JPH0698375B2 - ウェブ中心偏りの少ない形鋼の圧延方法 - Google Patents
ウェブ中心偏りの少ない形鋼の圧延方法Info
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- JPH0698375B2 JPH0698375B2 JP41396890A JP41396890A JPH0698375B2 JP H0698375 B2 JPH0698375 B2 JP H0698375B2 JP 41396890 A JP41396890 A JP 41396890A JP 41396890 A JP41396890 A JP 41396890A JP H0698375 B2 JPH0698375 B2 JP H0698375B2
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- rolling
- mill
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B39/00—Arrangements for moving, supporting, or positioning work, or controlling its movement, combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills
- B21B39/14—Guiding, positioning or aligning work
- B21B39/16—Guiding, positioning or aligning work immediately before entering or after leaving the pass
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B1/00—Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
- B21B1/08—Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling structural sections, i.e. work of special cross-section, e.g. angle steel
- B21B1/088—H- or I-sections
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metal Rolling (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、フランジを有する形鋼
をユニバーサルミルにより熱間圧延する際、ウェブ中心
偏りを少なくする圧延方法に関するものである。
をユニバーサルミルにより熱間圧延する際、ウェブ中心
偏りを少なくする圧延方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】Ｈ形鋼および類似形鋼の圧延は、ユニバ
ーサルミルで行われるのが一般的である。その方法の一
例を図７(a),(b) に示す。ブレークダウンミル１でＨ形
に類似した形状の粗造形を行った後、上下の水平ロール
２ａ、左右の竪ロール２ｂを有するユニバーサルミル２
によるウェブ部イ、フランジ部ロの延伸と、上下のエッ
ジャーロール３ａを有するエッジャーミル３によるフラ
ンジ先端部ハの整形との組合せにより順次圧延を行い、
最後に所定の形状に整形する仕上ユニバーサルミル４に
よりＨ形鋼に製造する。
ーサルミルで行われるのが一般的である。その方法の一
例を図７(a),(b) に示す。ブレークダウンミル１でＨ形
に類似した形状の粗造形を行った後、上下の水平ロール
２ａ、左右の竪ロール２ｂを有するユニバーサルミル２
によるウェブ部イ、フランジ部ロの延伸と、上下のエッ
ジャーロール３ａを有するエッジャーミル３によるフラ
ンジ先端部ハの整形との組合せにより順次圧延を行い、
最後に所定の形状に整形する仕上ユニバーサルミル４に
