JPH0716966A - 光分解性・生分解性・ガスバリヤ性気泡シート - Google Patents

光分解性・生分解性・ガスバリヤ性気泡シート

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JPH0716966A
JPH0716966A JP19195093A JP19195093A JPH0716966A JP H0716966 A JPH0716966 A JP H0716966A JP 19195093 A JP19195093 A JP 19195093A JP 19195093 A JP19195093 A JP 19195093A JP H0716966 A JPH0716966 A JP H0716966A
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bubble sheet
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photodegradable
sheet
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JP19195093A
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Hajime Kawakami
肇 川上
Haruo Kawakado
春雄 川角
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Kawakami Sangyo KK
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Kawakami Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 包装材、断熱材、吸音材、土木建築用材、農
業用資材として有効な機能を持つ気泡シート1の特性を
失うことなく軽量でガスバリヤ性に優れ、使用後廃棄さ
れた時、土中埋設時には生分解し、日光に曝されると光
分解して、減容化する易分解性・ガスバリヤ性気泡シー
ト1を提供する。 【構成】 上記気泡シートの素材として、エチレン/一
酸化炭素共重合樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ポリア
ミド樹脂、脂肪族ポリエステル系樹脂よりなる混合樹脂
組成物を、押出機で溶融混合したものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】軽量強靱で緩衝性、断熱性、吸音
性も要求される気泡シートで、包装資材、土木建築用資
材、農業用資材等に用いられ、使用後廃棄され日光に曝
されるとすみやかに光分解し減容化して自然の美観を損
なうことなく、また土中に埋立てられると微生物の作用
で生分解し自然の生態系に害を与えることのない用途分
野に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術の気泡シートの素材は主として
ポリエチレン樹脂であり、空気室内に封入した空気の漏
洩を防止するポリエチレン樹脂フイルムのバリヤ性は、
ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、エチレン/
ビニルアルコール共重合樹脂、芳香族ポリエステル樹脂
などの熱可塑性樹脂フイルムと比較して著しく不良であ
る。このため従来の汎用性気泡シートでは、気泡室から
の空気の漏洩を防ぎ緩衝効果を維持するためキヤツプフ
イルムを厚くしてこの欠点をカバーしていた。そのため
気泡シートの重量は65gr/平方メートル以上が一般
的である。
【0003】省資源及び使用後の廃棄時にかさばらない
ように、バリヤ性を損なわず、気泡シートのフイルムの
厚さを極力薄くするべく社会的要望がある。特に最近は
廃棄プラスチツクによる環境汚染問題に関連してプラス
チツクの包装材料としての使用制限の動きが活発化して
きているなかで、従来の気泡シートは、使用後そのまま
廃棄され、いわゆるプラスチツクゴミとなると、自然界
で極めて安定なため長期間分解することなく、かさ高い
ため自然の美観を損なう。又土中に埋立処分をしても分
解せず、減容化しないために埋立地を浪費する。また焼
却すると高熱を出して焼却炉をいためるなど問題が多か
った。
【0004】これらの問題に対応して、バリヤ性の向上
