JPH0961742A - 動圧空気軸受型光偏向器 - Google Patents

動圧空気軸受型光偏向器

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JPH0961742A
JPH0961742A JP23913195A JP23913195A JPH0961742A JP H0961742 A JPH0961742 A JP H0961742A JP 23913195 A JP23913195 A JP 23913195A JP 23913195 A JP23913195 A JP 23913195A JP H0961742 A JPH0961742 A JP H0961742A
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air bearing
pressure air
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Akiyoshi Takahashi
明義 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】他の外部装置を必要とせずにミラー室内部を真
空化して、空気抵抗によるモータの損失、風切り音の発
生、モータの発熱量の低減等を行うことのできる動圧空
気型光偏向器を提供する。 【解決手段】スラスト動圧空気軸受部を構成するスラス
トワッシャに刻設したスパイラル溝の内周側に大気と連
通する大気連通部を設け、スラスト動圧空気軸受部を構
成する基台あるいはカバの一部に大気と連通する大気連
通部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報機器、画像機
器、計測機器に用いられる動圧空気軸受型光偏向器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の動圧空気軸受型光偏向器として
は、図25ないし図26に示すようなミラー室内部を大
気圧のままで使用するものや、図29ないし図30に示
すようなラジアル動圧空気軸受機構によりミラー室内部
を真空化するもの(特開平5−027194号公報参
照)及び図31ないし図32に示すような加圧用ヘリン
グボーン溝を有し、ラジアル動圧空気軸受機構によりミ
ラー室内部を真空化するもの(特開平5−134203
号公報参照)が知られている。
【0003】以下、これら従来の3種類の動圧空気軸受
型光偏向器について詳細に説明する。
【0004】図25ないし図26は、従来の一般的な動
圧空気軸受型光偏向器の一例を示すもので、コイル7
7、ヨーク73、永久磁石75、スリーブ61等からな
るモータ回転部及び回転多面鏡81が、基台63に固着
された固定軸65aの外周をラジアル動圧空気軸受部6
7aにより回転自在に保持され、このモータ回転部及び
回転多面鏡81が、前記基台63や、モータケース6
9、モータカバ71で密閉されたミラー室85内部に収
納されている。さらに、スリーブ61の下部端面と基台
63に固着されたスラストワッシャ51により構成され
るスラスト動圧空気軸受部59によりスラスト方向の保
持がなされている。この他にも、ラジアル方向の保持を
玉軸受等の転がり軸受で行うものや、スラスト方向の保
持を磁気軸受等で行うもの等が知られている。図中の矢
印で示した方向は、スラスト動圧空気軸受部59,59
がモータの回転に伴って発生する空気の流れを示したも
ので、スラストワッシャ51に形成されたスパイラル溝
53(図27、図28参照)により、スラストワッシャ
51の外周部からミラー室85内部の空気が吸入され、
ラジアル動圧空気軸受部67aの内部を通って、スリー
ブ61の上部端面からミラー室85へその空気が排出さ
れる。したがって、ミラー室85内部の気圧は密閉され
た気圧のままで一定であり、通常大気圧となっている。
【0005】このように構成された動圧空気軸受型光偏
向器では、ミラー室85内部の気圧がほぼ大気圧である
ため、モータの回転に伴って回転するスリーブ61及び
回転多面鏡81が、ミラー室85内部の空気により抵抗
を受け、モータに損失が発生する。この損失は回転多面
