JPH0985353A - 意匠性に優れた異形断面部材の製造方法 - Google Patents
意匠性に優れた異形断面部材の製造方法Info
- Publication number
- JPH0985353A JPH0985353A JP26804695A JP26804695A JPH0985353A JP H0985353 A JPH0985353 A JP H0985353A JP 26804695 A JP26804695 A JP 26804695A JP 26804695 A JP26804695 A JP 26804695A JP H0985353 A JPH0985353 A JP H0985353A
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- roll
- forming
- bending
- bent
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- Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 シャープなコーナー部をもち、表面品質が良
好な異形断面部材を製造する。 【構成】 曲げ部15の内側に相当する位置に長手方向
に沿った溝11が形成された金属帯10を幅方向に曲げ
加工して目標断面形状をもつ部材を製造する際、曲げ線
を挟む辺のうち、曲げ加工によって角度が変化する辺1
3のみに成形ロール12を接触させる。成形ロール12
には、円筒状のロール,クラウンロール,円錐台状や円
錐状のロール等が使用され、無駆動の従動ロールとする
ことが好ましい。幅方向に関して複数の曲げ部をもつ金
属帯又は金属板の曲げ加工に際しては、成形ロールを備
えた成形スタンドを多段配置し、各スタンド間に配置し
た押えロールで、板幅方向の移動を規制しながら成形方
向の推進力を金属帯又は金属板に付与した状態で、成形
ロールによる曲げ加工が施される。 【効果】 周速差のない成形ロールによって曲げ部15
が成形されるため、成形後の表面にロール疵が発生しな
い。
好な異形断面部材を製造する。 【構成】 曲げ部15の内側に相当する位置に長手方向
に沿った溝11が形成された金属帯10を幅方向に曲げ
加工して目標断面形状をもつ部材を製造する際、曲げ線
を挟む辺のうち、曲げ加工によって角度が変化する辺1
3のみに成形ロール12を接触させる。成形ロール12
には、円筒状のロール,クラウンロール,円錐台状や円
錐状のロール等が使用され、無駆動の従動ロールとする
ことが好ましい。幅方向に関して複数の曲げ部をもつ金
属帯又は金属板の曲げ加工に際しては、成形ロールを備
えた成形スタンドを多段配置し、各スタンド間に配置し
た押えロールで、板幅方向の移動を規制しながら成形方
向の推進力を金属帯又は金属板に付与した状態で、成形
ロールによる曲げ加工が施される。 【効果】 周速差のない成形ロールによって曲げ部15
が成形されるため、成形後の表面にロール疵が発生しな
い。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、断面コーナー部を小ア
ール化することにより意匠性を高め、且つロール疵のな
い良好な表面品質をもつ異形断面部材の製造方法に関す
る。
ール化することにより意匠性を高め、且つロール疵のな
い良好な表面品質をもつ異形断面部材の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ガラスが嵌め込まれるドアフレームや窓
枠等では、種々の断面形状をもったサッシ部材が使用さ
れている。このようなサッシ部材においては、断面コー
ナー部のアールを小さくすることによりシャープな印象
を与え、商品価値が高くなる。特に、ステンレス鋼製の
サッシでは、鏡面仕上げされたものが多く、サッシに投
影される像に歪が生じることが嫌われることから、コー
ナー部の小アール化に対する要求が高い。コーナー部を
小アール化するため、素材の曲げ部内側に相当する位置
に長手方向に沿った溝を形成した金属帯又は金属板が使
用されている。溝をつけた金属板を異形断面にプレスブ
レーキ等で成形するときには、たとえば図1(a)に示
すように、溝部を内側にして金属板1を下型2の凹部に
載置し、上方から上型3を角部に押し付け、所定の角度
で金属板1を曲げ加工する。また、ロール成形法で曲げ
加工することも採用されている。ロール成形法は、種々
の断面形状をもつ長尺材の曲げ加工に適したものであ
り、図1(b)に示すように、カリバーがつけられた下
ロール4及び上ロール5を多段に配置し、金属板1を順
次所定形状に曲げ加工する。
枠等では、種々の断面形状をもったサッシ部材が使用さ
れている。このようなサッシ部材においては、断面コー
ナー部のアールを小さくすることによりシャープな印象
を与え、商品価値が高くなる。特に、ステンレス鋼製の
サッシでは、鏡面仕上げされたものが多く、サッシに投
影される像に歪が生じることが嫌われることから、コー
ナー部の小アール化に対する要求が高い。コーナー部を
小アール化するため、素材の曲げ部内側に相当する位置
に長手方向に沿った溝を形成した金属帯又は金属板が使
用されている。溝をつけた金属板を異形断面にプレスブ
レーキ等で成形するときには、たとえば図1(a)に示
すように、溝部を内側にして金属板1を下型2の凹部に
載置し、上方から上型3を角部に押し付け、所定の角度
で金属板1を曲げ加工する。また、ロール成形法で曲げ
加工することも採用されている。ロール成形法は、種々
