JP2000035396A - 微小突起を有するプローブ、及びその製造方法 - Google Patents

微小突起を有するプローブ、及びその製造方法

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JP2000035396A JP10218505A JP21850598A JP2000035396A JP 2000035396 A JP2000035396 A JP 2000035396A JP 10218505 A JP10218505 A JP 10218505A JP 21850598 A JP21850598 A JP 21850598A JP 2000035396 A JP2000035396 A JP 2000035396A
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Yasuhiro Shimada
康弘 島田
Takayuki Yagi
隆行 八木
Akira Kuroda
亮 黒田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、S/N比の向上により優れた光検出
の分解能を発揮することができ、あるいは優れた温度検
出の分解能を発揮することができ、また、再現性良く均
一な形状で、且つ先端を鋭利に形成することができ、生
産性の向上と製造コストの低減を図ることが可能な微小
突起を有するプローブ、及びその製造方法を提供するこ
とを目的としている。 【解決手段】本発明は、内部に空隙を有する少なくとも
一つ以上の微小突起を、基板上または弾性体上に形成さ
れた電気的に独立した2つの接合層にまたがって接合し
てなるプローブまたはその製造方法であって、該微小突
起は接合界面を有する少なくとも互いに異なる2層の材
料層からなり、該2層のそれぞれの材料層が電気的に独
立するように前記2つの接合層のいずれかに接続して構
成されていることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微小突起を有する
プローブ、及びその製造方法に関し、特に近視野走査光
学顕微鏡に用いるエバネッセント波検出用の微小突起を
有するプローブとその製造方法に関し、さらに詳しく
は、先端曲率が小さく上記の用途に優れた特性を発揮
し、マルチ化が容易であり、高い量産性によって製造で
きる微小突起を有するプローブとその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近、導体の表面原子の電子構造を直接
観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下、「STM」と
いう)が開発されて[G.Binnig et al.
Phys.Rev.Lett.,49,57(198
3)]単結晶、非晶質を問わず実空間像の高い分解能で
測定ができるようになって以来、走査型プローブ顕微鏡
(以下、「SPM」という)が材料の微細構造評価の分
野で盛んに研究されるようになってきた。SPMとして
は、微小突起(探針)を有するプローブを評価する試料
に近接させることにより得られるトンネル電流、原子間
力、磁気力、光等を用いて表面の構造を検出する走査型
トンネル顕微鏡(STM)、原子間力顕微鏡(AF
M)、磁気力顕微鏡(MFM)、近視野走査光学顕微鏡
(NSOM)等がある。これらSPMの中でNSOM
は、従来の光学顕微鏡では不可能とされたλ/2以下の
位置分解能を、微小なビンホールから放射されるエバネ
ッセント光を利用して、試料表面の微細パターン形状等
を高い分解能で非破壊にて計測するものである。また、
NSOMでは、生体や細胞等の従来観察が困難であった
材料を試料として用いることが可能であり、観察可能な
対象が多く、その応用範囲も広い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】エバネッセント波の検
出方法としては、以下の3つがある。第1の方法は、例
えば試料の裏面から試料表面で全反射条件を満たすよう
に照明光を入射させ、該照明光の照射により試料表面に
生じるエバネッセント波を微小な開口(apertur
e)を有する微小突起を通じて検出する方法である
(E.Betzig,et al.,“Co1lect
ion mode near−field scann
ing optical microscopy”,A
ppl.Phys.Lett.51(25),198
7,pp2088−2090)。この方法により、高分
解能のエバネッセント波の像を得ることができ、最も多
く、研究がなされている。しかしながら、この第1の方
法は、微小突起としては、ガラスピペットや光ファイバ
ーを先鋭化したものを用いており、機械研磨等により作
製するため、生産性が悪く、製造コストも高い、さら
に、開口の口径を再現性良く高精度に作製することが困
難であった。
【0004】第2の方法は、開口を用いずに、AFMに
用いるシリコン窒化膜からなる微小突起付き薄膜カンチ
レバーを利用して、エバネッセント波の散乱光を検出す
る方法である(N.F.van Hulst,et a
l.,“Near−field Optical mi
croscope using a silicon−
nitride probe”,Appl.Phys.
Lett.62(5),1993,pp461−46
3)。上記方法に用いる微小突起及びその製造方法とし
て、半導体製造プロセス技術を使い単結晶シリコンを用
いて異方性エッチングにより形成した微小突起が知られ
ている(米国特許第5,221,415号明細書)。こ
の微小突起の形成方法は、図11に示すように、まず、
二酸化シリコン510、512のマスクを被覆したシリ
コンウエハ514に異方性エッチングによりピット51
8を設け、このピットを微小突起の雌型とし、二酸化シ
リコン510、512を除去し、次に全面に窒化シリコ
ン層520、521を被覆し片持ち梁(カンチレバー)
及び微小突起となるピラミッド状ピット522を形成
し、片持ち梁状にパターニングした後、裏面の窒化シリ
コン層521を除去しソウカット534とCr層532
を設けたガラス板530と窒化シリコン層520を接合
し、シリコンウエハ514をエッチング除去することに
よりマウンティングブロック540に転写された窒化シ
リコンからなる、微小突起とカンチレバーからなる、プ
ローブを作製するものである。(光てこ式AFMに用い
る場合、最後に、裏面に反射膜となる金属膜542を形
成する。)この方法の微小突起は先鋭な先端形状を有
し、生産性及び作製再現性が高い。しかしながら、この
第2の方法は、第1の方法による開口付き微小突起にて
測定したNSOM像に比べて分解能が低い。
【0005】第3の方法は、前記2つの方法が微小突起
を光のピックアップとして用い微小突起上部に配置した
光電子増倍管の光検出部により検出するものであるのに
対して、薄膜カンチレバー上のフォトダイオードにて直
接エバネッセント波の散乱光を検出する方法である
(S.Akamine,et al.,“Develo
pment of a microphotocant
ilever for near−field sca
nning optical microscop
y”,Proceedings IEEE Micro
