JPH0977882A - 遮水用シート - Google Patents

遮水用シート

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JPH0977882A
JPH0977882A JP26234695A JP26234695A JPH0977882A JP H0977882 A JPH0977882 A JP H0977882A JP 26234695 A JP26234695 A JP 26234695A JP 26234695 A JP26234695 A JP 26234695A JP H0977882 A JPH0977882 A JP H0977882A
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覚志 丸山
Hideki Fukunaga
秀樹 福永
Tetsuya Asuke
哲也 足助
Toshio Taka
敏雄 鷹
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Okura Industrial Co Ltd
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/30Landfill technologies aiming to mitigate methane emissions

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一般廃棄物処分場、産業廃棄物処分場や家畜
の屎尿処分場あるいは貯水池、護岸用等に使用する遮水
性シートとして要求される諸条件を満たし、なおかつ安
価で成形性がよく取り扱いやすい遮水性シートを提供す
ること。 【構成】 (A)低密度ポリエチレン15〜65wt
%、(B)ポリプロピレン30〜10wt%、及び
(C)エチレン−プロピレン系エラストマー60〜20
wt%の混合物からなることを特徴とする遮水用シー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般廃棄物処分場、産業
廃棄物処分場や家畜の屎尿処分場あるいは貯水池、護岸
用等に用いられる遮水用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、各種廃棄物の処理場からの汚
水の漏出防止や貯水池、護岸の漏水防止のために、土面
に遮水用シートを敷き詰めることが行われている。この
遮水用シートは処理場や貯水池からの水の漏洩、透過を
防止することを基本的目的とするものである。したがっ
て、遮水用シートが遮水性(防水性)を有している必要
があることは勿論であり、このため実用上少なくとも以
下に述べる特性を有していることが必要とされている。
【0003】(1)熱融着性に優れていること:漏水を
完全に防止するためには、廃棄物の処理場や貯水池のよ
うな広大な面積を連続した一枚の遮水用シートで敷きつ
める必要があり、かかる大型のシートはヒートシールに
より継ぎ合わせて製造する必要がある。このためにはヒ
ートシールが容易であり、シール強度が大きく、継ぎ合
わせ部で破損して漏水がないことが必要。 (2)耐候性、耐薬品性、耐油性などに優れているこ
と:一般廃棄物処分場、産業廃棄物処分場や屎尿処分場
などでは廃棄物そのものあるいは廃棄物間の反応、腐
敗、発酵などによりできる各種の物質と接触しても、あ
るいは長期にわたって直射日光に暴露される可能性があ
るためこのような条件でも漏水しないこと。 (3)地盤の変動や表面の凸凹に追随して変形可能な柔
軟性を有していること:廃棄物処分場や堤防に直接敷設
されるため、地盤表面の形状に合わせてシートが追随す
ることにより、シートの破損がないことが必要、このた
めにはヤング率が200N/mm2 未満であることが望
ましい。 (4)突刺強度、引裂強度などの機械的強度が優れてい
ること:土中角ばった岩角や廃棄物中の金属などの突起
物が当たっても穴があかないためには、突刺強度が1.
50kg以上(r=0.25mmの場合)は必要であ
る。 などが要望されている。更に、上記条件を満たした上で
敷設すべき面積が広大なケースが多いことから膨大な量
を必要とするため、できるだけ安価であることも要望さ
れている。
【0004】現実に遮水用シートとして供給されている
ものは、主としてゴムシート、軟質塩化ビニルシートあ
るいは高密度ポリエチレンシート等であるところから、
これらの遮水用シートには次のような問題点があった。
すなわち、ゴムシートを遮水用シートとして用いた場合
には、柔軟性や突刺強度には優れた性質を示すが、ヒー
トシールが容易にできないことから継ぎ合わせに難点が
あり、また高価であるという問題もあった。
【0005】軟質塩化ビニルシートの場合は、時間の経
