,18により、この前側カバー部12b,13bに沿
って流れる走行風をエンジンルムR内に導入しているの
で、この渦流の発生がなく、高い空力特性を維持するこ
とができる。
吸気系の変形例及びオイルクーラ冷却構造の変形例につ
いて夫々説明する。 (吸気系の変形例)図19に示すように、本例では2系
統の吸気系のうちノーマルフレッシュエアダクト35
が、フロントスポイラ8の内部に延長され、このフロン
トスポイラ8の内部空間の空気を吸気として導入する構
成である。つまり、このノーマルフレッシュエアダクト
35は、エアクリーナ34の側面からフェンダ部分を通
過してフロントスポイラ8内部にまで延長されている一
方、このフロントスポイラ8の下面には図示しない外気
導入用の開口が形成されている。これにより、この開口
からフロントスポイラ8内部に導入された空気がノーマ
ルフレッシュエアダクト35を経てエアクリーナ34に
導入される。このような構成によれば、上述した実施形
態のものよりもノーマルフレッシュエアダクト35を更
に長配管で構成することができ、吸気音の大幅な低減を
図ることができて車両の静粛性がより一層向上できるこ
とになる。
内部を有効に利用する技術思想として、上述したエアダ
クト35を配設するだけでなく、ウンドウォッシャタン
ク或いはヒューズボックス等の電装品などといった補機
類を収容する空間として利用することも可能である。
た実施形態では、オイルクーラ冷却用の走行風をノーズ
パネル4のセンタ開口15から導入するようにしたが、
車両の見映えの点からは、このような開口が無い方が好
ましい。このため、エンジンルームR内に走行風をオイ
ルクーラ60に向って案内するダクトを配設することが
考えられるが、スラントノーズ化を図る場合、エンジン
ルーム前端部分では、フェンダパネル5と電動ファン4
7のモータ47cとが近接しており、ダクトの配設スペ
ースを確保することが難しい。そこで本例では、図20
に示すように、前端がメイン開口10に開放するオイル
クーラ冷却用のダクト73,73を電動ファン47のモ
ータ47cを回避する位置に2本設け、その下流端部分
をモータ47cの後方で合流させてオイルクーラ60に
向って延長させた構成としている。このような構成によ
り、スラントノーズ化を維持したままでオイルクーラ冷
却用のダクト73,73をエンジンルームR内に配設す
ることができ、ノーズパネル4に開口を形成することが
なくなって車両の見映えが良好になる。
搭載した車両について説明したが、本発明はこれに限ら
ず、レシプロエンジンを搭載した車両に対しても適用可
能である。また、メイン開口10の両縦壁は共にカバー
パネル12,13で成すようにしたが、一方のみをカバ
ーパネルとし、他方はスポイラフェイスパネル8d或い
はノーズパネル4と一体に形成してもよい。
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、ノーズパネルと、該ノーズパネルの上
方に配置されスポイラ部材との間に走行風流通空間を有
する車両に対し、走行風流通空間の左右両側の縦壁に、
フロントサイドフレームの配設位置よりも車幅方向内側
に位置する第1の縦壁と、該第1の縦壁の前側に連続し
て上記走行風流通空間の前端部に設けられ、フロントサ
イドフレームの前端部分に干渉しない位置において車幅
方向外側に延長して該フロントサイドフレームの配設位
置よりも車幅方向外側に位置する第2の縦壁とを備えさ
せたために、フロントサイドフレームの高さ位置と走行
風流通空間の高さ位置とを略一致させながら、該走行風
流通空間の先端部分の開口幅寸法をフロントサイドフレ
ーム同士の間隔寸法よりも大きく設定することができ
る。このため、高い空力特性を得ることができ、且つデ
ザイン性の向上を図ることができる。
空間の左右両側の縦壁間で、且つスポイラ部材の下側
に、走行風導入用の開口を形成したために、走行風導入
用の開口をスポイラ部材によって覆い隠すことができ、
車両の外観の見映えを阻害することなしに、特に走行風
の風量が多い部分に走行風導入用の開口を形成すること
ができる。つまり、車両の見映えの確保と、走行風の有
効利用構造とを両立することができる。
用の開口を、エンジンルーム冷却風導入用、オイルクー
ラ冷却風導入用、エンジンへの吸気導入用の何れかとし
たために、走行風を有効利用する用途を具体的に得るこ
とができ、走行風導入用の開口の実用性の向上を図るこ
とができる。
材とフェンダ部との連結部分にフロントサイドフレーム
の前端部を挿入したために、フロントサイドフレームの
前端部をスポイラ部材とフェンダ部によって覆い隠すこ
とができ、フロントサイドフレームの高さ位置に拘りな
くノーズパネルを低い位置に設定できるので車両の空力
特性の向上及び車体前部のデザイン自由度の向上を図る
ことができる。
材の内部に、車幅方向に延びる補強用のレインフォース
メントを配設し、該レインフォースメントの左右両端部
を各フロントサイドフレームの前端部に接続したため
に、スポイラ部材の支持剛性が十分に得られ、該スポイ
ラ部材に荷重が作用した場合でも変形が抑制できる。
材の前端位置を、ノーズパネルの前端位置よりも前方に
位置させたことで、車両の前突時には、ノーズパネルよ
りもスポイラ部材に先に衝撃荷重が作用するようにした
ので、このスポイラ部材にバンパとしての機能をも兼用
させることができる。つまり、このスポイラ部材を、空