Electro Mechanical System
s Workshop 1995,p145−15
0)。図12に微小突起の断面図を示す。この微小突起
は、シリコン基板600により一方を支持されたp層6
01のシリコンの薄膜カンチレバーと、該薄膜カンチレ
バーの先端に、n層602を形成して作製したp−n接
合603のフォトダイオードと、該フォトダイオードで
検出した散乱光の信号を取り出す二酸化シリコン膜60
4上に設けたAlメタル配線605よりなる。カンチレ
バーを作製する際に用いたエッチストップ層606が薄
膜カンチレバー下面にある。カンチレバー自由端にフォ
トダイオードの光検出部を設けたことにより光検出部と
試料との間を近接させることができ、SN比を向上で
き、これにより分解能を向上させることが可能となっ
た。さらに、システム構成を簡略化することも可能とな
った。しかしながら、この第3の方法は、図12に示す
ように、微小突起先端として、薄膜カンチレバーの先端
を用いており、薄膜カンチレバーをフォトリソグラフィ
プロセスとエッチングにより作製するため、第2の微小
突起と比べ、微小突起形状の再現性に乏しく、また作製
したロット間で同一形状の先端を得ることが困難であっ
た。
【0006】そこで、本発明は、上記従来技術の有する
課題を解決し、S/N比の向上により優れた光検出の分
解能を発揮することができ、あるいは優れた温度検出の
分解能を発揮することができる微小突起を有するプロー
ブ、及びその製造方法を提供することを目的としてい
る。また、本発明は、再現性良く均一な形状で、且つ先
端を鋭利に形成することができ、生産性の向上と製造コ
ストの低減を図ることが可能な微小突起を有するプロー
ブ、及びその製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するため、微小突起を有するプローブ、及びその製造
方法を、つぎのように構成したことを特徴とするもので
ある。すなわち、本発明のプローブは、内部に空隙を有
する少なくとも一つ以上の微小突起を、基板上または弾
性体上に形成された電気的に独立した2つの接合層にま
たがって接合してなるプローブであって、該微小突起は
接合界面を有する少なくとも互いに異なる2層の材料層
からなり、該2層のそれぞれの材料層が電気的に独立す
るように前記2つの接合層のいずれかに接続されている
ことを特徴としている。また、本発明のプローブは、前
記プローブは、ある物理現象が前記接合界面に作用する
ことにより生ずる2次的な現象を検出し、該物理現象を
測定することを特徴としている。また、本発明のプロー
ブは、前記微小突起の2層の材料層を、互いに導電型の
異なる半導体層で形成し、光検出するようにしたことを
特徴としている。また、本発明のプローブは、前記半導
体層が、非晶質半導体材料からなることを特徴としてい
る。また、本発明のプローブは、前記微小突起表面の突
起先端部以外に遮光層を有することを特徴としている。
また、本発明のプローブは、前記微小突起の先端部に微
小突起内部の空隙につながる微小開口を形成し、光検出
するように構成されていることを特徴としている。ま
た、本発明のプローブは、前記微小開口から光を照射す
る手段を有することを特徴としている。また、本発明の
プローブは、前記微小突起の2層の材料層を、一方を金
属層で他方を半導体層で形成し、光検出するようにした
ことを特徴としている。また、本発明のプローブは、前
記微小突起の2層の材料層を、共に金属層で形成し、温
度検出するようにしたことを特徴としている。
【0008】また、本発明のプローブの製造方法は、微
小突起を有するプローブの製造方法であって、第1基板
に凹部を形成する工程と、前記第1基板における前記凹
部を含む表面に、剥離層を形成する工程と、前記剥離層
上に、互いに異なる2つの材料層と、該2つの材料層の
接合界面を有する微小突起部を形成する工程と、第2基
板に電気的に独立した2つの接合層を形成する工程と、
前記微小突起を、前記第2基板の前記2つの接合層上
に、前記2つの材料層のそれぞれが電気的に独立して該
2つの接合層のいずれかに接続されるように接合する工
程と、前記剥離層と前記微小突起との界面で剥離を行
い、前記第2基板の接合層上に微小突起を転写する工程
と、を少なくとも有することを特徴としている。また、
本発明のプローブの製造方法は、微小突起を有する弾性
体型プローブの製造方法であって、第1基板に凹部を形
成する工程と、前記第1基板における前記凹部を含む表
面に、剥離層を形成する工程と、前記剥離層上に、互い
に異なる2つの材料層とその接合界面を有する微小突起
部を形成する工程と、第2基板に弾性体となる構造体を
形成する工程と、前記弾性体となる構造体上に電気的に
独立した2つの接合層を形成する工程と、前記微小突起
を、前記第2基板の前記2つの接合層上に、前記2つの
材料層のそれぞれが電気的に独立して該2つの接合層の
いずれかに接続されるように接合する工程と、前記剥離
層と前記微小突起との界面で剥離を行い、前記第2基板
の接合層上に微小突起を転写する工程と、前記第2基板
の一部を除去して前記弾性体となる構造体から弾性体を
形成する工程と、を少なくとも有することを特徴として
いる。また、本発明のプローブの製造方法は、前記2つ
の材料層が、互いに導電型の異なる半導体層であること
を特徴としている。また、本発明のプローブの製造方法
は、前記2つの半導体層が、非晶質半導体材料からなる
ことを特徴としている。また、本発明のプローブの製造
方法は、前記微小突起の形成工程において、前記剥離層
と前記2つの材料層の間に遮光層を形成する工程を有す
ることを特徴としている。また、本発明のプローブの製
造方法は、前記微小突起の先端部に微小突起内部の空隙
につながる微小開口を形成する工程を有することを特徴
としている。また、本発明のプローブの製造方法は、前
記2つの材料層が、一方が金属層で他方が半導体層であ
ることを特徴としている。また、本発明のプローブの製
造方法は、前記2つの材料層が、共に金属層であること
を特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、上記したように2つの
異なる材料層と、その接合界面を有する微小突起を具備
したプローブであり、ある物理現象が該接合界面に作用
することにより生ずる2次的な現象を検出して、該物理
現象を測定することを特徴とするプローブである。この
ような手段で検出される物理現象としては、接合界面の
光起電力効果により検出される光や、接合界面の熱起電
力効果により検出される温度などが挙げられる。
【0010】光検出プローブの一例として、導電型の異
なる2つの半導体層を有する微小突起を基板上、また
は、基板上に形成された弾性体上に搭載した光検出プロ
ーブを図1に示す。基板上に形成された接合層上にピラ
ミッド状の微小突起5が接合されている。微小突起5は
その内部の基板との間に空隙を有している。微小突起5
は互いに導電型の異なる第1半導体層51と第2半導体
層52とを有する。第1半導体層51は第1接合補助層
61を介して、または直接、第1接合層63に接合され
る。第2半導体層52は第2接合補助層62を介して、
または直接、第2接合層64に接合される。第1半導体
層51と第2半導体層52はその界面にpn接合を有す
る。また、第1接合層63及び第2接合層64はそれぞ
れ第1配線65及び第2配線66に接続される。