よりＨ形鋼に製造する。
【０００３】ユニバーサルミル群の圧延において、圧延
鋼材をミルへ誘導するためにガイドをミルへ取付ける。
すなわち、図６(a) に示すようにユニバーサルミル２の
入側および出側に夫々一体構造のガイド２ｃ、２ｄ、ま
た、同図(b) に示すようにエッジャーミル３の入側およ
び出側にも前記同様ガイド３ｃ、３ｄを配設する。これ
等のガイドは一体構造のフリクションガイドであること
から、摩擦疵の防止あるいはガイドでの拘束による噛込
み不良防止の観点から、図７(b) に示す鋼材の内幅
ｗu 、ｗe および鋼材のウェブ厚みｔu 、ｔe より、ガ
イドの幅と図６に示す上下ガイドの隙ｃu 、ｃe は支障
のない範囲で大きく設定するのが普通である。
鋼材をミルへ誘導するためにガイドをミルへ取付ける。
すなわち、図６(a) に示すようにユニバーサルミル２の
入側および出側に夫々一体構造のガイド２ｃ、２ｄ、ま
た、同図(b) に示すようにエッジャーミル３の入側およ
び出側にも前記同様ガイド３ｃ、３ｄを配設する。これ
等のガイドは一体構造のフリクションガイドであること
から、摩擦疵の防止あるいはガイドでの拘束による噛込
み不良防止の観点から、図７(b) に示す鋼材の内幅
ｗu 、ｗe および鋼材のウェブ厚みｔu 、ｔe より、ガ
イドの幅と図６に示す上下ガイドの隙ｃu 、ｃe は支障
のない範囲で大きく設定するのが普通である。
【０００４】しかしなから、前記ガイドでは、ユニバー
サルミルでの圧延において図５に示すようにウェブ厚み
中心５とフランジ幅中心６との間にずれ、すなわちウェ
ブ中心偏りＳが発生しやすい。この発生メカニズムを、
図７に示す仕上ユニバーサルミル４で圧延した場合を例
に図４で説明する。
サルミルでの圧延において図５に示すようにウェブ厚み
中心５とフランジ幅中心６との間にずれ、すなわちウェ
ブ中心偏りＳが発生しやすい。この発生メカニズムを、
図７に示す仕上ユニバーサルミル４で圧延した場合を例
に図４で説明する。
【０００５】上下の水平ロール４ａ、４ａ′と左右の竪
ロール４ｂ、４ｂ′からなる仕上ユニバーサルミル４の
入側に配設された上下のフリクションガイド１０は、上
下水平ロール４ａ、４ａ′の中心であるパスライン７に
対し上下方向等距離ｃu ／２に設定されていたとして
も、入側圧延鋼材のウェブ厚ｔu より入側ガイド隙ｃu
が大きいため入側圧延鋼材のウェブ部イの中心がパスラ
イン７と一致することはほとんどなく、一例として図４
のように傾いて仕上ユニバーサルミル４へ噛込むことが
十分考えられる。
ロール４ｂ、４ｂ′からなる仕上ユニバーサルミル４の
入側に配設された上下のフリクションガイド１０は、上
下水平ロール４ａ、４ａ′の中心であるパスライン７に
対し上下方向等距離ｃu ／２に設定されていたとして
も、入側圧延鋼材のウェブ厚ｔu より入側ガイド隙ｃu
が大きいため入側圧延鋼材のウェブ部イの中心がパスラ
イン７と一致することはほとんどなく、一例として図４
のように傾いて仕上ユニバーサルミル４へ噛込むことが
十分考えられる。
【０００６】一方、ユニバーサルミルでの圧延におい
て、フランジ部ロの竪ロール４ｂ、４ｂ′による厚み圧
下量は、圧延ウェブ波防止観点からウェブ部イの厚み圧
下量より大きく設定することと、ウェブ部イの厚み圧下
量は水平ロール４ａ、４ａ′の上下で１／２に振り分け
られるが、フランジ部ロの厚み圧下量は左右夫々単独で
圧下することから、見掛上フランジ部ロの圧下量がウェ
ブ部イの圧下量の倍以上に大きくなる。その結果、フラ
ンジ部ロの竪ロール噛込開始位置９はウェブ部イの水平
ロール噛込み開始位置８より前になることが一般的に知
られている。
て、フランジ部ロの竪ロール４ｂ、４ｂ′による厚み圧
下量は、圧延ウェブ波防止観点からウェブ部イの厚み圧
下量より大きく設定することと、ウェブ部イの厚み圧下
量は水平ロール４ａ、４ａ′の上下で１／２に振り分け
られるが、フランジ部ロの厚み圧下量は左右夫々単独で
圧下することから、見掛上フランジ部ロの圧下量がウェ
ブ部イの圧下量の倍以上に大きくなる。その結果、フラ