力特性の向上と、前突荷重の吸収との両機能を発揮する
部材として利用できる。
スの内部空間に、エンジンへ吸気を導入する吸気管の上
流端を開放し、このタイヤハウスの内部空間の空気をエ
ンジンに供給するようにしたために、塵埃の混入が少な
い比較的清浄な空気をエンジンに供給できる。
スの内部空間を、ブレーキ冷却用空気を導入するブレー
キエアダクトに連通させたために、タイヤハウスの内部
空間に走行風を取入れることができ、このタイヤハウス
の内部空間の空気がエンジンからの熱などによって温度
上昇して吸気の充填効率が低下してしまうといった状況
を回避できて、タイヤハウスへの走行風の導入により吸
気の冷却を行うことができる。このため、吸気の充填効
率の向上に伴ってエンジンの高出力化を図ることができ
る。
空間の縦壁に、ブレーキエアダクトからタイヤハウス内
に導入された走行風を排出するための開口を形成したた
めに、タイヤハウスの内部圧力が走行風の動圧の影響に
よって異常上昇するといったことがなくなり、この圧力
変動に伴う空燃比のばらつきが回避されて、常に適切な
空燃比が得られ、安定したエンジン性能を得ることがで
きる。
通空間の縦壁を、スポイラ部材に対して着脱自在とした
カバー部材で成したために、カバー部材を取外すことに
よってフェンダ部下側のメンテナンスを容易に行うこと
ができ、この作業性の向上を図ることができる。
材の後方に、ノーズパネル下側のエンジンルームを開閉
するためのボンネットを設けたために、ボンネットを開
放することでエンジンルーム内の広範囲に亘ってメンテ
ナンス作業が可能になり、これによっても作業性の向上
が図れる。
る。
見た斜視図である。
見た斜視図である。
る。
ある。
る。
る。
付構造を示す斜視図である。
エアクリーナ周辺部を示す図である。
説明するための図である。
視図である。
斜視図である。
却構造を示す斜視図である。
す平面図である。
である。
Claims (11)
- 【請求項1】 車体前部の左右両側において前後方向に
延びるフロントサイドフレームと、 車体前部のノーズ部分を構成すると共に、前端部が上記
フロントサイドフレームの配設高さ位置よりも下側に位
置するノーズパネルと、 該ノーズパネルの車幅方向外側に設けられたフェンダ部
と、 上記ノーズパネルの前端部上方に配設され、このノーズ
パネルとの間で、フロントサイドフレームと略同一高さ
位置の走行風流通空間を形成し、且つ車幅方向両端部が
フェンダ部に連続されたスポイラ部材とを備えた自動車
の前部構造において、 上記フェンダ部とスポイラ部材との連続部分に形成され
る走行風流通空間の左右両側の縦壁は、 上記走行風流通空間の前端部よりも後方に設けられ、フ
ロントサイドフレームの配設位置よりも車幅方向内側に
位置する第1の縦壁と、 該第1の縦壁の前側に連続して上記走行風流通空間の前
端部に設けられ、フロントサイドフレームの前端部分に
干渉しない位置において車幅方向外側に延長して該フロ
ントサイドフレームの配設位置よりも車幅方向外側に位
置する第2の縦壁とを備えていることを特徴とする自動
車の前部構造。 - 【請求項2】 走行風流通空間の左右両側の縦壁間で、
且つスポイラ部材の下側には、走行風導入用の開口が設
けられていることを特徴とする請求項1記載の自動車の
前部構造。 - 【請求項3】 走行風導入用の開口は、エンジンルーム
冷却風導入用、オイルクーラ冷却風導入用、エンジンへ
の吸気導入用の何れかであることを特徴とする請求項2
記載の自動車の前部構造。 - 【請求項4】 スポイラ部材とフェンダ部との連結部分
にはフロントサイドフレームの前端部が挿入されている
ことを特徴とする請求項1記載の自動車の前部構造。 - 【請求項5】 スポイラ部材の内部には車幅方向に延び
る補強用のレインフォースメントが配設されており、該
レインフォースメントの左右両端部は各フロントサイド
フレームの前端部に接続されていることを特徴とする請
求項4記載の自動車の前部構造。 - 【請求項6】 スポイラ部材の前端位置は、ノーズパネ
ルの前端位置よりも前方に位置されていることを特徴と
する請求項5記載の自動車の前部構造。 - 【請求項7】 フェンダ部にはタイヤハウスが形成され
ており、該タイヤハウスの内部空間には、エンジンへ吸
気を導入する吸気管の上流端が開放されていることを特
徴とする請求項1記載の自動車の前部構造。 - 【請求項8】 ノーズパネルの下側には、走行風をフロ
ントブレーキに向って案内して該フロントブレーキを冷
却するブレーキエアダクトが設けられており、タイヤハ
ウスの内部空間は、このブレーキエアダクトに連通して
いることを特徴とする請求項7記載の自動車の前部構
造。 - 【請求項9】 走行風流通空間の縦壁には、ブレーキエ
アダクトからタイヤハウス内に導入された走行風を排出
するための開口が形成されていることを特徴とする請求
項8記載の自動車の前部構造。 - 【請求項10】 走行風流通空間の縦壁は、スポイラ部
材に対して着脱自在とされたカバー部材で構成されてい
ることを特徴とする請求項1〜9のうち1つに記載の自
動車の前部構造。 - 【請求項11】 カバー部材の後方には、ノーズパネル
下側のエンジンルームを開閉するためのボンネットが設
けられていることを特徴とする請求項10記載の自動車
の前部構造。
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