JPH0980061A - 微小探針の製造方法及びその製造用雌型基板、並びにその微小探針を有するプローブの製造方法とそのプローブ - Google Patents
微小探針の製造方法及びその製造用雌型基板、並びにその微小探針を有するプローブの製造方法とそのプローブInfo
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- JPH0980061A JPH0980061A JP7262312A JP26231295A JPH0980061A JP H0980061 A JPH0980061 A JP H0980061A JP 7262312 A JP7262312 A JP 7262312A JP 26231295 A JP26231295 A JP 26231295A JP H0980061 A JPH0980061 A JP H0980061A
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- B82Y35/00—Methods or apparatus for measurement or analysis of nanostructures
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- H01J9/00—Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】微小探針製造用の雌型の再利用を可能とし、マ
ルチ化の容易な微小探針の製造方法及びその製造用雌型
基板、並びにその微小探針を有するプローブの製造方法
とそのプローブを提供する。 【解決手段】製造方法は、一方の基板の剥離層と密着層
上に探針材料層を形成し、他方の基板上の接合層へ剥離
層上の探針材料層を転写して微小探針を製造することを
特徴とし、その微小探針の製造は、第1基板の表面に凹
部を形成する工程と、前記第1基板の凹部に剥離層を形
成し、前記第1基板の凹部以外の領域に密着層を形成す
る工程と、前記第1基板の剥離層及び密着層上に探針材
料層を被覆する工程と、第2基板に接合層を形成する工
程と、前記第1基板における凹部を含む剥離層上の探針
材料層を、前記第2基板上の接合層に接合する工程と、
前記第1基板における剥離層と探針材料層の界面で剥離
を行い、前記第2基板上の接合層に前記探針材料層を転
写する工程と、を含むことを特徴とすもの。
ルチ化の容易な微小探針の製造方法及びその製造用雌型
基板、並びにその微小探針を有するプローブの製造方法
とそのプローブを提供する。 【解決手段】製造方法は、一方の基板の剥離層と密着層
上に探針材料層を形成し、他方の基板上の接合層へ剥離
層上の探針材料層を転写して微小探針を製造することを
特徴とし、その微小探針の製造は、第1基板の表面に凹
部を形成する工程と、前記第1基板の凹部に剥離層を形
成し、前記第1基板の凹部以外の領域に密着層を形成す
る工程と、前記第1基板の剥離層及び密着層上に探針材
料層を被覆する工程と、第2基板に接合層を形成する工
程と、前記第1基板における凹部を含む剥離層上の探針
材料層を、前記第2基板上の接合層に接合する工程と、
前記第1基板における剥離層と探針材料層の界面で剥離
を行い、前記第2基板上の接合層に前記探針材料層を転
写する工程と、を含むことを特徴とすもの。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型トンネル顕
微鏡、あるいは微小な力を検出する原子間力顕微鏡等に
用いる微小探針の製造方法及びその製造用雌型基板、並
びにその微小探針を有するプローブの製造方法とそのプ
ローブに関し、特に、先端曲率が小さく上記の用途に優
れた特性を発揮し、探針のマルチ化も可能となる探針を
高い量産性で製造できる微小探針の製造方法に関する。
微鏡、あるいは微小な力を検出する原子間力顕微鏡等に
用いる微小探針の製造方法及びその製造用雌型基板、並
びにその微小探針を有するプローブの製造方法とそのプ
ローブに関し、特に、先端曲率が小さく上記の用途に優
れた特性を発揮し、探針のマルチ化も可能となる探針を
高い量産性で製造できる微小探針の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、導体の表面原子の電子構造を直接
観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下、「STM」と
いう)が開発され(G.Binnig et al.P
hys.Rev.Lett.,49,57(198
3))、単結晶、非晶質を問わず実空間像の高い分解能
で測定ができるようになった。かかるSTMは、金属の
探針(tip)と導電性物質の間に電圧を加えて、1n
m程度の距離まで近付けると、その間にトンネル電流が
流れることを利用している。この電流は両者の距離変化
に非常に敏感でありかつ指数関数的に変化するので、ト
ンネル電流を一定に保つ様に探針を走査することにより
実空間の表面構造を原子オーダーの分解能で観察するこ
とができる。このSTMを用いた解析の対象物は導電性
材料に限られていたが、導電性材料の表面に薄く形成さ
れた絶縁層の構造解析にも応用され始めている。さら
に、上述の装置、手段は微小電流を検知する方法を用い
ているため、媒体に損傷を与えず、且つ低電力で観察で
きる利点をも有する。
観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下、「STM」と
いう)が開発され(G.Binnig et al.P
hys.Rev.Lett.,49,57(198
3))、単結晶、非晶質を問わず実空間像の高い分解能
で測定ができるようになった。かかるSTMは、金属の
探針(tip)と導電性物質の間に電圧を加えて、1n
m程度の距離まで近付けると、その間にトンネル電流が
流れることを利用している。この電流は両者の距離変化
に非常に敏感でありかつ指数関数的に変化するので、ト
ンネル電流を一定に保つ様に探針を走査することにより
実空間の表面構造を原子オーダーの分解能で観察するこ
とができる。このSTMを用いた解析の対象物は導電性
材料に限られていたが、導電性材料の表面に薄く形成さ
れた絶縁層の構造解析にも応用され始めている。さら
に、上述の装置、手段は微小電流を検知する方法を用い
ているため、媒体に損傷を与えず、且つ低電力で観察で
きる利点をも有する。
【0003】また、大気中での作動も可能であるため、
STMの手法を用いて、半導体あるいは高分子材料等の
原子オーダー、分子オーダーの観察評価、微細加工
(E.E.Ehrichs,Proceedings
of 4th International Conf
erence on Scanning Tunnel
ing Microscopy/Spectrosco
py,“89,S13−3)、及び情報記録再生装置等
の様々な分野ヘの応用が研究されている。例えば、情報
記録再生装置への応用を考えると、高い記録密度を達成
するためにSTMの探針の先端部の曲率半径が小さいこ
とが望まれる。また同時に、記録・再生システムの機能
向上、特に高速化の観点から、多数のプローブを同時に
駆動すること(探針のマルチ化)が提案されているが、
このために同一の基板上に特性の揃った探針を作製する
ことが必要となる。また、原子間力顕微鏡(以下、「A
FM」という)によれば物質の表面に働く斥力、引力を
検知するために、導体、絶縁体を問わず試料表面の凹凸
像が測定できる。この原子間力顕微鏡(AFM)には薄
膜の片持ち梁(薄膜カンチレバー)の自由端に微小探針
を形成したものが用いられておりSTMと同様にAFM
の分解能を向上するには探針の先端部の曲率半径が小さ
いことが要求されている。
STMの手法を用いて、半導体あるいは高分子材料等の
原子オーダー、分子オーダーの観察評価、微細加工
(E.E.Ehrichs,Proceedings
of 4th International Conf
erence on Scanning Tunnel
ing Microscopy/Spectrosco
py,“89,S13−3)、及び情報記録再生装置等
の様々な分野ヘの応用が研究されている。例えば、情報
記録再生装置への応用を考えると、高い記録密度を達成
するためにSTMの探針の先端部の曲率半径が小さいこ
とが望まれる。また同時に、記録・再生システムの機能
向上、特に高速化の観点から、多数のプローブを同時に
駆動すること(探針のマルチ化)が提案されているが、
このために同一の基板上に特性の揃った探針を作製する
ことが必要となる。また、原子間力顕微鏡(以下、「A
FM」という)によれば物質の表面に働く斥力、引力を
検知するために、導体、絶縁体を問わず試料表面の凹凸
像が測定できる。この原子間力顕微鏡(AFM)には薄
膜の片持ち梁(薄膜カンチレバー)の自由端に微小探針
を形成したものが用いられておりSTMと同様にAFM
の分解能を向上するには探針の先端部の曲率半径が小さ
いことが要求されている。
【0004】従来、上記の様な微小探針の形成方法とし
て、半導体製造プロセス技術を使い単結晶シリコンを用
いて異方性エッチングにより形成した微小探針が知られ
ている(United States Patent
No.5,221,415)。この微小探針の形成方法
は、図12に示すように、まず、二酸化シリコン51
0、512のマスクを被覆したシリコンウエハ514に
異方性エッチングによりピット518を設け、このピッ
トを探針の雌型とし、二酸化シリコン510、512を
除去し、次に全面に窒化シリコン層520、521を被
覆し片持ち梁(カンチレバー)及び微小探針となるピラ
ミッド状ピット522を形成し、片持ち梁状にパターニ
ングした後、裏面の窒化シリコン層521を除去しソウ
カット534とCr層532を設けたガラス板530と
窒化シリコン層520を接合し、シリコンウエハ514
をエッチング除去することによりマウンティングブロッ
ク540に転写された窒化シリコンからなる探針とカン
チレバーからなるプローブを作製するものである。最後
に、裏面に光てこ式AFM用の反射膜となる金属膜54
2を形成する。また、図13(a)に示されるように、
例えば基板611上の薄膜層を円形にパターニングし、
それをマスク612にしてシリコン611をエッチング
し、サイドエッチングを利用して探針613を形成する
方法(O.Wolter, etal.,“Micro
machined silicon sensorsf
or scanning force microsc
opy”,J.Vac.Sci.Technol.B9
(2),Mar/Apr,1991,pp1353−1
357)、さらには図13(b)に示されるように、逆
テーパーをつけたレジスト622のレジスト開口部62
4に基板621を回転させながら導電性材料625を斜
めから蒸着し、リフトオフすることにより探針623を
形成するスピント(Spindt)等により提案された
方法(C.A.Spindt,et al.,”Phy
sical properties of thin
film field emission catho
de with molybdenum cone
s”,J.Appl.Phys.,47.1976,p
p5248−5263)等がある。
て、半導体製造プロセス技術を使い単結晶シリコンを用
いて異方性エッチングにより形成した微小探針が知られ
ている(United States Patent
No.5,221,415)。この微小探針の形成方法
は、図12に示すように、まず、二酸化シリコン51
0、512のマスクを被覆したシリコンウエハ514に
異方性エッチングによりピット518を設け、このピッ
トを探針の雌型とし、二酸化シリコン510、512を
除去し、次に全面に窒化シリコン層520、521を被
覆し片持ち梁(カンチレバー)及び微小探針となるピラ
ミッド状ピット522を形成し、片持ち梁状にパターニ
ングした後、裏面の窒化シリコン層521を除去しソウ
カット534とCr層532を設けたガラス板530と
窒化シリコン層520を接合し、シリコンウエハ514
をエッチング除去することによりマウンティングブロッ
ク540に転写された窒化シリコンからなる探針とカン
チレバーからなるプローブを作製するものである。最後
に、裏面に光てこ式AFM用の反射膜となる金属膜54
2を形成する。また、図13(a)に示されるように、
例えば基板611上の薄膜層を円形にパターニングし、
それをマスク612にしてシリコン611をエッチング
し、サイドエッチングを利用して探針613を形成する
方法(O.Wolter, etal.,“Micro
machined silicon sensorsf
or scanning force microsc
opy”,J.Vac.Sci.Technol.B9
(2),Mar/Apr,1991,pp1353−1
357)、さらには図13(b)に示されるように、逆
テーパーをつけたレジスト622のレジスト開口部62
4に基板621を回転させながら導電性材料625を斜
めから蒸着し、リフトオフすることにより探針623を
形成するスピント(Spindt)等により提案された
方法(C.A.Spindt,et al.,”Phy
sical properties of thin
film field emission catho
