JP2023039815A - 鋼矢板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】曲げ成形機での被圧延材の先端のずれ噛みが生じた場合であっても、センタリング性を損なわず、被圧延材の長手方向の寸法変動を抑制する。【解決手段】鋼矢板の製造方法であって、前記被圧延材はウェブ対応部、フランジ対応部、腕対応部及び継手対応部から構成され、前記曲げ成形を行う曲げ成形機は1スタンド又は複数スタンドから構成され、前記1スタンド又は複数スタンドには孔型が形成され、前記1スタンド又は複数スタンドにおける少なくとも第1の曲げ成形においては、前記フランジ対応部の曲げ角度Δθと、曲げ成形前の前記フランジ対応部の傾斜角度θ1との関係が式(1)又は式(2)を満たすように曲げ成形を行う。Δθ≦-0.30×θ1+32.0 (θ1≧40°)・・・(1)Δθ≦0.20×θ1+12.0 (θ1<40°)・・・(2)【選択図】図9

Description

本発明は、例えばハット形鋼矢板、U形鋼矢板等の鋼矢板の製造方法に関する。
ハット形鋼矢板、U形鋼矢板等の両端に継手を有する鋼矢板の製造は、例えば特許文献1に示すような孔型圧延法によって行われている。具体的には、孔型圧延法の一般的な工程として、先ず加熱炉において所定の温度に加熱した矩形材を、孔型を備えた粗圧延機、中間圧延機及び仕上圧延機によって順に圧延することが知られている。
また、特にハット形鋼矢板等の大型で非対称な製品を製造する場合には、上記粗圧延機、中間圧延機及び仕上圧延機で製造するためには、多数の孔型が必要となり大規模な設備が必要となる上、造形方法が複雑化し、製品の形状バラツキや形状不良が発生しやすくなる。更に、異なる形状の鋼矢板を製造するためには多数のロールが必要となる。これに対して、特許文献2に示すように、熱間圧延によって鋼矢板を圧延・製造した後に、ロールフォーミングによる冷間加工で曲げ加工(以下、曲げ成形とも呼称する)を行い、圧延設備を超える広幅の鋼矢板及び断面高の高い鋼矢板を製造する技術が知られている。
また、非特許文献1には複数の成形機を冷間で使用し、鋼板に対して曲げ成形を行い、軽量鋼矢板を製造する技術が開示されている。この技術においては、熱間圧延鋼板に比べて板厚が薄いため成形が容易であり、鋼板からほぼ対称に曲げ製造するために左右のクロップ部形状の差もほとんど生じないことから、ずれ噛み(噛み込みのずれ)が生じにくいといった利点がある。
特開平10-192905号公報 特許第4012407号
「ロール成形」日本塑性加工学会編、コロナ社、111頁~113頁
しかしながら、上記特許文献1に例示される、従来の孔型圧延方法では、中間圧延工程~仕上圧延工程にて孔型シフトを行いながら1孔型で1パスの圧延を行うため、圧延を行う孔型数に応じて被圧延材の総延伸が制約され、製品の延び長さが小さいといった問題がある。また、特に板厚が薄い場合には、孔型シフトを行うことによる端部の形状の崩れや、リバース圧延時に断面内各部の延伸バランスが取れず、反りや断面内での線長変化が生じてしまうといった問題もある。更に、従来の孔型圧延方法によって大型な鋼矢板製品を製造する場合には、1つのロールに配置可能な孔型の数が減少してしまい製造効率の低下が懸念される。また、各ロール間での周速差が大きくなることによって被圧延材とロールとの擦れが強くなり疵が生じてしまうといった問題もある。
また、上記特許文献2に例示されるような鋼矢板の製造方法では、冷間加工によって曲げ加工を行うこととしており、更にフラットロールである支承ロールを用いて被圧延材のコーナー部を直接圧下しない構成となっている。そのため、当該コーナー部に直接塑性変形が加わりにくく、効果的な曲げ加工が行えないといった問題や、冷間加工であるために成形後のスプリングバックが大きくなりやすいといった問題がある。また、複数の成形ロール(支承ロール)でウェブとフランジを別々のタイミングで成形する場合、支点が被圧延材の長手方向にずれるため曲げ成形の効率が低下するといった問題もある。
また、特許文献2に記載の鋼矢板の製造方法では、冷間加工によって曲げ加工を行う際の温度をA1変態温度以下の温度、あるいは再結晶温度以下の温度としている。このような温度域で曲げ加工を行うと加工負荷が大きく、伸びや靭性の低下等の材質の劣化や残留応力の増大等が問題となる場合もある。従って、これらの課題を改善するために多数の成形ロールを配置する必要が生じ、設備の大型化や構造の複雑化が問題となる。