の断面形状をもつ長尺材の曲げ加工に適したものであ
り、図1(b)に示すように、カリバーがつけられた下
ロール4及び上ロール5を多段に配置し、金属板1を順
次所定形状に曲げ加工する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プレスブレーキ等によ
る曲げ加工(図1a)は、多様な断面形状の部材を曲げ
加工することに適しているものの、人手によって素材を
下型2と上型3との間に挿入し、曲げ部を1箇所づつ加
工することが要求される。そのため、作業能率が悪く、
大量生産に適していない。また、長尺材の曲げ加工にあ
っては、長さに応じて複数の作業者が必要になり、生産
コストの上昇を招く。これに対し、ロール成形法(図1
b)は、優れた生産性を持っているものの、基本的には
成形する部材に断面形状に応じたプロフィールをもつ多
数のカリバーロールを必要とする。そのため、断面形状
が異なった製品を得ようとすると、大部分或いは全部の
成形ロールを交換する必要があり、断面形状ごとの生産
量を考慮すると優れた生産性を十分に発揮できない。
る曲げ加工(図1a)は、多様な断面形状の部材を曲げ
加工することに適しているものの、人手によって素材を
下型2と上型3との間に挿入し、曲げ部を1箇所づつ加
工することが要求される。そのため、作業能率が悪く、
大量生産に適していない。また、長尺材の曲げ加工にあ
っては、長さに応じて複数の作業者が必要になり、生産
コストの上昇を招く。これに対し、ロール成形法(図1
b)は、優れた生産性を持っているものの、基本的には
成形する部材に断面形状に応じたプロフィールをもつ多
数のカリバーロールを必要とする。そのため、断面形状
が異なった製品を得ようとすると、大部分或いは全部の
成形ロールを交換する必要があり、断面形状ごとの生産
量を考慮すると優れた生産性を十分に発揮できない。
【0004】また、表面状態が重視されるステンレス鋼
製等のサッシでは、生産性やコスト面から鏡面研磨等の
表面仕上げが施された後で曲げ加工されることが多い。
この場合、曲げ加工による疵がサッシ表面に発生しない
ことが要求される。表面の疵付きを防止する手段とし
て、保護フィルムが使用されている。しかし、ロール成
形法では、成形ロールによって素材が強く拘束され、且
つカリバーロールであることからロール表面の周速が材
料の送り速度と必ずしも一致しないため、保護フィルム
が損傷し易く、結果として材料表面が疵つく虞れが高
い。本発明は、このような問題を解消すべく案出された
ものであり、基本的に周速差のない成形ロールを使用し
て、溝部を内側にして金属帯又は金属板を折り曲げるこ
とにより、コーナー部を小アール化すると共にロール成
形に起因した表面疵のない意匠性に優れた異形断面部材
を得ることを目的とする。
製等のサッシでは、生産性やコスト面から鏡面研磨等の
表面仕上げが施された後で曲げ加工されることが多い。
この場合、曲げ加工による疵がサッシ表面に発生しない
ことが要求される。表面の疵付きを防止する手段とし
て、保護フィルムが使用されている。しかし、ロール成
形法では、成形ロールによって素材が強く拘束され、且
つカリバーロールであることからロール表面の周速が材
料の送り速度と必ずしも一致しないため、保護フィルム
が損傷し易く、結果として材料表面が疵つく虞れが高
い。本発明は、このような問題を解消すべく案出された
ものであり、基本的に周速差のない成形ロールを使用し
て、溝部を内側にして金属帯又は金属板を折り曲げるこ
とにより、コーナー部を小アール化すると共にロール成
形に起因した表面疵のない意匠性に優れた異形断面部材
を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の異形断面部材製
造方法は、その目的を達成するため、曲げ部の内側に相
当する位置に長手方向に沿った溝が形成された金属帯又
は金属板を幅方向に曲げ加工して目標断面形状をもつ部
材を製造する際、曲げ線を挟む辺のうち、曲げ加工によ
って角度が変化する辺のみに成形ロールを接触させるこ
とを特徴とする。金属帯又は金属板に形成される溝は、
板厚の50〜80%の深さをもつことが好ましい。成形
ロールとしては、円筒状のロールが使用される。場合に
よっては、凹クラウンや凸クラウンを付けたロール,円
錐台状や円錐状のプロフィールをもつロールも使用でき
る。この成形ロールは、曲げ加工される金属帯又は金属
板に表面疵を与えないように、無駆動の従動ロールとす
ることが好ましい。
造方法は、その目的を達成するため、曲げ部の内側に相
当する位置に長手方向に沿った溝が形成された金属帯又
は金属板を幅方向に曲げ加工して目標断面形状をもつ部
材を製造する際、曲げ線を挟む辺のうち、曲げ加工によ
って角度が変化する辺のみに成形ロールを接触させるこ
とを特徴とする。金属帯又は金属板に形成される溝は、
板厚の50〜80%の深さをもつことが好ましい。成形
ロールとしては、円筒状のロールが使用される。場合に
よっては、凹クラウンや凸クラウンを付けたロール,円
錐台状や円錐状のプロフィールをもつロールも使用でき
る。この成形ロールは、曲げ加工される金属帯又は金属
板に表面疵を与えないように、無駆動の従動ロールとす
ることが好ましい。
【0006】幅方向に関して複数の曲げ部をもつ金属帯
又は金属板の曲げ加工に際しては、成形ロールを備えた
成形スタンドを多段配置し、各スタンド間に配置した送
りロール及び押えロールで、上下方向及び板幅方向の移
動を規制しながら成形方向の推進力を金属帯又は金属板