【0011】本発明によるプローブの製造工程を図2を
用いて説明する。まず、第1基板1の表面に凹部3を形
成する。これにはまず第1基板1に保護層2を形成し、
次に保護層2の所望の個所を、フォトリソグラフィーと
エッチングによりパターニングしてシリコンの一部を露
出させ、次に、結晶異方性エッチング等を用いてシリコ
ンをエッチングして凹部3を形成する方法が用いられ
る。保護層2としては二酸化シリコンや窒化シリコンを
用いることができる。第1基板1としては面方位(10
0)の単結晶シリコン基板が望ましく、アルカリ性エッ
チング液を用いた結晶軸異方性エッチングにより(11
1)面と等価な4つの結晶面で囲まれた逆ピラミッド状
の凹部を形成することができる。結晶軸異方性により凹
部を形成した単結晶基板上に微小突起材料を形成するこ
とにより微小突起の雌型となる凹部は先端が鋭利で、ま
た同一基板上に複数形成した場合には形状の揃ったもの
となり、その結果得られる微小突起は特性の揃ったもの
となる(図2(a)参照)。
【0012】次に、剥離層を形成する。剥離層として
は、微小突起の表面から剥離しやすい材料を選択する必
要がある。すなわち、剥離層の材料は微小突起の表面と
の反応性・密着性が小さいことが必要である。このよう
な材料としては、微小突起の構成材料と第1基板1との
組み合わせにより好適な材料を選択すればよく、金属、
半導体、絶縁体等の様々な材料が選択される。例えば第
1基板のシリコン凹部表面を熱酸化し二酸化シリコン膜
(SiO2)を形成して、剥離層とする方法がある。こ
の方法により微小突起先端の曲率半径をより小さくする
ことができる。これは、シリコンの形状により熱酸化し
た時の二酸化シリコン膜の厚みに差が生じることを利用
しており、熱酸化した二酸化シリコン膜の厚さを制御す
ることにより、微小突起の先端曲率半径を制御すること
が可能である。また、CVD法を用いてPSG(リンシ
リケートガラス)等を成膜してこれを剥離層とすること
ができる。例えばPSGを成膜後に熱処理することによ
り、先端形状を調節することも可能である。また、反応
性の小さいPt等の貴金属をスパッタリング法で成膜
し、剥離層とすることも可能である(図2(b)参
照)。
【0013】次に、検出部となる微小突起を形成する。
例えばフォトダイオードによる光検出の場合は、第1半
導体層を成膜しパターニングした後、第2半導体層を成
膜しパターニングする。第1半導体層と第2半導体層の
材料は接合面において光電効果の発生しうる構成、例え
ば第1半導体層がp型半導体で第2半導体層がn型半導
体で構成し、pn接合を形成する。それぞれの半導体層
に用いる材料は、シリコン、ゲルマニウム等の半導体元
素やガリウム砒素、インジウムリン等の化合物半導体、
あるいはこれらに不純物ドーパントを所望の濃度分布で
有するもの等を用いる。それぞれの半導体層の接合は例
えばシリコン系同士の接合で形成しても良いし、異種材
料系(ヘテロ接合)でもよい。これら半導体層の形成方
法としては、従来公知の技術たとえば真空蒸着法やスパ
ッタ法、化学気相成長、薄膜塗布法等の薄膜作製技術を
用い、さらにフォトリソグラフィプロセス、及びエッチ
ングを適用することで所望の形状にパターニングする。
例えばシリコン系の材料であればシランガスを主体とし
たCVD法によりアモルファスシリコンを形成すること
ができる。また、セレン系のアモルファスカルコゲナイ
ドを真空蒸着法により形成することも可能である。ま
た、ガリウム砒素系の材料をスパッタリング法等により
形成することも可能である。
【0014】次に、必要に応じてそれぞれの半導体層に
接続する接合補助層を形成する。これは、例えば後の圧
着工程において圧着面の高さ合わせのために形成する。
また、接合層と半導体層とを圧着することが困難な材料
の場合、半導体層上に接合層と直接接合できる材料を形
成する。また、電気的にオーミックなコンタクトやある
いは障壁を有するコンタクトを形成する目的で形成する
(図2(c)参照)。また、第1半導体層を形成する前
に遮光層を形成することもできる。すなわち金属等の遮
光層を成膜しパターニングした後に2層の半導体層を形
成し、いずれかの工程でその微小突起先端部を除去して
微小開口を形成することにより、検出の分解能を向上さ
せることができる。
【0015】次に、第2基板8上に第1接合層63、第
2接合層64、第1配線65、第2配線66を形成す
る。接合層は、電流を取り出すために設けた電極を接合
層として用いることができる様、金属材料からなること
が好ましく、これにより、製造工程が簡略化できる。例
えば、接合補助層と接合層に両方とも金を用いることに
より圧着時にAu−Auの金属結合が生じ、容易に結合
を得ることが可能である。接合層の形成方法としては、
従来公知の技術たとえば真空蒸着法やスパッタ法、化学
気相成長、鍍金法、薄膜塗布法等の薄膜作製技術を用
い、さらにフォトリソグラフィプロセス、及びエッチン
グを適用することで所望の形状にパターニングする。次
に、前記凹部3を含む剥離層4上の微小突起5材料を第
1接合層63と第2接合層64にまたがって接合する。
これには、それぞれの基板を真空チャック等により保持
できるアライメント装置を用い、第1基板1上の微小突
起5と第2基板8上の接合層とを位置合わせして対向・
接触させ、更に荷重を加えることにより微小突起5と接
合層の接合(圧着)を行う(図2(d)参照)。
【0016】次に、前記剥離層4と微小突起5材料の界
面で剥離を行い接合層上に微小突起5材料を転写する。
すなわち、第1基板1と第2基板8を引き離すことによ
り、剥離層4と微小突起5との界面で剥離させる(図2
(e)参照)。この後、必要に応じて第1半導体層51
の膜厚を調整する。例えば、まず表面が平坦になるよう
にレジストを塗布し(図2(f)参照)、エッチングプ
ロセスにより第1半導体51の先端部を露出させ、さら
に第1半導体51の先端部をエッチングする(図2
(g)参照)。これによりプローブ先端と接合部との距
離を調整し、より検出感度の大きいプローブにすること
ができる。以上のプロセスにより光検出プローブを作製
する。
【0017】また、本発明において、第2基板にカンチ
レバー等の弾性体となる層をあらかじめ形成しておき、
該弾性体上にパターニングされた接合層を設け、剥離層
4上の微小突起5を接合層に接合、転写した後に、弾性
体の一端が第2基板に固定されるように弾性体下部の第
2基板の一部を除去することにより、微小突起を自由端
に有するカンチレバー型プローブを作製することが可能
である。微小突起は第1基板上に形成した凹部の表面形
状を忠実に再現し、微小突起と接合層との間に空隙が形
成される。これにより、カンチレバー等の自由端に微小
突起を設ける場合、軽量化されており、微小突起付きの
カンチバーの共振周波数の低下を抑えることができる。
【0018】また微小突起先端に開口を形成することが
できる。例えば、前述の熱酸化による二酸化シリコンを
剥離層に用い、真空蒸着法で半導体を成膜する際に蒸着
源に対して基板に角度を持たせて回転させながら成膜す
ることにより、凹部の先鋭化された部分への蒸着が遮蔽
され、微小開口を形成することができる。また、例えば
微小突起を圧着した上に表面が平坦になるようにレジス
トを成膜し、これをドライエッチングして微小突起の先
端部を露出させ、次にレジストをマスクとして微小突起