また、上記非特許文献1に記載の技術は冷間で行われる技術であり、ずれ噛みを考慮しているものではない。即ち、冷間での曲げ成形はクロップ部のない状態で行われるのに対し、熱間圧延と連続して曲げ成形を行う場合には、被圧延材に左右非対称なクロップ部が形成されやすく、これによるずれ噛みが生じやすい。そのため、非特許文献1の技術を熱間圧延と連続して行う大型の鋼矢板の曲げ成形に適用することは困難であるといった問題がある。
そこで、上記問題点に鑑み、本発明の目的は、熱間による仕上圧延の後に被圧延材に対して曲げ成形を行うことで鋼矢板製品を高効率に製造する方法を提供することである。即ち、製品形状の非対称性や温度偏差、圧延状態の左右方向のずれなどによって、圧延工程で被圧延材に左右非対称なクロップ部が形成され、曲げ成形機での被圧延材の先端のずれ噛みが生じた場合であっても、センタリング性を損なわず、被圧延材の長手方向の寸法変動を抑制することが可能な鋼矢板の製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明によれば、被圧延材に対して熱間圧延によって粗圧延、中間圧延及び仕上圧延を行った後、曲げ成形を行う鋼矢板の製造方法であって、前記被圧延材はウェブ対応部、フランジ対応部、腕対応部及び継手対応部から構成され、前記曲げ成形を行う曲げ成形機は1スタンド又は複数スタンドから構成され、前記1スタンド又は複数スタンドには孔型が形成され、前記1スタンド又は複数スタンドにおける少なくとも第1の曲げ成形においては、前記フランジ対応部の曲げ角度Δθと、曲げ成形前の前記フランジ対応部の傾斜角度θ1との関係が式(1)又は式(2)を満たすように曲げ成形を行う、鋼矢板の製造方法が提供される。
Δθ≦-0.30×θ1+32.0 (θ1≧40°)・・・(1)
Δθ≦0.20×θ1+12.0 (θ1<40°)・・・(2)
なお、ここで熱間とは、熱間圧延後に被圧延材の変態が完了する前の温度である。
前記曲げ成形を行う曲げ成形機は上下孔型ロールから構成され、曲げ成形時には、前記上下孔型ロールの前記ウェブ対応部ならびに前記フランジ対応部に対向する部分のロール隙は、前記ウェブ対応部ならびに前記フランジ対応部の厚みより大きくても良い。
前記曲げ成形においては、前記上下孔型ロールのいずれか一方のみを駆動させても良い。
前記曲げ成形を行う曲げ成形機と、前記仕上圧延を行う仕上圧延機はタンデムとしても良い。
前記鋼矢板はハット形鋼矢板であっても良い。
本発明によれば、熱間による仕上圧延の後に被圧延材に対して曲げ成形を行うことで鋼矢板製品を高効率に製造する方法を提供することである。即ち、製品形状の非対称性や温度偏差、圧延状態の左右方向のずれなどによって、圧延工程で被圧延材に左右非対称なクロップ部が形成され、曲げ成形機での被圧延材の先端のずれ噛みが生じた場合であっても、センタリング性を損なわず、被圧延材の長手方向の寸法変動を抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態にかかる圧延ラインの概略説明図である。 曲げ成形機の概略側面断面図である。 曲げ成形機の概略正面図である。 第1スタンドの孔型形状を示す概略的な拡大正面図である。 第2スタンドの孔型形状を示す概略的な拡大正面図である。 第1スタンド及び第2スタンドにおいて曲げ成形される被圧延材の形状変化についての説明図であり、(a)は第1スタンドでの成形前、(b)は第1スタンドでの成形時、(c)は第2スタンドでの成形時の概略断面図を示している。 被圧延材に左右非対称なクロップ部が形成された状態を示す概略説明図である。 仕上材の先端部が幅方向に最大にずれた状態で曲げ成形機に噛み込まれた様子を示す概略断面図である。 成形前のフランジ角度θ1と、成形角度Δθとの関係をグラフ化したものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。なお、本実施の形態では鋼矢板製品としてハット形鋼矢板を製造する場合について説明する。
<圧延ラインの構成>
図1は、本発明の実施の形態にかかるハット形鋼矢板を製造する圧延ラインL(図中一点鎖線)と、圧延ラインLに備えられる圧延機等についての説明図である。なお、図1において圧延ラインLの圧延進行方向は矢印で示されている方向であり、当該方向へ被圧延材が流れ、ライン上の各圧延機、曲げ成形機において圧延・曲げ成形が行われ、製品が造形される。また、図1では、同一の圧延機において被圧延材を複数回往復させる圧延方法(所謂、多パス圧延)についても、一点鎖線にて記載している。
