JPH0973099A - 液晶表示装置、及びその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置、及びその製造方法

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JPH0973099A JP22896995A JP22896995A JPH0973099A JP H0973099 A JPH0973099 A JP H0973099A JP 22896995 A JP22896995 A JP 22896995A JP 22896995 A JP22896995 A JP 22896995A JP H0973099 A JPH0973099 A JP H0973099A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は歩留まりが高く、低コストでかつ表
示性能の良い液晶表示装置、及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 基板上の表示領域外にも柱状のスペーサ
ーを形成しその上にITOを被覆し、この部分が反対側
の基板の引き出し電極と接触させる構造、及び製造方法
である。この構造及び製造方法によれば上下基板間のト
ランスファー形成工程を省略することができ、従来のト
ランスファー形成工程で発生していた、不純物混入など
表示不良の要因をなくすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置に係
り、特に上下基板間のトランスファに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、上下2枚の電極基板間
に液晶が封入されており、上下基板の電極間に電圧を与
えて液晶の動きを制御し表示を行う。上下基板の電極に
電圧を印加するために、従来は電源を片側の基板のみに
接続させ、もう一方の基板に電圧を印加するためにトラ
ンスファーとして銀ペースト等をディスペンサー等で画
面周辺部に配置し、このトランスファーで2枚の基板を
電気的に接続している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たトランスファー形成工程においては設備や人件費に大
きなコストがかかっていた。また、トランスファーを画
面周辺部に配置するための場所をトランスファー形成工
程のマージンも含め、液晶セルの周辺非表示領域にある
程度の面積(1mm2程度以上)をもって形成する必要
があり、液晶セルの周辺非表示領域を小さくできなかっ
た。またトランスファー材料をディスペンサー等に充填
する際に混入した不純物により、液晶材料や配向膜を汚
染し、表示不良が発生することがあり、歩留まりを低下
させる原因となっていた。本発明は上記問題点に鑑み、
歩留まりを高くし低コストで、かつ表示性能が良い液晶
表示装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の構成及び製造方
法によれば、基板に形成された柱状スペーサーに電極を
被覆し、これが引き出し電極と接触し、さらに上下基板
間のトランスファーを担うことで、従来のトランスファ
ーを形成する工程を省略することができる。また、従
来、トランスファー材料をディスペンサーに充填する際
に混入した不純物のために液晶材料や配向膜が汚染され
て表示不良が発生することを防止でき、歩留まりを向上
させることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を図面を
用いて詳細に説明する。図1は、本実施例の液晶表示装
置の断面図であり、下側基板である薄膜トランジスタ
(TFT:Thin Film Transisto
r)アレイ基板1と上側基板である対向基板2とが平行
に配置され液晶3を挟持し、シール材4によって封着さ
れている。
【0006】まず、アレイ基板1は、厚さ1.1mmの
ガラス基板5にスイッチング素子としてTFT6が形成
され、そのTFT6に画素電極7が接続されている。そ
して最上層に配向膜8が形成されている。また、アレイ
基板1には、対向基板2に電力を供給するための引き出
し電極9が形成されている。
【0007】次に対向基板2は、厚さ1.1mmのガラ
ス基板10上に黒色の遮光層11と遮光層11の間隙に
R、G、Bの3色の着色層12(R)、12(G)、1
2(B)が形成されている。さらに対向基板2には、柱
状スペーサー13が表示領域(シール材に囲まれた領
域)内外に作り込まれている。柱状スペーサー13は遮
光層11上に形成されており、所定の柱状スペーサー1
3は上下基板間のトランスファの役割を担っている。こ
のトランスファーを担う柱状スペーサーは全基板上に1
0ないし15本程度である。さらに、対向基板2には全
面に共通電極14が形成されており、そして表示領域内
には最上層に配向膜15が形成されている。また、トラ
ンスファとなる柱状スペーサー13の頂上部は共通電極
14がむき出しの状態でアレイ基板1の引き出し電極9
と電気的に接触している。
【0008】本発明の第1の基板は本実施例中で対向基
板2に対応し、同様に第2の基板はアレイ基板1に、第
1の透明電極は共通電極14に、第2の透明電極は画素