de with molybdenum cone
s”,J.Appl.Phys.,47.1976,p
p5248−5263)等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
微小探針の製造方法は以下のような問題点を有してい
た。例えば、図12に示したような従来例の微小探針の
製造方法にはつぎのような問題点がある。 (1)探針の雌型となったシリコン基板は、後工程でエ
ッチング除去されてしまうため再利用ができず、生産性
が低くなり製造コストが高くなる。 (2)探針の雌型となったシリコン基板をエッチングす
るため、プローブ表面のエッチング液による探針の材料
劣化、形状劣化、及びエッチング液からの汚染等が生じ
る可能性がある。 (3)探針表面上に導電性材料を被覆してSTMの探針
とする場合には、探針の先端部は鋭利に形成されている
が、このために導電性材料が被覆されにくく、被覆した
場合に成膜した導電体膜の粒塊が現れ、再現性良く粒塊
の制御をすることが困難である。トンネル電流という微
弱な電流を取り扱うSTMでは安定な特性を得ることは
難しい。 (4)さらに、薄膜カンチレバー上に微小探針を形成す
る場合には、AFMでは反射膜をプローブの裏面の全面
に形成するため、カンチレバーが反射膜の膜応力により
反ってしまう。また、図13に示したような従来例の微
小探針の製造方法ではつぎのような問題点がある。 (5)探針を形成する際のシリコンのエッチング条件や
レジストのパターニング条件及び導電性材料の蒸着条件
等を一定にするには厳しいプロセス管理が必要となり、
形成される複数の微小探針の高さや先端曲率半径等の正
確な形状を維持するのが難しい。
微小探針の製造方法は以下のような問題点を有してい
た。例えば、図12に示したような従来例の微小探針の
製造方法にはつぎのような問題点がある。 (1)探針の雌型となったシリコン基板は、後工程でエ
ッチング除去されてしまうため再利用ができず、生産性
が低くなり製造コストが高くなる。 (2)探針の雌型となったシリコン基板をエッチングす
るため、プローブ表面のエッチング液による探針の材料
劣化、形状劣化、及びエッチング液からの汚染等が生じ
る可能性がある。 (3)探針表面上に導電性材料を被覆してSTMの探針
とする場合には、探針の先端部は鋭利に形成されている
が、このために導電性材料が被覆されにくく、被覆した
場合に成膜した導電体膜の粒塊が現れ、再現性良く粒塊
の制御をすることが困難である。トンネル電流という微
弱な電流を取り扱うSTMでは安定な特性を得ることは
難しい。 (4)さらに、薄膜カンチレバー上に微小探針を形成す
る場合には、AFMでは反射膜をプローブの裏面の全面
に形成するため、カンチレバーが反射膜の膜応力により
反ってしまう。また、図13に示したような従来例の微
小探針の製造方法ではつぎのような問題点がある。 (5)探針を形成する際のシリコンのエッチング条件や
レジストのパターニング条件及び導電性材料の蒸着条件
等を一定にするには厳しいプロセス管理が必要となり、
形成される複数の微小探針の高さや先端曲率半径等の正
確な形状を維持するのが難しい。
【0006】そこで本発明は、上記した従来の微小探針
の製造方法の諸問題を解決し、微小探針製造用の雌型の
再利用を可能とし、微小探針の材料乃至は形状の劣化や
エッチング液からの汚染がなく、また微小探針を導電体
薄膜によって被覆する必要性やプローブの裏面全体に反
射膜を形成する必要がなく、再現性の良い均一な形状が
得られると共にマルチ化の容易な微小探針の製造方法及
びその製造用雌型基板、並びにその微小探針を有するプ
ローブの製造方法とそのプローブを提供することを目的
とするものである。
の製造方法の諸問題を解決し、微小探針製造用の雌型の
再利用を可能とし、微小探針の材料乃至は形状の劣化や
エッチング液からの汚染がなく、また微小探針を導電体
薄膜によって被覆する必要性やプローブの裏面全体に反
射膜を形成する必要がなく、再現性の良い均一な形状が
得られると共にマルチ化の容易な微小探針の製造方法及
びその製造用雌型基板、並びにその微小探針を有するプ
ローブの製造方法とそのプローブを提供することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、そのトンネル電流または微小力検出用の微
小探針の製造方法は、一方の基板の剥離層と密着層上に
探針材料層を形成し、他方の基板上に形成された接合層
へ前記剥離層上の探針材料層を転写することにより微小
探針を製造することを特徴としている。そして、その製
造方法における前記微小探針の製造は、第1基板の表面
に凹部を形成する工程と、前記第1基板の凹部に剥離層
を形成し、前記第1基板の凹部以外の領域に密着層を形
成する工程と、 前記第1基板の剥離層及び密着層上に
探針材料層を被覆する工程と、第2基板に接合層を形成
する工程と、前記第1基板における凹部を含む剥離層上
の探針材料層を、前記第2基板上の接合層に接合する工
程と、前記第1基板における剥離層と探針材料層の界面
で剥離を行い、前記第2基板上の接合層に前記探針材料
層を転写する工程と、を少なくともその製造工程に含む
ものである。また、本発明においては、前記探針材料層
が、金属により形成されることを特徴とする。そしてそ
の金属は、貴金属または貴金属合金が用いられる。ま
た、本発明においては、前記剥離層は、二酸化シリコン
により、密着層はシリコンにより形成することが好まし
く、また、前記接合層は金属により形成することを特徴
としている。また、本発明においては、前記第1基板の
表面に凹部を形成する工程は、単結晶シリコン材料で形
成した基板表面に結晶軸異方性エッチングにより形成す
ることができる。また、本発明の前記探針材料層を第2
基板上の接合層に接合する工程は、金属材料間の圧着に
よる結合により達成することができる。さらに、本発明
においては、そのトンネル電流または微小力検出用の微
小探針の製造に用いる雌型基板は、前記雌型基板の雌型
となる凹部に探針材料層を剥離するための剥離層を設
け、前記基板の凹部以外の領域に探針材料層を固定する
ための密着層を設けたことを特徴としている。また、本
発明のトンネル電流または微小力検出用の微小探針を薄
膜カンチレバーの先端に設けるプローブの製造方法は、
第1基板の表面に凹部を形成する工程と、前記凹部を含
む第1基板上に剥離層及び密着層を形成する工程と、前
記剥離層及び密着層を形成した第1基板上に探針材料層
を被覆する工程と、第2基板に薄膜カンチレバーを形成
する工程と、前記第2基板の薄膜カンチレバー先端上に
接合層を形成する工程と、前記第1基板における凹部を
含む剥離層上の探針材料層を、第2基板上の接合層に接
合する工程と、前記第1基板における剥離層と探針材料
層の界面で剥離を行い、前記第2基板上の接合層に前記
探針材料層を転写する工程と、前記薄膜カンチレバーの
一端が第2基板に固定されたプローブを形成するため薄
膜カンチレバー下部の第2基板の一部を除去する工程
と、を少なくとも有していることを特徴とする。また、
本発明の微小力検出用の微小探針を有するプローブは、
一端が基板に固定された薄膜カンチレバーの自由端に、
微小探針を金属からなる接合層を介して圧着により結合
して構成され、その接合層が、微小力検出に用いるプロ
ーブのたわみ変位を検出する際の光学的反射膜を構成し
ていることを特徴としている。また、本発明のトンネル
電流または微小力検出用の微小探針を有するプローブの
製造方法は、第1基板の表面に凹部を形成する工程と、
前記凹部を含む第1基板上に剥離層及び密着層を形成す
る工程と、前記剥離層及び密着層を形成した第1基板上
に探針材料層を被覆する工程と、第2基板又は/及びビ
ームパターンを形成した第3基板上に樹脂膜よりなる接
着層を形成する工程と、前記樹脂膜よりなる接着層を介
して前記第3基板と前記第2基板を接着する工程と、前
記第2基板上で前記第3基板を薄膜平板に整形する工程
と、前記第2基板上の前記第3基板上による薄膜平板に
接合層を形成する工程と、前記薄膜平板を前記第2基板
に接続するための支持部を形成する工程と、前記第1基
板における凹部を含む剥離層上の探針材料層を、前記第
3基板上の接合層に接合する工程と、前記第1基板にお
ける剥離層と探針材料層の界面で剥離を行い、前記第3
基板上の接合層に前記探針材料層を転写する工程と、前
記第2基板上の薄膜平板下部における接着層を除去し、
該薄膜平板と第2基板との間に空隙部を形成する工程
と、を少なくとも有していることを特徴としている。そ
して、本発明においてはその第3基板は、SOI基板に
より形成することができる。また、本発明のトンネル電
流または微小力検出用の微小探針を有するプローブは、
少なくとも1つ以上の固定電極を形成した基板と、該基
板に対して回転自在に薄膜平板を支持してなる2つのね
じり梁と、該ねじり梁を基板上に空隙を介して上部から
支持することにより前記薄膜平板を基板に平行に配置さ
せる支持部と、前記薄膜平板上の一端に形成された接合
層と、該接合層上に形成された微小探針とにより構成
し、その微小探針は、前記接合層との間で囲まれた中空
の領域を有するように構成することができる。そして、
本発明においてはその薄膜平板は、前記固定電極と薄膜
平板に電圧を印加することにより生じる静電力によっ
て、前記ねじり梁がねじり回転することによりその薄膜
平板が回転変位するように構成されており、その薄膜平
板は、結晶シリコンで形成され、またその支持部は導電
性材料で形成されている。
成するため、そのトンネル電流または微小力検出用の微
小探針の製造方法は、一方の基板の剥離層と密着層上に
探針材料層を形成し、他方の基板上に形成された接合層
へ前記剥離層上の探針材料層を転写することにより微小
探針を製造することを特徴としている。そして、その製
造方法における前記微小探針の製造は、第1基板の表面
に凹部を形成する工程と、前記第1基板の凹部に剥離層
を形成し、前記第1基板の凹部以外の領域に密着層を形
成する工程と、 前記第1基板の剥離層及び密着層上に
探針材料層を被覆する工程と、第2基板に接合層を形成
する工程と、前記第1基板における凹部を含む剥離層上
の探針材料層を、前記第2基板上の接合層に接合する工
程と、前記第1基板における剥離層と探針材料層の界面
で剥離を行い、前記第2基板上の接合層に前記探針材料
層を転写する工程と、を少なくともその製造工程に含む
ものである。また、本発明においては、前記探針材料層
が、金属により形成されることを特徴とする。そしてそ
の金属は、貴金属または貴金属合金が用いられる。ま
た、本発明においては、前記剥離層は、二酸化シリコン
により、密着層はシリコンにより形成することが好まし
く、また、前記接合層は金属により形成することを特徴
としている。また、本発明においては、前記第1基板の
表面に凹部を形成する工程は、単結晶シリコン材料で形
成した基板表面に結晶軸異方性エッチングにより形成す
ることができる。また、本発明の前記探針材料層を第2
基板上の接合層に接合する工程は、金属材料間の圧着に
よる結合により達成することができる。さらに、本発明
においては、そのトンネル電流または微小力検出用の微
小探針の製造に用いる雌型基板は、前記雌型基板の雌型
となる凹部に探針材料層を剥離するための剥離層を設
け、前記基板の凹部以外の領域に探針材料層を固定する
ための密着層を設けたことを特徴としている。また、本
発明のトンネル電流または微小力検出用の微小探針を薄
膜カンチレバーの先端に設けるプローブの製造方法は、
第1基板の表面に凹部を形成する工程と、前記凹部を含
む第1基板上に剥離層及び密着層を形成する工程と、前
記剥離層及び密着層を形成した第1基板上に探針材料層
を被覆する工程と、第2基板に薄膜カンチレバーを形成
する工程と、前記第2基板の薄膜カンチレバー先端上に
接合層を形成する工程と、前記第1基板における凹部を
含む剥離層上の探針材料層を、第2基板上の接合層に接
合する工程と、前記第1基板における剥離層と探針材料
層の界面で剥離を行い、前記第2基板上の接合層に前記
探針材料層を転写する工程と、前記薄膜カンチレバーの
一端が第2基板に固定されたプローブを形成するため薄
膜カンチレバー下部の第2基板の一部を除去する工程
と、を少なくとも有していることを特徴とする。また、
本発明の微小力検出用の微小探針を有するプローブは、
一端が基板に固定された薄膜カンチレバーの自由端に、
微小探針を金属からなる接合層を介して圧着により結合
して構成され、その接合層が、微小力検出に用いるプロ
ーブのたわみ変位を検出する際の光学的反射膜を構成し
ていることを特徴としている。また、本発明のトンネル
電流または微小力検出用の微小探針を有するプローブの
製造方法は、第1基板の表面に凹部を形成する工程と、
前記凹部を含む第1基板上に剥離層及び密着層を形成す
る工程と、前記剥離層及び密着層を形成した第1基板上
に探針材料層を被覆する工程と、第2基板又は/及びビ
ームパターンを形成した第3基板上に樹脂膜よりなる接
着層を形成する工程と、前記樹脂膜よりなる接着層を介
して前記第3基板と前記第2基板を接着する工程と、前
記第2基板上で前記第3基板を薄膜平板に整形する工程
と、前記第2基板上の前記第3基板上による薄膜平板に
接合層を形成する工程と、前記薄膜平板を前記第2基板
に接続するための支持部を形成する工程と、前記第1基