鏡81を高速回転させるほどに増大する。また、回転多
面鏡81が回転することにより、ミラー室85内部の空
気により風切り音を発生し、この音も回転多面鏡81を
高速回転させるほどに増大する。さらに回転多面鏡81
がミラー室85内部の空気により摩擦熱を発生し、この
熱がモータ全体に伝わる。ここで、回転多面鏡81がミ
ラー室85内部の空気との抵抗により発生するモータの
損失の一例を図35に示す。モータの許容損失は入力電
圧、モータコイル抵抗、トルク定数、放熱能力で決定さ
れるが、例えば、使用するモータの許容損失が20
[W]であれば、図35で示される損失を発生する回転
多面鏡81では、20,000[rpm]までしか回転
数を上げることができないことになる。さらに回転数を
上げて回転させるには、コイル巻数を増やして入力電圧
を上げる方法が考えられるが、回転多面鏡81による風
切り音を低減することはできず、モータの発熱量を小さ
くすることもできない。また、入力電圧を上げたことに
より駆動回路のコストが上がるなどの問題があった。な
お、組立時にミラー室85内部を予め真空化することも
考えられるが、この場合には組立工程が煩雑でコストが
高くなり、また、動作時に外部の真空装置等によりミラ
ー室85内部を真空にすることも考えられるが、この場
合には他の設備が必要となるなど実用上問題を抱えてい
た。
【0006】次に図29ないし図30は、これらの欠点
を解決するためになされたもので、特開平5−0271
94号公報において開示されているものである。この動
圧空気軸受型光偏向器は、基台63に固着され、外周に
ヘリングボーン溝87,89を刻設した固定軸65bの
中心部の長手方向に、大気と連通している大気連通部5
7aを設け、一対のヘリングボーン溝89,87の中心
位置で、この大気連通部57aと連通する大気連通部5
5a及び55bを設けたものであり、モータの回転に伴
って発生するラジアル動圧空気軸受部67bの働きによ
り、ミラー室85内部の空気をスリーブ61の両端面か
ら吸入し、大気連通部55a,55b並びに大気連通部
57a、フィルタ79を介してミラー室85の外部へと
排出することにより、ミラー室85内部を真空化するも
のである。このように構成された動圧空気型光偏向器で
は、図33に示すラジアル動圧空気軸受部の安定動作時
の圧力分布でわかるように、ラジアル動圧空気軸受を構
成するA並びにA’部が大気圧となり、他の部分よりは
圧力が高くなるものの、所望の軸受剛性を得るには不十
分であるという問題があった。
【0007】図31ないし図32は、さらにこれらの欠
点を解決するためになされたもので、特開平5−134
203号公報において開示されているものである。この
動圧空気軸受型光偏向器は、図29ないし図30に示し
た動圧空気軸受型光偏向器のラジアル方向の軸受剛性を
高めるために、基台63に固着され外周にヘリングボー
ン溝87,89に加えて、ラジアル動圧空気軸受部67
cのそれぞれの端部に加圧用のヘリングボーン溝91,
93を刻設した固定軸65cの中心部の長手方向に、大
気と連通している大気連通部57bを設け、それぞれの
加圧用ヘリングボーン溝93,91と近接するヘリング
ボーン溝89,87との中心位置で、この大気連通部5
7bと連通する大気連通部55d及び55cを設けたも
のであり、モータの回転に伴って発生するラジアル動圧
空気軸受部67bの働きにより、ミラー室85内部の空
気をスリーブ61の両端面から吸入し、大気連通部55
c,55d並びに大気連通部57b、フィルタ79を介
してミラー室85の外部へと排出することにより、ミラ
ー室85内部を真空化するものである。このように構成
された動圧空気型光偏向器では、図34に示すラジアル
動圧空気軸受部の安定動作時の圧力分布でわかるよう
に、ラジアル動圧空気軸受を構成するB並びにB’部に
は大気連通部55d並びに55cが形成されていないた
め、大気圧以上の値を得ることができ、所望の軸受剛性
を得ることができる。しかし、通常のヘリングボーン溝
に加えて、加圧用のヘリングボーン溝が必要となるた
め、軸方向の長さを加圧用ヘリングボーン溝91,93
の分だけ長くしなければならず、軸方向の小型化が困難
であり、かつ、ヘリングボーン溝を余計に加工しなけれ