ンジ部ロの竪ロール噛込開始位置９はウェブ部イの水平
ロール噛込み開始位置８より前になることが一般的に知
られている。
【０００７】図４のように入側鋼材が傾いて仕上ユニバ
ーサルミル４に挿入されると、フランジ部ロが垂直方向
上側へずれた状態で竪ロール４ｂ、４ｂ′へ噛込み、竪
ロール噛込み開始位置９の線上で固定される。その直
後、ウェブ部イは上水平ロール４ａにより水平ロール噛
込み開始位置８の線上までα分変形され（ウェブ位置の
付替え現象という）、圧延後の製品にウェブ中心の偏り
Ｓ（α分ずれた状態）が発生する。
ーサルミル４に挿入されると、フランジ部ロが垂直方向
上側へずれた状態で竪ロール４ｂ、４ｂ′へ噛込み、竪
ロール噛込み開始位置９の線上で固定される。その直
後、ウェブ部イは上水平ロール４ａにより水平ロール噛
込み開始位置８の線上までα分変形され（ウェブ位置の
付替え現象という）、圧延後の製品にウェブ中心の偏り
Ｓ（α分ずれた状態）が発生する。
【０００８】以上のように、従来のフリクションガイド
では、いかにパスラインに一致させて設定しても、上下
のガイド間隙が圧延鋼材より大きいためウェブ中心の偏
り悪化防止にはほとんど効果がないという問題があっ
た。
では、いかにパスラインに一致させて設定しても、上下
のガイド間隙が圧延鋼材より大きいためウェブ中心の偏
り悪化防止にはほとんど効果がないという問題があっ
た。
【０００９】この問題を解決するため、Ｈ形鋼用ローラ
ーガイドが考えられている。その一例として、特開昭６
３−３６９１４号公報記載のものがある。これは、ユニ
バーサルミルの圧延において、圧延鋼材のウェブ部とフ
ランジ内側部を夫々２組の横・縦のガイドローラーによ
り４点支持して圧延鋼材とガイドとの間隙を精密に設定
し、圧延用ロール孔型へ正確に案内誘導して圧延するこ
とによりガイドとの摩擦を防止し、寸法精度の高い製品
を造るものである。また、特開昭６４−２７１５号公報
には、ユニバーサルミルでの圧延において、圧延鋼材の
上下フランジ先端をテーパー付ガイドローラーでユニバ
ーサルロールとのセンタリングをとりながら案内誘導し
て圧延することにより、ウェブの摩擦疵防止と寸法精度
の向上を図ることが開示されている。
ーガイドが考えられている。その一例として、特開昭６
３−３６９１４号公報記載のものがある。これは、ユニ
バーサルミルの圧延において、圧延鋼材のウェブ部とフ
ランジ内側部を夫々２組の横・縦のガイドローラーによ
り４点支持して圧延鋼材とガイドとの間隙を精密に設定
し、圧延用ロール孔型へ正確に案内誘導して圧延するこ
とによりガイドとの摩擦を防止し、寸法精度の高い製品
を造るものである。また、特開昭６４−２７１５号公報
には、ユニバーサルミルでの圧延において、圧延鋼材の
上下フランジ先端をテーパー付ガイドローラーでユニバ
ーサルロールとのセンタリングをとりながら案内誘導し
て圧延することにより、ウェブの摩擦疵防止と寸法精度
の向上を図ることが開示されている。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、ウ
ェブ中心の偏り向上の観点である程度の改善効果を見出
し得るが、下記の問題点が残されている。
ェブ中心の偏り向上の観点である程度の改善効果を見出
し得るが、下記の問題点が残されている。
【００１１】特開昭６３−３６９１４号公報記載のもの
は、圧延鋼材のウェブ部上下面のガイドローラーによる
保持が２対であるため、ウェブ中心偏り改善効果に難点
が存在する。その理由について図３により説明する。
は、圧延鋼材のウェブ部上下面のガイドローラーによる
保持が２対であるため、ウェブ中心偏り改善効果に難点
が存在する。その理由について図３により説明する。
【００１２】前記一体構造のフリクションガイドの欠点
を補うため、ユニバーサル圧延における入側フリクショ
ンガイド１０に対向した２対のガイドローラー１１、１
２を上下方向の間隙をパスライン７に一致させて配設
し、圧延鋼材のウェブ部イの上下面を精密に保持し、案
内誘導しても、圧延鋼材には多少なりとも上下方向の曲