によるフイルムの薄肉化、廃棄物の減容化を目的とした
分解性気泡シートの開発など、気泡シートの改良が試み
られてきた。例えばポリアミド樹脂とポリエチレン樹脂
の共押出フイルムを使用してバリヤ性の向上によるフイ
ルムの薄肉化を意図した気泡シートやポリエチレン樹脂
中に光の作用に対して敏感な構造を与えるか、有機化合
物の金属塩と光増感剤を添加して光分解性を付与した
り、澱粉など微生物に侵されやすい物質を添加して生分
解性を付与したポリエチレンを素材とした気泡シートが
実用化されている。これら気泡シートは製造コストが高
かったり、分解性あるいは分解生成物の確認された安全
性の点で充分ではなかつた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は包装
材、断熱材、吸音材、土木建築用材、農業用材として有
効な機能を持つ気泡シートの特性を失うことなく、軽量
でガスバリヤ性に優れ、使用後廃棄され土中に埋立処分
されると、微生物の作用で生分解して減容化し埋立地を
浪費することなく、また山野に放棄された時、日光に曝
されるとすみやかに光分解して微粉末となり減容化して
自然の美観を損なうことなく、かつ光分解した微粉末は
風力などで飛散しても、地上あるいは土中の適度な湿
度、温度および酸素の条件下ですみやかに生分解し、最
終的には主として水と炭酸ガスになり、自然の生態系を
損なうことのない光分解性・生分解性・ガスバリヤ性気
泡シートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【0007】
【図1】
【0008】図1は、本発明による光分解性・生分解性
・ガスバリヤ性気泡シートの1実施例の斜視図であつ
て、1は気泡シート、2はキヤツプフイルム、3はバツ
クフイルム、4は空気室である。
【0009】上記課題を達成するために、気泡シート1
を構成するキヤツプフイルム2及びバツクフイルム3の
素材として少なくとも一方は光分解性・生分解性・ガス
バリヤ性熱可塑性樹脂組成物を用いた。図1に示す空気
室4は一般的な形状の円筒形で、空気室4の高さ及び直
径は3〜30mm程度が好ましく、空気室4を構成する
キヤツプの数は1平方メートルあたり500〜100,
000個である。上記図1に示す気泡シート1の他に、
図1に示す2層気泡シート1の空気室4の頂部側にも平
滑なフイルム(ライナーフイルムと言う)を貼着した3
層気泡シート1、該2層気泡シート1に該3層気泡シー
ト1を積層した5層気泡シート1なども用いることがで
きる。
【0010】本発明光分解性・生分解性・ガスバリヤ性
気泡シート1を成形する方法は、原料の光分解性・生分
解性・ガスバリヤ性樹脂組成物からフイルムを成形し、
該フイルムを用いて気泡シート1を成形する二段法と、
フイルムを成形すると共に同一の工程で気泡を形成して
目的の光分解性・生分解性・ガスバリヤ性気泡シート1
を得る所謂直接法がある。本発明では直接法の方が好ま
しく、特公昭54−36617号公報に記載されている
方法を用いるのが特に好ましい。
【0011】光分解性・生分解性・ガスバリヤ性樹脂組
成物としてはエチレン/一酸化炭素共重合樹脂と高密度
ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂及び脂肪族ポリエス
テル系樹脂を押出機で溶融混合したものを用いる。該エ
チレン/一酸化炭素共重合樹脂はJIS K7210に
よるメルトフローレート(以下、MFRと略す)が0.
3〜5.0g/10min.、一酸化炭素含量が0.5
〜10重量%の共重合樹脂が好ましく、MFR=0.3
以下、一酸化炭素含量0.5%以下の共重合樹脂は、気
泡シート1成形時の加工性及び気泡シート1を廃棄した
時の光分解性に難点がある。またMFR=5以上、一酸
化炭素含量10重量%以上の共重合樹脂は気泡シート1
の機械的強度を弱くする欠点がある。混合樹脂組成物中
の該共重合樹脂の配合割合は、光分解性速度との関連で
30〜70重量%が好ましい。
【0012】混合する高密度ポリエチレン樹脂は光分解
性・生分解性・ガスバリヤ性樹脂組成物の配合コストを
安価にするとともにポリアミド樹脂との相乗効果で気泡
シート1のガスバリヤ性を向上する効果を与える。気泡
シート1の成形時の加工のしやすさと、ガスバリヤ性の
向上の点より、MFR=0.25以上、密度=0.95
5g/立方センチメートル以上の樹脂の使用が好まし
い。混合樹脂組成物中のその配合割合は、気泡シート1
の光分解性・生分解性との関連で20〜40%が好まし