をエッチングすることにより微小開口を形成することが
できる。例えばこの微小開口から光を照射する機能を持
たせることにより、発光受光プローブとして使用するこ
とが可能となる。また、例えば微小突起内部にミラーを
設け、微小開口から突起内部に入った散乱光が反射され
て再び内部の半導体に吸収される構造とすることによ
り、エバネッセント光の検出感度を上げることが可能と
なる。
【0019】また、本発明による光検出プローブにおい
てはpn接合部分に逆バイアスをかけることによりアバ
ランシェフォトダイオードとして使用することが可能で
ある。この場合、逆バイアスヘの耐圧を得るためにポテ
ンシャルの障壁を形成する必要があるが、その作製方法
としては以下の手段を挙げることができる。 ・接合補助層と半導体層との界面にショットキー接合を
形成する。 ・接合補助層を金属と絶縁体の2層構成とすることによ
り、ポテンシャルの障壁を作製する。 ・半導体層を成膜後にマスク層を成膜・パターニングし
てイオン注入を行なうことにより、面内にドーパント濃
度の分布を作る。例えば、半導体層の一部にドーパント
濃度の小さい領域を作ることにより逆バイアスを印加す
る際の耐圧を得る。
【0020】上記の光検出プローブを用いて微小突起先
端を試料に接近させることにより、試料表面に局在する
エバネッセント光が散乱され、その結果微小突起内部に
吸収された光によりpn接合部に発生する起電力を検知
することで光検出を行い、それによってSN比を向上さ
せ、優れた分解能を達成することが可能となる。また、
第1基板上の剥離層に形成された2つの半導体層を第2
基板上の接合層へ転写することにより微小突起を形成す
ることができるから、第1基板を後工程でエッチング除
去することなく、上記接合及び転写工程で、極めて容易
に、かつ正確に微小突起を形成し、生産性を向上させる
ことができる。
【0021】さらに、転写工程の後に微小突起を新たに
形成することにより、雌型となる第1基板は繰り返し使
用できるため、製造コストの低減を図ることができ、同
一の雌型を用いることにより微小突起の形状再現性が保
てる。以上、pn接合を有する光検出プローブを例に挙
げて述べたが、異なる2つの層に目的に応じてさまざま
な材料を適応させることが可能である。例えば半導体層
と金属層の組み合わせによりショットキー型の光検出プ
ローブとすることが可能である。また、熱電対を構成し
うる2つの金属層を組み合わせることにより温度検出プ
ローブを形成し、検出の分解能と共に、応答速度の向上
した温度検出プローブを構成することが可能である。
【0022】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。 [実施例1]実施例1は、本発明による近接場光検知用
プローブ及びその製造方法であり、そのプローブの構成
を図1に示す。基板上に形成された接合層7上にピラミ
ッド状の微小突起5が接合されている。微小突起5はピ
ラミッド内部に空隙を有している。微小突起5はp型シ
リコンよりなる第1半導体層51とn型シリコンよりな
る第2半導体層52とを有する。第1半導体層51は第
1接合補助層61に接続され、第1接合補助層61は第
1接合層63に接合され、第1接合層63は第1配線6
5に接続される。第2半導体層52は第2接合補助層6
2に接続され、第2接合補助層62は第2接合層64に
接合され、第2接合層64は第2配線66に接続され
る。第1半導体層51と第2半導体層52はその界面に
pn接合を有する。
【0023】図2は、本実施例のプローブの製造工程を
示す断面図である。以下、この図に従い製造方法を説明
する。まず、面方位(100)の単結晶シリコンウエハ
を第1基板1として用意した。次に、保護層2としてシ
リコン熱酸化膜を100nm形成した。次に、保護層2
の所望の箇所を、フォトリソグラフィとエッチングによ
りパターニングし、4μm平方のシリコンを露出した。
次に、水酸化カリウム水溶液を用いた結晶軸異方性エッ
チングによりパターニング部のシリコンをエッチングし
た。なお、エッチング条件は、濃度30%の水酸化カリ
ウム水溶液を用い、液温90℃、エッチング時間は10
分とした。このとき(111)面と等価な4つの面で囲
まれた深さ約3μmの逆ピラミッド状の凹部3が形成さ
れた(図2(a)参照)。
【0024】次に、剥離層4としてスパッタリング法に
より白金を50nm堆積した(図2(b)参照)。次
に、微小突起5部を作製した。まず、シランとジボラン
の混合ガスを用いたCVD(化学気相成長)法によりp
型シリコンを100nm堆積し、フォトリソグラフィを
用いてパターニングして第1半導体層51とした。次
に、シランとホスフィンの混合ガスを用いたCVD法に
よりn型シリコンを100nm堆積し、フォトリソグラ
フィを用いてパターニングして第2半導体層52とし
た。シリコンのエッチングにはSF6によるドライエッ
チングにて行った。次に、スパッタリング法によりチタ
ンを5nm、金を100nm堆積し、フォトリソグラフ
ィーの手法を用いてパターニングすることにより第1接
合補助層61と第2接合補助層62を形成した。金はヨ
ウ素とヨウ化カリウムの混合水溶液、チタンは過酸化水
素とアンモニア水の混合溶液を用いてエッチングを行っ
た(図2(c)参照)。
【0025】次に第2基板8として表面酸化膜を形成し
たシリコン基板を用意し、この表面にクロムCrを5n
m、Auを300nm真空蒸着法により、成膜しフォト
リソグラフィとエッチングによりパターン形成を行い、
第1接合層63、第2接合層64、第1配線65、第2
配線66を形成した。次に、第1基板1上の微小突起5
と第2基板8上の第1接合層63及び第2接合層64を
位置合わせして対向・接触させ、更に荷重を加えること
により微小突起5と第1接合層63及び第2接合層64
の接合(圧着)を行った(図2(d)参照)。次に、第
1基板1と第2基板8を引き離すことにより、剥離層4
と微小突起5との界面で剥離させた。このとき、基板表
面からのティップの高さは約3μmであった(図2
(e)参照)。
【0026】次に、表面が平坦になるようにレジストを
塗布し(図2(f)参照)、O2ガスを用いたドライエ
ッチングプロセスにより第1半導体51の先端部を露出
させ、SF6ガスを用いたドライエッチングにより第1
半導体51の先端部をエッチングした(図2(g)参
照)。これによりプローブ先端とpn接合部との距離を
調整し、より検出感度の大きいプローブにすることが可
能となった。以上のプロセスにより光検出プローブを作
製した。本実施例による光検出プローブは、微小突起で
吸収したフォトンの光電効果により第1半導体層と第2
半導体層の界面で発生した正孔または電子が第1電極ま
たは第2電極に移動することによって電流が発生し、フ
ォトダイオードとして機能する。
【0027】図3に本実施例による光検出プローブの使
用例として反射型近接場光顕微鏡による表面観察装置の
ブロック図を示す。プリズム上の試料に対向して本実施
例によるプローブが配置される。プローブはXYZ軸駆
動用ピエゾ素子に接続されている。電流検出回路はpn
接合部に生じた起電力により流れる電流を検出する。電
圧印加回路はプローブの2つの半導体層の間に電圧を印
加する場合に用いられる。制御回路は電流検出回路の検
出信号に基づいてXYZ軸駆動用ピエゾ素子を駆動させ
る。この表面観察装置を用いて入射光が試料表面で全反