り（上下の反りともいう）が存在するため、図３のよう
に圧延鋼材を常にパスラインに一致させてユニバーサル
ミルに噛込ませることができない。従って、前記説明の
ように図３では上下水平ロール４ａによりα′分だけウ
ェブ位置が付替えられて、圧延後ウェブ中心の偏りＳ′
が発生し易く、改善が十分でない。
を補うため、ユニバーサル圧延における入側フリクショ
ンガイド１０に対向した２対のガイドローラー１１、１
２を上下方向の間隙をパスライン７に一致させて配設
し、圧延鋼材のウェブ部イの上下面を精密に保持し、案
内誘導しても、圧延鋼材には多少なりとも上下方向の曲
り（上下の反りともいう）が存在するため、図３のよう
に圧延鋼材を常にパスラインに一致させてユニバーサル
ミルに噛込ませることができない。従って、前記説明の
ように図３では上下水平ロール４ａによりα′分だけウ
ェブ位置が付替えられて、圧延後ウェブ中心の偏りＳ′
が発生し易く、改善が十分でない。
【００１３】特開昭６４−２７１５号公報記載のもの
は、圧延鋼材の上下フランジ先端を保持してパスライン
に一致させながら案内誘導するので、これはユニバーサ
ル圧延前の鋼材にウェブ中心偏りが発生しているもの
を、ユニバーサル圧延で逆にウェブ位置を付替えて、ウ
ェブ中心偏りを矯正して改善するものと考えられる。こ
のメカニズムから考えると、圧延鋼材のフランジ幅を精
密に保持する必要があるが、フランジ幅はウェブ厚みよ
りバラツキがかなり大きいことからテーパーローラーで
フランジ幅を圧下しながら案内誘導することになり、以
下の問題が発生する。
は、圧延鋼材の上下フランジ先端を保持してパスライン
に一致させながら案内誘導するので、これはユニバーサ
ル圧延前の鋼材にウェブ中心偏りが発生しているもの
を、ユニバーサル圧延で逆にウェブ位置を付替えて、ウ
ェブ中心偏りを矯正して改善するものと考えられる。こ
のメカニズムから考えると、圧延鋼材のフランジ幅を精
密に保持する必要があるが、フランジ幅はウェブ厚みよ
りバラツキがかなり大きいことからテーパーローラーで
フランジ幅を圧下しながら案内誘導することになり、以
下の問題が発生する。
【００１４】まず、圧延鋼材のフランジ厚み相当分の幅
でテーパーローラーが局部磨耗し、厚みサイズ変りにフ
ランジ先端に段付疵が発生する。また、テーパーローラ
ーの局部磨耗が速く、頻繁にテーパーローラーの交換が
必要で圧延能率が低下する。そして、磨耗が速いためテ
ーパーローラーの間隙の精密な設定が難しい。さらに、
テーパーローラーをパスラインに対しかなり精密に設定
しないとウェブ中心偏り改善が逆効果となる等で実用的
でなく、テーパーローラーの間隙を粗くするとウェブ中
心偏りの改善効果は期待できなくなる。
でテーパーローラーが局部磨耗し、厚みサイズ変りにフ
ランジ先端に段付疵が発生する。また、テーパーローラ
ーの局部磨耗が速く、頻繁にテーパーローラーの交換が
必要で圧延能率が低下する。そして、磨耗が速いためテ
ーパーローラーの間隙の精密な設定が難しい。さらに、
テーパーローラーをパスラインに対しかなり精密に設定
しないとウェブ中心偏り改善が逆効果となる等で実用的
でなく、テーパーローラーの間隙を粗くするとウェブ中
心偏りの改善効果は期待できなくなる。
【００１５】本発明はこれらの問題点を解決し、実用的
でしかもウェブ中心偏りの少ない、フランジを有する形
鋼の圧延方法を提供する。
でしかもウェブ中心偏りの少ない、フランジを有する形
鋼の圧延方法を提供する。
【００１６】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、フラン
ジを有する形鋼をユニバーサルミルにより熱間圧延する
に際し、ユニバーサルミルの入側ガイドにおいて圧延鋼
材のウェブ部上下面を対向した３対以上のガイドローラ
ーにより保持しながら案内誘導して圧延することを特徴
とするウェブ中心偏りの少ない形鋼の圧延方法である。
ジを有する形鋼をユニバーサルミルにより熱間圧延する
に際し、ユニバーサルミルの入側ガイドにおいて圧延鋼
材のウェブ部上下面を対向した３対以上のガイドローラ