板における凹部を含む剥離層上の探針材料層を、前記第
3基板上の接合層に接合する工程と、前記第1基板にお
ける剥離層と探針材料層の界面で剥離を行い、前記第3
基板上の接合層に前記探針材料層を転写する工程と、前
記第2基板上の薄膜平板下部における接着層を除去し、
該薄膜平板と第2基板との間に空隙部を形成する工程
と、を少なくとも有していることを特徴としている。そ
して、本発明においてはその第3基板は、SOI基板に
より形成することができる。また、本発明のトンネル電
流または微小力検出用の微小探針を有するプローブは、
少なくとも1つ以上の固定電極を形成した基板と、該基
板に対して回転自在に薄膜平板を支持してなる2つのね
じり梁と、該ねじり梁を基板上に空隙を介して上部から
支持することにより前記薄膜平板を基板に平行に配置さ
せる支持部と、前記薄膜平板上の一端に形成された接合
層と、該接合層上に形成された微小探針とにより構成
し、その微小探針は、前記接合層との間で囲まれた中空
の領域を有するように構成することができる。そして、
本発明においてはその薄膜平板は、前記固定電極と薄膜
平板に電圧を印加することにより生じる静電力によっ
て、前記ねじり梁がねじり回転することによりその薄膜
平板が回転変位するように構成されており、その薄膜平
板は、結晶シリコンで形成され、またその支持部は導電
性材料で形成されている。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、上記のように第1基板
上の剥離層に形成された探針材料層を第2基板上の接合
層へ転写することによって微小探針を形成することがで
きるので、第1基板を後工程でエッチング除去する必要
がなく、上記した接合及び転写工程により、極めて容易
に、かつ正確に微小探針部を形成することができ、生産
性を向上させ、容易に探針のマルチ化(複数化)を実現
することができる。また、転写工程の後に第1基板上の
密着層に残された探針材料層を剥離すれば、剥離層と密
着層を設けた第1基板は繰り返し使用できるため、製造
コストの低減ができる。本発明においては、好ましく
は、第1基板は単結晶シリコン基板で形成し、結晶軸に
よる異方性エッチングにより(111)の結晶面からな
る凹部を形成する。このような結晶軸異方性エツチング
により凹部を形成した単結晶基板上に微小探針材料を形
成することにより微小探針の雌型となる凹部は先端が鋭
利で、また同一基板上に複数形成した場合には形状の揃
ったものとなり、その結果得られる微小探針は特性の揃
ったものとなる。さらに、探針材料層が金属であること
を特徴としており、探針上への導電性材料を被覆する必
要が無く、トンネル電流という微弱な電流を取り扱うS
TMでは安定な特性を得る微小探針となる。また、上記
のように探針部の形成を第1基板のエッチングによら
ず、第2基板への転写により行うので、エッチング液に
よる探針部の材料劣化、形状劣化、及びエッチング液か
らの汚染等がない。これにより微小探針として再現性の
よい安定な特性が得られ、かつ先端を鋭利に形成できト
ンネル電流または微小力検出用の微小探針として優れた
特性を実現することができる。特に、トンネル電流検出
用の微小探針材料としては、導電性の高い金属材料が必
要であり、より好ましくは貴金属または貴金属合金が良
い。探針材料の第2基板上の接合層への転写は、金属材
料間の圧着、もしくは金属材料間の合金化による結合に
より達成される。また、密着層は探針材料層と密着し、
接合、転写工程時に剥離層以外の探針材料層が転写され
ることを防止する。これにより、探針材料層は剥離層と
密着層との境界にて破断することにより接合層上へ転写
される。密着層としては剥離層と比べて探針材料層と強
固な密着が可能な材料及び表面状態を有する必要があ
り、金属からなる探針材料層では、密着層は探針材料層
と合金化が可能な材料が好ましい。なお、探針材料層、
剥離層、密着層、接合層の形成方法としては、従来公知
の技術たとえば真空蒸着法やスパッタ法、化学気相成長
法等の薄膜作製技術を用い、さらにフォトリソグラフィ
プロセス、及びエッチングを適用することで所望の形状
にパターニングする。微小探針は第1基板上に形成した
凹部上の剥離層の表面形状を忠実に再現するため、薄膜
作製方法に制限されない。また、このようにして作製さ
れた微小探針は接合層との間で囲まれた中空の領域を有
している。これにより、薄膜カンチレバー等の自由瑞に
微小探針を設ける場合、図13(b)の形成法にて作製
した探針に比べて、軽量化されており、探針付きのカン
チレバーの共振周波数の低下を抑えることができる。ま
た、本発明において、第2基板に薄膜カンチレバーとな
る層をあらかじめ形成しておき、該薄膜カンチレバーの
先端上にパターニングされた接合層を設け、剥離層上の
探針材料層を接合層に接合、転写した後に、薄膜カンチ
レバーの一端が第2基板に固定されるように薄膜カンチ
レバー下部の第2基板の一部を除去することにより、微
小探針を自由端に有するカンチレバー型のプローブを作
製することが可能である。また、本発明において、少な
くとも1つ以上の固定電極を第2基板又は/及び第3基
板上に樹脂膜よりなる接着層を形成し、該接着層を介し
て第3基板と第2基板を接着し、第3基板を薄膜平板に
整形し、薄膜平板と第2基板とを接続するための支持
部、及び接合層を形成し、第1基板の剥離層上の探針材
料層を接合層に接合、転写した後に、接着層を除去する
ことにより、微小探針を自由端に有するトンネル電流ま
たは微小力検出用のプローブを作製することが可能であ
る。上記プローブが、薄膜平板と、該薄膜平板を前記基
板に対して回転自在に支持する2つのねじり梁と、該ね
じり梁を基板上に空隙を介して上部から支持することに
より前記薄膜平板が基板に平行に配置させる支持部と、
前記薄膜平板上の一端に形成された接合層と、該接合層
上に形成された微小探針とからなる構造を有することに
より、薄膜平板の下部の第2基板上に形成した固定電極
と薄膜平板に電圧を印加することにより生じる静電力に
より前記ねじり梁がねじり回転し、薄膜平板が回転変位
する静電アクチュエータの機能を有する。
上の剥離層に形成された探針材料層を第2基板上の接合
層へ転写することによって微小探針を形成することがで
きるので、第1基板を後工程でエッチング除去する必要
がなく、上記した接合及び転写工程により、極めて容易
に、かつ正確に微小探針部を形成することができ、生産
性を向上させ、容易に探針のマルチ化(複数化)を実現
することができる。また、転写工程の後に第1基板上の
密着層に残された探針材料層を剥離すれば、剥離層と密
着層を設けた第1基板は繰り返し使用できるため、製造
コストの低減ができる。本発明においては、好ましく
は、第1基板は単結晶シリコン基板で形成し、結晶軸に
よる異方性エッチングにより(111)の結晶面からな
る凹部を形成する。このような結晶軸異方性エツチング
により凹部を形成した単結晶基板上に微小探針材料を形
成することにより微小探針の雌型となる凹部は先端が鋭
利で、また同一基板上に複数形成した場合には形状の揃
ったものとなり、その結果得られる微小探針は特性の揃
ったものとなる。さらに、探針材料層が金属であること
を特徴としており、探針上への導電性材料を被覆する必
要が無く、トンネル電流という微弱な電流を取り扱うS
TMでは安定な特性を得る微小探針となる。また、上記
のように探針部の形成を第1基板のエッチングによら
ず、第2基板への転写により行うので、エッチング液に
よる探針部の材料劣化、形状劣化、及びエッチング液か
らの汚染等がない。これにより微小探針として再現性の
よい安定な特性が得られ、かつ先端を鋭利に形成できト
ンネル電流または微小力検出用の微小探針として優れた
特性を実現することができる。特に、トンネル電流検出
用の微小探針材料としては、導電性の高い金属材料が必
要であり、より好ましくは貴金属または貴金属合金が良
い。探針材料の第2基板上の接合層への転写は、金属材
料間の圧着、もしくは金属材料間の合金化による結合に
より達成される。また、密着層は探針材料層と密着し、
接合、転写工程時に剥離層以外の探針材料層が転写され
ることを防止する。これにより、探針材料層は剥離層と
密着層との境界にて破断することにより接合層上へ転写
される。密着層としては剥離層と比べて探針材料層と強
固な密着が可能な材料及び表面状態を有する必要があ
り、金属からなる探針材料層では、密着層は探針材料層
と合金化が可能な材料が好ましい。なお、探針材料層、
剥離層、密着層、接合層の形成方法としては、従来公知
の技術たとえば真空蒸着法やスパッタ法、化学気相成長
法等の薄膜作製技術を用い、さらにフォトリソグラフィ
プロセス、及びエッチングを適用することで所望の形状
にパターニングする。微小探針は第1基板上に形成した
凹部上の剥離層の表面形状を忠実に再現するため、薄膜
作製方法に制限されない。また、このようにして作製さ
れた微小探針は接合層との間で囲まれた中空の領域を有
している。これにより、薄膜カンチレバー等の自由瑞に
微小探針を設ける場合、図13(b)の形成法にて作製
した探針に比べて、軽量化されており、探針付きのカン
チレバーの共振周波数の低下を抑えることができる。ま
た、本発明において、第2基板に薄膜カンチレバーとな
る層をあらかじめ形成しておき、該薄膜カンチレバーの
先端上にパターニングされた接合層を設け、剥離層上の
探針材料層を接合層に接合、転写した後に、薄膜カンチ
レバーの一端が第2基板に固定されるように薄膜カンチ
レバー下部の第2基板の一部を除去することにより、微
小探針を自由端に有するカンチレバー型のプローブを作
製することが可能である。また、本発明において、少な
くとも1つ以上の固定電極を第2基板又は/及び第3基
板上に樹脂膜よりなる接着層を形成し、該接着層を介し
て第3基板と第2基板を接着し、第3基板を薄膜平板に
整形し、薄膜平板と第2基板とを接続するための支持
部、及び接合層を形成し、第1基板の剥離層上の探針材
料層を接合層に接合、転写した後に、接着層を除去する
ことにより、微小探針を自由端に有するトンネル電流ま
たは微小力検出用のプローブを作製することが可能であ
る。上記プローブが、薄膜平板と、該薄膜平板を前記基
板に対して回転自在に支持する2つのねじり梁と、該ね
じり梁を基板上に空隙を介して上部から支持することに
より前記薄膜平板が基板に平行に配置させる支持部と、
前記薄膜平板上の一端に形成された接合層と、該接合層
上に形成された微小探針とからなる構造を有することに
より、薄膜平板の下部の第2基板上に形成した固定電極
と薄膜平板に電圧を印加することにより生じる静電力に
より前記ねじり梁がねじり回転し、薄膜平板が回転変位
する静電アクチュエータの機能を有する。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。 [実施例1]図1は本発明の実施例1における微小探針
の製造方法の工程を示す断面図である。図1(a)にお
いて、酸化ガスにより熱酸化して形成した二酸化シリコ
ン膜からなる保護層2が形成された結晶方位面が<10
0>のシリコンウエハを第1基板1として用意する。フ
ォトリソグラフイプロセスにより形成したフォトレジス
トをマスクとして、該保護層2の所望の箇所をHF水溶
液によりエツチングし、8μm平方のシリコンを露出さ
せた。保護層2は第1基板1を結晶軸異方性エッチング
し、微小探針の雌型となる凹部を形成する時の保護層で
あり、結晶軸異方性エッチング液に対してエッチング耐
性を持つ。フォトレジストを剥離した後に第1基板を濃
度27%の水酸化カリウム(KOH)水溶液にて液温度
80℃で結晶軸異方性エッチングし、深さ5.6μmの
(111)の結晶面からなる逆ピラミッド状の凹部3を
形成した。次に保護層2をHF水溶液によりエッチング
除去した後に、第1基板1を酸化ガスを用いて熱酸化
し、凹部3を含む第1基板上に二酸化シリコン膜4を1
000Å形成した(図1(b))。該二酸化シリコン膜
4をフォトリソグラフィプロセスとエッチングによりパ
ターニングし剥離層5を形成した。二酸化シリコン膜4
の一部を除去し、露出した第1基板表面のシリコンは密
着層6として用いる(図1(c))。次に図1(d)に
示すように、微小探針材料となるAuを真空蒸着法によ
り、全面にlμm成膜し探針材料層7を形成した。探針
材料層7であるAuと、シリコンからなる密着層6とは
容易に合金が形成され強固な密着力を持つ。これに比べ
て、二酸化シリコン膜からなる剥離部5とAuは密着力
が弱く、後工程にて剥離層と探針材料層との界面から剥
離するためこれらの密着性が良くない必要がある。探針
材料層と密着層の合金化を促す為に、100℃にて熱処
理を施した。次に第2基板9としてシリコンウエハを用
意し、この表面にCr50ÅとAu1000Åを真空蒸
着法により順次連続して薄膜堆積し、該薄膜をフォトリ
ソグラフィプロセスとエッチングによりパターニング
し、接合層8を形成した(不図示)。続いて、図1
(d)の第1基板1上の探針材料層7と第2基板上の接
合層8とを位置合わせし当接した。当接の際に、第1基
板と第2基板の裏面に圧力を加えて圧着する方法により
探針材料層であるAuと接合層のAuとが結合し接合し
た(図1(e))。この後、剥離層5と探針材料層7と
の界面から引き剥がすことにより剥離層5上の探針材料