射する条件で観察を行なう。この時、試料表面にはエバ
ネッセント光が局在している。この状態で微小突起5を
試料に接近させることによりエバネッセント光による散
乱光が生じ、この散乱光が微小突起内部に吸収されてp
n接合部に起電力を発生させる。この起電力による電流
を電流検出回路にて検出することにより、試料表面の観
察ができる。また、電圧印加装置を用いてpn接合間に
逆バイアス電圧を印加することにより、アバランシェフ
ォトダイオードとして機能させることが可能である。こ
れにより、微弱な信号を増幅して検出することができ
る。本実施例の光検出プローブを用いて走査型近接場光
顕微鏡を構成し、試料の観察を行なったところ、約20
nmの分解能を得ることができた。また、微小突起内部
に空隙を有するため、検出部の電気容量成分を小さくす
ることができ、検出の応答速度を速くすることができ
た。
【0028】[実施例2]実施例2は、実施例1による
微小突起5をカンチレバー上に搭載した光検出用のカン
チレバー型プローブであり、その構成を図4に示す。
(a)は上面図、(b)は断面図である。断面図におい
ては図面の都合上、第1接合層63、第1配線65は示
されていない。第2基板8に支持されたカンチレバー9
の自由端部に微小突起5が形成されている。微小突起5
は実施例1と同様に2層の半導体層とそのpn接合部を
有する。
【0029】本実施例の製造プロセスを図5を用いて説
明する。まず実施例1の図2の(a)〜(c)と同様の
方法で第1基板1上に微小突起5部を形成した。次に第
2基板8として単結晶シリコン基板を用意し、第2基板
8両面に二酸化シリコン13を0.3μm、窒化シリコ
ン14を0.5μm成膜した。次に表面の窒化シリコン
14をフォトリソグラフィとエッチングによりカンチレ
バー9(片持ち梁)の形状にパターニングした。このと
き、カンチレバーの寸法は幅50μm、長さ300μm
とした。次に、裏面の窒化シリコン14及び二酸化シリ
コン13を同様にエッチングマスク形状にパターニング
した。次に、チタンTiを3nm、金Auを50nm成
膜し、フォトリソグラフィとエッチングによりパターン
形成を行い、カンチレバー9上に第1接合層63、第2
接合層64、第1配線65、第2配線66を形成した。
次に図2(d)(e)と同様の手法を用いて第2基板8
のカンチレバー9部先端に微小突起5を接合した(図5
(a)および(b)参照)。次に図2(f)(g)と同
様の手法を用いて第1半導体51の先端部をエッチング
し、プローブ先端とpn接合部との距離を調整した(図
5(c)および(d)参照)。
【0030】次に、第2基板8表面にポリイミド層をス
ピンコートにより塗布し、ベークして保護層を形成した
後、裏面の窒化シリコン14をエッチングマスクにし
て、90℃に加熱した30%水酸化カリウム水溶液によ
り裏面からシリコン基板8のエッチングを行った。次
に、フッ酸とフッ化アンモニウム混合水溶液により二酸
化シリコン層13を除去した。最後に、酸素プラズマを
用いて表面保護層を除去してカンチレバー型プローブを
形成した(図5(e)参照)。以上のプロセスによりカ
ンチレバー型光検出プローブを作製した。本実施例のよ
うに光検出用の微小突起5をカンチレバー9上に作製
し、光てこによるAFM(原子間力顕微鏡)の手法を用
いて試料の表面形状を観察しながら、同時に光検出を行
なうことが可能である。また、この手法で試料に対して
一定の荷重範囲内で走査しながら観察を行なうことによ
り、試料に損傷を与えることなく試料の光学的な情報を
観察することができた。
【0031】また、本実施例においては、窒化シリコン
によるカンチレバーを用いたが、SOI(silico
n on insulator)基板を用いて、単結晶
シリコンによるカンチレバーを作製することにより、例
えば、シリコン自体にピエゾ抵抗層を作り込み、これに
よりカンチレバーの撓みを検出する機能を持たせること
も可能である。本実施例に示したような弾性体上に微小
突起を搭載する手法は、以下のそれぞれの実施例におい
ても同様に適用することができる。
【0032】[実施例3]実施例3は、本発明による近
接場光検知用プローブ及びその製造方法の別態様であ
り、その基本的な構成は図1と同様である。図1と異な
る部分は、微小突起の第1半導体層51の表面に遮光層
53が形成され、遮光層の先端部に開口が設けられてい
る点である。本実施例による近接場プローブの製造工程
を図6に示す。まず、面方位(100)の単結晶シリコ
ンウエハを第1基板1として用意した。次に、保護層2
としてシリコン熱酸化膜を100nm形成した。次に、
保護層2の所望の箇所を、フォトリソグラフィとエッチ
ングによりパターニングし、4μm平方のシリコンを露
出した。次に、水酸化カリウム水溶液を用いた結晶軸異
方性エッチングによりパターニング部のシリコンをエッ
チングした。なお、エッチング条件は、濃度30%の水
酸化カリウム水溶液を用い、液温90℃、エッチング時
間は10分とした。このとき(111)面と等価な4つ
の面で囲まれた深さ約3μmの逆ピラミッド状の凹部3
が形成された(図6(a)参照)。次に、保護層2であ
る熱酸化膜をフッ酸とフッ化アンモニウムの混合水溶液
(HF:NH4F=1:5)で除去した。次に、120
℃に加熱した硫酸と過酸化水素水の混合液、及び、2%
フッ酸水溶液を用いて第1基板1の洗浄を行った。次
に、酸化炉をもちいて第1基板1を酸素及び水素雰囲気
中で1000℃に加熱し、剥離層4である二酸化シリコ
ンを400nm堆積した(図6(b)参照)。
【0033】次に、微小突起5部を作製した。まず、ス
パッタリング法を用いて金を100nm成膜し、パター
ニングして遮光層53を形成した。次に、シランとジボ
ランの混合ガスを用いたCVD法によりp型シリコンを
100nm堆積し、フォトリソグラフィを用いてパター
ニングして第1半導体層とした。次に、シランとホスフ
ィンの混合ガスを用いたCVD法によりn型シリコンを
100nm堆積し、フォトリソグラフィを用いてパター
ニングして第2半導体層とした。シリコンのエッチング
にはSF6によるドライエッチングにて行った。次に、
スパッタリング法によりチタンを5nm、金を100n
m堆積し、フォトリソグラフィーの手法を用いてパター
ニングすることにより第1接合補助層61と第2接合補
助層62を形成した。金はヨウ素とヨウ化カリウムの混
合水溶液、チタンは過酸化水素とアンモニア水の混合溶
液を用いてエッチングを行った(図6(c)参照)。
【0034】次に、実施例1と同様の方法を用いて第2
基板8を用意し、微小突起5を第2基板8に圧着した
(図6(d)参照)。次に、実施例1と同様の方法を用
いてレジストを塗布しこれをエッチングして突起先端に
開口を設け、この開口より遮光層53の一部と第1半導
体層51の一部をエッチングし、遮光層53に開口を設
けるとともに、第1半導体層51の先端膜厚を調節した
(図6(f)参照)。以上のプロセスにより光検出プロ
ーブを作製した。本実施例においては遮光層およびその
開口部を有することにより、先端部以外から微小突起に
入射する光を遮断することができるためノイズを除去で
き、かつ、分解能を向上させることができた。
【0035】[実施例4]実施例4は、本発明による近
接場光検知用プローブ及びその製造方法の別態様であ
り、その基本的な構成は図1と同様である。図1と異な