に付与した状態で、成形ロールによる曲げ加工が施され
る。また、曲げ加工されている曲げ部の内側に未加工の
曲げ部があるとき、曲げ加工中の曲げ部を挟む辺のう
ち、曲げ加工によって角度が変化しない辺の溝側面を溝
形成部近傍に配置した押えロールにより押えるとき、上
下方向に関する金属帯又は金属板の位置が規制される。
又は金属板の曲げ加工に際しては、成形ロールを備えた
成形スタンドを多段配置し、各スタンド間に配置した送
りロール及び押えロールで、上下方向及び板幅方向の移
動を規制しながら成形方向の推進力を金属帯又は金属板
に付与した状態で、成形ロールによる曲げ加工が施され
る。また、曲げ加工されている曲げ部の内側に未加工の
曲げ部があるとき、曲げ加工中の曲げ部を挟む辺のう
ち、曲げ加工によって角度が変化しない辺の溝側面を溝
形成部近傍に配置した押えロールにより押えるとき、上
下方向に関する金属帯又は金属板の位置が規制される。
【0007】
【作用】曲げ加工時の谷折れ線に相当する位置に溝が形
成された金属帯又は金属板は、溝のない金属帯又は金属
板に比較して、谷折れ線に沿って曲がり易く、しかも曲
げ加工した後のコーナー部が小アール化している。本発
明者等は、この金属帯又は金属板に形成した溝の作用に
着目し、曲げ線に隣り合う辺のうち、曲げ加工によって
角度が変化する辺のみに接触する成形ロールを使用して
順次成形を行うとき、小アール化したコーナー部をもつ
と共に優れた表面性状を備えた異形断面部材が得られる
ことを知見した。本発明では、たとえば図2に示すよう
に、素材となる金属帯10の谷折れ線となる部分に予め
長手方向に沿った溝11を形成しておく。この金属帯1
0は、幅方向を規制するガイドを経て成形装置に挿入さ
れ、ピンチロールで成形方向の推進力が付与される。成
形ロール12は、谷折れ線を挟んで角度が変化する辺1
3に外周面が沿う角度で配置されている。
成された金属帯又は金属板は、溝のない金属帯又は金属
板に比較して、谷折れ線に沿って曲がり易く、しかも曲
げ加工した後のコーナー部が小アール化している。本発
明者等は、この金属帯又は金属板に形成した溝の作用に
着目し、曲げ線に隣り合う辺のうち、曲げ加工によって
角度が変化する辺のみに接触する成形ロールを使用して
順次成形を行うとき、小アール化したコーナー部をもつ
と共に優れた表面性状を備えた異形断面部材が得られる
ことを知見した。本発明では、たとえば図2に示すよう
に、素材となる金属帯10の谷折れ線となる部分に予め
長手方向に沿った溝11を形成しておく。この金属帯1
0は、幅方向を規制するガイドを経て成形装置に挿入さ
れ、ピンチロールで成形方向の推進力が付与される。成
形ロール12は、谷折れ線を挟んで角度が変化する辺1
3に外周面が沿う角度で配置されている。
【0008】成形ロール12に進入した金属帯10は、
長手方向に形成されている溝11によって谷折れ線部分
の強度が周辺部よりも低い。そのため、溝11の底部の
みが変形する曲げ加工が施され、谷折れ線を挟む両辺1
3,14に歪みが発生することがない。その結果、形成
されたコーナー部15は小アール化され、両辺13,1
4ともに平坦性の優れた表面が維持される。金属帯10
の長手方向に沿って曲げ部に形成された溝11は、曲げ
加工を容易にする上で金属帯10の板厚の50〜80%
に相当する深さをもつことが好ましい。溝11の深さが
板厚の50%に達しないと、曲げ部の強度が高くなりす
ぎ、曲げ加工中に溝11の近傍にある辺13,14が歪
み易くなる。逆に、板厚の80%を超える深さをもつ溝
11では、曲げ部の強度が低くなりすぎ、成形後に正確
な断面形状を確保することが困難になる。
長手方向に形成されている溝11によって谷折れ線部分
の強度が周辺部よりも低い。そのため、溝11の底部の
みが変形する曲げ加工が施され、谷折れ線を挟む両辺1
3,14に歪みが発生することがない。その結果、形成
されたコーナー部15は小アール化され、両辺13,1
4ともに平坦性の優れた表面が維持される。金属帯10
の長手方向に沿って曲げ部に形成された溝11は、曲げ
加工を容易にする上で金属帯10の板厚の50〜80%
に相当する深さをもつことが好ましい。溝11の深さが
板厚の50%に達しないと、曲げ部の強度が高くなりす
ぎ、曲げ加工中に溝11の近傍にある辺13,14が歪
み易くなる。逆に、板厚の80%を超える深さをもつ溝
11では、曲げ部の強度が低くなりすぎ、成形後に正確
な断面形状を確保することが困難になる。
【0009】成形ロール12としては、円筒状のロール
を使用することができる。円筒状のロールは、周速差を
生じないため、スリップ等に起因する表面疵を金属帯1
0につけることがない。しかし、これに拘束されること
なく、成形ロール10の支持機構による制約等からロー
ル軸の傾斜角度を曲げ加工が施される辺13の角度に一
致させることが困難な場合には、適宜の円錐台形状,円
錐形状等のプロフィールをもつ成形ロールを使用し、ロ
ール軸と辺13の角度差を補うことも可能である。ま
た、搬送されている金属帯10との間で表面疵の原因と
なるスリップを生じさせないため、或いはスリップを最
少とするため、成形ロール12を無駆動方式の従動ロー
ルとすることが好ましい。更に、曲げ加工を行った辺1
3に若干の膨らみや窪みが残留し、辺13の平坦度が悪
化する場合には、その膨らみ又は窪み量に応じたクラウ
ンをつけた成形ロールを使用することもできる。クラウ
ンロールは、成形によって生じた膨らみ又は窪みを相殺
し、辺13の平坦度を改善する。