過と共にシート内の可塑剤がブリードアウトして地下水
に混入する恐れがあると共に、この脱離はシートが硬く
て脆くなる傾向があり、また耐薬品性、耐油性において
も十分ではなかった。更に、使用済の軟質塩化ビニルシ
ートを焼却処分する際には塩化水素ガスを発生するとい
う問題があった。
【0006】高密度ポリエチレンシートは耐候性、耐薬
品性や耐油性については優れているものの、ヤング率が
高くて柔軟性に劣っているので地盤変動への追随が不十
分になるのみならず、高温でなければヒートシールでき
ないという問題があった。ポリオレフィン系樹脂の遮水
用シートとして高密度ポリエチレンの他に、高圧法低密
度ポリエチレン(以下LDPEという。)、直鎖状低密
度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ
プロピレン(以下PPという。)等も市販されてるが、
LDPEの場合は突刺強度に問題があり、高密度ポリエ
チレンに比して柔軟性は大きく改善されているがまだ追
随性に問題を残しており、直鎖状低密度ポリエチレンの
場合は柔軟性と低温シール性に多少劣るという問題があ
る。また、酢酸ビニル含量にもよるがエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体は柔軟性と低温シール性に優れているが、
突刺強度が不十分であり、PPはヤング率が高くて柔軟
性に劣るため単独で使用することは不可能であった。
【0007】最近、これらの欠点を解決するものとして
PPとエチレン−プロピレン系エラストマーの混合物が
優れた柔軟性と突刺強度を有していることから、これを
成形した遮水用シートが提案されている。しかしなが
ら、このシートは上述した(2)〜(4)の条件を満足
し、また比較的低温でヒートシールすることが出来るも
ののシール強度が充分でないという問題があり、更にシ
ート同士がブロッキングしやすいため成形性、取り扱い
性に問題があること及び価格が高いという問題があっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、遮水性シー
トとして要求される熱融着性に優れていること、耐候
性、耐薬品性、耐油性などに優れていること、地盤の変
動や表面の凸凹に追随して変形可能な柔軟性を有してい
ること、突刺強度、引裂強度などの機械的強度が優れて
いることの諸条件を満たし、なおかつ安価で成形性がよ
く取り扱いやすい遮水性シートを提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、低密度ポリ
エチレン(A)15〜65wt%、ポリプロピレン
(B)30〜10wt%及びエチレン−プロピレンゴム
またはエチレン−プロピレン−ブタジエン系ゴムの少な
くとも一種(C)60〜20wt%からなる樹脂組成物
を用いた、厚みが200μm以上である遮水用シート、 ポリプロピレン(B)がプロピレンとエチレンのラン
ダム共重合体であるの遮水用シート。 ポリプロピレン(B)とエチレン−プロピレンゴムま
たはエチレン−プロピレン−ブタジエン系ゴムの少なく
とも一種(C)が予め混合されていて、混合した状態で
のヤング率が約100N/mm2 以下であるまたは
の遮水用シート、 両外層と芯層からなる3層シートであって、両外層及
び芯層のうちの少なくとも一層がからなる遮水用シー
トを提供することにより上記の目的を達成した。
【0010】すなわち、LDPE(A)にPP(B)と
エチレン−プロピレンゴムまたはエチレン−プロピレン
−ブタジエン系ゴムの少なくとも一種(C)を特定比率
で混合した樹脂組成物から得られる遮水用シートは、ヤ
ング率が200N/mm2 以下とすることができ、熱融
着性、突刺強度などに優れた遮水用シートが安価に得ら
れることを見いだし本発明に到達した。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用するLDPE(A)とは、いわゆる高圧法ポリエチ
レンといわれるエチレンの単独重合体であって、密度が
0.915〜0.935g/cm3 程度のものを意味し
ている。このLDPE(A)のヤング率や融点は、密
度、メルトフローレート[JIS K−7210、表1
の条件4で測定される。]等の値によっても変化する
が、一般にヤング率で200N/mm2 前後、融点で1
05〜110℃前後のものが多い。メルトフローレート
は0.1〜20g/10分位のものが好ましい。メルト
フローレートが0.1g/10分未満では加工性が低下
するし、20g/10分を越えると強度が不足するよう
になる。この樹脂は透明性、低温シール性や成形加工性
に優れていて安価に入手可能なことから産業界では極め
て大量に使用されている。本発明においてはこのLDP
Eは一旦成形した後回収して再生した、いわゆる再生品