層のみを接合層8上に転写し、図1(f)に示す微小探
針10が製造できた。
に説明する。 [実施例1]図1は本発明の実施例1における微小探針
の製造方法の工程を示す断面図である。図1(a)にお
いて、酸化ガスにより熱酸化して形成した二酸化シリコ
ン膜からなる保護層2が形成された結晶方位面が<10
0>のシリコンウエハを第1基板1として用意する。フ
ォトリソグラフイプロセスにより形成したフォトレジス
トをマスクとして、該保護層2の所望の箇所をHF水溶
液によりエツチングし、8μm平方のシリコンを露出さ
せた。保護層2は第1基板1を結晶軸異方性エッチング
し、微小探針の雌型となる凹部を形成する時の保護層で
あり、結晶軸異方性エッチング液に対してエッチング耐
性を持つ。フォトレジストを剥離した後に第1基板を濃
度27%の水酸化カリウム(KOH)水溶液にて液温度
80℃で結晶軸異方性エッチングし、深さ5.6μmの
(111)の結晶面からなる逆ピラミッド状の凹部3を
形成した。次に保護層2をHF水溶液によりエッチング
除去した後に、第1基板1を酸化ガスを用いて熱酸化
し、凹部3を含む第1基板上に二酸化シリコン膜4を1
000Å形成した(図1(b))。該二酸化シリコン膜
4をフォトリソグラフィプロセスとエッチングによりパ
ターニングし剥離層5を形成した。二酸化シリコン膜4
の一部を除去し、露出した第1基板表面のシリコンは密
着層6として用いる(図1(c))。次に図1(d)に
示すように、微小探針材料となるAuを真空蒸着法によ
り、全面にlμm成膜し探針材料層7を形成した。探針
材料層7であるAuと、シリコンからなる密着層6とは
容易に合金が形成され強固な密着力を持つ。これに比べ
て、二酸化シリコン膜からなる剥離部5とAuは密着力
が弱く、後工程にて剥離層と探針材料層との界面から剥
離するためこれらの密着性が良くない必要がある。探針
材料層と密着層の合金化を促す為に、100℃にて熱処
理を施した。次に第2基板9としてシリコンウエハを用
意し、この表面にCr50ÅとAu1000Åを真空蒸
着法により順次連続して薄膜堆積し、該薄膜をフォトリ
ソグラフィプロセスとエッチングによりパターニング
し、接合層8を形成した(不図示)。続いて、図1
(d)の第1基板1上の探針材料層7と第2基板上の接
合層8とを位置合わせし当接した。当接の際に、第1基
板と第2基板の裏面に圧力を加えて圧着する方法により
探針材料層であるAuと接合層のAuとが結合し接合し
た(図1(e))。この後、剥離層5と探針材料層7と
の界面から引き剥がすことにより剥離層5上の探針材料
層のみを接合層8上に転写し、図1(f)に示す微小探
針10が製造できた。
【0010】上述した方法により作製した微小探針10
をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察したところ、先端
はシリコンの結晶軸異方性エッチングにてできた逆ピラ
ミッドの形状を写された形状(replicated
shape)を有し、先端が鋭利に形成されている微小
探針である事を確認し、その微小探針の先端曲率半径は
0.03μmであった。本実施例の微小探針10を用い
たSTM装置を作製した。本装置のブロック図を図2に
示す。図中、11はバイアス印加用電源、12はトンネ
ル電流増幅回路、13はXYZ駆動用ドライバー、9は
第2基板、8は接合層、10は微小探針、14は試料、
15はXYZ軸駆動ピエゾ素子である。ここで微小探針
10と試料14との間を流れるトンネル電流Itを接合
層8を通じて検出し、Itが一定となるようにフイード
バックをかけ、XYZ軸駆動ピエゾ素子15のZ方向を
駆動し、微小探針と試料との間隔を一定に保っている。
接合層はトンネル電流取り出し電極として用いた。さら
に、XYZ軸駆動ピエゾ素子15のXY方向を駆動する
ことにより試料14の2次元像であるSTM像が観察で
きる。この装置で試料14としてHOPG(高配向熱分
解グラファイト)基板の劈開面をバイアス電流1nA、
スキャンエリア100Å×100Åで観察したところ、
再現性良く良好な原子像を得ることができた。
をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察したところ、先端
はシリコンの結晶軸異方性エッチングにてできた逆ピラ
ミッドの形状を写された形状(replicated
shape)を有し、先端が鋭利に形成されている微小
探針である事を確認し、その微小探針の先端曲率半径は
0.03μmであった。本実施例の微小探針10を用い
たSTM装置を作製した。本装置のブロック図を図2に
示す。図中、11はバイアス印加用電源、12はトンネ
ル電流増幅回路、13はXYZ駆動用ドライバー、9は
第2基板、8は接合層、10は微小探針、14は試料、
15はXYZ軸駆動ピエゾ素子である。ここで微小探針
10と試料14との間を流れるトンネル電流Itを接合
層8を通じて検出し、Itが一定となるようにフイード
バックをかけ、XYZ軸駆動ピエゾ素子15のZ方向を
駆動し、微小探針と試料との間隔を一定に保っている。
接合層はトンネル電流取り出し電極として用いた。さら
に、XYZ軸駆動ピエゾ素子15のXY方向を駆動する
ことにより試料14の2次元像であるSTM像が観察で
きる。この装置で試料14としてHOPG(高配向熱分
解グラファイト)基板の劈開面をバイアス電流1nA、
スキャンエリア100Å×100Åで観察したところ、
再現性良く良好な原子像を得ることができた。
【0011】[実施例2]本発明の実施例2における微
小探針の製造方法を以下に示す。本実施例の第1基板と
して、実施例1の図1(a)から図1(d)の探針材料
層を形成する工程にて形成した図1(d)に示した第1
基板を用いた。第2基板としてシリコンウエハを用意
し、この表面にAlを1000Å真空蒸着法により薄膜
堆積し、該薄膜をフォトリソグラフィプロセスとエッチ
ングによりパターニングし、接合層を形成した。次に第
1基板上のAu探針材料層と第2基板上のAl接合層と
を位置合わせし当接した。当接の際に、N2雰囲気中で
温度300℃で1時間放置した。これによりAl−Au
合金が接合層と探針材料層との界面に形成され、探針材
料層と接合層が接合した。この後、剥離層5と探針材料
層との界面から引き剥がすことにより剥離層5上の探針
材料層のみをAlの接合層上に転写し、微小探針が製造
できた。
小探針の製造方法を以下に示す。本実施例の第1基板と
して、実施例1の図1(a)から図1(d)の探針材料
層を形成する工程にて形成した図1(d)に示した第1
基板を用いた。第2基板としてシリコンウエハを用意
し、この表面にAlを1000Å真空蒸着法により薄膜
堆積し、該薄膜をフォトリソグラフィプロセスとエッチ
ングによりパターニングし、接合層を形成した。次に第
1基板上のAu探針材料層と第2基板上のAl接合層と
を位置合わせし当接した。当接の際に、N2雰囲気中で
温度300℃で1時間放置した。これによりAl−Au
合金が接合層と探針材料層との界面に形成され、探針材
料層と接合層が接合した。この後、剥離層5と探針材料
層との界面から引き剥がすことにより剥離層5上の探針
材料層のみをAlの接合層上に転写し、微小探針が製造
できた。
【0012】上述した方法により作製した微小探針をS
EMで観察したところ、先端はシリコンの結晶軸異方性
エッチングにてできた逆ピラミッドの形状を写された形
状(replicated shape)を有し、先端
が鋭利に形成されている微小探針である事を確認し、そ
の微小探針の先端曲率半径は実施例1と同様に0.03
μmであった。次に第1基板上の密着層に残された探針
材料層をヨウ素とヨウ化カリウムの混合水溶液を用いて
エッチング除去した第1基板上に、再度、Auを1μm
真空蒸着法により成膜し探針材料層を形成し、実施例1
の図1(e)と同様の工程により、第1基板上の剥離層
上の探針材料層を第2基板上の接合層に転写することが
できた。これにより、微小探針の雌型となる第1基板を
再利用可能であることが分かった。この微小探針の先端
曲率半径は0.03μmとなり、再利用前に形成した微
小探針の先端曲率半径と同様であった。
EMで観察したところ、先端はシリコンの結晶軸異方性
エッチングにてできた逆ピラミッドの形状を写された形
状(replicated shape)を有し、先端
が鋭利に形成されている微小探針である事を確認し、そ
の微小探針の先端曲率半径は実施例1と同様に0.03
μmであった。次に第1基板上の密着層に残された探針
材料層をヨウ素とヨウ化カリウムの混合水溶液を用いて
エッチング除去した第1基板上に、再度、Auを1μm
真空蒸着法により成膜し探針材料層を形成し、実施例1
の図1(e)と同様の工程により、第1基板上の剥離層
上の探針材料層を第2基板上の接合層に転写することが
できた。これにより、微小探針の雌型となる第1基板を
再利用可能であることが分かった。この微小探針の先端
曲率半径は0.03μmとなり、再利用前に形成した微
小探針の先端曲率半径と同様であった。
【0013】[実施例3]本発明の実施例3として微小
探針を複数形成した例について以下に説明する。探針材
料層として、Pt1000ÅとAu1μmを電子ビーム
蒸着法により順次連続して薄膜堆積し全面に成膜した以
外は実施例1に示した図1(a)〜(f)の構成及び工
程により微小探針を形成した。複数形成に当り、接合層
を第2基板上にマトリックス状に10×10の計100
個を配置し、該接合層と対になる様に第1基板上に10
0個の凹部を設け、これらの接合層上に微小探針を形成
した。なお、微小探針のピッチは200μmとした。こ
うして作製した複数の微小探針をSEMで観察したとこ
ろ、全ての微小探針の先端はシリコンの結晶軸異方性エ
ッチングにてできた逆ピラミッドの形状をレプリカした
形状を有し、先端が鋭利に形成されており、各微小探針
の先端曲率半径は0.03μm±0.01μmのバラツ
キ内に納まっていた。また、各探針の接合層からの高さ
バラツキは±0.1μmの範囲に納まっていた。本発明
の微小探針の製造法を用いて、複数にした場合に形状の
揃った微小探針が得られることが分かった。
探針を複数形成した例について以下に説明する。探針材
料層として、Pt1000ÅとAu1μmを電子ビーム
蒸着法により順次連続して薄膜堆積し全面に成膜した以
外は実施例1に示した図1(a)〜(f)の構成及び工
程により微小探針を形成した。複数形成に当り、接合層
を第2基板上にマトリックス状に10×10の計100
個を配置し、該接合層と対になる様に第1基板上に10
0個の凹部を設け、これらの接合層上に微小探針を形成
した。なお、微小探針のピッチは200μmとした。こ
うして作製した複数の微小探針をSEMで観察したとこ
ろ、全ての微小探針の先端はシリコンの結晶軸異方性エ
ッチングにてできた逆ピラミッドの形状をレプリカした
形状を有し、先端が鋭利に形成されており、各微小探針
の先端曲率半径は0.03μm±0.01μmのバラツ
キ内に納まっていた。また、各探針の接合層からの高さ
バラツキは±0.1μmの範囲に納まっていた。本発明
の微小探針の製造法を用いて、複数にした場合に形状の
揃った微小探針が得られることが分かった。
【0014】[実施例4]図3は本発明の実施例4にお
ける第2の微小探針の製造方法の工程を示す断面図であ
る。図3(a)において、酸化ガスにより熱酸化して形
成した二酸化シリコン膜からなる保護層2が形成された
結晶方位面が<100>のシリコンウエハを第1基板2
1として用意する。フォトリソグラフィプロセスにより
形成したフォトレジストをマスクとして、該保護層22
の所望の箇所をHF水溶液によりエッチングし、8μm
平方のシリコンを露出させた。保護層22は第1基板2
1を結晶軸異方性エッチングし、微小探針の雌型となる
凹部を形成する時の保護層であり、結晶軸異方性エッチ
ング液に対してエッチング耐性を持つ。フォトレジスト
を剥離した後に第1基板を濃度27%の水酸化カリウム
(KOH)水溶液にて液温度80℃で結晶軸異方性エツ
チングし、深さ5.6μm(111)の結晶面からなる
逆ピラミッド状の凹部23を形成した。次に保護層22
をHF水溶液によりエッチング除去した後に、第1基板
21上に真空蒸着法によりAl膜24を0.lμm成膜
した(図3(b))。該Al膜24上にフォトレジスト
を塗布し、現像することにより後工程にて形成される剥
離層となる部分の開口部を形成し、Alを露出させた。
次に、真空蒸着法により前記フォトレジスト及び露出し
たAl上にCrを900Å成膜し、フォトレジストを溶
剤にてエッチング除去するリフトオフ法によりCrをパ
ターニングし剥離層25を形成し、同時に上記工程の後
に露出したAlは密着層6として用いる(図3
(c))。次に図3(d)に示すように、微小探針材料
となるAuを真空蒸着法により、全面に1μm成膜し探
針材料層27を形成した。探針材料層27であるAu
と、Alからなる密着層26とは容易に合金が形成され
強固な密着力を持つ。これに比べて、上記工程にて形成
した剥離層25とは密着力が弱い。次に第2基板29と
してパイレックスガラス(商品名#7059Corni
ng)を用意し、この表面にCr50ÅとAu1000
Åを真空蒸着法により順次連続して薄膜堆積し、該薄膜
をフォトリソグラフィプロセスとエッチングによりパタ
ーニングし、接合層28を形成した。続いて、図3