電極7に、第3の電極は共通電極14に、それぞれ対応
する。
【0009】次に本実施例の液晶表示装置の製造工程を
説明する。まず、対向基板2の製造工程を説明する。厚
さ1.1mmのガラス基板10上に感光性の黒色樹脂を
スピンナー等を用いて塗布し、約90℃で10分乾燥さ
せた後、所定のパターン形状のフォトマスクを用いて露
光した後、アルカリ性の溶液にて現像を行い、200℃
で60分の焼成をして膜厚約2.0μmの遮光層11を
形成する。
【0010】次に、赤色の顔料を分散させた紫外線硬化
型アクリル樹脂をスピンナーにて塗布し、赤を着色した
い部分に紫外線が照射されるようなフォトマスクを介し
て紫外線を照射し、例えばKOHの1%水溶液で約10
秒間現像し、赤の着色層12(R)を形成する。同様に
緑、青の着色層12(G)、12(B)を繰り返し形成
し、それぞれ230℃で60分焼成する。このとき赤、
緑、青の着色層12(R)、12(G)、12(B)の
膜厚はそれぞれ1.5μmとした。
【0011】次に顔料の入っていない紫外線硬化型アク
リル樹脂をスピンナーで全面に塗布し、所定の位置に柱
状スペーサ13が形成されるようなフォトマスクを介し
て365nmの波長で、100mJ/cm2の紫外線を
照射し、KOHの1%水溶液で30秒間現像して、約4
μmの高さの柱状スペーサー13を形成する。このよう
な形成方法によれば柱状スペーサー13をテーパー状に
形成することができる。このとき表示領域内に形成され
る柱状スペーサー13は、遮光層11上にくるように形
成する。このとき、後のラビング処理で柱状スペーサー
13が障害になってラビングの陰の領域ができてしま
う。そこで、その陰の部分が遮光層11の領域内でおさ
まり、表示に影響を及ぼさない位置にくるように柱状ス
ペーサー13の配置を考慮する必要がある。
【0012】また、トランスファーを担うものはアレイ
基板1と組み合わせたときに、引き出し電極9に接触す
るような位置に形成する。また、柱状スペーサー13は
着色層12(R)、12(G)、12(B)を使って同
時に形成してもかまわない。着色層12(R)、12
(G)、12(B)を形成する際のフォトマスクを柱状
スペーサー13も同時に形成できるようなパターンのも
のを使う。厚みに応じて、複数色の着色層を重ねて形成
してももちろんかまわない。このように着色層12と同
時に柱状スペーサー13を形成すれば、スペーサーを形
成する工程を1つ減らすことができる。
【0013】また、トランスファーとなる柱状スペーサ
ー13は図1のように表示領域内に形成しても良いし、
表示領域外に形成してもかまわない。その後、共通電極
14としてITO(Indium Tin Oxid
e)膜をスパッタ法にて1500オングストロームの厚
さに形成する。ここで、柱状スペーサー13がテーパー
状に形成されているので、ITO膜を柱状スペーサー1
3上に均一に被覆することができる。
【0014】この上に、例えばポリイミドを形成しラビ
ング処理を行って配向膜15を形成し、対向基板2が完
成する。次にアレイ基板1の製造方法は、厚さ1.1m
mのガラス基板5上に通常のTFT6を形成する工程と
同様に成膜とパターニングを繰り返す。MoW(モリブ
デン・タングステン)、あるいはMoTa(モリブデン
・タンタル)等から成るゲート線20、図示しない補助
容量線、及び補助容量線と一体のトランスファ用の引き
出し電極9を形成し、そのうえ全面にSiOXをプラズ
マCVD法により、4000オングストロームの厚さに
堆積し、ゲート絶縁膜21を形成する。
【0015】その上に、a−Si(アモルファスシリコ
ン)から成る半導体層22をプラズマCVD法により形
成し所定の形状にパターニングする。さらに、n+a−
Siオーミックコンタクト層を介して、Mo/Al/M
oから成る電極を形成し、所望の形状にパターニングす
ることによってソース電極23、ドレイン電極24、図
示しない信号線を形成する。
【0016】次に、透明電極であるITOをソース電極
23に接触させるようにパターニングして画素電極7を
形成する。最後に、ポリイミド等を形成し、ラビング処
理を行うことにより配向膜8を形成するが、対向基板2
側のトランスファを担う柱状スペーサー13と接触する
領域は配向膜8を被覆せず、引き出し電極9を露出させ
る。引き出し電極9上には図1に示すようにMo/Al
/Mo等の電極と同一材料を形成しても良い。このよう
にすると高さの調節が可能になるなどの利点がある。
【0017】この後、対向基板2の配向膜15の周辺に
沿って注入口の部分以外にシール材4を印刷する。次に
アレイ基板1と、対向基板2の配向膜8がそれぞれ対向
し、かつラビング方向が90°の角度をなすように配置
させ、加熱することでシール材4を硬化させ、貼り合わ
せる。
【0018】次に、真空中に空セルを置き、注入口に液
晶材料を浸した状態で徐々に真空状態から大気圧に戻す
ことによって液晶3を注入することができる。このよう
にして本実施例における所望の液晶表示装置が得られ
る。
【0019】本実施例の構成及び製造方法によれば上下
基板間のトランスファを形成する工程を削除することが
できる。なお、本実施例は対向基板側に遮光層が形成さ
れた構造であるが、本発明はアレイ基板側に遮光層が形
成された構造の液晶表示装置にも適用できる。この場
合、柱状スペーサーが形成されている基板と、遮光層が