ばならないため、製造工程が煩雑となりコストが高くな
るという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
従来の欠点に鑑み、他の外部装置を必要とせずにミラー
室内部を真空化して、空気抵抗によるモータの損失、風
切り音の発生、モータの発熱量の低減等を行うことので
きる動圧空気型光偏向器を提供することを目的とする。
また、所望のラジアル方向の軸受剛性が得られ、かつ、
軸方向の寸法が従来と変わらず、従来の動圧空気軸受型
光偏向器の部品をほとんどそのまま流用可能な動圧空気
軸受型光偏向器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明はケースに立設した固定軸の外周を回転多面
鏡又は回転多面鏡と共に回転自在のモータ回転部をケー
スとカバ部材内に収納した動圧空気軸受型光偏向器にお
いて、モータ回転部の回転に伴って発生するスラスト動
圧空気軸受部の空気吸入をミラー室内部より行い、空気
排出を大気連通部を介してケース外部に行うことによ
り、ミラー室内部の気圧を低下せしめ、かつ、ラジアル
動圧空気軸受部の軸受端部の気圧を大気圧に保持するこ
とにより動圧空気軸受型光偏向器を構成している。ま
た、スラスト動圧空気軸受部を構成するスラストワッシ
ャに刻設したスパイラル溝の内周側に大気と連通する大
気連通部を設け、スラスト動圧空気軸受部を構成する基
台あるいはカバの一部に大気と連通する大気連通部を設
けることにより動圧空気軸受型光偏向器を構成してい
る。また、スラスト動圧空気軸受部を構成する部材間に
相当する部位の固定軸に、固定軸の内部を介して大気と
連通する大気連通部を設けることにより動圧空気軸受型
光偏向器を構成している。さらに、スラスト動圧空気軸
受部を構成するスパイラル溝が、外周側と内周側とでは
その溝の刻設方向が異なり、ミラー室内部の空気を吸入
するための外周側の溝の長さが内周側の溝の長さよりも
長いことにより動圧空気軸受型光偏向器を構成してい
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す発明の実施の形
態により、本発明を詳細に説明する。
【0011】図1ないし図6は、本発明の第1の実施の
形態を示した図である。図1ないし図2の13aは基台
で、外周にヘリングボーン溝(図示せず)の刻設された
固定軸65aが固着されている。この固定軸65aの外
周には、回転多面鏡81が搭載されたスリーブ61がラ
ジアル空気軸受部67aにより回転自在に保持されてい
る。このスリーブ61の下側外周にはマグネット75が
固着されており、これと対向するようにコイル77の巻
回されたヨーク73がモータケース69に固着され、さ
らに、ホール素子等が搭載された基板83が基台13a
に固着されている。スリーブ61、マグネット75及び
回転多面鏡81から構成されるモータ回転部と、ヨーク
73、コイル77及び基板83から構成されるモータ駆
動部とによりモータが構成されている。このモータは基
台13a、モータケース69及びモータカバ15a内に
収容されており、この空間部をミラー室85と呼ぶこと
にする。従来の動圧空気軸受型光偏向器では、このミラ
ー室85は密閉状態であり、外部とは遮断されているの
が一般的である。1aはスパイラル溝53の刻設された
下部スラストワッシャで、図5、図6に示すように内周
部に大気と連通させるための大気連通部5aが設けられ
ている。しかし、この実施の形態では、下部スラストワ
ッシャ1aは基台13aに固着されているため、下部ス
ラストワッシャ1aに設けられた大気連通部5aのみで
は大気と連通することが不可能なため、基台13aには
大気連通部5aと連通する大気連通部7aが設けられて
いる。2aは下部スラストワッシャ1aとは逆向きのス
パイラル溝(図示せず)の刻設された上部スラストワッ
シャで、下部スラストワッシャ1a同様、大気と連通す
る大気連通部5bが設けられている。この上部スラスト
ワッシャ2aは、モータカバ15aと固定軸65aとの
間に挟入されているため、下部スラストワッシャ1aと
異なり、モータカバ15aには大気連通部を設ける必要
はない。また、下部スラストワッシャ1aも、上部スラ