を使用することができる。円筒状のロールは、周速差を
生じないため、スリップ等に起因する表面疵を金属帯1
0につけることがない。しかし、これに拘束されること
なく、成形ロール10の支持機構による制約等からロー
ル軸の傾斜角度を曲げ加工が施される辺13の角度に一
致させることが困難な場合には、適宜の円錐台形状,円
錐形状等のプロフィールをもつ成形ロールを使用し、ロ
ール軸と辺13の角度差を補うことも可能である。ま
た、搬送されている金属帯10との間で表面疵の原因と
なるスリップを生じさせないため、或いはスリップを最
少とするため、成形ロール12を無駆動方式の従動ロー
ルとすることが好ましい。更に、曲げ加工を行った辺1
3に若干の膨らみや窪みが残留し、辺13の平坦度が悪
化する場合には、その膨らみ又は窪み量に応じたクラウ
ンをつけた成形ロールを使用することもできる。クラウ
ンロールは、成形によって生じた膨らみ又は窪みを相殺
し、辺13の平坦度を改善する。
【0010】成形ロール12によって所定角度まで曲げ
られたコーナー部15は、更に下段側に配置されている
複数の成形ロールによって目標角度まで曲げられる。下
段側に金属帯10を搬送するときにも、金属板10は、
ガイドによって幅方向の移動が規制され、ピンチロール
で成形方向の推進力が付与される。実際のサッシ等に使
用される形材を製造する場合、金属帯10の幅方向に関
して複数の箇所を折り曲げる必要がある。このように複
数の曲げ部があるとき、曲げ加工された金属帯10と成
形ロールとの干渉を避けるため、幅方向に関して外側に
位置する溝から順次曲げ加工することが好ましい。そし
て、第1工程の下流側に配置された成形ロールとその間
に適宜配置されたピンチロールによって、板幅方向内側
の曲げ部が順次曲げ加工される。
られたコーナー部15は、更に下段側に配置されている
複数の成形ロールによって目標角度まで曲げられる。下
段側に金属帯10を搬送するときにも、金属板10は、
ガイドによって幅方向の移動が規制され、ピンチロール
で成形方向の推進力が付与される。実際のサッシ等に使
用される形材を製造する場合、金属帯10の幅方向に関
して複数の箇所を折り曲げる必要がある。このように複
数の曲げ部があるとき、曲げ加工された金属帯10と成
形ロールとの干渉を避けるため、幅方向に関して外側に
位置する溝から順次曲げ加工することが好ましい。そし
て、第1工程の下流側に配置された成形ロールとその間
に適宜配置されたピンチロールによって、板幅方向内側
の曲げ部が順次曲げ加工される。
【0011】左右対称な断面形状をもつ部材を製造する
場合、板幅方向両側から対称位置にある曲げ線を同時に
曲げ加工することが好ましい。これにより、曲げ加工時
に金属帯や金属板のねじれ等が抑制され、製品精度が向
上すると共に、成形段数も節約される。左右非対称な断
面形状を持つ部材を製造する場合には、1本の曲げ部を
単独で、或いは2本の曲げ部を同時に曲げ加工すること
ができる。曲げ加工中に曲げ部の内側に未加工の溝があ
る場合、曲げ加工中の曲げ線を挟んで角度が変化しない
辺の溝が施された面の溝近傍を上下方向に関してロール
等で位置規制することが好ましい。これにより、曲げ加
工中の曲げ部が上側に逃げることが防止され、未加工の
溝が変形することも防止される。角度が変化する辺13
に成形ロール12の周面を図2に示すように押し当て、
コーナー部15を曲げ加工するとき、金属帯10の幅方
向に圧縮応力が加わる。そのため、本発明に従った曲げ
加工では、従来のプレス曲げに比較して、形成した溝1
1の深さが同じ場合であっても、コーナー部がより小ア
ール化され、意匠性が向上する。
場合、板幅方向両側から対称位置にある曲げ線を同時に
曲げ加工することが好ましい。これにより、曲げ加工時
に金属帯や金属板のねじれ等が抑制され、製品精度が向
上すると共に、成形段数も節約される。左右非対称な断
面形状を持つ部材を製造する場合には、1本の曲げ部を
単独で、或いは2本の曲げ部を同時に曲げ加工すること
ができる。曲げ加工中に曲げ部の内側に未加工の溝があ
る場合、曲げ加工中の曲げ線を挟んで角度が変化しない
辺の溝が施された面の溝近傍を上下方向に関してロール
等で位置規制することが好ましい。これにより、曲げ加
工中の曲げ部が上側に逃げることが防止され、未加工の
溝が変形することも防止される。角度が変化する辺13
に成形ロール12の周面を図2に示すように押し当て、
コーナー部15を曲げ加工するとき、金属帯10の幅方
向に圧縮応力が加わる。そのため、本発明に従った曲げ
加工では、従来のプレス曲げに比較して、形成した溝1
1の深さが同じ場合であっても、コーナー部がより小ア
ール化され、意匠性が向上する。
【0012】溝部をもつ異形断面部材を製造する場合
や、表面品質が重要視されず且つ短い辺を曲げ加工する
場合には、カリバーロールを用いた通常のロール成形に
よる曲げ加工を採用でき、一連の成形工程中に組み込む
ことが可能である。たとえば、サッシ等として使用され
る異形断面部材20は、図3に示すようにガラス等の板
材が差し込まれる溝部21を備えたものが多い。このよ
うな断面形状をもつ部材20は、各コーナー部22〜2
9に対応した位置に溝が形成された金属帯M又は金属板
の曲げ加工によって製造される。コーナー部22,29
は谷折れ線となるため、図4に示すように、曲げ加工後
で製品外側になる面に溝22G,29Gが形成されてい
る。コーナー部22,29は、製品外側に露出しないこ
とから必ずしも小アール化する必要がなく、溝22G,