図1に示すように、圧延ラインLには、上流から順に粗圧延機10、第1中間圧延機13、第2中間圧延機16、仕上圧延機19、曲げ成形機20が順に配置されている。また、第1中間圧延機13の上流側にはエッジャー圧延機14が、第2中間圧延機16の下流側にはエッジャー圧延機17がそれぞれ隣接して配置されている。
圧延ラインLにおいては、図示しない加熱炉において加熱された矩形材(被圧延材)が粗圧延機10~仕上圧延機19において順次熱間で圧延され、更に、熱間で曲げ成形機20によって成形され、最終製品となる。なお、以下では説明のため、粗圧延機10で圧延された被圧延材を粗形材、第1中間圧延機13~第2中間圧延機16によって圧延された被圧延材を中間材、仕上圧延機19によって圧延された被圧延材を仕上材19aとも呼称する。即ち、仕上材19aを曲げ成形機20によって成形(断面変更)したものが最終製品(即ち、ハット形、U形の鋼矢板製品)となる。
ここで、圧延ラインLに配置される粗圧延機10、第1中間圧延機13、第2中間圧延機16、仕上圧延機19や、付随して配置されるエッジャー圧延機14、17は従来から鋼矢板の製造において用いられている一般的な設備であるため、その詳細な装置構成等についての説明は本明細書では省略する。
<曲げ成形機の構成>
次に、曲げ成形機20の詳細な構成について図面を参照して説明する。図2は曲げ成形機20の概略側面断面図であり、図3は曲げ成形機20の概略正面図である。図2、3に図示した曲げ成形機20は、仕上圧延機19において仕上圧延された仕上材19aを曲げ成形するものである。なお、図3には以下に説明する曲げ成形機20が備える第1スタンド22の概略正面図を図示している。ここで、本実施の形態では曲げ成形機20は2つの成形スタンド(以下に説明する成形スタンド22、23)から構成される場合を例示して説明しているが、曲げ成形機20は単スタンドあるいは任意の複数のスタンドから構成されていても良い。
図2に示すように、本実施の形態にかかる曲げ成形機20は隣接して直列配置された2つの成形スタンド22、23(以下、上流側の第1スタンド22、下流側の第2スタンド23とも呼称する)を備えている。また、図3に示すように、各スタンド22、23それぞれには、上孔型ロールと下孔型ロールとで構成される成形用孔型(後述する孔型45、55)が刻設されており、その孔型形状は第1スタンド22と第2スタンド23とで異なる形状となっている。
ここで、第1スタンド22と第2スタンド23のロール構成ならびに孔型形状について説明する。図4は、第1スタンド22の孔型形状を示す概略的な拡大正面図であり、図5は第2スタンド23の孔型形状を示す概略的な拡大正面図である。なお、図4には曲げ成形機20による成形を行う前の状態である仕上材19aの断面形状を一点鎖線で図示し、図5には第2スタンド23で成形を行う前の状態である仕上材19a’の断面形状を一点鎖線で図示している。また、以下では、略ハット形形状の被圧延材を上開き(後述するウェブ対応部を下方とし、腕対応部を上方に位置させる)姿勢で曲げ成形する場合を例示して説明する。
図3及び図4に示すように、第1スタンド22には、上孔型ロール40と下孔型ロール41が筐体44に支持されて設けられ、上孔型ロール40と下孔型ロール41によって孔型45が構成されている。この孔型45はフランジに対応する部分から継手に対応する部分の形状がハット形鋼矢板製品の一歩手前の形状(即ち、略ハット形鋼矢板製品形状)となっている。孔型45は、仕上材19aのフランジに対応する部分(即ち、フランジ対応部)と、仕上材19aのウェブに対応する部分(即ち、ウェブ対応部)とがなす角度、及び仕上材19aの腕に対応する部分(即ち、腕対応部)とがなす角度をそれぞれ変化させ、仕上材19aの高さ及び幅を所定の形状(即ち、製品に近似した断面形状)に曲げ成形するものである。特にハット形鋼矢板を製造する場合には、粗圧延機10~仕上圧延機19において高さを低く抑えた形状でもって被圧延材(粗形材~仕上材19a)の圧延を行い、曲げ成形機20において被圧延材の高さを所望の製品高さまで高めるように曲げ成形を行うといった方法が採られる。これにより、大型サイズのハット形鋼矢板製品を製造することができるようになる。
また、図5に示すように、第2スタンド23には、上孔型ロール50と下孔型ロール51が筐体54に支持されて設けられ、上孔型ロール50と下孔型ロール51によって孔型55が構成されている。この孔型55は所望の製品形状に近い形状となっており、曲げ成形機20の第1スタンド22にて成形されたフランジに対応する部分(即ち、フランジ対応部)と、仕上材19aのウェブに対応する部分(即ち、ウェブ対応部)とがなす角度、及び腕に対応する部分(即ち、腕対応部)とがなす角度をそれぞれ変化させ、フランジ形状、腕形状及び継手形状を所定の形状(即ち、製品の形状)に成形するものである。即ち、この第2スタンド23では、第1スタンド22での成形において製品形状に対して不十分であったフランジ対応部の傾斜角度を、製品形状に応じた角度まで変形させる成形が行われる。