る部分は、微小突起の先端部に開口が設けられている点
である。本実施例による近接場プローブの製造工程を図
7に示す。まず、実施例3と同様の方法を用いて、第1
基板1上に二酸化シリコンよりなる剥離層4を形成した
(図7(a)(b)参照)。次に、微小突起5部を作製
した。まず、真空蒸着法によりセレンSeを100nm
成膜し、フォトリソグラフィの手法を用いてエッチング
し、第1半導体層51とした。この時、蒸着粒子が第1
基板1に一定角度をもって斜め蒸着されるように基板を
回転させながら蒸着をおこなうことにより、剥離層4の
先鋭化部で蒸着粒子の進行が妨げられ、突起先端部に蒸
着されない部分を形成した。次に、真空蒸着法によりセ
レン砒素SeAsを100nm成膜し、フォトリソグラ
フィの手法を用いてエッチングし、第2半導体層52と
した。この時も第1半導体層51と同様に斜め蒸着をお
こなうことにより、突起先端部に蒸着されない部分を形
成した。次に、スパッタリング法によりチタンを5n
m、金を100nm堆積し、フォトリソグラフィーの手
法を用いてパターニングすることにより第1接合補助層
61と第2接合補助層62を形成した。金はヨウ素とヨ
ウ化カリウムの混合水溶液、チタンは過酸化水素とアン
モニア水の混合溶液を用いてエッチングを行った(図7
(c)参照)。
【0036】次に第2基板8として表面酸化膜を形成し
たシリコン基板を用意し、この表面にクロムCrを5n
m、Auを300nm真空蒸着法により成膜し、フォト
リソグラフィとエッチングによりパターン形成を行い、
第1接合層63、第2接合層64、第1配線65、第2
配線66を形成した。次に、真空蒸着法によりクロムを
5nm、アルミニウムを500nm成膜し、パターニン
グして反射層58を形成した。次に、第1基板1上の微
小突起5と第2基板8上の第1接合層63及び第2接合
層64を位置合わせして対向・接触させ、更に荷重を加
えることにより微小突起5と第1接合層63及び第2接
合層64の接合(圧着)を行った(図7(d)参照)。
次に、第1基板1と第2基板8を引き離すことにより、
剥離層4と微小突起5との界面で剥離させた。このと
き、基板表面からのティップの高さは約3μmであっ
た。この際、微小突起5の先端部に微小開口59が形成
されその開口径は約50nmであった(図7(e)参
照)。以上のプロセスにより光検出プローブを作製し
た。本実施例の光検出プローブは突起先端部にて光検出
を行なうとともに、開口部にて散乱されて微小突起5内
部に侵入した光が反射層58で反射され、再び内側から
半導体層に吸収されることにより、より感度の高い検出
を行なうことが可能となった。また、本実施例における
反射層を例えば有機多層膜で形成することにより特定の
波長の検出感度を大きくすることができる。
【0037】[実施例5]実施例5は、本発明による微
小突起プローブを発光素子と組み合わせたマルチ発光受
光プローブであり、その構成は図8(b)を用いて説明
される。すなわち、2層の半導体の接合部を有する光検
出用の複数の微小突起5先端にそれぞれ微小開口59が
形成され、各微小開口59の位置に相当する第2基板上
にそれぞれ面発光レーザが配置されている。それぞれ面
発光レーザーはこれを駆動するための個別の陽極301
と共通の陰極302を有している。
【0038】本実施例の製造方法を図8を用いて説明す
る。まず、実施例4と同様の手法を用いて第1基板上に
複数の微小突起を形成する。次に、面発光レーザーを第
2基板12の微小開口59に相当する位置にマトリック
ス状に配した第2基板8を用意した。第2基板8はガリ
ウム砒素基板上に陽極301、陰極302、活性層30
3、ミラー層304、窒化シリコン305、ポリイミド
306を形成したものである。窒化シリコン305は陽
極301の絶縁をとるために形成される。陽極301と
陰極302の間に電圧を印加すると活性層303で発生
したレーザー光が上下のミラー層304で反射され上部
の開口から放出される。次に、図2(d)(e)と同様
の手法により第2基板8上に微小突起を圧着し(図8
(a)参照)、剥離して(図8(b)参照)、マルチ発
光受光プローブを形成した。
【0039】本実施例によるマルチ光プローブの使用方
法は、例えばそれぞれのプローブから照射される近接場
光によりフォトレジストの露光など微小領域での表面状
態を変化させるために用いられる。この露光を各プロー
ブでのON/OFF操作をしながら面内方向に走査して
行うことにより、微細パターンの形成速度を向上させる
ことができる。本実施例によるマルチ光プローブアレイ
を露光装置に用いてレジストの露光を行ったところ、近
接場露光による微細なパターンを形成でき、かつ、露光
の速度を大きくすることが可能となった。また、露光時
の発光状態を光検出部にて検出することにより露光状態
を正確にモニターしながら露光できるようになった。ま
た、同一のプローブを用いて微細パターンの光学的観察
を行なうことができた。
【0040】[実施例6]実施例6は、本発明による光
検出プローブのまた別の態様で、微小突起が金属層と半
導体層の2層からなるショットキー型フォトダイオード
である。その構成は基本的には実施例1において図1に
示されるものとほぼ同じである。実施例1と異なる点は
第1半導体層51の代わりに金属層54、第2半導体層
52の代わりに半導体層55を用い、金属と半導体との
ショットキー接合により光検出部を構成した。
【0041】本実施例による近接場プローブの製造工程
を図9に示す。まず、実施例3と同様の方法を用いて、
第1基板1上に二酸化シリコンよりなる剥離層4を形成
した(図9(a)(b)参照)。次に、微小突起5部を
作製した。まず、スパッタリング法により金を100n
m成膜し、フォトリソグラフィを用いてパターニングし
て金属層54とした。金のエッチングにはヨウ素とヨウ
化カリウムの混合水溶液によるウェットエッチングを用
いた。次に、シランとホスフィンの混合ガスを用いたC
VD法によりn型シリコンを100nm堆積し、フォト
リソグラフィを用いてパターニングして半導体層55と
した。シリコンのエッチングにはSF6によるドライエ
ッチングにて行った。次に、スパッタリング法によりチ
タンを5nm、金を100nm堆積し、フォトリソグラ
フィーの手法を用いてパターニングすることにより第1
接合補助層61と第2接合補助層62を形成した。金は
ヨウ素とヨウ化カリウムの混合水溶液、チタンは過酸化
水素とアンモニア水の混合溶液を用いてエッチングを行
った(図9(c)参照)。
【0042】次に第2基板8として表面酸化膜を形成し
たシリコン基板を用意し、この表面にクロムCrを5n
m、Auを300nm真空蒸着法により成膜し、フォト
リソグラフィとエッチングによりパターン形成を行い、
第1接合層63、第2接合層64、第1配線65、第2
配線66を形成した。次に、真空蒸着法によりクロムを
5nm、アルミニウムを500nm成膜し、パターニン
グして反射層58を形成した。次に、第1基板1上の微
小突起5と第2基板8上の第1接合層63及び第2接合
層64を位置合わせして対向・接触させ、更に荷重を加
えることにより微小突起5と第1接合層63及び第2接
合層64の接合(圧着)を行った(図9(d)参照)。
次に、第1基板1と第2基板8を引き離すことにより、
剥離層4と微小突起5との界面で剥離させた。このと
き、基板表面からのティップの高さは約3μmであった