ーにより保持しながら案内誘導して圧延することを特徴
とするウェブ中心偏りの少ない形鋼の圧延方法である。
【００１７】
【作 用】以下、本発明をＨ形鋼を例として詳細に説明
する。
する。
【００１８】図７(a) に示すミルレイアウト例におい
て、ブレークダウンミル１でＨ形に類似した形状の粗造
形を行った後、同図(b) に示すような形状のロールを用
いたユニバーサルミル２、エッジャーミル３、仕上ユニ
バーサルミル４の組合せにより圧延する際、ユニバーサ
ルミル２および仕上ユニバーサルミル４の入側に図２に
示すガイドを配設して圧延鋼材１９を案内誘導する。す
なわち、ユニバーサルミルに取り付けたフリクションガ
イド１０に、上下方向へ開度ｃu の調整可能な対向した
３対以上（３対の例で図示）のガイドローラー１３、１
４、１５を内蔵し、圧延鋼材１９の全長にわたりウェブ
中心偏りの少ないＨ形鋼を製造する。
て、ブレークダウンミル１でＨ形に類似した形状の粗造
形を行った後、同図(b) に示すような形状のロールを用
いたユニバーサルミル２、エッジャーミル３、仕上ユニ
バーサルミル４の組合せにより圧延する際、ユニバーサ
ルミル２および仕上ユニバーサルミル４の入側に図２に
示すガイドを配設して圧延鋼材１９を案内誘導する。す
なわち、ユニバーサルミルに取り付けたフリクションガ
イド１０に、上下方向へ開度ｃu の調整可能な対向した
３対以上（３対の例で図示）のガイドローラー１３、１
４、１５を内蔵し、圧延鋼材１９の全長にわたりウェブ
中心偏りの少ないＨ形鋼を製造する。
【００１９】図１はウェブ中心偏りの少ないＨ形鋼を製
造できるメカニズムの説明図で、図７(a) の仕上ユニバ
ーサルミル４の例で示す。
造できるメカニズムの説明図で、図７(a) の仕上ユニバ
ーサルミル４の例で示す。
【００２０】上下水平ロール４ａ、４ａ′と左右の竪ロ
ール４ｂ、４ｂ′からなる仕上ユニバーサルミル４の入
側に配設したフリクションガイド１０に内蔵した対向す
る３対のガイドローラー１３、１４、１５で、圧延鋼材
１９のウェブ部イの上下面を精密に保持する。すなわ
ち、３対のガイドローラー１３、１４、１５の上下方向
間隙ｃu は圧延鋼材１９のウェブ部イの厚みｔu により
近似した値（ｃu ≧ｔu ）とし、かつ上下水平ロール４
ａ、４ａ′の中心であるパスライン７に対して上下方向
等距離ｃu ／２になるようパスライン７に一致させて設
定する。
ール４ｂ、４ｂ′からなる仕上ユニバーサルミル４の入
側に配設したフリクションガイド１０に内蔵した対向す
る３対のガイドローラー１３、１４、１５で、圧延鋼材
１９のウェブ部イの上下面を精密に保持する。すなわ
ち、３対のガイドローラー１３、１４、１５の上下方向
間隙ｃu は圧延鋼材１９のウェブ部イの厚みｔu により
近似した値（ｃu ≧ｔu ）とし、かつ上下水平ロール４
ａ、４ａ′の中心であるパスライン７に対して上下方向
等距離ｃu ／２になるようパスライン７に一致させて設
定する。
【００２１】図３に示した対向する２対のガイドローラ
ー１１、１２では、圧延鋼材の上下方向の曲りに対して
矯正する機能が欠如していたが、本発明では両側２対の
ガイドローラー１３、１５の間にあるガイドローラー１
４によって上下方向の曲りを矯正することが可能であ
り、この間にあるガイドローラーの数が多い程矯正効果
は向上する。このように、上下方向の曲りを矯正された
圧延鋼材１９のウェブ部イおよびフランジ部ロは、上下
方向へずれのない状態で竪ロール噛込み開始位置９、次
いで水平ロール噛込み開始位置８と順次噛込でもウェブ
位置の付替え量α″は非常に少なく（α″≒０）なっ
て、ウェブ中心偏り（Ｓ″）の少ないＨ形鋼を得ること
ができる。なお、圧延鋼材１９をパスライン７へより一
致させて竪ロール４ｂ、４ｂ′、上下水平ロール４ａ、
４ａ′へ噛込ませるには、ロール側のガイドローラー１
３と竪ロール噛込み開始位置９間での微妙な上下曲りが
あった場合にパスライン７とのずれを回避するため、ガ
イドローラー１３とロールセンター間の距離はできる限
り小さく設定するのが良い。
ー１１、１２では、圧延鋼材の上下方向の曲りに対して