ここで、曲げ成形時における上記孔型45及び孔型55におけるロール隙(上孔型ロール40と下孔型ロール41のロール隙ならびに上孔型ロール50と下孔型ロール51のロール隙)は、仕上材19aのフランジ対応部及びウェブ対応部の厚みより大きくなるように構成されている。即ち、曲げ成形機20においては、仕上材19aの板厚圧下は行われず、第1スタンド22及び第2スタンド23の各孔型ロールと仕上材19aとは、一部の所定箇所のみにおいて接触して曲げ成形が行われる構成となっている。
また、曲げ成形時には、第1スタンド22及び第2スタンド23の各孔型ロールと仕上材19aは、一部の所定箇所について接触に加え圧下が行われても良い。本明細書における「接触」とは、曲げ成形機20において、仕上材19aの特定箇所の上面あるいは下面の一方のみが孔型ロールの周面に当接した状態をいう。これに対し、「圧下」とは、曲げ成形機20において、仕上材19aの特定箇所の上面と下面の両方が孔型ロールに当接し、且つ、厚みを減ずるように力がかかるような状態をいう。
例えば、ウェブ対応部ならびにフランジ対応部に対向する部分の上記ロール隙は仕上材19aのフランジ対応部ならびにウェブ対応部の厚みより0.5mm~3mm程度大きいことが好ましい。加えて、上記孔型45及び孔型55における仕上材19aの腕対応部にかかる箇所においても、そのロール隙は当該腕対応部の厚みよりも断面全域にわたり大きくなるように構成されていても良い。上記ロール隙の猶予範囲が、0.5mmよりも小さい場合には、仕上材19aの板厚の変動の為に厚みを圧下して曲げ成形機20の負荷が増大する可能性があり、3mmよりも大きい場合には、フランジ対応部の傾斜角度を目標の角度に成形できない可能性がある。
なお、本発明における曲げ成形は、図示の第1スタンド22及び第2スタンド23のいずれか一方又は両方を用いて行われれば良い。即ち、曲げ成形は単スタンドで行われても良く、複数スタンドで行われても良い。例えば、第1スタンド22のみを用いて1又は複数回の曲げ成形を行う場合や、第1スタンド22及び第2スタンド23の両方を用いて複数回の曲げ成形を行う場合も含まれる。いずれの場合であっても、曲げ成形機20において最初に行われる曲げ成形を「第1の曲げ成形」とすれば良い。
<被圧延材の曲げ成形>
続いて、上述したスタンド22、23における被圧延材の成形について説明する。図6は、第1スタンド22及び第2スタンド23において曲げ成形される被圧延材(仕上材19a)の形状変化についての説明図であり、(a)は第1スタンド22での成形前、(b)は第1スタンド22での成形時、(c)は第2スタンド23での成形時の概略断面図を示している。図6(a)に示すように、仕上材19aは略ハット形形状であり、略水平であるウェブ対応部60と、ウェブ対応部60の両端に製品形状より大きい所定の角度(図中に角度αとして示している)のコーナー部70によって連結しているフランジ対応部62、63と、各フランジ対応部62、63においてウェブ対応部との連結側と異なる端部にコーナー部71を介して連結している腕対応部65、66と、腕対応部65、66の先端に形成される継手対応部68、69から構成されている。また、仕上材19aは、仕上圧延機19における圧延によって厚みが略製品の厚みとなっており、継手対応部68、69の形状も、略製品継手形状となっている。
ここで、コーナー部70(以下、ウェブ-フランジコーナー部70とも呼称)の板厚は、製品板厚より厚くなるように寸法設計されても良い。ウェブ-フランジコーナー部70の板厚は、粗圧延機10、第1中間圧延機13、第2中間圧延機16、仕上圧延機19等(図1参照)で行われる熱間圧延での圧延条件や圧延設計により所望の板厚に圧延することができる。
同様に、コーナー部71(以下、フランジ-腕コーナー部71とも呼称)の板厚は、製品板厚より厚くなるように寸法設計されても良い。フランジ-腕コーナー部71の板厚は、粗圧延機10、第1中間圧延機13、第2中間圧延機16、仕上圧延機19等(図1参照)で行われる熱間圧延での圧延条件や圧延設計により所望の板厚に圧延することができる。
この図6(a)に示す仕上材19aは、第1スタンド22の孔型45においてウェブ対応部60とフランジ対応部62、63とのなす角度αが小さくなる(図6(b)に示す角度αとなる)ように曲げ成形され、図6(b)に示すように所望の高さとなる。即ち、第1スタンド22では、仕上材19aの高さが高くなるような曲げ成形が行われる。