のLDPE(A)もなんら問題なく使用可能である。こ
の場合には極めて低価格な原料を使用した遮水用シート
が提供できるという利点がある。
【0012】PP(B)としてはプロピレンの単独重合
体、プロピレンと少量のエチレンとの共重合体が挙げら
れるが、特にプロピレンとエチレンのランダム共重合体
が柔軟性に優れているので好ましい。メルトフローレー
ト[JIS K−7210、表1の条件14で測定され
る。]は1〜25g/10分が好ましい。これが1g/
10分未満では加工性が低下するし、25g/10分を
越えるとシートの強度を低下させることになる。また、
エチレン−プロピレンゴムまたはエチレン−プロピレン
−ブタジエン系ゴムの少なくとも一種(C)としては、
エチレンとプロピレンとの共重合体からなるエラストマ
ーやエチレン、プロピレンにブタジエンを加えた三元共
重合体エラストマーが挙げられる。メルトフローレート
[JIS K−7210、表1の条件14で測定され
る。]は0.05〜5g/10分が好ましい。これが
0.05g/10分未満では加工性が低下するし、5g
/10分を越えるとシートの強度を低下させることにな
る。
【0013】本発明の樹脂組成物において、PP(B)
とエチレン−プロピレンゴムまたはエチレン−プロピレ
ン−ブタジエン系ゴムの少なくとも一種(C)として
は、それらを夫々単独に製造して混合使用することも可
能であるが、成分(C)としてエチレン−プロピレンゴ
ムを用いるときは、プロピレンまたは少量のコモノマ−
を含むプロピレンを重合してPP(B)を製造し、次い
でこの反応系を同一反応器または他の反応器においてプ
ロピレン及びエチレンを導入してエチレン−プロピレン
のランダム共重合を行なって得られる、いわゆるプロピ
レンブロック共重合体であってもかまわない。これら、
市販されている樹脂組成物のうち、ヤング率が約100
N/mm2 以下の超柔軟性グレードを使用するのが好ま
しい。このPP(B)とエチレン−プロピレンゴムまた
はエチレン−プロピレン−ブタジエン系ゴムの少なくと
も一種(C)を混合したもののヤング率が100N/m
2を越えると、LDPE(A)のヤング率が高いこと
から、これらを混合して得られる遮水用シートのヤング
率が200N/mm2 を越え、シートとしての柔軟性に
欠けるようになるので好ましくない。
【0014】本発明においては上述したLDPE
(A)、PP(B)及びエチレン−プロピレンゴムまた
はエチレン−プロピレン−ブタジエン系ゴムの少なくと
も一種(C)が、それぞれ15〜65wt%、30〜1
0wt%、60〜20wt%からなる樹脂組成物を使用
することを必須要件とするものである。樹脂組成物中の
LDPE(A)の含有量が65wt%を越えると柔軟性
が乏しくなり、突刺強度も不十分となるので好ましくな
く、逆にこれが15wt%未満の場合は、成形性が低下
するだけでなく、十分なヒートシール強度が得られない
ので好ましくない。また、本発明の樹脂組成物中のエチ
レン−プロピレン系エラストマーの含有量が20wt%
未満になると遮水用シートに十分な柔軟性、突刺強度を
付与できなくなるので好ましくない。
【0015】本発明の遮水用シートは、従来の遮水用シ
ートに比し、1層のシートであってもその性能は十分高
いものであるが、これを複数層、特に少なくとも1層が
低密度ポリエチレン(A)15〜65wt%、ポリプロ
ピレン(B)30〜10wt%及びエチレン−プロピレ
ンゴムまたはエチレン−プロピレン−ブタジエン系ゴム
の少なくとも一種(C)60〜20wt%からなる3層
構造とすることによりシートとしての柔軟性、突刺強
度、引裂強度など矛盾した要求を満すことができる。3
層構造とする場合、中間相はエチレン−プロピレンゴム
またはエチレン−プロピレン−ブタジエン系ゴムの少な
くとも一種(C)含有量を両外層に比して多く含有さ
せ、両外層は逆にエチレン−プロピレンゴムまたはエチ
レン−プロピレン−ブタジエン系ゴムの少なくとも一種
(C)含有量を減少させ、中間層の弾力性、柔軟性を高
め、両外層は低温シール性や成形加工性が容易となる構
成をとることができる。一方、中間層はエチレン−プロ
ピレンゴムまたはエチレン−プロピレン−ブタジエン系
ゴムの少なくとも一種(C)含有量を両外層に比して少
なく含有させ、両外層はエチレン−プロピレンゴムまた
はエチレン−プロピレン−ブタジエン系ゴムの少なくと
も一種(C)含有量を多くして土中の角ばった岩角や廃
棄物中の金属などの突起物が直接触れる両外層の突き刺
し強度を高くする構成とすることもできる。
【0016】例えば、中間層におけるLDPE(A)は
50〜65%、PP(B)10〜18%、エチレン−プ
ロピレンゴムまたはエチレン−プロピレン−ブタジエン
系ゴムの少なくとも一種(C)22〜30%(全体で1
00%とする。)程度、両外層はLDPE(A)40〜