ストワッシャ2aと同様に設ければ、基台13aの大気
連通部7aを不要とすることもできる。
【0012】このように構成された動圧空気軸受型光偏
向器では、コイル77に通電してモータ回転部を回転さ
せることにより、ラジアル動圧空気軸受部67a及びス
ラスト動圧空気軸受部9aには動圧が発生し、固定軸6
5aの外周を回転自在にモータ回転部が保持される。こ
の時のスラスト動圧空気軸受部9aによる空気の流れ
を、従来の動圧空気軸受型光偏向器のスラスト動圧空気
軸受部59(図25、図26参照)と比較してみると、
従来のスラスト動圧空気軸受部59による空気の流れ
は、図中の矢印で示すように、ミラー室85内の空気を
スラストワッシャ51の外周部より吸入し、その空気が
ラジアル動圧空気軸受部67aの内部を通り、再びスリ
ーブ61の上端面からミラー室85内へ戻される。この
ため、ミラー室85内の気圧は一定となる。これに対し
て、本発明の第1の実施の形態である、図1、図3、図
4の動圧空気軸受型光偏向器のスラスト動圧空気軸受部
9aによる空気の流れは、図中の矢印で示すように、ミ
ラー室85内の空気を下部スラストワッシャ1a及び上
部スラストワッシャ2aの各々外周部より吸入するが、
その空気はラジアル動圧空気軸受部67aの内部を通ら
ずに、大気連通部5a,7a及び5bから各々ミラー室
85外部へと排出される。これにより、ミラー室85内
部の気圧は徐々に減少し、一例として図18に示すよう
に0.4[atm]以下に到達する。また、この時のス
ラスト動圧空気軸受部9aの圧力分布は、図17に示す
ように、内周部(大気連通部5aが設けられている側)
の圧力は大気圧であり、外周部の圧力はミラー室85内
部の気圧と同じとなる。このような圧力分布において
も、スラスト動圧空気軸受部としては十分にその機能を
発揮することが実験により確認されている。また、この
時のラジアル動圧空気軸受部67aの圧力分布を確認し
たところ、ラジアル動圧空気軸受部67aの空気吸入部
であるスリーブ61の両端面は、大気連通部5a,7a
及び5bにより大気圧となっているため、従来のラジア
ル動圧空気軸受と同様の圧力分布となっていた。このた
め、ラジアル方向の軸受剛性を損なうことなく、従来の
動圧空気軸受型光偏向器の主な部品をそのまま流用可能
で、簡単にミラー室85内部の真空化を図ることがで
き、空気の抵抗による、モータの損失の低減や、回転多
面鏡81等による風切り音の削減、モータの発熱の低減
等を図ることができる。また、従来に比べモータを小型
化することが可能であるため、より小型で高速回転が可
能な動圧空気軸受型光偏向器を提供することができる。
なお、図2は本発明の第1の実施の形態の動圧空気軸受
型光偏向器が停止の状態を示した図であり、下部スラス
トワッシャ1aとスリーブ61の下端面とはこの状態で
は接触しているが、モータ回転部の回転に伴って、スラ
スト動圧空気軸受部9aに動圧が発生しモータ回転部が
浮上する。その後、さらにモータ回転部は浮上するが、
上部スラストワッシャ2aとスリーブ61の上端面との
距離が狭くなり、スラスト動圧空気軸受部9bでも動圧
が発生し、両者の力がつり合ったところで、図1に示す
ように安定して回転するようになる。
【0013】図7ないし図8は、本発明の第2の実施の
形態の下部スラストワッシャ1bを示した図であり、先
ほどの大気連通部5aに加えて、大気連通部5cを設け
たものである。このように、スパイラル溝53が途中で
寸断されていても同様な効果を得ることができる。
【0014】図9ないし図10は、本発明の第3の実施
の形態の下部スラストワッシャ1fを示した図であり、
図27ないし図28に示す従来のスラストワッシャ51
に、大気連通部5aを設けたものである。このように構
成しても、本発明の第1の実施の形態と同様の効果を得
ることができる。また、図示していないが、本発明の第
2の実施の形態と同様に、大気連通部5cを設けてもよ
い。
【0015】図11ないし図14は、本発明の第4の実
施の形態の下部スラストワッシャ1c及び上部スラスト
ワッシャ2cを示した図で、前記第1の実施の形態と主
に異なる点は、スラストワッシャに刻設されたスパイラ
ル溝が、スラストワッシャの外周部と内周部とではその