形成されている基板とが別々になることになる。
【0020】また、本実施例は、TFTアレイ基板を用
いたアクティブマトリクス型液晶表示装置であるが、T
FTの構造は本実施例のように逆スタガ型のみに限るも
のでなく、さらには上下基板にストライプ状の電極を備
えたシンプルマトリクス型液晶表示装置にも適用可能で
ある。このように、本実施例は多くの変更及び修正をつ
け加えるられることは勿論である。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、柱状スペーサー上に透
明電極を被覆し、所定の柱状スペーサーが上下基板間の
トランスファを兼ねることで、トランスファ形成工程を
省略できる。すなわち、トランスファ形成工程における
設備や人件費などの大幅なコスト低減、また従来のトラ
ンスファ形成工程における作業時の不純物混入がなくな
り、表示不良による歩留まりの悪さを改善することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における液晶表示装置であ
り、トランスファーを担う柱状スペーサーを示す断面図
である。
【図2】本発明の一実施例におけるトランスファーを担
わない柱状スペーサーを示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例におけるトランスファーを担
う柱状スペーサーであり、複数の着色層を積層して形成
されている柱状スペーサーを示す図である。
【符号の説明】
1…アレイ基板 2…対向基板 3…液晶 4…シール材 6…TFT 7…画素電極 8、15…配向膜 9…引き出し電極 11…遮光層 12…着色層 13…柱状スペーサー 14…共通電極
フロントページの続き (72)発明者 倉内 昭一 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 緑川 輝行 神奈川県川崎市川崎区日進町7番地1 東 芝電子エンジニアリング株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の基板と第2の基板とに液晶が挟持
    され、 前記第1の基板には、前記第1の基板と前記第2の基板
    との間隔を保つ複数の柱状スペーサーと、前記液晶に電
    圧を与える第1の透明電極とを備え、 前記第2の基板には、前記液晶に電圧を与える第2の透
    明電極と、電源から電力を供給する引き出し電極とを備
    えた液晶表示装置において、 複数の前記柱状スペーサーのうち所定の柱状スペーサー
    に前記第1の透明電極と同一かつ一体、もしくは電気的
    に接続された第3の電極が被覆され、前記引き出し電極
    と前記第3の電極と前記第1の透明電極とが電気的に接
    続されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記柱状スペーサーは樹脂層からなるこ
    とを特長とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の基板には複数色の着色層が形
    成されており、 前記柱状スペーサーは前記着色層が複数積層されてなる
    ことを特徴とする請求項1または2いずれか記載の液晶
    表示装置。
  4. 【請求項4】 前記柱状スペーサーは、テーパー状にな
    っていることを特長とする請求項1、2または3いずれ
    か記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 第1の基板と第2の基板とに液晶が挟持
    され、 前記第1の基板には、前記第1の基板と前記第2の基板
    との間隔を保つ複数の柱状スペーサーと、前記液晶に電
    圧を与える第1の透明電極とを備え、 前記第2の基板には、前記液晶に電圧を与える第2の透
    明電極と、電源から電力を供給する引き出し電極とを備
    えた液晶表示装置の製造方法であって、 前記第1の基板の製造工程は、 遮光膜を形成する工程と、 着色層を形成する工程と、 柱状スペーサーを形成する工程と、 所定の柱状スペーサー上を少なくとも含んで透明電極を
    形成する工程と、 配向膜を形成する工程とを、を含むことを備えたことを
    特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 第1の基板と第2の基板とに液晶が挟持
    され、 前記第1の基板には、前記第1の基板と前記第2の基板
    との間隔を保つ複数の柱状スペーサーと、前記液晶に電
    圧を与える第1の透明電極とを備え、 前記第2の基板には、前記液晶に電圧を与える第2の透
    明電極と、電源から電力を供給する引き出し電極とを備
    えた液晶表示装置の製造方法であって、 前記第1の基板の製造工程は、 遮光膜を形成する工程と、 着色層と同材質かつ同時に柱状スペーサーを形成する工
    程と、 所定の柱状スペーサー上を少なくとも含んで透明電極を
    形成する工程と、 配向膜を形成する工程と、を含むことを備えたことを特
    徴とする液晶表示装置の製造方法。
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