次いで、図6(c)に示すように、第2スタンド23の孔型55において、仕上材19aが略製品形状に曲げ成形される。
<クロップ部の生成>
以上、図1~図6を参照してハット形鋼矢板製品の曲げ成形を用いた製造過程について説明したが、ハット形鋼矢板等の熱間圧延では、被圧延材に左右非対称なクロップ部が形成されやすい。被圧延材(仕上材19a)が仕上圧延機19から曲げ成形機20に搬送される際に、クロップ部をホットソー等で切断せず曲げ成形機20で成形すると、曲げ成形機20におけるずれ噛み(噛み込みのずれ)が生じやすいことが問題となる。図7は被圧延材(仕上材19a)に左右非対称なクロップ部が形成された状態を示す概略説明図である。
図7に示すように、仕上材19aの先端部に左右非対称なクロップ部が形成された場合、曲げ成形機20において先行するフランジが先に噛み込まれ、噛み込みが均等に行われない。その結果、曲げ成形機20において仕上材19aのセンタリングが精度良く行われずに、通材不良やそれに伴う製品形状不良が生じてしまう。
そこで、本発明者らは曲げ成形機20において仕上材19aを噛み込む際の幅方向のずれ量と成形角度との関係について鋭意研究を行った。そして、曲げ成形機20においてずれ噛みが発生した場合、即ち、当該ずれ量が大きくなった場合でも、曲げ成形前のフランジ対応部の傾斜角度と孔型45における成形角度との関係を所定のものとすることで通材不良が生じないことを知見した。本知見について以下に図面を参照して説明する。なお、上記ずれ量とは、仕上材19aのウェブ対応部60とフランジ対応部62、63との連結部(以下、コーナー部とも記載)と、それら連結部に対応する孔型45のコーナー部とのずれを水平方向長さで示したものである。
<曲げ成形角度とずれ量との関係>
図8は、仕上材19aの先端部が幅方向に最大にずれた状態で曲げ成形機20(即ち、第1スタンド22の孔型45)に噛み込まれた様子を示す概略断面図である。仕上材19aはどちらか片方のフランジ対応部と腕対応部との連結している部位が孔型45又は55と仕上材19aとで一致するところまで、最大ずれることがあり得る。この場合、右側(図7中下側)のフランジが先行して曲げ成形機20に噛み込んでいる状態を表している。ここで、説明のため、図8に示すように、成形前の仕上材19aのフランジ対応部の水平方向に対する傾斜角度(以下、単にフランジ角度とも記載する)をθ1とし、孔型45の傾斜部(孔型45におけるフランジ対応部に対応する箇所)の水平方向に対する角度をθ2とする。角度θ1とθ2の差(即ち、θ2-θ1)は孔型45における成形角度Δθとなる。なお、厳密には図8に示す上下ロール間に片方のフランジが噛み込む位置において鉛直面に投影した孔型45の傾斜部の角度はθ2’となるが、ここでは上記θ2で代表する。また、成形前のフランジ対応部63の水平投影長(以下、単に水平投影長とも記載する)をW、上記最大のずれ量をX(以下、単にずれ量Xとも記載する)とする。実際にはコーナー部にはコーナーRが付与されているので、ウェブ対応部とフランジ対応部のそれぞれの直線部の交点を基準にして考慮すれば良い。
本発明者らは、様々な条件における成形前のフランジ角度θ1とフランジ曲げ成形角度Δθ(以下、単に成形角度Δθとも記載)との関係について検討を行った。その結果、好適な成形条件を成形角度Δθと成形前の仕上材19aのフランジ角度θ1との関係式である以下の式(1)、(2)に基づいて示すことが可能である旨を知見した。本知見について以下に図9を参照して説明する。
Δθ≦-0.30×θ1+32.0 (θ1≧40°)・・・(1)
Δθ≦0.20×θ1+12.0 (θ1<40°)・・・(2)
被圧延材に図7に示すような左右非対称なクロップ部が形成され、図8に示すようなずれ噛みが生じた場合の通材状況に関し、成形前のフランジ角度θ1とフランジ曲げ成形角度Δθとの関係を整理すると、図9に示すようなグラフとなる。
<フランジ角度θ1と曲げ成形角度Δθとの関係>
図9は成形前の仕上材19aの成形前のフランジ角度θ1と、成形角度Δθとの関係をグラフ化したものである。ここで、図9中の記号〇は良好な通材、記号△は先端部のみ通材不良、記号×は通材不良を示している。具体的には、記号〇の条件は長手方向において後退している側のフランジ対応部が成形ロール(孔型ロール)に噛み込むと直ちにセンタリングがなされ、断面形状が良好な領域(成形前の領域)に全く影響が及ばないものである。記号△の条件は被圧延材の噛み込み後、数m以内(例えば実機換算値で2m~3m以内)にずれが修正されてセンタリングがなされ、先端の僅かな範囲を切断することで良好な製品が得られるものである。記号×の条件はずれ噛みが生じセンタリングが精度良くなされず良好な製品が得られないものである。