29Gを形成しないでもよい。この場合、溝を形成する
面を金属帯又は金属板の片面だけとして、溝形成の手間
を省略することもできる。他のコーナー部23〜28
は、山折れ線となるため、曲げ加工後で製品内側になる
面に溝23G〜28Gが形成されている。コーナー部2
2〜29のうち、外側のコーナー部22,23,28,
29は、溝部21の内面を区画する辺を形成するもので
あるから、表面品質がそれほど重要視されない。そこ
で、コーナー部22,23,28,29の成形に際して
は従来のカリバーロールを使用したロール成形を採用
し、表面品質が重要視される辺を形成する他のコーナー
部24〜27の成形に際しては本発明に従った曲げ加工
を採用する。
や、表面品質が重要視されず且つ短い辺を曲げ加工する
場合には、カリバーロールを用いた通常のロール成形に
よる曲げ加工を採用でき、一連の成形工程中に組み込む
ことが可能である。たとえば、サッシ等として使用され
る異形断面部材20は、図3に示すようにガラス等の板
材が差し込まれる溝部21を備えたものが多い。このよ
うな断面形状をもつ部材20は、各コーナー部22〜2
9に対応した位置に溝が形成された金属帯M又は金属板
の曲げ加工によって製造される。コーナー部22,29
は谷折れ線となるため、図4に示すように、曲げ加工後
で製品外側になる面に溝22G,29Gが形成されてい
る。コーナー部22,29は、製品外側に露出しないこ
とから必ずしも小アール化する必要がなく、溝22G,
29Gを形成しないでもよい。この場合、溝を形成する
面を金属帯又は金属板の片面だけとして、溝形成の手間
を省略することもできる。他のコーナー部23〜28
は、山折れ線となるため、曲げ加工後で製品内側になる
面に溝23G〜28Gが形成されている。コーナー部2
2〜29のうち、外側のコーナー部22,23,28,
29は、溝部21の内面を区画する辺を形成するもので
あるから、表面品質がそれほど重要視されない。そこ
で、コーナー部22,23,28,29の成形に際して
は従来のカリバーロールを使用したロール成形を採用
し、表面品質が重要視される辺を形成する他のコーナー
部24〜27の成形に際しては本発明に従った曲げ加工
を採用する。
【0013】具体的には、図5に示すように各成形ロー
ルを多段配置した曲げ加工装置を使用する。なお、図5
において、○で囲った数値は成形ロールを備えた成形ス
タンドを示し、□で囲った数値はピンチロールを備えた
押えスタンドを示す。第1工程は、図4に示した金属帯
の両端近傍を曲げ加工する工程であり、図6に示すよう
にカリバーのついた下ロール31及び上ロール32を成
形スタンド30を3段配置している。溝付き金属帯M
は、各段の下ロール31と上ロール32との間に挿入さ
れ、コーナー部22,23,28,29が所定の角度に
曲げ加工される。第1工程を経た金属板Mは、コーナー
部25を曲げる第2工程に送られる。この工程では、図
7に示すように、ロール軸を傾斜させた円筒ロール33
が配置されている。ロール軸の傾斜角度は、すでに上流
側で曲げ加工されたコーナー部23と次に曲げ加工され
るコーナー部24との間の辺にロール周面が接触するよ
うに設定されている。
ルを多段配置した曲げ加工装置を使用する。なお、図5
において、○で囲った数値は成形ロールを備えた成形ス
タンドを示し、□で囲った数値はピンチロールを備えた
押えスタンドを示す。第1工程は、図4に示した金属帯
の両端近傍を曲げ加工する工程であり、図6に示すよう
にカリバーのついた下ロール31及び上ロール32を成
形スタンド30を3段配置している。溝付き金属帯M
は、各段の下ロール31と上ロール32との間に挿入さ
れ、コーナー部22,23,28,29が所定の角度に
曲げ加工される。第1工程を経た金属板Mは、コーナー
部25を曲げる第2工程に送られる。この工程では、図
7に示すように、ロール軸を傾斜させた円筒ロール33
が配置されている。ロール軸の傾斜角度は、すでに上流
側で曲げ加工されたコーナー部23と次に曲げ加工され
るコーナー部24との間の辺にロール周面が接触するよ
うに設定されている。
【0014】第2工程では、板幅方向両端部のコーナー
部22,23の曲げ加工によって生じた狭隘な空間部近
傍の位置するコーナー部24を曲げる工程であり、コー
ナー部24の板幅方向内側に未加工のコーナー部25が
ある。そのため、図7に示すように、曲げ加工されるコ
ーナー部24近傍の辺36を補助ロール34で押さえ
る。補助ロール34は、支持アーム35の先端に回転自
在に軸支されており、円錐台状のプロフィールをもって
いる。補助ロール34は、円錐面下部がコーナー部24
の近傍に位置し、曲げ加工されていない金属帯Mの辺3
6に円錐面が接触しながら回転する。これにより、コー
ナー部24近傍にある辺36の浮上りが防止され、コー
ナー部24が小アール化状態で曲げ加工される。第2工
程を経た金属帯Mは、図8に示すようにコーナー部25
を曲げ加工する第3工程に送られる。この工程で使用さ
れる成形ロール33も、ロール軸を傾斜させた円筒ロー
ル33が使用される。ロール軸の傾斜角度は、すでに上
流側で曲げ加工されたコーナー部24と次に曲げ加工さ
れるコーナー部25との間の辺にロール周面が接触する
ように設定されている。
部22,23の曲げ加工によって生じた狭隘な空間部近
傍の位置するコーナー部24を曲げる工程であり、コー
ナー部24の板幅方向内側に未加工のコーナー部25が
ある。そのため、図7に示すように、曲げ加工されるコ
ーナー部24近傍の辺36を補助ロール34で押さえ