55%、PP(B)12.5〜22%、エチレン−プロ
ピレンゴムまたはエチレン−プロピレン−ブタジエン系
ゴムの少なくとも一種30〜36%(全体で100%と
する。)程度にすることによりバランスのとれた遮水用
シートが得られる。各層の厚さは、最も薄い層と最も厚
い層の比として1〜10、好ましくは1〜3の範囲であ
る。どちらかといえば中間層を厚く、両外層を薄く成形
することが好ましい。
【0017】また、本発明の遮水用シートは使用条件に
十分耐えられる程度の物理的、機械的強度を有している
ことが必要であることから、厚みは200μm以上、特
に、500μm以上にすることが好ましい。
【0018】なお、本発明の遮水用シートは通常の押し
出し成形機で容易に製造することが可能であり、その
際、本発明樹脂組成物の必要な性能を阻害しない範囲
で、機械的強度や耐候性、その他の性質を改良するため
にLLDPE、EVA、EMMA等の他の合成樹脂、通
常合成樹脂類に使用されている酸化防止剤、紫外線吸収
剤、アンチブロッキング剤、滑剤、着色剤、充填材等の
添加剤を配合することができる。
【0019】
【作用】廃棄物処分場や屎尿処分場などの漏水防止のた
めに用いられる遮水用シートや貯水池や護岸用に用いら
れる遮水用シートは、遮水性が必要なことは勿論である
が、耐候性、耐薬品性、耐油性などの耐久性、地面形状
に合せて変形できる柔軟性、引裂強度や突刺強度などの
機械的強度が必要であり、更に敷設面積は広大であり、
これのためには熱融着性に優れていること並びに安価で
あり、回収処理(焼却など)においても環境を汚染しな
いこと、敷設中に溶出物による地下水の汚染のないこと
などの特性が必要となる。これを低密度ポリエチレン、
ポリプロピレン及びエチレン−プロピレンゴムまたはエ
チレン−プロピレン−ブタジエンゴムからなる組成物を
用いたシートとすることにより、これらの多くの要求に
応えたものである。原料樹脂はその全てが不飽和炭化水
素の重合体であって、遮水性が良く、かつ塩化ビニルの
如く塩素などを含んでいない。また樹脂類そのものだけ
を混合した樹脂組成物であるため溶出物による地下水の
汚染などの心配はない。そして耐久性のよい低密度ポリ
エチレンにポリプロピレン及びゴム成分を適当に配合し
て柔軟性、突刺強度を維持しながら低温における熱融着
性を大きく改善したものである。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。なお、得られた遮水用シートの性能は以下の方
法で評価した。 <引張破壊強さ、引張伸度、ヤング率>JIS K−7
127に準拠して測定した。使用した試験片サイズは一
号ダンベル、試験速度は、ヤング率:50mm/mi
n.、引張破壊強さ:500mm/min.で行った。 <シール強度>JIS K−7127で規定したダンベ
ル1号の形状のシートを、それぞれの温度毎に圧力2.
0kg/cm2、シール時間5秒の条件でヒートシールし
た試験片を各々5個ずつ測定してその平均値で評価し
た。 <突刺強度>70mm×70mmに切断した遮水シート
を装置に両面テープでとりつけ、100mm/分の速度
で先端部の半径が0.25mm及び0.45mmの針で
突き刺して破れたときの荷重で評価した。
【0021】また、本実施例では以下の原料を使用し
た。 LDPEa:昭和電工(株)製 ショウレックス M
032(密度:0.921g/cm3 、 MI:0.3g
/10分) LDPEb:メルトフローレートが1.0〜2.0g
/10分の低密度ポリエチレン再生品 エチレン−酢酸ビニル共重合体:住友化学工業(株)
製、D2111(酢酸ビニル含量:5.0%、密度:
0.920g/cm3、メルトフローレート;2.0g/
10分) 柔軟性ポリプロピレン(以下、CAと称す。):プロ
ピレン95%とエチレン5%のPPランダム共重合体
(MFR=10g/10分)35wt%とエチレン−プ
ロピレン系エラストマー(エチレン25wt%、プロピ
レン75wt%、MFR=0.20g/10分)65w
t%からなる樹脂組成物、ヤング率:70〜100N/
mm2、密度:0.890g/cm3、メルトフローレー
ト;0.8g/10分
【0022】(実施例1)両外層がLDPEb;50w
t%とCA;50wt%からなる樹脂組成物(LDP
E:PP:EPR=50wt%:17.5wt%:3
2.5wt%)、中間層がLDPEb;60wt%とC
A40;wt%からなる樹脂組成物(LDPE:PP:
EPR=60wt%:14wt%:26wt%)になる
ように、原料を90mmの押出機1台(中間層用)及び
50mmの押出機2台(両外層用)に供給して、樹脂温
度235℃、ブローアップ比1.7の条件で400mm
φの環状ダイを用いてで共押出して全体厚み500μm
(厚み構成比:外層/中間層/外層=1/2/1)、折