図9に示すように、成形前のフランジ角度θ1がθ1=40°である条件を境界として、当該フランジ角度θ1が大きい場合も小さい場合もフランジ成形角度の限界角度が小さくなる傾向がある。これは以下の理由による。フランジ角度θ1が40°より大きい場合には、成形角度Δθが同じであっても、先行したフランジ対応部が噛み込んだ際にフランジ角度θ1が大きい程ずれ量Xが大きくなり、水平投影長Wが小さくなるため、通材が不安定になりやすい。一方、フランジ角度θ1が40°より小さい場合には、成形ロールとの摩擦力の影響が大きくなり、先行したフランジが下ロールに接触した際に、被圧延材が横方向(幅方向)へ移動するよりも、下ロールに乗り上げてねじれが生じやすくなり、通材が不安定になる。
図9のグラフから、曲げ成形前のフランジ角度θ1が例えば30°~56°といった所定の角度範囲、あるいはその角度範囲より多少広い範囲において外挿することができる。図9のデータに基づいてフランジ角度θ1と成形角度Δθとの関係についての近似直線を用い、以下の式(1)、(2)で表す範囲とすることで、通材不良が回避できることが分かる。なお、図9には破線で下記式(1)、(2)の上限を示している。
Δθ≦-0.30×θ1+32.0 (θ1≧40°)・・・(1)
Δθ≦0.20×θ1+12.0 (θ1<40°)・・・(2)
以上、図9を参照して説明したように、通材不良を発生させないためには、成形前のフランジ角度θ1と成形角度Δθとの関係において、上記式(1)又は式(2)を満たすように曲げ成形機20での成形角度を定めれば良い。
なお、成形角度Δθを例えば12°未満とした場合には、通材の安定は担保されるものの、1スタンド当たりの曲げ成形角度が小さいため、所定の角度の曲げ成形を行うために多数のスタンドが必要となってしまい、設備コスト等の面から効率的でない。即ち、最初の1スタンドにおける好適な曲げ成形角度は、例えば12°以上の上記式(1)、(2)で示される範囲である。また、曲げ成形機20が複数のスタンドから構成されている場合には、いずれのスタンドにおいても上記成形条件(式(1)又は式(2)に示す条件)が充足されていることで、通材不良の発生が回避される。また、ここで説明した成形条件は、例えば仕上材19aのコーナー部の厚みが10mm以上の場合に特に好適であり、更には、成形の安定性と効率から成形角度Δθを約14°~18°とすることが望ましい。
<作用効果>
上述したように、曲げ成形における通材不良の発生を回避できるような成形条件、即ち、上記式(1)又は式(2)を満たすような条件で鋼矢板製品を製造する。これにより、例えば仕上圧延において左右非対称なクロップ部が形成され、曲げ成形機20における被圧延材先端部のずれ噛みが生じてしまった場合であっても、被圧延材のセンタリング性を損なうことなく、長手方向の寸法変動を抑制することが可能となる。また、前述したように、曲げ成形時における孔型45のロール直下でのロール隙を、仕上材19aのフランジ対応部及びウェブ対応部の厚みより大きく(例えば0.5mm~3mm程度)なるように構成している。また、曲げ成形時における孔型45のロール直下でのロール隙を、仕上材19aの腕対応部やコーナー部(ウェブ対応部とフランジ対応部の連結部、フランジ対応部と腕対応部の連結部)の厚みよりも大きくする構成が好ましいとしている。これにより、曲げ成形時にフランジ対応部62、63がずれて噛み込んだ際に、ずれを修正してセンタリングが容易に行われる。これにより、生産性や歩留まりの向上が図られる。
以上、本発明の実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記実施の形態では、曲げ成形機20が第1スタンド22と第2スタンド23から構成される場合について図示し、説明したが、本発明の適用範囲はこれに限られるものではない。例えば曲げ成形機20は単スタンド(1スタンド)でもよく、また、任意の数の複数スタンドから構成されてもよい。曲げ成形機20が複数スタンドから構成される場合には、各スタンドにおいて曲げ成形を分担して行うことができる。なお、曲げ成形機20が複数スタンドから構成される場合に、通材不良を生じさせないための好適な成形条件は、複数スタンドのそれぞれで充足されることが望ましい。但し、複数のスタンドがタンデムに配置される場合、特に被圧延材の噛み込みを開始する最初のスタンド(即ち、第1スタンド)では、所定の成形条件とする必要がある。その場合、第1スタンドで所定の成形条件で安定してセンタリングをした状態で被圧延材を拘束できるので、第2スタンドでは上記式(1)、(2)で定まる範囲外の成形角度を採用することも可能である。また、スタンド数は曲げ成形角度と設備投資のバランスから好適に決定され、例えば曲げ成形角度が20°~30°程度であれば、上記実施の形態で説明した2基スタンドの形態が好適である。