刻設方向が異なっており、外周部に刻設された溝の長さ
が、内周部に刻設された溝の長さよりも長くなってい
る。このように構成された動圧空気軸受型光偏向器で
は、図19、図20に示すように、スラスト動圧空気軸
受部(図1の9a参照)の圧力分布が、図17に示す第
1の実施の形態と異なり、溝の刻設方向が変化するRm
において大気圧以上の値となるため、スラスト方向の軸
受剛性をさらに高めることができる。図19はモータ回
転部の起動直後の状態の圧力分布を示しており、この状
態ではスラストワッシャ1c,2cの外周部(Ro)の
圧力はほぼ1[atm]である。その後、スラスト動圧
空気軸受部のポンピング作用により、ミラー室85内部
の気圧が低下するため、外周部(Ro)の圧力は、図2
0に示すようにミラー室85内部の気圧と同じ圧力とな
り、これに伴って、Rmの圧力もやや低下する。しか
し、その状態においても大気圧以上の値が維持されてお
り、安定回転状態においても、スラスト方向の軸受剛性
が保持されていることがわかる。
【0016】図15ないし図16は、本発明の第5の実
施の形態の下部スラストワッシャ1dを示したもので、
本発明の第2の実施の形態の下部スラストワッシャ1b
と同様にスパイラル溝3aが途中で寸断されていても、
本発明の第4の実施の形態と同様の効果を得ることがで
きる。
【0017】図21ないし図24は、本発明の他の実施
の形態を示したものであり、図21ではスリーブ11a
の両端部にスパイラル溝を刻設し、このスリーブ11a
の端部に対向するモータカバ15d及び基台13bの各
々固定軸65aと当接する部分に、スラストワッシャ1
a,2a等と同様に大気連通部7c,7bを設けてお
り、前記と同様の効果を得ることができる。
【0018】図22ではスラストワッシャとして、大気
連通部5aは備えておらず、大気連通部5cのみを備え
る下部スラストワッシャ1e(図7、図8参照)及び同
様の構造の上部スラストワッシャ2eとを採用し、スラ
スト動圧空気軸受部9e,9fによるミラー室85内部
の空気を、スラストワッシャ1e,2eの各々の大気連
通部5c,5dから、固定軸17の軸中心方向に対して
設けられた大気連通部5g,5h及び、これらに連通す
る固定軸17の中心部長手方向に設けられた大気連通部
7dを介して、フィルタ79からミラー室85外部へと
排出することにより、ミラー室85内部の真空化を達成
するものであり、前記と同様な効果を得ることができる
とともに、フィルタ79の働きにより外部の埃等の侵入
が防止でき、ミラー室85内部を常に清浄な状態で保つ
ことができる。
【0019】図23では、スリーブ11bの端面(図で
は上端面)にスパイラル溝及び大気連通部5fを設けて
も、スリーブ11bの下端面に対向する基台13cにス
パイラル溝及び大気連通部5eを設けても、図22と同
様に固定軸17に大気連通部7d,5g,5hを設ける
ことにより同様の効果を得ることができることを示した
ものである。
【0020】本来は、スラストワッシャあるいはこれに
相当する基台等に大気連通部(5a,5c等)を設ける
ことが望ましいが、従来のスラストワッシャ51,5
1’を採用しても、図24のように構成することにより
ミラー室85内部の真空化を図ることができることを示
したものである。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明に
あっては、次に列挙する効果を得ることができる。
【0022】(1)ケースに立設した固定軸の外周を回
転多面鏡又は回転多面鏡と共に回転自在のモータ回転部
をケースとカバ部材内に収納した動圧空気軸受型光偏向
器において、モータ回転部の回転に伴って発生するスラ
スト動圧空気軸受部の空気吸入をミラー室内部より行
い、空気排出を大気連通部を介してケース外部に行うこ
とにより、ミラー室内部の気圧を低下せしめ、かつ、ラ
ジアル動圧空気軸受部の軸受端部の気圧を大気圧に保持
することにより動圧空気軸受型光偏向器が構成されてい
るので、従来の動圧空気軸受型光偏向器のほとんどの部
品を流用した状態で、ミラー室内部の気圧を大気圧より
も低くすることができる。したがって、モータ回転部の
空気抵抗により、モータに損失を発生することがなく、