い。
【0013】混合するポリアミド樹脂としてはナイロン
4、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロ
ン6−6、ナイロン6−10、ナイロン6−12及びこ
れらの共重合体のナイロン6/6−6、ナイロン6/6
−10、ナイロン6/6−12などの脂肪族系のものの
使用が気泡シート1の製造コストの点より好ましく、特
にナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6/6−6な
どが好ましい。これらナイロンは気泡シート1の光分解
生成物の生分解性を考慮してISO1133試験法によ
るMFRが30〜150立方センチメートル/10mi
n.の低、中粘度のものが特に好ましい。
【0014】ポリアミドは本発明による気泡シート1に
ガスバリヤ性向上効果を与えるのみでなく、エチレン/
一酸化炭素共重合樹脂中のC=Oグループとポリアミド
の末端アミノグループが反応しグラフト共重合体樹脂を
生成する。該グラフト共重合体樹脂の存在は、エチレン
/一酸化炭素共重合体樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、
ポリアミド樹脂及び脂肪族ポリエステル系樹脂混合物を
押出機で溶融混合する際、相溶化剤の作用をなし、均質
透明な気泡シート1を与えるのみでなく、得られた気泡
シート1に、エチレン/一酸化炭素共重合体単独使用に
より得られた気泡シート1より機械的強度が強く、かつ
日光に曝されると、より早く容易に光分解する特性を与
え、その分解生成物がよりすみやかに生分解する効果を
与える。
【0015】ポリアミド樹脂の混合樹脂組成物中の配合
割合は、上記エチレン/一酸化炭素共重合体樹脂と高密
度ポリエチレン樹脂及び脂肪族ポリエステル系樹脂の混
合物との相溶性の点より3〜15%が好ましい。
【0016】混合する脂肪族ポリエステル系樹脂は、J
IS K7210(試験条件4)試験法によるMFRが
0.1〜50g/10min.の樹脂が好ましい。MF
Rが0.1以下の樹脂は気泡シート1の生分解性を悪く
する難点がある。又MFRが50以上の樹脂は気泡シー
ト1の機械的強度を弱くする欠点がある。
【0017】脂肪族ポリエステル系樹脂は、土中あるい
は堆肥中など微生物の繁殖する環境で生分解されやす
く、かつエチレン/一酸化炭素共重合体樹脂、ポリエチ
レン樹脂及びナイロン樹脂と相溶性がよくこれら樹脂と
均質な樹脂組成物が得やすいので本発明気泡シート1に
生分解性を付与する。特に気泡シート1が使用後廃棄さ
れ日光に曝されて光分解し微粉末化して表面積が増加
し、これが飛散して土中あるいは海水中に入ると脂肪族
ポリエステル系樹脂の効果ですみやかに生分解し、最終
的には主として水と炭酸ガスになり自然の生態系を損な
うことがない。
【0018】該脂肪族ポリエステル系樹脂の混合樹脂組
成物中の配合割合は5〜40%が好ましい。5%以下の
配合割合では気泡シート1の生分解性は著しく阻害され
また40%以上の配合割合においては気泡シート1のフ
イルムがこわばりかつ吸水性が増加する傾向があり更に
気泡シート1のコストが高くなるという難点が生ずる。
【0019】上記のエチレン/一酸化炭素共重合体樹脂
と高密度ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂及び脂肪族
ポリエステル系樹脂よりなる混合樹脂組成物を押出成形
することにより得られた気泡シート1は、従来技術によ
るポリエチレン樹脂を主なる素材とする気泡シート、エ
チレン/一酸化炭素共重合体樹脂を主なる素材とする光
分解性気泡シート及びポリエチレン樹脂と脂肪族ポリエ
ステル系樹脂との混合樹脂組成物を素材とする生分解性
気泡シートと比較して、ガスバリヤ性がよく、機械的強
度が強いのでキヤツプフイルム2、バツクフイルム3の
厚さを薄くすることが可能であり、社会的要求である省
資源が達成できる。かつ使用後廃棄されそのまま土中に
埋立てられても微生物の作用で容易に生分解して減容化
し埋立地を浪費することがない。また使用後廃棄され地
上に放棄されても日光に曝されるとすみやかに光分解し
て微粉化し自然の景観を損なうことがなく、更に微粉化
した分解生成物は風力などで飛散しても地上とか土中あ
るいは海水中などの適当な湿度、温度、酸素の条件のも
とですみやかに生分解し最終的には主として水と炭酸ガ
スになるため自然の生態系に害を与えることのない特徴
を有する。
【0020】