る。補助ロール34は、支持アーム35の先端に回転自
在に軸支されており、円錐台状のプロフィールをもって
いる。補助ロール34は、円錐面下部がコーナー部24
の近傍に位置し、曲げ加工されていない金属帯Mの辺3
6に円錐面が接触しながら回転する。これにより、コー
ナー部24近傍にある辺36の浮上りが防止され、コー
ナー部24が小アール化状態で曲げ加工される。第2工
程を経た金属帯Mは、図8に示すようにコーナー部25
を曲げ加工する第3工程に送られる。この工程で使用さ
れる成形ロール33も、ロール軸を傾斜させた円筒ロー
ル33が使用される。ロール軸の傾斜角度は、すでに上
流側で曲げ加工されたコーナー部24と次に曲げ加工さ
れるコーナー部25との間の辺にロール周面が接触する
ように設定されている。
【0015】金属帯Mは、このようにして各成形スタン
ド1〜14で、外側のコーナー部22,29→23,2
8→24,27→25,26の順に曲げ加工される。図
9は、金属帯Mの形状変化を各工程ごとに示す。最終工
程を経た金属帯Mは、図3に示す断面形状に成形されて
おり、両端が突合せ溶接或いは重ね溶接されて、製品と
なる。各コーナー部22〜29の曲げ加工に際しては、
金属帯Mが幅方向に移動することなく、また曲げ加工を
行っているコーナー部より内側の未加工の辺が上下方向
に移動することなく、所定の位置関係で各スタンドに送
り込まれることが重要である。金属帯Mの幅方向移動
は、摩擦抵抗の高いウレタンロール40等で金属帯Mを
搬送すると共に、適宜の箇所で上方から金属帯Mをウレ
タンロールに押し付けることにより規制される。狭隘部
が形成されているコーナー部24の曲げ加工に際して
は、図8で説明した補助ロール34によって金属帯Mを
押えることにより、幅方向の移動が規制される。また、
上部に大きな開放空間がある曲げ加工の途中段階では、
開放空間から挿入した通常のピンチロール(図示せず)
によって金属帯Mをウレタンロールに押し付けることに
より、金属帯Mの浮き上がりが防止される。
ド1〜14で、外側のコーナー部22,29→23,2
8→24,27→25,26の順に曲げ加工される。図
9は、金属帯Mの形状変化を各工程ごとに示す。最終工
程を経た金属帯Mは、図3に示す断面形状に成形されて
おり、両端が突合せ溶接或いは重ね溶接されて、製品と
なる。各コーナー部22〜29の曲げ加工に際しては、
金属帯Mが幅方向に移動することなく、また曲げ加工を
行っているコーナー部より内側の未加工の辺が上下方向
に移動することなく、所定の位置関係で各スタンドに送
り込まれることが重要である。金属帯Mの幅方向移動
は、摩擦抵抗の高いウレタンロール40等で金属帯Mを
搬送すると共に、適宜の箇所で上方から金属帯Mをウレ
タンロールに押し付けることにより規制される。狭隘部
が形成されているコーナー部24の曲げ加工に際して
は、図8で説明した補助ロール34によって金属帯Mを
押えることにより、幅方向の移動が規制される。また、
上部に大きな開放空間がある曲げ加工の途中段階では、
開放空間から挿入した通常のピンチロール(図示せず)
によって金属帯Mをウレタンロールに押し付けることに
より、金属帯Mの浮き上がりが防止される。
【0016】曲げ加工が進行し、上部の開放空間が狭ま
った段階では、挿入したピンチロールにより金属帯Mの
幅方向中央部を押えることができない。そこで、図10
に示すように、一対の押えロール41,42を金属帯M
の両端縁に押し当て、金属帯Mの幅方向及び上下方向の
移動を規制する。更に曲げ加工が進行し、溝部21が成
形された段階では、図11に示すように押えロール43
を溝部21に押し込み、溝部21を介した押圧力で金属
帯Mの浮き上がりを防止する。以上に説明した一連の成
形工程の途中で、金属帯Mを成形方向に関して反転させ
てもよい。金属帯Mの反転は、製品の長手方向に関する
形状精度を平均化するうえで有効である。すなわち、成
形方向に沿った金属帯Mの先端側では加工時に大きな変
形力を受けるが、後端側では先端側に追従して加工され
る。そのため、加工後の先端側と後端側で応力や歪みに
バラツキが生じ、口開き,口閉じ等の形状不良が発生し
たり、或いは長尺の成形品を短く切断したときに切り口
が変形する虞れがある。このようなバラツキは成形工程
の途中で金属帯Mを反転させることによって解消され
る。
った段階では、挿入したピンチロールにより金属帯Mの
幅方向中央部を押えることができない。そこで、図10
に示すように、一対の押えロール41,42を金属帯M
の両端縁に押し当て、金属帯Mの幅方向及び上下方向の
移動を規制する。更に曲げ加工が進行し、溝部21が成
形された段階では、図11に示すように押えロール43
を溝部21に押し込み、溝部21を介した押圧力で金属
帯Mの浮き上がりを防止する。以上に説明した一連の成
形工程の途中で、金属帯Mを成形方向に関して反転させ
てもよい。金属帯Mの反転は、製品の長手方向に関する
形状精度を平均化するうえで有効である。すなわち、成
形方向に沿った金属帯Mの先端側では加工時に大きな変
形力を受けるが、後端側では先端側に追従して加工され
る。そのため、加工後の先端側と後端側で応力や歪みに
バラツキが生じ、口開き,口閉じ等の形状不良が発生し
たり、或いは長尺の成形品を短く切断したときに切り口
が変形する虞れがある。このようなバラツキは成形工程
の途中で金属帯Mを反転させることによって解消され
る。
【0017】
【実施例】厚み1.5mm,板幅250mm,長さ20
00mmのSUS304ステンレス鋼板を片面ミラー研