(d)の第1基板1上の探針材料層27と第2基板上の
接合層28とを位置合わせし当接した。当接の際に、第
1基板と第2基板の裏面に圧力を加えて圧着する方法に
よりAu探針材料層とAu接合層とが結合し接合した
(図3(e))。この後、剥離層25と探針材料層27
との界面から引き剥がすことにより剥離層25上の探針
材料層のみを接合層28上に転写し、図3(f)に示す
微小探針30が製造できた。上述した方法により作製し
た微小探針30をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察し
たところ、先端はシリコンの結晶軸異方性エッチングに
てできた逆ピラミッドの形状を写された形状(repl
icated shape)を有し、先端が鋭利に形成
されている微小探針である事を確認し、その微小探針の
先端曲率半径は0.04μmであった。なお、第2基板
として、ガラス基板を用いたが、微小探針が接合層に結
合されるため基板を選ばず、石英、Al2O3、MgO、
ZrO2、等の他の絶縁体、Si、GaAs、InP等
の半導体、金属等様々の基板を用いることができること
は言うまでもない。
ける第2の微小探針の製造方法の工程を示す断面図であ
る。図3(a)において、酸化ガスにより熱酸化して形
成した二酸化シリコン膜からなる保護層2が形成された
結晶方位面が<100>のシリコンウエハを第1基板2
1として用意する。フォトリソグラフィプロセスにより
形成したフォトレジストをマスクとして、該保護層22
の所望の箇所をHF水溶液によりエッチングし、8μm
平方のシリコンを露出させた。保護層22は第1基板2
1を結晶軸異方性エッチングし、微小探針の雌型となる
凹部を形成する時の保護層であり、結晶軸異方性エッチ
ング液に対してエッチング耐性を持つ。フォトレジスト
を剥離した後に第1基板を濃度27%の水酸化カリウム
(KOH)水溶液にて液温度80℃で結晶軸異方性エツ
チングし、深さ5.6μm(111)の結晶面からなる
逆ピラミッド状の凹部23を形成した。次に保護層22
をHF水溶液によりエッチング除去した後に、第1基板
21上に真空蒸着法によりAl膜24を0.lμm成膜
した(図3(b))。該Al膜24上にフォトレジスト
を塗布し、現像することにより後工程にて形成される剥
離層となる部分の開口部を形成し、Alを露出させた。
次に、真空蒸着法により前記フォトレジスト及び露出し
たAl上にCrを900Å成膜し、フォトレジストを溶
剤にてエッチング除去するリフトオフ法によりCrをパ
ターニングし剥離層25を形成し、同時に上記工程の後
に露出したAlは密着層6として用いる(図3
(c))。次に図3(d)に示すように、微小探針材料
となるAuを真空蒸着法により、全面に1μm成膜し探
針材料層27を形成した。探針材料層27であるAu
と、Alからなる密着層26とは容易に合金が形成され
強固な密着力を持つ。これに比べて、上記工程にて形成
した剥離層25とは密着力が弱い。次に第2基板29と
してパイレックスガラス(商品名#7059Corni
ng)を用意し、この表面にCr50ÅとAu1000
Åを真空蒸着法により順次連続して薄膜堆積し、該薄膜
をフォトリソグラフィプロセスとエッチングによりパタ
ーニングし、接合層28を形成した。続いて、図3
(d)の第1基板1上の探針材料層27と第2基板上の
接合層28とを位置合わせし当接した。当接の際に、第
1基板と第2基板の裏面に圧力を加えて圧着する方法に
よりAu探針材料層とAu接合層とが結合し接合した
(図3(e))。この後、剥離層25と探針材料層27
との界面から引き剥がすことにより剥離層25上の探針
材料層のみを接合層28上に転写し、図3(f)に示す
微小探針30が製造できた。上述した方法により作製し
た微小探針30をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察し
たところ、先端はシリコンの結晶軸異方性エッチングに
てできた逆ピラミッドの形状を写された形状(repl
icated shape)を有し、先端が鋭利に形成
されている微小探針である事を確認し、その微小探針の
先端曲率半径は0.04μmであった。なお、第2基板
として、ガラス基板を用いたが、微小探針が接合層に結
合されるため基板を選ばず、石英、Al2O3、MgO、
ZrO2、等の他の絶縁体、Si、GaAs、InP等
の半導体、金属等様々の基板を用いることができること
は言うまでもない。
【0015】[実施例5]実施例5として、本発明の実
施例1の微小探針を窒化シリコンからなる薄膜カンチレ
バー上に設けたAFM用のプローブを作製した。作製し
たプローブの上面図を図4(a)に、側面図を図4
(b)に示す。51は薄膜カンチレバーであり、48は
接合層、50は微小探針、53は二酸化シリコン膜、5
2はシリコンウエハを裏面からエッチングする際にマス
クとして用いた窒化シリコン膜、54はシリコンウエハ
をエッチングして形成した薄膜カンチレバーの一瑞を固
定支持するシリコンブロックである。以下、プローブの
製造工程を図5、6を用いて説明する。図5(a)から
図5(d)に探針材料層を形成するまでの工程図を示
す。図5(a)から図5(d)の工程は実施例1に図1
(a)から図1(d)に示した探針材料層を形成するま
での工程と同様であり、まず、酸化ガスにより熱酸化し
て形成した二酸化シリコン膜からなる保護層42が形成
されたシリコンウエハからなる第1基板41に、保護層
42をマスクとして結晶軸異方性エッチングし、微小探
針の雌型となる逆ピラミッド状の凹部43を形成した。
次に保護層42を除去した後に、二酸化シリコン膜44
からなる剥離層45とシリコンの密着層46を形成し、
微小探針材料となるAuを1μm成膜し探針材料層47
を形成した。次に第2基板49としてシリコンウエハを
用意し、二酸化シリコン膜53を0.5μm形成し、次
に薄膜カンチレバー51及び後工程にて第2基板49を
裏面から結晶軸異方性エッチングする際のマスクとなる
窒化シリコン膜を低圧CVD(Low Pressur
e Chemical Vapour Deposit
ion)にて0.5μm形成した。窒化シリコン膜の成
膜条件は成膜温度848℃、流量比NH3:SiH2Cl
2=10ccm:20ccm、成膜圧力0.2torr
である。第2基板上面の窒化シリコン膜をフォトリソグ
ラフィプロセスによりフォトレジストのカンチレバーパ
ターンを形成した後にCF4を用いた反応性イオンエッ
チングにより図4(a)に示す薄膜カンチレバー状にパ
ターニングし、さらに第2基板の薄膜カンチレバー51
が形成された場所の裏面の窒化シリコン膜52及び二酸
化シリコン膜53の一部をフォトリソグラフィプロセス
と反応性イオンエッチングにより図5(e)に示すよう
にパターニングした。薄膜カンチレバー51の自由端に
Cr50ÅとAu1000Åを真空蒸着法により順次連
続して薄膜堆積し、該薄膜をフォトリソグラフィプロセ
スとエッチングによりパターニングし、接合層48を形
成した。続いて第1基板41上の探針材料層47と第2
基板49上の接合層48とを位置合わせし、接合を行っ
た(図5(e))。接合は第1基板と第2基板の裏面に
圧力を加えて圧着する方法を用いている。これによりA
uとAuとの結合がなされ、探針材料層47と接合層4
8が接合し、第1基板と第2基板を当接後に離すことに
より剥離層上のAuのみが接合層48上に転写され、微
小探針50を形成できた(図6(f))。次に、水酸化
カリウム水溶液を用いた結晶軸異方性エッチングにより
第2基板の裏面側からシリコンをエッチングし、さらに
裏面側から二酸化シリコン膜をHF水溶液にて除去し
た。このようにして微小探針50を薄膜カンチレバーの
自由端の接合層上に有し、該薄膜カンチレバーの一端が
シリコンブロック54に固定されたプローブを形成でき
た(図6(g))。
施例1の微小探針を窒化シリコンからなる薄膜カンチレ
バー上に設けたAFM用のプローブを作製した。作製し
たプローブの上面図を図4(a)に、側面図を図4
(b)に示す。51は薄膜カンチレバーであり、48は
接合層、50は微小探針、53は二酸化シリコン膜、5
2はシリコンウエハを裏面からエッチングする際にマス
クとして用いた窒化シリコン膜、54はシリコンウエハ
をエッチングして形成した薄膜カンチレバーの一瑞を固
定支持するシリコンブロックである。以下、プローブの
製造工程を図5、6を用いて説明する。図5(a)から
図5(d)に探針材料層を形成するまでの工程図を示
す。図5(a)から図5(d)の工程は実施例1に図1
(a)から図1(d)に示した探針材料層を形成するま
での工程と同様であり、まず、酸化ガスにより熱酸化し
て形成した二酸化シリコン膜からなる保護層42が形成
されたシリコンウエハからなる第1基板41に、保護層
42をマスクとして結晶軸異方性エッチングし、微小探
針の雌型となる逆ピラミッド状の凹部43を形成した。
次に保護層42を除去した後に、二酸化シリコン膜44
からなる剥離層45とシリコンの密着層46を形成し、
微小探針材料となるAuを1μm成膜し探針材料層47
を形成した。次に第2基板49としてシリコンウエハを
用意し、二酸化シリコン膜53を0.5μm形成し、次
に薄膜カンチレバー51及び後工程にて第2基板49を
裏面から結晶軸異方性エッチングする際のマスクとなる
窒化シリコン膜を低圧CVD(Low Pressur
e Chemical Vapour Deposit
ion)にて0.5μm形成した。窒化シリコン膜の成
膜条件は成膜温度848℃、流量比NH3:SiH2Cl
2=10ccm:20ccm、成膜圧力0.2torr
である。第2基板上面の窒化シリコン膜をフォトリソグ
ラフィプロセスによりフォトレジストのカンチレバーパ
ターンを形成した後にCF4を用いた反応性イオンエッ
チングにより図4(a)に示す薄膜カンチレバー状にパ
ターニングし、さらに第2基板の薄膜カンチレバー51
が形成された場所の裏面の窒化シリコン膜52及び二酸
化シリコン膜53の一部をフォトリソグラフィプロセス
と反応性イオンエッチングにより図5(e)に示すよう
にパターニングした。薄膜カンチレバー51の自由端に
Cr50ÅとAu1000Åを真空蒸着法により順次連
続して薄膜堆積し、該薄膜をフォトリソグラフィプロセ
スとエッチングによりパターニングし、接合層48を形
成した。続いて第1基板41上の探針材料層47と第2
基板49上の接合層48とを位置合わせし、接合を行っ
た(図5(e))。接合は第1基板と第2基板の裏面に
圧力を加えて圧着する方法を用いている。これによりA
uとAuとの結合がなされ、探針材料層47と接合層4
8が接合し、第1基板と第2基板を当接後に離すことに
より剥離層上のAuのみが接合層48上に転写され、微
小探針50を形成できた(図6(f))。次に、水酸化
カリウム水溶液を用いた結晶軸異方性エッチングにより
第2基板の裏面側からシリコンをエッチングし、さらに
裏面側から二酸化シリコン膜をHF水溶液にて除去し
た。このようにして微小探針50を薄膜カンチレバーの
自由端の接合層上に有し、該薄膜カンチレバーの一端が
シリコンブロック54に固定されたプローブを形成でき
た(図6(g))。
【0016】本発明の製造方法により作製したAFM用
のプローブでは、変位測定の為のレーザーの反射を薄膜
カンチレバーの先端に設けた接合層の裏面にて行う事が
でき、反射膜の代用となる。これにより、薄膜カンチレ
バーの裏面の全面に反射膜を形成する必要がなく、薄膜
カンチレバーは反射膜の膜応力により反ることがなかっ
た。上記、本実施例のプローブを用いた光てこ方式のA
FM装置を作製した。本装置のブロック図を図7に示
す。AFM装置は薄膜カンチレバー51と接合層48と
接合層に接合した微小探針50からなるプローブと、レ
ーザー光61と、薄膜カンチレバー自由端の接合層裏面
にレーザー光を集光するためのレンズ62と、薄膜カン
チレバーのたわみ変位による光の反射角の変化を検出す
るポジションセンサ63と、ポジションセンサからの信
号により変位検出を行う変位検出回路66と、XYZ軸
駆動ピエゾ素子65と、XYZ軸駆動ピエゾ素子をXY
Z方向に駆動するためXYZ駆動用ドライバー67とか
らなる。このAFM装置を用い、マイカからなる試料6
4にプローブを接近させた後に、XYZ軸駆動ピエゾ素
子のXY方向を駆動することにより試料表面のAFM像
を観察したところ、マイカ表面のステップ像を観察する
ことができた。
のプローブでは、変位測定の為のレーザーの反射を薄膜
カンチレバーの先端に設けた接合層の裏面にて行う事が
でき、反射膜の代用となる。これにより、薄膜カンチレ
バーの裏面の全面に反射膜を形成する必要がなく、薄膜
カンチレバーは反射膜の膜応力により反ることがなかっ
た。上記、本実施例のプローブを用いた光てこ方式のA
FM装置を作製した。本装置のブロック図を図7に示
す。AFM装置は薄膜カンチレバー51と接合層48と
接合層に接合した微小探針50からなるプローブと、レ
ーザー光61と、薄膜カンチレバー自由端の接合層裏面
にレーザー光を集光するためのレンズ62と、薄膜カン
チレバーのたわみ変位による光の反射角の変化を検出す
るポジションセンサ63と、ポジションセンサからの信
号により変位検出を行う変位検出回路66と、XYZ軸
駆動ピエゾ素子65と、XYZ軸駆動ピエゾ素子をXY
Z方向に駆動するためXYZ駆動用ドライバー67とか