【実施例1】MFR=0.90、密度=0.935、一
酸化炭素(以下COと略す)含有量=3.0wt%のエ
チレン/一酸化炭素共重合体樹脂(以下ECOと略す)
が60%と、MFR=5.5、密度=0.963の高密
度ポリエチレン樹脂(以下HDと略す)が20%、MF
R=120、密度=1.13のナイロン(以下Nyと略
す)6樹脂が10%及び化学式1で示した脂肪族ポリエ
ステル系樹脂(以下ALPEと略す)に於いてMFR=
15、R1A、R2A、R3EのALPEを10%の割
合で各樹脂ペレツトをタンブラー中で10分間混合し、
この樹脂混合組成物を押出機ホツパーに入れ特公昭54
−36617号公報に記載されている方法で下記形状の
気泡シート1を形成した。気泡シート1の形状は、空気
室の高さ=4mm、空気室の直径=10mm、空気室の
数=8,000個/平方メートルで、1平方メートルあ
たりの重さ(以下目付と略す)は57.5gであつた。
上記実施例1の気泡シート1の以下で説明する試験方法
で測定した透明性、引張強度、引張伸び率、光分解性、
生分解性、ガスバリヤ性の測定値を後述の表1に示す。
【0021】
【実施例2】実施例1で使用したECOが40%とHD
が30%、Ny6が10%及びALPEが20%と実施
例1と混合物配合組成のみを変えて実施例1と同様にし
て実施例1と同じ形状の気泡シート1を得た。この気泡
シート1の目付は58.0gであつた。上記実施例2の
気泡シート1の特性値の測定結果は表1に示す。
【0022】
【実施例3】実施例1で使用したECOが30%とHD
が20%、Ny6が10%及びALPEが40%と実施
例1と混合物配合組成のみを変えて実施例1と同様にし
て実施例1と同じ形状の気泡シート1を得た。この気泡
シート1の目付は57.9gであつた。上記実施例3の
気泡シート1の特性値の測定結果は表1に示す。
【0023】
【実施例4】実施例1で使用したECOが40%とHD
が30%、ALPEが20%及びMFR=55、密度=
1.12のNy6/6−6が10%と実施例2とNyの
みを変えた混合樹脂を使用し、実施例1と同様にして実
施例1と同じ形状の気泡シート1を得た。この気泡シー
ト1の目付は56.8gであつた。上記実施例4の気泡
シート1の特性値の測定結果を表1に示す。
【0024】
【実施例5】実施例1で使用したECOが60%、AL
PEが10%とMFR=40、密度=1.13のNy6
−6が10%及びMFR=0.85、密度=0.958
のHDが20%と実施例1とHD、Nyを変えた混合樹
脂を使用し、実施例1と同様にして実施例1と同じ形状
の気泡シート1を得た。この気泡シート1の目付は5
6.8gであつた。上記実施例5の気泡シート1の特性
値の測定結果を表1に示す。
【0025】
【実施例6】実施例1で使用したECOが40%とHD
が30%、実施例4で使用したNy6/6−6が10%
及び化学式1で示したALPEに於いてMFR=30、
R1C、R2A、R3EのALPEを20%と、実施例
4とALPEのみを変えた混合樹脂を使用し、実施例1
と同様にして実施例1と同じ形状の気泡シート1を得
た。この気泡シートの目付は57.0gであつた。上記
実施例6の気泡シート1の特性値の測定結果は表1に示
す。
【0026】
【実施例7】MFR=0.75密度=0.932、CO
含有量=0.9wt%のECOが70%、MFR=2
0、密度=0.963のHDが10%と実施例1で使用
したNy6が5%及びALPEが15%の混合樹脂を使
用し、実施例1と同様にして実施例1と同じ形状の気泡
シートを得た。この気泡シートの目付は58.5gであ
つた。上記実施例7の気泡シート1の特性値の測定結果
を表1に示す。
【0027】
【実施例8】実施例1で使用したECOが60%とHD
が20%、Ny6が10%及び化学式2で示したALP
Eに於いてMFR=15、R1A、R2A、R3R、R
4AのALPEが10%と、実施例1とALPEの種類
のみを変えた混合樹脂を使用し実施例1と同様にして実
施例1と同じ形状の気泡シート1を得た。この気泡シー
トの目付は56.5gであつた。上記実施例8の気泡シ
ート1の特性値の測定結果を表1に示す。
【0028】
【実施例9】実施例1で使用したECOが60%とHD
が20%、Ny6が10%及び化学式3で示したALP
Eに於いてMFR=15、ポリエステル含有量が80モ
ル%のランダム共重合体のALPEが10%と、実施例
1とALPEの種類のみを変えた混合樹脂を使用し実施
例1と同様にして実施例1と同じ形状の気泡シート1を