矯正する機能が欠如していたが、本発明では両側２対の
ガイドローラー１３、１５の間にあるガイドローラー１
４によって上下方向の曲りを矯正することが可能であ
り、この間にあるガイドローラーの数が多い程矯正効果
は向上する。このように、上下方向の曲りを矯正された
圧延鋼材１９のウェブ部イおよびフランジ部ロは、上下
方向へずれのない状態で竪ロール噛込み開始位置９、次
いで水平ロール噛込み開始位置８と順次噛込でもウェブ
位置の付替え量α″は非常に少なく（α″≒０）なっ
て、ウェブ中心偏り（Ｓ″）の少ないＨ形鋼を得ること
ができる。なお、圧延鋼材１９をパスライン７へより一
致させて竪ロール４ｂ、４ｂ′、上下水平ロール４ａ、
４ａ′へ噛込ませるには、ロール側のガイドローラー１
３と竪ロール噛込み開始位置９間での微妙な上下曲りが
あった場合にパスライン７とのずれを回避するため、ガ
イドローラー１３とロールセンター間の距離はできる限
り小さく設定するのが良い。
【００２２】図２においては、圧延鋼材１９のフランジ
部ロの外面を側案内１６に支持された竪ガイドローラー
１７、１８により保持した状態で示しているが、これは
左右のロールへの噛込みずれによる異常噛込みや、フラ
ンジ部ロの内側面にフリクションガイドによる摩擦疵が
生じるのを防止する等を考慮したもので、竪ガイドロー
ラー１７、１８がなくてもウェブ中心偏りの改善には支
障がない。
部ロの外面を側案内１６に支持された竪ガイドローラー
１７、１８により保持した状態で示しているが、これは
左右のロールへの噛込みずれによる異常噛込みや、フラ
ンジ部ロの内側面にフリクションガイドによる摩擦疵が
生じるのを防止する等を考慮したもので、竪ガイドロー
ラー１７、１８がなくてもウェブ中心偏りの改善には支
障がない。
【００２３】
【実施例】図７(a) に示すミルレイアウトで、Ｈ形鋼の
サイズＨ300 ×150 ×6.5/9 の試験圧延を実施した例を
説明する。
サイズＨ300 ×150 ×6.5/9 の試験圧延を実施した例を
説明する。
【００２４】試験圧延には、図７に示すブレークダウン
ミル１、ユニバーサルミル２、エッジャーミル３、仕上
ユニバーサルミル４に通常の生産に使用するロールを使
用し、仕上ユニバーサルミル４の入側には、図１、図２
に示すような圧延鋼材１９のウェブ部イに対向した３対
のガイドローラー１３、１４、１５を備えたガイドを使
用した。ウェブ中心偏りの改善効果を比較評価するた
め、図３に示す対向した２対のガイドローラー１１、１
２を備えた従来のガイド、および図４に示す通常圧延に
用いるフリクションガイドを使用し、表１に示す圧延条
件で試験圧延を実施した。
ミル１、ユニバーサルミル２、エッジャーミル３、仕上
ユニバーサルミル４に通常の生産に使用するロールを使
用し、仕上ユニバーサルミル４の入側には、図１、図２
に示すような圧延鋼材１９のウェブ部イに対向した３対
のガイドローラー１３、１４、１５を備えたガイドを使
用した。ウェブ中心偏りの改善効果を比較評価するた
め、図３に示す対向した２対のガイドローラー１１、１
２を備えた従来のガイド、および図４に示す通常圧延に
用いるフリクションガイドを使用し、表１に示す圧延条
件で試験圧延を実施した。
【００２５】
【表１】
【００２６】なお、フリクションガイドの設定は通常生
産圧延と同一にし、対向型３対ガイドローラーと対向型
２対ガイドローラーの設定条件は同一に、また図７に示
す各ミルのロールセット等の条件は３ガイド共同一にし
て比較評価が公平にできる圧延条件とした。
産圧延と同一にし、対向型３対ガイドローラーと対向型
２対ガイドローラーの設定条件は同一に、また図７に示
す各ミルのロールセット等の条件は３ガイド共同一にし
て比較評価が公平にできる圧延条件とした。
【００２７】試験圧延を実施した結果を表２に示すが、
これは圧延鋼材の長さ方向においてとくに上下方向の曲
がりが発生し易く、ウェブ中心偏り精度の悪い先端側
（トップ）と後端側（ボトム）の結果で示してある。
これは圧延鋼材の長さ方向においてとくに上下方向の曲
がりが発生し易く、ウェブ中心偏り精度の悪い先端側