回転多面鏡の風切り音による騒音も低減することができ
るとともに、回転多面鏡の発熱が生じないため、モータ
の発熱を抑えることができる。また、所望のラジアル方
向の軸受剛性を保ったままで、軸方向の小型化が可能
で、モータの損失も小さいため、モータを小型化するこ
とが可能であり、高速回転及び小型化に適した動圧空気
軸受型光偏向器を得ることができる。
【0023】(2)固定軸の内部に大気と連通する大気
連通部を設けることにより動圧空気軸受型光偏向器が構
成されているので、従来のスラストワッシャを採用して
も、ミラー室内部の気圧を大気圧よりも低くすることが
でき、(1)と同様の効果を得ることができる。
【0024】(3)スラスト動圧空気軸受部を構成する
基台あるいはモータケースに大気と連通する大気連通部
を設けることにより動圧空気軸受型光偏向器が構成され
ているので、スラストワッシャの代わりに、スリーブの
両端面にスパイラル溝を形成しても(1)と同様の効果
を得ることができる。
【0025】(4)スラスト動圧空気軸受部を構成する
スパイラル溝が、外周側と内周側とではその溝の刻設方
向が異なり、ミラー室内部の空気を吸入するための外周
側の溝の長さが、内周側の溝の長さよりも長くすること
により動圧空気軸受型光偏向器が構成されてので、スラ
スト動圧空気軸受部のポンピング作用により、ミラー室
内部の気圧を低下せしめても、スラスト動圧空気軸受部
の圧力分布を高めることができ、スラスト方向の軸受剛
性を高めることができる。したがって、より高速回転に
適した動圧空気軸受型光偏向器を得ることができる。ま
た、光走査面を大きくする必要がある場合等に、回転多
面鏡の重量が増大しても、十分に保持可能な動圧空気軸
受型光偏向器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の動圧空気軸受型光
偏向器の動作状態を示す横断面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の動圧空気軸受型光
偏向器の停止状態を示す横断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の上部スラスト動圧
空気軸受部周辺の要部断面図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の下部スラスト動圧
空気軸受部周辺の要部断面図。
【図5】本発明の第1の実施の形態の下部リングワッシ
ャの平面図。
【図6】本発明の第1の実施の形態の下部リングワッシ
ャの横断面図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の下部リングワッシ
ャの平面図。
【図8】本発明の第2の実施の形態の下部リングワッシ
ャの横断面図。
【図9】本発明の第3の実施の形態の下部リングワッシ
ャの平面図。
【図10】本発明の第3の実施の形態の下部リングワッ
シャの横断面図。
【図11】本発明の第4の実施の形態の下部リングワッ
シャの平面図。
【図12】本発明の第4の実施の形態の下部リングワッ
シャの横断面図。
【図13】本発明の第4の実施の形態の上部リングワッ
シャの横断面図。
【図14】本発明の第4の実施の形態の上部リングワッ
シャの底面図。
【図15】本発明の第5の実施の形態の下部リングワッ
シャの平面図。
【図16】本発明の第5の実施の形態の下部リングワッ
シャの横断面図。
【図17】本発明の第1の実施の形態のスラスト動圧空
気軸受部の安定動作時の圧力分布を示す図。
【図18】本発明の動圧空気軸受型光偏向器のミラー室
内部の圧力経時変化を示す図。
【図19】本発明の第4の実施の形態のスラスト動圧空
気軸受部の起動直後の圧力分布を示す図。
【図20】本発明の第4の実施の形態のスラスト動圧空
気軸受部の安定動作時の圧力分布を示す図。
【図21】本発明の第6の実施の形態の動圧空気軸受型
光偏向器の動作状態を示す横断面図。
【図22】本発明の第7の実施の形態の動圧空気軸受型
光偏向器の動作状態を示す横断面図。
【図23】本発明の第8の実施の形態の動圧空気軸受型
光偏向器の動作状態を示す横断面図。
【図24】本発明の第9の実施の形態の動圧空気軸受型
光偏向器の動作状態を示す横断面図。