得た。この気泡シート1の目付けは57.1gであつ
た。上記実施例9の気泡シートの特性値の測定結果は表
1に示す。
【0029】
【比較例1】MFR=1.0密度=0.924の低密度
ポリエチレン(以下LDと略す)が70%と実施例1で
使用したHDが30%の混合ポリエチレン樹脂を使用し
実施例1と同様にして実施例1と同じ形状の従来技術に
よる気泡シート1を得た。この気泡シート1の目付は5
8.4gであつた。上記比較例1の気泡シート1の特性
値の測定結果を表1に示す。
【0030】
【比較例2】実施例1で使用したECOを単独で使用し
実施例1と同様にして実施例1と同じ形状の従来技術に
よる光分解性気泡シート1を得た。この気泡シートの目
付けは57.5gであつた。上記比較例2の気泡シート
の特性値の測定結果を表1に示す。
【0031】
【比較例3】比較例1で使用したLDが60%と、実施
例5で使用したHDが30%、ALPEが10%の混合
樹脂を使用し実施例1と同様にして実施例1と同じ形状
の従来技術による生分解性気泡シート1を得た。この気
泡シート1の目付は58.1gであつた。上記比較例3
の気泡シート1の特性値の試験結果を表1に示す。
【0032】
【比較例4】実施例5で使用したECOが60%とHD
が30%及びNy6−6が10%の混合樹脂を使用し、
実施例1と同様にして実施例1と同じ形状の気泡シート
1を得た。この気泡シート1の目付は57.7gであつ
た。上記比較例4の気泡シート1の特性値の測定結果を
表1に示す。
【0033】
【実験方法】実施例1〜9、比較例1〜4の特性値とし
て、以下に説明する透明性、引張強度、引張伸び率、光
分解性、生分解性、ガスバリヤ性を測定した。
【0034】
【透明性の測定】JIS K7105により全光線透過
率(%)、曇価(%)を測定した。
【0035】
【引張強度、引張伸び率の測定】JIS K7113に
より、気泡シート1の押出成形方向にダンベル1号の試
験片を切り出し、引張試験機の引張速度を200mm/
min.とし引張試験を行い、引張降伏強さ、引張降伏
伸びを測定し、3回の試験測定値の平均値を引張強度
(kg/平方センチメートル)、引張伸び率(%)とし
て表示した。
【0036】
【光分解性の測定】前記の引張試験の測定に使用した残
余の試験片をキセノンテスターXW1200(島津製作
所製)を用いて24時間促進曝露試験を行い、試験後の
試験片の引張強度、引張伸び率を測定し、前記の引張強
度、引張伸び率の測定値と比較した強度残率(%)、伸
び率の残率(%)で光分解性を表示した。即ち残率の小
さいほど光分解しやすいことを示す。
【0037】
【生分解性の測定】前記の引張試験の測定に使用した残
余の試験片を愛知県知多市内の一般的土壌で深さが15
cmの所に1年間(平成4年4月〜平成5年4月)埋設
後取り出して、引張強度、引張伸び率を測定し、前記の
引張強度、引張伸び率と比較した強度残率(%)、伸び
率の残率(%)で生分解性を表示した。即ち残率の小さ
いほど生分解し易いことを示す。
【0038】
【空気室4内空気に対するバリヤ性の測定】気泡シート
1のガスバリヤ性能の測定は、圧縮クリープ試験法によ
つた。すなわち、気泡シート1を150mm角に切断
し、切断した気泡シート1を45枚重ね合わせて、その
高さを測定後、その上に150mm角で5kgの荷重を
加え、温度=23℃、湿度=65%RHの条件で7日間
放置する。7日間経過後再びその高さを測定し、最初の
高さに対する減少率(%)で、ガスバリヤ性を評価す
る。即ち減少率の小さいものほど、ガスバリヤ性は良好
ということを意味する。
【0039】
【表1】実施例1〜9、比較例1〜4各々の特性値、す
なわち、透明性、引張強度、引張伸び率、光分解性、生
分解性、ガスバリヤ性の測定値をまとめて、「表1 実
施例1〜9、比較例1〜4、の特性値」とした。但し、
(1/4)、(2/4)、(3/4)、(4/4)の4
枚に分けて表1を作成した。
【0040】
【発明の効果】 本発明によれば、原料樹脂中のHD、Ny、ALPE
の混合割合を増加すると、得られた気泡シート1のガス
バリヤ性は比較例1の従来技術により得られた気泡シー
ト1と比較して著しく向上する。 ECO、HD、Ny、ALPEの混合樹脂組成物より
得られた本発明による気泡シート1は、比較例2に示し
たECO単独使用による従来技術から得られ光分解性気
泡シート1と比較して日光に曝されると、より速やかに
光分解する。 従来技術ではHD、LDなどのポリエチレン樹脂とN