(図9(e)参照)。次に、図2(f)(g)と同様の
方法を用いて金属層54の先端部をエッチングした(図
9(e)(f)参照)。これによりプローブ先端と接合
界面との距離を調整し、より検出感度の大きいプローブ
にすることが可能となった。以上のプロセスにより光検
出プローブを作製した。
【0043】[実施例7]実施例7は本発明によるカン
チレバー型温度検出プローブである。その微小突起部5
の構成は図1に示されるものとほぼ同一であるが、第1
半導体層51の代わりに第1金属層56、第2半導体層
52の代わりに第2金属層57にてそれぞれ構成され
る。本実施例の機能は、第1金属層56と第2金属層5
7の界面にて発生する熱起電力を第1配線65及び第2
配線66により取り出すことにより、微小領域での温度
を測定するものである。また、微小突起5は実施例2と
同様にカンチレバー上に形成され、微小突起内部に空隙
を有している。
【0044】図10は本実施例のプローブの製造工程を
示す断面図である。以下、この図に従い製造方法を説明
する。まず、実施例1の図2(a)と同様の方法にて、
第1基板上に逆ピラミッド状の凹部3を形成した(図1
0(a)参照)。次に、剥離層4としてジクロルシラン
とアンモニアの混合ガスを用いた低圧CVD法により窒
化シリコンを50nm堆積した(図10(b)参照)。
次に、微小突起5部を作製した。まず、スパッタリング
法によりPt60%Rh40%の白金ロジウム合金を1
00nm成膜しパターニングして第1金属層56とし
た。次にスパッタリング法によりPt80%Rh20%
の白金ロジウム合金を100nm成膜しパターニングし
て第2金属層57とした。エッチングにはアルゴンガス
によるドライエッチングを用いた。
【0045】次に、スパッタリング法によりチタンを5
nm、金を100nm堆積し、フォトリソグラフィーの
手法を用いてパターニングすることにより第1接合補助
層61と第2接合補助層62を形成した。金はヨウ素と
ヨウ化カリウムの混合水溶液、チタンは過酸化水素とア
ンモニア水の混合溶液を用いてエッチングを行った(図
10(c)参照)。
【0046】次に第2基板8として単結晶シリコン基板
を用意し、第2基板8両面に二酸化シリコン13を0.
3μm、窒化シリコン14を0.5μm成膜した。次に
表面の窒化シリコン14をフォトリソグラフィとエッチ
ングによりカンチレバー9(片持ち梁)の形状にパター
ニングした。このとき、カンチレバーの寸法は幅50μ
m、長さ300μmとした。次に、裏面の窒化シリコン
14及び二酸化シリコン13を同様にエッチングマスク
形状にパターニングした。次に、チタンTiを3nm、
金Auを50nm成膜し、フォトリソグラフィとエッチ
ングによりパターン形成を行い、カンチレバー9上に第
1接合層63、第2接合層64、第1配線65、第2配
線66を形成した。次に図2(d)(e)と同様の手法
を用いて第2基板8のカンチレバー9部先端に微小突起
5を接合した(図10(d)参照)。次に、第2基板8
表面にポリイミド層をスピンコートにより塗布し、ベー
クして保護層を形成した後、裏面の窒化シリコン14を
エッチングマスクにして、90℃に加熱した30%水酸
化カリウム水溶液により裏面からシリコン基板8のエッ
チングを行った。次に、フッ酸とフッ化アンモニウム混
合水溶液により二酸化シリコン層13を除去した。最後
に、酸素プラズマを用いて表面保護層を除去してカンチ
レバー型プローブを形成した(図10(e)参照)。以
上のプロセスによりカンチレバー型温度検出プローブを
作製した。
【0047】本実施例においては組成の異なる白金ロジ
ウム合金の組み合わせを用いたが、2つの金属層に用い
る金属の組み合わせは、このほか白金−白金ロジウム、
クロメル−アルメル、銅−コンスタンタン、金−銀、白
金−洋銀、ビスマス−アンチモン等、通常熱電対に用い
られる材料を使用することが可能である。本実施例にお
いては、温度検出のための微小突起をカンチレバー上に
形成し、かつ、微小突起内部に空隙を形成することによ
り検出部の熱容量を小さくでき、検出の分解能とともに
応答速度を上げることができた。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
優れた分解能を発揮することのできる光検出用または温
度検出用の微小突起を備えたプローブとその製造方法を
実現することができ、このような微小突起を得るに際し
て、再現性良く均一な形状で、且つ先端を鋭利に形成す
ることができ、該微小突起を製造するための雌型の再利
用が可能で、生産性の向上と製造コストの低減を図るこ
とが可能となる。また、本発明においては、接合界面を
有する少なくとも互いに異なる2層の材料層からなり、
該2層のそれぞれの材料層が電気的に独立するように前
記2つの接合層のいずれかに接続されてなる微小突起に
よって、光検出プローブを構成することにより、S/N
比の向上した、優れた分解能を発揮することのできる光
検出プローブを実現することができる。また、本発明に
おいては、微小突起内部に空隙を有するため、検出部の
電気容量または熱容量を小さくすることができ、検出の
応答速度を速くすることができる。また、本発明におい
ては、微小突起を弾性体上に形成してプローブを構成す
ることにより、試料に損傷を与えることなく試料の光学
的な情報を観察することができる。また、本発明におい
ては、微小突起表面の突起先端部以外に遮光層を有する
構成を採ることにより、先端部以外から微小突起に入射
する光を遮断することができ、ノイズを遮断し、分解能
を向上させることができる。また、本発明において、微
小突起の先端部に微小突起内部の空隙につながる微小開
口を形成し、該微小開口から光を照射する手段を有する
プローブを用いて、マルチ発光受光プローブを形成する
ことにより、近接場露光による微細なパターンを形成で
き、かつ、露光の速度を大きくすることが可能となる。
また、これを用いることにより、露光時の発光状態を光
検出部にて検出し、露光状態を正確にモニターしながら
露光することができ、また、同一のプローブを用いて微
細パターンの光学的観察を行なうことが可能となる。ま
た、本発明においては、該2層のそれぞれの材料層が電
気的に独立するように前記2つの接合層のいずれかに接
続されてなる微小突起によって、温度検出プローブを構
成することにより、検出の分解能と共に、応答速度の向
上した温度検出プローブを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1によるプローブを示す図。
【図2】実施例1によるプローブの製造方法を示す図。
【図3】実施例1による光検出プローブを用いた表面観
察装置のブロック図。
【図4】実施例2によるプローブを示す図。
【図5】実施例2によるプローブの製造方法を示す図。
【図6】実施例3によるプローブの製造方法を示す図。
【図7】実施例4によるプローブの製造方法を示す図。
【図8】実施例5によるプローブおよびその製造方法を
示す図。
【図9】実施例6によるプローブの製造方法を示す図。
【図10】実施例7によるプローブの製造方法を示す
図。
【図11】従来技術によるプローブの製造方法を示す
図。
【図12】従来技術による光検出プローブを示す図。
【符号の説明】