径1050mmの3層シートをチューブ状で製膜した。
ついで、該チューブの両端をカットして厚み500μ
m、巾1000mmの本発明の遮水用シートを製造し
た。得られた遮水用シートの性能を表1に示す。
【0023】(比較例1、2)比較のためにLDPEa
(比較例1)、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体(比
較例2)のみからなる厚み500μmの単層シートをそ
れぞれ製造して遮水用シートとしての諸性能を測定し
た。結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1から明らかなように、比較例1のLD
PEのみからなる単層フィルムではヤング率が高いので
柔軟性に欠け、突刺強度も不十分であるのと同時に、上
述したシール条件では温度が低過ぎてヒートシールでき
なかった。また、比較例2のエチレン−酢酸ビニル共重
合体のみからなる単層フィルムの場合は、柔軟性につい
ての問題はないが突刺強度に問題があり、また、ヒート
シール可能な温度範囲が極めて狭く、実用上の作業性に
問題があるものであった。一方、実施例1に示す本発明
の遮水用シートは柔軟性、突刺強度、及びシール強度の
いずれにも優れた性能を示すので、ポリオレフィン系樹
脂本来の耐候性、耐油性、耐薬品性と合わせて遮水用シ
ートに必要な諸特性を全て兼ね備えている。
【0026】(実施例2〜4、比較例3、4)LDPE
a、CAを表2に示した配合比で混合した樹脂組成物を
用いて厚みが500μmの単層シートを製造し、各温度
におけるシール強度を測定した。結果を合わせて表2に
示す。
【0027】
【表2】
【0028】本発明の樹脂組成物から製造された遮水用
シートは、ヒートシール性に優れている。表2からも明
らかなように、樹脂の構成は同じであっても低密度ポリ
エチレンの含有量が多い比較例3のシートは同じ条件と
した場合にはヒートシールすることが出来なかった。ま
た市販の柔軟性プロピレン樹脂のみからなるシート(比
較例4)に比べてシール強度に優れており低密度ポリエ
チレン混合の効果が現れている。
【0029】
【発明の効果】本発明の遮水用シートは、遮水用シート
の必要とする性質が、それを構成する樹脂の有する耐侯
性、耐薬品性、耐油性を有することはもちろんのこと、
追随性、突刺強度に優れているだけでなく、この用途に
おいて最も必要なヒートシールの加工性及びそのシール
強度において従来品に比し格段と優れており、コストも
安価な樹脂を使用できるため安く、また従来品のように
ブロッキング性の問題もないところから廃棄物処理場、
貯水池、堤防の護岸などに広く使用できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/10 LCE C08L 23/10 LCE 23/16 LCY 23/16 LCY E02B 7/02 E02B 7/02 A (72)発明者 足助 哲也 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3−2昭和電 工株式会社川崎樹脂研究所内 (72)発明者 鷹 敏雄 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3−2昭和電 工株式会社川崎樹脂研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低密度ポリエチレン(A)15〜65w
    t%、ポリプロピレン(B)30〜10wt%及びエチ
    レン−プロピレンゴムまたはエチレン−プロピレン−ブ
    タジエン系ゴムの少なくとも一種(C)60〜20wt
    %からなる樹脂組成物を用いた、厚みが200μm以上
    であることを特徴とする遮水用シート。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレン(B)がプロピレンとエ
    チレンのランダム共重合体であることを特徴とする請求
    項1記載の遮水用シート。
  3. 【請求項3】 ポリプロピレン(B)とエチレン−プロ
    ピレンゴムまたはエチレン−プロピレン−ブタジエン系
    ゴムの少なくとも一種(C)が予め混合されていて、混
    合した状態でのヤング率が約100N/mm2 以下であ
    ることを特徴とする請求項1記載の遮水用シート。
  4. 【請求項4】 両外層と芯層からなる3層シートであっ
    て、両外層及び芯層のうちの少なくとも一層が請求項1
    記載の樹脂組成物からなる遮水用シート。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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