磨仕上げした後、保護フィルムを張り付けた。ステンレ
ス鋼板に、図3に示すコーナー部22〜29に対応する
位置で深さ1.0mmの溝22G〜29Gを形成した。
このステンレス鋼板を、表1及び図9に示すパススケジ
ュールで図3の異形断面部材に曲げ加工した。第1工程
では、表面疵が問題とならない溝部21を成形する工程
であることから、図6に示した通常の成形ロール31,
32を使用した。第2工程では、直径50mm及び長さ
50mmの円筒ロール33を使用した。第3工程では、
直径50mm及び長さ70mmの円筒ロール33を使用
した。第3工程の成形スタンド13と14の間におい
て、溝部21に位置する突合せ部をTIG溶接機によ
り、100mm間隔で不連続溶接した。得られた成形品
は、素材と同等の表面品質をもっていた。各コーナー部
22〜29のアール止り寸法も従来のプレス曲げで得ら
れた製品に比較して50%程度と小さく、意匠性に優れ
たシャープなコーナー部となっていた。
00mmのSUS304ステンレス鋼板を片面ミラー研
磨仕上げした後、保護フィルムを張り付けた。ステンレ
ス鋼板に、図3に示すコーナー部22〜29に対応する
位置で深さ1.0mmの溝22G〜29Gを形成した。
このステンレス鋼板を、表1及び図9に示すパススケジ
ュールで図3の異形断面部材に曲げ加工した。第1工程
では、表面疵が問題とならない溝部21を成形する工程
であることから、図6に示した通常の成形ロール31,
32を使用した。第2工程では、直径50mm及び長さ
50mmの円筒ロール33を使用した。第3工程では、
直径50mm及び長さ70mmの円筒ロール33を使用
した。第3工程の成形スタンド13と14の間におい
て、溝部21に位置する突合せ部をTIG溶接機によ
り、100mm間隔で不連続溶接した。得られた成形品
は、素材と同等の表面品質をもっていた。各コーナー部
22〜29のアール止り寸法も従来のプレス曲げで得ら
れた製品に比較して50%程度と小さく、意匠性に優れ
たシャープなコーナー部となっていた。
【0018】
【0019】実施例2:成形中第2工程の成形スタンド
11までを一旦成形し、金属帯の先端と後端とを反転さ
せた後、残りの成形スタンド12〜14で加工した外
は、実施例1と同様な条件下でSUS304ステンレス
鋼板を曲げ加工した。得られた異形断面部材は、先端部
及び後端部共に優れた目標形状に仕上がっていた。
11までを一旦成形し、金属帯の先端と後端とを反転さ
せた後、残りの成形スタンド12〜14で加工した外
は、実施例1と同様な条件下でSUS304ステンレス
鋼板を曲げ加工した。得られた異形断面部材は、先端部
及び後端部共に優れた目標形状に仕上がっていた。
【0020】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、溝を形成した金属帯又は金属板が溝を境として曲が
り易いことを利用し、曲げ加工によって角度が変わる辺
のみに成形ロールを押し当てることにより、従来のロー
ル成形法にみられたロールの摺擦に起因する表面疵を発
生させることなく、表面品質に優れた異形断面部材を製
造している。使用する成形ロールも単純なプロフィール
をもつロールで済み、しかも断面形状が異なる部材の成
形についてもロールの位置及び角度を調整することによ
り対応できるため、工程変更が容易であり、且つロール
コストも低減される。このようにして、本発明によると
き、多様な断面形状をもち、表面品質の良好な部材が生
産性良く製造される。
は、溝を形成した金属帯又は金属板が溝を境として曲が
り易いことを利用し、曲げ加工によって角度が変わる辺
のみに成形ロールを押し当てることにより、従来のロー
ル成形法にみられたロールの摺擦に起因する表面疵を発
生させることなく、表面品質に優れた異形断面部材を製
造している。使用する成形ロールも単純なプロフィール
をもつロールで済み、しかも断面形状が異なる部材の成
形についてもロールの位置及び角度を調整することによ
り対応できるため、工程変更が容易であり、且つロール
コストも低減される。このようにして、本発明によると
き、多様な断面形状をもち、表面品質の良好な部材が生
産性良く製造される。
【図1】 従来のプレス曲げ(a)及びロール成形法
(b)による曲げ加工で異形断面部材を成形している状
態
(b)による曲げ加工で異形断面部材を成形している状
態
【図2】 本発明の成形ロールを使用した曲げ加工を説
明する原理図
明する原理図
【図3】 曲げ加工によって製造される異形断面部材の
一例
一例
【図4】 異形断面部材に成形される溝付き金属帯又は
金属板
金属板
【図5】 本発明に従って設計した曲げ加工装置のレイ
アウト
アウト
【図6】 第1工程で使用するカリバー付き成形ロール
【図7】 第2工程で使用する円筒状の成形ロール
【図8】 第3工程で使用する円筒状の成形ロール
【図9】 曲げ加工の各段階における金属帯の形状変化
【図10】 金属帯に両端縁を押える押えロール
【図11】 溝部に差し込まれた押えロール
10:金属帯 11:谷折れ線を形成する溝 1
2:成形ロール 13:曲げ加工によって角度が変化
する辺 14:曲げ加工により角度が変化しない辺
15:コーナー部 20:異形断面部材 21:溝部 22〜29:コ
ーナー部 22G〜29G:コーナー部に対応する溝
M:溝付き金属帯 30:第1工程の成形スタンド 31:したロール
32:上ロール 33:第2,3工程の成形スタンドに使用される円筒ロ
ール 34:補助ロール 35:支持アーム 3