また、上記実施の形態において、曲げ成形機20の上下孔型ロールは、上下どちらか一方のみを駆動させ、他方を駆動させないような構成とすることもできる。上下孔型ロールのどちらか一方のみを駆動させる構成とすることで、複数のスタンドのタンデム状態で曲げ成形を行う場合に、通板の速度バランスがとり易くなる。そして、複数のスタンド間での速度バランスの不均衡による被圧延材への張力の発生等が抑えられ、通板の安定化や、不要な被圧延材の形状変化の抑制等が図られる。加えて、ロールを駆動させるためのモータ、スピンドル、ギア等の駆動機構が簡略化できるため、設備の小型化や設備コストの低減が実現される。更に、仕上圧延機と曲げ成形機をタンデムに配置し、仕上圧延機から曲げ成形機に被圧延材を押し込む構成とすることで、非対称クロップが噛み込んだ場合でも、ずれ量が小さくなり、センタリングが安定する効果が享受される。
また、上記実施の形態ならびにその変形例においては、ハット形鋼矢板製品を上開き(ウェブ対応部に対して腕対応部を上側にした)姿勢で製造する場合を例示して説明した。これに対し、逆の下開き(ウェブ対応部に対して腕対応部を下側にした)姿勢で製造する場合にも本発明は適用可能である。その場合、継手の向き及び上下孔型ロールを上記実施の形態と逆の配置とするものとして考えれば良い。また、上記実施の形態ならびにその変形例等にかかる説明では、最終製品としてハット形鋼矢板を製造する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えばU形鋼矢板等の鋼矢板製品の製造において適用することもできる。
本発明の実施例として、本発明に係る鋼矢板の製造方法に基づき、ハット形鋼矢板形状のアルミ材による曲げ成形実験を行った。本実施例に係る曲げ成形は以下の表1の条件1~条件6に示す条件によって行った。なお、表1の各寸法の数値は実機換算によるものである。また、本実施例における被圧延材の左右クロップ長の差は300mmとした。
ここで、表1における「良好」とは、被圧延材は曲げ成形機へ噛み込み後ただちにセンタリングされ、クロップ部を除き良好な被圧延材形状が得られた場合である。表1における「先端部不良」とは、被圧延材の曲げ成形機への噛み込み後、数m以内(例えば実機換算値で2m~3m以内)にずれが修正されてセンタリングされ、先端の僅かな範囲を切断すれば良好な形状が得られた場合である。表1における「不良部大」とは、被圧延材の曲げ成形機への噛み込み時にセンタリングが適切に行われず、形状不良部が広範囲(例えば実機換算値で3m超)に及んだ場合である。即ち、表1における「良好」及び「先端部不良」は、形状不良部(切断対象部)が実機換算値で先端から3m以内となり、センタリング性及び成形後形状が良好(あるいは許容できる範囲)に保たれる状態を示している。
Figure 2023039815000002
条件1においては、曲げ成形機の第1スタンドのみを用い、第1の曲げ成形として上記式(1)を満たす成形角度Δθ(17°)で曲げ成形を行った。その結果、被圧延材のセンタリング性及び成形後形状は良好であった。
また、条件2においては、曲げ成形機の第1スタンド及び第2スタンドを用い、各スタンドで第1の曲げ成形及び第2の曲げ成形を行った。その際、上記式(1)を満たす成形角度Δθ(第1の曲げ成形:16°、第2の曲げ成形:13°)とした。その結果、被圧延材のセンタリング性及び成形後形状は良好であった。
また、条件3においては、曲げ成形機の第1スタンド及び第2スタンドを用い、各スタンドで第1の曲げ成形及び第2の曲げ成形を行った。その際、上記式(1)を満たす成形角度Δθ(第1の曲げ成形:20°、第2の曲げ成形:9°)とした。その結果、先端部から2mほどの範囲で被圧延材のセンタリング性が担保され、先端の僅かな範囲を切断すれば良好な形状が得られた。
また、条件4においては、曲げ成形機の第1スタンド及び第2スタンドを用い、各スタンドで第1の曲げ成形及び第2の曲げ成形を行った。その際、第1の曲げ成形では上記式(2)を満たさない成形角度Δθ(20°)とし、第2の曲げ成形では上記式(1)を満たす成形角度Δθ(13°)とした。その結果、第1の曲げ成形で被圧延材のセンタリングが適切に行われず、成形後の形状は先端部から5mを超える範囲で不良が発生したり、通材ができない場合があった。