1:第1基板 2:保護層 3:凹部 4:剥離層 5:微小突起 8:第2基板 9:弾性体(カンチレバー) 11:試料 12:XYZ軸駆動ピエゾ素子 13:二酸化シリコン 14:窒化シリコン 51:第1半導体層 52:第2半導体層 53:遮光層 54:金属層 55:半導体層 56:第1金属層 57:第2金属層 58:反射層 59:微小開口 61:第1接合補助層 62:第2接合補助層 63:第1接合層 64:第2接合層 65:第1配線 66:第2配線 71:フォトレジスト 301:陽極 302:陰極 303:活性層 304:ミラー層 305:窒化シリコン 306:ポリイミド 510、512:二酸化シリコン 514:シリコンウエハ 518:ピット 520、521:窒化シリコン 522:ピラミッド状ピット 532:Cr層 534:ソウカット 540:マウンティングブロック 542:金属膜 600:シリコン基板 601:p層 602:n層 603:pn接合 604:二酸化シリコン 605:メタル配線 606:エッチストップ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 亮 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2F063 AA43 BA29 CA08 CA09 CA40 EA16 EB01 EB05 EB07 EB15 EB21 EB23 EB27 EC02 EC26 JA04 JA09 JA10 2F069 AA60 BB40 DD19 DD26 GG04 GG06 GG07 GG16 GG62 GG66 HH02 HH04 HH30 JJ07 JJ14 LL03 LL04 RR03

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に空隙を有する少なくとも一つ以上の
    微小突起を、基板上または弾性体上に形成された電気的
    に独立した2つの接合層にまたがって接合してなるプロ
    ーブであって、 該微小突起は接合界面を有する少なくとも互いに異なる
    2層の材料層からなり、該2層のそれぞれの材料層が電
    気的に独立するように前記2つの接合層のいずれかに接
    続されていることを特徴とするプローブ。
  2. 【請求項2】前記プローブは、ある物理現象が前記接合
    界面に作用することにより生ずる2次的な現象を検出
    し、該物理現象を測定することを特徴とする請求項1に
    記載のプローブ。
  3. 【請求項3】前記微小突起の2層の材料層を、互いに導
    電型の異なる半導体層で形成し、光検出するようにした
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプロ
    ーブ。
  4. 【請求項4】前記半導体層が、非晶質半導体材料からな
    ることを特徴とする請求項3に記載のプローブ。
  5. 【請求項5】前記微小突起は、該微小突起表面の突起先
    端部以外に遮光層を有することを特徴とする請求項3ま
    たは請求項4に記載のプローブ。
  6. 【請求項6】前記微小突起は、該微小突起の先端部に微
    小突起内部の空隙につながる微小開口を形成し、光検出
    するように構成されていることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の光検出用のプローブ。
  7. 【請求項7】前記プローブが、前記微小開口から光を照
    射する手段を有することを特徴とする請求項6に記載の
    プローブ。
  8. 【請求項8】前記微小突起の2層の材料層を、一方を金
    属層で他方を半導体層で形成し、光検出するようにした
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光検
    出用のプローブ。
  9. 【請求項9】前記微小突起の2層の材料層を、共に金属
    層で形成し、温度検出するようにしたことを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載のプローブ。
  10. 【請求項10】微小突起を有するプローブの製造方法で
    あって、 第1基板に凹部を形成する工程と、 前記第1基板における前記凹部を含む表面に、剥離層を
    形成する工程と、 前記剥離層上に、互いに異なる2つの材料層と、該2つ
    の材料層の接合界面を有する微小突起部を形成する工程
    と、 第2基板に電気的に独立した2つの接合層を形成する工
    程と、 前記微小突起を、前記第2基板の前記2つの接合層上
    に、前記2つの材料層のそれぞれが電気的に独立して該
    2つの接合層のいずれかに接続されるように接合する工
    程と、 前記剥離層と前記微小突起との界面で剥離を行い、前記
    第2基板の接合層上に微小突起を転写する工程と、 を少なくとも有することを特徴とするプローブの製造方
    法。
  11. 【請求項11】微小突起を有する弾性体型プローブの製
    造方法であって、 第1基板に凹部を形成する工程と、 前記第1基板における前記凹部を含む表面に、剥離層を
    形成する工程と、 前記剥離層上に、互いに異なる2つの材料層とその接合
    界面を有する微小突起部を形成する工程と、 第2基板に弾性体となる構造体を形成する工程と、 前記弾性体となる構造体上に電気的に独立した2つの接
    合層を形成する工程と、 前記微小突起を、前記第2基板の前記2つの接合層上
    に、前記2つの材料層のそれぞれが電気的に独立して該
    2つの接合層のいずれかに接続されるように接合する工
    程と、 前記剥離層と前記微小突起との界面で剥離を行い、前記
    第2基板の接合層上に微小突起を転写する工程と、 前記第2基板の一部を除去して前記弾性体となる構造体
    から弾性体を形成する工程と、 を少なくとも有することを特徴とするプローブの製造方
    法。
  12. 【請求項12】前記2つの材料層が、互いに導電型の異
    なる半導体層であることを特徴とする請求項10または
    請求項11に記載のプローブの製造方法。
  13. 【請求項13】前記2つの半導体層が、非晶質半導体材
    料からなることを特徴とする請求項12に記載のプロー
    ブの製造方法。
  14. 【請求項14】前記微小突起の形成工程において、前記
    剥離層と前記2つの材料層の間に遮光層を形成する工程
    を有することを特徴とする請求項12または請求項13
    に記載のプローブの製造方法。
  15. 【請求項15】前記微小突起の先端部に微小突起内部の
    空隙につながる微小開口を形成する工程を有することを
    特徴とする請求項10または請求項11に記載のプロー
    ブの製造方法。
  16. 【請求項16】前記2つの材料層が、一方が金属層で他
    方が半導体層であることを特徴とする請求項10または
    請求項11に記載のプローブの製造方法。
  17. 【請求項17】前記2つの材料層が、共に金属層である
    ことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の
    プローブの製造方法。
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