らなる。このAFM装置を用い、マイカからなる試料6
4にプローブを接近させた後に、XYZ軸駆動ピエゾ素
子のXY方向を駆動することにより試料表面のAFM像
を観察したところ、マイカ表面のステップ像を観察する
ことができた。
【0017】[実施例6]実施例6として、本発明の実
施例1の微小探針を結晶シリコンからなる薄膜平板上に
設けたAFMまたはSTM用のプローブを作製した。作
製したプローブの斜視図を図8(a)に、A−A断面図
を図8(b)に示す。このプローブは図8に示すように
以下の構造を持つ。104は固定電極85及び86を有
する窒化シリコン膜100、101を形成したシリコン
ブロック、81は導電性を有するn型の結晶シリコンか
らなる薄膜平板であり、ねじり梁82を側面に有し、空
隙102を介して支持部83、84によりねじり梁82
の上面で吊り下げ支持されている。薄膜平板81は、平
板電極部88と、一端に接合層78及び接合層上に形成
した微小探針80を有する開口部87を設けた可撓梁8
9を有する。固定電極86は平板電極部88に対向する
ように窒化シリコン膜100上に配置して形成してあ
る。支持部83、84は、Al膜の電気導電体よりな
り、接合層はPt、微小探針は実施例1と同様の行程に
より形成したAuよりなる。支持部83は、薄膜平板8
1と固定電極85、及び薄膜平板81と接合層78を通
じて微小探針80とも電気的に接続している。これによ
り支持部はねじり梁82を介して薄膜平板81をエアブ
リッジ(AirBridge)構造にて機械的かつ電気
的に接続する。上記構成のプローブは、固定電極86と
固定電極85に電圧を印加することにより、固定電極8
6と平板電極部88との間に静電引力が生じ、ねじり梁
がねじり回転し、平板電極部がシリコンブロック側に変
位し、微小探針が逆側に変位する、すなはち、薄膜平板
81がねじり梁の回転軸回りに回転変位する静電アクチ
ェエータの機能を有している。このような静電アクチェ
エータを有するプローブでは、可撓梁の自由端に微小探
針を有することでAFM用プローブとして用いると共
に、微小探針及び薄膜平板が電気導電性を有することに
よりSTM用プローブとしても用いることが可能であ
り、さらに複合型STM/AFM用プローブとして利用
できる。また、図2で示したSTM装置に本発明のプロ
ーブを用いることで、固定電極85と固定電極86に電
圧を印加し微小探針を変位させ、XYZ軸駆動ピエゾ素
子のZ方向の駆動を代わりに行うことができる。
施例1の微小探針を結晶シリコンからなる薄膜平板上に
設けたAFMまたはSTM用のプローブを作製した。作
製したプローブの斜視図を図8(a)に、A−A断面図
を図8(b)に示す。このプローブは図8に示すように
以下の構造を持つ。104は固定電極85及び86を有
する窒化シリコン膜100、101を形成したシリコン
ブロック、81は導電性を有するn型の結晶シリコンか
らなる薄膜平板であり、ねじり梁82を側面に有し、空
隙102を介して支持部83、84によりねじり梁82
の上面で吊り下げ支持されている。薄膜平板81は、平
板電極部88と、一端に接合層78及び接合層上に形成
した微小探針80を有する開口部87を設けた可撓梁8
9を有する。固定電極86は平板電極部88に対向する
ように窒化シリコン膜100上に配置して形成してあ
る。支持部83、84は、Al膜の電気導電体よりな
り、接合層はPt、微小探針は実施例1と同様の行程に
より形成したAuよりなる。支持部83は、薄膜平板8
1と固定電極85、及び薄膜平板81と接合層78を通
じて微小探針80とも電気的に接続している。これによ
り支持部はねじり梁82を介して薄膜平板81をエアブ
リッジ(AirBridge)構造にて機械的かつ電気
的に接続する。上記構成のプローブは、固定電極86と
固定電極85に電圧を印加することにより、固定電極8
6と平板電極部88との間に静電引力が生じ、ねじり梁
がねじり回転し、平板電極部がシリコンブロック側に変
位し、微小探針が逆側に変位する、すなはち、薄膜平板
81がねじり梁の回転軸回りに回転変位する静電アクチ
ェエータの機能を有している。このような静電アクチェ
エータを有するプローブでは、可撓梁の自由端に微小探
針を有することでAFM用プローブとして用いると共
に、微小探針及び薄膜平板が電気導電性を有することに
よりSTM用プローブとしても用いることが可能であ
り、さらに複合型STM/AFM用プローブとして利用
できる。また、図2で示したSTM装置に本発明のプロ
ーブを用いることで、固定電極85と固定電極86に電
圧を印加し微小探針を変位させ、XYZ軸駆動ピエゾ素
子のZ方向の駆動を代わりに行うことができる。
【0018】図9及び図10は本発明の実施例6におけ
るプローブの製造方法を説明するための作製工程図であ
る。図9、10を用いで図8に示すプローブのA−A断
面図における本実施例の製造方法について説明する。第
3基板として、シリコン基板91上に二酸化シリコン膜
の絶縁層92を介して後工程で薄膜平板81となるn型
の結晶シリコン膜93(シート抵抗30Ω/□、厚さ1
μm)が形成してなるSOI(Si on Insul
ator)基板を用いた(図9(a))。前記基板上に
フォトレジストを塗布し露光、現像を行うフォトリソグ
ラフィプロセスを用いてフォトレジストのパターニング
を施し、該フォトレジストをマスクとして結晶シリコン
膜93をCF4ガスを用いて反応性イオンエッチング
(RIE)によりエッチングし、後工程にて薄膜平板と
なる開口部87を有するビームパターン94を形成し、
フォトレジストをレジスト剥離液を用いて剥離し図9
(b)に示すビームパターンを有する第3基板を作製し
た。第3基板と接着する第2基板として、シリコン基板
95を用意し、シリコン基板95を裏面から結晶軸異方
性エッチングする際のマスクとなる窒化シリコン膜を低
圧CVD(Low Pressure Chemica
l Vapour Deposition)にて0.5
μm形成した。窒化シリコン膜の成膜条件は成膜温度8
48℃、流量比NH3:SiH2Cl2=10ccm:2
0ccm、成膜圧力0.2torrである。さらに後工
程にて第2基板上に空隙を介して薄膜平板81が形成さ
れる場所の裏面の窒化シリコン膜101の一部をフォト
リソグラフィプロセスとCF4を用いた反応性イオンエ
ッチングにより図9(c)に示すようにパターニングし
た。固定電極85、86は、Ptターゲットを用いてス
パッタ法によりPtを100nm成膜し、フォトリソグ
ラフィプロセスによりフォトレジストをパターニング
し、該フォトレジストをマスクとしてArイオンにより
イオンミーリング(Ion Milling)し、フォ
トレジストを除去し図8に示すようにパターニングし形
成した。
るプローブの製造方法を説明するための作製工程図であ
る。図9、10を用いで図8に示すプローブのA−A断
面図における本実施例の製造方法について説明する。第
3基板として、シリコン基板91上に二酸化シリコン膜
の絶縁層92を介して後工程で薄膜平板81となるn型
の結晶シリコン膜93(シート抵抗30Ω/□、厚さ1
μm)が形成してなるSOI(Si on Insul
ator)基板を用いた(図9(a))。前記基板上に
フォトレジストを塗布し露光、現像を行うフォトリソグ
ラフィプロセスを用いてフォトレジストのパターニング
を施し、該フォトレジストをマスクとして結晶シリコン
膜93をCF4ガスを用いて反応性イオンエッチング
(RIE)によりエッチングし、後工程にて薄膜平板と
なる開口部87を有するビームパターン94を形成し、
フォトレジストをレジスト剥離液を用いて剥離し図9
(b)に示すビームパターンを有する第3基板を作製し
た。第3基板と接着する第2基板として、シリコン基板
95を用意し、シリコン基板95を裏面から結晶軸異方
性エッチングする際のマスクとなる窒化シリコン膜を低
圧CVD(Low Pressure Chemica
l Vapour Deposition)にて0.5
μm形成した。窒化シリコン膜の成膜条件は成膜温度8
48℃、流量比NH3:SiH2Cl2=10ccm:2
0ccm、成膜圧力0.2torrである。さらに後工
程にて第2基板上に空隙を介して薄膜平板81が形成さ
れる場所の裏面の窒化シリコン膜101の一部をフォト
リソグラフィプロセスとCF4を用いた反応性イオンエ
ッチングにより図9(c)に示すようにパターニングし
た。固定電極85、86は、Ptターゲットを用いてス
パッタ法によりPtを100nm成膜し、フォトリソグ
ラフィプロセスによりフォトレジストをパターニング
し、該フォトレジストをマスクとしてArイオンにより
イオンミーリング(Ion Milling)し、フォ
トレジストを除去し図8に示すようにパターニングし形
成した。
【0019】次に、第2基板上に、樹脂膜である接着層
97をスピナー法により塗布した。樹脂膜としてフォト
レジストである東京応化(株)製のゴム系レジストOM
R−83(商品名)を用いた(図9(c))。塗布する
際の樹脂を溶解した溶液中に含まれる溶媒の含有量を調
節しないと接着層と第3基板との間に気泡が残る場合が
ある。硬化しない程度の低温にて前処理加熱を施し樹脂
膜中に含まれる溶媒の含有量を調節することで界面に気
泡が残ることを防止できる。接着層97を、50℃にて
15分間の前処理加熱を行った。他の接着層を形成する
工程としては、ディッピング法、スプレー法等により塗
布する方法等の樹脂膜形成法を用いて行うことが可能で
ある。塗布方法では樹脂膜は基板上の表面凹凸が存在し
ても、平坦性良く塗布することが可能であり、これによ
り第3基板と接着する工程にて基板表面粗さ及び固定電
極の段差に依存せずに良好な面接着を得ることが可能と
なる。樹脂材料としては、回路を集積化したSi基板上
に樹脂膜を形成する場合ナトリウムイオン等の不純物の
少ないフォトレジストが好ましい。さらに好ましくは、
密着力及び機械的な強度に優れたゴムを有するゴム系フ
ォトレジスト(例えば「微細加工とレジスト」、野々垣
三郎著、高分子学会編集、共立出版発行、1990年、
11頁第3行のゴム系フォトレジスト)である。このた
め本実施例では、OMR−83を使用した。接着層46
を塗布した後に、図9(b)の第3基板と図9(c)の
第2基板を裏面より圧力をかけて押し当てた後に、15
0℃に加熱処理することにより接着層を硬化させ、図9
(d)に示すように接着した。第3基板に結晶シリコン
膜93にビームパターン94を形成したことで、溝がで
き、接着層を加熱処理し硬化する際に発生する有機溶媒
の蒸気を前記溝を通じて逃がすことができ、気泡が残る
ことを防止できた。硬化後の接着層の膜厚は2μmであ
った。
97をスピナー法により塗布した。樹脂膜としてフォト
レジストである東京応化(株)製のゴム系レジストOM
R−83(商品名)を用いた(図9(c))。塗布する
際の樹脂を溶解した溶液中に含まれる溶媒の含有量を調
節しないと接着層と第3基板との間に気泡が残る場合が
ある。硬化しない程度の低温にて前処理加熱を施し樹脂
膜中に含まれる溶媒の含有量を調節することで界面に気
泡が残ることを防止できる。接着層97を、50℃にて
15分間の前処理加熱を行った。他の接着層を形成する
工程としては、ディッピング法、スプレー法等により塗
布する方法等の樹脂膜形成法を用いて行うことが可能で
ある。塗布方法では樹脂膜は基板上の表面凹凸が存在し
ても、平坦性良く塗布することが可能であり、これによ
り第3基板と接着する工程にて基板表面粗さ及び固定電
極の段差に依存せずに良好な面接着を得ることが可能と
なる。樹脂材料としては、回路を集積化したSi基板上
に樹脂膜を形成する場合ナトリウムイオン等の不純物の
少ないフォトレジストが好ましい。さらに好ましくは、
密着力及び機械的な強度に優れたゴムを有するゴム系フ
ォトレジスト(例えば「微細加工とレジスト」、野々垣
三郎著、高分子学会編集、共立出版発行、1990年、
11頁第3行のゴム系フォトレジスト)である。このた
め本実施例では、OMR−83を使用した。接着層46
を塗布した後に、図9(b)の第3基板と図9(c)の
第2基板を裏面より圧力をかけて押し当てた後に、15
0℃に加熱処理することにより接着層を硬化させ、図9
(d)に示すように接着した。第3基板に結晶シリコン
膜93にビームパターン94を形成したことで、溝がで
き、接着層を加熱処理し硬化する際に発生する有機溶媒
の蒸気を前記溝を通じて逃がすことができ、気泡が残る
ことを防止できた。硬化後の接着層の膜厚は2μmであ
った。
【0020】この後、図9(d)の接着した基板に対し
て、80℃、30wt%のKOH水溶液中で第3基板の
シリコン基板91をエッチング除去し、さらにHF水溶
液にて絶縁層92をエッチング除去した(図9
(e))。次に、Ptターゲットを用いてスパッタ法に
よりPtを50nm成膜し、フォトリソグラフィプロセ
スによりフオトレジストをパターニングし、該フォトレ
ジスト110をマスクとしてArイオンによりイオンミ
ーリング(Ion Milling)し、フォトレジス
ト、図9(f)に示すように接合層78を形成した。こ
の後、酸素ガスを用いた反応性イオンエッチングによ
り、図9(g)に示すようにフォトレジスト110及び
接着層97の一部をエッチングした。このようにして形
成したビームパターン及び接合層上に支持層となるAl