また、条件5においては、曲げ成形機の第1スタンド及び第2スタンドを用い、各スタンドで第1の曲げ成形及び第2の曲げ成形を行った。その際、上記式(1)、(2)を満たす成形角度Δθ(第1の曲げ成形:16°、第2の曲げ成形:17°)とした。その結果、被圧延材のセンタリング性及び成形後形状は良好であった。
また、条件6においては、曲げ成形機の第1スタンド及び第2スタンドを用い、各スタンドで第1の曲げ成形及び第2の曲げ成形を行った。その際、第1の曲げ成形では上記式(2)を満たす成形角度Δθ(12°)とし、第2の曲げ成形では上記式(1)を満たさない成形角度Δθ(21°)とした。その結果、第1の曲げ成形での被圧延材のセンタリング性及び成形後形状は良好であった。一方で、第2の曲げ成形は式(1)を満足していないが、第1の曲げ成形により被圧延材が拘束された状態で第2の曲げ成形が行われるため、ずれ量が小さく抑えられ、センタリング性及び成形後形状は良好であった。
表1に示した条件1~3、5によれば、上記実施の形態で説明した式(1)又は式(2)を満たす条件で曲げ成形を行うことで、被圧延材のセンタリング性及び成形後形状は良好となり、製品として十分許容されることが分かった。また、条件4によれば、第1の曲げ成形において上記式(1)又は式(2)を満たさない場合、センタリングが適切に行われず、成形後の形状は不良となっている。一方で、条件6によれば、第1の曲げ成形において上記式(2)を満たし、第2の曲げ成形では上記式(1)を満たさない条件としても、センタリング性及び成形後形状は良好となる。このことから、例えば第1の曲げ成形及び第2の曲げ成形といったように、曲げ成形をタンデムで行う場合に、少なくとも第1の曲げ成形を上記実施の形態で説明した条件(即ち、式(1)又は式(2)に示す条件)で行うことでセンタリング性及び成形後形状を良好にすることが可能であることが示された。
本発明は、例えばハット形鋼矢板、U形鋼矢板等の鋼矢板の製造方法に適用できる。
10…粗圧延機
13…第1中間圧延機
14…エッジャー圧延機
16…第2中間圧延機
17…エッジャー圧延機
19…仕上圧延機
19a…仕上材
20…曲げ成形機
22…第1スタンド
23…第2スタンド
40…上孔型ロール
41…下孔型ロール
44…筐体
45…孔型
45a…ウェブ部分
45b…フランジ部分
50…上孔型ロール
51…下孔型ロール
54…筐体
55…孔型
60…ウェブ対応部
62、63…フランジ対応部
65、66…腕対応部
68、69…継手対応部
70…コーナー部
71…コーナー部
L…圧延ライン

Claims (5)

  1. 被圧延材に対して熱間圧延によって粗圧延、中間圧延及び仕上圧延を行った後、曲げ成形を行う鋼矢板の製造方法であって、
    前記被圧延材はウェブ対応部、フランジ対応部、腕対応部及び継手対応部から構成され、
    前記曲げ成形を行う曲げ成形機は1スタンド又は複数スタンドから構成され、
    前記1スタンド又は複数スタンドには孔型が形成され、
    前記1スタンド又は複数スタンドにおける少なくとも第1の曲げ成形においては、前記フランジ対応部の曲げ角度Δθと、曲げ成形前の前記フランジ対応部の傾斜角度θ1との関係が式(1)又は式(2)を満たすように曲げ成形を行う、鋼矢板の製造方法。
    Δθ≦-0.30×θ1+32.0 (θ1≧40°)・・・(1)
    Δθ≦0.20×θ1+12.0 (θ1<40°)・・・(2)
  2. 前記曲げ成形を行う曲げ成形機は上下孔型ロールから構成され、
    曲げ成形時には、前記上下孔型ロールの前記ウェブ対応部ならびに前記フランジ対応部に対向する部分のロール隙は、前記ウェブ対応部ならびに前記フランジ対応部の厚みより大きい、請求項1に記載の鋼矢板の製造方法。
  3. 前記曲げ成形においては、前記上下孔型ロールのいずれか一方のみを駆動させる、請求項2に記載の鋼矢板の製造方法。
  4. 前記曲げ成形を行う曲げ成形機と、前記仕上圧延を行う仕上圧延機はタンデムとすることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の鋼矢板の製造方法。
  5. 前記鋼矢板はハット形鋼矢板である、請求項1~4のいずれかに記載の鋼矢板の製造方法。
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