y樹脂は相溶性が悪いため、これらの混合樹脂組成物か
らは透明性がよくかつ機械的強度の強い気泡シート1は
得られないが、本発明によれば、比較例1に示したポリ
エチレン樹脂を原料とする従来技術による気泡シート1
と比較して同等程度の透明性のよい気泡シート1が得ら
れる。 土中埋設により、本発明による気泡シート1は無数の
細孔ができており引張強度、引張伸び率も低下し比較例
3に示した従来技術による生分解性気泡シート1と比較
して生分解し易くかつ日光に曝されるとすみやかに光分
解する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光分解性・生分解性・ガスバリヤ
性気泡シートの1実施例の斜視図である。
【符号の説明】
1 気泡シート 2 キヤツプフイルム 3 バツクフイルム 4 空気室
【表1】
【表1】
【表1】
【表1】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/08 LCT LCV // C12N 1/00 P 7236−4B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の凸部を有するキヤツプフイルムに
    平滑なバツクフイルムを貼着してなる多数の独立した空
    気室を形成した気泡シートであつて、上記各フイルムの
    少なくとも一方が光分解性・生分解性・ガスバリヤ性の
    熱可塑性樹脂組成物からなる気泡シート。
  2. 【請求項2】 上記光分解性・生分解性・ガスバリヤ性
    樹脂組成物がエチレン/一酸化炭素共重合樹脂、高密度
    ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂及び脂肪族ポリエス
    テル系樹脂の混合樹脂組成物であることを特徴とする請
    求項1記載の光分解性・生分解性・ガスバリヤ性気泡シ
    ート。
  3. 【請求項3】 上記脂肪族ポリエステル系樹脂が、化学
    式1、2、3の何れかで示される化学構造を持つポリエ
    ステル系樹脂であることを特徴とする請求項1、請求項
    2記載の光分解性・生分解性・ガスバリヤ性気泡シー
    ト。 【化1】 【化2】 【化3】
  4. 【請求項4】 1平方メートルあたり500〜100,
    000個の空気室を有し、該空気室の高さ及び直径が3
    〜30mm程度である気泡シートであつて、気泡シート
    を構成するフイルムの少なくとも一方が、上記エチレン
    /一酸化炭素共重合樹脂の一酸化炭素含有量が0.5な
    いし10重量百分率の範囲であり、上記高密度ポリエチ
    レン樹脂の密度が0.955g/立方センチメートル以
    上であり、上記エチレン/一酸化炭素共重合樹脂のMF
    R(JIS K7210の試験条件4)が0.3ないし
    5.0の範囲にあり、上記高密度ポリエチレン樹脂のM
    FRが0.25以上であり、上記低・中粘度ポリアミド
    樹脂のMFR(ISO1133)が30ないし150の
    範囲にあり、上記脂肪族ポリエステル系樹脂のMFR
    (JIS K7210の試験条件4)が0.1ないし5
    0の範囲にあり、かつ重量全体に占めるエチレン/一酸
    化炭素共重合樹脂の比率が30〜70%であり、重量全
    体に占める高密度ポリエチレン樹脂の比率が20〜40
    %であり、重量全体に占める低・中粘度ポリアミド樹脂
    の比率が3〜15%であり、重量全体に占める脂肪族ポ
    リエステル系樹脂の比率が5〜40%であることを特徴
    とする請求項1、請求項2記載の光分解性・生分解性・
    ガスバリヤ性気泡シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010100306A (ja) * 2008-10-23 2010-05-06 Kawakami Sangyo Co Ltd バナナの包装体
JP2013078871A (ja) * 2011-10-03 2013-05-02 Kawakami Sangyo Co Ltd 気泡シート
JP2015085569A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 川上産業株式会社 中空部材及び容器

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