膜98を真空蒸着法の一つであるAlターゲットを用い
たイオンビームスパッタリング法により1m成膜した。
Al膜98上にフォトリソグラフィプロセスによりフォ
トレジスト111を塗布、露光、現像し(図10
(h))、Al膜98をりん酸、硝酸及び酢酸からなる
Alエッチャントを用いてパターニングし図8の支持部
83、84のパターンをねじり梁82上に形成した。さ
らに、酸素ガスを用いた反応性イオンエッチングによ
り、フォトレジスト111を除去した(図10
(i))。第1基板71は、実施例1に図1(a)から
図1(d)に示した探針材料層を形成するまでの工程と
同様であり、密着層76と剥離層75上に微小探針材料
となるAuを1μm成膜した探針材料層77からなる。
第1基板71の探針材料層77と接合層78とを位置合
わせし、接合を行った(図10(j))。接合は第1基
板と第2基板の裏面に圧力を加えて圧着する方法を用い
ている。これによりAuとPtとの結合がなされ、探針
材料層77と接合層78が接合し、第1基板と第2基板
を当接後に離すことにより剥離層上のAuのみが接合層
78上に転写され、微小探針80を形成できた。
て、80℃、30wt%のKOH水溶液中で第3基板の
シリコン基板91をエッチング除去し、さらにHF水溶
液にて絶縁層92をエッチング除去した(図9
(e))。次に、Ptターゲットを用いてスパッタ法に
よりPtを50nm成膜し、フォトリソグラフィプロセ
スによりフオトレジストをパターニングし、該フォトレ
ジスト110をマスクとしてArイオンによりイオンミ
ーリング(Ion Milling)し、フォトレジス
ト、図9(f)に示すように接合層78を形成した。こ
の後、酸素ガスを用いた反応性イオンエッチングによ
り、図9(g)に示すようにフォトレジスト110及び
接着層97の一部をエッチングした。このようにして形
成したビームパターン及び接合層上に支持層となるAl
膜98を真空蒸着法の一つであるAlターゲットを用い
たイオンビームスパッタリング法により1m成膜した。
Al膜98上にフォトリソグラフィプロセスによりフォ
トレジスト111を塗布、露光、現像し(図10
(h))、Al膜98をりん酸、硝酸及び酢酸からなる
Alエッチャントを用いてパターニングし図8の支持部
83、84のパターンをねじり梁82上に形成した。さ
らに、酸素ガスを用いた反応性イオンエッチングによ
り、フォトレジスト111を除去した(図10
(i))。第1基板71は、実施例1に図1(a)から
図1(d)に示した探針材料層を形成するまでの工程と
同様であり、密着層76と剥離層75上に微小探針材料
となるAuを1μm成膜した探針材料層77からなる。
第1基板71の探針材料層77と接合層78とを位置合
わせし、接合を行った(図10(j))。接合は第1基
板と第2基板の裏面に圧力を加えて圧着する方法を用い
ている。これによりAuとPtとの結合がなされ、探針
材料層77と接合層78が接合し、第1基板と第2基板
を当接後に離すことにより剥離層上のAuのみが接合層
78上に転写され、微小探針80を形成できた。
【0021】次に第2基板上にフォトレジスト112を
塗布し(図10(k))、水酸化カリウム水溶液を用い
た結晶軸異方性エッチングにより第2基板の裏面側から
シリコン基板95の一部をエッチングしシリコンブロッ
ク104を形成し、さらに裏面側から薄膜平板下部の窒
化シリコン膜100をCF4ガスを用いた反応性イオン
エッチングにより除去した(図10(l))。最後に、
酸素プラズマによりフオトレジスト111及び薄膜平板
下部の樹脂膜よりなる接着層97をアッシングし空隙1
02を形成した。
塗布し(図10(k))、水酸化カリウム水溶液を用い
た結晶軸異方性エッチングにより第2基板の裏面側から
シリコン基板95の一部をエッチングしシリコンブロッ
ク104を形成し、さらに裏面側から薄膜平板下部の窒
化シリコン膜100をCF4ガスを用いた反応性イオン
エッチングにより除去した(図10(l))。最後に、
酸素プラズマによりフオトレジスト111及び薄膜平板
下部の樹脂膜よりなる接着層97をアッシングし空隙1
02を形成した。
【0022】以上の形成法を用いて図10(m)の空隙
102を持つ、結晶シリコンからなるねじり梁82と薄
膜平板81、及び接合層上に形成された微小探針80を
有する、Alの支持部83、84で支持された図8に示
す静電アクチュエータの機能を持つプローブを形成し
た。酸素プラズマによるアッシングにより各電極がエッ
チングされることはなく、かつ従来のウエットエッチン
グによる犠牲層除去の際に問題となるSticking
を回避することができた。本発明の形成法では、結晶シ
リコンにより薄膜平板を作製したことにより、本質的に
内部応力を持たない反りのないプローブを作製すること
ができた。また、固定電極85と固定電極86の間に電
圧を印加することにより平板電極部の自由端はシリコン
ブロック方向に、可撓梁の自由端は平板電極部の自由端
とは逆方向にねじり梁の捩り回転に応じて変位した。ま
た、本発明の製造方法により作製したプローブでは、A
FM変位測定の為のレーザーの反射を可撓梁の先端に設
けた接合層の裏面にて行う事ができ、反射膜の代用とな
る。これにより、可撓梁の裏面の全面に反射膜を形成す
る必要がなく、薄膜平板は反射膜の膜応力により反るこ
とがなかった。本実施例では、接着層を第2基板上に形
成し第3基板と接着したが、第3基板上、または第2基
板及び第3基板の両面に形成した後に接着しても同様の
プローブの形成が可能であった。
102を持つ、結晶シリコンからなるねじり梁82と薄
膜平板81、及び接合層上に形成された微小探針80を
有する、Alの支持部83、84で支持された図8に示
す静電アクチュエータの機能を持つプローブを形成し
た。酸素プラズマによるアッシングにより各電極がエッ
チングされることはなく、かつ従来のウエットエッチン
グによる犠牲層除去の際に問題となるSticking
を回避することができた。本発明の形成法では、結晶シ
リコンにより薄膜平板を作製したことにより、本質的に
内部応力を持たない反りのないプローブを作製すること
ができた。また、固定電極85と固定電極86の間に電
圧を印加することにより平板電極部の自由端はシリコン
ブロック方向に、可撓梁の自由端は平板電極部の自由端
とは逆方向にねじり梁の捩り回転に応じて変位した。ま
た、本発明の製造方法により作製したプローブでは、A
FM変位測定の為のレーザーの反射を可撓梁の先端に設
けた接合層の裏面にて行う事ができ、反射膜の代用とな
る。これにより、可撓梁の裏面の全面に反射膜を形成す
る必要がなく、薄膜平板は反射膜の膜応力により反るこ
とがなかった。本実施例では、接着層を第2基板上に形
成し第3基板と接着したが、第3基板上、または第2基
板及び第3基板の両面に形成した後に接着しても同様の
プローブの形成が可能であった。
【0023】[実施例7]本発明の実施例7として、実
施例6で示した本発明の静電アクチュエータの機能を有
するプローブを1つの基板上に複数形成したマルチプロ
ーブの例について以下に説明する。図11は、窒化シリ
コン膜150、151が形成されたシリコンブロック1
54上に、図8に示したプローブを複数形成したマルチ
プローブを説明する斜視図である。本発明のマルチプロ
ーブは図11より以下の構造を持つ。121、131、
141は薄膜平板であり、夫々ねじり梁122、13
2、142を側面に有し、夫々支持部123と124、
133と134、及び143と144により各ねじり梁
の上面で吊り下げ支持されている。また、薄膜平板12
1、131、141は夫々接合層128、138、14
8、及び微小探針120、130、140を有してい
る。また、夫々のプローブは対となる固定電極125と
126、135と136、145と146を有し、対と
なる固定電極間に電圧を印加することにより、各プロー
ブのねじり梁の回転軸回りに回転変位させ、夫々のプロ
ーブを独立に変位させることが可能である。結晶シリコ
ンにより薄膜平板を作製したことにより、本質的に内部
応力を持たない反りのないプローブを作製することがで
き、また本発明の微小探針の製造法にて形成した形状の
揃った微小探針を用いることにより、マルチ化する際に
問題となるカンチレバー等の反りや探針の高さばらつき
による、シリコンブロックと探針との高さばらつきを抑
えることが可能となり、作製再現性の高いマルチプロー
ブを提供することができた。
施例6で示した本発明の静電アクチュエータの機能を有
するプローブを1つの基板上に複数形成したマルチプロ
ーブの例について以下に説明する。図11は、窒化シリ
コン膜150、151が形成されたシリコンブロック1
54上に、図8に示したプローブを複数形成したマルチ
プローブを説明する斜視図である。本発明のマルチプロ
ーブは図11より以下の構造を持つ。121、131、
141は薄膜平板であり、夫々ねじり梁122、13
2、142を側面に有し、夫々支持部123と124、
133と134、及び143と144により各ねじり梁
の上面で吊り下げ支持されている。また、薄膜平板12
1、131、141は夫々接合層128、138、14
8、及び微小探針120、130、140を有してい
る。また、夫々のプローブは対となる固定電極125と
126、135と136、145と146を有し、対と
なる固定電極間に電圧を印加することにより、各プロー
ブのねじり梁の回転軸回りに回転変位させ、夫々のプロ
ーブを独立に変位させることが可能である。結晶シリコ
ンにより薄膜平板を作製したことにより、本質的に内部
応力を持たない反りのないプローブを作製することがで
き、また本発明の微小探針の製造法にて形成した形状の
揃った微小探針を用いることにより、マルチ化する際に
問題となるカンチレバー等の反りや探針の高さばらつき
による、シリコンブロックと探針との高さばらつきを抑
えることが可能となり、作製再現性の高いマルチプロー
ブを提供することができた。
【0024】
【発明の効果】本発明の微小探針の製造方法は、以上の
ように第1基板である雌型基板を製造工程でエッチング
除去することなく、その剥離層と密着層の構成により微
小探針を容易に形成することができるから、この雌型を
繰り返し再利用することが可能となり、生産性の向上と
製造コストの低減を図ることができる。また、微小探針
がエッチングによらず転写により形成されるため、エッ
チング液による微小探針の材料乃至形状の劣化、及びエ
ッチング液からの汚染を防ぐことができる。さらに、本
発明の微小探針の製造方法によると、先端の鋭利な微小
探針部を再現性良く均一に形成することができ、探針の
マルチ化(複数化)が容易に図れ、AFMやSTM用の
優れた特性の微小探針を製造することができる。そし
て、この微小探針を金属材料により形成することによ
り、STM用微小探針として一層再現性の良い安定な微
小探針を実現することができる。また、第2基板上に接
合層を有する薄膜カンチレバーをあらかじめ形成させて
おく構成を採用した場合には、探針を有する薄膜カンチ
レバーからなるAFM用のプローブを作製することが容
易になるだけでなく、接合層を薄膜カンチレバーの先端
のみに形成したことにより反射膜を形成する必要がなく
なり、また反射膜を形成したことに伴う薄膜カンチレバ
ーの反りを回避することができる。また、第2基板上に
樹脂膜よりなる接着層を形成し、第3基板を接着させ、
整形し、薄膜平板をあらかじめ形成させておく構成を採
用することにより、AFMまたはSTM用の静電アクチ
ェエータの機能を有するプローブの作製を容易に実現す
ることができる。また、上記AFMまたはSTM用のプ
ローブのねじり梁及び薄膜平板の材料を、結晶シリコン
より形成することにより、反りのなりプローブを再現性
よく作製することが可能となる。また、接着層に用いる
樹脂膜に、第2基板と第3基板を接着すると共に作製工
程における最終工程にて除去される犠牲層の役割を担わ
せることにより、樹脂膜を除去する方法として酸素ガス
によるドライエッチングを用いることが可能となり、従
来の犠牲層除去の際に問題となるStickingを回
避することがでる。また、この樹脂膜により基板上に形
成した電極パターン等による凹凸に左右されずに平坦面
を形成することができ、基板の表面粗さに依存せず良好
な接着を行うことができる。
ように第1基板である雌型基板を製造工程でエッチング
除去することなく、その剥離層と密着層の構成により微
小探針を容易に形成することができるから、この雌型を
繰り返し再利用することが可能となり、生産性の向上と
製造コストの低減を図ることができる。また、微小探針
がエッチングによらず転写により形成されるため、エッ
チング液による微小探針の材料乃至形状の劣化、及びエ
ッチング液からの汚染を防ぐことができる。さらに、本
発明の微小探針の製造方法によると、先端の鋭利な微小
探針部を再現性良く均一に形成することができ、探針の
マルチ化(複数化)が容易に図れ、AFMやSTM用の
優れた特性の微小探針を製造することができる。そし
て、この微小探針を金属材料により形成することによ
り、STM用微小探針として一層再現性の良い安定な微
小探針を実現することができる。また、第2基板上に接
合層を有する薄膜カンチレバーをあらかじめ形成させて
おく構成を採用した場合には、探針を有する薄膜カンチ
レバーからなるAFM用のプローブを作製することが容
易になるだけでなく、接合層を薄膜カンチレバーの先端