6:曲げ加工されていない辺 40:ウレタンロール 41〜43:押えロール
2:成形ロール 13:曲げ加工によって角度が変化
する辺 14:曲げ加工により角度が変化しない辺
15:コーナー部 20:異形断面部材 21:溝部 22〜29:コ
ーナー部 22G〜29G:コーナー部に対応する溝
M:溝付き金属帯 30:第1工程の成形スタンド 31:したロール
32:上ロール 33:第2,3工程の成形スタンドに使用される円筒ロ
ール 34:補助ロール 35:支持アーム 3
6:曲げ加工されていない辺 40:ウレタンロール 41〜43:押えロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21D 17/00 B21D 17/00
Claims (7)
- 【請求項1】 曲げ部の内側に相当する位置に長手方向
に沿った溝が形成された金属帯又は金属板を幅方向に曲
げ加工して目標断面形状をもつ部材を製造する際、曲げ
線を挟む辺のうち、曲げ加工によって角度が変化する辺
のみに成形ロールを接触させることを特徴とする意匠性
に優れた異形断面部材の製造方法。 - 【請求項2】 板厚の50〜80%の深さで請求項1記
載の溝が形成されている金属帯又は金属板を使用する異
形断面部材の製造方法。 - 【請求項3】 円筒状プロフィールをもつロールを請求
項1記載の成形ロールとして使用する異形断面部材の製
造方法。 - 【請求項4】 無駆動の従動ロールを請求項1又は3記
載の成形ロールとして使用する異形断面部材の製造方
法。 - 【請求項5】 請求項1,3,4の何れかに記載の成形
ロールを備えた成形スタンドを多段配置し、適宜のスタ
ンド間に配置した押えロールで、板幅方向及び上下方向
の移動を規制しながら成形方向の推進力を金属帯又は金
属板に付与する異形断面部材の製造方法。 - 【請求項6】 曲げ加工されている曲げ部の内側に未加
工の曲げ部があるとき、曲げ加工中の曲げ部を挟む辺の
うち、曲げ加工によって角度が変化しない辺の溝側面を
溝形成部近傍で押えロールにより押え、上下方向に関す
る金属帯又は金属板の位置を規制する請求項1〜5の何
れかに記載の異形断面部材の製造方法。 - 【請求項7】 多段配置した請求項5記載の成形スタン
ドで金属帯又は金属板を曲げ加工する際、成形の途中で
金属帯又は金属板を成形方向に関して反転させて通板す
る異形断面部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26804695A JPH0985353A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 意匠性に優れた異形断面部材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26804695A JPH0985353A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 意匠性に優れた異形断面部材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0985353A true JPH0985353A (ja) | 1997-03-31 |
Family
ID=17453136
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26804695A Withdrawn JPH0985353A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 意匠性に優れた異形断面部材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0985353A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100462277B1 (ko) * | 2002-07-03 | 2004-12-17 | 주식회사 미륭산업 | 엘레베이터 도어용 행거 케이스 제조방법 |
JP2007260726A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Matsushita Electric Works Ltd | 金属サイディングの製造方法 |
CN104475505A (zh) * | 2014-11-21 | 2015-04-01 | 马鞍山市恒利达机械刀片有限公司 | 一种防盗门门框的折弯成型方法 |
-
1995
- 1995-09-22 JP JP26804695A patent/JPH0985353A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100462277B1 (ko) * | 2002-07-03 | 2004-12-17 | 주식회사 미륭산업 | 엘레베이터 도어용 행거 케이스 제조방법 |
JP2007260726A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Matsushita Electric Works Ltd | 金属サイディングの製造方法 |
CN104475505A (zh) * | 2014-11-21 | 2015-04-01 | 马鞍山市恒利达机械刀片有限公司 | 一种防盗门门框的折弯成型方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021203 |