【図25】従来の動圧空気軸受型光偏向器の動作状態を
示す横断面図。
【図26】従来の動圧空気軸受型光偏向器のスラスト動
圧空気軸受部周辺の要部断面図。
【図27】従来の動圧空気軸受型光偏向器のスラストワ
ッシャの平面図。
【図28】従来の動圧空気軸受型光偏向器のスラストワ
ッシャの横断面図。
【図29】従来の第2の動圧空気軸受型光偏向器の停止
状態を示す横断面図。
【図30】従来の第2の動圧空気軸受型光偏向器のラジ
アル動圧空気軸受部の動作状態を示す半断面図。
【図31】従来の第3の動圧空気軸受型光偏向器の停止
状態を示す横断面図。
【図32】従来の第3の動圧空気軸受型光偏向器のラジ
アル動圧空気軸受部の動作状態を示す半断面図。
【図33】従来の第2の動圧空気軸受型光偏向器のラジ
アル動圧空気軸受部の安定動作時の圧力分布を示す図。
【図34】従来の第3の動圧空気軸受型光偏向器のラジ
アル動圧空気軸受部の安定動作時の圧力分布を示す図。
【図35】空気抵抗によるモータの損失を示す図。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e,1f:下部スラストワ
ッシャ、2a,2c,2e:上部スラストワッシャ、3
a,3b:スパイラル溝、5a,5b,5c,5d,5
e,5f,5g,5h:外気連通部、7a,7b,7
c,7d:外気連通部、9a,9b,9c,9d,9
e,9f,9g,9h:スラスト動圧空気軸受部、11
a,11b:スリーブ、13a,13b,13c:基
台、15a,15b,15c:モータカバ、17:固定
軸、 51,51’:スラスト
ワッシャ、53:スパイラル溝、55a,55b,55
c,55d:外気連通部、57a,57b:外気連通
部、59a,59b:スラスト動圧空気軸受部、61:
スリーブ、 63:基台、65
a,65b,65c:固定軸、67a,67b,67
c:ラジアル動圧空気軸受部、69:モータケース、
71:モータカバ、73:ヨーク、
75:マグネット、77:コイ
ル、 79:フィルタ、81:
回転多面鏡、 83:基板、85:
ミラー室、87,89:ヘリングボーン溝、 9
1,93:加圧用ヘリングボーン溝。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースに立設した固定軸の外周を回転多
    面鏡又は回転多面鏡と共に回転自在のモータ回転部をケ
    ースとカバ部材内に収納した動圧空気軸受型光偏向器に
    おいて、モータ回転部の回転に伴って発生するスラスト
    動圧空気軸受部の空気吸入をミラー室内部より行い、空
    気排出を大気連通部を介してケース外部に行うことによ
    り、ミラー室内部の気圧を低下せしめ、かつ、ラジアル
    動圧空気軸受部の軸受端部の気圧を大気圧に保持したこ
    とを特徴とする動圧空気軸受型光偏向器。
  2. 【請求項2】スラスト動圧空気軸受部を構成するスラス
    トワッシャに刻設したスパイラル溝の内周側に大気と連
    通する大気連通部を設けたことを特徴とする請求項1記
    載の動圧空気軸受型光偏向器。
  3. 【請求項3】スラスト動圧空気軸受部を構成する基台あ
    るいはカバの一部に大気と連通する大気連通部を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の動圧空気軸受型光偏向
    器。
  4. 【請求項4】スラスト動圧空気軸受部を構成する部材間
    に相当する部位の固定軸に、固定軸の内部を介して大気
    と連通する大気連通部を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の動圧空気軸受型光偏向器。
  5. 【請求項5】スラスト動圧空気軸受部を構成するスパイ
    ラル溝が、外周側と内周側とではその溝の刻設方向が異
    なり、ミラー室内部の空気を吸入するための外周側の溝
    の長さが内周側の溝の長さよりも長いことを特徴とする
    請求項1、2、3または4記載の動圧空気軸受型光偏向
    器。
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