のみに形成したことにより反射膜を形成する必要がなく
なり、また反射膜を形成したことに伴う薄膜カンチレバ
ーの反りを回避することができる。また、第2基板上に
樹脂膜よりなる接着層を形成し、第3基板を接着させ、
整形し、薄膜平板をあらかじめ形成させておく構成を採
用することにより、AFMまたはSTM用の静電アクチ
ェエータの機能を有するプローブの作製を容易に実現す
ることができる。また、上記AFMまたはSTM用のプ
ローブのねじり梁及び薄膜平板の材料を、結晶シリコン
より形成することにより、反りのなりプローブを再現性
よく作製することが可能となる。また、接着層に用いる
樹脂膜に、第2基板と第3基板を接着すると共に作製工
程における最終工程にて除去される犠牲層の役割を担わ
せることにより、樹脂膜を除去する方法として酸素ガス
によるドライエッチングを用いることが可能となり、従
来の犠牲層除去の際に問題となるStickingを回
避することがでる。また、この樹脂膜により基板上に形
成した電極パターン等による凹凸に左右されずに平坦面
を形成することができ、基板の表面粗さに依存せず良好
な接着を行うことができる。
【図1】本発明の実施例1における微小探針の製造方法
の作製工程を示す図である。
の作製工程を示す図である。
【図2】本発明の実施例1における微小探針を用いたS
TM装置のブロック図である。
TM装置のブロック図である。
【図3】本発明の実施例4における微小探針の製造方法
の作製工程を示す図である。
の作製工程を示す図である。
【図4】本発明のプローブを説明する図であり、図4
(a)はその上面図、図4(b)はその側面図である。
(a)はその上面図、図4(b)はその側面図である。
【図5】本発明のプローブの製造方法の作製工程を示す
断面図である。
断面図である。
【図6】本発明のプローブの製造方法の作製工程を示す
断面図である。
断面図である。
【図7】本発明の実施例5におけるプローブを用いたA
FM装置のブロック図である。
FM装置のブロック図である。
【図8】本発明の実施例6におけるプローブを説明する
図であり、図8(a)はその斜視図、図8(b)はその
A−A断面図である。
図であり、図8(a)はその斜視図、図8(b)はその
A−A断面図である。
【図9】本発明の実施例6におけるプローブの製造方法
の作製工程を示す断面図である。
の作製工程を示す断面図である。
【図10】本発明の実施例6におけるプローブの製造方
法の作製工程を示す断面図である。
法の作製工程を示す断面図である。
【図11】本発明の実施例6におけるプローブを1つの
基板上に複数形成したマルチプローブを説明する斜視図
である。
基板上に複数形成したマルチプローブを説明する斜視図
である。
【図12】従来例の微小探針の製造方法の主要工程を示
す断面図である。
す断面図である。
【図13】従来例の微小探針の製造工程を示す断面図で
ある。
ある。
1、21、41、71 第1基板 2、22、42 保護層 3、23、43 凹部 4、44 二酸化シリコン膜 5、25、45、75 剥離層 6、26、46、76 密着層 7、27、47、77 探針材料層 8、28、48 接合層 9、29、49 第2基板 10、30、50 微小探針 11 バイアス印加用電源 12 トンネル電流増幅回路 13 XYZ駆動用ドライバー 14 試料 15 XYZ軸駆動ピエゾ素子 24 Al膜 51 薄膜カンチレバー 52 窒化シリコン膜 53 二酸化シリコン膜 54 シリコンブロック 61 レーザー光 62 レンズ 63 ポジションセンサ 64 試料 65 XYZ軸駆動ピエゾ素子 66 変位検出回路 67 XYZ駆動用ドライバー 71 第1基板 75 剥離層 76 密着層 77 探針材料層 78、128、138、148 接合層 80、120、130、140 微小探針 81、121、131、141 薄膜平板 82、122、132、142 ねじり梁 83、84、123、124、133、134、14
3、144支持部 85、86、125、126、135、136、14
5、146固定電極 87 開口部 88 平板電極部 89 可撓梁 91 シリコン基板 92 絶縁層 93 結晶シリコン膜 94 ビームパターン 95 シリコン基板 97 接着層 98 Al膜 100、101、150、151 窒化シリコン膜 102 空隙 104、154 シリコンブロック 110、111、112 フオトレジスト 510、512 二酸化シリコン 514 シリコンウエハ 518 ピット 520、521 窒化シリコン層 522 ピラミッド状ピット 530 ガラス板 532 Cr層 534 ソウカット 540 マウンティングブロック 542 金属膜 611 シリコン 612 マスク 613 探針 621 基板 622 レジスト 623 探針 624 レジスト開口部 625 導電性材料
3、144支持部 85、86、125、126、135、136、14
5、146固定電極 87 開口部 88 平板電極部 89 可撓梁 91 シリコン基板 92 絶縁層 93 結晶シリコン膜 94 ビームパターン 95 シリコン基板 97 接着層 98 Al膜 100、101、150、151 窒化シリコン膜 102 空隙 104、154 シリコンブロック 110、111、112 フオトレジスト 510、512 二酸化シリコン 514 シリコンウエハ 518 ピット 520、521 窒化シリコン層 522 ピラミッド状ピット 530 ガラス板 532 Cr層 534 ソウカット 540 マウンティングブロック 542 金属膜 611 シリコン 612 マスク 613 探針 621 基板 622 レジスト 623 探針 624 レジスト開口部 625 導電性材料
Claims (20)
- 【請求項1】 トンネル電流または微小力検出用の微小
探針の製造方法において、一方の基板の剥離層と密着層
上に探針材料層を形成し、他方の基板上に形成された接
合層へ前記剥離層上の探針材料層を転写することにより
微小探針を製造することを特徴とする微小探針の製造方
法。 - 【請求項2】 前記微小探針の製造は、 第1基板の表面に凹部を形成する工程と、 前記第1基板の凹部に剥離層を形成し、前記第1基板の
凹部以外の領域に密着層を形成する工程と、 前記第1基板の剥離層及び密着層上に探針材料層を被覆
する工程と、 第2基板に接合層を形成する工程と、 前記第1基板における凹部を含む剥離層上の探針材料層
を、前記第2基板上の接合層に接合する工程と、 前記第1基板における剥離層と探針材料層の界面で剥離
を行い、前記第2基板上の接合層に前記探針材料層を転
写する工程と、を少なくともその製造工程に含んでいる
ことを特徴とする請求項1に記載の微小探針の製造方
法。 - 【請求項3】 前記探針材料層が、金属により形成され
ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の微
小探針の製造方法。 - 【請求項4】 前記金属が、貴金属または貴金属合金で
あることを特徴とする請求項3に記載の微小探針の製造
方法。 - 【請求項5】 前記剥離層が、二酸化シリコンにより形
成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記
載の微小探針の製造方法。 - 【請求項6】 前記密着層が、シリコンにより形成され
ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の微
小探針の製造方法。 - 【請求項7】 前記接合層が、金属であることを特徴と
する請求項1または請求項2に記載の微小探針の製造方
法。 - 【請求項8】 前記第1基板の表面に凹部を形成する工
程は、単結晶シリコン材料で形成した基板表面に結晶軸
異方性エッチングにより凹部を形成することにより行わ
れることを特徴とする請求項2に記載の微小探針の製造
方法。 - 【請求項9】 前記探針材料層を第2基板上の接合層に
接合する工程が、金属材料間の圧着による結合により達
成されることを特徴とする請求項2に記載の微小探針の
製造方法。 - 【請求項10】 トンネル電流または微小力検出用の微
小探針の製造に用いる雌型基板であって、前記雌型基板
の雌型となる凹部に探針材料層を剥離するための剥離層
を設け、前記基板の凹部以外の領域に探針材料層を固定
するための密着層を設けたことを特徴とするトンネル電
流または微小力検出用の微小探針の製造に用いる雌型基
板。 - 【請求項11】 トンネル電流または微小力検出用の微
小探針を薄膜カンチレバーの先端に設けるプローブの製
造方法において、 第1基板の表面に凹部を形成する工程と、 前記凹部を含む第1基板上に剥離層及び密着層を形成す
る工程と、 前記剥離層及び密着層を形成した第1基板上に探針材料
層を被覆する工程と、 第2基板に薄膜カンチレバーを形成する工程と、 前記第2基板の薄膜カンチレバー先端上に接合層を形成
する工程と、 前記第1基板における凹部を含む剥離層上の探針材料層
を、第2基板上の接合層に接合する工程と、 前記第1基板における剥離層と探針材料層の界面で剥離
を行い、前記第2基板上の接合層に前記探針材料層を転
写する工程と、 前記薄膜カンチレバーの一端が第2基板に固定されたプ
ローブを形成するため薄膜カンチレバー下部の第2基板
の一部を除去する工程と、を少なくとも有していること
を特徴とするプローブの製造方法。 - 【請求項12】 微小力検出用の微小探針を有するプロ
ーブにおいて、一端が基板に固定された薄膜カンチレバ
ーの自由端に、微小探針を金属からなる接合層を介して
圧着により結合して構成したことを特徴とするプロー
ブ。 - 【請求項13】 前記接合層が、微小力検出に用いるプ
ローブのたわみ変位を検出する際の光学的反射膜を構成
していることを特徴とする請求項12に記載のプロー
ブ。 - 【請求項14】 トンネル電流または微小力検出用の微
小探針を有するプローブの製造方法において、 第1基板の表面に凹部を形成する工程と、 前記凹部を含む第1基板上に剥離層及び密着層を形成す
る工程と、 前記剥離層及び密着層を形成した第1基板上に探針材料
層を被覆する工程と、 第2基板又は/及びビームパターンを形成した第3基板
上に樹脂膜よりなる接着層を形成する工程と、 前記樹脂膜よりなる接着層を介して前記第3基板と前記
第2基板を接着する工程と、 前記第2基板上で前記第3基板を薄膜平板に整形する工
程と、 前記第2基板上の前記第3基板による薄膜平板に接合層
を形成する工程と、 前記薄膜平板を前記第2基板に接続するための支持部を
形成する工程と、 前記第1基板における凹部を含む剥離層上の探針材料層
を、前記第3基板上の接合層に接合する工程と、 前記第1基板における剥離層と探針材料層の界面で剥離
を行い、前記第3基板上の接合層に前記探針材料層を転
写する工程と、 前記第2基板上の薄膜平板下部における接着層を除去
し、該薄膜平板と第2基板との間に空隙部を形成する工
程と、を少なくとも有していることを特徴とするプロー
ブの製造方法。 - 【請求項15】 前記第3基板が、SOI基板からなる
ことを特徴とする請求項14に記載のプローブの製造方
法。 - 【請求項16】 トンネル電流または微小力検出用の微
小探針を有するプローブにおいて、少なくとも1つ以上
の固定電極を形成した基板と、該基板に対して回転自在
に薄膜平板を支持してなる2つのねじり梁と、該ねじり
梁を基板上に空隙を介して上部から支持することにより
前記薄膜平板を基板に平行に配置させる支持部と、前記
薄膜平板上の一端に形成された接合層と、該接合層上に
形成された微小探針とからなることを特徴とするプロー
ブ。 - 【請求項17】 前記微小探針が、前記接合層との間で
囲まれた中空の領域を有していることを特徴とする請求
項16に記載のプローブ。 - 【請求項18】 前記薄膜平板は、前記固定電極と薄膜
平板に電圧を印加することにより生じる静電力によっ
て、前記ねじり梁がねじり回転することでその薄膜平板
が回転変位することを特徴とする請求項16に記載のプ
ローブ。 - 【請求項19】 前記薄膜平板が、結晶シリコンからな
ることを特徴とする請求項16に記載のプローブ。 - 【請求項20】 前記支持部が、導電性材料からなるこ
とを特徴とする請求項16に記載のプローブ。
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DE69608754T DE69608754T2 (de) | 1995-09-14 | 1996-09-10 | Herstellungsverfahren einer Mikrospitze und einer Substratform dafür und Herstellungsverfahren einer Sonde mit einer Mikrospitze |
US08/713,228 US5866021A (en) | 1995-09-14 | 1996-09-12 | Method of manufacturing micro-tip and female mold substrate therefor, and method of manufacturing probe with micro-tip and the probe |
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