（トップ）と後端側（ボトム）の結果で示してある。
【００２８】
【表２】
【００２９】
【外１】
【００３０】工程能力指数Ｃｐ＝（ 5.0（公差の幅）−
｜ 外２ のずれ×２｜）／６σ
｜ 外２ のずれ×２｜）／６σ
【００３１】
【外２】
【００３２】各ガイド使用における中心偏りＳの平均値
外３ 、そのバラツキを表わす標準偏差σと工程能力
の目安となる工程能力指数Ｃｐを示したが、フリクショ
ンガイドに対して対向型２対ガイドローラーの工程能力
指数Ｃｐが若干向上しているのに較べ、対向型３対ガイ
ドローラーのＣｐは大幅に向上している。これは、対向
した３対のガイドローラーにより上下方向の曲りの矯正
が行われ、ウェブ中心偏り改善効果が顕著に表われたも
のである。
外３ 、そのバラツキを表わす標準偏差σと工程能力
の目安となる工程能力指数Ｃｐを示したが、フリクショ
ンガイドに対して対向型２対ガイドローラーの工程能力
指数Ｃｐが若干向上しているのに較べ、対向型３対ガイ
ドローラーのＣｐは大幅に向上している。これは、対向
した３対のガイドローラーにより上下方向の曲りの矯正
が行われ、ウェブ中心偏り改善効果が顕著に表われたも
のである。
【００３３】
【外３】
【００３４】なお、ウェブ中心偏りＳの定義は図５で説
明した通りであるが、ウェブ厚み中心５とフランジ幅中
心６とのずれＳが下側にある（図示）場合がプラス値、
上側にある場合がマイナス値で、このサイズＨ 300×15
0 のウェブ中心偏りの公差は±2.5mm （ＪＩＳ Ｇ ３
１９２）である。
明した通りであるが、ウェブ厚み中心５とフランジ幅中
心６とのずれＳが下側にある（図示）場合がプラス値、
上側にある場合がマイナス値で、このサイズＨ 300×15
0 のウェブ中心偏りの公差は±2.5mm （ＪＩＳ Ｇ ３
１９２）である。
【００３５】本発明は実用性に秀れ、Ｈ形鋼等フランジ
を有する形鋼のウェブ中心偏りの少ない高精度な寸法を
得ることが容易となる。最近建築構造物加工の自動化が
進展しており、寸法精度向上の要求が高まっている実情
に対応して、とくにウェブ中心偏りの向上は難しい技術
であっただけにその効果は大きいものがある。
を有する形鋼のウェブ中心偏りの少ない高精度な寸法を
得ることが容易となる。最近建築構造物加工の自動化が
進展しており、寸法精度向上の要求が高まっている実情
に対応して、とくにウェブ中心偏りの向上は難しい技術
であっただけにその効果は大きいものがある。
【図１】本発明法によりウェブ中心偏りの少ないＨ形鋼
を製造できるメカニズムの説明図である。
を製造できるメカニズムの説明図である。
【図２】本発明法で使用するガイドの構成を示す図で、
同図(a) は正面図、同図(b) は同図(a) のＸ−Ｘ矢視図
で、簡単のため側案内の投影を省略している。
同図(a) は正面図、同図(b) は同図(a) のＸ−Ｘ矢視図
で、簡単のため側案内の投影を省略している。
【図３】対向した２対のガイドローラーで構成した従来
ガイドを使用して圧延した場合の問題点の説明図であ
る。
ガイドを使用して圧延した場合の問題点の説明図であ
る。
【図４】従来の一体構造のフリクションガイドを使用し
て圧延した場合の問題点の説明図である。
て圧延した場合の問題点の説明図である。
【図５】ウェブ中心偏りの定義の説明図である。
【図６】ガイドのユニバーサルミル（同図(a) ）および
エッジャーミル（同図(b) ）への取付構成を示す図であ
る。
エッジャーミル（同図(b) ）への取付構成を示す図であ
る。
【図７】Ｈ形鋼を圧延する場合のミルレイアウト例（同
図(a) ）と、ユニバーサルミルおよびエッジャーミルに
使用されるロール形状と圧延状態（同図(b) ）の説明図
である。
図(a) ）と、ユニバーサルミルおよびエッジャーミルに
使用されるロール形状と圧延状態（同図(b) ）の説明図
である。
１ ブレークダウンミル ２ ユニバーサルミル ３ エッジャーミル ４ 仕上ユニバーサルミル ５ ウェブ厚み中心 ６ フランジ幅中心 ７ パスライン ８ 水平ロール噛込み開始位置 ９ 竪ロール噛込み開始位置 １０ フリクションガイド １１、１２ ガイドローラー １３〜１５ ガイドローラー １６ 側案内 １７、１８ 竪ガイドローラー １９ 圧延鋼材
フロントページの続き (72)発明者 佐岡 明博 千葉県君津市君津１ 新日本製鐵株式会社 君津製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭50−23365（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−162202（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−36914（ＪＰ，Ａ) 特開 昭64−2715（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−210811（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】 フランジを有する形鋼をユニバーサルミ
ルにより熱間圧延するに際し、ユニバーサルミルの入側
ガイドにおいて圧延鋼材のウェブ部上下面を対向した３
対以上のガイドローラーにより保持しながら案内誘導し
て圧延することを特徴とするウェブ中心偏りの少ない形
鋼の圧延方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP41396890A JPH0698375B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | ウェブ中心偏りの少ない形鋼の圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP41396890A JPH0698375B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | ウェブ中心偏りの少ない形鋼の圧延方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04224011A JPH04224011A (ja) | 1992-08-13 |
| JPH0698375B2 true JPH0698375B2 (ja) | 1994-12-07 |
Family
ID=18522516
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP41396890A Expired - Lifetime JPH0698375B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | ウェブ中心偏りの少ない形鋼の圧延方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0698375B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08215702A (ja) * | 1995-02-16 | 1996-08-27 | Nippon Steel Corp | フランジおよびウェブを有する形鋼の圧延方法および圧延装置列 |
| JP4997934B2 (ja) * | 2006-11-21 | 2012-08-15 | Ｊｆｅスチール株式会社 | ガイド装置 |
| CN114309057A (zh) * | 2021-12-30 | 2022-04-12 | 无锡市方顺型钢科技有限公司 | 一种异型钢的冷轧加工方法 |
-
1990
- 1990-12-26 JP JP41396890A patent/JPH0698375B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04224011A (ja) | 1992-08-13 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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